JP6511818B2 - プリント配線板の製造方法 - Google Patents

プリント配線板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6511818B2
JP6511818B2 JP2015004974A JP2015004974A JP6511818B2 JP 6511818 B2 JP6511818 B2 JP 6511818B2 JP 2015004974 A JP2015004974 A JP 2015004974A JP 2015004974 A JP2015004974 A JP 2015004974A JP 6511818 B2 JP6511818 B2 JP 6511818B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
resist mask
metal layer
peeling
resist
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015004974A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015156481A (ja
Inventor
松本 広
広 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP2015004974A priority Critical patent/JP6511818B2/ja
Publication of JP2015156481A publication Critical patent/JP2015156481A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6511818B2 publication Critical patent/JP6511818B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明はプリント配線板およびその製造方法に関する。
プリント配線板は、電子部品や半導体素子等を実装するために広く用いられている。そして、近年の電子機器の小型化、高機能化の要求に伴い、プリント配線板には、回路の高密度化や薄型化や高周波対応が望まれている。
この高密度なプリント配線板を製造する方法として、ビルドアップ法を用いた多層ビルドアップ配線板が知られている。この方法は、絶縁基板上に配線層を形成したコア層の上に絶縁層を形成し、さらにその上に配線層を形成し、さらに絶縁層を形成するという工程を繰り返すことにより、多層ビルドアップ配線板を形成するというものである。
多層ビルドアップ配線板の配線層を形成する従来方法として、例えば、セミアディティブ工法がある。以下に、このセミアディティブ工法を図5に基づいて説明する。
まず、図5(a)に示すように絶縁樹脂を積層した絶縁基板1上に、無電解銅めっきにより第一金属層2を形成する。これは絶縁基板1に導電性を付与し、電解銅めっきにより第二金属層7の形成が可能となるようにするために行なうものである。次に図5(b)に示すように感光性レジスト5を絶縁基板1全面に塗布する。感光性レジスト5には厚みの均一性に優れているドライフィルムタイプをはじめとした材料が用いられる。そして図5(c)に示すように、フォトリソグラフィによりレジストパターン6’を形成する。そして図5(d)に示すように電解めっきによりレジストパターン6’で被覆されていない部分に金属膜を形成して、第二金属層7を形成する。次に図5(e)に示すように、レジストパターン6’を水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液で剥離する。その後、図5(f)に示すように、露出した第一金属層2を過酸化水素/硫酸系などの水溶液で溶解除去し、最後に、図5(g)に示すように、パターニングされた配線層である第一金属層2と第二金属層7の表面に錫めっき層8を形成し、さらにシランカップリング剤で処理しシランカプリング処理層9を形成して配線層11’を得る。
しかしながら、従来のセミアディティブ工法では、露出した第一金属層2を過酸化水素/硫酸系などの水溶液で溶解除去する際に、第二金属層7の上面及び側面も溶解除去され、第一金属層2と第二金属層7とからなる金属配線層の幅が細くなってしまうという問題がある。
特許文献1には、第一金属層2のエッチング液として、過酸化水素0.1〜10重量%とリン酸0.5〜50重量%を含有し、かつ過酸化水素/リン酸の重量比が0.02〜0.2であるエッチング液を使用すると、配線層の幅の減少を抑制できることが記載されている。しかしながら、特許文献1のエッチング液の対象となる金属は、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、化学蒸着法等の物理的な方法により形成された銅またはニッケルとなっている。
