JP6511834B2 - 電子時計、電子機器、更新情報送信装置、および更新情報送信プログラム - Google Patents
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Description
この特許文献1の電子時計では、取得した位置情報に基づいて得られたローカルタイム算出情報によって時刻を修正して表示した際に、さらにユーザーが時刻を手動修正した場合は、その修正したローカルタイム算出情報を第2修正データとして記憶する。そして、次に位置情報を取得した場合には、その位置情報に対応する第2修正データが存在すれば、第2修正データを用いて時刻を修正して表示していた。
また、特許文献1の電子時計では、ユーザーが手動で修正した場所以外のローカルタイム算出情報は修正することができなかった。
このため、国や地域の政府などによってローカルタイム算出情報(タイムゾーンやサマータイムの設定)が変更され、電子時計に記憶されているローカルタイム算出情報と異なる場合、ユーザーがその国等に移動して位置情報の取得操作を行うと、古いローカルタイム算出情報で時刻が修正され、正しい時刻を表示できず、利便性が低下していた。
これによれば、ある国や地域のローカルタイム算出情報が変更された場合でも、当該ローカルタイム算出情報の更新情報を、更新情報送信装置から受信することにより、ローカルタイム算出情報を容易に更新することができる。したがって、本発明の電子時計によれば、ローカルタイム算出情報を手動で修正する必要が無く、ローカルタイム算出情報を容易に更新できて利便性を向上できる。
また、第1記憶部に記憶されているローカルタイム情報の一部のみを変更する場合、第1記憶部において、各国や地域毎のローカルタイム情報の記憶領域を高度に管理しなければならない。しかしながら、小型の電子時計に組み込まれる処理装置やプログラムでは、記憶部の高度な管理は難しく、実現が困難である。
これに対して、本発明によれば、ローカルタイム算出情報の変更部分を更新情報として受信し、第2記憶部に記憶しておくため、全データを書き換える場合に比べてデータ量も小さくでき、処理負荷や消費電力を低減できる。したがって、電子時計の持続時間も長くでき、電圧低下によるシステムダウンの発生を抑制でき、電子時計を安定的に動作させつつ、ローカルタイム算出情報を更新できる。
さらに、第1記憶部とは別の第2記憶部に更新情報を記憶するため、記憶部の管理も小さなプログラムで実現でき、小型の電子時計において容易に実現できる。
ここで、更新情報に含まれるローカルタイム算出情報は、ローカルタイム情報に含まれるローカルタイム算出情報よりも新しい情報である。このため、第1記憶部に記憶されたローカルタイム情報よりも先に、第2記憶部に記憶された更新情報を参照することにより、位置情報に対応するローカルタイム算出情報が更新情報に含まれる場合に、第1記憶部を参照する処理を省略できる。したがって、電子時計における処理負荷を軽減できる。
これに対して、本発明によれば、更新情報として第1記憶部に記憶されたローカルタイム情報の差分データを用いることにより、当該ローカルタイム情報に対して最小限の更新情報とすることができ、更新情報のデータ量を抑制できる。すなわち、第1記憶部にバージョン2のローカルタイム情報が記憶されている場合には、更新情報はバージョン3と2との差分データとされるため、差分データも最小限のデータ量とすることができる。したがって、更新情報の受信処理や、受信した更新情報を第2記憶部に書き込む処理を行う場合の処理負荷や消費電力の増大を抑制できる。
ここで、更新情報送信装置は、電子時計から送信される第2バージョン情報を参照することにより、第2記憶部に記憶されている更新情報が最新の更新情報か否かを判定でき、更新情報の送信の要否を簡単に判定できる。したがって、既に最新の更新情報が第2記憶部に記憶されているにも関わらず、当該最新の更新情報が更新情報送信装置から電子時計に送信されることによる、電子時計の処理負荷や電力消費の増大の抑制できる。
本発明によれば、電池残量が第1閾値以上の場合には書換処理を実施し、第1閾値未満の場合には書換処理を実施しない。したがって、電子時計は、システムダウン等の不具合が発生することなく、書換処理を実施できる。
本発明によれば、発電電力が第2閾値以上の場合には書換処理を実施し、第2閾値未満の場合には書換処理を実施しない。したがって、電子時計は、システムダウン等の不具合が発生することなく、書換処理を実施できる。
本発明によれば、更新情報送信装置は、電子時計から送信された第1バージョン情報に基づいて、更新情報データベースから取得した更新情報を電子時計に送信する。これにより、更新情報送信装置は、電子時計に対して、適切な更新情報を送信することができる。
さらに、第2バージョン情報に基づいて更新情報の送信が不要と判定された場合は、電子時計に更新処理の終了指示を送信するため、必要な更新情報のみを送信できる。
[第1実施形態]
図1は、本発明に係る電子時計1、電子機器120、およびサーバー130を示す概略図である。
電子時計1は、GPS衛星信号受信装置付きの腕時計である。この電子時計1は、地球の上空を所定の軌道で周回している少なくとも3つのGPS衛星9からの衛星信号を受信して、電子時計1の位置情報を算出する。また、電子時計1は、少なくとも1つのGPS衛星9からの衛星信号を受信して衛星時刻情報を取得し、UTCを算出する。さらに、電子時計1は、ローカルタイム情報を記憶している。ローカルタイム情報は、現在地(位置情報)と、UTCに対する現在地の時刻(地方時)を算出するためのローカルタイム算出情報とが関連付けされたものである。電子時計1は、ローカルタイム情報から、現在地に対応するローカルタイム算出情報を取得し、前記UTCと前記ローカルタイム算出情報とを用いて、電子時計1の表示時刻を修正する。したがって、電子時計1の表示時刻は前記地方時に対応する時刻となる。
また、電子時計1は、スマートフォンやタブレット等の携帯型の機器である電子機器120と通信可能に構成される。電子時計1は、ローカルタイム情報における一部の地域のローカルタイム算出情報が更新された場合、その更新情報を、電子機器120を介してサーバー130から取得する。前記更新情報は、ローカルタイム算出情報が更新された地域を示す位置情報と、更新されたローカルタイム算出情報とで構成されたローカルタイム情報である。したがって、更新情報は、電子時計1の製造時に記憶された全地域のローカルタイム情報の一部分の地域のデータ、つまりサブセットである。
電子時計1は、ローカルタイム情報や更新情報に基づいて、内部時刻情報を修正する。すなわち、電子時計1、電子機器120、およびサーバー130により、ローカルタイム情報の更新システムが構成される。
以下、この更新システムを構成する電子時計1、電子機器120、およびサーバー130について詳細に説明する。
電子時計1は、図1に示すように、文字板2および指針3からなるアナログ表示装置を備える。指針3は、時針4、分針5および秒針6を備えて構成され、ステップモーターで歯車を介して駆動される。
また、電子時計1には、入力装置(外部操作部材)としてボタン7およびリューズ8が設けられている。
