JP6514199B2 - ノズル及び鋳造設備 - Google Patents

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Description

本発明は、H形鋼及びこれと同種のもの等の金属梁を鋳造するためのノズルに関する。本発明のノズルは、鋳型内への金属の流れ(metal flow)をより良好に制御可能にするので、低欠陥の金属梁が得られる。
金属成形工程において、金属融液は一つの冶金容器(metallurgical vessel)から別の冶金容器、鋳型又は工作機械へ移される。例えば、図1に示すように、取鍋(11)は、溶鉱炉から出てきた金属融液で満たされており、前記金属はタンディッシュ(10)へ移される。そして金属融液は、注湯ノズル(1)を介して、タンディッシュからスラブ、ビレット、梁又は鋳塊を成形するための鋳型へ流し込ませることができる。冶金容器からの金属融液の流れは、該容器の底部に配置されたノズルシステム(1、111)を介して重力によって駆動される。特に、タンディッシュ(10)には、その底床(10a)において、タンディッシュ内部を鋳型と流体連通させるノズル(1)が設けられる。いくつかの設備は、タンディッシュを使用せず、直接、取鍋を鋳型に接続する。
いくつかの場合、鋳型の最適な充填及び鋳型に流入する金属の最適温度プロファイルを確保するために、単一の鋳型に対して二つのノズルが使用される。このような解決策は、米国特許第3931850号明細書のような単純な矩形プロファイルに使用してもよいが、通常はH形鋼又はこれと同様のもの等の複雑な形状の金属部品を鋳込むために使用される。例えば、特開平09−122855号公報では、各フランジとH形鋼のウェブとの交点に配置された二つのノズルによって注湯されるH形鋼鋳型(「フランジ」は「H」の二つの左右の構成要素を意味し、「ウェブ」は両フランジを繋ぐ中央の構成要素を意味しており、H形鋼はI形鋼と呼ばれることも多く、H形鋼及びI形鋼という二つの用語はここでは同義語として用いられる)が開示される。単一の鋳型に対して二つのノズルを使用することで、いくつかの欠点が生じる。第一に、単一のノズルの代わりに二つのノズルを必要とするので製造費用が増大する。第二に、全体の金属注湯流れが不均一にならないように二つのノズルの流量は鋳造中適切に調整されなければならない。これを達成するのは容易ではない。
例えば、特開昭58−224050号公報、特開平11−5144号公報及び特開平05−146858号公報に記載されるように、一つの鋳型につき単一のノズルを備えることで、二つのノズルの使用に関する前述の欠点を解決するH形鋼鋳造設備が提案されている。前記文献の各々において、先端出湯口とノズルの周壁に開口する複数の前面開口とを備える単一のノズルは、H字状鋳型の一つのフランジのみとウェブとの交点に配置される。このようなノズルは鋳型を基準にしてオフセットした位置にあるので、鋳型に関して対称的に配置されたノズルにおいて開口が鉛直面に関して対称的にノズルの外周部周辺に分布すると考えられる場合とは異なり、該ノズルは、開口が鉛直面に関して対称的にノズルの外周部周辺に分布しないより複雑な前面開口設計を有する。これらのノズルは、ウェブに対して平行に延び且つH字状鋳型の反対側にあるフランジに向かって開口する少なくとも第1前面開口を備える。ノズル側に配置されたフランジの角部での適切な充填を確実にするために、上記ノズルは、第1前面開口とY字をなす二つの前面開口を更に備える。前面開口は、通常下方に延びる。
ノズルの大きさは、H字状鋳型のフランジとウェブとの交点において得られる隙間(クリアランス)によって制限され、凝固した金属橋がノズルと低温の鋳型壁との間に形成されることがないようにノズルと鋳型壁との接触を避けるべく留意する。これは、このようなノズルによって達成できる流量に影響をもたらし、周壁の大きさが制限されることで軸線方向のボア(bore)及び前面開口の大きさも制限される。特開平09−122855号公報では、H字状鋳型の各フランジとウェブとの交点において得られるクリアランスを最適化するために、丸みを帯びた角のある三角形断面形状を有する一対のノズルが提案される。上記ノズルは、同様に三角形状を有する先端出湯口のみが備えられ、前面開口を備えていない。
鋳型を充填する溶融金属の流れプロファイル及び温度プロファイルは、欠陥のない梁の製造を確実にするために最も重要であることは言うまでもない。H形鋼鋳型における流れプロファイル及び温度プロファイルは、このような単一のノズルの設計、特に、前面開口の数、位置及び設計に非常に左右されやすい。例えば、金属噴流が過度の運動量によって鋳型壁に衝突して非制御乱流を引き起こして鋳型を高速で侵食することで鋳型の耐用年数を低下させることをできる限り避けるようにする経時的に安定した鋳型の充填を確実にすることが重要である。渦流及び乱流が形成されると、梁の冷却によって制御がより困難になり、欠陥が現れる。
