実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。また、打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。
遊技領域7の左側下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、遊技領域7の右側下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない(または、入賞しにくい)。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶表示部18cや第2保留記憶表示部18dに代えて、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する合算保留記憶表示部を設けるように構成してもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、演出表示装置9の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。
遊技球が遊技領域7の右方に設けられたゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態(確変状態)に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行(この実施の形態では、時短状態に移行)する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行したり、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行したりすることによって、高ベース状態に移行するように構成してもよい。さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
上記に説明したように、遊技状態が高ベース状態に制御されている場合には、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まり第2始動入賞口14に入賞しやすくなる。そして、この実施の形態では、ゲート32や第2始動入賞口14は遊技領域7の右方に設けられているのであるから、遊技状態が高ベース状態に制御されている場合には、遊技者は、遊技領域7の右方を狙って打球操作ハンドル5を操作(いわゆる右打ち)した方が有利となる。一方、遊技状態が低ベース状態(高ベース状態に制御されていない状態)に制御されている場合には、第2始動入賞口14よりも第1始動入賞口の方が入賞しやすい。そして、この実施の形態では、第1始動入賞口13は遊技領域7の左方に設けられているのであるから、遊技状態が低ベース状態に制御されている場合には、遊技者は、遊技領域7の左方を狙って打球操作ハンドル5を操作(いわゆる左打ち)した方が有利となる。
また、この実施の形態では、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示との両方を開始できる状態であれば(例えば、第1保留記憶と第2保留記憶との両方が溜まっている場合であれば)、第1特別図柄の可変表示よりも第2特別図柄の可変表示の方が優先して実行される。従って、この実施の形態では、遊技状態が高ベース状態に制御されている場合には、第2始動入賞口14に入賞する頻度が極めて高く、殆ど第2特別図柄の可変表示が連続して実行される状態となる。一方、遊技状態が低ベース状態に制御されている場合には、第2始動入賞口14よりも第1始動入賞口13に入賞する頻度の方が高く、第1特別図柄の可変表示が実行される割合が高くなる。なお、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とのいずれか一方を優先して実行するのではなく、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順に第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とを実行するように構成してもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。また、演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28などの表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121や操作桿、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す操作検出信号を、トリガセンサ125や傾倒方向センサユニット123、プッシュセンサ124から、入力ポート106,107を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
図4は、音声合成用IC703の内部構成を示すブロック図である。音声合成用IC703は、SSG音源と高性能圧縮音声再生機能をあわせもつ自動演奏LSIである。図4に示す構成において、CPUインタフェース711は、出力ポート104および入力ドライバ702を介して演出制御用CPU101と接続するためのインタフェースであって、演出制御用CPU101からの情報や信号を入力する。CPUインタフェース711は、/SEL(インタフェースモード選択端子)、S6M(CPUインタフェースモード選択端子)、/CS(チップセレクト信号入力端子)、/WR(ライトイネーブル信号入力端子)、ENA(イネーブル信号またはライトイネーブル信号入力端子)、AD(アドレスデータ選択信号入力端子)およびCD0〜CD7(CPUからのコマンドデータ入力端子:データバス)の端子が接続されている。