なお、GPS衛星9は、本発明における位置情報衛星の一例であり、地球の上空に複数存在している。現在は約30個のGPS衛星9が周回している。
図2は電子時計1の主な回路構成を示す図である。
電子時計1は、図2に示すように、衛星信号受信部としてのGPS装置(GPSモジュール)10と、制御装置(CPU)20と、記憶装置30と、入力装置40と、時刻表示部としての表示装置50と、通信部としての通信装置60と、電源装置70と、ローカルタイム情報記憶装置80と、を備えている。これらの各装置は、データバス90を介してデータを通信している。
GPS装置10は、GPSアンテナ11を備え、GPSアンテナ11を介して受信した衛星信号を処理して時刻情報を取得したり、位置情報を算出するものである。
GPSアンテナ11は、地球の上空を所定の軌道で周回している複数のGPS衛星9からの衛星信号を受信する。このGPSアンテナ11は、例えば文字板2の外周に沿って配置されるリングアンテナや、文字板2の裏面側に配置されるパッチアンテナで構成されている。
そして、バンドパスフィルターで抜き出された衛星信号は、LNAで増幅された後、ミキサーでVCOの信号とミキシングされ、IF(Intermediate Frequency:中間周波数)にダウンコンバートされる。ミキサーでミキシングされたIFは、IFアンプ、IFフィルターを通り、ADC(A/D変換器)でデジタル信号に変換される。
そして、前記相関部で算出された相関値が所定の閾値以上であれば、受信した衛星信号に用いられたC/Aコードと生成したローカルコードが一致していることになり、衛星信号を捕捉(同期)することができる。このため、受信した衛星信号を、前記ローカルコードを用いて相関処理することで、航法メッセージを復調することができる。
したがって、情報取得部103の時刻情報取得部104は、受信した航法メッセージから所定のデータ部分を抽出し、時刻情報を取得しており、位置情報算出部105は、同様に、航法メッセージから位置情報を算出して取得している。
入力装置40は、外部操作部材としてのボタン7およびリューズ8で構成されている。この入力装置40は、ユーザーによる入力操作を受け付ける操作部として機能する。
表示装置50は、ステップモーターおよび輪列で駆動されて時刻を表示する指針3および文字板2を備えている。
通信装置60は、電子機器120等の外部機器と通信する。通信装置60は、Bluetooth(登録商標)やWi−Fi(登録商標)などの各種無線通信手段で構成される。
電源装置70は、電子時計1に電力を供給可能に構成される。電源装置70は、電源として一次電池を有するものでもよいし、二次電池を有し、ソーラーパネル等の充電手段によって充電可能に構成されてもよい。
記憶装置30は、RAM31およびFlash ROM32を備える。
RAM31には、図3に示すように、RAM31には、受信時刻データ311と、閏秒更新データ312と、内部時刻データ313と、時計表示用時刻データ314と、時刻修正用データ315と、が記憶される領域が設けられている。
受信時刻データ311には、GPS衛星信号から取得した時刻情報(衛星時刻情報)が記憶される。閏秒更新データ312には、少なくとも現在の閏秒のデータが記憶される。すなわち、GPS衛星信号のサブフレーム4、ページ18には、閏秒に関するデータとして、「現在の閏秒」、「閏秒の更新週」、「閏秒の更新日」、「更新後の閏秒」の各データが含まれる。このうち、本実施形態では、少なくとも「現在の閏秒」のデータを、閏秒更新データ312に記憶している。
内部時刻データ313は、通常は図示しない発振回路から出力される1Hzの基準信号によって1秒毎に更新され、衛星信号を受信して時刻情報を取得した場合には、取得した時刻情報によって修正される。したがって、内部時刻データ313には現在のUTCが記憶されている。
時刻修正用データ315は、UTCに対する、現在地の時刻(地方時)のオフセット値を示し、後述するローカルタイム情報(図5参照)に基づいて取得される。
ローカルタイム情報記憶装置80は、第1記憶部81および第2記憶部82を備える。これら第1記憶部81および第2記憶部82は、Flash ROMやEEPROM等の、データを書き換え可能な各種メモリーを用いて構成される。
図4は、第1記憶部81に記憶されたデータの構成の一例を示す図である。
第1記憶部81には、ローカルタイム情報83や、ローカルタイム情報83のバージョン(版)を示す第1バージョン情報84が、所定のアドレスにそれぞれ記憶される。ローカルタイム情報83は、後に詳述するが、位置情報とローカルタイム算出情報とを関連付けた情報であり、電子時計1は、当該ローカルタイム情報83を用いることにより、位置情報に対応する地方時とUTCとの間のオフセット値を、時刻修正用データ315の候補として取得できる。
図5は、ローカルタイム情報83のデータ構成の一例を示す図である。
ローカルタイム情報83は、位置情報である領域情報831と、ローカルタイム算出情報832とが対応付けられている。
このローカルタイム算出情報832は、領域情報831として記憶された各領域において、UTCに対する時差を取得するための情報であり、タイムゾーン情報8321と、タイムゾーン変更情報8322と、DSTオフセット情報8323と、DST開始情報8324と、DST終了情報8325と、DST変更情報8326とを含む。
タイムゾーン変更情報8322は、タイムゾーンの変更予定を示す情報であり、各領域においてタイムゾーンが変更される日時や、タイムゾーン変更後のUTCに対する時差を示す。例えば、図5に示すように、領域2では、2014年10月26日の午前2時以降に、UTCに対する時差が+8時間から+9時間に変更されることを示している。
DST開始情報8324は、各領域における夏時間の開始時期を示し、DST終了情報8325は、各領域における夏時間の終了時期を示す。
DST変更情報8326は、DSTの変更予定を示す情報であり、各領域における夏時間の設定が変更される日時や、変更後のオフセット値等を示す。
例えば、図5に示すように、領域3では、3月最終日曜から10月最終日曜の期間においてDSTのオフセット値を+1とし、2015年以降ではDSTのオフセット値を0とすることを示している。
なお、夏時間の開始時期および終了時期をDSTルールとしてFlash ROM32等に記憶している場合、ローカルタイム情報83は、DST開始情報8324およびDST終了情報8325のかわりに、適用されるDSTルールを指定する情報を、各領域毎に記憶しておいてもよい。
第1バージョン情報84は、ローカルタイム情報83のバージョン(版)を示し、ローカルタイム情報83の内容を特定するための情報である。
タイムゾーンや夏時間等のローカルタイム算出情報を構成する各情報の変更に応じて、当該変更が反映された新たなローカルタイム情報が作成される。そして、作成された新たなローカルタイム情報に対して、新たな第1バージョン情報が付与される。この第1バージョン情報は、例えば、ローカルタイム情報のバージョンを、数値や文字や記号等に対応させて表示させるための情報である。
