JP6511329B2 - 導電性粒子及びそれを含む導電性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、酸化スズの導電層を有する導電性粒子及びそれを含む導電性組成物に関する。
ポリマー等の非導電材料に導電性を付与する導電性材料として、界面活性剤、金属粉末、カーボンブラック、アンチモン等をドープした酸化スズ粉末、アンチモン等をドープした酸化スズ皮膜を有する粉末、酸化スズ粉末、酸化亜鉛粉末、酸化スズ皮膜を有する二酸化チタン粉末や硫酸バリウム粉末等が知られている。これらの導電性材料のうち、酸化スズ皮膜を有する二酸化チタン粉末や硫酸バリウム粉末に関する従来の技術としては、特許文献1及び2に記載のものが知られている。特許文献1には、Al、TiO及びSiOを含む複合酸化物粉末の表面に、アンチモンドープ酸化スズ層を被覆することが記載されている。この複合酸化物粉末は、Al、TiO及びSiOの混合粉末である。特許文献2には、Zrを含有する酸化チタン粒子の表面に、酸化スズの被覆層を形成することが記載されている。
ところで、上述した導電性材料によって導電性が付与されたポリマーは、その電気的特性を活かして画像形成装置の転写ベルトなどの構成材料として使用される。そのような構成材料は、トナーの紙への転写性を考慮して、ある程度高抵抗であること、及び転写時の画像乱れを抑制する観点から塗膜抵抗の電圧依存性が小さいことが求められる。例えば特許文献3は、導電ポリマー層の表面抵抗をある範囲に設定することでこれらの課題を解決できることを示している。しかし、使用する導電性材料によって抵抗の電圧依存性がどのように変化するかについては、全く検討が行われていない。特許文献1及び2に関しても同様である。
特開2011−253652号公報 特開2014−010903号公報 特開2012−128171号公報
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する種々の欠点を解消し得る導電性粒子を提供することにある。
本発明は、無機物からなる芯材と、導電性酸化スズを含む被覆層との間に非導電性の中間層を有する導電性粒子であって、
前記中間層は、前記芯材を構成する前記無機物と異なる種類の無機酸化物又は無機水酸化物から構成されている導電性粒子を提供するものである。
また本発明は、前記の導電性粒子と、バインダ樹脂とを含む導電性組成物を提供するものである。
本発明の導電性粒子を用いて導電体を製造すると、該導電体の電気抵抗が、印加電圧に依存しにくくなる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。なお以下の説明において、導電性粒子とは、文脈に応じて個々の粒子を指す場合と、粒子の集合体としての粉体を指す場合とがある。本発明の導電性粒子は、無機物からなる芯材と、導電性の酸化スズ(SnO)を含む被覆層との間に、非導電性の中間層を有するものである。芯材は無機物からなっているとは、すなわち無機物を主成分とするものであって、粒子状の形態をしている。芯材は、本発明の導電性粒子における容積の大部分を占める部位であり、導電性粒子の中心域に位置する。一方、被覆層は、酸化スズからなるもの、すなわち導電性の酸化スズ(SnO)を主成分として含むものであって、本発明の導電性粒子の最表面に位置する。中間層は、被覆層と芯材との間に位置する。中間層が非導電性であるとは、中間層を構成する材料のバルクの体積抵抗率が、上述のとおり好ましくは104Ω・cm以上、更に好ましくは1.0×1010Ω・cm以上、一層好ましくは1.0×1012Ω・cm以上、更に一層好ましくは1.0×1014Ω・cm以上であることをいう。なお、バルクとは、無機物の焼結体のことをいう。中間層と芯材とは直接に接していてもよく、あるいは両者間に他の層が介在していてもよい。同様に、被覆層と中間層とは直接に接していてもよく、あるいは両者間に他の層が介在していてもよい。好ましくは、中間層と芯材とは直接に接しており、且つ被覆層と中間層も直接に接している。
芯材を構成する無機物としては一般に非導電性材料を用いる。この無機物は、金属又は半金属の化合物であり得る。金属又は半金属の例としては、例えばアルミニウム、チタン及びジルコニウムなどの金属や、ケイ素などの半金属が挙げられる。本明細書でいう非導電性とは、体積抵抗率が例えば104Ω・cm以上であることをいう。
