JP6513396B2 - 整髪料組成物 - Google Patents

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本発明は整髪料組成物に関する。詳細には、本発明は頭髪がふんわりと嵩高で豊かに見えるボリュームアップ効果に優れる整髪料組成物に関する。より好ましくは、本発明は、髪の根元を立ち上げるだけの高い整髪力を有し、また湿気が多い場合でも、ボリューム感の低下を有意に抑制し、ふんわりとした嵩高な髪型を維持することができる整髪料組成物に関する。
近年、男性の薄毛だけでなく、女性の薄毛も問題となっている。このため、男性及び女性の別に関わらず、薄毛を改善する育毛剤の需要は高く、種々多様な育毛剤が市販されている。しかし、女性の脱毛症の中でも男性型脱毛症又は加齢による脱毛症は、育毛剤による効果が得られるまでにかなりの時間を要し、また進行を抑制するのも困難であるのが実情である。また、男女を問わず、一般に、脱毛症ではなくても、加齢に伴い、髪の毛の根元のハリやコシ等がなくなり、それが原因で髪の毛のボリューム感が低下してくる。
このような薄毛や頭髪のボリューム感の低下に対する育毛剤以外の対処法として、手軽に即効性が得られる整髪料(スタイリング剤ともいう)の利用があるが、従来の整髪料は、ボリューム感及びふんわり感を共に満足できるものではなかった。また、雨降りの日など、湿気が多い状況では、整髪料を使用して頭髪をふんわりと嵩高にセットしても、経時的に髪が湿気を吸収し、徐々に頭髪のボリューム感が低下してしまうという問題がある。また、最近は、シニア層だけでなく、若年層でも頭髪を嵩高にセットする整髪法が人気であり、頭髪のボリュームアップ及びふんわり感を訴求するニーズが高まっているのが現状である。
なお、頭髪をボリュームアップする効果を有する整髪料に関する先行技術としては、下記の特許文献1〜4を挙げることができる。
特開2006−70030号公報 特開2009−235045号公報 特開2014−58492号公報 特開2014−108946号公報
本発明は、頭髪がふんわりと嵩高で豊かに見えるボリュームアップ効果に優れる整髪料組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、髪の根元を立ち上げるだけの高い整髪力を有し、また湿気が多い場合でも、ボリューム感の低下を有意に抑制し、ふんわりとした嵩高な髪型を維持することができる整髪維持能にも優れた整髪料組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、アロエ葉(一部を含む)の搾汁及び抽出物よりなる群から選択される少なくとも1種(本発明及び本明細書では、これらを総称して「(A)成分」という場合がある。)、並びに(B)コラーゲン、その加水分解物、及びこれらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種(本発明及び本明細書では、これらを総称して「(B)成分」という場合がある。)を組み合わせて配合することにより、髪の根元を立ち上げるほどの高い整髪力を発揮し、その結果、頭髪がふんわりと嵩高で豊かに見えるボリュームアップ効果に優れる整髪料組成物が調製できることを見出した。また当該整髪料組成物は、湿気が多い状況でも整髪維持能にも優れており、ボリューム感の低下を有意に抑制し、ふんわりとした嵩高な髪型を維持することができることを確認した。本発明はこれらの知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。
すなわち、本発明は、下記に掲げる態様を有することを特徴とする。
(I)整髪料組成物
(I−1)(A)アロエ葉(一部を含む)の搾汁及び抽出物よりなる群から選択される少なくとも1種((A)成分)、並びに
(B)コラーゲン、その加水分解物、及びこれらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種((B)成分)、を含有することを特徴とする整髪料組成物。
(I−2)(A)成分として少なくともアロエ葉(一部を含む)の抽出物を、その乾燥固形分の重量に換算して、0.0001〜5重量%、好ましくは0.0001〜3重量%、より好ましくは0.001〜0.1重量%、更に好ましくは0.001〜0.05重量%、特に好ましくは0.001〜0.006重量%の割合で含有する(I−1)記載の整髪料組成物。
(I−3)(A)成分として少なくともアロエ葉(一部を含む)の搾汁を、湿重量換算で、0.001〜50重量%、好ましくは0.001〜10重量%、より好ましくは0.001〜5重量%の割合で含有する(I−1)又は(I−2)に記載する整髪料組成物。
(I−4)(B)成分を0.000001〜3重量%、好ましくは0.000001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.1重量%、更に好ましくは0.0001〜0.05重量%の割合で含有する(I−1)〜(I−3)のいずれかに記載する整髪料組成物。
(I−5)(A)成分として少なくともアロエ葉(一部を含む)の抽出物を含む整髪料組成物であって、当該抽出物1重量部(乾燥固形分の重量)に対して(B)成分を0.1〜10000重量部、好ましくは1〜1000重量部の割合で含有する、(I−1)〜(I−4)のいずれかに記載する整髪料組成物。