このように、第1記憶部81に記憶されている第1バージョン情報84を参照することで、ローカルタイム情報83のバージョンを確認できるため、後述するように電子機器120やサーバー130は、ローカルタイム情報83が最新のローカルタイム情報か否かを容易に判別できる。
図6は、第2記憶部82に記憶されたデータの構成の一例を示す図である。
第2記憶部82には、後述するが、上記ローカルタイム情報83の更新情報85や、更新情報85のバージョンを示す第2バージョン情報86が記憶される。
更新情報85は、第1記憶部81に記憶されたローカルタイム情報83に対して更新された部分を示す差分情報である。
図7は、更新情報85のデータ構成の一例を示す図である。
更新情報85は、図7に示すように、更新された部分の情報で構成されている点以外では、基本的にローカルタイム情報83と同様に構成され、位置情報である領域情報851と、ローカルタイム算出情報852とが対応付けられている。すなわち、ローカルタイム算出情報852は、ローカルタイム算出情報832と同様に、タイムゾーン情報8521と、タイムゾーン変更情報8522と、DSTオフセット情報8523と、DST開始情報8524と、DST終了情報8525と、DST変更情報8526とを含む。
なお、図7に示す更新情報85は、ローカルタイム情報83に対する差分情報として、領域4におけるローカルタイム算出情報852を有する。当該ローカルタイム算出情報852では、ローカルタイム情報83に対して、領域4におけるタイムゾーン情報8521が変更されている。
第2バージョン情報86は、更新情報85のバージョンを示し、更新情報85の内容を特定するための情報である。本実施形態では、第2バージョン情報86は、更新情報85のバージョンとともに、ローカルタイム情報83のバージョンを示す。
なお、最新の更新情報とは、第1記憶部81に記憶されたローカルタイム情報83と、最新のローカルタイム情報との差分データである。
上記表1における1段目の例では、第2記憶部82に記憶された更新情報85は、Ver.2のローカルタイム情報と、Ver.1のローカルタイム情報との差分データである。すなわち、第2記憶部82の第2バージョン情報86として、Ver.2.1のバージョン情報が記憶されている。なお、この場合、Ver.3のローカルタイム情報と、Ver.1のローカルタイム情報との差分データであるVer.3.1の更新情報が、第1記憶部81に記憶されたローカルタイム情報83に対する最新の更新情報である。
また、上記表1における3段目の例では、第1記憶部81にVer.2のローカルタイム情報83が記憶され、第2記憶部82に更新情報85が記憶されていない場合は、Ver.3のローカルタイム情報と、Ver.2のローカルタイム情報との差分データであるVer.3.2の更新情報が、ローカルタイム情報83に対する最新の更新情報である。
上記例では、第2バージョン情報は、一の位がローカルタイム情報の最新バージョンの数値とされ、小数点以下の一桁目が第1記憶部81に記憶されているローカルタイム情報のバージョンを示している。
このため、第2バージョン情報のみを参照することにより、更新情報85が、いずれバージョンのローカルタイム情報に対する更新情報であるかや、当該ローカルタイム情報に対する最新の更新情報か否かを判定できる。
図8は、電子時計1の概略構成を示すブロック図である。
制御装置20は、図8に示すように、受信制御部21と、ローカルタイム算出情報取得部22と、時刻修正部23と、バージョン送信部24と、更新情報受信部25と、通信制御部26と、を備える。この制御装置(CPU)20は、Flash ROM32に記憶されたプログラムにより各種の演算、制御および計時を行う。なお、計時は、例えば、発振回路からの基準信号を計数することによって行われる。
さらに、受信制御部21は、GPS装置10の時刻情報取得部104で取得した時刻情報を受信時刻データ311に記憶する。
具体的には、ローカルタイム算出情報取得部22は、位置情報が示す座標から、当該位置情報に対応する領域を特定する。そして、ローカルタイム算出情報取得部22は、特定された領域に対応するローカルタイム算出情報が第2記憶部82の更新情報85に含まれる場合には更新情報85から、含まれない場合には第1記憶部81のローカルタイム情報83から、当該領域に対応するローカルタイム算出情報を取得する。これにより、ローカルタイム算出情報取得部22は、上記領域に対応する最新のローカルタイム算出情報を取得する。
第1送信部241は、第1バージョン情報84を、通信装置60に送信する。
第2送信部242は、第2記憶部82に更新情報85が記憶されている場合、第2バージョン情報86を、通信装置60に送信する。
通信制御部26は、通信装置60を制御して電子機器120との間の通信を実行する。
図9は、電子機器120およびサーバー130の概略構成を示す図である。
電子機器120は、ネットワークを介して接続されたサーバー130から更新情報を取得し、電子時計1に送信する更新情報送信装置として機能する。この電子機器120は、入力装置121と、通信装置122と、制御装置123と、記憶装置(図示省略)と、を備える。これらのうち、記憶装置は、電子機器120で実行するプログラム(更新情報送信プログラムを含む)や、プログラムの実行時に用いられるデータを記憶している。
通信装置122は、電子時計1およびサーバー130との間で各種データの送受信を行う。この通信装置122は、BluetoothやWi−Fiなどの各種無線通信手段で構成されている。
バージョン取得部124は、電子時計1に対してバージョン情報の送信を要求する。電子時計1は、当該要求に応じ、第2記憶部82に第2バージョン情報86が記憶されている場合は当該第2バージョン情報86および第1バージョン情報84を、電子機器120に送信する。一方、第2バージョン情報86が記憶されていない場合、第1記憶部81に記憶された第1バージョン情報84を送信する。なお、第2記憶部82に第2バージョン情報86が記憶されている場合に、第2バージョン情報86のみ電子機器120に送信してもよい。第2バージョン情報86のみでも第1記憶部81に記憶されたローカルタイム情報のバージョンを判別できるためである。
通信制御部127は、通信装置122を介した電子時計1やサーバー130との間の通信を制御する。
サーバー130は、ネットワークを介して電子機器120と通信可能に構成され、電子機器120からの要求に応じて、ローカルタイム情報83に対する最新の更新情報を送信する。このサーバー130は、更新情報データベース131と、更新処理部132と、を備える。
更新情報データベース131は、ローカルタイム情報の各バージョンについて、最新のローカルタイム情報に対する更新情報と、当該更新情報のバージョン情報とを関連付けて記憶している。
同様に、表1の3段目の場合、第1バージョン情報84がVer.1であるため、更新処理部132は、Ver.3とVer.1との差分データであるVer.3.1の更新情報を送信する。
また、表1の2段目の場合、第1バージョン情報84がVer.2であるため、更新処理部132は、Ver.3とVer.2との差分データであるVer.3.2の更新情報を送信する。
