JP6512960B2 - コンクリートの評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリートの評価方法に関する。
コンクリートを打設した後、セメントの水和熱による温度ひび割れ、または、コンクリートの体積変化(乾燥収縮または自己収縮による体積変化)によるひび割れが発生する場合がある。
従来、コンクリートのひび割れの評価方法について、様々な方法が知られている。
例えば、特許文献1には、コンクリート部材のコンクリートの自由体積収縮ひずみ及び静弾性係数を経時的に測定するとともに、該コンクリート部材の破壊エネルギーを経時的に測定し、同じ乾燥材齢において測定されたコンクリートの静弾性係数と自由体積収縮ひずみの値を用いて、特定の式を用いて拘束ひずみを算出し、次いで、特定の式によりひずみエネルギーを算出して、該ひずみエネルギーを、経時的な乾燥材齢に従って複数算出し、コンクリート部材の乾燥材齢に対する上記破壊エネルギーの経時的な関係曲線と、コンクリート部材の乾燥材齢に対する上記ひずみエネルギーの経時的な関係曲線とを求め、かかる2つの曲線の交点の材齢を、該コンクリート部材のひび割れ発生時期として、コンクリート部材のひび割れ抵抗性を評価することを特徴とする、コンクリート部材のひび割れ抵抗性の評価方法、が記載されている。
特許文献2には、コンクリート打込み現場の気温及び湿度を計測する計測手段と、このコンクリート中のセメントの水和発熱による打込み後の硬化過程におけるコンクリートの温度分布ならびに収縮ひずみ量の分布を、境界条件としてのコンクリートの打込み温度及び前記気温及び湿度の計測データに基づいて解析する解析手段とを備えることを特徴とするコンクリートの打込み後の温度分布ならびにひずみ予測システムが記載されている。また、特許文献2には、コンクリート中に予め温度計測手段を埋設し、この温度計測手段で計測されるコンクリート内部の温度データを、解析データと併用してひび割れ発生確率を評価することも記載されている。
特開2013−231656号公報 特開2013−244625号公報
コンクリートの打設後の温度上昇を抑制する等の目的で、高炉スラグ微粉末やフライアッシュ等のセメント混和材を大きな含有率で含む混合セメントを、コンクリートの材料として用いた場合、セメントの水和反応やコンクリートの収縮が長期間継続するため、材齢がある程度経過しても、コンクリートのひび割れが発生する可能性がある。このようなコンクリートの硬化時のひび割れ抵抗性を評価することは、データの蓄積が少ないということもあり、困難であった。
本発明は、高炉スラグ微粉末やフライアッシュ等のセメント混和材を大きな含有率で含む混合セメントを用いたコンクリートにも好適に使用できる、コンクリートの硬化時のひび割れ抵抗性を評価する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、評価対象物であるコンクリートについて、マスコンクリート部材を想定した熱履歴の条件下で、温度ひび割れ指数の最小値、および、該最小値が得られる有効材齢を求めた場合に、これら(最小値、有効材齢)に基いて、コンクリートの硬化時のひび割れ抵抗性を評価することができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[3]を提供するものである。
[1] コンクリートの硬化時のひび割れ抵抗性を評価するための方法であって、上記コンクリートについて、マスコンクリート部材を想定した熱履歴の条件下で、温度ひび割れ指数の最小値、および、該温度ひび割れ指数の最小値が得られる有効材齢を求め、上記温度ひび割れ指数の最小値および上記有効材齢に基いて、上記ひび割れ抵抗性を評価することを特徴とするコンクリートの評価方法。
[2] 上記熱履歴の条件下における上記コンクリートの圧縮強度の測定値および自己収縮ひずみの測定値を用いた、3次元FEM温度応力解析によって、上記温度ひび割れ指数の最小値および上記有効材齢を求める前記[1]に記載のコンクリートの評価方法。