芯材を構成する無機物としては、例えば、無機酸化物、無機水酸化物、無機窒化物、及び無機炭化物などを用いることができる。また、硫酸塩などの無機塩やこれらの混合物を用いることもできる。これらの各種無機物は水不溶性であることが好ましい。特に好ましい無機物としては、金属酸化物である酸化チタン(TiO)、酸化アルミニウム(Al)及び酸化ジルコニウム(ZrO)、半金属の酸化物である二酸化ケイ素(SiO)、並びに金属塩である硫酸バリウム(BaSO)等が挙げられる。
芯材の形状は、その表面に導電性酸化スズの被覆層を形成することが可能な形状であればよく、導電性粒子の用途に応じて、球状、多面体状、フレーク状、針状等の種々の形状のものが用いられる。本発明において、被覆層及び中間層の厚みは芯材の大きさに比べて非常に小さいので、通常、芯材と導電性粒子の形状は概ね同じであるとみなすことができる。芯材は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による累積体積50容量%における体積累積粒径D50が0.1μm以上2.0μm以下、特に0.2μm以上1.5μm以下であることが、該芯材を備える導電性粒子を用いて導電性組成物を調製するときの分散性が良好になる点や、該導電性組成物から形成された導電体の導電性が良好になる点から好ましい。
導電性粒子の最外層をなす被覆層は、芯材及び/又は中間層の表面が全く露出しないように該表面を満遍なく連続して被覆していることが、導電性粒子の導電性を高める点から好ましい。しかし、本発明の効果を損なわない範囲において、芯材及び/又は中間層の表面が一部露出するように該表面を不連続に被覆していてもよい。
被覆層の厚みは、本発明の導電性粒子の導電性が十分に発現する程度であれば、過度に厚くする必要はない。被覆層の厚みを酸化スズ(SnO)の量に換算して表すと、本発明の導電性粒子に占める酸化スズの割合が20質量%以上60質量%以下、特に25質量%以上50質量%以下となるような厚みであることが好ましい。導電性粒子中のスズの量は、導電性粒子の被覆層をアルカリで溶解させて得られる溶液について、ICP発光分光測定器で測定することによって求めることができる。
被覆層の導電性を用途に応じて調整する観点から、該被覆層を構成する酸化スズには、必要に応じてドーパント元素を含有させることができる。ドーパント元素は、それを添加した後の酸化スズの導電性を、添加前の酸化スズに比べて変動させることができる元素である。具体的にはドーパント元素としては、アンチモン(Sb)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、リン(P)、フッ素(F)、塩素(Cl)、ビスマス(Bi)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、モリブデン(Mo)、窒素(N)、亜鉛(Zn)などを挙げることができる。ドーパント元素は、これらのうちの1種又は2種以上を用いることができる。特に、ドーパント元素がアンチモン(Sb)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、リン(P)、フッ素(F)及びタングステン(W)のうちの少なくとも1種であり、とりわけリン(P)及びアンチモン(Sb)のうちの少なくとも1種であり、中でもアンチモン(Sb)であることが、導電性粒子の導電性が高まり、且つ導電性が周囲環境に依存しにくくなる点から好ましい。また、導電性を低くし、耐環境性を高める点からは、アルミニウム(Al)又は亜鉛(Zn)を用いることが望ましい。また被覆層に、本発明の効果を損なわない範囲において、不可避不純物が少量含まれることは許容される。一方、被覆層の導電性を適宜調整する観点から、こうしたドーパント元素を用いずに被覆層に含有されるものは不可避不純物のみとすることもできる。