なお、第2バージョン情報86が、Ver.3.1やVer.3.2である場合、更新情報85が、最新のローカルタイム情報に対応する最新の更新情報であるため、更新処理部132は、更新不要通知を電子機器120に送信する。
図10は、電子時計1における更新処理の一例を示すフローチャートである。
電子機器120は、後述するが、ユーザーによる操作に応じて更新処理を開始し、電子時計1に接続要求を送信する。
電子時計1では、図10に示すように、通信制御部26が、電子機器120から接続要求を受け付けるまで待機し(ステップS1:NO)、電子機器120から接続要求を受け付けると(ステップS1:YES)、当該接続要求に応答して電子機器120との間の接続を確立する(ステップS2)。
第2記憶部82に更新情報85が記憶されている場合(ステップS4:YES)、バージョン送信部24の第2送信部242は、第1記憶部81および第2記憶部82に記憶されている第1バージョン情報84および第2バージョン情報86を、電子機器120に送信する(ステップS5)。
一方、第2記憶部82に更新情報85が記憶されていない場合(ステップS4:NO)、バージョン送信部24の第1送信部241は、第1記憶部81に記憶されている第1バージョン情報84を、電子機器120に送信する(ステップS6)。
すなわち、第2記憶部82に記憶されている更新情報85が最新の更新情報である場合や、第1記憶部81に記憶されているローカルタイム情報83が最新であり、更新情報が存在しない場合、電子機器120は新たに更新情報を取得する必要がないこととなる。この場合、電子機器120は、サーバー130から更新処理の終了指示を受信する。
更新情報およびバージョン情報を受信していない場合(ステップS8:NO)、更新情報受信部25は、電子機器120から、更新処理の終了指示、または、更新情報およびバージョン情報を取得するまで、ステップS7およびステップS8の処理を繰り返す。
図11は、電子機器120における更新処理の一例を示すフローチャートである。
電子機器120は、入力装置121によって、ユーザーによる更新処理開始の指示を受け付けると、図11に示す更新処理を開始する。
通信制御部127は、電子時計1に接続要求を送信する(ステップS11)。そして、通信制御部127は、電子時計1が接続要求に応答することにより、電子時計1と電子機器120との間での接続が確立したかを判定する(ステップS12)。通信制御部127は、電子時計1と電子機器120との間での接続が確立していない場合(ステップS12:NO)、接続が確立するまでステップS11およびステップS12を繰り返す。なお、電子機器120は、所定時間経過しても接続が確立されない場合は、更新処理を終了させる。
電子時計1と電子機器120との間の接続が確立すると(ステップS12:YES)、バージョン取得部124は、電子時計1に対してバージョン情報の要求を送信する(ステップS13)。
バージョン情報を取得していない場合(ステップS14:NO)、バージョン取得部124は、同判定を繰り返す。バージョン情報が取得されると(ステップS14:YES)、情報取得部125は、電子時計1から送信されたバージョン情報を、更新情報の要求とともに、サーバー130に送信する(ステップS15)。
なお、後述するように、バージョン情報を受信したサーバー130は、当該バージョン情報に基づいて、更新情報および当該更新情報のバージョン情報を、または、更新不要通知を電子機器120に送信する。
更新情報およびバージョン情報を取得した場合(ステップS16:YES)、送信処理部126は、取得した更新情報およびバージョン情報を電子時計1に送信する(ステップS17)。
更新不要通知を受信した場合(ステップS18:YES)、送信処理部126は、更新処理の終了指示を電子時計1に送信する(ステップS19)。
なお、情報取得部125は、更新情報およびバージョン情報、または、更新不要通知を受信するまで、ステップS16およびステップS18の処理を繰り返す。
図12は、サーバー130における更新処理の一例を示すフローチャートである。
サーバー130は、電子機器120からの要求に応じた更新情報を、当該電子機器120に送信する。
更新処理部132は、図12に示すように、電子機器120から、更新情報の要求およびバージョン情報を受信したか否かを判定する(ステップS21)。更新処理部132は、更新情報の要求およびバージョン情報を受信するまでステップS21の処理を繰り返す。
送信対象の更新情報がある場合(ステップS22:YES)、更新処理部132は、送信対象となる更新情報と、当該更新情報のバージョン情報とを、電子機器120に送信する(ステップS23)。
一方、送信対象の更新情報がない場合(ステップS22:NO)、更新処理部132は、更新不要通知を電子機器120に送信する(ステップS24)。
図13は、電子時計1における時刻算出処理の一例を示すフローチャートである。
電子時計1は、ユーザーによる時刻算出処理の実行の指示操作を受け付けた際や、予め設定された所定時刻等において、時刻算出処理を実行する。
制御装置20の受信制御部21は、図13に示すように、GPS装置10を駆動して位置情報を算出して取得する(ステップS31)。この際、衛星時刻情報も同時に取得され、衛星時刻情報に基づいて、受信時刻データ311が更新され、閏秒更新データ312を用いて内部時刻データ313も更新される。
第2記憶部82に更新情報85が記憶されている場合(ステップS32:YES)、ローカルタイム算出情報取得部22は、ステップS31にて取得された位置情報に対応するローカルタイム算出情報が、更新情報85に含まれているか否かを判定する(ステップS33)。すなわち、ローカルタイム算出情報取得部22は、更新情報85に、上記位置情報に対応する領域情報831が含まれるか否かを判定する。
そして、位置情報に対応するローカルタイム算出情報が、更新情報85に含まれている場合(ステップS33:YES)、ローカルタイム算出情報取得部22は、第2記憶部82の更新情報85を参照して、上記位置情報に対応するローカルタイム算出情報を取得する(ステップS34)。
一方、第2記憶部82に更新情報85が記憶されていない場合(ステップS33:NO)、ローカルタイム算出情報取得部22は、第1記憶部81のローカルタイム情報83を参照して、ステップS31にて取得された位置情報に対応するローカルタイム算出情報を取得する(ステップS35)。
そして、ローカルタイム算出情報取得部22は、取得したローカルタイム算出情報を時刻修正用データ315としてRAM31に記憶する(ステップS36)。
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
電子時計1は、ローカルタイム情報83を記憶する第1記憶部81とは別に、ローカルタイム情報83の更新情報85を記憶する第2記憶部82を備える。この電子時計1では、更新情報受信部25によって、外部の電子機器120から取得された更新情報85を、第2記憶部82に記憶する。また、位置情報算出部105は、位置情報衛星から送信される衛星信号に基づいて位置情報を算出して取得する。そして、ローカルタイム算出情報取得部22は、第1記憶部81および第2記憶部82を参照して、取得された位置情報に対応する最新のローカルタイム算出情報を取得する。すなわち、第2記憶部82に記憶された更新情報85に上記位置情報に対応するローカルタイム算出情報が含まれる場合は、更新情報85から最新のローカルタイム算出情報を取得し、含まれない場合は、ローカルタイム情報83から最新のローカルタイム算出情報を取得する。