タイミング発生回路712は、処理タイミングを決定するためのクロックを発生する回路であり、XI(水晶発振子接続端子または外部クロック入力端子)、XO(水晶発振子接続端子)、CLKO(クロック出力端子)および/RESET(リセット入力端子)の端子が接続されている。
外部ROMインタフェース713は、音声データROM(外部ROM)704と接続するためのインタフェースであって、音声データROM704との間で情報や信号の入出力を行う。外部ROMインタフェース713は、MA00〜MA23(アドレスバス)、MD00〜MD15(データバス)およびMBMD(データバス幅選択信号入力端子)の端子が接続されている。外部ROMインタフェース713は、MA00〜MA23の端子よりアドレスを音声データROM704に出力し、MD00〜MD15の端子より音声データROM704からのデータを読み込む。
AMMデコーダ714は、演出制御用CPU101からの命令(コマンド)により、AMMデータ形式に圧縮されたフレーズデータを音声データROM704から外部ROMインタフェース713を介して読み出し、読み出したフレーズデータをPCMデータにデコード(復号化、伸張)する。また、AMMデコーダ714は、演出制御用CPU101からの命令に従って、ボリューム、パン(ステレオ再生したときの、音が聞こえる定位(方向)を設定する機能)およびバスブースト(低音強調)を制御する機能を備えている。この実施の形態では、AMMデコーダ714には、音声の再生チャンネルとして8チャンネルが設けられ、独立した8フレーズの同時再生が可能である。
SSG音源715は、3系列のパルスジェネレータと1系列のノイズジェネレータとエンベローブジェネレータで構成されており、効果音、警報など、各種の複雑な音(矩形波3音+ノイズ1音)を発生することが可能である。
デジタル出力インタフェース716は、AMMデコーダ714によってPCMデータにデコードされたフレーズデータをデジタル出力するためのインタフェースである。デジタル出力インタフェース716は、LRO(ワードクロックのデジタル出力端子)、BCO(ビットクロックのデジタル出力端子)およびSDO(フレーズデータのデジタル出力端子)の端子が接続されている。
DAコンバータオペアンプ717は、AMMデコーダ714によってPCMデータにデコードされたフレーズデータをアナログデータに変換し、変換したアナログデータを増幅してアナログ出力する回路である。DAコンバータオペアンプ717は、AOL(Lチャンネルのアナログ出力端子)およびAOR(Rチャンネルのアナログ出力端子)の端子が接続されている。
OR回路718には、AMMデコーダ714とSSG音源715とが入力側に接続され、/PLAYの端子が出力されている。/PLAYの端子は、AMMデコーダ714およびSSG音源715の各再生チャンネルのいずれかが再生中の場合はロウレベルとなる。全ての再生チャンネルが停止中の場合はハイレベルになる。
次に、演出制御手段の動作を説明する。演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、所定間隔(例えば、4ms)のタイマ割込ごとに各種の演出制御処理を実行する。演出制御用CPU101は、例えば、演出制御プロセス処理を行い、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9や、枠LED28、スピーカ27などの各演出装置の制御を実行する。
図5は、演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンド(演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド)を受信しているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図6は、図5に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、RAMに設けられた変動パターンコマンド格納領域(遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した変動パターンコマンドを格納する領域)から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8000)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8000で読み出した変動パターンコマンド、およびRAMに設けられた表示結果指定コマンド格納領域(遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した表示結果指定コマンドを格納する領域)に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド(大当りとするか否かの決定結果や、小当りとするか否かの決定結果、大当り種別の決定結果を指定する演出制御コマンド))に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄)を決定する(ステップS8001)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中に演出表示装置9において各種予告演出(有利状態(大当り遊技状態)に制御されることを予告する演出)を実行するか否かを決定したり予告演出の演出態様を設定する予告演出設定処理を実行する(ステップS8002)。次いで、演出制御用CPU101は、遊技者に対して遊技領域7の左方を狙って打球操作ハンドル5を操作することを促すための左打ち報知の実行を設定する左打ち報知設定処理を実行する(ステップS8003)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターン、および予告演出や左打ち報知を実行する場合にはそれら予告演出や左打ち報知に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8004)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8005)。
プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。また、プロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8006)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8007)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8008)。
図7は、演出図柄変動開始処理における予告演出設定処理(ステップS8002)を示すフローチャートである。予告演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、今回第1特別図柄の変動表示を開始する場合であるか否かを確認する(ステップS6001)。なお、第1特別図柄の変動表示を開始する場合であるか否かは、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560から第1特別図柄の変動表示の開始を指定する演出制御コマンドを受信したか否かを確認することにより判定できる。
第1特別図柄の変動表示を開始する場合であれば(ステップS6001のY)、演出制御用CPU101は、予告演出Aを実行するか否かを決定する(ステップS6002)。一方、第1特別図柄の変動表示を開始する場合でなければ(すなわち、第2特別図柄の変動表示を開始する場合であれば(ステップS6001のN))、演出制御用CPU101は、予告演出Bを実行するか否かを決定する(ステップS6003)。なお、ステップS6002,S6003では、演出制御用CPU101は、予告演出を実行するか否かを決定するための乱数を用いた抽選処理を実行することによって、予告演出Aや予告演出Bを実行するか否かを決定する。
予告演出Aは、スピーカ27から所定の予告音を出力する態様で実行される予告演出である。この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に演出図柄の変動表示において予告演出Aが実行される場合があり、予告演出Aの実行が決定された場合には、演出図柄変動開始処理のステップS8004において予告演出Aに応じたプロセステーブルが選択されて演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)が制御されることによって、演出図柄の変動表示中に予告演出Aが実行される。なお、この実施の形態では、予告演出Aが実行される場合には、AMMデコーダ714に設けられている8チャンネルの音声再生チャンネルのうちチャンネルCh0を用いて、スピーカ27から所定の予告音の出力が行われる。
予告演出Bは、スピーカ27からの予告音の出力を伴わずに、演出表示装置9において所定の予告表示を表示する態様で実行される予告演出である。この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が実行される場合に演出図柄の変動表示において予告演出Bが実行される場合があり、予告演出Bの実行が決定された場合には、演出図柄変動開始処理のステップS8004において予告演出Bに応じたプロセステーブルが選択されて演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)が制御されることによって、演出図柄の変動表示中に予告演出Bが実行される。
図8は、演出図柄変動開始処理における左打ち報知設定処理(ステップS8003)を示すフローチャートである。左打ち報知設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、今回第1特別図柄の変動表示を開始する場合であるか否かを確認する(ステップS6501)。
第1特別図柄の変動表示を開始する場合であれば(ステップS6501のY)、演出制御用CPU101は、遊技状態が低ベース状態であるか否かを確認する(ステップS6502)。なお、遊技状態が低ベース状態であるか否かは、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560から低ベース状態であることを指定する演出制御コマンド(なお、例えば、通常状態であることを指定する演出制御コマンドでもよい)を受信したか否かを確認することにより判定できる。低ベース状態であれば、演出制御用CPU101は、ゲート32への遊技球の通過や第2始動入賞口14への遊技球の入賞を検出したか否かを確認する(ステップS6503)。なお、ゲート32への遊技球の通過や第2始動入賞口14への遊技球の入賞を検出したか否かは、例えば、ゲート32への遊技球の通過や第2始動入賞口14への遊技球の入賞を検出したときに遊技制御用マイクロコンピュータ560からゲート32への遊技球の通過や第2始動入賞口14への遊技球の入賞を指定する演出制御コマンドを送信するようにし、ステップS6503では、その演出制御コマンドを受信したか否かを確認することにより判定できる。