芯材と被覆層との間には中間層が配置されている。中間層は、芯材を構成する無機物と異なる種類の無機物から構成されている。無機物としては、例えば、無機酸化物、無機水酸化物、無機窒化物、及び無機炭化物などを用いることができる。また、硫酸塩などの無機塩を用いることもできる。特に、無機酸化物、無機水酸化物又は金属塩から中間層を構成することが好ましい。これらの各種無機物は水不溶性であることが好ましい。特に好ましい無機物としては、金属酸化物である酸化チタン(TiO)、酸化アルミニウム(Al)及び酸化ジルコニウム(ZrO)、半金属の酸化物である二酸化ケイ素(SiO)、金属水酸化物である水酸化チタン(Ti(OH))、水酸化アルミニウム(Al(OH))、水酸化ジルコニウム(Zr(OH))及び水酸化ケイ素(Si(OH))、並びに金属塩である硫酸バリウム(BaSO)等が挙げられる。無機物は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
中間層は、これが非導電性のものであることによって、被覆層と芯材との間の電気的導通が妨げられやすくなると考えられる。そして、中間層を形成することで、本発明の導電性粒子を用いて形成された導電体に電圧を印加した場合、該導電体の導電性が印加電圧に依存しにくくなることが、本発明者の検討の結果判明した。
中間層の厚みは、これが薄い場合であっても、被覆層と芯材との間の電気的導通を十分に妨げることが可能であることが判明した。中間層の厚みを直接観察で測定することは容易でないことから、本発明では、導電性粒子に占める中間層の割合でもって、中間層の厚みに代えることとする。導電性粒子に占める中間層の割合は、0.002質量%以上90質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上30質量%以下であることが更に好ましく、0.1質量%以上15質量%以下であることが一層好ましく、0.1質量%以上10質量%以下であることが更に一層好ましい。
以上のとおり、導電性粒子に占める中間層の割合は極めて低い場合もあり、その場合には、中間層は芯材の表面において、該表面が一部露出するように該表面を被覆していてもよい。望ましくは、中間層は芯材の表面において、該表面が露出しないように該表面を被覆していている。
導電性粒子に占める中間層の割合は、導電性粒子を酸又は塩基で溶解し、得られた溶液を用いICP−AES測定によって求めることができる。導電層と中間層に共通の元素が含まれている場合、例えば導電層がアルミニウムドープ酸化スズからなり、中間層がアルミナからなる場合には、導電性粒子を酸又は塩基で徐々に溶解し、所定時間ごとに溶解液をサンプリングして、該溶解液中に含まれる元素の量を、上述のICP−AES測定によって求める。そして、溶解液中にスズが検出されなくなった時点までに測定されたアルミニウムの量を、導電層中に含まれるアルミニウムの量とする。溶解液中にスズが検出されなくなった後に検出されたアルミニウムの量は、中間層を形成するアルミナに由来するものとみなし、そのアルミニウムの量をアルミナの量に換算して、導電性粒子に占める中間層の割合を算出する。
被覆層と芯材との間の電気的導通を十分に妨げる観点から、芯材を構成する無機物と、中間層を構成する無機物との好ましい組み合わせとしては、芯材が酸化チタン又は硫酸バリウムからなり、中間層が酸化アルミニウム、酸化ケイ素又は酸化ジルコニウムからなることが好ましい。
上述したとおり、本発明の導電性粒子は、これを用いて導電体を製造すると、該導電体の電気抵抗が、印加電圧に依存しにくくなるという特異な効果を奏するものである。例えば、本発明の導電性粒子44.3質量部と、市販のバインダ樹脂29.5質量部と溶媒とを含む導電性組成物から形成された導電膜について、100Vの印加電圧下で測定された体積抵抗率R100に対する、10Vの印加電圧下で測定された体積抵抗率R10の変化率であるR10/R100の値が好ましくは100以下、更に好ましくは85以下、一層好ましくは30以下という、印加電圧依存性の低い導電体が得られる。
上述の導電体の体積抵抗率の測定は次のように行う。バインダ樹脂としてレヂトップPL‐2211(群栄化学工業社製)を用いる。このバインダ樹脂と本発明の導電性粒子とを、上述の比率でもって混合する。混合を十分に行う目的で、有機溶媒である1−メトキシ−2−プロパノールを24.7質量部添加する。次いでペイントシェーカー(浅田鉄鋼製)を用い分散を行う。ペイントシェーカーの運転条件は、65Hz環境下の運転条件とする。運転時間は180分とする。分散に使用する容器は、アイボーイ広口瓶100ml(ポリプロピレン製)とし、ビーズは直径1mmのガラス製ビーズとする。ビーズの使用量は、導電性粒子及びバインダ樹脂の質量に対して417質量%とする。分散によって得られた塗工液を、厚さ50μmのアルミ箔(福田金属箔粉工業株式会社製)に塗工する。ベーカー式アプリケーターSA−201(テスター産業株式会社製)を自動塗工装置PI−1210(テスター産業株式会社製)にセットし、液量1mLで厚さ20μmの塗膜を形成する。塗膜形成後、大気下に140℃で60分間にわたり乾燥を行い導電体を得る。この導電体について、三菱アナリテック製のハイレスタを用いて体積抵抗率を測定する。測定にはURSプローブを用いる。印加電圧は、上述のとおり10V及び100V(いずれも直流)とする。