本発明の目的は、H形鋼、T形鋼、L形鋼、C形鋼及びこれらと同種のもの等の複雑形状の鋳型を充填することでこのような鋳型を浸食する金属噴流を高度に制御し、結果として、より滑らかな流れプロファイル及び温度プロファイル並びに最終的には極めて低い欠陥密度を有する金属梁を得るのに適したノズルを提供することである。本発明の上記及びその他の利点は以下の項において示される。
本発明は添付の独立請求項において規定される。好ましい実施形態は従属請求項において規定される。特に、本発明は鋼材を鋳造するための浸漬ノズルに関する。該ノズルは、
●ノズルの第1端に配置され且つ注湯口オリフィスを備える注湯口部、
●外壁により規定され且つ注湯口部から第1縦方向軸線X1に沿って延びる、又は、注湯口部に隣接する長尺部、及び、
●第1端の反対側にあるノズルの第2端に隣接して配置され且つ第2端を含む出湯口部であって、外周壁により規定され且つ外周壁上に開口する第1出湯口前面開口を備える出湯口部と、
●第1縦方向軸線X1に対して平行に延び、注湯口オリフィスにおいて開口し且つノズルの長尺部に沿って延びるボア(bore)であって、ボアを接合する前面開口入口からノズルの出湯口部の外周壁において開口する前面開口出口へ第1縦方向軸線X1を横切る前面開口方向Y1に沿って延びる第1前面開口を少なくとも介して、ノズルの出湯口部の少なくとも一部から空気に開放されるボアと、を備え、
●前面開口入口を通る第1方向軸線X1に対して垂直な平面に沿ったノズル出湯口部の平面切り口は、
○ボア外周部(50P)及びボア外周部により規定される領域のボア重心(bore centroid)(50x)により規定されるボア(50)の輪郭と、
○壁外周部(1P)及び壁外周部により規定される領域の壁重心(wall centroid)(1x)により規定されるノズルの出湯口部の外周壁の輪郭と、
○ボア重心(50x)を通過し且つ切り口の平面上への前面開口方向Y1の正射影に対して平行な方向に沿って延びる第1横方向軸線Yと、を含み、
●長尺部(1B)及び出湯口部の両方の周壁は、ノズルの略全長にわたって縦方向軸線X1を中心とし、且つ、少なくとも第1前面開口の高さにおいて、ボアが第1前面開口の反対方向における第1縦方向軸線X1に対して平行で且つオフセットした位置にある第2縦方向軸線X2に沿って延びる幾何学的構成(geometry)を変化させ、
●ノズルは、第1縦方向軸線X1を基準にして第1前面開口(35)の方向の反対方向に沿って延び且つ縦方向軸線X1及び前面開口方向Y1により規定される平面に属する前面開口を備えておらず、且つ、平面切り口において、
●ボア重心(50x)及び壁重心(1x)は互いに異なり且つ距離d≠0だけ離れており、
●ボア重心(50x)から壁外周部(1P)へ第1横方向軸線Yに沿って延びる線分は、壁重心(1X)から第1横方向軸線Yと壁外周部(1P)との交点へ延びる線分の長さL2よりも長い長さL1を有することを特徴とする。比率L1/L2は、好適には少なくとも1.05に等しく、より好適には少なくとも1.1に等しく、最も好適には少なくとも1.25に等しい。
このような幾何学的構成により前面開口流路の実質的な延長を可能とすることで、より安定した金属の流れ、並びに、同心ボア及び周壁を有する従来のノズルによって従来可能であったように金属の流れの運動量の消散を可能とする。
「空気に開放される」という表現は、ノズル外部を取り囲む空気に開放されることを意味する。仮にノズル前面開口が鋳型の型穴に挿入される場合、「空気」は、ノズル前面開口を取り囲む鋳型の型穴により規定される空間を指す。「前面開口」は、ここでは軸線方向ボアと流体連通し、軸線方向ボアから横方向に延び、且つ、ノズル周壁の少なくとも一部において開口する出湯口を備える開口流路と言う一般に容認されている定義の意味で用いられる。仮に「前面開口」が周壁においても開口する場合、該開口は、図3における下側の前面開口など、ノズルの第2端において部分的に開口する開口を含む。
平面形状即ち二次元形状の「重心(centroid)」は、この形状におけるすべての点の算術的平均(「平均」)位置と定義される。換言すれば、この「重心」は、(一様な密度及び一様な重力場を想定した場合、)厚紙を問題となる領域の形状に切り抜いたものが鉛筆の先で完全に均衡がとれる点である。幾何学では二次元形状の「重心(barycenter)」という用語は「重心(centroid)」と同義語であり、物理学では「重心(barycenter)」及び「重心(centroid)」は一様な密度の複数の形状に対する一点のみを構成する。
好ましい実施形態において、ボアの幾何学的構成の変化は、ボアが少なくとも第1横方向軸線Yの方向に沿って細くなることを含む。その他の場合、第1縦方向軸線(X1)と第2縦方向軸線X2とは同軸であってもよい。
出湯口部は、ノズルの第2端において開口する先端出湯口を更に備えることが好ましい。出湯口部は、ボアから出湯口部の周壁へ、縦方向軸線X1及び前面開口軸線の両方を横切るように延びる少なくとも一つの二次前面開口を更に備えることが更に好ましい。少なくともこのような二次前面開口を二つ設け、第1前面開口とY字をなすことがより好ましい。出湯口部が、縦方向軸線X1及び前面開口軸線により規定される半平面に含まれる軸線に沿って延びる第2前面開口を更に備える場合、金属の流れの運動量はより良好に消散される。このような第2前面開口は、第1前面開口の上方又は下方のいずれかに設けられる。