ゲート32への遊技球の通過または第2始動入賞口14への遊技球の入賞を検出していれば(ステップS6503のY)、演出制御用CPU101は、左打ち報知Aの実行を決定する(ステップS6504)。すなわち、第1特別図柄の変動表示中であり且つ低ベース状態である場合にゲート32への遊技球の通過や第2始動入賞口14への遊技球の入賞を検出したということは、遊技領域7の左方を狙って打球操作ハンドル5を操作(左打ち)するべき期間であるにもかからず、遊技領域7の右方を狙って打球操作ハンドル5が操作(右打ち)されているということである。従って、遊技者に対して遊技領域7の左方を狙って打球操作ハンドル5を操作(左打ち)するように促すべく、左打ち報知Aの実行を決定する。なお、第1特別図柄の変動表示を開始する場合であれば、ゲート32への遊技球の通過または第2始動入賞口14への遊技球の入賞を検出したことのみを条件として、左打ち報知Aの実行を決定するように構成してもよい。そのように構成した場合には、ステップS6502の判定処理は不要となる。
一方、第1特別図柄の変動表示を開始する場合でなければ(すなわち、第2特別図柄の変動表示を開始する場合であれば(ステップS6501のN))、演出制御用CPU101は、遊技状態が低ベース状態であるか否かを確認する(ステップS6505)。低ベース状態であれば、演出制御用CPU101は、左打ち報知Bの実行を決定する(ステップS6506)。すなわち、遊技状態が低ベース状態であるにもかかわらず第2特別図柄の変動表示が実行されるということは、遊技領域7の左方を狙って打球操作ハンドル5を操作(左打ち)するべき期間であるにもかからず、遊技領域7の右方を狙って打球操作ハンドル5が操作(右打ち)されて第2始動入賞口14に遊技球が入賞したということである。従って、遊技者に対して遊技領域7の左方を狙って打球操作ハンドル5を操作(左打ち)するように促すべく、左打ち報知Bの実行を決定する。特に高ベース状態を終了した直後である場合には、一般に高ベース状態中に溜まった第2保留記憶を未だ全て消化していない状態であるので、第2保留記憶を全て消化するまでの間しばらく第2特別図柄の変動表示が実行されることになる。この実施の形態では、特に、主として、このような高ベース状態終了直後に第2特別図柄の変動表示が実行されているときに左打ち報知Bを実行し、遊技者に左打ちを促すようにしている。なお、第1特別図柄の変動表示を開始する場合に、さらにゲート32への遊技球の通過または第2始動入賞口14への遊技球の入賞を検出したことを条件として、左打ち報知Bの実行を決定するように構成してもよい。
左打ち報知Aは、スピーカ27からの報知音の出力を伴わずに、演出表示装置9において所定の左打ち促進表示を表示する態様で実行される左打ち報知である。この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に演出図柄の変動表示において左打ち報知Aが実行される場合があり、左打ち報知Aの実行が決定された場合には、演出図柄変動開始処理のステップS8004において左打ち報知Aに応じたプロセステーブルが選択されて演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)が制御されることによって、演出図柄の変動表示中に左打ち報知Aが実行される。
左打ち報知Bは、演出表示装置9において所定の左打ち促進表示を表示するとともに、スピーカ27から所定の報知音を出力する態様で実行される左打ち報知である。この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が実行される場合に演出図柄の変動表示において左打ち報知Bが実行される場合があり、左打ち報知Bの実行が決定された場合には、演出図柄変動開始処理のステップS8004において左打ち報知Bに応じたプロセステーブルが選択されて演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)が制御されることによって、演出図柄の変動表示中に左打ち報知Bが実行される。なお、この実施の形態では、左打ち報知Bが実行される場合には、8チャンネルの音声再生チャンネルのうちチャンネルCh0を用いて、スピーカ27から所定の報知音の出力が行われる。
なお、この実施の形態では、変動開始を契機として左打ち報知を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、高ベース状態終了後の所定期間(例えば、10秒間)左打ち報知を実行するように構成したり、低ベース状態中にゲート32を遊技球が通過してから所定期間(例えば、10秒間)左打ち報知を実行するように構成したりしてもよい。この場合、例えば、左打ち報知の実行中に変動表示が重複して開始されるような場合に、第1特別図柄の変動表示が開始されるのか第2特別図柄の変動表示が開始されるのかを特定して、その左打ち報知の実行中において左打ち報知Aと左打ち報知Bとのいずれの態様で左打ち報知を実行するのかを切り替えるように構成してもよい。