なお、導電性組成物の調製時に、上述のペイントシェーカーを用いて各成分の分散を行うと、場合によっては、外力によって本発明の導電性粒子が一部破壊され、被覆層と芯材(正確には中間層を有する芯材)とが分離した状態になることがある。そのような状態の導電性組成物は、無機物からなる芯材と、導電性酸化スズからなる粒子と、バインダ樹脂とを含むものになる。そして、芯材が、その表面に中間層を有する構造のものとなる。このような形態の導電性組成物を用いて導電体を製造した場合にも、該導電体は、その体積抵抗率が印加電圧に依存しにくくなる。
導電性粒子は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による累積体積50容量%における体積累積粒径D50が0.1μm以上2.0μm以下、特に0.2μm以上1.5μm以下であることが、該導電性粒子を用いて導電性組成物を調製するときの分散性が良好になる点や、該導電性組成物から形成された導電体の導電性が良好になる点から好ましい。
次に、本発明の導電性粒子の好適な製造方法について説明する。導電性粒子は、(1)芯材の表面に中間層を形成する工程、及び(2)中間層の表面に被覆層を形成する工程、の2工程に大別される。以下、それぞれの工程について説明する。
(1)の中間層形成工程においては、芯材を水等の分散媒に分散させてスラリーとなし、該スラリー中に、中間層を構成する無機物の原料となる物質を添加する。この物質は分散媒に可溶であることが好ましい。スラリーを撹拌し酸又はアルカリでpH調整することで芯材の表面に、該無機物を付着させて中間層を析出させる。次いで芯材をスラリーから分離する。無機物と芯材との密着性を高める目的で、無機物が付着した芯材を乾燥させたり、加熱したりすることができる。なお、(1)の中間層形成工程を行うことに代えて、表面に中間層が既に形成されている市販の芯材を用いることもできる。
(2)の被覆層形成工程においては、スズ源を含有し、且つ中間層を有する芯材を分散させたスラリーを中和することによって、該中間層の表面にスズ化合物を被覆させる。スラリーの分散媒としては、中間層の種類や、中和反応の条件等に応じて適切な液体が選択される。一般的には水が用いられる。
スズ源を添加前のスラリーにおいて、分散媒と中間層を有する芯材との配合比率は、分散媒1リットルに対して中間層を有する芯材が50g以上240g以下、特に60g以上200g以下であることが好ましい。両者の配合比率がこの範囲内にあると、中間層の芯材の表面にスズ化合物の均一な被覆層が容易に形成されるからである。
スズ源は、中間層を被覆するスズ化合物の層を形成するために用いられる。スズ化合物としては、水酸化スズや酸化スズ水和物等が挙げられる。スズ源としては、中間層の表面にこのようなスズ化合物の層を形成し得るものが用いられる。スズ源は水溶性化合物であることが好ましい。そのようなスズ源としては、水への溶解が容易な化合物であるスズ酸ナトリウム及び四塩化スズ等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
スラリーにおけるスズ源と中間層を有する芯材との配合比率は、該芯材100質量部に対するスズ源中のSn量が10質量部以上90質量部以下、特に20質量部以上80質量部以下であることが好ましい。両者の配合比率がこの範囲内にあると、中間層の表面にスズ化合物の均一な層を形成しやすい。
スラリーの中和には通常、酸又はアルカリを用いる。酸としては、例えば硫酸、硝酸、酢酸などの水溶液が用いられる。硫酸を用いる場合、希硫酸、特に濃度が10容量%以上50容量%以下の希硫酸を用いると、スズ化合物の均一な層が得られやすいため好ましい。アルカリとしては、例えば水酸化ナトリウム水溶液やアンモニア水などが用いられる。スラリーの中和において、スラリーへのスズ源の添加と酸又はアルカリの添加とは、どちらが先でもよく、同時でもよい。
