JP6510747B2 - プロテアーゼ活性測定法 - Google Patents

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Description

本発明は、プロテアーゼ活性測定法に関する。
プロテアーゼは、アミノ酸がペプチド結合によって鎖状に連結したペプチド(一般に100残基未満、比較的分子量が小さい)やタンパク質(一般に100残基以上、比較的分子量が大きい)のペプチド結合を加水分解する酵素である。様々な種類のものが、生理的役割として、栄養吸収、タンパク質の廃棄とリサイクル、生体防御、活性の調節、などの幅広い分野で働いている。プロテアーゼは、触媒機構により、セリンプロテアーゼ、アスパラギン酸プロテアーゼ(酸性プロテアーゼ)、金属プロテアーゼ、システインプロテアーゼなどに分類される。
特定のプロテアーゼの活性変化の測定は、ある特定の病状の管理処置において有意義であると考えられる。例えば、セリンプロテーゼの活性変化は、ガン転移や血栓症、関節炎などの病状と関連付けられている。また、HIVやC型肝炎ウイルスなど、ウイルス感染症においては、その成熟過程でプロテアーゼの発現が必須である。ゆえにそれらの発現を簡便に検出することは、感染症対策に重要な役割を果たすこととなり、公衆衛生上価値がある。
現在までにあるサンプルに含まれる特定のプロテアーゼを認識するため、抗体を用いたイムノアッセイ法、イムノブロッティング法(ウエスタンブロッティング法)、ELISA法(Enzyme-Linked ImmunoSorbent Assay)などが知られている。これらの手法は抗体を用いるため、材料の調達が高価となる。また、ウイルス病由来のプロテアーゼ、特にHIVでは変異が高頻度で発生しており、抗体が認識しなくなる危険性がある。そこで、抗体を使用しないプロテアーゼ検出システムが開発されている。例えば、蛍光共鳴エネルギー移動(Fluorescence resonance energy transfer:FRET)応用したプロテアーゼ検出プローブがある(特許第4966469号(特許文献1)、Protease Substrate Set, JPT Peptide Technologies GmbH)。これは、近接した2個の色素分子(または発色団)の間で励起エネルギーが、電磁波にならず電子の共鳴により直接移動する現象である。実際には、基質となるペプチドのN末端を蛍光ドナー物質で、C末端をアクセプター物質で標識する。アクセプター物質はクエンチャーと呼ばれる光を吸収する物質である。蛍光ドナー物質が励起されて発生した蛍光がエネルギー転移でアクセプター物質に吸収される。プロテアーゼを加えると蛍光ドナー物質とアクセプター物質が離れ、FRETが起こらないので蛍光ドナーより蛍光を検出できるようになる。本法はプロテアーゼの認識配列を任意に設計することができ、検出も容易に行うことが可能である。しかし、認識配列の立体配置の影響でプロテアーゼ未処理の状態でもバックグラウンドの原因となる蛍光を発してしまう場合がある。すなわち、プロテアーゼ認識配列と蛍光ドナー・アクセプターの位置関係を精密に計算した分子設計が必要になるため、検出プローブの開発・製造が容易ではない。また、蛍光物質ではなくレポータータンパク質の構造変化による手法もプロテアーゼ活性の検出に利用されている(特表2007-508014(非特許文献2))。本法は、レポータータンパク質であるルシフェラーゼの内部にプロテアーゼ認識配列を組み込みこんでおく。この状態のルシフェラーゼは発光能力が失われている。これにプロテアーゼを添加して、切断が生じた場合にルシフェラーゼの構造が元に戻ることにより発光能力を有するようになる。すなわち、この発光の有無がプロテアーゼ活性の存在を確認する指標となる。この方法も上記のFRETと同じくプロテアーゼ認識配列を自由にデザイン可能であるが、ルシフェラーゼの立体構造と認識配列により定常的な発光を有してしまう可能性やルシフェラーゼの形状復帰が予想通り行われない可能性もある。そのため、プロテアーゼ認識プローブの設計に高度な計算技術が必要であることもFRET法と同様である。また、タンパク質の分子が巨大であるため、再構成に時間がかかり、プロテアーゼによる切断とルシフェラーゼの再構成にタイムラグが生じやすい問題もあり、カイネティクス解析には不向きである。
特許第4966469号 特表2007-508014号公報
本発明は、従来の抗体を用いる方法よりも、工程が少なく、短い作業時間で生体サンプル中のプロテアーゼを検出・測定する方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、精密な分子設計を必要とせず、また、バックグラウンドの原因となる蛍光や発光が少なく、かつ、プロテアーゼによる切断とルシフェラーゼの再構成にタイムラグが生じやすいといった問題もないプロテアーゼ検出・測定法を提供することも目的とする。
発明者らは、これらの問題を解決すべく、鋭意努力した結果、レポータータンパク質由来の発光・発色・蛍光から、生体サンプル中のプロテアーゼ活性を測定する新たな方法を見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の要旨は以下の通りである。
(1)プロテアーゼ認識配列を介してレポータータンパク質が固定された担体を用意する工程、担体にプロテアーゼを接触させる工程、プロテアーゼの作用により、プロテアーゼ認識配列が切断されて、担体から遊離したレポータータンパク質を回収する工程、回収したレポータータンパク質由来の発光、発色又は蛍光を測定する工程を含む、プロテアーゼ活性の測定方法。
(2)担体がアビジンをコーティングしたビーズであり、プロテアーゼ認識配列にビオチンが結合しており、レポータータンパク質がプロテアーゼ認識配列を介してビオチン・アビジン結合により担体に固定されている(1)記載の方法。
(3)担体が金属を固定化したカラム充填剤であり、プロテアーゼ認識配列にHis tagが結合しており、レポータータンパク質がプロテアーゼ認識配列を介してHis tag・金属結合により担体に固定されている(1)記載の方法。
(4)金属が、ニッケル、銅、亜鉛及びコバルトから成る群より選択される(3)記載の方法。
(5)担体がアビジンをコーティングしたプレート底面であり、プロテアーゼ認識配列にビオチンが結合しており、レポータータンパク質がプロテアーゼ認識配列を介してビオチン・アビジン結合により担体に固定されている(1)記載の方法。
(6)プロテアーゼ認識配列が、HIV-1のプロテアーゼ認識配列である(1)〜(5)のいずれかに記載の方法。
(7)HIV-1のプロテアーゼ認識配列が、MA/CA、CA/p2、p2/NC、NC/p1、p1/p6gag、NC/TFP、TFP/p6pol、p6pol/PR、PR/RTp51、RT/RTp66、RTp66/INT及びNefから成る群より選択される配列である(6)記載の方法。
(8)レポータータンパク質がルシフェラーゼであり、レポータータンパク質由来の発光がルシフェラーゼとルシフェリンとの反応により生じる発光である(1)〜(7)のいずれかに記載の方法。
(9)種類の異なるレポータータンパク質のそれぞれが種類の異なるプロテアーゼ認識配列のそれぞれを介して固定された担体を用意して、種類の異なるプロテアーゼのそれぞれの活性を測定する(1)〜(8)のいずれかに記載の方法。
(10)プロテアーゼ認識配列を介してレポータータンパク質が固定された担体を含む、プロテアーゼ活性の測定キット。
(11)プロテアーゼ認識配列を介してレポータータンパク質が固定された担体。
(12)プロテアーゼ認識配列が結合したリポータータンパク質からなるプロテアーゼ活性測定用レポータータンパク質。
本発明により、従来の抗体を用いる方法よりも、工程が少なく、短い作業時間で生体サンプル中のプロテアーゼを検出・測定することができるようになった。
また、本発明により、精密な分子設計を必要とせず、また、バックグラウンドの原因となる蛍光や発光が少なく、かつ、プロテアーゼによる切断とルシフェラーゼの再構成にタイムラグが生じないプロテアーゼの検出・測定が可能となった。
本発明の実施態様の概略図。 本発明の実施態様の一つの概略図。この態様では、プロテアーゼ認識配列を介してレポータータンパク質(発光・発色酵素)がアビジン・ビオチン結合によりビーズ(担体)に固定される。 本発明の実施態様の一つの概略図。この態様では、プロテアーゼ認識配列を介してレポータータンパク質(発光・発色酵素)がHis tag Ni結合により固相担体に固定される。 実施例1(ビオチン・アビジン結合系)及び実施例2(His-tag Ni結合系)で作製したベクターの構成を示す。Bio: ビオチン結合配列、3C: Turbo 3Cプロテアーゼ認識配列、MA/CA: HIVのMA/CA配列、Nc/pl: HIVのNc/pl配列、Luc: ルシフェラーゼ、TsLuc:耐熱性ルシフェラーゼ、His: His tag。 ルシフェラーゼの発光によるTurbo 3Cプロテアーゼの検出結果(ビオチン・アビジン結合系)を示す。 ルシフェラーゼの発光によるHIV-1プロテアーゼの検出結果(MA/CA配列)(ビオチン・アビジン結合系)を示す。 ルシフェラーゼの発光によるHIV-1プロテアーゼの検出結果(Nc/p1配列)(ビオチン・アビジン結合系)を示す。 ルシフェラーゼの発光によるHIV-1プロテアーゼの検出結果(MA/CA配列)(His-tag Ni結合系)を示す。 耐熱性ルシフェラーゼの発光によるHIV-1プロテアーゼの検出結果(MA/CA配列)(ビオチン・アビジン結合系)を示す。 2種類のレポータータンパク質のそれぞれが2種類のプロテアーゼ認識配列のそれぞれを介して固定された担体を用いて、検体中の複数ウイルスを同時に検出する方法の模式図である。FLuc:ホタルルシフェラーゼ、RLuc:レニーラ(ウミシイタケ)ルシフェラーゼ、GrLuc:緑光ルシフェラーゼ、RdLuc:赤光ルシフェラーゼ。
以下、本発明の実施の形態についてより詳細に説明する。
本発明は、プロテアーゼ認識配列を介してレポータータンパク質が固定された担体を用意する工程、担体にプロテアーゼを接触させる工程、プロテアーゼの作用により、プロテアーゼ認識配列が切断されて、担体から遊離したレポータータンパク質を回収する工程、回収したレポータータンパク質由来の発光、発色又は蛍光を測定する工程を含む、プロテアーゼ活性の測定方法を提供する。
プロテアーゼ認識配列としては、HIV-1のプロテアーゼ認識配列、ヘルペスウイルスのプロテアーゼ認識配列、ポリオウイルスのプロテアーゼ認識配列、C型肝炎ウイルスのプロテアーゼ認識配列などを例示することができるが、これらに限定されるわけではない。
HIV-1のプロテアーゼ認識配列としては、MA/CA、CA/p2、p2/NC、NC/p1、p1/p6gag、NC/TFP、TFP/p6pol、p6pol/PR、PR/RTp51、RT/RTp66、RTp66/INT、Nefなどを例示することができるが、これらに限定されるわけではない。
MA/CA、CA/p2、p2/NC、NC/p1、p1/p6gag、NC/TFP、TFP/p6pol、p6pol/PR、PR/RTp51、RT/RTp66、RTp66/INT、Nefの配列と切断部位は下記の通りである。
MA/CA
Ser-Gln-Asn-Tyr / Pro-Ile-Val-Gln(配列番号11)