第1前面開口は、縦方向軸線X1に対して垂直に、又は、下方に延びてもよい。換言すれば、前面開口出口の重心は、前面開口入口の重心とはノズルの第2端から同じ距離でもよいし、前面開口入口の重心よりもノズルの第2端に近くてもよい。
本発明は更に、金属梁を鋳造するための鋳造設備にも関する。該鋳造設備は、
(a)第1縦方向軸線(X1)に対して平行に延びる少なくとも一つの浸漬ノズル(1)が容器底部に連結された冶金容器(10、11)を備え、前記ノズルは、
●当該ノズルの第1端に配置され且つ注湯口オリフィス(18)を備える注湯口部(1A)、
●外壁により規定され且つ注湯口部(1A)から第1縦方向軸線(X1)に沿って延びる、又は、前記注湯口部(1A)に隣接する長尺部(1B)、及び、
●第1端の反対側にあるノズルの第2端に隣接して配置され且つ第2端を含む出湯口部(1C)であって、外周壁により規定され且つ外周壁上に開口する第1出湯口前面開口(35)を備える出湯口部(1C)と、
●第1縦方向軸線(X1)に対して平行に延び、注湯口オリフィス(18)において開口し且つノズルの長尺部(1B)に沿って延びるボア(50)であって、ボア(50)を接合する前面開口入口(35i)からノズルの出湯口部の外周壁において開口する前面開口出口(35o)へ第1縦方向軸線(X1)を横切る前面開口方向(Y1)に沿って延びる少なくとも第1前面開口(35)を介して、ノズルの出湯口部(1C)の少なくとも一部から雰囲気に開放されるボア(50)と、を備え、
●前面開口入口(35i)を通る第1縦方向軸線(X1)に対して垂直な平面に沿ったノズル出湯口部(1C)の平面切り口は、
○ボア外周部(50P)及び当該ボア外周部により規定される領域のボア重心(50x)により規定されるボア(50)の輪郭と、
○壁外周部(1P)及び当該壁外周部により規定される領域の壁重心(1x)により規定されるノズルの出湯口部の外周壁の輪郭と、
○ボア重心(50x)を通過し且つ切り口の平面上への前面開口方向(Y1)の正射影に対して平行な方向に沿って延びる第1横方向軸線(Y)と、を含み、該鋳造設備は、
(b)第1鋳型方向に沿って延びる少なくとも第1長尺部及び前記第1鋳型方向を横切る第2鋳型方向に沿って延びる少なくとも第2長尺部に分割された断面を規定するビームブランク鋳型(100)を更に備え、
●ノズルは、縦方向軸線を基準にして第1前面開口(35)の方向の反対方向に沿って延び且つ第1縦方向軸線(X1)及び前面開口方向(Y1)により規定される平面に属する前面開口を備えておらず、平面切り口において、
●ボア重心(50x)及び壁重心(1x)は互いに異なり且つ距離d≠0だけ離れており、
●ボア重心(50x)から壁外周部(1P)へ第1横方向軸線(Y)に沿って延びる線分は、壁重心(1X)から第1横方向軸線(Y)と壁外周部(1P)との交点へ延びる線分の長さ(L2)よりも長い長さ(L1)を有し、且つ、
第1鋳型方向は、第1縦方向軸線(X1)と前面開口方向Y1とを含む平面に含まれることを特徴とする。
本発明の鋳造設備における半製品(ブランク)梁鋼鋳型は、T字状断面、L字状断面、X字状断面、C字状断面又はH字状断面を有してもよい。半製品梁鋼鋳型は、第1長尺部により規定されるH形状のウェブと、第2長尺部に対して共に垂直である第2長尺部及び第3長尺部により規定される二つの側方フランジとを有するH字状断面を有し、且つ、浸漬ノズルは、H形鋼断面のウェブとフランジとが交差する領域に配置されることが好ましい。本発明の鋳造設備は、一つの半製品梁鋼鋳型につき単一の浸漬ノズルを備えることが好ましい。
本発明の性質のより完全な理解のために、以下の添付の図面を併用して、後続の詳細な説明を述べる。
金属梁を鋳造するための鋳造設備の概略図を示す。 H字状鋳型に挿入される本発明に係るノズルの例を示す。 本発明に係るノズルの実施形態を示す。 本発明に係るノズルの更なる実施形態と比較される従来技術のノズル(図4(a))を示す。 本発明に係るノズルの更なる実施形態を示す。 本発明に係るノズルの出湯口部の更なる実施形態を示す。 本発明に係るノズルの出湯口部の更なる実施形態を示す。 従来技術のノズルの前面開口長さを本発明に係るノズルと比較している。 壁重心の位置を実験に基づいて決定する方法を例示する。
図3及び図4に示すように、本発明に係るノズルは、以下の三つの主要部分に分けられる。
●ノズルの第1端に配置され且つ注湯口オリフィス(18)を備える注湯口部(1A)
●外壁により規定され且つ注湯口部(1A)から第1縦方向軸線X1に沿って延びる、又は、注湯口部(1A)に隣接する長尺部(1B)
●第1端の反対側にあるノズルの第2端に隣接して配置され且つ第2端を含む出湯口部(1C)であって、外周壁により規定され且つ外周壁上に開口する第1出湯口前面開口(35)を備える出湯口部(1C)
ノズルは、第1縦方向軸線X1に対して平行に延び、注湯口オリフィス(18)において開口し且つノズルの長尺部(1B)に沿って延びるボア(50)であって、ボア(50)を接合する前面開口入口(35i)からノズルの出湯口部の外周壁において開口する前面開口出口(35o)へ第1縦方向軸線X1を横切る前面開口方向Y1に沿って延びる少なくとも第1前面開口(35)を介して、ノズルの出湯口部(1C)の少なくとも一部から空気に開放されるボア(50)を更に備える。