[3] 上記温度ひび割れ指数の最小値が、1.1〜1.4の範囲内で予め定めた値を超える場合に、上記ひび割れ抵抗性が良好であると評価し、上記温度ひび割れ指数の最小値が、1.1〜1.4の範囲内で予め定めた値以下であって、かつ、上記有効材齢が、50〜62日の範囲内で予め定めた値以下である場合に、上記ひび割れ抵抗性が、短期材齢における温度降下時の収縮(温度収縮)によるひび割れの可能性の点で不良であると評価し、上記温度ひび割れ指数の最小値が、1.1〜1.4の範囲内で予め定めた値以下であって、かつ、上記有効材齢が、50〜62日の範囲内で予め定めた値を超える場合に、上記ひび割れ抵抗性が、長期材齢における収縮によるひび割れの可能性の点で不良であると評価する、前記[1]又は[2]に記載のコンクリートの評価方法。
本発明のコンクリートの評価方法によれば、コンクリートの硬化時のひび割れ抵抗性を評価することができる。
特に、本発明のコンクリートの評価方法によれば、高炉スラグ微粉末やフライアッシュ等のセメント混和材を大きな含有率で含む混合セメントを、コンクリートの材料として用いた場合であっても、長期材齢を含む、コンクリートの硬化時のひび割れ抵抗性を評価することができる。
温度ひび割れ指数の最小値と、該最小値が得られる有効材齢との関係を示す図である。
本発明のコンクリートの評価方法は、コンクリートの硬化時のひび割れ抵抗性(以下、単に「ひび割れ抵抗性」ともいう。)を評価するための方法であって、評価対象物であるコンクリートについて、マスコンクリート部材を想定した熱履歴の条件下で、温度ひび割れ指数の最小値、および、該温度ひび割れ指数の最小値が得られる有効材齢を求め、上記温度ひび割れ指数の最小値および上記有効材齢に基いて、ひび割れ抵抗性を評価するものである。
本発明の方法の評価対象物は、各種コンクリートであり、特にその材料や配合割合が限定されるものではない。各種コンクリートの中でも、高炉スラグ微粉末やフライアッシュ等のセメント混和材(セメントの水和反応およびコンクリートの収縮を長期間継続させる作用を有するセメント混和材)を含むコンクリート(例えば、セメント混和材の割合が、好ましくは5〜70質量%、より好ましくは30〜70質量%である混合セメントを含むもの)は、本発明の方法の評価対象物として好適である。
マスコンクリート部材を想定した熱履歴とは、マスコンクリート部材の中心部の熱履歴(温度履歴)を想定した熱履歴を意味する。
マスコンクリート部材を想定した熱履歴は、例えば、本発明の評価対象物であるコンクリートを用いて供試体を作製し、次いで、該供試体の断熱温度上昇(断熱状態における温度の上昇の程度)を測定し、その後、得られた測定値を用いて、3次元FEM(Finite Element Method:有限要素法)温度解析を行うことによって、得ることができる。
本発明において想定されるマスコンクリート部材の寸法は、3次元(長さ、厚さ、高さ)の3つの値の全てが、好ましくは0.5m以上、より好ましくは1m以上、さらに好ましくは1.5m以上、特に好ましくは2m以上のものである。
このような寸法を有するマスコンクリート部材の例として、長さ5〜10m、厚さ1.5〜2.5m、高さ2〜5mの壁部材が挙げられる。
本発明では、マスコンクリート部材を想定した熱履歴の条件下における、コンクリートの温度ひび割れ指数の最小値等を用いることで、例えば、20℃の温度条件でかつ自己収縮を考慮せずに得た、コンクリートの温度ひび割れ指数の最小値等を用いる場合(この場合、温度ひび割れ指数の最小値が得られる有効材齢は、コンクリートの種類が異なっても、狭い範囲内に収まってしまい、図1に示す4つの区分に分けることが困難となる。)と比べて、より正確にひび割れ抵抗性を評価することができる。
温度ひび割れ指数の最小値および、該温度ひび割れ指数の最小値が得られる有効材齢は、上記熱履歴の条件下における、評価対象物であるコンクリートの圧縮強度の測定値および自己収縮ひずみの測定値を用いた、3次元FEM温度応力解析によって算出することができる。