NC/p1
Arg-Gln-Ala-Asn / Phe-Leu-Gly-Lys(配列番号12)

p2/NC
Thr-Ala-Ile-Met / Met-Gln-Lys-Gly(配列番号13)
または
Ser-Ala-Ile-Met / Met-Gln-Lys-Gly(配列番号14)

p1/p6gag
Pro-Gly-Asn-Phe / Leu-Gln-Ser-Arg(配列番号15)

NC/TFP
Arg-Gln-Ala-Asn / Phe-Leu-Arg-Glu(配列番号16)

TFP/p6pol
Asn-Leu-Ala-Phe / Gln-Gln-Gly-Glu(配列番号17)
または
Asn-Leu-Ala-Phe / Any-Gln-Gly-Glu(配列番号18)
または
Asp-Leu-Ala-Phe / Leu-Gln-Gly-Lys(配列番号19)

p6pol/PR
Ser-Phe-Ser-Phe / Pro-Gln-Ile-Thr(配列番号20)
または
Ser-Phe-Any-Phe / Pro-Gln-Ile-Thr(配列番号21)
または
Ser-Phe-Asn-Phe / Pro-Gln-Val-Thr(配列番号22)

PR/RTp51
Thr-Leu-Asn-Phe / Pro-Ile-Ser-Pro(配列番号23)

RT/RTp66
Ala-Glu-Thr-Phe / Tyr-Val-Asp-Gly(配列番号24)

RTp66/INT
Arg-Lys-Val-Leu / Phe-Leu-Asp-Gly(配列番号25)

Nef
Asp-Cys-Ala-Trp / Leu-Glu-Ala-Gln(配列番号26)
または
Ala-Cys-Ala-Trp / Leu-Glu-Ala-Gln(配列番号27)

CA/p2
Ala-Arg-Val-Leu / Ala-Glu-Ala-Met(配列番号28)