(I−6)さらに(メタクリル酸グリセリルアミドアルキル/メタクリル酸アルキル)コポリマーを含有する、(I−1)〜(I−5)のいずれかに記載する整髪料組成物。
(I−7)(B)成分が水溶性である、(I−1)〜(I−6)のいずれかに記載する整髪料組成物。
(I−8)(B)成分がコラーゲンの加水分解物、及びアシル化アテロコラーゲンよりなる群から選択される少なくとも1種である、(I−1)〜(I−7)のいずれかに記載する整髪料組成物。
本発明によれば、頭髪がふんわりと嵩高で豊かに見えるボリュームアップ効果に優れる整髪料組成物を提供することができる。より詳細には、本発明の整髪料組成物は、髪の根元を立ち上げるだけの高い整髪力を有し、また湿気が多い場合でも、ボリューム感の低下を有意に抑制し、ふんわりとした嵩高な髪型を維持することができる。つまり、本発明の整髪料組成物によれば、手軽に毛髪にハリやコシを与え、見た目にボリューム感/増毛感のある髪型にセットすることができ、雨降りなど湿度の高いときでも、その髪型のセット効果を維持することが可能である。
本発明の整髪料組成物は、(A)アロエ葉(一部を含む)の搾汁及び抽出物よりなる群から選択される少なくとも1種((A)成分)、並びに(B)コラーゲン、その加水分解物、及びこれらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種((B)成分)を含有することを特徴とする。以下、本発明の整髪料組成物について詳述する。
(A)アロエ葉(一部を含む)の搾汁及び/又はこれらの抽出物
本発明の整髪料組成物は、(A)成分として、アロエ葉(一部を含む)の搾汁及び抽出物よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する。
(A)成分の原料となるアロエの種類については、ユリ科アロエ属(Liliaceae Aloe)に属する植物であることを限度として特に制限されないが、例えば、アロエベラ(Aloe barbadesis Mill.)、キダチアロエ(Aloe arborescens Mill.)、アロエアンドンゲンシス(Aloe andongensis Mill.)、ソコトラアロエ(Aloeperryi Baker)、ナタールアロエ(Aloe bainesii Th.Dyer)、アロエディコトマ(Aloe dichotohoma L.)、アロエマルロティイ(Aloe marlothii Berger)、アロエルペストリス(Aloe rupestris Baker)、アロエスピノシシマ(Aloe spinosissima Hort.)、アロエプリカティリス(Aloe plicatilis Mill.)、アロエアスペリフォリア(Aloe asperifolia A.Berger)、アロエカピタータキポリニコーラ(Aloe captata Bak.var.cipolinicola H.Perr.)、アロエスプレンデンス(Aloe splendens lavranos)、アロエフミリス(Aloe humilis Mill.)、アロエミトリファルミス(Aloe mitriformis Mill.)、アロエウェリエガータ(Aloe variegata L.)、ケープアロエ(Aloe ferox Mill.)、アロエアフリカーナ(Aloe afiricana Mill.)アロエスピカータ(Aloe spicata Baker)、アロエエルー(Aloe eru)、アロエカメロニー(Aloe cameronii)、アロエケドンゲンシス(Aloe kedongensis)、アロエフェロックス(Aloe ferox)、及びこれらのアロエの変種又は交配種等が挙げられる。これらの中でも優れたボリュームアップ効果が得られるという観点から、好ましくはアロエベラ、キダチアロエ、ケープアロエ、並びにこれらのアロエの変種又は交配種が挙げられる。より好ましくはアロエベラ、キダチアロエ及びケープアロエが挙げられる。(A)成分の原料として、前述するアロエを1種単独で使用しても、また2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
本発明においてアロエ葉とは、上記ユリ科アロエ属(Liliaceae Aloe)に属する植物の葉の部分を意味し、外皮(表皮)及び葉肉(ゲル部分)を含む葉全体であっても、またその一部(例えば葉肉又は外皮(表皮)の一方)であってもよい。好ましくは葉全体、葉肉、及び少なくとも葉肉を含む葉の一部である。
(A)成分のうち、アロエ葉の搾汁は、生のアロエ葉を搾汁機等を用いて絞り、液体画分を回収することにより得ることができる。ここでアロエ葉として、外皮(表皮)及び葉肉(ゲル部分)を含む葉全体を用いてもよいし、また葉全体から外皮(表皮)を剥がした葉肉を用いてもよい。好ましい使用部位はアロエの葉肉である。なお、調製したアロエ葉の搾汁は、液体状態でそのまま使用してもよいし、必要に応じて濃縮して濃縮物として使用したり、また乾燥処理に供して乾燥物として使用したりしてもよい。好ましくは、液体状態での使用である。この場合、搾汁をそのまま使用してもよいし、また液体状態であれば少々濃縮した状態で使用することもできる。なお、アロエ葉の搾汁は、簡便には商業的に入手可能な市販品を使用することもできる。