本発明に係るノズルは、特に、典型的には鋳型(100)のフランジ(100f)とウェブ(100w)との交点におけるウェブに対して垂直な鋳型の対称面を基準にしてオフセットした位置にある一つの鋳型につき単一のノズルを使用して、H形鋼のような複雑形状を鋳造するのに適しているため、金属は、縦方向軸線X1を通過する鉛直面に関して対称的にノズル前面開口から流出しないはずである。特に、第1前面開口(35)は、使用中、鋳型のウェブ(100w)に対して略平行な方向に延びるように設計され、且つ、ウェブとの交点においてノズルが配置されたフランジ(100f)の向きから外れた向きに置かれる。ノズル前面開口(35)の「後方に」配置された鋳型フランジの外壁(100f−out)が近接しているために(図6(d)参照)、本発明に係るノズルは、縦方向軸線を基準にして第1前面開口(35)の方向の反対方向に沿って延び且つ縦方向軸線X1及び前面開口軸線Y1により規定される平面に属する前面開口を備えていない。
前面開口入口(35i)を通る第1方向軸線X1に対して垂直な平面に沿ったノズル出湯口部(1C)の平面切り口において、以下の特徴が識別される。
○ボア外周部(50P)及び当該ボア外周部により規定される領域のボア重心(bore centroid)(50x)により規定されるボア(50)の輪郭、
○壁外周部(1P)及び当該壁外周部により規定される領域の壁重心(wall centroid)(1x)により規定されるノズルの出湯口部の外周壁の輪郭、
○ボア重心(50x)から壁外周部(1P)へ第1横方向軸線Yに沿って延びる線分は、壁重心(1X)から第1横方向軸線Yと壁外周部(1P)との交点へ延びる線分よりも長い
ボア重心(50x)及び壁重心(1x)は互いに異なり且つ距離d≠0だけ離れていることが不可欠である。第1前面開口(35)が平面切り口上で直線状に延びる方向は、ボア重心(50x)から始まり且つ壁外周部(1P)まで延びる第1横方向軸線Yにより規定される。好ましい実施形態において、ボア重心(50x)及び壁重心(1x)の両方が第1横方向軸線に属する。
仮に第1前面開口(35)が傾斜している場合(即ち、仮に前面開口方向Y1が縦方向軸線X1に対して垂直ではない場合)、前面開口出口(35o)は切断面の範囲外であり得る。これは、例えば図4−1(b)から図4−2(d)において、明確化のため切り口B−Bを二つの平行平面上に設け、入口(35i)から出口(35o)までの第1前面開口(35)の全長を示すなどの場合に当てはまる。
上述のように、ある領域の「重心」(50x、1x)は、ここでは一様な密度を有する(即ち、耐熱密度はボア密度よりも高いということを無視した)領域の重心に相当する、その領域におけるすべての点の算術的平均(「平均」)位置という従来の幾何学的な定義の意味で用いられる。円、楕円等の単純な図形の場合、重心位置を決定するのは容易である。しかしながら、より等辺性の低い幾何学形状の場合、重心位置を算出するのは必ずしも容易ではない。図7は任意の二次元形状の重心位置を実験に基づいて決定する方法を例示する。ボア又は周壁の輪郭は、厚紙から切り抜いたものである。ボア位置は、厚紙の薄層の一様な密度を確保するように周壁の形状を表現する厚紙から切り抜いたものであってはならない。図7において、図6(d)において検討されたノズルの周壁の輪郭は、円形ボアの位置を破線で示すことで表現される(但し切り抜きではない)。そして厚紙の薄層は、薄層外周部付近の第1点において挿入されたピンの周りを回転自在であるようにピンにより保持され、且つ、ピンから鉛直線が引かれる(図7(a)参照)。鉛直線の位置は、本体上に軌跡が描かれる(図7(b)における破線を参照)。実験は、薄層の異なる点においてピンを挿入した状態で繰り返される。二つの線の交点は、壁重心(1x)である(図7(b)における黒丸を参照)。この経験的な方法により、容易且つ確実にいかなる面の重心も決定することができる。
壁重心とボア重心との間のオフセットは、ノズル全長に及ぶ必要はない。このようなオフセットは、第1前面開口(35)の高さにおいて、出湯口部において存在すればよい。その結果、ボア(50)及び長尺部(1B)を規定する外周壁は、長尺部(1B)の略全長にわたって第1縦方向軸線X1に関して同心であってもよく、且つ、図3(a)及び図4−1(b)から図4−2(d)に示すように、オフセットはノズルの下部においてのみ生じていてもよい。或いは、ボア(50)とノズルの周壁との間のオフセットは、ノズル長さの実質的な部分に沿って広がっていてもよく、又は、図3(b)に示すようにノズル全長に沿って広がっていてもよい。