中和を行う際のスラリーのpHは、好ましくは0.5以上6.0以下、更に好ましくは1.0以上5.0以下とする。中和の際のpHをこの範囲内とすることにより、中間層の表面にスズ化合物の層を容易に形成することができる。中和を行った後、スラリーの撹拌を継続させてエージングを行うことが好ましい。熟成は30分以上180分以下、特に60分以上120分以下行うことが好ましい。熟成によってスズ化合物の均一な層が形成されやすくなる。熟成は、一般に60℃以上95℃以下で行うことができる。
このようにしてスズ化合物の層が表面に形成された芯材は、反応系から分離され、好ましくは洗浄及び乾燥工程を経て、次工程である焼成工程に付される。それによって酸化スズで被覆された導電性粒子が得られる。その後、必要に応じて解砕工程に付され、所望の粒径に調整される。
焼成工程は、大気等の酸化性雰囲気中で行うこともできるが、非酸化性雰囲気中で行うことが好ましい。非酸化性雰囲気としては、例えば窒素雰囲気やアルゴン雰囲気などの非酸化性且つ非還元性雰囲気、少量の水素を含有した窒素雰囲気等の弱還元性雰囲気等が挙げられる。これらのうち、弱還元性雰囲気を用いると、酸化スズ中に酸素欠損が適度に形成されるので好ましい。弱還元性雰囲気として水素を含有した窒素雰囲気を用いる場合、水素の含有量は、好ましくは0.1体積%以上10体積%以下、更に好ましくは1体積%以上3体積%以下である。水素の含有量がこの範囲内にあると、スズを金属に還元させることなく、適度な量の酸素欠損を有する導電性の酸化スズの被覆層を形成しやすい。
焼成温度は、焼成雰囲気によらず、好ましくは400℃以上900℃以下、更に好ましくは500℃以上800℃以下である。焼成時間は、好ましくは20分以上120分以下、更に好ましくは40分以上100分以下である。焼成温度及び時間がこれらの範囲内にあると、焼成によって得られる導電性粒子が凝集を起こしにくいからである。
このようにして得られた導電性粒子は例えば、プリンタや複写機関連の帯電ローラー、定着ローラー、用紙搬送用ローラー、トナー、静電ブラシ等の分野、フラットパネルディスプレイ、CRT、ブラウン管等の分野、塗料、インク、ペースト、エマルジョンの分野など、幅広い用途に適用できる。
また、得られた導電性粒子は、これを含む導電性組成物の状態で用いることもできる。例えば導電性粒子を樹脂、溶剤及びガラスフリット等と混合して導電ペーストとなすことができる。あるいは、導電性粒子を、有機溶媒、及び重合性単量体、該重合性単量体のオリゴマー又は該重合性単量体のポリマー等と混合してインクとなすことができる。このようにして得られた導電ペーストやインクを適用対象物の表面に施すことで、該導電性粒子を含む、所望のパターンを有する導電性膜を得ることができる。なお混合時に外力が加わることによって、芯材の表面から酸化スズの一部又は全部が剥離する場合がある。そのような場合には、本発明の導電性粒子は、酸化スズの粒子と無機物からなる芯材とを含み、該芯材がその表面に、該芯材を構成する該無機物と異なる種類の無機酸化物又は無機水酸化物から構成されている中間層を有する導電性組成物の形態となっている。そして、加わる外力の程度に応じ、芯材においては、その表面に、酸化スズの一部が位置している場合がある。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り、「%」は「質量%」を意味する。
〔実施例1〕
本実施例では、表面にAl及びSiOが被覆された市販のルチル型TiO粒子を芯材として用いた。この芯材の粒径D50は0.37μmであった。この芯材200gを水3Lに分散させてスラリーを得た。このスラリーに、スズの含有量が41%であるスズ酸ナトリウム(NaSnO)208gを添加し溶解させて混合スラリーを得た。この混合スラリーを液温70℃で撹拌しながら該混合スラリーに20%希硫酸水溶液を添加してスズの中和を行った。希硫酸水溶液は、混合スラリーのpHが2.5になるまで60分間かけて添加した。これによって、目的とする導電性粒子の前駆体を得た。この前駆体を、温水によって洗浄した後、脱水濾過を行った。濾過によって回収された前駆体を200℃で12時間乾燥後、横型チューブ炉中に静置し、2体積%H/N雰囲気下で500℃、1時間還元焼成した。これによって目的とする導電性粒子を得た。