例えば、複数選択された実材齢(例えば、1日、3日、7日、及び28日)における、コンクリートの圧縮強度の測定値および自己収縮ひずみの測定値を用いた、3次元FEM温度応力解析等によって、温度ひび割れ指数の最小値、および、該最小値が得られる有効材齢を算出することができる。
温度ひび割れ指数とは、部材内に生じる応力(セメントの水和反応に伴う自己収縮と水和熱に起因する温度変化によって生じる応力;材齢tにおける値)に対するコンクリートの引張強度(材齢tにおける値)の比(材齢tにおける、コンクリートの引張強度/温度応力)であり、コンクリートの温度ひび割れの発生確率の指標となるものである。例えば、上記比が1.0以下であれば、コンクリートの温度ひび割れの発生確率は50%以上になるとの計算結果がある。上記比が小さくなるほど、コンクリートの温度ひび割れの発生確率は大きくなる。
上述のとおり、本発明では、有効材齢tにおけるコンクリートの圧縮強度および自己収縮ひずみの各値を用いた3次元FEM温度応力解析によって、温度ひび割れ指数の最小値および該最小値が得られる有効材齢を算出することができる。3次元FEM温度応力解析によってこのような算出が可能であることは、一般的に知られている。このような算出に用いられるソフトウェアとして、例えば、「ASTEA MACS」(商品名;製造元:株式会社計算力学研究センター)が知られている。
有効材齢とは、温度の高低が水和反応等に与える影響を考慮して、実材齢とは別に算出される材齢である。例えば、温度が20℃で一定である環境下で、実材齢が1日の場合の有効材齢は1日であり、温度が10℃で一定である環境下で、実材齢が10日の場合の有効材齢は0.45日であり、温度が30℃で一定である環境下で、実材齢が1日の場合の有効材齢は1.57日であり、温度が60℃で一定である環境下で、実材齢が1日の場合の有効材齢は5.14日であり、温度が80℃で一定である環境下で、実材齢が1日の場合の有効材齢は10.17日である。
本発明では、3次元FEM温度応力解析において、温度ひび割れ指数の最小値と、該温度ひび割れ指数の最小値が得られる有効材齢を用いることで、例えば、温度ひび割れ指数の最小値のみを用いる場合と比べて、より正確にひび割れ抵抗性を評価することができる。
得られた温度ひび割れ指数の最小値、および該最小値が得られる有効材齢に基いて、コンクリートの硬化時のひび割れ抵抗性を評価することができる。以下、図1を参照にしながら詳しく説明する。
なお、図1は、温度ひび割れ指数の最小値の予め定めた値(基準値)を1.2とし、該最小値が得られる有効材齢の予め定めた値(基準値)を56日として、これらの基準値によって、温度ひび割れ指数の最小値と、該最小値が得られる有効材齢の組み合わせを、グループA〜Dに区分した図である。
温度ひび割れ指数の最小値が、1.2を超える場合(図1中、グループAおよびグループCに該当する場合)、評価の対象にされたコンクリートのひび割れ抵抗性は良好であると評価することができる。
ここで、温度ひび割れ指数の最小値の基準値は、図1に示す例では1.2であるが、本発明において、好ましくは1.1〜1.4、より好ましくは1.2〜1.4の間で定めた値を採用することができる。
温度ひび割れ指数の最小値が、1.2以下であって、かつ、有効材齢が、56日以下である場合(図1中、グループBに該当する場合)、評価の対象にされたコンクリートのひび割れ抵抗性が、短期材齢(この例では、56日以下の日数)における温度降下時の収縮(温度収縮)によるひび割れの可能性の点で不良であると評価することができる。
ここで、有効材齢の基準値は、図1に示す例では56日であるが、本発明において、好ましくは50〜62日、より好ましくは52〜62日の間で定めた値を採用することができる。
このように評価された場合、短期材齢における温度降下時の収縮(温度収縮)によるひび割れを制御する方策を行うことが好ましい。具体的には、コンクリートの材料として低発熱型(断熱温度上昇が小さい)のセメントや膨張材等を使用したり、冷却(クーリング)を行う等によって、ひび割れの発生確率を低くすることができる。