図6(a)から図6(d)に示すように、本発明において提案されたように第1前面開口の高さにおいてノズル周壁を基準にしてボアをオフセットさせることで、本発明に係るノズルにおける第1前面開口の長さL1>L2(図6(a)から図6(d)の下半分を参照)を、従来の「同軸」ノズル(図6(a)から図6(d)の上半分を参照)の長さL1=L2と比較して実質的に増大させることができる。より長い第1前面開口(35)は多くの点で有利である。第一に、より長い第1前面開口(35)によって、第1前面ノズルからの金属融液の流れを実質的により安定した流れとして生成し、鋳型ウェブ断面に沿って相対的に長い距離で噴出し、且つ、より短い前面開口よりも乱流を発生させにくくする。第二に、図6(d)に示すように、本発明に係るノズル(下半分)の前面開口出口(35o)は、従来の「同軸」ノズル(上半分)よりも鋳型ウェブ断面内により深く延びるため、鋳型を適切に充填するために金属噴流が及ぶべき距離が低減される。第三に、より長い第1前面開口(35)によって金属の流れの運動量を低減できるため、ノズルの反対側にある鋳型のフランジ外壁(100f−out)に対する噴流の衝撃力が低減される。衝突する流れは乱流を引き起こし且つ鋳型のフランジ外壁を高速で侵食するので、上記のことは重要である。有限要素モデリング(FEM)又は計算流体力学(CFD)により、鋳型におけるサブメニスカス速度が高いと、鋳型高さ変動の危険性及びノズルの反対側にあるフランジとウェブとの間の放射状範囲の高さにおける流れ分離の危険性が高まることが証明されている。最も低いサブメニスカス速度は、より長い第1前面開口(35)に沿った高度な運動量消散の結果、本発明に係るノズルを利用して得られた。
一実施形態において、図3(a)、図4−2(d)及び図5−2(e)から図5−2(h)に示すように、長尺部(1B)及び出湯口部(1C)の両方の周壁は、この周壁の略全長にわたって縦方向軸線X1を中心とすることができ、且つ、少なくとも第1前面開口(35)の高さにおいて、ボア(50)が第1前面開口の反対方向における第1縦方向軸線X1に対して平行で且つオフセットした位置にある第2縦方向軸線X2に沿って延びる幾何学的構成を変化させる。第2縦方向軸線X2に沿って延びるボア部分は、第1縦方向軸線X1に沿って延びるボア部分よりも、少なくとも第1横方向軸線Yの方向に沿って細くなることが好ましい。図4−2(d)、図5−2(g)及び図5−2(h)に示すように、細い方のボア部分は、広い方の上流側ボア部分の相似形であってもよく、この場合、ボア(50)は、出湯口部(1C)においてより小さい直径を有するようにボア(50)の全長に沿った円形断面を維持する。或いは、細い方のボア部分は、広い方の上流側ボア部分とは異なる断面を有してもよい。図5−2(e)及び図5−2(f)は、円形断面を有する広い方の上流側ボア部分(図5−2(e)及び図5−2(f)の破線を参照)、及び、楕円短径が第1横方向軸線Yに沿った楕円形断面を有する細い方の下流側ボア部分を示す。軸線Yの方向だけに沿ったボアの下流側部分の直径を低減することは、所望の金属流量を確保するのに必要なボア断面積を十分大きく維持しつつ第1縦方向軸線X1と第2縦方向軸線X2との間でより大きなオフセットdが得られるという利点がある。下流側ボアの断面積低減が相似拡大的であるか、或いは、一方向だけに沿っているかは、用途に左右され、当業者は状況に応じてボア部分を特定の寸法に構成することができる。
別の第2実施形態において、図3(b)、図4−1(b)、図4−2(c)及び図5(a)から図5(d)に示すように、前面開口の高さにおけるボアと周壁との間のオフセットは、ボア(50)の略全長にわたって縦方向軸線X1をボア(50)の中心とし、且つ、少なくとも第1前面開口の高さにおいて、壁外周部(1P)を第1横方向軸線Yの方向において反対方向と比較して広くすることで生じる。図4−1(b)、図4−2(c)及び図5(a)から図5(d)に示すように、仮にノズルの外周壁の広がりがノズルの下部に制限される場合、耐熱材料のかなりの量を節約できる。その他の場合、外周壁が広がり始めるノズル高さに対する特別な制限はない。
第3実施形態において、図5−1(d)及び図6(c)に示すように、先の二つの実施形態を組み合わせており、この場合、少なくとも第1前面開口(35)の高さにおいて、ノズルの壁外周部(1P)は、ボアが第2縦方向軸線X2に沿って延びるように、第1横方向軸線Yの方向に沿って広くなり、且つ、ボア断面は少なくとも第1横方向軸線Yの方向に沿って低減される。本実施形態により、図6に示すように第1前面開口(35)を最も長くすることができ、この場合、上述の第1実施形態は図6(a)に示され、第2実施形態は図6(b)に示され、且つ、第3実施形態は図6(c)に示されており、(a)、(b)及び(c)の実施形態の順に第1前面開口(35)の長さL1は増大する。
第1前面開口(35)が延びる前面開口方向Y1は、第1縦方向軸線X1に対して垂直であってもよい。これは、図4−2(c)、図5−1(a)及び図5−2(e)に示すような水平な前面開口(35)に対応し得るが、「水平な」という用語は使用中のノズル位置を基準にして用いられる。或いは、前面開口方向Y1は、第1縦方向軸線X1に対して垂直ではなく、第1縦方向軸線X1を横切ってもよい。特に、第1前面開口(35)は、前面開口出口(35o)の重心が前面開口入口(35i)の重心よりもノズルの第2端に近くなるように、(使用中のノズル位置を基準にして)下方に延びてもよい。