〔実施例2〕
本実施例では、表面にAlが被覆されたルチル型TiO粒子を芯材として用いた。市販のルチル型TiO粒子(比表面積6.7m/g)500gと硫酸アルミニウム16水和物(Al(SO、含有量54%)2.5gを水5Lに加え、液温70℃で撹拌しながら水酸化ナトリウム水溶液でpHを5に調整した。その後、固液分離して得られた芯材を200℃で12時間乾燥後、大気雰囲気下に500℃で1時間焼成した。これによって、表面にAlが被覆されたTiO粒子からなる芯材を得た。この芯材の粒径D50は0.42μmであった。これ以外は実施例1と同様にして導電性粒子を得た。
〔実施例3〕
実施例2において、ルチル型TiO粒子に代えてアナタース型TiO粒子(比表面積10m/g)を用い、硫酸アルミニウム16水和物(Al(SO、含有量54%)38gを加えてAlが被覆されたアナタース型TiOを得た。この芯材の粒径D50は0.45μmであった。これ以外は実施例1と同様にして導電性粒子を得た。
〔実施例4〕
本実施例では、実施例3で用いた表面にAlが被覆されたアナタース型TiOを用いた。この芯材200gを水3Lに分散させてスラリーを得た。このスラリーに、スズの含有量が41%であるスズ酸ナトリウム(NaSnO)208g、及び硫酸アルミニウム16水和物(Al(SO、含有量54%)125gを添加し溶解させて混合スラリーを得た。これ以外は実施例1と同様にして、酸化スズ層中にアルミニウムがドープされた導電性粒子を得た。アルミニウムのドープ量は、スズのモル数に対して12モル%であった。
〔実施例5〕
本実施例では、実施例3で用いた表面にAlが被覆されたアナタース型TiOを用いた。この芯材200gを水3Lに分散させてスラリーを得た。このスラリーに、スズの含有量が41%であるスズ酸ナトリウム(NaSnO)208g、及び三塩化アンチモン水溶液(SbCl、含有量33%)40gを添加し溶解させて混合スラリーを得た。これ以外は実施例1と同様にして、酸化スズ層中にアンチモンがドープされた導電性粒子を得た。アンチモンのドープ量は、スズのモル数に対して8モル%であった。
〔実施例6〕
本実施例では、表面にSiOが被覆されたアナタース型TiO粒子を芯材として用いた。市販のアナタース型TiO粒子(比表面積10m/g)500gとケイ酸ソーダ(SiO、含有量36.5%)12gを水5Lに加え、液温70℃で撹拌しながら硫酸でpHを7に調整した。その後、固液分離して得られた芯材を200℃で12時間乾燥後、大気雰囲気下に500℃で1時間焼成した。これによって、表面にSiOが被覆されたTiO粒子からなる芯材を得た。この芯材の粒径D50は0.18μmであった。これ以外は実施例1と同様にして導電性粒子を得た。
〔実施例7〕
本実施例では、実施例6で用いた表面にSiOが被覆されたアナタース型TiOを用いた。この芯材200gを水3Lに分散させてスラリーを得た。このスラリーに、スズの含有量が41%であるスズ酸ナトリウム(NaSnO)208g、及び硫酸亜鉛7水和物(ZnSO・7HO、含有量98%)110gを添加し溶解させて混合スラリーを得た。これ以外は実施例1と同様にして、酸化スズ層中に亜鉛がドープされた導電性粒子を得た。亜鉛のドープ量は、スズのモル数に対して12モル%であった。
〔実施例8〕
本実施例では、実施例6で用いた表面にSiOが被覆されたアナタース型TiOを用いた。この芯材200gを水3Lに分散させてスラリーを得た。このスラリーに、スズの含有量が41%であるスズ酸ナトリウム(NaSnO)208gを添加し溶解させて混合スラリーを得た。この混合スラリーを循環させながら該混合スラリーにリン酸(HPO、含有量85%)30gを溶解した20%希硫酸水溶液を添加してスズの中和を行った。これ以外は実施例1と同様にして、酸化スズ層中にリンがドープされた導電性粒子を得た。リンのドープ量は、スズのモル数に対して12モル%であった。
〔実施例9〕
本実施例では、表面にZrOが被覆されたアナタース型TiO粒子を芯材として用いた。市販のアナタース型TiO粒子(比表面積10m/g)500gと硝酸酸化ジルコニウム2水和物(ZrO(NO・2HO、含有量99%)8gを水5Lに加え、液温70℃で撹拌しながら水酸化ナトリウム水溶液でpHを5に調整した。その後、固液分離して得られた芯材を200℃で12時間乾燥後、大気雰囲気下に500℃で1時間焼成した。これによって、表面にZrOが被覆されたTiO粒子からなる芯材を得た。この芯材の粒径D50は0.24μmであった。これ以外は実施例1と同様にして導電性粒子を得た。