これによれば、ローカルタイム情報が更新された場合でも、更新に対応したローカルタイム算出情報を用いて、適切な表示時刻を算出できる。
これによれば、ある国や地域のローカルタイム算出情報が変更された場合でも、当該ローカルタイム算出情報の更新情報を、電子機器120から受信することにより、ローカルタイム算出情報を容易に更新することができる。したがって、電子時計1によれば、ローカルタイム算出情報を手動で修正する必要が無く、ローカルタイム算出情報を容易に更新できて利便性を向上できる。
これに対して、電子時計1では、第2記憶部82に更新情報を記憶しておき、当該更新情報85を参照することにより、第1記憶部81に記憶されているローカルタイム情報83を書き換えなくとも、更新後のローカルタイム情報に対応した表示時刻を算出できる。更新情報は差分データでありデータ量も小さいため、第2記憶部82に記憶する場合でも消費電力は小さい。したがって、安定的に電子時計1を動作させつつ、更新後のローカルタイム情報に対応した適切な表示時刻を取得できる。
このように、第1記憶部81に記憶されたローカルタイム情報83よりも先に、第2記憶部82に記憶された更新情報85を参照することにより、更新情報85に位置情報に対応するローカルタイム算出情報が含まれる場合に、ローカルタイム情報83を参照する処理を省略できる。したがって、電子時計1における処理負荷の軽減を図ることができる。
次に、本発明の第2実施形態について図14および図15に基づいて説明する。
第2実施形態の電子時計は、ローカルタイム情報を記憶する第1記憶部がGPS装置に設けられており、GPS装置は、位置情報とローカルタイム情報に基づいてローカルタイム算出情報を取得する。そして、電子時計は、GPS装置によって取得されたローカルタイム算出情報と、更新情報に含まれるローカルタイム算出情報とのうち新しい方のローカルタイム算出情報を用いて時刻を算出する。
なお、以下の実施形態において、前述した他の実施形態と同一または同様の構成については、同一符号を付し、説明を省略または簡略する。
図14に示すように、GPS装置10Aは、GPSアンテナ11と、RF部101と、BB部102と、情報取得部103と、ローカルタイム算出情報送出部106と、第1記憶部107と、を備えている。
ローカルタイム算出情報送出部106は、位置情報算出部105によって取得された位置情報に対応するローカルタイム算出情報(以下、第1ローカルタイム算出情報とも称する)を第1記憶部107に記憶されたローカルタイム情報83から取得し、制御装置20に送出する。
第1記憶部107は、第1実施形態の第1記憶部81と同様に、ローカルタイム情報83と、第1バージョン情報84と、を記憶している。
図15は、第2実施形態の電子時計1Aにおける時刻算出処理の一例を示すフローチャートである。
電子時計1Aは、ユーザーによる時刻算出処理の実行の指示操作を受け付けた際や、所定のタイミングにおいて、時刻算出処理を実行する。
制御装置20の受信制御部21は、図15に示すように、GPS装置10Aに位置情報の取得指示を行い、GPS装置10Aを駆動させる(ステップS41)。
GPS装置10Aは、位置情報の取得指示を受けて駆動し、衛星信号を受信する。
まず、位置情報算出部105は、位置情報の取得を開始し、衛星信号を受信する(ステップS51)。そして、位置情報算出部105は、衛星信号に基づいて位置情報を算出して取得する(ステップS52)。
次に、ローカルタイム算出情報送出部106は、取得された位置情報に対応するローカルタイム算出情報を、第1記憶部107のローカルタイム情報83から取得する(ステップS53)。
次に、ローカルタイム算出情報送出部106は、位置情報および第1ローカルタイム算出情報を制御装置20に送出する(ステップS54)。
なお、第1実施形態と同様に、衛星信号に基づいて衛星時刻情報が取得され、取得された衛星時刻情報に基づいて、受信時刻データ311および内部時刻データ313が更新される。
次に、制御装置20のローカルタイム算出情報取得部22は、第2記憶部82に更新情報85が記憶されているか否かを判定する(ステップS43)。
第2記憶部82に更新情報85が記憶されている場合(ステップS43:YES)、ローカルタイム算出情報取得部22は、取得された位置情報に対応するローカルタイム算出情報が、更新情報85に含まれているか否かを判定する(ステップS44)。
そして、位置情報に対応するローカルタイム算出情報が、更新情報85に含まれている場合(ステップS44:YES)、ローカルタイム算出情報取得部22は、第2記憶部82の更新情報85を参照して、上記位置情報に対応するローカルタイム算出情報(第2ローカルタイム算出情報)を取得し(ステップS45)、時刻修正用データ315としてRAM31に記憶して、時刻修正用データ315を更新する(ステップS46)。
一方、第2記憶部82に更新情報85が記憶されていない場合(ステップS43:NO)や、位置情報に対応するローカルタイム算出情報が、更新情報85に含まれていない場合(ステップS44:NO)ローカルタイム算出情報取得部22は、ステップS42にて取得された第1ローカルタイム算出情報を、時刻修正用データ315としてRAM31に記憶して、時刻修正用データ315を更新する(ステップS46)。
次に、時刻修正部23は、内部時刻データ313に時刻修正用データ315を加算して、時計表示用時刻データ314を修正する(ステップS47)。これにより、現在地の時刻を算出する時刻算出処理が終了する。
このような第2実施形態によれば、第1実施形態における効果に加え、次のような効果がある。
第2実施形態では、GPS装置10Aは、第1記憶部107に記憶されたローカルタイム情報83から、位置情報に応じた第1ローカルタイム算出情報を取得する。そして、GPS装置10Aは、取得した第1ローカルタイム算出情報を制御装置20に出力する。
したがって、ローカルタイム情報から第1ローカルタイム算出情報を取得する処理による、制御装置20の処理負荷の増大を抑制できる。
また、通常、GPS装置10Aは、衛星信号を受信し、受信した衛星信号から位置情報や衛星時刻情報を取得する処理を実施可能に構成されている。このようなGPS装置10Aは、ローカルタイム情報から第1ローカルタイム算出情報を取得する処理を実施することも容易である。このため、制御装置20に通常の駆動制御を実施させながら、GPS装置10Aに第1ローカルタイム算出情報を取得させることができ、制御装置20における処理負荷の軽減のみならず、制御装置20における処理の簡略化を図ることも容易である。
次に、本発明の第3実施形態について図16および図17に基づいて説明する。
第3実施形態の電子時計は、ローカルタイム情報に対して最新の更新情報が第2記憶部に記憶されている際、電源装置の電源電圧が閾値以上であれば、第1記憶部に記憶されたローカルタイム情報を、更新情報を用いて書き換える書換処理を実施する。