また(A)成分のうち、アロエ葉の抽出物は、アロエ葉を抽出原料として溶媒抽出処理又は超臨界抽出処理に供することにより得ることができる。ここでアロエ葉として、外皮(表皮)及び葉肉(ゲル部分)を含む葉全体を用いてもよいし、また葉全体から外皮(表皮)を剥がした葉肉を用いてもよい。好ましい使用部位はアロエ葉全体である。また抽出はアロエ葉を生のままで使用してもよいが、抽出に際して、必要に応じて、アロエ葉を予め乾燥、細切、粉砕、圧搾、煮沸、発酵等の前処理に供しておいてもよい。更に、当該抽出原料には、アロエ葉を含むことを限度として、葉以外の部位(根、茎など)が含まれていてもよい。
溶媒抽出によってアロエ葉の抽出物を得る場合、その抽出溶媒については、例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール(n−プロパノール、イソプロパノール)などの低級1価アルコール;グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の液状多価アルコール;これらの混合溶媒等を使用することができる。これらの抽出溶媒の中でも、好ましくはエタノール、1,3−ブチレングリコール、水とエタノールとの混合溶媒、及び水と1,3−ブチレングリコールとの混合溶媒を挙げることができる。より好ましくは水とエタノールとの混合溶媒、及び水と1,3−ブチレングリコールとの混合溶媒である。
溶媒抽出によってアロエ葉の抽出物を得る場合、抽出処理の条件については特に制限されず、温浸、冷浸等のいずれの条件で行ってもよい。また超臨界抽出処理についても特にその条件を制限するものではない。なお、アロエ葉の抽出物は、簡便には商業的に入手可能な市販品を使用することもできる。
本発明の整髪料組成物において、(A)成分として、アロエ葉(一部を含む)の搾汁及びこれらの抽出物よりなる群から選択される少なくとも1種を単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
(A)成分の中でも、優れたボリュームアップ効果が得られるという観点から、好ましくはアロエベラの葉肉の搾汁を挙げることができる。また、優れたボリュームアップ効果が得られるという観点から、好ましくはキダチアロエ又はケープアロエの全葉の抽出物を挙げることができる。
本発明の整髪料組成物における(A)成分の含有量については、(A)成分の種類及び調製方法、並びに整髪料組成物の形態等に応じて適宜設定することができる。
例えば、(A)成分がアロエ葉の搾汁である場合は、本発明の整髪料組成物における(A)成分の含有量として、0.001〜50重量%、好ましくは0.001〜10重量%、より好ましくは0.001〜5重量%(以上、いずれも湿重量換算)を挙げることができる。当該割合は、整髪料組成物が液状及び半固形状(ゲル状、フォーム状(ムース状)、クリーム状(ペースト状)など)のいずれの形態であっても該当する割合であるが、特に液状である場合に好適な(A)成分の配合割合である。
また、(A)成分がアロエ葉の抽出物である場合、本発明の整髪料組成物が液状及び半固形状(ゲル状、フォーム状(ムース状)、クリーム状(ペースト状)など)のいずれの形態であっても、(A)成分の含有量として、0.0001〜5重量%、好ましくは0.0001〜3重量%、より好ましくは0.001〜0.1重量%、さらに好ましくは0.001〜0.05重量%、特に好ましくは0.001〜0.006重量%を挙げることができる。なお、当該配合割合は、本発明の整髪料組成物の最終形態の別に拘わらず、その最終製品の重量を100重量%とした場合に、当該最終製品中に含まれるアロエ葉の抽出物の重量を、その乾燥固形物の重量に換算して求めたものである(つまり、アロエ葉抽出物に含まれる水分を除いた乾燥物(重量)の整髪料組成物(重量)に対する割合)。
(B)コラーゲン、その加水分解物、及び/又はこれらの誘導体
本発明の整髪料組成物は、(B)成分として、コラーゲン、コラーゲンの加水分解物(加水分解コラーゲン)、及びこれらの誘導体(コラーゲンの誘導体、及び加水分解コラーゲンの誘導体)よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する。
(B)成分のうち、コラーゲンとしては、その由来は特に制限されず、例えば、牛、豚、馬、鳥、魚、クラゲ、貝などから得られるコラーゲン、及び人工的に合成されたコラーゲン等が挙げられる。これらのコラーゲンの中でも、魚、クラゲ、貝などから得られる海洋性コラーゲンは、安全性や経済性等の観点から好ましい。また、(B)成分として使用されるコラーゲンとして優れたボリュームアップ効果が得られ、また、液状の整髪料組成物での使用が容易であるという観点から、好ましくは、水溶性のもの(水溶性コラーゲン類)が挙げられる。水溶性コラーゲン類は、コラーゲン、加水分解コラーゲン、及びこれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1種を含む原料から水性溶媒(例えば、水、含水エタノール、塩化ナトリウム水溶液など)を用いて抽出処理することにより得ることができる。
また、(B)成分のうち、加水分解コラーゲンとしては、前述するコラーゲンを、アルカリ、酸、又は酵素によって加水分解することにより得ることができる。加水分解コラーゲンの分子量については特に制限されないが、例えば、GPC法により測定される分子量が100〜10000程度、好ましくは100〜7000程度、より好ましくは200〜5000程度、さらに好ましくは250〜1000程度の画分を多く含むものが挙げられる。
また(B)成分のち、コラーゲンの誘導体としては、前述するコラーゲンをアテロ化又はアシル化などによって改変したものが挙げられる。具体的には、アテロコラーゲン、アシル化コラーゲン、アシル化アテロコラーゲンなどが例示される。