温度ひび割れ指数の最小値が、1.2以下であって、かつ、有効材齢が、56日を超える場合(図1中、グループDに該当する場合)に、評価の対象にされたコンクリートのひび割れ抵抗性が、長期材齢(この例では、56日を超える日数)における収縮によるひび割れの可能性の点で不良であると評価することができる。
このように評価された場合、長期材齢におけるコンクリートの収縮を低減する方策を行うことが好ましい。具体的には、コンクリートの材料として膨張材や収縮低減剤等を使用したり、湿潤養生を行いかつ養生時間を長くしたり、ひび割れ誘発目地を適切に設置する等によって、ひび割れの発生確率を低くすることができる。
上述したように、本発明では、上記温度ひび割れ指数と上記有効材齢を評価の指標とすることで、ひび割れ抵抗性を総合的に評価することができる。
温度ひび割れ指数の最小値の予め定めた値(基準値)、及び、該最小値が得られる有効材齢の予め定めた値(基準値)は、評価方法の目的に応じて任意に定めればよい。
例えば、一般的に、温度ひび割れ指数が大きくなれば、温度ひび割れの発生確率が低下することから、温度ひび割れの発生確率がより低くなるように評価の基準を定めたい場合、温度ひび割れ指数の最小値の予め定めた値(基準値)を大きく(例えば1.4)定めればよい。
なお、「予め定めた値を超える」及び「予め定めた値以下」の各語は、特定の値(基準値)を基準にして評価するために、便宜上用いたものであるので、本発明において、各々、「予め定めた値以上」及び「予め定めた値未満」の語に置き換えることができるものとする。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
使用材料は、以下に示すとおりである。
(1)セメントA:中庸熱ポルトランドセメント(ブレーン比表面積:3,210cm/g)
(2)セメントB:普通ポルトランドセメント(ブレーン比表面積:3,470cm/g)
(3)混和材A:高炉スラグ微粉末(ブレーン比表面積:4,450cm/g)
(4)混和材B:高炉スラグ微粉末(ブレーン比表面積:3,410cm/g)
(5)石こう:天然無水石こう(SO3の含有率:54.4質量%、ブレーン比表面積:3,930cm/g)
(6)細骨材:掛川産陸砂
(7)粗骨材:桜川産砕石2005
(8)AE減水剤:リグニンスルホン酸化合物とポリオールの複合体
(9)AE剤:アルキルエーテル系陰イオン界面活性剤
表1に示す配合に従って、上記材料を、室温20℃、相対湿度80%の恒温室において、パン型強制練りミキサ(容量:55リットル)を用いて混練して、コンクリートA〜Iを作製した。
[コンクリートA〜Iの熱履歴の算出]
コンクリートA〜Iの断熱温度上昇を、「JCI‐SQA3(コンクリートの断熱温度上昇試験方法(案))」に準拠して測定した。なお、該測定において、供試体の打ち込み温度は20℃とし、測定期間は約28日間とした。また、使用したコンクリートの量は35リットルとした。
得られた断熱温度上昇の測定値を用いた、3次元FEM温度解析によって、各コンクリートの熱履歴を算出した。なお、算出された熱履歴は、長さ10m、厚さ2m、及び高さ4mの壁部材の中心部における熱履歴を想定したものである。
[コンクリートA〜Iの圧縮強度の測定]
上記算出された熱履歴の条件下における、コンクリートA〜Iの、実材齢1日、3日、7日、及び28日(有効材齢は、各々、1.5日程度、8日程度、21日程度、及び51日程度)の各時点における圧縮強度を、「JIS A 1108(コンクリートの圧縮強度試験方法)」に準じて測定した。なお、各材齢に対して、φ10×20cmの供試体を3本作製した。測定値は、これら3本の値の平均値として算出した。
[コンクリートA〜Iの自己収縮ひずみの測定]