また、特許文献2には、第二金属層7を形成後、レジストパターン6’を剥離する前に、第二金属層7の表面に、銅以外の金属保護層を形成することが記載されている。しかしながら、レジストパターン6’を剥離する前に、第二金属層7の表面に、銅以外の金属保護層を形成するために、第二金属層7の側面には、銅以外の金属保護層が形成されず、第一金属層2を過酸化水素/硫酸系などの水溶液で溶解除去する際に、第二金属層7の側面
が溶解除去されてしまう。
また、特許文献2には、レジストパターン6’を剥離後、露出した第一金属層2を溶解除去する前に、隣接する第二金属層7の間に、隣接する第二金属層7の間隔よりも幅が狭いマスクパターンを形成し、第二金属層7の上面及び側面に銅以外の金属保護層を形成した後に、このマスクパターンを剥離することが記載されている。
しかしながら、隣接する第二金属層7の間に、隣接する第二金属層7の間隔よりも幅が狭いマスクパターンを形成することは、必ずしも容易とは言えない。
また、多層ビルドアップする場合、下地の配線層の表面を粗化し、その上に形成される絶縁層との密着力の増強を行うが、その配線層の表面粗化の状態が信号の伝達遅延の原因になる問題も無視できなくなっている。
特開2006−294797号公報 特開2003−078234号公報
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、露出した第一金属層の溶解除去に起因して配線層の幅が狭くならないプリント配線板を容易に提供でき、また高周波信号に対する信号遅延の問題も解決することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の請求項1の発明は、絶縁基板に第一金属層を形成する工程と、
感光性レジスト層である第一レジストマスクを前記第一金属層に積層する工程と、
第一レジストマスクとは異なる感光性レジスト層である第二レジストマスクを前記第一レジストマスクに積層する工程と、
前記第一レジストマスク及び前記第二レジストマスクを露光及び現像する露光・現像工程と、
前記露光・現像工程後に露出する前記第一金属層に第二金属層を積層する工程と、
前記第二レジストマスクのみを選択的に剥離する工程と、
前記第二レジストマスクの剥離後に露出する前記第二金属層に保護層を形成する工程と、
前記第一レジストマスクを剥離する剥離工程と、
前記第一レジストマスクの剥離後に露出する前記第一金属層を除去する工程とを備えており、
レジストマスクの剥離工程では第レジストマスクは剥離されないことを特徴とするプリント配線板の製造方法である。
また、本発明の請求項は、前記保護層を形成する工程が錫めっき層を形成する工程であることを特徴とする請求項に記載のプリント配線板の製造方法である。
また、本発明の請求項は、絶縁基板に一金属層を形成する工程と、
第一レジストマスクを前記第一金属層に積層する工程と、
第二レジストマスクを前記第一レジストマスクに積層する工程と、
前記第一レジストマスク及び前記第二レジストマスクを露光及び現像する露光・現像工程と、
前記露光・現像工程後に露出する前記第一金属層に第二金属層を積層する工程と、
前記第二レジストマスクのみを選択的に剥離する工程と、
前記第二レジストマスクの剥離後に露出する前記第二金属層に保護層を形成する工程と、
前記第一レジストマスクを剥離する剥離工程と、
前記第一レジストマスクの剥離後に露出する前記第一金属層を除去する工程と、
前記保護層と前記第一金属層の側面と前記第二金属層の一部にシランカプリング処理層を形成する工程とを備えており、第レジストマスクの剥離工程では第レジストマスクは剥離されないことを特徴とするプリント配線板の製造方法である。
本発明のプリント配線板およびその製造方法によれば、露出した第一金属層の溶解除去に起因して配線層の幅が狭くならないプリント配線板を容易に提供することができる。また、配線層の上に2層目の絶縁層を形成した場合に、密着力増強のために配線層の表面を粗化する必要が無くなるため、特に配線層の表面粗化の状態による高周波信号に対する伝送遅延を抑制できる効果を奏する。
本発明の第一の実施形態におけるプリント配線板の一例を示す概略断面図。 本発明の第一の実施形態におけるプリント配線板の製造工程の流れの一例を示す概略説明図。 本発明の第二の実施形態におけるプリント配線板の一例を示す概略断面図。 本発明の第二の実施形態におけるプリント配線板の製造工程の流れの一例を示す概略説明図。 従来のセミアディティブ工法によるプリント配線板の製造方法の製造工程の流れを示す概略説明図。