アテロコラーゲンは、コラーゲンの両端のテロペプチドを酵素処理等により除去することで得ることができる。
また、アシル化コラーゲンとは、コラーゲンのεアミノ基をカルボン酸でアシル化した誘導体である。アシル化コラーゲンのアシル化に使用されるカルボン酸としては、例えば、酢酸等のモノカルボン酸;コハク酸、フタル酸、マレイン酸等のジカルボン酸が挙げられる。これらのカルボン酸の中でもジカルボン酸、さらに好ましくはコハク酸が挙げられる。アシル化コラーゲンは、コラーゲン及びアテロコラーゲンを含む水溶液をアルカリ性に調整し、前記カルボン酸の無水物を添加することにより得ることができる。
またアシル化アテロコラーゲンは、アテロコラーゲンのεアミノ基をカルボン酸でアシル化した誘導体である。アシル化アテロコラーゲンにおいて、アシル化に使用されるカルボン酸の種類はその好適なものも含めて、前記アシル化コラーゲンの場合と同様である。また、アシル化アテロコラーゲンの製造方法についても、原料としてコラーゲンの代わりにアテロコラーゲンを使用する以外は、前記アシル化コラーゲンの場合と同様である。
これらのコラーゲンの誘導体の中でも、優れたボリュームアップ効果が得られるという観点から、好ましくはアシル化アテロコラーゲン、さらに好ましくはサクシニルアテロコラーゲンが挙げられる。
また(B)成分のうち、加水分解コラーゲンの誘導体としては、前述する加水分解コラーゲンをアシル化等によって改変したものが挙げられる。具体的には、加水分解コラーゲンのアシル化等によって改変したものが挙げられ、加水分解コラーゲンのアシル化物が挙げられる。加水分解コラーゲンのアシル化物において、アシル化に使用されるカルボン酸の種類は、その好適なものも含めて、前記アシル化コラーゲンの場合と同様である。また、加水分解コラーゲンのアシル化物の製造方法についても、原料としてコラーゲンの代わりに加水分解コラーゲンを使用すること以外は、前記アシル化コラーゲンの場合と同様である。
本発明の整髪料組成物において、(B)成分として、コラーゲン、加水分解コラーゲン、及びこれらの誘導体(コラーゲンの誘導体、及び加水分解コラーゲンの誘導体)の中から1種を単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
(B)成分の中でも、優れたボリュームアップ効果が得られるという観点から、好ましくはコラーゲン、加水分解コラーゲン、コラーゲンの誘導体;更に好ましくはコラーゲン、加水分解コラーゲン、アシル化アテロコラーゲン;特に好ましくは、水溶性のコラーゲン、加水分解コラーゲン、サクシニルアテロコラーゲンが挙げられる。
本発明の整髪料組成物における(B)成分の含有量については、整髪料組成物の形態などに応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.000001〜3重量%、好ましくは0.000001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.1重量%、更に好ましくは0.0001〜0.05重量%が挙げられる。
また、本発明の整髪料組成物において、(A)成分と(B)成分の比率については、特に制限されないが、(A)成分がアロエ葉の抽出物である場合、優れたボリュームアップ効果が得られるという観点から、(A)成分100重量部(乾燥固形物としての重量)あたりの(B)成分の割合として、0.1〜10000重量部、好ましくは1〜1000重量部を挙げることができる。また、(A)成分がアロエ葉の搾汁である場合、同様に優れたボリュームアップ効果が得られるという観点から、(A)成分100重量部(湿重量)あたりの(B)成分の割合として、0.002〜10000重量部、好ましくは0.002〜5000重量部を挙げることができる。
(C)(メタクリル酸グリセリルアミドアルキル/メタクリル酸アルキル)コポリマー
本発明の整髪料組成物には、前述する(A)成分及び(B)成分に加えて、さらに(C)成分として、(メタクリル酸グリセリルアミドアルキル/メタクリル酸アルキル)コポリマーを配合することができる。
ここで「メタクリル酸グリセリルアミドアルキル」における「アルキル基」としては、炭素数1〜4の低級アルキル基を挙げることができる。好ましくは炭素数2又は3のアルキル基であり、より好ましくは炭素数2のエチル基である。また、「メタクリル酸アルキル」における「アルキル基」としては、炭素数10〜22のアルキル基を挙げることができる。当該アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状のいずれでもよく、具体的には、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、ステアリル基、ノナデシル基、イコシル基、エイコシル基、ヘンイコシル基、ヘンエイコシル基、ドコシル基、イコサニル基、イコセニル基、エイコサニル基、ヘンイコサニル基、ヘンエイコサニル基、ドコサニル基などを挙げることができる。当該アルキル基は直鎖状が好ましく、その炭素数としては、好ましくは炭素数12〜22のアルキル基であり、より好ましくは炭素数16〜22のアルキル基であり、特に好ましくは炭素数18のステアリル基である。