次に、予告演出および左打ち報知の演出態様について説明する。図9は、予告演出および左打ち報知の演出態様の具体例を示す説明図である。まず、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に、演出図柄の変動表示中に予告演出や左打ち報知が実行される場合の演出態様について説明する。第1特別図柄の変動表示が実行される場合に予告演出が実行される場合には、図9(1−1)に示すように、スピーカ27から所定の予告音を出力する態様で予告演出Aが実行される(ステップS6002参照)。なお、この実施の形態では、図9(1−1)に示すように、予告音の出力のみの態様で予告演出Aが実行される場合を示しているが、予告音の出力とともに演出表示装置9において何らかの予告表示を表示することにより、予告演出Aを実行するように構成してもよい。また、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に左打ち報知が実行される場合には、図9(1−2)に示すように、スピーカ27からの報知音の出力を伴わずに、演出表示装置9において所定の左打ち促進表示202(本例では、「ハンドルを左に戻して下さい」などの表示)を表示する態様で左打ち報知Aが実行される(ステップS6504参照)。なお、チャンネルCh0以外の音声再生チャンネルを用いるのであれば、左打ち報知Aを実行する場合であっても、何らかの報知音を出力するように構成してもよい。
次に、第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、演出図柄の変動表示中に予告演出や左打ち報知が実行される場合の演出態様について説明する。第2特別図柄の変動表示が実行される場合に予告演出が実行される場合には、図9(2−1)に示すように、スピーカ27からの予告音の出力を伴わずに、演出表示装置9において所定の予告表示201(本例では、所定のキャラクタ表示)を表示する態様で予告演出Bが実行される(ステップS6003参照)。なお、チャンネルCh0以外の音声再生チャンネルを用いるのであれば、予告演出Bを実行する場合であっても、何らかの予告音を出力するように構成してもよい。また、第2特別図柄の変動表示が実行される場合に左打ち報知が実行される場合には、図9(2−2)に示すように、演出表示装置9において所定の左打ち促進表示202(本例では、「ハンドルを左に戻して下さい」などの表示)を表示するとともに、スピーカ27から所定の報知音(例えば、「ハンドルを左に戻して下さい」という音声)を出力する態様で左打ち報知Bが実行される(ステップS6506参照)。
この実施の形態では、予告演出(具体的には、予告演出A)において所定の予告音が出力される場合と、左打ち報知(具体的には、左打ち報知B)において所定の報知音が出力される場合とで、8チャンネルの音声再生チャンネルのうち共通のチャンネルCh0を用いて音出力が行われる。従って、共通の音声再生チャンネルを用いていることから、予告演出と左打ち報知との両方を実行するように決定された場合には、例えば、先に出力を開始した方の音を途中で停止させて他方の音出力を開始しなければならないような事態が生じ、音出力に違和感を生じさせるおそれがある。しかしながら、この実施の形態では、例えば、図9(1−1)および図9(1−2)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、たとえ予告演出Aと左打ち報知Aとの両方を実行するように決定した場合であっても、予告演出Aの方しか音出力を伴わず、左打ち報知Aに関しては音出力を伴わない。そのため、再生中の音出力を途中で停止させるような事態が生じることはなく、音出力に違和感が生じることを防止することができる。また、例えば、図9(2−1)および図9(2−2)に示すように、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、たとえ予告演出Bと左打ち報知Bとの両方を実行するように決定した場合であっても、左打ち報知Aの方しか音出力を伴わず、予告演出Aに関しては音出力を伴わない。そのため、再生中の音出力を途中で停止させるような事態が生じることはなく、音出力に違和感が生じることを防止することができる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、音出力チャンネル(本例では、AMMデコーダ714に設けられている8チャンネルの音声再生チャンネル)として特定チャンネル(本例では、チャンネルCh0)を用いて、少なくとも第1音(本例では、予告音)と第2音(本例では、報知音)とを出力可能であり、特別報知(本例では、左打ち報知)を実行可能に構成されている。また、第1状態(本例では、第1特別図柄の変動表示)において第1音を出力可能である一方、第2状態(本例では、第2特別図柄の変動表示)において第1音を出力しない(図9参照)。また、第2状態において音出力手段(本例では、スピーカ27)に第2音を出力させる態様により特別報知を実行する一方(図9(2−2)参照)、第1状態において音出力手段による第2音の出力を含まない態様により特別報知を実行する(図9(1−2)参照)。そのため、例えば第1音を出力する可能性がある第1状態において第2音を出力することはないので、再生中の音出力を途中で停止させるような事態が生じることはなく、音出力に違和感が生じることを防止し、遊技に対する興趣が低下することを防止することができる。
なお、この実施の形態では、予告演出Aにおいて予告音が出力される場合と、左打ち報知Bにおいて報知音が出力される場合とで、8チャンネルの音声再生チャンネルのうち共通のチャンネルCh0を用いて音出力が行われる。そのように構成することによって、この実施の形態では、効率的に音声再生チャンネルを用いて音出力を行うことができる。すなわち、昨今の遊技機では演出が増加し、多様な音を出力しなければならないことから、音声再生チャンネルが不足しがちである。これに対して、この実施の形態によれば、予告音と左打ち報知の報知音という重複して出力される頻度が低い複数の音を1つの音声再生チャンネルを共通に用いているので、効率的に音声再生チャンネルを用いて音出力を行うことを可能としている。
