JP2005241260A - 加熱を受けたコンクリートの残存強度又は受熱温度の推定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】火災等による高温加熱を受けたコンクリートの残存強度又は受熱温度の推定方法を提供する。
【解決手段】複数のコンクリート供試体を異なる温度に加熱して常温まで自然冷却した後、圧縮試験を行い、その時の圧縮強度又はヤング係数、加熱温度及び加熱前の圧縮強度又はヤング係数から、加熱温度による圧縮強度又はヤング係数の変化の近似式を求める。現場で構造体の健全部から採取したコンクリートコアの圧縮強度又はヤング係数の測定値と、加熱温度の推定値を、前記構造体のコンクリートと最も近似する成分の供試体による前記近似式に代入し、構造体の受熱部コンクリートの残存圧縮強度又は残存ヤング係数を推定する。あるいは、受熱部から採取したコンクリートコアの残残圧縮強度又は残存ヤング係数の測定値を、前記近似式に代入して、構造体の受熱部コンクリートの受けた加熱温度を推定する。
【選択図】図2
【解決手段】複数のコンクリート供試体を異なる温度に加熱して常温まで自然冷却した後、圧縮試験を行い、その時の圧縮強度又はヤング係数、加熱温度及び加熱前の圧縮強度又はヤング係数から、加熱温度による圧縮強度又はヤング係数の変化の近似式を求める。現場で構造体の健全部から採取したコンクリートコアの圧縮強度又はヤング係数の測定値と、加熱温度の推定値を、前記構造体のコンクリートと最も近似する成分の供試体による前記近似式に代入し、構造体の受熱部コンクリートの残存圧縮強度又は残存ヤング係数を推定する。あるいは、受熱部から採取したコンクリートコアの残残圧縮強度又は残存ヤング係数の測定値を、前記近似式に代入して、構造体の受熱部コンクリートの受けた加熱温度を推定する。
【選択図】図2
Description
本発明は、コンクリート構造物が火災等によって高温加熱を受けた場合のコンクリートの残存強度を推定する方法に関する。
近年、設計基準強度(以下、Fcと略称する)が60〜100N/mm2の高強度コンクリートを用いた30階を超える高層RC造建築物が多く建築されている。更に、Fcが100N/mm2を超える超高強度コンクリートについては、多くの研究報告がなされており、今後、実用化に移行する段階にある。また、高強度コンクリートを用いた建築物においては、万一、火災の発生によって高温加熱を受け、コンクリートが構造体としての使用に耐えられないまで劣化すると、その復旧には多大なコストと時間がかかるため、このような火災等による高温加熱を受けたコンクリートの劣化診断を行う上で、高温加熱後の力学的性質の把握は重要である。
Fcが60N/mm2未満の普通コンクリートの場合は、被災後ある期間を経過すると、受熱温度が500℃以内であれば、圧縮強度やヤング係数が、再使用に耐えられるまで回復するという報告がある(下記非特許文献1参照)。
原田有著 「建築耐火工法」工業調査会 1973年
原田有著 「建築耐火工法」工業調査会 1973年
しかしながら、Fcが100N/mm2を超える超高強度コンクリートにおける力学特性の回復に関するデータがまだ少なく、高温加熱を受けたコンクリートの残存強度の推定方法として確立したものは、現時点では存在しない。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、火災等による高温加熱を受けたコンクリートの残存強度又は受熱温度の簡便な推定方法を提供することにある。
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、請求項1の発明に係る、加熱を受けたコンクリートの残存強度推定方法は、所定成分のコンクリートからなる複数の供試体を異なる温度に加熱して常温まで自然冷却した後、圧縮試験を行い、その時の圧縮強度又はヤング係数、加熱温度及び加熱前の圧縮強度又はヤング係数から、加熱温度による圧縮強度又はヤング係数の変化の近似式を求め、現場で構造体の健全部から採取したコンクリートコアの圧縮強度又はヤング係数の測定値と、加熱温度の推定値を、前記構造体のコンクリートと最も近似する成分の供試体による前記近似式に代入することによって、前記構造体の受熱部コンクリートの残存圧縮強度又は残存ヤング係数を推定するものである。