〔実施例10〕
本実施例では、表面にAlが被覆されたBaSO粒子を芯材として用いた。市販のBaSO粒子(比表面積10m/g)500gと硫酸アルミニウム16水和物247gを水5Lに加え、液温70℃で撹拌しながら硫酸でpHを5に調整した。その後、固液分離して得られた芯材を200℃で12時間乾燥後、大気雰囲気下に500℃で1時間焼成した。これによって、表面にAlが被覆されたBaSO粒子からなる芯材を得た。この芯材の粒径D50は0.31μmであった。これ以外は実施例1と同様にして導電性粒子を得た。
〔実施例11〕
本実施例では、表面にSiOが被覆されたBaSO粒子を芯材として用いた。市販のBaSO粒子(比表面積10m/g)500gとケイ酸ソーダ(SiO2、含有量36.5%)205gを水5Lに加え、撹拌しながら硫酸でpHを7に調整した。その後、固液分離して得られた芯材を200℃で乾燥後、大気雰囲気下に500℃で1時間焼成した。これによって、表面にSiOが被覆されたBaSO粒子からなる芯材を得た。この芯材の粒径D50は0.31μmであった。これ以外は実施例1と同様にして導電性粒子を得た。
〔比較例1〕
実施例1において、表面が被覆されていないルチル型TiO粒子そのものを芯材として用いた。つまり中間層を設けなかった。焼成は大気下で500℃、1時間行った。これ以外は実施例1と同様にして導電性粒子を得た。
〔比較例2〕
実施例1において、表面が被覆されていないアナタース型TiO粒子そのものを芯材として用いた。焼成は大気下で500℃、1時間行った。これ以外は実施例1と同様にして導電性粒子を得た。
〔比較例3〕
実施例1において、表面が被覆されていないアナタース型TiO粒子そのものを芯材として用いた。つまり中間層を設けなかった。この芯材200gを水3Lに分散させてスラリーを得た。このスラリーに、スズの含有量が41%であるスズ酸ナトリウム(NaSnO)208g、及び硫酸アルミニウム16水和物125gを添加し溶解させて混合スラリーを得た。これ以外は実施例1と同様にして、酸化スズ層中にアルミニウムがドープされた導電性粒子を得た。アルミニウムのドープ量は、スズのモル数に対して12モル%であった。
〔評価〕
実施例及び比較例で得られた導電性粒子について、上述の方法で、中間層を構成する無機物の割合(対導電性粒子の質量)を測定した。また、以下の方法で圧粉抵抗を測定した。更に上述の方法で、導電性組成物を調製し、該導電性組成物から形成された導電体の体積抵抗率を、上述の方法で測定した。それらの結果を以下の表1に示す。併せて表1には、中間層の体積抵抗率の文献値も記載してある(化学便覧 改訂4版 基礎編II p.493)。
〔導電性粒子の圧粉抵抗〕
圧粉抵抗測定システム(三菱化学PD−41)と抵抗率測定器(三菱化学MCP−T600)を用いて測定する。具体的には、試料5gをプローブシリンダへ投入し、プローブユニットをPD−41へセットする。油圧ジャッキによって500kgfの荷重を0.5分間印加して直径25mmの円筒状ペレットを作製する。得られたペレットの抵抗値を、MCP−T600を用いて測定する。測定した抵抗値と試料厚みから、圧粉抵抗(体積抵抗)を算出する。
Figure 0006511329
表1に示す結果から明らかなとおり、実施例で得られた導電性粒子を用いて形成された導電体は、比較例に比べて、電気抵抗が印加電圧に依存しにくくなることが判る。

Claims (2)

  1. 二酸化チタン又は硫酸バリウムからなる芯材と、導電性酸化スズを含む被覆層との間に非導電性の中間層を有する導電性粒子であって、
    前記芯材は球状であり、
    前記導電性酸化スズの割合が25質量%以上50質量%以下であり、
    前記中間層は酸化アルミニウムから構成され、その割合が0.1質量%以上10質量%以下であり、
    前記導電性粒子のレーザー回折散乱式粒度分布測定法による累積体積50容量%における体積累積粒径D 50 が0.2μm以上1.5μm以下である、導電性粒子。
  2. 請求項1に記載の導電性粒子と、バインダ樹脂とを含む導電性組成物。
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