なお、以下の実施形態において、前述した他の実施形態と同一または同様の構成については、同一符号を付し、説明を省略または簡略する。
電子時計1Bは、図16に示すように、GPS装置10と、制御装置(CPU)20Bと、記憶装置30と、入力装置40と、表示装置50と、通信装置60と、電源装置70Bと、ローカルタイム情報記憶装置80と、を備える。
これらのうち電源装置70Bは、電力供給部としての二次電池71と、ソーラーパネル72と、充電制御回路73と、電圧検出回路74と、を備える。この電源装置70Bは、ソーラーパネル72によって発電された電力を、充電制御回路73を介して、二次電池71に蓄電可能に構成されている。
電圧検出部27は、電圧検出回路74を用いて、二次電池71の電圧すなわち電源電圧を検出することにより、二次電池71が供給可能な電力量を検出する。このため、電圧検出部27によって、二次電池71の電池残量を検出する残量検出部が構成されている。
ここで、電源電圧の閾値は、書換部28で書換処理を行った際に、二次電池71の電圧が低下してシステムダウンとなることがなく、電子時計1Bの駆動を継続できる値に設定される。
図17に示す書換処理は、例えば、更新情報85の更新処理で低下した二次電池71の電圧がソーラーパネル72からの充電によって第1閾値以上に復帰した場合などに実施される。なお、書換処理の実施タイミングはこれに限らず、ユーザーによる開始指示の操作を受け付けたタイミングや、所定時刻や所定期間毎等の予め設定された所定のタイミングであってもよい。
次に、書換部28は、電源電圧が閾値以上の場合(ステップS62:YES)、第1記憶部81に記憶されているローカルタイム情報83を、第2記憶部82の更新情報85を用いて書き換える。また、書換部28は、第2バージョン情報86を用いて、書き換え後の新たなローカルタイム情報のバージョンに対応するように、第1バージョン情報84を書き換える。
一方、書換部28は、電源電圧が閾値未満の場合(ステップS62:NO)、ローカルタイム情報83を書き換えずに、処理を終了させる。
このような第3実施形態によれば、第1実施形態における効果に加え、次のような効果がある。
第3実施形態では、二次電池71の電圧が第1閾値以上の場合に書換処理を実施し、閾値未満の場合は書換処理を実施しないので、書換処理を実施した場合に、二次電池71の電力が消費されても、電子時計1Bの安定した駆動を継続できる。
次に、本発明の第4実施形態について図18および図19に基づいて説明する。
第4実施形態の電子時計は、ローカルタイム情報に対して最新の更新情報が第2記憶部に記憶されている際、電源装置が備えるソーラーパネルによる発電電圧が閾値以上であれば、第1記憶部に記憶されたローカルタイム情報を、更新情報を用いて書き換える書換処理を実施する。
なお、以下の実施形態において、前述した他の実施形態と同一または同様の構成については、同一符号を付し、説明を省略または簡略する。
電子時計1Cは、図18に示すように、GPS装置10と、制御装置(CPU)20Cと、記憶装置30と、入力装置40と、表示装置50と、通信装置60と、電源装置70Cと、ローカルタイム情報記憶装置80と、を備える。
これらのうち電源装置70Cは、電気エネルギーを蓄積する二次電池71と、発電部としてのソーラーパネル72と、充電制御回路75と、電力検出部としての電圧検出回路76と、を備える。この電源装置70Cは、ソーラーパネル72によって発電された電力を、充電制御回路75を介して、二次電池71に蓄電可能に構成されている。
充電制御回路75は、制御装置20Cによる制御に基づいて、充電制御回路75と電圧検出回路76との間で、二次電池71とソーラーパネル72とが接続された状態(充電状態)と、二次電池71とソーラーパネル72とが接続されていない状態(充電休止状態)とを切替え可能に構成される。
電圧検出回路76は、制御装置20Cによる制御に基づいて充電制御回路75が充電休止状態である場合に、ソーラーパネル72の開放電圧を発電電圧として検出する。
電圧検出部27Cは、ソーラーパネル72による発電電圧を検出する。これにより、制御装置20Cは、ソーラーパネル72により供給可能な単位時間あたりの電力量(すなわち発電量)を検出する。また、電圧検出部27Cは、充電制御回路75を制御して、充電状態と、充電休止状態とを切替える切替手段としても機能する。
ここで、発電電圧の閾値とは、電子時計1Cに書換処理を実施させた際に、二次電池71の蓄電量に関わらず、電子時計1Cを安定的に駆動可能な発電電力に対応する値である。
図19に示す書換処理は、第3実施形態の電子時計1Bと同様のタイミングで実施すればよい。書換処理が実施されると、図19に示すように、電圧検出部27Cは、充電制御回路75を制御して充電状態から充電休止状態に切替えて、電圧検出回路76を用いて発電電圧を検出する(ステップS71)。
一方、書換部28Cは、発電電圧が閾値未満の場合(ステップS72:NO)、ローカルタイム情報83を書き換えずに、処理を終了させる。
このような第4実施形態によれば、第1実施形態における効果に加え、次のような効果がある。
第4実施形態では、発電量に相当する発電電圧が閾値(第2閾値)以上の場合には書換処理を実施し、閾値未満の場合には書換処理を実施しないので、書換処理を実施した場合に、電子時計1Cの安定した駆動を継続できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、図20に示すように、第1記憶部107および第2記憶部108をGPS装置10D内に設けてもよい。図20に示す電子時計1Dでは、GPS装置10Dは、第1記憶部107と、第2記憶部108と、ローカルタイム算出情報取得部116と、を備える。この第2記憶部108は、前記各実施形態における第2記憶部82と同様に、更新情報85および第2バージョン情報86を記憶する。
そして、ローカルタイム算出情報取得部116は、第1実施形態のローカルタイム算出情報取得部22と同様の処理を実施し、ローカルタイム算出情報を取得する。
このように構成された電子時計1Dは、GPS装置10Dによってローカルタイム算出情報を取得するため、制御装置20の処理負荷を軽減できる。
なお、有線通信により通信する構成としては、電子時計の外装を構成する筐体に、電子機器120と通信するための信号線を接続可能な専用端子を設けてもよい。
また、電子時計の筐体の一部(例えば、文字板側とは反対側に位置する裏蓋)を取り外した際に外部に露出する端子と、当該端子に接続する専用の治具と、を介して、電子機器120と接続可能な構成としてもよい。
また、前記第4実施形態では、充電休止状態におけるソーラーパネル72の発電電圧を検出する構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、充電状態におけるソーラーパネル72の発電電圧を検出する構成や、充電制御回路における電流値を検出する構成により発電量を検出してもよい。
Claims (14)
- 時刻を表示する時刻表示部と、