また、請求項2の発明に係る、加熱を受けたコンクリートの受熱温度推定方法は、所定成分のコンクリートからなる複数の供試体を異なる温度に加熱して常温まで自然冷却した後、圧縮試験を行い、その時の圧縮強度又はヤング係数、加熱温度及び加熱前の圧縮強度又はヤング係数から、加熱温度による圧縮強度又はヤング係数の変化の近似式を求め、現場で構造体の健全部から採取したコンクリートコアの圧縮強度又はヤング係数の測定値と、前記構造体の受熱部から採取したコンクリートコアの残残圧縮強度又は残存ヤング係数の測定値を、前記構造体のコンクリートと最も近似する成分の供試体による前記近似式に代入することによって、前記構造体の受熱部コンクリートの受けた加熱温度を推定するものである。
請求項1及び請求項2の発明に係る、加熱を受けたコンクリートの残存強度推定方法によれば、火災等によって高温加熱を受けたコンクリート構造体の、受熱部コンクリートの残存圧縮強度又は残存ヤング係数と加熱温度との関係を精度良く推定することができるため、耐火設計法の開発に有用なデータを得ることができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。本発明においては、まず所定成分のコンクリート、例えばFcが120N/mm2級の超高強度コンクリートからなる複数の供試体を、常温から800℃程度までの範囲において、それぞれ異なる温度に加熱する。
供試体は円筒状とし、材齢の違いによる強度差が可及的に小さくなるように、6ヶ月の長期材齢のコンクリートを用いることが好ましい。また、加熱においては、供試体の表層部と中心部との温度勾配がなるべく発生しないように加熱速度を設定し、また所定の加熱時間毎に、加熱温度を一定に保つ安定化期間を設けることが好ましい。
加熱後は、各供試体を常温まで自然冷却した後、圧縮試験(冷間試験)を行い、それぞれ圧縮強度及びヤング係数を測定する。そして、これらの圧縮強度の測定値から、加熱温度の相違による圧縮強度の変化の近似式、及びヤング係数の測定値から、加熱温度の相違によるヤング係数の変化の近似式を求める。発明者の研究によれば、Fcが120N/mm2級の超高強度コンクリートも、数百℃の高温加熱を受けると、普通コンクリートと同様、加熱温度が高いほど、圧縮強度及びヤング係数が大きく低下する。
ここで、未加熱の供試体(これは健全なコンクリートと言い換えても良い)の圧縮強度(N/mm2)をσ0、加熱後の供試体(これは火災等による受熱後のコンクリートと言い換えても良い)の残存圧縮強度(N/mm2)をσnとすると、
σn=σ0・Cc ・・・(1)
であり、Cc(=σn/σ0)を圧縮強度残存比という。発明者の研究によれば、Ccは加熱温度t(℃)を変数とする3次の多項式、すなわち次式
Cc=a・t3+b・t2+c・t+1 ・・・(2)
として近似させることができる。この場合、a〜cは、それぞれコンクリートの材質による定数である。
σn=σ0・Cc ・・・(1)
であり、Cc(=σn/σ0)を圧縮強度残存比という。発明者の研究によれば、Ccは加熱温度t(℃)を変数とする3次の多項式、すなわち次式
Cc=a・t3+b・t2+c・t+1 ・・・(2)
として近似させることができる。この場合、a〜cは、それぞれコンクリートの材質による定数である。
したがって、火災などにより受熱したコンクリート構造体の受熱温度tが、他の材料の溶融状態や燃焼状態から推定できる場合は、この受熱温度tを、前記構造体のコンクリートと最も近似する成分の供試体により求められた上記(2)式に代入することによって圧縮強度残存比Ccを求め、その値と、前記構造体の健全部から採取したコンクリートコアの圧縮強度σ0の測定値を、上記(1)式に代入することによって、前記構造体の受熱部コンクリートの残存圧縮強度σnを、非破壊で推定することができる。