以上のことから(メタクリル酸グリセリルアミドアルキル/メタクリル酸アルキル)コポリマーとして、特に好ましくは(メタクリル酸グリセリルアミドエチル/メタクリル酸ステアリル)コポリマーを挙げることができる。当該(メタクリル酸グリセリルアミドエチル/メタクリル酸ステアリル)コポリマーは、INCI名(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,第12版, 第1巻, CTFA, 2008年, p.1064)で、GLYSERYLAMIDOETHYL METHACRYLATE/STEARYL METHACRYLATE COPOLYMERと標記される、グリセリル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)カルバメートとステアリルメタクリレートとからなる共重合体である。
当該コポリマーは、水、並びにグリセリン、ペンチレングリコール、1,3−ブチレングリコールなどの多価アルコールなどの溶剤に溶解した形態のものを用いることができる。
当該コポリマーは、簡便には商業的に入手できる市販品を使用することができ、かかる市販品としては、例えばセラキュート−F、セラキュート−L(いずれも商品名、日油株式会社製)などを例示することができる。
本発明の整髪料組成物における(C)成分の含有量については、整髪料組成物の形態などに応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.000001〜3重量%、好ましくは0.000001〜1重量%、より好ましくは0.00001〜0.1重量%、更に好ましくは0.00003〜0.015重量%、特に好ましくは0.00015〜0.015重量%が挙げられる。
(D)溶媒
本発明の整髪料組成物には、上記(A)及び(B)成分、又は(A)〜(C)成分に加えて、さらにそれらを分散又は溶解するための溶媒が含まれていることが好ましい。かかる溶媒としては、当該技術分野(整髪料を含む毛髪化粧料の分野)で通常使用される溶媒を広く挙げることができ、例えば水、エタノールやプロパノール(n−プロパノール、イソプロパノール)等の低級一価アルコール、プロピレングリコール、1,3ブチレングリコールやグリセリン、ジプロピレングリコール等の多価アルコール及びこれらの混合物を挙げることができる。好ましくは水、又は水並びにエタノール及び/又は多価アルコールの混合物である。
整髪料組成物に含まれる溶媒の量は、ヘアスプレー又はヘアミストとして使用しやすく、頭髪のべたつきを軽減し、また、整髪料組成物に含まれる上記(A)及び(B)成分、又は(A)〜(C)成分を良好に分散若しくは溶解させる観点から、80〜99.999重量%の範囲を挙げることができる。好ましくは85〜99.9重量%である。また、溶媒として水を含有する場合、ヘアスプレー又はヘアミストとして使用しやすく、頭髪のべたつきを軽減し、また、整髪料組成物に含まれる上記(A)及び(B)成分、又は(A)〜(C)成分を良好に分散若しくは溶解させる観点から、好ましい水の含有量は、65〜99.9重量%の範囲を挙げることができ、より好ましくは70〜99重量%、更に好ましくは75〜99重量%である。
(E)その他の成分
本発明の整髪料組成物には、上記(A)及び(B)成分、(A)〜(C)成分、さらに上記溶媒の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、整髪料組成物の形態に応じて、当該技術分野(整髪料を含む毛髪化粧料の分野)で通常使用される添加成分を配合することもできる。このような添加成分としては、例えば、被膜形成性ポリマー(例えば、カラギーナン、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体など)、カチオン性ポリマー、保湿剤、シリコーン類、油剤、増粘剤、抗フケ剤、ビタミン剤、紫外線吸収剤、清涼化剤、無機粉体、香料、着色剤、消臭剤、界面活性剤、多価アルコール、pH調整剤、基剤、酸化防止剤、パール剤、キレート剤などを挙げることができる。
これらの中で保湿剤としては、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン、及びマルチトールなどの多価アルコール;dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、トリメチルグリシン、パンテノール及びNMFなどを挙げることができる。好ましくはグリセリンや1,3−ブチレングリコールなどの多価アルコール、及びパンテノールである。
本発明の整髪料組成物におけるこれらの保湿剤の配合割合は、保湿効果を発揮する割合であれば特に制限されないが、通常0.001〜20重量%の範囲から適宜選択して使用することができ、好ましくは5〜15重量%である。
これらの中で油剤としては、例えば、油類(オリーブ油、サフラワー油、大豆油、つばき油、とうもろこし油、なたね油、ひまわり種子油、綿実油、落花生油、ラード、スクワラン、魚油、アンズ核油等)、鉱物油(流動パラフィン、パラフィン、ゲル化炭化水素、ワセリン、イソドデカン等)、ワックス類・ロウ類(ミツロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、セレシン、ライスワックス、マイクロクリスタリンワックス等)、エステル油(ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、オレイン酸エチル、ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸イソプロピル、リノール酸エチル、エチルヘキサン酸セチル等)、高級アルコール(ステアリルアルコール、セタノール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ラノリンアルコール等)、コレステロール、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、2−エチルヘキサン酸セチル、シリコーンオイル(ジメチルポリシロキサン、環状シリコーン、ポリシリコーン―9等)などを挙げることができる。