ただし、記号は以下の意味を表す。
/ 切断部位
Ala アラニン
Arg アルギニン
Asn アスパラギン
Asp アスパラギン酸
Cys システイン
Gln グルタミン
Glu グルタミン酸
Gly グリシン
Ile イソロイシン
Leu ロイシン
Lys リシン
Met メチオニン
Phe フェニルアラニン
Pro プロリン
Ser セリン
Thr スレオニン
Trp トリプトファン
Tyr チロシン
Val バリン
Any すべてのアミノ酸
レポータータンパク質としては、甲虫ルシフェラーゼ、ウミシイタケルシフェラーゼ、ガウシアルシフェラーゼ、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)、緑色蛍光タンパク質(GFP)、ペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼなどの発光、発色又は蛍光酵素などを例示することができるが、これらに限定されるわけではない。
ルシフェラーゼとしては、ルシフェラーゼ基質と反応して、発光を生ぜしめるルシフェラーゼであればよく、特に限定されるわけではないが、好ましくは、甲虫由来のホタル・ルシフェリン(すなわち、多複素式有機酸D−(−)−2−(6‘ヒドロキシ−2’−ベンゾチアゾリル)−△2−チアゾリン−4−カルボン酸)を発光基質とし、これを酸化触媒して光子を発する酵素で、ホタル科、ヒカリコメツキ科、ホタルモドキ科、イリオモテボタル科など発光甲虫由来で発光反応に与る酵素全てを含む。この中には組換えDNA技術や変異技術などにより、酵素タンパク自体の安定性(耐熱性も含む)や発光特性などが人為的に改変された酵素も含まれる。耐熱性の向上したルシフェラーゼとしては、特表平09-510610、特表2008-244507、特開2000-197487等で示されているルシフェラーゼなどが知られており、これらを用いてもよい。
レポータータンパク質が、ルシフェラーゼである場合、レポータータンパク質由来の発光として、ルシフェラーゼとルシフェリンとの反応により生じる発光を測定することができる。ルシフェラーゼとルシフェリンとの反応により生じる発光は、市販のルシフェリン/ルシフェラーゼ発光試薬(LL発光試薬)を用いて発光させ、その発光をルミノメーターで測定することにより行うことができる。
担体としては、ビーズ、カラム充填剤、プレートなどを例示することができるが、これらに限定されるわけではない。
ビーズは、平均粒子径が 50-150umで、1-10% 高度架橋アガロースであるとよい。
担体として用いられるビーズは、磁気ビーズであってもよい。磁気ビーズは、磁気により分離することができるので、便利である。
ビーズは、カラム充填剤として用いてもよい。
プレートとしては、マイクロタイタープレートを利用できる。マイクロタイタープレートは、一般的に販売されているものを使用できる。ウェルの数には6、24、96、384などがあり、いずれの数でも対応可能である。材質としてはアクリル樹脂・ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリスチレン・ガラス製などいずれも使用できる。
担体は、プロテアーゼ認識配列を介してレポータータンパク質を固定できる表面を有しているとよい。プロテアーゼ認識配列を介してレポータータンパク質を担体に固定するには、ビオチン・アビジン結合、His-tag Ni結合などを利用するとよい。
例えば、担体(例えば、ビーズ、プレート)表面にアビジンをコーティングし、プロテアーゼ認識配列にビオチンを結合しておけば、ビオチン・アビジン結合により、プロテアーゼ認識配列を介してレポータータンパク質を担体に固定することができる。
プロテアーゼ認識配列にビオチンを結合させるには、プロテアーゼ認識配列にビオチン結合配列(配列の例示、Leu-Glu-Ala-Met-Lys-Met-Glu-Thr-Glu-Ile(配列番号29)(5番目のリジンの部位にビオチンがタンパク質を発現させる宿主により付加される))を付加するとよい。
また、担体(例えば、カラム充填剤)表面に金属を固定化し、プロテアーゼ認識配列にHis tagを付加しておけば、His tag・金属結合により、プロテアーゼ認識配列を介してレポータータンパク質を担体に固定することができる。金属としては、ニッケル、銅、亜鉛、コバルトなどを挙げることができる。
さらに、レポータータンパク質には、His tagを付加してもよい。これにより、レポータータンパク質をNi結合リガンド充填カラムで精製することが可能となる。
プロテアーゼ認識配列を介してレポータータンパク質を担体に固定するには、上述のように、プロテアーゼ認識配列にビオチン結合配列又はHis tag配列を付加させるとよく、これらの配列を付加したプロテアーゼ認識配列を結合したレポータータンパク質(後述の実施例では、「プロテアーゼ認識プローブタンパク質」と記す)を遺伝子工学的手法で作製し、このプロテアーゼ認識プローブタンパク質を担体に固定するとよい。プロテアーゼ認識プローブタンパク質において、ビオチン結合配列又はHis tag配列がプロテアーゼ認識配列のN末端側に付加される場合には、レポータータンパク質はプロテアーゼ認識配列のC末端側に結合させるとよく、逆に、ビオチン結合配列又はHis tag配列がプロテアーゼ認識配列のC末端側に付加される場合には、レポータータンパク質はプロテアーゼ認識配列のN末端側に結合させるとよい。プロテアーゼ認識プローブタンパク質を遺伝子工学的手法で作製する際には、ベクターを使用することになるので、そのベクターに由来する配列をプロテアーゼ認識プローブタンパク質中に含んでもよい。
本発明の方法において、プロテアーゼ認識配列を介してレポータータンパク質が固定された担体にプロテアーゼを接触させると、プロテアーゼの作用により、プロテアーゼ認識配列が切断されて、担体からレポータータンパク質が遊離する。遊離したレポータータンパク質を回収し、回収したレポータータンパク質由来の発光、発色又は蛍光を測定することにより、プロテアーゼ活性を測定することができる。
担体がビーズである場合、溶液中で担体とプロテアーゼを接触させるとよい。プロテアーゼの作用により、プロテアーゼ認識配列が切断され、担体から遊離したレポータータンパク質は、遠心分離により担体を沈殿させ、その上清から回収することができる。担体が磁気ビーズであれば、遠心分離ではなく、磁気により担体を沈殿させることができ、その上清から遊離レポータータンパク質を回収することができる。
担体がカラム充填剤である場合、カラムにプロテアーゼを含む溶液を流せば、プロテアーゼの作用により、プロテアーゼ認識配列が切断され、担体から遊離したレポータータンパク質が流出してくるので、流出液を採取すれば、遊離レポータータンパク質を回収することができる。
担体にプロテアーゼを接触させるときの条件は、20〜40℃の温度、好ましくは、25〜30℃の温度、pH2〜8で反応させるとよい。HIV-1プロテアーゼの最適pHは2〜5である。