また、構造体の受熱部からコンクリートコアを採取できる場合は、このコンクリートコアの圧縮強度σnの測定値と、前記構造体の健全部から採取したコンクリートコアの圧縮強度σ0の測定値を、上記(1)式に代入することによって、圧縮強度残存比Ccを求め、その値を上記(2)式に代入することによって、前記構造体の受熱部コンクリートの受熱温度tを推定することができる。
同様に、未加熱の供試体(これは健全なコンクリートと言い換えても良い)のヤング係数(N/mm2)をE0、加熱後の供試体(これは火災等による受熱後のコンクリートと言い換えても良い)の残存ヤング係数(N/mm2)をEnとすると、
En=E0・CE ・・・(3)
であり、CE(=En/E0)をヤング係数残存比という。発明者の研究によれば、CEは加熱温度t(℃)を変数とする2次の多項式、すなわち次式
CE=d・t2+e・t+1 ・・・(4)
として近似させることができる。この場合、d,eは、それぞれコンクリートの材質により異なる定数である。
En=E0・CE ・・・(3)
であり、CE(=En/E0)をヤング係数残存比という。発明者の研究によれば、CEは加熱温度t(℃)を変数とする2次の多項式、すなわち次式
CE=d・t2+e・t+1 ・・・(4)
として近似させることができる。この場合、d,eは、それぞれコンクリートの材質により異なる定数である。
したがって、火災などの現場で、受熱したコンクリート構造体の受熱温度tが他の材料の溶融状態や燃焼状態から推定できる場合は、この推定受熱温度tを、前記構造体のコンクリートと最も近似する成分の供試体により求められた上記(4)式に代入することによってヤング係数残存比CEを求め、その値と、前記構造体の健全部から採取したコンクリートコアのヤング係数E0の測定値を、上記(3)式に代入することによって、前記構造体の受熱部コンクリートの残存ヤング係数Enを、非破壊で推定することができる。
また、火災などの現場で、受熱した構造体の受熱部からコンクリートコアを採取できる場合は、このコンクリートコアの残存ヤング係数Enの測定値と、前記構造体の健全部から採取したコンクリートコアのヤング係数E0の測定値を、上記(3)式に代入することによって、ヤング係数残存比CEを求め、その値を上記(4)式に代入することによって、前記構造体の受熱部コンクリートの受熱温度tを推定することができる。
Fcが120N/mm2級の超高強度コンクリートからなる供試体を作製するため、まず、表1に示される材料を、表2に示されるように調合した。すなわち、表2のように、結合材B(=C+SF)には、低熱ポルトランドセメントと粉体シリカフューム(セメント質量の内割で10%混合)を用いた。また、目標スランプフローは65cm(許容差:±7.5cm)、目標空気量は2%(許容差:±1%)とした。混練は、容量3.0m3の水平二軸強制練りミキサを用い、1バッチに1.5m3ずつ練り混ぜた。混練方法は、モルタルを3分間練った後、粗骨材を投入して2分間練り混ぜるモルタル先練り方式とした。トラックアジテータは、合計4.5m3を積載し、試験場所まで約30分で輸送した。
試験場所に到着したコンクリートは、フレッシュコンクリートの試験を行って所要性状を確認した。この時のフレッシュコンクリートの性状は、表3に示されるとおり、荷卸し時におけるスランプフロー試験結果はやや大きめであったが、目視によって分離傾向は認められず、所要品質を満足するものであった。
上記コンクリートによって、2種類の大きさ(φ10×20cm,φ7.5×15cm)の円柱状の供試体を作製した。供試体を加熱してから冷却して圧縮試験を行うといった一連の試験工程が長時間にわたるため、材齢の違いによる供試体間の強度差を可及的に小さく抑えるように、各供試体は、型枠への打設後約48時間で脱型し、材齢6ヶ月まで標準水中養生とした。
表4に示されるように、上述の2種類の供試体を用い、非加熱のものと加熱温度8水準(合計9水準)について、圧縮強度とヤング係数(強度の1/3応力時セカントモデュラス)を測定した。ヤング係数は、コンプレッソメータにより測定した。また、供試体は、加熱温度及び形状の各水準について、3個ずつ用いることとした。