また、この実施の形態のように構成した場合には、特定チャンネル(本例では、チャンネルCh0)からは、第1特別図柄の変動表示においては予告音が出力され、第2特別図柄の変動表示においては左打ち報知の報知音が出力されるものになる。この場合、高ベース状態を終了した後残りの第2保留記憶に対する第2特別図柄の変動表示において左打ち報知の報知音が出力され、さらにその後の低ベース状態中に右打ちした場合に報知音を伴わずに左打ち促進表示(ランプやLEDの表示でもよい)のみによる左打ち報知が行われることになる。そのため、低ベース状態中に故意に右打ちしたのではなく、偶然に遊技球が遊技領域7の右方に進入したような場合には、報知音の出力までされて却って左打ち報知が煩わしく感じることを防止することができる。さらに、低ベース状態中にそのまま右打ちを継続して第2特別図柄の変動表示が開始されたような場合には報知音が出力されるので、故意に右打ちされている場合や遊技者にとって著しく不利になるような状況では、報知音の出力により遊技者に強く左打ちを促すことができる。
また、この実施の形態によれば、第1音として有利状態に制御されることを予告する予告演出における演出音(本例では、予告音)を出力する。そのため、第1音として予告演出における演出音を出力することにより、音出力による演出効果を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、第2音としてエラー報知音(本例では、左打ち報知の報知音)を出力する。そのため、第2音としてエラー報知音を出力することにより、不正対策を行うことができる。
なお、この実施の形態では、第1音が変動表示中の予告演出の予告音である場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1音は、変動表示中の各種演出(例えば、リーチ演出)や、大当り遊技中の各種演出(大当り遊技中の予告演出)など特定のタイミングでしか出現しない演出において出力される演出音であれば該当しうる。また、この実施の形態では、第2音が左打ち報知の報知音である場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2音は、異常入賞や電波異常、磁気異常、振動異常など何らかのエラー報知において出力される報知音など、どのようなタイミングでも出力されうる音であれば該当しうる。
また、この実施の形態によれば、第1状態は、第1識別情報(本例では、第1特別図柄)の可変表示を実行している状態であり、第2状態は、第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示を実行している状態である。そのため、特定チャンネルを状態に応じて好適に使い分けることができる。
なお、この実施の形態では、第1状態が第1特別図柄の変動表示中であり、第2状態が第2特別図柄の変動表示中である場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、普通図柄の変動表示を行う場合であるか否かや、大当り遊技中であるか否かに応じて、第1状態と第2状態とを区別してもよく、様々な態様が考えられる。例えば、第1状態として非大当り遊技中である場合にはチャンネルCh0を用いて予告音の出力を行い、第2状態として大当り遊技中である場合にはチャンネルCh0を用いて満タンエラー(打球供給皿(上皿)3や余剰球受皿(下皿)4が満タンになったことを示すエラー)の報知音(例えば、「球を抜いて下さい」などの音声)を出力するように構成してもよい。そして、この場合、例えば、第1状態としての非大当り遊技中に満タンエラーを報知する場合には、エラー表示のみを行い報知音の出力は行わないように構成してもよい。
実施の形態2.
第1の実施の形態で示した遊技機において、さらに、大入賞口に上限入賞数(例えば、10個)よりも多い入賞(いわゆるオーバー入賞)があった場合に所定の報知演出を実行するように構成してもよい。以下、オーバー入賞があった場合に所定の報知演出を実行する第2の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。また、この実施の形態では、8チャンネルの音声再生チャンネルのうちチャンネルCh0やチャンネルCh1を用いてオーバー入賞に対する報知演出が実行される。
図10は、第2の実施の形態における大当り遊技状態中における演出動作例等を示すタイムチャートである。より具体的には、図示する例は、あるラウンド遊技におけるオーバー入賞と該オーバー入賞による報知演出とのタイミングの一例を示すタイムチャートである。 図10(A)は、ある場面として、大当り遊技状態における大入賞口の状態(開放状態、閉鎖状態)を表している。なお、図10(A)において左側から右側へと時間が流れている。図10(B)についても同様である。
図10(B)の上段は、図10(A)の場面における、カウントスイッチ23のオン状態(遊技球の検出)/オフ(遊技球の非検出)を表している。つまり、図10(B)の上段は、図10(A)の場面における大入賞口への遊技球の入賞の様子を表している。それぞれのオン状態に付した数字は、大入賞口入賞回数カウント値(当該ラウンドの何個目の入賞であるか)を表している。
図10(B)の中段は、図10(A)の場面における、オーバー入賞による再生チャンネルCh0における報知演出(第1報知演出)の有無、すなわち、第1報知演出の実行の有無を表している。
図10(B)の下段は、図10(A)の場面における、オーバー入賞による再生チャンネルCh1における報知演出(第2報知演出)の有無、すなわち、第2報知演出の実行の有無を表している。
この実施の形態では、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口に遊技球が入賞しカウントスイッチ23で検出されると、大入賞口への入賞を検出したことを示す演出制御コマンドを送信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、、演出制御用CPU101)は、その演出制御コマンドにもとづいて、オーバー入賞に対する報知演出を実行するためのオーバー入賞報知処理を実行する。