回収したレポータータンパク質由来の発光、発色又は蛍光は、常法により測定することができる。例えば、レポータータンパク質がルシフェラーゼであれば、市販のルシフェリン/ルシフェラーゼ発光試薬(LL発光試薬)を用いて発光させ、その発光をルミノメーターで測定すればよい。
また、発光タンパク質がウミシイタケルシフェラーゼであれば、1mg/mlのセレンテラジンを含む溶液を回収した溶液に加えて発光させ、その発光をルミノメータで測定する。
レポータータンパク質としてペルオキシダーゼを用いる場合は発光・発色両方の測定方法が可能となる。すなわち、ペルオキシダーゼは過酸化水素の酸素原子を賦活して基質を酸化する酵素であるため、この酵素反応の原理を利用して,基質に酸化されると発光または発色する色素を用いてその酵素量の定量を行える。発光の場合はルミノメータで、発色の場合は特定の波長を吸収する色素の性質を利用して吸光度分析計で色素濃度の定量を行う。
蛍光タンパク質をレポータータンパク質とした場合、プロテアーゼ反応の切断反応により遊離したタンパク質の蛍光の測定は、励起光の照射と蛍光の測定を同時に行う機器を使用する。具体的には、蛍光分光光度計やマイクロプレートリーダーなどである。
検出された発光、発色又は蛍光がプロテアーゼの切断により生じたものであるかどうかを検証するために、プロテアーゼ反応中にプロテアーゼインヒビターを添加した試験区を設定するとよい。血液などの生体サンプルから発光、発色又は蛍光が検出されても、同じ生体サンプルにプロテアーゼインヒビターを添加した試験区で発光、発色又は蛍光が検出されなければ、検出された発光、発色又は蛍光がプロテアーゼの切断により生じたものであると言えるが、同じ生体サンプルにプロテアーゼインヒビターを添加した試験区でも発光、発色又は蛍光が検出されれば、検出された発光、発色又は蛍光がプロテアーゼの切断により生じたものであるとは言えない。
本発明において、担体に固定するレポータータンパク質及びプロテアーゼ認識配列はそれぞれ1種類に限定されることはなく、複数種類であってもよい。すなわち、種類の異なるレポータータンパク質のそれぞれが種類の異なるプロテアーゼ認識配列のそれぞれを介して固定された担体を用意して、種類の異なるプロテアーゼのそれぞれの活性を測定してもよい。例えば、図10の(例1)に示すように、HIVプロテアーゼ認識配列を介してホタルルシフェラーゼを固定した担体と、C型肝炎ウイルス認識配列を介してレニーラルシフェラーゼを固定した担体を一つの測定系に用意して、複数ウイルスを同時測定する。あるいは、図10の(例2)に示すように、HIVプロテアーゼ認識配列を介して緑光ルシフェラーゼを固定した担体と、C型肝炎ウイルス認識配列を介して赤光ルシフェラーゼを固定した担体を一つの測定系に用意して、複数ウイルスを同時測定する。
また、本発明は、プロテアーゼ認識配列を介してレポータータンパク質が固定された担体を含む、プロテアーゼ活性の測定キットを提供する。プロテアーゼ認識配列を介してレポータータンパク質が固定された担体については上述した。
本発明の測定キットには、さらに、プロテアーゼ標準試薬、プロテアーゼインヒビター、レポータータンパク質を発光させるための試薬(例えば、ルシフェリン/ルシフェラーゼ発光試薬)、試薬溶解液(例えば、発光試薬溶解液、発光、発色又は蛍光量とプロテアーゼ量を対応づける検量線、取扱い説明書、数値結果より陰性・陽性を判断するソフトウエアなどを含めてもよい。
本発明のプロテアーゼ活性の測定方法及び測定キットは、プロテアーゼを産生する微生物(ウイルスも含む)の検出、定量などに利用することができる。
さらに、本発明は、プロテアーゼ認識配列を介してレポータータンパク質が固定された担体を提供する。プロテアーゼ認識配列を介してレポータータンパク質が固定された担体については上述した。プロテアーゼ認識配列を介してレポータータンパク質が固定された担体は、プロテアーゼを産生する微生物(ウイルスも含む)の検出、定量などに利用することができる。
さらにまた、本発明は、プロテアーゼ認識配列が結合したリポータータンパク質からなるプロテアーゼ活性測定用レポータータンパク質を提供する。上述のように、プロテアーゼ認識配列にはビオチン結合配列又はHis tag配列を付加させるとよく、これらの配列を付加したプロテアーゼ認識配列を結合したレポータータンパク質(プロテアーゼ認識プローブタンパク質)を遺伝子工学的手法で作製し、このプロテアーゼ認識プローブタンパク質を担体に固定すれば(上述)、この担体を用いて、プロテアーゼを産生する微生物(ウイルスも含む)の検出、定量などを行うことができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕プロテアーゼ活性検出方法1
実験方法
a)プロテアーゼベクターの構築(ビオチン・アビジン結合系)(図4)
本発明による、アビジン・ビオチンの結合能力による担体への固定を利用した、プロテアーゼ活性測定用レポータータンパク質発現ベクターを構築した。プロテアーゼ認識配列は、Turbo 3C プロテアーゼ認識配列、またはHIV-1のMA-CA配列もしくはNc/p1配列を採用した。まず、Trbo3cプロテアーゼはLeu-Glu-Val-Leu-Phe-Gln-Gly-Pro(配列番号30)を認識配列として6番目と7番目の間を切断する酵素であり、His-tagやGST tagを利用したタンパク質精製システムに採用されている。また、MA-CA配列はSer-Gln-Asn-Tyr-Pro-Ile-Val-Gln(配列番号11)であり、Nc/p1配列はArg-Gln-Ala-Asn-Phe-Leu-Gly-Lys(配列番号12)である。これらは、HIV-1が未成熟なウイルス粒子として出芽後に、自身が有する HIV-1プロテアーゼがウイルス粒子内の前駆体タンパク質 Pr55 gag -pol をプロセシングすることにより感染性を有する成熟したウイルスとなるときの、HIV-1プロテアーゼに認識され切断される配列である[de Oliveira T et al. Variability at HIV-1 Subtype C Protease Cleavage Sites: An Indication of Viral Fitness? Journal of Virology (2003), 77(17): 9422-30]。なお、切断箇所はいずれの配列も4番目と5番目の間に存在する。
まず、プロテアーゼ認識配列をルシフェラーゼに付加するため、ルシフェラーゼの5'末端側にプロテアーゼ認識配列を発現する配列を含んだプライマーとルシフェラーゼのC末端を含むプライマーを合成し、PCRを行った。これによりアミノ酸配列Ser-Gln-Asn-Tyr-Pro-Ile-Val-Gln(配列番号11)とルシフェラーゼが融合したタンパク質を発現する遺伝子断片が得られる。次に、得られた断片をPinPoint Xa Vector(プロメガ)に挿入した。このベクターは挿入した配列にビオチン結合ペプチドを付加する目的で設計されたものである。ビオチン結合配列はLeu-Glu-Ala-Met-Lys-Met-Glu-Thr-Glu-Ile(配列番号29)のうち、5番目のリジンの部位にビオチンがタンパク質を発現させる宿主により付加される。本原理は文献により公知である[Chapman-Smith, A., and Cronan, J.E. Jr. (1999) J. Nutr. 129: 477S-484S.]。次に、得られたベクターより、ビオチン結合ペプチド・プロテアーゼ認識配列・ルシフェラーゼを含む断片をタンパク質発現ベクターに挿入するための断片を得るためにプライマーを合成し、PCRを行った。得られたPCRにより増幅されたDNA断片を、pTriEx3 Neoベクター(メルク)に挿入した。pTriEx-3ベクターは大腸菌・酵母・昆虫細胞・哺乳動物細胞のいずれにおいても目的とするタンパク質の大量発現を可能としている。