<第一の実施形態>
まず、以下に、本発明のプリント配線板の一実施形態を説明する。
本発明のプリント配線板は、図1に示すように、絶縁基板1上に配線層9が形成されているプリント配線板であって、配線層9は、第一金属層2と、第一金属層2に積層された第二金属層7と、第二金属層7の上面と側面の下端付近11よりも上の部分とに形成された保護層8とを有し、保護層8は、第二金属層7側から順に、錫層8a、シラン被覆層8
bを積層したものであり、保護層8が形成される側面の下端付近11よりも上の部分の第二金属層7の幅は、第一金属層2の幅及び保護層8が形成されない側面の下端付近11の部分の第二金属層7の幅より広いプリント配線板である。
後述するように、第二金属層7の側面の下端付近11の部分に、保護層8が形成されないのは、第一レジストマスク3に覆われていたためである。
次に、以下に、本発明のプリント配線板の製造方法の一実施形態を、図2に示す製造工程の流れに従って説明する。
まず、図2(a)に示すように絶縁樹脂を積層した絶縁基板1上に、無電解銅めっきにより第一金属層2を形成する。これは絶縁基板1に導電性を付与し、電解銅めっきにより第二金属層7の形成が可能となるようにするために行なうものである。
次に図2(b)に示すように感光性の第一レジストマスク3を第一金属層2上の絶縁基板1全面に塗布する。次に図2(c)に示すように感光性の第二レジストマスク4を第一レジストマスク3上の絶縁基板1全面に塗布する。
この、第一レジストマスク3は水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液では剥離できず、より剥離性の強いアミン系剥離液で剥離可能な材料からなるものであり、第二レジストマスク4は水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液、より剥離性の強いアミン系剥離液で剥離可能な材料からなるものである。なお、感光性の第一レジストマスク3及び第二レジストマスク4には厚みの均一性に優れているドライフィルムタイプをはじめとした材料が用いられる。各レジストマスクの厚さは、第二レジストマスク4に比較して第一レジストマスク3が薄い方が、第二金属層7の側面に形成される保護膜8の範囲が、より下端に広がるので、望ましい。
次に図2(d)に示すようにフォトリソグラフィ−により第一レジストマスク3及び第二レジストマスク4からなるレジストパターン6を形成する。そして図2(e)に示すように、電解めっきによりレジストパターン6で被覆されていない部分に銅膜を形成して、第二金属層7を形成する。
次に図2(f)に示すように、第二レジストマスク4を水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液で剥離する。この時、第一レジストマスク3は水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液で剥離されず残っている。
次に図2(g)に示すように、第二金属層7の第一レジストマスク3から露出している表面に、第三金属皮膜であるスズ層8aをめっきで形成し、さらにシランカップリング剤で処理しシラン被覆層8bを形成して、保護層8を形成する。この保護層8により、第二金属層7である銅配線とその上に積層される絶縁樹脂との密着性が確保出来る。
ここで、多層ビルドアップ配線板において、セミアディティブ工法にてビルドアップ層の配線層を形成する場合、マイクロエッチング法での配線層の粗化では、粗化後の配線層表面は凹凸形状であるので、高周波信号に対して表皮効果により信号の伝送遅延が起きる。そのため、高周波対応では、配線層表面が平滑であることが重要である。マイクロエッチング法での粗化の代替として、配線層表面に錫層を形成し、シランカップリング剤で処理をする場合は、配線層表面が平滑であり、高周波信号伝送に対して有効である。
よって、図2(g)に示すように、第二金属層7の第一レジストマスク3から露出している表面、図2(g)に示すように、第一金属層2と第二金属層7とからなる銅配線層の
表面に錫層を形成し、シランカップリング剤で処理し、上層の絶縁樹脂との密着性を確保することが好ましい。
次に図2(h)に示すように、第一レジストマスク3を剥離性の強いアミン系剥離液で剥離する。
次に図2(i)に示すように、露出した第一金属層2である無電解めっき皮膜を過酸化水素/硫酸系などの水溶液で溶解除去して、第一金属層2と、第一金属層2に積層された第二金属層7と、第二金属層7の上面と側面の下端付近よりも上の部分とに形成された保護層8とを有する配線層9を形成する。