上記算出された熱履歴の条件下における、コンクリートA〜Iの自己収縮ひずみを、低弾性型(見かけの弾性係数:約40N/mm)の埋込み型ひずみ計を使用して測定した。供試体の寸法は10×10×40cmとし、供試体の本数は2本とした。測定値は、これら2本の値の平均値として算出した。また、型枠及び供試体の作製は、「JCI−SAS2(セメントペースト、モルタルおよびコンクリートの自己収縮および自己膨張試験方法(案))」に準拠した。また、測定において、ひずみ算出の起点は凝結始発時とした。
ひずみ算出におけるコンクリートの熱膨張係数は、コンクリートIでは10×10−6/℃、コンクリートA〜Hでは12×10−6/℃とし、以下の温度応力解析においてもこれらの数値を用いた。
[温度ひび割れ指数の最小値、及び、該最小値が得られる有効材齢の算出]
上述した熱履歴下の条件における圧縮強度の測定値および自己収縮ひずみの測定値を用いた、3次元FEM温度応力解析によって、温度ひび割れ指数の最小値、及び、該温度ひび割れ指数の最小値が得られる有効材齢を算出した。
なお、3次元FEM温度応力解析のモデルとしては、長さ10m、厚さ2m、及び高さ4mの壁部材を想定した。その他の解析条件は、「日本コンクリート工学協会:マスコンクリートのひび割れ制御指針 2008(日本コンクリート工学会)」を参考にした。
結果を表2及び図1に示す。
表2中、「温度」の欄は、測定期間中における最高温度、および、最高温度に到達した有効材齢を示す。
Figure 0006512960
Figure 0006512960
図1において、温度ひび割れ指数の最小値の基準値を1.2、温度ひび割れ指数の最小値が得られる有効材齢の基準値を56日と定めて、コンクリートA〜Iの温度ひび割れ指数の最小値、及び、該温度ひび割れ指数の最小値が得られる有効材齢から、コンクリートA〜Iを4つのグループ(グループA〜D)に区分して、各コンクリートの硬化時のひび割れ抵抗性を評価した。
図1より、グループAに属するコンクリート(コンクリートI)およびグループCに属するコンクリート(コンクリートA、B、D)は、硬化時のひび割れ抵抗性が良好なコンクリートであると評価することができる。
また、グループBに属するコンクリート(コンクリートC、G、H)は、短期材齢における温度降下時の収縮(温度収縮)によるひび割れの可能性が高く、不良であると評価することができる。
さらに、グループDに属するコンクリート(コンクリートE、F)は、長期材齢における収縮によるひび割れの可能性が高く、不良であると評価することができる。

Claims (3)

  1. コンクリートの硬化時のひび割れ抵抗性を評価するための方法であって、上記コンクリートについて、マスコンクリート部材を想定した熱履歴の条件下で、温度ひび割れ指数の最小値、および、該温度ひび割れ指数の最小値が得られる有効材齢を求め、上記温度ひび割れ指数の最小値および上記有効材齢に基いて、上記ひび割れ抵抗性を評価することを特徴とするコンクリートの評価方法。
  2. 上記熱履歴の条件下における上記コンクリートの圧縮強度の測定値および自己収縮ひずみの測定値を用いた、3次元FEM温度応力解析によって、上記温度ひび割れ指数の最小値および上記有効材齢を求める請求項1に記載のコンクリートの評価方法。
  3. 上記温度ひび割れ指数の最小値が、1.1〜1.4の範囲内で予め定めた値を超える場合に、上記ひび割れ抵抗性が良好であると評価し、
    上記温度ひび割れ指数の最小値が、1.1〜1.4の範囲内で予め定めた値以下であって、かつ、上記有効材齢が、50〜62日の範囲内で予め定めた値以下である場合に、上記ひび割れ抵抗性が、短期材齢における温度降下時の収縮によるひび割れの可能性の点で不良であると評価し、
    上記温度ひび割れ指数の最小値が、1.1〜1.4の範囲内で予め定めた値以下であって、かつ、上記有効材齢が、50〜62日の範囲内で予め定めた値を超える場合に、上記ひび割れ抵抗性が、長期材齢における収縮によるひび割れの可能性の点で不良であると評価する、請求項1又は2に記載のコンクリートの評価方法。
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