b)プロテアーゼ活性測定用レポータータンパク質の発現と精製(ビオチン・アビジン結合系)
まず、a)で得られた発現ベクターが、目的とするタンパク質を発現しているかを確認した。すなわち、発現ベクターを大腸菌BL21 DE3 (pLysS)に常法により形質転換した。発現ベクターを保持する大腸菌は薬剤耐性(アンピシリン)を有する。この大腸菌をアンプ1mg・mlを含むLB培地2.5 mlに植菌し、一夜培養した。次に、培養液100ulを新たに2.5 mlの培養液に移し、5時間程培養した。氷上に30 分インキュベートし、IPTGを終濃度 0.1 mMになるように加えた。その後、16℃4時間で培養した。培養液から簡易的に可溶性タンパク質を抽出するため、-80℃に30分間で凍結および37℃で急速解凍の操作を3回繰り返し、大腸菌破砕液を得た。この液を15000rmpで15分間遠心分離してその上清を可溶性タンパク質溶液とした。一部を分取し、SDS-PAGEを行い目的の位置でのバンドを確認することによりレポータータンパク質が大腸菌で正常に生成されているとした。
次に、純度が高いレポータータンパク質を大量に得るため、スケールアップおよびNiカラムによるタンパク質の精製を行った。まず、大腸菌を200 mlのスケールで培養し、OD600が0.5になったら氷上で30分静置した。IPTGを終濃度0.1 mMになるように加え、16℃で4時間培養した。
大腸菌を遠心分離にて回収し、得られた大腸菌ペレットを10 mlの冷PBSで2回洗浄した。次に、9 mlのsonication buffer [20 mM Tris-HCl (pH 8.0), 500 mM NaCl、1mM EDTA、1mM PMSF]を加え、氷上で超音波処理した。-80℃に10分間入れ処理液を急速凍結た後、室温下でシャーベット状になった固形物を30秒間、超音波処理を行った。上記の凍結融解処理を3回繰り返した。続いて10% Triton X-100を1mlを添加して4℃で1時間振とうした。夾雑物を除去するため、12,000回転で10分間遠心分離し、上清液を精製に用いた。
次に、本操作で得られた可溶性全タンパク質から、His-tagで標識されたタンパク質を特異的に精製した。精製にはHiTrap Chelating HP(GEヘルスケア)を用いた。まず、カラムに10ml容のシリンジを接続して5mlの超純水を流速1滴/秒で送液してカラム保存液を超純水に置換した。続いて0.5mlの0.1M硫酸ニッケル溶液を流速1滴/2秒で送液してニッケルイオンをリガンドに結合させた。5mlの超純水を流速1滴/秒で送液してリガンドに未結合のニッケルイオンを洗い流した。カラムを平衡化するため、結合バッファー(20mMリン酸ナトリウム、0.5M 塩化ナトリウム、10mMイミダゾール、pH7.4)10mlを流速1滴/秒で送液した。次に上清液を流速1滴/2秒で送液し、His-tagを含むタンパク質をリガンドに結合させた。きょうざつ物および目的物以外のタンパク質を除去するため、10mlの結合バッファーを流速1滴/秒で送液してカラムの洗浄を行った。次に、5mlの溶出バッファー[20mM リン酸ナトリウム、500mM Nacl、500mMイミダゾール(pH 7.4)を流速1滴/秒で送液し、溶出液を回収した。溶出液の280nmの吸光度を測定して目的タンパク質の濃度を算出し、収量を計算した。続いて、溶出バッファーをプロテアーゼの反応に適したバッファーに置換するため、限外ろ過によるタンパク質の濃縮およびPBSバッファー(2.68mM KCl、136.89mM NaCl、1.47mM KH2PO4、8.10mM Na2HPO4)で目的タンパク質を再溶解した。限外ろ過にはAmicon Ultra 30Kデバイスを使用した(メルク社)を使用た。溶出したサンプル500mlをamicon lutarに入れ、14,000回転で30分間遠心分離を行い、フィルター上にあるタンパク質を20mlのPBSバッファーで再溶解し、高濃度プローブタンパク質溶液とした。
c)プローブタンパク質の固定化(ビオチン・アビジン結合系)
プローブタンパク質と固相担体を結合させるため、以下の操作を行った。すなわち、上記で得られたプローブタンパク質溶液とストレプトアビジンが微粒子金属表面にコーティングされているマイクロビーズであるDyaabeads Myone Streptavidin T1(Invitrogen社)(以下、ストレプトアビジンコートビーズ)。ストレプトアビジンコートビーズが結合できるビオチン化タンパク質の上限は、ビーズ溶液100ul当たり20ugである。まず、ストレプトアビジンコートビーズの保存液をPBSバッファーに置換する。100ulのストレプトアビジンコートビーズ懸濁液をチューブに分取する。チューブの底面を磁気に接近させ、ビーズを沈殿させる。吸引により上清液を除去し、PBSバッファーを200ul添加して転倒混和してビーズを洗浄する。再びチューブ底面を磁気に近づけビーズを沈殿させ、バッファーを吸引除去する。この操作を3回繰り返す。次に、高濃度プローブタンパク質溶液をタンパク質量が20ugを超過しないようにストレプトアビジンコートビーズに添加する。マイクロチューブローテーターを用い、30分間室温で混合することによりビオチン化タンパク質をビーズに結合させる。その後、チューブ底面を磁気に近づけてビーズを沈殿させ、上清液を除去後、プロテアーゼ反応バッファー(50 mM Na acetate [pH 5.5], 1 M NaCl, 1 mM dithiothreitol, 1 mM EDTA)100ulで再懸濁する。この懸濁液をプロテアーゼ認識プローブ溶液とした。
d)プロテアーゼ活性の測定(ビオチン・アビジン結合系)
得られたプローブタンパク質が実際に特定のプロテアーゼの活性を測定可能であるかを検討した。Turbo 3C プロテアーゼ認識配列を有するプロテアーゼ認識プローブ溶液20ulへは1ユニットのTurbo 3Cプロテアーゼ、MA-CA配列またはNc/p1配列を有するプロテアーゼ認識プローブ溶液20ulへは1ユニットのHIV-1プロテアーゼ(ANASPEC社)を加え、15分間室温で反応させた。5分おきにタッピングしてプロテアーゼがよく混合するようにした。チューブ底面を磁気に近づけて磁気ビーズを沈殿させ、上清液を別チューブに回収した。回収した上清液にピッカジーンPGL-100を100ul添加し、ルミノメーターLV9800(ベルトールド社)で10秒間の発光量を測定した。また、検出された発光がプロテアーゼの切断により生じたものであるかどうかを検証するため、プロテアーゼ反応中にプロテアーゼインヒビターを同時に添加した試験区も設定した。