複雑形状の鋳型を適切に充填するためには、単一の前面開口では充分ではない可能性がある。したがって、本発明に係るノズルは、ノズルの第2端において開口する先端出湯口(37)を更に備えてもよい(図4−1、図4−2、図5−1(c)及び図5−2(h)参照)。先端出湯口(37)は、縦方向軸線に対して平行に延びることが好ましいが、縦方向軸線とある角度をなしていてもよい。先端出湯口(37)は、縦方向ボアと流体連通し且つノズルの第2端においてのみ開口する流路により構成される。仮に流路開口が部分的にノズルの第2端において延び且つ部分的にノズルの周壁において延びる場合、この流路を前面開口と呼ぶ(例えば図3参照)。ノズルは、ボア(50)から出湯口部(1C)の周壁へ、縦方向軸線X1及び前面開口方向Y1を横切るように延びる少なくとも一つの二次前面開口(39a、39b)を備えてもよい。図1及び図2に示すようなH字状鋳型の場合、ノズルは、ノズルに隣接したフランジが図3、図5−1(c)及び図5−2(h)に示すような金属融液で満たされ得るように、第1前面開口(35)とボアを中心とするY字をなす二つの二次前面開口(39a、39b)を備えることが好ましい。
ほとんどの実施形態において、ノズルは、ボア重心(50x)から壁外周部(1P)へ延びるすべての線分のうち、最も長い線分と同軸である第1横方向軸線Yを特徴とする単一の前面開口(35)を備える(図5−1(b)以外のすべての図面を参照)。しかしながら、いくつかの特殊な場合において、図5−1(b)に例示するように、各々がV字をなす第1横方向軸線Yを特徴とする二つの前面開口(35)を備えることができる。この特殊な実施形態において、L1>L2の必要条件を満たすために、第1前面開口(35)及び第2前面開口(35)の第1横方向軸線Yの各々は、L1=L2の周壁における位置を規定する境界点(1Z)においても、境界点(1Z)を越える範囲においても壁外周部(1P)と交差することができない。図5−1(b)における境界点(1Z)の右側は本発明に従ってL1>L2となるが、その左側ではL1<L2となり、第1前面開口及び第2前面開口は上述のような二次前面開口(39、39a、39b)である。
流れの運動量の更なる消散及び高度な流れ安定性は、第1縦方向軸線X1及び第1横方向軸線Yにより規定される半平面に含まれる軸線に沿って延びる第2前面開口(36)をノズルに設けることで得てもよい。換言すれば、図4−2(c)及び図4−2(d)に示すように、第2前面開口(36)は第1前面開口の上方又は下方に設けられ得る(「上方」及び「下方」という言葉は、ここでは使用中のノズル位置を基準にして用いられる)。本実施形態の変形例において、第1前面開口及び第2前面開口(35、36)は、図3に示すようなより細い流路により接続され、前面開口出湯口に対して犬の骨形状を与えてもよい。
本発明に係るノズルは、図1に示すような金属梁を鋳造するための設備と併用する際に有利である。該設備は、
(a)本発明に係る少なくとも一つの浸漬ノズル(1)を備える冶金容器(10、11)であって、少なくとも一つの浸漬ノズルの注湯口オリフィス(18)が冶金容器の内部と流体連通し、且つ、第1前面開口(35)を備えるボア(50)が、冶金容器から延び且つ冶金容器の内部を部分的に貫通する、冶金容器(10、11)と、
(b)第1鋳型方向に沿って延びる少なくとも第1長尺部及び第1鋳型方向を横切る第2鋳型方向に沿って延びる少なくとも第2長尺部に分割された断面を規定するビームブランク鋳型(100)と、を備え、
第1鋳型方向は、第1縦方向軸線X1及び前面開口軸線Y1により規定される平面に含まれており、且つ、第1縦方向軸線X1に対して垂直であることが好ましい。
半製品梁鋼鋳型は、T字状断面、L字状断面、X字状断面、C字状断面、H字状断面又は類似の断面を有し得る。H字状断面又はC字状断面の場合、H形状又はC形状のウェブは第1長尺部により規定され、且つ、H形状又はC形状の二つの側方フランジは第1長尺部に対して共に垂直である第2長尺部及び第3長尺部により規定される。このような単一の浸漬ノズルは、各鋳型に対して使用されることが好ましく、且つ、H形鋼断面又はC形鋼断面のウェブとフランジとが交差する領域に配置される。同様に、T字状断面、L字状断面又はX字状断面の場合、単一のノズルが各鋳型に対して使用されることが好ましく、且つ、鋳型の第1長尺部と第2長尺部との間の交差領域に配置されることが好ましい。このような鋳型について、広範囲にわたる長さを有する鋳型の二つの交差する長尺部の場合、前面開口位置の高さにおいてボア重心と周壁重心との間にオフセットを有するように、前面開口(35)を横切るように延びる追加的な前面開口を想定できる。
ノズル周壁と鋳型壁との間、具体的には前面開口に近接するノズル周壁と鋳型壁との間に充分なクリアランスδを得られるようにするために、ノズルの外周壁は、ノズル近傍において鋳型壁の輪郭と大体一致する断面形状を有してもよい。例えば、周壁の断面形状は、図6(d)に例示するような西洋梨形又は電球形であってもよい。上述のように、ノズルと低温の鋳型壁との間に凝固した金属橋が形成されるのを防止するために、充分なクリアランスδが必要とされる。ノズルの外周壁のこのような形状により、鋳型壁との間に充分なクリアランスを維持しつつ鋳型ウェブ(即ち、第1長尺部)の方向における第1前面開口(35)のより深い貫通が可能となる(図6(d)の上半分(PA)と下半分(INV)とを比較せよ)。