この時、配線層9の上面及び側面下端付近よりも上の部分が第三金属皮膜である錫層8aで保護されているので溶解除去されず配線層9の幅が細くならない。したがって、配線層9の間の第一金属層2の溶解除去に十分な時間を取れるので完全に除去でき、微細な銅配線パターンを形成することができる。
<第二の実施形態>
次に、本発明のプリント配線板の第二の実施形態を説明する
本発明のプリント配線板は、セミアディティブ工法を用いて絶縁基板上に配線層を形成したプリント配線基板である。
セミアディティブ工法を実施する際に、第一金属層として絶縁基板上に形成する無電解銅めっき層の表面に形成するレジストパターンが、通常のセミアディティブ工法とは異なる構成となっている。それは、水酸化ナトリウム水溶液などのレジスト剥離液で比較的に容易にレジスト剥離できるレジスト層と水酸化ナトリウム水溶液などのレジスト剥離液ではレジスト剥離できず、アミン系の剥離液でないとレジスト剥離できないレジスト層との2層構成のレジスト層を使用する点である。
具体的には、下地にアミン系の剥離液でないとレジスト剥離できないレジスト層を形成し、その上に水酸化ナトリウム水溶液などのレジスト剥離液で比較的に容易にレジスト剥離できるレジスト層を形成する。
このように2層構成とすることで、その2層構成のレジスト層を露光・現像して所望の配線層のパターンを形成後に、第二金属層として電解銅めっき層を形成し、上の層のレジストパターンを剥離すると、電解銅めっき層による配線パターンが露出する。この時、剥離したレジストパターンの下には、第一レジスト層であるアミン系の剥離液でないとレジスト剥離できないレジスト層が残っている。その段階で、電解銅めっき層の配線パターンの全面に保護層を形成した後、アミン系の剥離液で残っていたレジストパターンを剥離すると、第一金属層である無電解銅めっき層が露出する。次に、この無電解銅めっき層を溶解除去することで、配線のパターニングは完了するが、次に、保護層と露出した第一金属層の側面と第二金属層の第一金属層に近い部分が一緒に溶解除去された部分に、シランカプリング剤を用いて処理することで、シランカプリング処理層を形成する。
このようにすることで、配線層の主な構成要素である第二金属層である電解銅めっき層が第一金属層の溶解除去工程で溶解されないため、線幅が細ることがない。また、シランカプリング処理層を配線層の全面に形成することで、その配線層の上に、2層目の絶縁層を形成する場合に、配線層と絶縁層の強い密着力を確保できるようになる。配線層の表面粗化が不要となる。
図3に示すように、本発明のプリント配線板は、絶縁基板1上に配線層11が形成されているプリント配線板であって、配線層11は、第一金属層2と、第一金属層2に積層された第二金属層7と、第二金属層7の上面と側面の下端部12よりも上の部分とに形成さ
れた保護層8を有し、保護層8と側面の下端部12には表面に積層したシランカプリング処理層9を有しており、保護層8が形成される側面の下端部12よりも上の部分の第二金属層7の幅は、第一金属層2の幅及び保護層8が形成されない側面の下端部12の部分の第二金属層7の幅より広いプリント配線板である。
後述するように、第二金属層7の側面の下端部12の部分に、保護層8が形成されないのは、第一レジストマスク3に覆われていたためである。なお、保護層8の材料としては、錫(Sn)が望ましい。
次に、以下に、本発明のプリント配線板の製造方法の一実施形態を、図2に示す製造工程の流れに従って説明する。
まず、図4(a)に示すように絶縁樹脂を積層した絶縁基板1上に、無電解銅めっきにより第一金属層2を形成する。これは絶縁基板1に導電性を付与し、電解銅めっきにより第二金属層7の形成が可能となるようにするために行なうものである。
次に図4(b)に示すように感光性の第一レジストマスク3を絶縁基板1上の第一金属層2全面に塗布する。次に図4(c)に示すように感光性の第二レジストマスク4を第一レジストマスク3上に塗布する。
この第一レジストマスク3は水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液では剥離できず、より剥離性の強いアミン系剥離液で剥離可能な材料からなるものであり、第二レジストマスク4は水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液でも、より剥離性の強いアミン系剥離液でも剥離可能な材料からなるものである。なお、感光性の第一レジストマスク3及び第二レジストマスク4には厚みの均一性に優れているドライフィルムタイプをはじめとした材料が用いられる。各レジストマスクの厚さは、第二レジストマスク4に比較して第一レジストマスク3が薄い方が、第二金属層7の側面に形成される保護層8の範囲が、より下端に広がるので、望ましい。