実験結果
結果を図5〜7に示す。
図5は、ルシフェラーゼの発光によるTurbo 3Cプロテアーゼの検出結果を示す。Protease(+):Turbo 3C proteaseを1ユニット添加後、発光測定した結果。Protease(-):Turbo 3C proteaseを添加せず。Protease(+)+Inhibitor:Turbo 3C protease 1ユニットおよびProtease Inhibitor Coktail(シグマ・アルドリッジ)を5ulを同時に添加後、発光測定した結果。
Protease(+)試験区のみ発光が確認され、Protease(+)Inhibitor(+)試験区では発光がバックグラウンドレベルであった。Inhibitorはプロアーゼインヒビターで、Turbo3Cプロテアーゼの活性を特異的に阻害する。このため、検出された発光はプロテアーゼにより切断され遊離したルシフェラーゼ由来の発光である。
図6は、ルシフェラーゼの発光によるHIV-1プロテアーゼの検出結果(MA/CA配列)の検出結果を示す。Protease(+):HIV-1プロテアーゼを1ユニット添加後、発光測定した結果。Protease(-):HIV-1プロテアーゼを添加せず。Protease+Inhibitor:HIV-1プロテアーゼ 1ユニットおよびProtease Inhibitor Coktail(シグマ・アルドリッジ)5ulを同時に添加後、発光測定した結果。
Protease(+)試験区のみ発光が確認され、Protease(+)Inhibitor(+)試験区では発光がバックグラウンドレベルであった。Inhibitorはプロアーゼインヒビターで、HIV-1プロテアーゼの活性を特異的に阻害する。このため、検出された発光はプロテアーゼにより切断され遊離したルシフェラーゼ由来の発光である。
図7は、ルシフェラーゼの発光によるHIV-1プロテアーゼの検出結果(NC/pl配列)の検出結果を示す。Protease(+):HIV-1プロテアーゼを1ユニット添加後、発光測定。Protease(-):HIV-1プロテアーゼを添加せず。Protease+Inhibitor:HIV-1プロテアーゼ 1ユニットおよびProtease Inhibitor Coktail(シグマ・アルドリッジ)5ulを同時に添加後、発光測定した結果。
Protease(+)試験区のみ発光が確認され、Protease(+)Inhibitor(+)試験区では発光がバックグラウンドレベルであった。Inhibitorはプロアーゼインヒビターで、HIV-1プロテアーゼの活性を特異的に阻害する。このため、検出された発光はプロテアーゼにより切断され遊離したルシフェラーゼ由来の発光である。
〔実施例2〕プロテアーゼ活性検出方法2
実験方法
e)プロテアーゼベクターの構築(His-tag Ni結合系)(図4)
アビジン−ビオチン結合系に依存しない、His-tagのみを結合部位とするプロテアーゼ検出系を検討した。まず、HIV-1プロテアーゼ認識配列であるMA/CA配列をルシフェラーゼに付加するため、ルシフェラーゼの5'末端側にプロテアーゼ認識配列を発現する配列を含んだプライマーとルシフェラーゼのC末端を含むプライマーを合成し、PCRを行った。これによりアミノ酸配列Ser-Gln-Asn-Tyr-Pro-Ile-Val-Gln(配列番号11)とルシフェラーゼが融合したタンパク質を発現する遺伝子断片が得られる。得られたPCRにより増幅されたDNA断片を、pTriEx3 Neoベクター(メルク)に挿入した。pTriEx-3ベクターは大腸菌・酵母・昆虫細胞・哺乳動物細胞のいずれにおいても目的とするタンパク質の大量発現を可能としている。また、本ベクターは発現させるタンパク質のC末端にHis-tagを付加する。
f)プロテアーゼ活性測定用レポータータンパク質の発現と精製(His-tag Ni結合系)
まず、e)で得られた発現ベクターが、目的とするタンパク質を発現しているかを確認した。すなわち、発現ベクターを大腸菌BL21 DE3 (pLysS)に常法により形質転換した。発現ベクターを保持する大腸菌は薬剤耐性(アンピシリン)を有する。この大腸菌をアンプ1mg・mlを含むLB培地2.5 mlに植菌し、一夜培養した。次に、培養液100ulを新たに2.5 mlの培養液に移し、5時間程培養した。氷上に30 分インキュベートし、IPTGを終濃度 0.1 mMになるように加えた。その後、16℃4時間で培養した。培養液から簡易的に可溶性タンパク質を抽出するため、-80℃に30分間で凍結および37℃で急速解凍の操作を3回繰り返し、大腸菌破砕液を得た。この液を15000rmpで15分間遠心分離してその上清を可溶性タンパク質溶液とした。一部を分取し、SDS-PAGEを行い目的の位置でのバンドを確認することによりレポータータンパク質が大腸菌で正常に生成されているとした。
次に、純度が高いレポータータンパク質を大量に得るため、スケールアップおよびNiカラムによるタンパク質の精製を行った。まず、大腸菌を200 mlのスケールで培養し、OD600が0.5になったら氷上で30分静置した。IPTGを終濃度0.1 mMになるように加え、16℃で4時間培養した。
大腸菌を遠心分離にて回収し、得られた大腸菌ペレットを10 mlの冷PBSで2回洗浄した。次に、9 mlのsonication buffer [20 mM Tris-Cl (pH 8.0), 500 mM NaCl、1mM EDTA、1mM PMSF]を加え、氷上で超音波処理した。-80℃に10分間入れ処理液を急速凍結た後、室温下でシャーベット状になった固形物を30秒間、超音波処理を行った。上記の凍結融解処理を3回繰り返した。続いて10% Triton X-100を1mlを添加して4℃で1時間振とうした。夾雑物を除去するため、12,000回転で10分間遠心分離し、上清液を精製に用いた。
次に、本操作で得られた可溶性全タンパク質から、His-tagで標識されたタンパク質を特異的に精製した。精製にはHiTrap Chelating HP(GEヘルスケア)を用いた。まず、カラムに10ml容のシリンジを接続して5mlの超純水を流速1滴/秒で送液してカラム保存液を超純水に置換した。続いて0.5mlの0.1M硫酸ニッケル溶液を流速1滴/2秒で送液してニッケルイオンをリガンドに結合させた。5mlの超純水を流速1滴/秒で送液してリガンドに未結合のニッケルイオンを洗い流した。カラムを平衡化するため、結合バッファー(20mMリン酸ナトリウム、0.5M 塩化ナトリウム、10mMイミダゾール、pH7.4)10mlを流速1滴/秒で送液した。次に上清液を流速1滴/2秒で送液し、His-tagを含むタンパク質をリガンドに結合させた。きょうざつ物および目的物以外のタンパク質を除去するため、10mlの結合バッファーを流速1滴/秒で送液してカラムの洗浄を行った。次に、5mlの溶出バッファー[20mM リン酸ナトリウム、500mM NaCl、500mMイミダゾール(pH 7.4)を流速1滴/秒で送液し、溶出液を回収した。溶出液の280nmの吸光度を測定して目的タンパク質の濃度を算出し、収量を計算した。続いて、溶出バッファーをプロテアーゼの反応に適したバッファーに置換するため、限外ろ過によるタンパク質の濃縮およびPBSバッファー(2.68mM KCl、136.89mM NaCl、1.47mM KH2PO4、8.10mM Na2HPO4)で目的タンパク質を再溶解した。限外ろ過にはAmicon Ultra 30Kデバイスを使用した(メルク社)を使用した。溶出したサンプル500mlをamicon lutarに入れ、14,000回転で30分間遠心分離を行い、フィルター上にあるタンパク質を20mlのPBSバッファーで再溶解し、高濃度プローブタンパク質溶液とした。