供試体の加熱には、プログラム制御の可能な電気炉を用いた。事前のキャリブレーションにより、供試体の中心部の温度が目標温度に対して±10℃以内となるように、加熱速度を1℃/1分とし、加熱温度が100℃上昇する毎に、供試体内部の温度が安定するまでの停滞時間(1〜3時間)と、目標加熱温度に達してからの停滞時間(2〜4時間)を設けた。その一例として、図1は、目標加熱温度が300℃の場合の加熱スケジュールを示す説明図であり、表5は、目標加熱温度毎に設定された停滞時間を示すものである。目標加熱温度での停滞時間により安定化させた後の冷却は自然冷却によるものとし、供試体の温度が30℃程度に低下するまで放置してから、圧縮強度及びヤング係数の測定試験に供した。
図2は、試験結果において、加熱温度の水準毎の圧縮強度測定値及びこれに基づく圧縮強度残存比と、加熱温度と圧縮強度残存比の関係の近似曲線yを示す図である。なお、圧縮強度残存比は、先に説明したように、非加熱の供試体の圧縮強度σ0に対する加熱後の供試体の残存圧縮強度σnの比(σn/σ0)である。
図2に示されるように、200℃の加熱温度までは、残存圧縮強度は常温時(非加熱)の圧縮強度と同程度の強度を維持するが、200℃を超える高温状態に加熱すると、加熱温度が高いほど残存圧縮強度が低下することがわかった。これを圧縮強度残存比でみると、200℃までは圧縮強度残存比が0.94〜1.08を確保しているが、200℃を超えると加熱温度が高いほど圧縮強度残存比が低下し、800℃では0.1以下まで低下した。また、供試体の形状による顕著な差は認められなかった。
先に説明したように、圧縮強度残存比は、(2)式のような加熱温度t(℃)を変数とする3次の多項式として近似することができる。そして、この実施例で用いた供試体の場合、(2)式におけるa,b,cは、それぞれ、
a=5.48×10-9
b=6.50×10-6
c=5.89×10-4
において、最も良く近似することがわかった。すなわちこの実施例においては、(2)式(図2に示される近似曲線y)は、次の(5)式のように表される。
Cc=5.48×10-9t3+6.50×10-6t2+5.89×10-4t+1 ・・・(5)
a=5.48×10-9
b=6.50×10-6
c=5.89×10-4
において、最も良く近似することがわかった。すなわちこの実施例においては、(2)式(図2に示される近似曲線y)は、次の(5)式のように表される。
Cc=5.48×10-9t3+6.50×10-6t2+5.89×10-4t+1 ・・・(5)
したがって、火災などにより受熱したコンクリート構造体が、上述の供試体と近似するコンクリート、すなわち水結合材比16%(±2%程度)で粗骨材に硬質砂岩を使用した超高強度コンクリート(Fc:120N/mm2程度)からなるものである場合、受熱温度tの推定値を上記(5)式に代入することによって圧縮強度残存比Ccを求め、その値と、前記構造体の健全部から採取したコンクリートコアの圧縮強度σ0の測定値を、先の(1)式に代入することによって、前記構造体の受熱部コンクリートの残存圧縮強度σnを、非破壊で推定することができる。
また、構造体の受熱部からコンクリートコアを採取できる場合は、このコンクリートコアの圧縮強度σnの測定値と、前記構造体の健全部から採取したコンクリートコアの圧縮強度σ0の測定値を(1)式に代入することによって、圧縮強度残存比Ccを求め、その値を(5)式に代入することによって、前記構造体の受熱部コンクリートの受熱温度tを推定することができる。なお、受熱部では、コンクリートの表層部ほど熱の影響を受けやすいため、採取するコンクリートコアはできるだけ小径のもの、例えばφ75×150mm程度が良い。
図3は、試験結果において、加熱温度の水準毎のヤング係数測定値及びこれに基づくヤング係数残存比と、加熱温度とヤング係数残存比の関係を近似化した曲線zを示す図である。なお、ヤング係数残存比とは、先に説明したように、非加熱の供試体のヤング係数E0に対する加熱後の供試体の残存圧縮強度Enの比(En/E0)である。