次に図4(d)に示すようにフォトリソグラフィにより第一レジストマスク3及び第二レジストマスク4からなるレジストパターン6を形成する。そして図4(e)に示すように、電解めっきによりレジストパターン6で被覆されていない部分に銅膜を形成して、第二金属層7を形成する。
次に図4(f)に示すように、第二レジストマスク4を水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液で剥離する。この時、第一レジストマスク3は水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液で剥離されず残っている。
次に図4(g)に示すように、第二金属層7の第一レジストマスク3から露出している表面に、第三金属皮膜である錫めっき層8を形成する。この時、第一レジストマスク3の表面には保護層8は形成されない。そのため、保護層8のめっきには、電解錫めっきを用いても良いし、無電解錫めっきを用いても良い。電解錫めっきを用いた場合は、第一金属層2に電流を流すことにより、第二金属層7に電解錫めっき被膜を形成することが可能である。また、無電解錫めっきを用いた場合は、置換めっきでも自己触媒的な無電解めっきでも使用可能である。
次に図4(h)に示すように、第一レジストマスク3を剥離性の強いアミン系剥離液で剥離する。
次に図4(i)に示すように、露出した第一金属層2である無電解めっき皮膜を過酸化
水素/硫酸系などの水溶液で溶解除去して、第一金属層2と、第一金属層2に積層された第二金属層7と、第二金属層7の上面と側面の下端部よりも上の部分とに形成された錫めっき層8とを有する配線層10を形成する。この時、配線層10の上面及び側面の下端部よりも上の部分が第三金属皮膜である錫めっき層8で保護されているので溶解除去されず配線層10の幅が細くならない。したがって、配線層10の間の第一金属層2の溶解除去に十分な時間を取れるので完全に除去でき、微細な銅配線パターンを形成することができる。
次に図4(j)に示すように、表面をシランカップリング剤で処理し、シランカプリング処理層9を被覆した配線層11を形成する。この錫めっき層8とシランカプリング処理層9により、第二金属層7である銅配線とその上に積層される絶縁樹脂との密着性が確保出来る。
ここで、多層ビルドアップ配線板の製造工程において、セミアディティブ工法にてビルドアップ層の配線層を形成する場合、マイクロエッチング法での配線層の粗化では、粗化後の配線層表面は凹凸形状であるため、高周波信号に対して表皮効果により信号の伝送遅延の問題が起きる。そのため、高周波信号対応には、配線層表面が平滑であることが重要である。マイクロエッチング法での粗化の代替として、本発明のプリント配線板の製造方法により製造したプリント配線板では、配線層表面に保護層を形成し、その表面をシランカップリング剤で処理し、シランカップリング処理層を形成し、配線層表面を平滑に保つため、高周波信号の伝送遅延が生じない。
次に、本発明の実施例について説明する。
図4(a)に示すように絶縁樹脂を積層した絶縁基板1上に、通常のプリント配線板の製造工程で使用している無電解銅めっきにより第一金属層2を1μmの厚さに形成した。次に図4(b)に示すように感光性の第一レジストマスク3として感光性レジスト、5μmを第一金属層2の表面に形成した。次に図4(c)に示すように感光性の第二レジストマスク4として感光性レジスト、15μmを第一レジストマスク3の表面に形成した。ここで使用した2種の感光性レジストは、何れもネガ型の感光性レジストである。
次に図4(d)に示すようにフォトリソグラフィにより第一レジストマスク3及び第二レジストマスク4からなるレジストパターン6を形成した。そして図4(e)に示すように第二金属層7として、電解めっきによりレジストパターン6で被覆されていない部分に銅めっき被膜を18μm形成した。銅めっきは、通常のプリント配線板の製造工程で使用されている硫酸銅めっき工程を使用した。
次に図4(f)に示すように、第二レジストマスク4を、水酸化ナトリウムを主成分とした通常のプリント配線板製造工程で使用するアルカリ水溶液からなるレジスト剥離液で剥離した。
次に図4(g)に示すように、第二金属層7である銅配線の第一レジストマスク3から露出している表面に、第三金属皮膜である保護層8を電解錫めっきで形成した。使用した電解錫めっきには、市販の酸性錫めっき浴(硫酸第一錫:50g/L、硫酸:100g/L、クレゾールスルホン酸:100g/L、β−ナフトール:2g/L、浴温度:25℃、電流密度:2A/dm)、を用いた。