本発明の整髪料組成物におけるこれらの油剤の配合割合は、特に制限されないが、ベタつきを低減し、また、ポンプミストに充填し使用し易いという観点から、好ましくは0〜0.5重量%であり、より好ましくは0〜0.2重量%など、極力少量であることが好ましい。
これらの中で増粘剤としては、例えば、キサンタンガム、ジェランガム、カラギーナン、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウムなどを挙げることができる。
本発明の整髪料組成物におけるこれらの増粘剤の配合割合は、特に制限されないが、ベタつきを低減するという観点から、好ましくは0〜0.6重量%であり、より好ましくは0〜0.5重量%である。特に、べたつきを低減し且つポンプミストとして使用し易いという観点から、0〜0.1重量%が好ましく、0〜0.01重量%がより好ましく、配合しないことが更に好ましい。
製造方法
本発明の整髪料組成物は、前述する(A)及び(B)成分、又は(A)〜(C)成分、及び必要に応じてこれらにさらに他の成分に、前述する溶媒又は薬学的又は香粧学的に許容される基剤を混合して、所定の形状に調製することによって製造される。具体的な製造方法は特に制限されず、整髪料組成物の形態に応じて、当業界の定法に従って調製することができる。
形態・粘度
本発明の整髪料組成物の形態は特に制限されず、液状、半固形状(ムース状[フォーム状]、クリーム状[ペースト状]、ゲル状)、及び固体状等のいずれであってもよい。本発明の整髪料組成物の形態として、好ましくは液状及び半固形状であり、より好ましくは液状である。
当業界において、液状の整髪料組成物には、性状や目的に応じて、ヘアウォーター、ヘアオイル、ヘアミスト、ヘアローション、ヘアスプレー、及びヘアリキッド等と呼称される製品があるが、本発明の整髪料組成物も、本発明が意図する用途(詳細は後述)で使用されるものであれば、その種類(呼称)の別に関わらず、これらの製品のいずれもが含まれる。髪に自然なふんわり感が得られるという観点から、好ましくはヘアミスト、ヘアローション、及びヘアスプレーであり、より好ましくはヘアミスト及びヘアスプレーであり、更に好ましくはヘアミストである。また当業界において、半固形状の整髪料組成物には、性状や目的に応じて、ヘアクリーム、ヘアワックス、ヘアフォーム(ムース)、ヘアジェル、ヘアグリース等と呼称される製品があるが、本発明の整髪料組成物も、本発明が意図する用途(詳細は後述)で使用されるものであれば、その種類(呼称)の別に関わらず、これらの製品のいずれもが含まれる。
粘度は、形態に応じて、充填する容器に従って適宜選択設定することができる。例えば、本発明の整髪料組成物が液状であり、ポンプ容器(ポンプディスペンサー、ポンプミスト)に充填して使用する場合は、比較的低粘度に調製することが好ましい。かかる粘度としては5.0〜6.0mPa・sを挙げることができる。ここで粘度は、B型粘度計VISCOMETER TVB-10型(東機産業株式会社製)で30℃で100rpm、60秒間回転の条件で測定することができる。なお、測定に使用するB型粘度計のローターは、No. M1を使用する。
容器
本発明の整髪料組成物を収容する容器については、特に制限されず、形態・粘度や用途に応じて適宜選択すればよい。例えば、ポンプ容器(ポンプディスペンサー、ポンプミスト、ポンプフォーマー)、チューブ容器、袋状容器、エアゾール缶などを挙げることができる。特に本発明の整髪料組成物が液状である場合、容器は内部の液体を噴霧して使用するポンプ容器(ポンプディスペンサー、ポンプミスト、ポンプフォーマー)であることが好ましく、ポンプミストがより好ましい。なお、ポンプ容器への詰め替え用として袋状容器に収容することもできる。
用途・使用方法
本発明の整髪料組成物は、頭髪をふんわりと嵩高で豊かにみえるようにセットするために用いられる(ボリュームアップ整髪)。また本発明の整髪料組成物は、当該セットにより見た目をボリュームアップさせた髪型を長時間維持するために使用される(ボリュームアップ整髪の維持)。この目的のため、本発明の整髪料組成物は、ボリュームアップさせたい頭髪部分に部分的に適用することもできるし、また頭髪全体に適用することもできる。好ましくは、ボリュームアップさせたい頭髪部分に部分的に適用する方法である。
具体的には、ふんわりと嵩高にボリュームアップさせたい頭髪部の毛髪の根元を中心に、髪が軽く濡れる程度に本発明の整髪料組成物を適用した後、クシなどのコーム類で髪を梳いて髪全体になじませ、次いで、整髪料組成物を適用した頭髪の根元部分を立ち上げるようにしてドライヤーなどで温風又は冷風を当てて乾燥させる方法を挙げることができる。この場合、乾燥させる前に、当該頭髪の根元部分の毛を逆立たせてもよく、こうすることで、より一層頭髪を嵩高にセットすることができる。