図3に示されるように、加熱温度が高いほど残存ヤング係数が低下することがわかった。また、ヤング係数の低下は100℃の加熱温度でも認められ、加熱温度300℃ではヤング係数残存比が0.5以下、800℃では0.05以下まで低下することがわかった。また、供試体の形状による顕著な差は認められなかった。
先に説明したように、圧縮強度残存比は、(4)式のような、加熱温度t(℃)を変数とする2次の多項式として近似することができる。そして、この実施例で用いた供試体の場合、(4)式におけるd,eは、それぞれ、
d=1.42×10-6
e=2.38×10-3
において、最も良く近似することがわかった。すなわちこの実施例においては、(4)式(図3に示される近似曲線z)は、次の(6)式のように表される。
CE=1.42×10-6t2+2.38×10-3t+1 ・・・(6)
d=1.42×10-6
e=2.38×10-3
において、最も良く近似することがわかった。すなわちこの実施例においては、(4)式(図3に示される近似曲線z)は、次の(6)式のように表される。
CE=1.42×10-6t2+2.38×10-3t+1 ・・・(6)
したがって、火災などにより受熱したコンクリート構造体が、上述の供試体と近似するコンクリート、すなわち水結合材比16%(±2%程度)で粗骨材に硬質砂岩を使用した超高強度コンクリート(Fc:120N/mm2程度)からなるものである場合、受熱温度tの推定値を上記(6)式に代入することによってヤング係数残存比CEを求め、その値と、前記構造体の健全部から採取したコンクリートコアのヤング係数E0の測定値を、先の(3)式に代入することによって、前記構造体の受熱部コンクリートの残存ヤング係数Enを、非破壊で推定することができる。
また、火災などにより受熱した構造体の受熱部からコンクリートコアを採取できる場合は、このコンクリートコアの残存ヤング係数Enの測定値と、前記構造体の健全部から採取したコンクリートコアのヤング係数E0の測定値を、(3)式に代入することによって、ヤング係数残存比CEを求め、その値を上記(6)式に代入することによって、前記構造体の受熱部コンクリートの受熱温度tを推定することができる。なお、先に述べたように、受熱部から採取するコンクリートコアはできるだけ小径のもの、例えばφ75×150mm程度が良い。
Claims (2)
- 所定成分のコンクリートからなる複数の供試体を異なる温度に加熱して常温まで自然冷却した後、圧縮試験を行い、その時の圧縮強度又はヤング係数、加熱温度及び加熱前の圧縮強度又はヤング係数から、加熱温度による圧縮強度又はヤング係数の変化の近似式を求め、現場で構造体の健全部から採取したコンクリートコアの圧縮強度又はヤング係数の測定値と、加熱温度の推定値を、前記構造体のコンクリートと最も近似する成分の供試体による前記近似式に代入することによって、前記構造体の受熱部コンクリートの残存圧縮強度又は残存ヤング係数を推定することを特徴とする、加熱を受けたコンクリートの残存強度推定方法。
- 所定成分のコンクリートからなる複数の供試体を異なる温度に加熱して常温まで自然冷却した後、圧縮試験を行い、その時の圧縮強度又はヤング係数、加熱温度及び加熱前の圧縮強度又はヤング係数から、加熱温度による圧縮強度又はヤング係数の変化の近似式を求め、現場で構造体の健全部から採取したコンクリートコアの圧縮強度又はヤング係数の測定値と、前記構造体の受熱部から採取したコンクリートコアの残残圧縮強度又は残存ヤング係数の測定値を、前記構造体のコンクリートと最も近似する成分の供試体による前記近似式に代入することによって、前記構造体の受熱部コンクリートの受けた加熱温度を推定することを特徴とする、加熱を受けたコンクリートの受熱温度推定方法。
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2004
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