本発明に係るノズルによって、ノズルから、梁及び同種のものを製造するための複雑形状の鋳型内へ流出する金属噴流のより良好な制御が可能となる。この際、第1前面開口(35)の長さL1は、従来可能であった長さよりも長い。これは、より高い安定性及びより低い出湯金属噴流の速度と共に、流れの運動量の高度な消散という利点がある。これにより、更に、鋳造梁における多くの欠陥の原因である渦流及びデッドゾーン(dead zone)の形成を軽減すると共に、複雑形状の鋳型の放射状範囲における流れ崩壊を防ぐ。

Claims (15)

  1. 鋼材を鋳造するための浸漬ノズル(1)であって、
    前記浸漬ノズル(1)は、
    ノズルの第1端に配置され且つ注湯口オリフィス(18)を備える注湯口部(1A)と、
    外形を輪郭付けするを有し、且つ前記注湯口部(1A)から第1縦方向軸線(X1)に沿って延び、且つ前記注湯口部(1A)に隣接する長尺部(1B)、及び、
    前記第1端の反対側にある前記ノズルの第2端に隣接して配置され且つ前記第2端を含んでおり、外形を輪郭付けする外周壁を有し、且つ前記外周壁上に開口する第1出湯口前面開口(35)を備える湯口部(1C)と、
    前記第1縦方向軸線(X1)に対して平行に延び、前記注湯口オリフィス(18)において開口し且つ前記ノズルの前記長尺部(1B)に沿って延びるボア(50)であって、前記ボア(50)を接合する前面開口入口(35i)から前記ノズルの前記出湯口部の前記外周壁において開口する前面開口出口(35o)へ前記第1縦方向軸線(X1)を横切る前面開口方向(Y1)に沿って延びる少なくとも前記第1出湯口前面開口(35)を介して、前記ノズルの前記出湯口部(1C)の少なくとも一部から雰囲気に開放されるボア(50)と、を備え、
    前記前面開口入口(35i)を通る前記第1縦方向軸線(X1)に対して垂直な平面に沿った前記ノズル出湯口部(1C)の平面切り口は、
    ボア外周部(50P)及び前記ボア外周部により規定される領域のボア重心(50x)により規定される前記ボア(50)の輪郭と、
    壁外周部(1P)及び前記壁外周部により規定される領域の壁重心(1x)により規定される前記ノズルの前記出湯口部の前記外周壁の輪郭と、
    前記ボア重心(50x)を通過し且つ前記切り口の平面上への前記前面開口方向(Y1)の正射影に対して平行な方向に沿って延びる第1横方向軸線(Y)と、を含んでおり、
    前記長尺部(1B)及び前記出湯口部(1C)の両方の周壁は、前記ノズルの略全長にわたって前記縦方向軸線(X1)の周りを中心とし、且つ、少なくとも前記第1出湯口前面開口(35)の高さにおいて、前記第1縦方向軸線(X1)に平行であり且つ前記第1出湯口前面開口(35)から反対方向に前記第1縦方向軸線(X1)に対してオフセットさせた第2縦方向軸線(X2)に沿って、前記ボア(50)は細くなり
    前記ノズルは、前記縦方向軸線を基準にして前記第1出湯口前面開口(35)の方向の反対方向に沿って延び且つ前記縦方向軸線(X1)及び前記前面開口方向(Y1)により規定される平面に属する前面開口を備えておらず、且つ、前記平面切り口において、
    前記ボア重心(50x)及び前記壁重心(1x)は互いに異なり且つ距離d≠0だけ離れており、
    前記ボア重心(50x)から前記壁外周部(1P)へ前記第1横方向軸線(Y)に沿って延びる線分は、前記壁重心(1X)から前記第1横方向軸線(Y)と前記壁外周部(1P)との交点へ延びる線分の長さ(L2)よりも長い長さ(L1)を有することを特徴とする、
    浸漬ノズル。
  2. 前記ボア(50)、及び、前記長尺部(1B)を規定する前記外周壁は、前記長尺部(1B)の略全長にわたって前記第1縦方向軸線(X1)に関して同心である、請求項1に記載の浸漬ノズル(1)。
  3. 前記ボア(50)は、当該ボア(50)の略全長にわたって前記第1縦方向軸線(X1)の周りを中心とし、
    且つ、少なくとも前記第1出湯口前面開口(35)の高さにおいて、前記出湯口部(1C)を規定する前記外周壁は、前記第1横方向軸線(Y)の方向において反対方向と比較して広くなる、請求項1又は2に記載の浸漬ノズル。
  4. 前記ボア(50)の前記幾何学的構成の前記変化は、少なくとも前記第1横方向軸線(Y)の前記方向に沿って細くなることを含む、請求項1から3の何れか一項に記載の浸漬ノズル。
  5. 前記出湯口部(1C)は、前記ノズルの前記第2端において開口する先端出湯口(37)を更に備えており、前記先端出湯口が、記縦方向軸線(X1)に対して平行に延びる、請求項1から4の何れか一項に記載の浸漬ノズル。
  6. 前記出湯口部(1C)は、前記ボア(50)から前記出湯口部(1C)の前記周壁へ、前記縦方向軸線(X1)及び前記前面開口方向(Y1)により規定される平面を横切るように延びる少なくとも一つの二次前面開口(39a、39b)を更に備える、請求項1から5の何れか一項に記載の浸漬ノズル。