オーバー入賞報知処理において、演出制御用CPU101は、大入賞口への入賞数が上限入賞数(本例では、10個)よりも多い11以上である場合であって、大入賞口に11個目の遊技球の入賞があった場合(例えば、奇数個目のオーバー入賞である場合)には、再生チャンネルCh0にて第1報知演出として第1報知音(第1オーバー入賞報知音)を再生・出力する。
また、演出制御用CPU101は、大入賞口への入賞数が上限入賞数(本例では、10個)よりも多い11以上である場合であって、大入賞口に12個目の遊技球の入賞があった場合(例えば、偶数個目のオーバー入賞である場合)には、再生チャンネルCh1にて第2報知演出として第2報知音(第2オーバー入賞報知音)を再生・出力する。
すなわち、図示する例では、タイミングt1において、規定個数目以下で遊技球がカウントスイッチ23によって検出され、タイミングt2において、規定個数目以下で遊技球がカウントスイッチ23によって検出され、タイミングt3において、規定個数目となる遊技球がカウントスイッチ23によって検出されたときに、規定個数目を超える入賞となる11個目、12個目の遊技球が大入賞口に進入しており、タイミングt4において、大入賞口への11個目(オーバー入賞1個目)の遊技球がカウントスイッチ23によって検出されたことにもとづいて、再生チャンネルCh0にて第1報知演出を実行し、タイミングt5において、大入賞口への12個目(オーバー入賞2個目)の遊技球がカウントスイッチ23によって検出されたことにもとづいて、再生チャンネルCh1にて第2報知演出を実行する。
なお、図示する例において、タイミングt1において、規定個数目以下で遊技球がカウントスイッチ23によって検出され、タイミングt2において、規定個数目以下で遊技球がカウントスイッチ23によって検出され、タイミングt3において、規定個数目となる遊技球がカウントスイッチ23によって検出されたタイミングから、該規定個数目の入賞の検出によって大入賞口を閉鎖するまでのタイミングにおいて、規定個数目を超える入賞となる11個目、12個目の遊技球が大入賞口に進入しており、タイミングt4において、大入賞口への11個目(オーバー入賞1個目)の遊技球がカウントスイッチ23によって検出されたことにもとづいて、再生チャンネルCh0にて第1報知演出を実行し、タイミングt5において、大入賞口への12個目(オーバー入賞2個目)の遊技球がカウントスイッチ23によって検出されたことにもとづいて、再生チャンネルCh1にて第2報知演出を実行する場合もあり得る。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、一の開放遊技(本例では、大当り遊技)において、遊技媒体(本例では、遊技球)が上限入賞数(本例では、10個)よりも多く可変入賞手段(本例では、特別可変入賞球装置20(大入賞口))に入賞したことにもとづいて、報知演出(本例では、オーバー入賞に対する報知演出)を実行可能である。また、上限入賞数よりも多い第1入賞数目(本例では、11個目)の入賞と第1入賞数目の入賞の次の入賞である第2入賞数目(本例では、12個目)の入賞とで異なる音出力チャンネルを用いて報知演出を実行する(本例では、11個目(オーバー入賞1個目)では再生チャンネルCh0にて第1報知演出を実行し、12個目(オーバー入賞2個目)では再生チャンネルCh1にて第2報知演出を実行する)。そのため、上限入賞数よりも多い第1入賞数目の入賞と第1入賞数目の入賞の次の入賞である第2入賞数目の入賞とで異なるチャンネルで報知演出を実行できるため、遊技者の興趣の低下を防止することができる。また、短い間隔で上限入賞数よりも多い入賞が発生した場合であっても報知演出を実行することができる。
なお、この実施の形態では、11個目(オーバー入賞1個目)と12個目(オーバー入賞2個目)とで異なる再生チャンネルを用いて報知演出を実行する場合を示しているが、11個目(オーバー入賞1個目)と12個目(オーバー入賞2個目)とで報知演出において出力される報知音は同じ音でもよいし、異なる音であってもよい。
また、この実施の形態では、第1報知演出を再生チャンネルCh0を用いて実行する場合を示しているが、この実施の形態で示した構成を第1の実施の形態で示した構成に適用する場合、第1の実施の形態では、再生チャンネルCh0を用いて予告音の出力や左打ち報知の報知音の出力を行っていることから、再生チャンネルCh0とは異なる再生チャンネルを用いて第1報知演出および第2報知演出を実行するようにしてもよい。
なお、上記の各実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の各実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の各実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄、普通図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要ななく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の各実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
また、上記の各実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の各実施の形態で示した構成を適用することもできる。