次に図4(h)に示すように、第一レジストマスク3を剥離性の強いアミン系剥離液を50℃に加熱し、180秒浸漬して剥離した。
次に図4(i)に示すように、露出した第一金属層2である無電解めっき皮膜を過酸化
水素/硫酸系などの水溶液で溶解除去して、第一金属層2と、第一金属層2に積層された第二金属層7と、第二金属層7の上面と側面の下端部よりも上の部分とに形成された保護層8を有する配線層10を形成した。
この時、配線層10の上面及び側面の下端部よりも上の部分が第三金属皮膜である保護層8で保護されているので溶解除去されず配線層10の幅が細くならなかった。さらに、十分な時間をかけて配線層10の間の第一金属層2を完全に溶解除去でき、微細な銅配線パターンを形成することができた。
次に図4(j)に示すように、表面をシランカップリング剤に25℃で60秒間浸漬後、100℃の温風で60秒乾燥焼付け処理し、シランカプリング処理層9を形成した後、配線層11を形成した。
本発明を用いれば、微細な配線パターンを有する多層ビルドアップ配線板の製造をすることができる。
1…絶縁基板
2…第一金属層
3…第一レジストマスク
4…第二レジストマスク
5…感光性レジスト
6、6’…レジストパターン
7…第二金属層
8…保護層
8a…錫層
8b…シラン被覆層
9、9’、10、11’、13…配線層
11…下端付近
12…下端部
14…シランカプリング処理層

Claims (3)

  1. 絶縁基板に第一金属層を形成する工程と、
    感光性レジスト層である第一レジストマスクを前記第一金属層に積層する工程と、
    第一レジストマスクとは異なる感光性レジスト層である第二レジストマスクを前記第一レジストマスクに積層する工程と、
    前記第一レジストマスク及び前記第二レジストマスクを露光及び現像する露光・現像工程と、
    前記露光・現像工程後に露出する前記第一金属層に第二金属層を積層する工程と、
    前記第二レジストマスクのみを選択的に剥離する工程と、
    前記第二レジストマスクの剥離後に露出する前記第二金属層に保護層を形成する工程と、
    前記第一レジストマスクを剥離する剥離工程と、
    前記第一レジストマスクの剥離後に露出する前記第一金属層を除去する工程とを備えており、
    レジストマスクの剥離工程では第レジストマスクは剥離されないことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  2. 前記保護層を形成する工程が錫めっき層を形成する工程であることを特徴とする請求項に記載のプリント配線板の製造方法。
  3. 絶縁基板に一金属層を形成する工程と、
    第一レジストマスクを前記第一金属層に積層する工程と、
    第二レジストマスクを前記第一レジストマスクに積層する工程と、
    前記第一レジストマスク及び前記第二レジストマスクを露光及び現像する露光・現像工程と、
    前記露光・現像工程後に露出する前記第一金属層に第二金属層を積層する工程と、
    前記第二レジストマスクのみを選択的に剥離する工程と、
    前記第二レジストマスクの剥離後に露出する前記第二金属層に保護層を形成する工程と、
    前記第一レジストマスクを剥離する剥離工程と、
    前記第一レジストマスクの剥離後に露出する前記第一金属層を除去する工程と、
    前記保護層と前記第一金属層の側面と前記第二金属層の一部にシランカプリング処理層を形成する工程とを備えており、第レジストマスクの剥離工程では第レジストマスクは剥離されないことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
JP2015004974A 2014-01-15 2015-01-14 プリント配線板の製造方法 Active JP6511818B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015004974A JP6511818B2 (ja) 2014-01-15 2015-01-14 プリント配線板の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014004987 2014-01-15
JP2014004987 2014-01-15
JP2015004974A JP6511818B2 (ja) 2014-01-15 2015-01-14 プリント配線板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015156481A JP2015156481A (ja) 2015-08-27