位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する衛星信号受信部と、
前記衛星信号受信部によって受信された前記衛星信号に基づいて位置情報を算出する位置情報算出部と、
前記位置情報と、前記位置情報で特定される地域の時刻に関するローカルタイム算出情報とを含むローカルタイム情報を記憶する第1記憶部と、
更新されたローカルタイム情報である更新情報を送信する更新情報送信装置から、前記更新情報を受信する更新情報受信部と、
前記更新情報受信部で受信した前記更新情報を記憶する第2記憶部と、
前記位置情報算出部によって算出された前記位置情報に対応する前記ローカルタイム算出情報が、前記第1記憶部のみに記憶されている場合は、前記第1記憶部から前記ローカルタイム算出情報を取得し、前記第2記憶部に記憶されている場合は、前記第2記憶部から前記ローカルタイム算出情報を取得するローカルタイム算出情報取得部と、
前記ローカルタイム算出情報に基づいて、前記時刻表示部の表示時刻を修正する時刻修正部と、を備え、
前記第1記憶部には、前記第1記憶部に記憶された前記ローカルタイム情報のバージョンを示す第1バージョン情報が記憶され、
前記第1記憶部から前記第1バージョン情報を読み出して前記更新情報送信装置に送信する第1送信部を備える
ことを特徴とする電子時計。 - 時刻を表示する時刻表示部と、
位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する衛星信号受信部と、
前記衛星信号受信部によって受信された前記衛星信号に基づいて位置情報を算出する位置情報算出部と、
前記位置情報と、前記位置情報で特定される地域の時刻に関するローカルタイム算出情報とを含むローカルタイム情報を記憶する第1記憶部と、
更新されたローカルタイム情報である更新情報を送信する更新情報送信装置から、前記更新情報を受信する更新情報受信部と、
前記更新情報受信部で受信した前記更新情報を記憶する第2記憶部と、
前記位置情報算出部によって算出された前記位置情報に対応する前記ローカルタイム算出情報が、前記第1記憶部のみに記憶されている場合は、前記第1記憶部から前記ローカルタイム算出情報を取得し、前記第2記憶部に記憶されている場合は、前記第2記憶部から前記ローカルタイム算出情報を取得するローカルタイム算出情報取得部と、
前記ローカルタイム算出情報に基づいて、前記時刻表示部の表示時刻を修正する時刻修正部と、を備え、
前記第2記憶部には、前記第2記憶部に記憶された前記更新情報のバージョンを示す第2バージョン情報が記憶され、
前記第2記憶部から前記第2バージョン情報を読み出して前記更新情報送信装置に送信する第2送信部を備える
ことを特徴とする電子時計。 - 時刻を表示する時刻表示部と、
位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する衛星信号受信部と、
前記衛星信号受信部によって受信された前記衛星信号に基づいて位置情報を算出する位置情報算出部と、
前記位置情報と、前記位置情報で特定される地域の時刻に関するローカルタイム算出情報とを含むローカルタイム情報を記憶する第1記憶部と、
更新されたローカルタイム情報である更新情報を送信する更新情報送信装置から、前記更新情報を受信する更新情報受信部と、
前記更新情報受信部で受信した前記更新情報を記憶する第2記憶部と、
前記位置情報算出部によって算出された前記位置情報に対応する前記ローカルタイム算出情報が、前記第1記憶部のみに記憶されている場合は、前記第1記憶部から前記ローカルタイム算出情報を取得し、前記第2記憶部に記憶されている場合は、前記第2記憶部から前記ローカルタイム算出情報を取得するローカルタイム算出情報取得部と、
前記ローカルタイム算出情報に基づいて、前記時刻表示部の表示時刻を修正する時刻修正部と、
二次電池と、
前記二次電池の電池残量を検出する残量検出部と、
前記残量検出部によって検出された前記電池残量が第1閾値以上の場合、前記第2記憶部に記憶された前記更新情報によって、前記第1記憶部に記憶された前記ローカルタイム情報における前記更新情報に対応するデータを書き換える第1書換部と、を備える
ことを特徴とする電子時計。 - 時刻を表示する時刻表示部と、
位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する衛星信号受信部と、
前記衛星信号受信部によって受信された前記衛星信号に基づいて位置情報を算出する位置情報算出部と、
前記位置情報と、前記位置情報で特定される地域の時刻に関するローカルタイム算出情報とを含むローカルタイム情報を記憶する第1記憶部と、
更新されたローカルタイム情報である更新情報を送信する更新情報送信装置から、前記更新情報を受信する更新情報受信部と、
前記更新情報受信部で受信した前記更新情報を記憶する第2記憶部と、
前記位置情報算出部によって算出された前記位置情報に対応する前記ローカルタイム算出情報が、前記第1記憶部のみに記憶されている場合は、前記第1記憶部から前記ローカルタイム算出情報を取得し、前記第2記憶部に記憶されている場合は、前記第2記憶部から前記ローカルタイム算出情報を取得するローカルタイム算出情報取得部と、
前記ローカルタイム算出情報に基づいて、前記時刻表示部の表示時刻を修正する時刻修正部と、
発電部と、
前記発電部で発電された電気エネルギーを蓄積する二次電池と、
前記発電部による発電電力を検出する電力検出部と、
前記電力検出部によって検出された前記発電電力が第2閾値以上の場合、前記第2記憶部に記憶された前記更新情報によって、前記第1記憶部に記憶された前記ローカルタイム情報における前記更新情報に対応するデータを書き換える第2書換部と、を備える
ことを特徴とする電子時計。 - 時刻を表示する時刻表示部と、
位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する衛星信号受信部と、
前記衛星信号受信部によって受信された前記衛星信号に基づいて位置情報を算出する位置情報算出部と、
前記位置情報と、前記位置情報で特定される地域の時刻に関するローカルタイム算出情報とを含むローカルタイム情報を記憶する第1記憶部と、
更新されたローカルタイム情報である更新情報を送信する更新情報送信装置から、前記更新情報を受信する更新情報受信部と、
前記ローカルタイム算出情報または前記更新情報に基づいて、前記時刻表示部の表示時刻を修正する時刻修正部と、を備え、
前記第1記憶部には、前記第1記憶部に記憶された前記ローカルタイム情報のバージョンを示す第1バージョン情報が記憶され、
前記第1記憶部から前記第1バージョン情報を読み出して前記更新情報送信装置に送信する第1送信部を備える
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電子時計において、
前記ローカルタイム算出情報取得部は、
前記第2記憶部を参照して、前記位置情報に対応するローカルタイム算出情報が、前記第2記憶部に記憶された前記更新情報に含まれる場合、当該更新情報に基づいて、前記位置情報に対応するローカルタイム算出情報を取得し、