本発明の整髪料組成物は、濡れた頭髪、半乾きの頭髪(例えば、タオルドライ後の頭髪)、又は乾燥した頭髪に対して、男女を問わず、上記整髪目的で使用される。好ましくは半乾きの頭髪及び乾燥した頭髪、より好ましくは乾燥した頭髪に対して好適に使用することができる。
以下に、本発明を実験例(実施例及び比較例)等に基づいて説明する。但し、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
実験例1
1.液状の整髪料組成物(実施例1〜20、参考例、比較例1〜16)の調製
表1に示す組成の液状の整髪料組成物(実施例1〜18、対照例、比較例1〜16、参考例1〜2)を調製した。具体的には、表1に記載する(A)成分、(B)成分及び(C)成分を所定の割合で溶媒(水)に添加し、均一になるように混合することによって、液状の各整髪料組成物を調製した。
なお、(A)成分〜(C)成分として使用したものは下記の通りである。
(A)成分
(1)アロエ葉製品1:
成分:キダチアロエ(BG抽出物)、製品名:ファルコレックスアロエKB、入手先:一丸ファルコス株式会社
(2)アロエ葉製品2:
成分:アロエベラ(エタノール抽出物)、製品名:ビオセルアクト アロエベラ E、入手先:一丸ファルコス株式会社
(3)アロエ葉製品3:
成分:アロエベラ(搾汁)、製品名:アロエベラ水、入手先:片倉チッカリン株式会社
(4)アロエ葉製品4:
成分:アロエベラ(BG抽出物)、製品名:アロエベラ抽出液−JC、入手先:丸善製薬株式会社
(5)アロエ葉製品5:
成分:ケープアロエ(BG抽出物)、製品名:アロエ抽出リキッドBG−J、入手先:丸善製薬株式会社。
(B)成分
(1)コラーゲン類製品1
成分:加水分解コラーゲン、製品名:マリンジェンペプチドMP(PF)、入手先:新田ゼラチン株式会社
(2)コラーゲン類製品2
成分:サクシニルアテロコラーゲン、製品名:シージェムコラーゲンAS、入手先:片倉チッカリン株式会社。
(C)成分
(1)(メタクリル酸グリセリルアミドアルキル/メタクリル酸アルキル)コポリマー製品
成分:(メタクリル酸グリセリルアミドエチル/メタクリル酸ステアリル)コポリマー、製品名:Ceracute-V、入手先:日油株式会社
2.整髪効果の評価
上記で調製した各整髪料組成物(実施例1〜18、対照例、比較例1〜16、参考例1及び2)について、それぞれ以下の試験方法及び判断基準に従って整髪効果(セット力)を評価した。なお、当該試験方法は、水を毛束に直接塗布するという過酷な条件下において整髪効果を評価する方法であり、当該方法において優れた整髪効果が得られた場合、高湿度環境下においても整髪維持能に優れるということができる。
[試験方法]
(1)試験用毛束(毛束白髪30%MIX、商品名「BM-MIX-A」、ビューラックス製)を、各液状整髪料組成物(25℃)の中に、毛束全体に当該液状整髪料組成物がなじむように10回出し入れした。
(2)(1)の処理をした試験用毛束を液状整髪料組成物の中から取り出し、アルミ製の板に乗せて、50℃(相対湿度14%)の環境下で6時間放置して自然乾燥させた。
(3)乾燥してリボン状になった毛束をアルミ製の板から外し、当該乾燥した毛束に精製水を5回スプレー(毛束への水の付着量は0.34g〜0.38g重)して塗布し、その10秒後に、毛束のたわみ具合(下がり具合)を確認した。
(4)具体的には、毛束の根元をもって水平になるように持ち上げ、毛束の先端のたわみ具合(毛束の根元の高さ位置から先端の高さ位置までの距離)を観測した。具体的には、測定する毛束の背後に方眼紙を配置し、毛束の根元の高さ位置(T)から、たわんで垂れ下がった毛束の最下端の高さ位置(T)までの距離(T−T=X)を、方眼紙のマス目を利用して測定した。具体的には、方眼紙のマス目間隔を1cmとし、そのマス目間隔に従って、毛束の先端の高さ位置(T)が毛束の根元の高さ位置(T)と同じ場合(T−T=0cm)をスコア「0」、T−T=1cmである場合をスコア「1」、T−T=2cmである場合をスコア「2」、以下同様に、スコア3、4、5、6、及び7とした。
[評価基準]
毛束の先端のたわみ具合(毛束の根元の高さ位置から先端の高さ位置までの距離)が1cmあたりスコア1として計算する(詳細は、上記(3)を参照)。つまり、スコアが小さいほど、たわみが少なく、整髪料組成物のセット力が強い、つまり整髪効果が高いということになる。
また、[対照例−(A)成分単独]スコア差、[対照例−(B)成分単独]スコア差及び[対照例−(C)成分単独]スコア差の和を相加理論値とし、以下の計算式に基づいて、(A)成分と(B)成分(又は(A)〜(C)成分)を併用することの相乗効果(相乗度)(%)を算出できる。
[式]
相乗度(%)=100×[対照例−実施例]スコア差/相加理論値
3.ふんわり感の評価
上記で調製した各整髪料組成物(実施例1〜18、対照例、比較例1〜16、参考例1及び2)について、それぞれ以下の試験方法及び判断基準に従ってふんわり感を評価した。
[試験方法]
(1)試験用毛束(毛束白髪30%MIX、商品名「BM-MIX-A」、ビューラックス製)に、ポンプミスト(1回の噴霧あたりの噴霧量は、0.2g)に充填した各液状整髪料組成物を、試験用毛束全体に10cmの距離から2回噴霧した。
(2)(1)の処理をした試験用毛束を、ドライヤーを用いて乾燥させた。
[評価基準]
下記に示すように、毛束が広がりを指標としてふんわり感を評価した。
○:対照例に比べて、十分に毛束が広がっている。
△:対照例に比べて、多少毛束が広がっている。
×:毛束の広がりが対照例と同等だった。
[評価結果]