g)プローブタンパク質の固定化(His-tag Ni結合系)
プローブタンパク質と固相担体を結合させるため、以下の操作を行った。すなわち、上記で得られたプローブタンパク質溶液とアガロース中において、イミノ二酢酸によりニッケルイオンがキレートされているマイクロビーズであるメタルキレートアガロース(和光純薬)(以下、Niビーズ)を混合することにより、プローブタンパク質中のHis-tagとNiビーズのニッケルイオンとを結合させる。His-tagが付加されたタンパク質はアガロースビーズ溶液1mll当たり20mgである。まず、Niビーズの保存液をPBSバッファーに置換するため、100ulのNiビーズ溶液をチューブに分取した。チューブを静置して、ビーズを沈殿させる。注意深く上清を除去し、PBSバッファーを200ul添加して転倒混和してビーズを洗浄する。再びチューブを静置してビーズを沈殿させ、PBSバッファーを吸引除去する。この操作を3回繰り返す。次に、高濃度プローブタンパク質溶液を、タンパク質量が2mgを超過しないようにNiビーズに添加する。マイクロチューブローテーターを用い、30分間室温で混合することによりHis-tagラベルされたプローブタンパク質をNiビーズに結合させる。その後、チューブを静置してビーズを沈殿させ、上清を除去するし、プロテアーゼ反応バッファー(50 mM Na acetate [pH 5.5], 1 M NaCl, 1 mMdithiothreitol, 1 mM EDTA)100ulで再懸濁する。この懸濁液をプロテアーゼ認識プローブ溶液とした。
h)プロテアーゼ活性の測定(His-tag Ni結合系)
得られたプローブタンパク質が実際に特定のプロテアーゼの活性を測定可能であるかを検討した。MA-CA配列を有するプロテアーゼ認識プローブ溶液20ulに1ユニットのHIV-1プロテアーゼ(ANASPEC社)を加え、15分間室温で反応させた。5分おきにタッピングしてプロテアーゼがよく混合するようにした。その後、チューブを軽く遠心することによりビーズを沈殿させ、上清液を別チューブに回収した。回収した上清液にピッカジーンPGL-100を100ul添加し、ルミノメーターLV9800(ベルトールド社)で10秒間の発光量を測定した。また、検出された発光がプロテアーゼの切断により生じたものであるかどうかを検証するため、プロテアーゼ反応中にプロテアーゼインヒビターを同時に添加した試験区も設定した。
実験結果
結果を図8に示す。
図8は、ルシフェラーゼの発光によるHIV-1プロテアーゼの検出結果(MA/CA配列)の検出結果を示す。Protease(+):HIV-1プロテアーゼを1ユニット添加後、発光測定した結果。Protease(-):HIV-1プロテアーゼを添加せず。Protease+Inhibitor:HIV-1プロテアーゼ 1ユニットおよびProtease Inhibitor Coktail(シグマ・アルドリッジ)5ulを同時に添加後、発光測定した結果。
Protease(+)試験区のみ発光が確認され、Protease(+)Inhibitor(+)試験区では発光がバックグラウンドレベルであった。Inhibitorはプロアーゼインヒビターで、HIV-1プロテアーゼの活性を特異的に阻害する。このため、検出された発光はプロテアーゼにより切断され遊離したルシフェラーゼ由来の発光である。
〔実施例3〕プロテアーゼ活性検出方法3
レポータータンパク質として耐熱性ルシフェラーゼ(特表平09-510610、いわゆるE354K)を使用し、HIV-1プロテアーゼとMA-CA配列を有するプロテアーゼ認識プローブとの反応を30℃で行った以外は、実施例1と同様の操作で実験を行った。結果を図9に示す。
図9は、耐熱性ルシフェラーゼの発光によるHIV-1プロテアーゼの検出結果(MA/CA配列)の検出結果を示す。Protease(+):HIV-1プロテアーゼを1ユニット添加後、発光測定した結果。Protease(-):HIV-1プロテアーゼを添加せず。Protease+Inhibitor:HIV-1プロテアーゼ 1ユニットおよびProtease Inhibitor Coktail(シグマ・アルドリッジ)5ulを同時に添加後、発光測定した結果。
Protease(+)試験区のみ発光が確認され、Protease(+)Inhibitor(+)試験区では発光がバックグラウンドレベルであった。Inhibitorはプロアーゼインヒビターで、HIV-1プロテアーゼの活性を特異的に阻害する。このため、検出された発光はプロテアーゼにより切断され遊離したルシフェラーゼ由来の発光である。また、Protease(+)試験区での発光は実施例1で示した発光の約100倍である。担体への結合操作やプロテアーゼ反応など、ルシフェラーゼの安定を妨害する操作に対し、耐熱性ルシフェラーゼを用いれば耐性が上昇するためであると考えられる。
本発明により、少ない工程、かつ短い作業時間でプロテアーゼを検出・測定することができる。
本発明により、精密な分子設計を必要とせず、また、バックグラウンドの原因となる蛍光や発光が少なく、かつ、プロテアーゼによる切断とルシフェラーゼの再構成にタイムラグが生じないプロテアーゼの検出・測定が可能となる。
本発明は、プロテアーゼを産生する微生物の検出、定量などにも利用することができる。
<配列番号1>実施例1a)でpTriEx3 Neoベクターに挿入したDNA断片(Bio-Turbo3C-Luc-His)のDNA配列と、コードされるアミノ酸配列(三文字表記)を示す。
ヌクレオチド番号1-252:PinPoint Xa Vector(プロメガ)由来の配列
ヌクレオチド番号253-282:Bio(ビオチン結合配列)コード領域
ヌクレオチド番号283-384: PinPoint Xa Vector(プロメガ)由来の配列
ヌクレオチド番号385-408:3C(Turbo 3Cプロテアーゼ認識配列)コード領域
ヌクレオチド番号409-426:制限酵素サイトを含む配列
ヌクレオチド番号427-2064:Luc(ルシフェラーゼ)コード領域
ヌクレオチド番号2064-2142:pTriEx3 Neoベクター(メルク)由来の配列
ヌクレオチド番号2143-2166:His(His tag) コード領域
ヌクレオチド番号2167-2169:終始コドン