  7. 前記第1出湯口前面開口(35)は、前記前面開口出口(35o)の重心が前記前面開口入口(35i)の重心よりも前記ノズルの前記第2端に近くなるように、前記第2縦方向軸線(X2)と90度未満の角度をなす前記前面開口方向(Y1)に沿って延びる、請求項1から6の何れか一項に記載の浸漬ノズル。
  8. 前記第1縦方向軸線(X1)と前記第2縦方向軸線(X2)とは同軸である、請求項7に記載の浸漬ノズル。
  9. 前記出湯口部(1C)は、前記第1縦方向軸線(X1)を基準にして前記第1出湯口前面開口(35)と同じ側で、前記第1縦方向軸線(X1)及び前記第1横方向軸線(Y)により規定される半平面に含まれる軸線に沿って延びる第2前面開口(36)を更に備える、請求項1から8の何れか一項に記載の浸漬ノズル。
  10. 前記ボア重心(50x)は前記第1横方向軸線(Y)上に存在する、請求項1から9の何れか一項に記載の浸漬ノズル。
  11. 比率L1/L2は、.05以上である、請求項1から10の何れか一項に記載の浸漬ノズル。
  12. 金属梁を鋳造するための鋳造設備であって、
    前記鋳造設備は、
    (c)第1縦方向軸線(X1)に対して平行に延びる少なくとも一つの浸漬ノズル(1)が容器底部に連結された冶金容器(10、11)を備えており、
    前記ノズルは、
    前記ノズルの第1端に配置され且つ注湯口オリフィス(18)を備える注湯口部(1A)、
    壁により規定され且つ前記注湯口部(1A)から第1縦方向軸線(X1)に沿って延びる、又は、前記注湯口部(1A)に隣接する長尺部(1B)、及び、
    前記第1端の反対側にある前記ノズルの第2端に隣接して配置され且つ前記第2端を含んでおり、外周壁により規定され且つ前記外周壁上に開口する第1出湯口前面開口(35)を備える前記出湯口部(1C)と、
    前記第1縦方向軸線(X1)に対して平行に延び、前記注湯口オリフィス(18)において開口し且つ前記ノズルの前記長尺部(1B)に沿って延びるボア(50)であって、前記ボア(50)を接合する前面開口入口(35i)から前記ノズルの前記出湯口部の前記外周壁において開口する前面開口出口(35o)へ前記第1縦方向軸線(X1)を横切る前面開口方向(Y1)に沿って延びる前記第1出湯口前面開口(35)を少なくとも介して、前記ノズルの前記出湯口部(1C)の少なくとも一部から雰囲気に開放されるボア(50)と、を備え、
    前記前面開口入口(35i)を通る前記第1縦方向軸線(X1)に対して垂直な平面に沿った前記ノズル出湯口部(1C)の平面切り口は、
    ボア外周部(50P)及び前記ボア外周部により規定される領域のボア重心(50x)により規定される前記ボア(50)の輪郭と、
    壁外周部(1P)及び前記壁外周部により規定される領域の壁重心(1x)により規定される前記ノズルの前記出湯口部の前記外周壁の輪郭と、
    前記ボア重心(50x)を通過し且つ前記切り口の平面上への前記前面開口方向(Y1)の正射影に対して平行な方向に沿って延びる第1横方向軸線(Y)と、を含んでおり、
    該鋳造設備は、
    (d)第1鋳型方向に沿って延びる少なくとも第1長尺部及び前記第1鋳型方向を横切る第2鋳型方向に沿って延びる少なくとも第2長尺部に分割された断面を規定するビームブランク鋳型(100)を更に備え、
    前記ノズルは、前記縦方向軸線を基準にして前記第1出湯口前面開口(35)の方向の反対方向に沿って延び且つ前記縦方向軸線(X1)及び前記前面開口方向(Y1)により規定される平面に属する前面開口を備えておらず、前記平面切り口において、
    前記ボア重心(50x)及び前記壁重心(1x)は互いに異なり且つ距離d≠0だけ離れており、
    前記ボア重心(50x)から前記壁外周部(1P)へ前記第1横方向軸線(Y)に沿って延びる線分が、前記壁重心(1X)から前記第1横方向軸線(Y)と前記壁外周部(1P)との交点へ延びる線分の長さL2よりも長い長さL1を有し、且つ、
    前記第1鋳型方向は、前記第1縦方向軸線(X1)と前記前面開口方向(Y1)とを含む平面に含まれることを特徴とする、
    鋳造設備。
  13. 前記ビームブランク鋳型(100)は、T字状断面、L字状断面、X字状断面、C字状断面又はH字状断面を有する、請求項12に記載の鋳造設備。
  14. 前記ビームブランク鋳型は、前記第1長尺部により規定されるH形状のウェブと、前記第1長尺部に対して共に垂直である前記第2長尺部及び第3長尺部により規定される二つの側方フランジとを有するH字状断面を有し、且つ、前記浸漬ノズルは、前記H形鋼断面の前記ウェブとフランジとが交差する領域に配置される、請求項12に記載の鋳造設備。
  15. 単一の浸漬ノズル(1)は各ビームブランク鋳型(100)と併用され、且つ、前記ノズルは前記第1長尺部と前記第2長尺部とが交差する領域に配置される、請求項12から14の何れか一項に記載の鋳造設備。
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