前記位置情報に対応するローカルタイム算出情報が、前記第2記憶部に記憶された前記更新情報に含まれない場合、前記第1記憶部を参照して、当該第1記憶部に記憶された前記ローカルタイム情報に基づいて、前記位置情報に対応するローカルタイム算出情報を取得する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電子時計において、
前記更新情報は、前記第1記憶部に記憶された前記ローカルタイム情報に対する差分データである
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電子時計において、
前記更新情報送信装置と無線により通信する通信部を備え、
前記更新情報受信部は、前記更新情報送信装置から送信される前記更新情報を、前記通信部を介して取得する
ことを特徴とする電子時計。 - 時刻を表示する時刻表示部と、
位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する衛星信号受信部と、
前記衛星信号受信部によって受信された前記衛星信号に基づいて位置情報を算出する位置情報算出部と、
前記位置情報と、前記位置情報で特定される地域の時刻に関するローカルタイム算出情報とを含むローカルタイム情報を記憶する第1記憶部と、
更新されたローカルタイム情報である更新情報を送信する更新情報送信装置から、前記更新情報を受信する更新情報受信部と、
前記更新情報受信部で受信した前記更新情報を記憶する第2記憶部と、
前記位置情報算出部によって算出された前記位置情報に対応する前記ローカルタイム算出情報が、前記第1記憶部のみに記憶されている場合は、前記第1記憶部から前記ローカルタイム算出情報を取得し、前記第2記憶部に記憶されている場合は、前記第2記憶部から前記ローカルタイム算出情報を取得するローカルタイム算出情報取得部と、
前記ローカルタイム算出情報に基づいて、前記時刻表示部の表示時刻を修正する時刻修正部と、を備え、
前記第1記憶部には、前記第1記憶部に記憶された前記ローカルタイム情報のバージョンを示す第1バージョン情報が記憶され、
前記第1記憶部から前記第1バージョン情報を読み出して前記更新情報送信装置に送信する第1送信部を備える
ことを特徴とする電子機器。 - 時刻を表示する時刻表示部と、
位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する衛星信号受信部と、
前記衛星信号受信部によって受信された前記衛星信号に基づいて位置情報を算出する位置情報算出部と、
前記位置情報と、前記位置情報で特定される地域の時刻に関するローカルタイム算出情報とを含むローカルタイム情報を記憶する第1記憶部と、
更新されたローカルタイム情報である更新情報を送信する更新情報送信装置から、前記更新情報を受信する更新情報受信部と、
前記更新情報受信部で受信した前記更新情報を記憶する第2記憶部と、
前記位置情報算出部によって算出された前記位置情報に対応する前記ローカルタイム算出情報が、前記第1記憶部のみに記憶されている場合は、前記第1記憶部から前記ローカルタイム算出情報を取得し、前記第2記憶部に記憶されている場合は、前記第2記憶部から前記ローカルタイム算出情報を取得するローカルタイム算出情報取得部と、
前記ローカルタイム算出情報に基づいて、前記時刻表示部の表示時刻を修正する時刻修正部と、を備え、
前記第2記憶部には、前記第2記憶部に記憶された前記更新情報のバージョンを示す第2バージョン情報が記憶され、
前記第2記憶部から前記第2バージョン情報を読み出して前記更新情報送信装置に送信する第2送信部を備える
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の電子時計に対して、前記更新情報を送信する更新情報送信装置であって、
前記第1記憶部に記憶された前記ローカルタイム情報のバージョンを示す第1バージョン情報を、前記電子時計から取得するバージョン取得部と、
前記バージョン取得部によって取得された前記第1バージョン情報に基づいて、更新情報が記憶された更新情報データベースから更新情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部で取得した前記更新情報を前記電子時計に送信する送信処理部と、を備える
ことを特徴とする更新情報送信装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電子時計に対して、前記更新情報を送信する更新情報送信装置であって、
前記第1記憶部に記憶された前記ローカルタイム情報のバージョンを示す第1バージョン情報と、前記第2記憶部に記憶された前記更新情報のバージョンを示す第2バージョン情報とを、前記電子時計から取得するバージョン取得部と、
前記バージョン取得部によって取得された前記第1バージョン情報および前記第2バージョン情報の少なくとも一方に基づいて、更新情報が記憶された更新情報データベースから更新情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部で取得した前記更新情報を前記電子時計に送信する送信処理部と、を備え、
前記送信処理部は、前記バージョン取得部によって取得された前記第2バージョン情報に基づいて前記更新情報の送信が不要と判定された場合には、前記電子時計に更新処理の終了指示を送信する
ことを特徴とする更新情報送信装置。 - 請求項11に記載の更新情報送信装置において実行される更新情報送信プログラムであって、
前記更新情報送信装置を、
前記第1記憶部に記憶された前記ローカルタイム情報のバージョンを示す第1バージョン情報を、前記電子時計から取得するバージョン取得部と、
前記バージョン取得部によって取得された前記第1バージョン情報に基づいて、更新情報が記憶された更新情報データベースから更新情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部で取得した前記更新情報を前記電子時計に送信する送信処理部として機能させるための更新情報送信プログラム。 - 請求項12に記載の更新情報送信装置において実行される更新情報送信プログラムであって、
前記更新情報送信装置を、
前記第1記憶部に記憶された前記ローカルタイム情報のバージョンを示す第1バージョン情報と、前記第2記憶部に記憶された前記更新情報のバージョンを示す第2バージョン情報とを、前記電子時計から取得するバージョン取得部と、
前記バージョン取得部によって取得された前記第1バージョン情報および前記第2バージョン情報の少なくとも一方に基づいて、更新情報が記憶された更新情報データベースから更新情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部で取得した前記更新情報を前記電子時計に送信し、前記バージョン取得部によって取得された前記第2バージョン情報に基づいて前記更新情報の送信が不要と判定された場合には、前記電子時計に更新処理の終了指示を送信する送信処理部として機能させるための更新情報送信プログラム。
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