JP6511818B2 true JP6511818B2 (ja) 2019-05-15

Family

ID=54775610

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015004974A Active JP6511818B2 (ja) 2014-01-15 2015-01-14 プリント配線板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6511818B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116602059A (zh) 2020-11-27 2023-08-15 京瓷株式会社 布线基板

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003023239A (ja) * 2001-07-05 2003-01-24 Sumitomo Electric Ind Ltd 回路基板とその製造方法及び高出力モジュール
JP2004063643A (ja) * 2002-07-26 2004-02-26 Toppan Printing Co Ltd プリント配線板の製造方法
JP5562221B2 (ja) * 2010-12-10 2014-07-30 三菱電機株式会社 プリント配線板、プリント回路基板およびプリント回路基板の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015156481A (ja) 2015-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3752161B2 (ja) プリント配線基板の銅表面粗化方法ならびにプリント配線基板およびその製造方法
US11690178B2 (en) Multilayer printed wiring board and method of manufacturing the same
JP2009177153A (ja) 配線基板及びその製造方法
JP2009260216A (ja) 配線基板の製造方法
JP2005317836A (ja) 配線回路基板およびその製造方法
JP2009283671A (ja) プリント配線板の製造方法
JP6511818B2 (ja) プリント配線板の製造方法
WO2015029319A1 (ja) 配線基板及びその製造方法
JP2006294876A (ja) プリント配線板およびその製造方法
WO2020195526A1 (ja) プリント配線板及びプリント配線板の製造方法
KR100787385B1 (ko) 리드선 없이 인쇄 회로 기판에 전해 금도금을 수행하는 방법
JP5672106B2 (ja) 配線基板及び配線基板の製造方法
JPH036880A (ja) ブリント配線板及びその製造方法
KR20140039921A (ko) 인쇄회로기판의 제조 방법
KR101041130B1 (ko) 니켈 도금을 이용한 인쇄회로기판 제조방법
JP6098118B2 (ja) 多層プリント配線板およびその製造方法
JP2002124765A (ja) プリント配線板の製造方法
JP4415985B2 (ja) 金属転写板の製造方法
JP2006222217A (ja) 配線回路基板の製造方法
KR102041646B1 (ko) 전극 구조체
JP2016012634A (ja) 多層プリント配線板およびその製造方法
CN114641136A (zh) 电路板的铜层凸台制作方法及电路板
JP5050725B2 (ja) ビルドアッププリント配線基板の製造方法
JP2008300624A (ja) プリント配線板の製造方法
JP2009283668A (ja) プリント配線板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180827

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180904

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190312

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190325

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6511818

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250