結果を表1及び2に示す。
Figure 0006513396
Figure 0006513396
表1(実施例1〜11及び13〜18)と表2(対照例、比較例1〜14)との比較からわかるように、(A)成分と(B)成分とを組み合わせることで、水のみ(対照例)、(A)成分単独(比較例1〜9)、及び(B)成分単独(比較例10〜14)で使用した場合に比べてセット力が顕著に高まり、所望する嵩高なボリューム感のある髪型に整髪することができることが確認された。また、表1(実施例12)と表2(対照例、比較例15及び16)との比較からわかるように、(C)成分はそれ単独又は(B)成分と組み合わせて使用した場合に比べて、(C)成分と(B)成分にさらに(A)成分を組み合わせることで、セット力が有意に向上し、所望する嵩高なボリューム感のある髪型に整髪することができることが確認された。更にこれらの実施例に関して、上述の式1に基づいて相乗効果を評価したところ、いずれの実施例においても、セット力が相乗的に向上していることが分かった。例えば、実施例5においては、相乗度は325%であった。
また、参考例1(表1)と比較例5(表2)との比較からわかるように、(A)成分は1,3−ブチレングリコールと併用することで、有意にセット力が向上することが確認された。このことから、本発明の整髪料組成物には、他の成分として1,3−ブチレングリコールを配合するか、又は(A)成分として、抽出溶媒として1,3−ブチレングリコールを用いて抽出したアロエ葉の抽出物を使用することが好ましいと考えられる。
さらに、参考例2(表1)と比較例16(表2)との比較からわかるように、(C)成分は、(A)成分と併用することで、(B)成分を配合しなくてもセット力が顕著に向上することが確認された。
また、表1及び表2には示していないが、実施例1〜18の整髪料組成物について、被験者5人が、ポンプミスト(1回の噴霧あたりの噴霧量は、0.2g)に充填した各整髪料組成物を頭髪の根元に10回噴霧し、クシでなじませた後に、ドライヤーを用いて根元を立ち上げるように乾燥し整髪効果(ふんわりと嵩高に見えるボリュームアップ効果)を評価したところ、いずれの被験者も対照例の整髪料組成物に比べて、ふんわりと嵩高に見えるボリュームアップ効果を実感した。
処方例
表3に記載する各成分を配合して、ヘアミストを調製した。いずれの組成物においても、(A)成分単独、(B)成分単独及び(C)成分単独で使用した場合に比べてセット力が顕著に高まり、所望する嵩高なボリューム感のある髪型に整髪することができることが確認された。
Figure 0006513396
表4に記載する各成分を配合して、ヘアミストを調製した。いずれの組成物においても、(A)成分単独、(C)成分単独、1,3ブチレングリコール単独で使用した場合に比べてセット力が顕著に高まり、所望する嵩高なボリューム感のある髪型に整髪することができることが確認された。
Figure 0006513396
表5に記載する原液処方の各成分を混合してヘアフォーム原液(100重量部)を調製した。このうち90重量部を、液化石油ガス10重量部とともにヘアフォーム容器に充填して、ヘアフォーム形態の整髪料を調製した。当該ヘアフォームにおいても、(A)成分単独、(B)成分単独及び(C)成分単独で使用した場合に比べてセット力が顕著に高まり、所望する嵩高なボリューム感のある髪型に整髪することができることが確認された。
Figure 0006513396
表6に記載する原液処方の各成分を混合してヘアスプレー原液(100重量部)を調製した。このうち90重量部を、液化石油ガス10重量部とともにヘアスプレー容器に充填して、ヘアスプレー形態の整髪料を調製した。当該ヘアスプレーにおいても、(A)成分単独、(B)成分単独及び(C)成分単独で使用した場合に比べてセット力が顕著に高まり、所望する嵩高なボリューム感のある髪型に整髪することができることが確認された。
Figure 0006513396

Claims (7)

  1. (A)アロエ葉(一部を含む)の搾汁及び抽出物よりなる群から選択される少なくとも1種、並びに
    (B)コラーゲン、その加水分解物、及びこれらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種
    を含有することを特徴とする整髪料組成物。
  2. (A)成分として少なくともアロエ葉(一部を含む)の抽出物を、その乾燥固形分の重量に換算して0.0001〜5重量%の割合で含有する請求項1記載の整髪料組成物。
  3. (A)成分として少なくともアロエ葉(一部を含む)の搾汁を、湿重量換算で、0.001〜50重量%の割合で含有する請求項1又は2に記載する整髪料組成物。
  4. (B)成分を0.000001〜3重量%の割合で含有する請求項1〜3のいずれかに記載する整髪料組成物。
  5. (A)成分として少なくともアロエ葉(一部を含む)の抽出物を含む整髪料組成物であって、当該抽出物100重量部(乾燥固形分の重量)に対して(B)成分を0.1〜10000重量部の割合で含有する、請求項1〜4のいずれかに記載する整髪料組成物。
  6. さらに(メタクリル酸グリセリルアミドアルキル/メタクリル酸アルキル)コポリマーを含有する、請求項1〜5のいずれかに記載する整髪料組成物。
  7. (B)成分が水溶性である、請求項1〜6のいずれかに記載する整髪料組成物。
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