<配列番号2>実施例1a)でpTriEx3 Neoベクターに挿入したDNA断片(Bio-Turbo3C-Luc-His)がコードするアミノ酸配列を示す。
<配列番号3>実施例1a)でpTriEx3 Neoベクターに挿入したDNA断片(Bio-MA/CA-Luc-His)のDNA配列と、コードされるアミノ酸配列(三文字表記)を示す。
ヌクレオチド番号1-252:PinPoint Xa Vector(プロメガ)由来の配列
ヌクレオチド番号253-282:Bio(ビオチン結合配列)コード領域
ヌクレオチド番号283-384: PinPoint Xa Vector(プロメガ)由来の配列
ヌクレオチド番号385-408:MA/CA(HIV-1のプロテアーゼ認識配列MA/CA)コード領域
ヌクレオチド番号409-426:制限酵素サイトを含む配列
ヌクレオチド番号427-2064:Luc(ルシフェラーゼ)コード領域
ヌクレオチド番号2064-2142:pTriEx3 Neoベクター(メルク)由来の配列
ヌクレオチド番号2143-2166:His(His tag) コード領域
ヌクレオチド番号2167-2169:終始コドン
<配列番号4>実施例1a)でpTriEx3 Neoベクターに挿入したDNA断片(Bio-MA/CA-Luc-His)がコードするアミノ酸配列を示す。
<配列番号5>実施例1a)でpTriEx3 Neoベクターに挿入したDNA断片(Bio-Nc/p1-Luc-His)のDNA配列と、コードされるアミノ酸配列(三文字表記)を示す。
ヌクレオチド番号1-252:PinPoint Xa Vector(プロメガ)由来の配列
ヌクレオチド番号253-282:Bio(ビオチン結合配列)コード領域
ヌクレオチド番号283-384: PinPoint Xa Vector(プロメガ)由来の配列
ヌクレオチド番号385-408: Nc/p1(HIV-1のプロテアーゼ認識配列Nc/p1)コード領域
ヌクレオチド番号409-426:制限酵素サイトを含む配列
ヌクレオチド番号427-2064:Luc(ルシフェラーゼ)コード領域
ヌクレオチド番号2064-2142:pTriEx3 Neoベクター(メルク)由来の配列
ヌクレオチド番号2143-2166:His(His tag) コード領域
ヌクレオチド番号2167-2169:終始コドン
<配列番号6>実施例1a)でpTriEx3 Neoベクターに挿入したDNA断片(Bio-Nc/p1-Luc-His)がコードするアミノ酸配列を示す。
<配列番号7>実施例2e)でpTriEx3 Neoベクターに挿入したDNA断片(Luc-MA/CA- His)のDNA配列と、コードされるアミノ酸配列(三文字表記)を示す。
ヌクレオチド番号1-33:pTriEx3 Neoベクター(メルク)由来の配列
ヌクレオチド番号34-1671:Luc(ルシフェラーゼ)コード領域
ヌクレオチド番号1672-1689:制限酵素サイトを含む配列
ヌクレオチド番号1690-1713:MA/CA(HIV-1のプロテアーゼ認識配列MA/CA)コード領域
ヌクレオチド番号1714-1773:pTriEx3 Neoベクター(メルク)由来の配列
ヌクレオチド番号1774-1797:His(His tag) コード領域
ヌクレオチド番号1798-1800:終始コドン
<配列番号8>実施例2e)でpTriEx3 Neoベクターに挿入したDNA断片(Luc-MA/CA- His)がコードするアミノ酸配列を示す。
<配列番号9>実施例3でpTriEx3 Neoベクターに挿入したDNA断片(Bio-MA/CA-TsLuc-His)のDNA配列と、コードされるアミノ酸配列(三文字表記)を示す。
ヌクレオチド番号1-252:PinPoint Xa Vector(プロメガ)由来の配列
ヌクレオチド番号253-282:Bio(ビオチン結合配列)コード領域
ヌクレオチド番号283-384: PinPoint Xa Vector(プロメガ)由来の配列
ヌクレオチド番号385-408:MA/CA(HIV-1のプロテアーゼ認識配列MA/CA)コード領域
ヌクレオチド番号409-426:制限酵素サイトを含む配列
ヌクレオチド番号427-2064:TsLuc(耐熱性ルシフェラーゼ)コード領域*ヌクレオチド番号1495-1497がaaa(Lys)に置換。
ヌクレオチド番号2064-2142:pTriEx3 Neoベクター(メルク)由来の配列
ヌクレオチド番号2143-2166:His(His tag) コード領域
ヌクレオチド番号2167-2169:終始コドン
<配列番号10>実施例3でpTriEx3 Neoベクターに挿入したDNA断片(Bio-MA/CA-TsLuc-His)がコードするアミノ酸配列を示す。
<配列番号11>MA/CA配列を示す。
<配列番号12>NC/p1配列を示す。
<配列番号13>p2/NC配列を示す。
<配列番号14>p2/NC配列を示す。
<配列番号15>p1/p6gag配列を示す。
<配列番号16>NC/TFP配列を示す。
<配列番号17>TFP/p6pol配列を示す。
<配列番号18>TFP/p6pol配列を示す。
<配列番号19>TFP/p6pol配列を示す。
<配列番号20>p6pol/PR配列を示す。
<配列番号21>p6pol/PR配列を示す。
<配列番号22>p6pol/PR配列を示す。
<配列番号23>PR/RTp51配列を示す。
<配列番号24>RT/RTp66配列を示す。
<配列番号25>RTp66/INT配列を示す。
<配列番号26>Nef配列を示す。
<配列番号27>Nef配列を示す。
<配列番号28>CA/p2配列を示す。
<配列番号29>ビオチン結合配列を示す。
<配列番号30>Trbo3cプロテアーゼの認識配列(6番目と7番目の間を切断)を示す。

Claims (7)

  1. HIV-1のプロテアーゼ認識配列であるMA/CAを介してレポータータンパク質が固定された担体を用意する工程、担体にプロテアーゼを接触させる工程、プロテアーゼの作用により、プロテアーゼ認識配列が切断されて、担体から遊離したレポータータンパク質を回収する工程、回収したレポータータンパク質由来の発光、発色又は蛍光を測定する工程を含む、プロテアーゼ活性の測定方法であって、担体が磁気ビーズである前記方法。
  2. 担体がアビジンをコーティングした磁気ビーズであり、プロテアーゼ認識配列にビオチンが結合しており、レポータータンパク質がプロテアーゼ認識配列を介してビオチン・アビジン結合により担体に固定されている請求項1記載の方法。
  3. 担体から遊離したレポータータンパク質を回収する工程が、担体から遊離したレポータータンパク質を遠心及び/又は磁気により担体と分離して、上清液を回収することを含む請求項1又は2に記載の方法。
  4. レポータータンパク質がルシフェラーゼであり、レポータータンパク質由来の発光がルシフェラーゼとルシフェリンとの反応により生じる発光である請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  5. 種類の異なるレポータータンパク質のそれぞれが種類の異なるプロテアーゼ認識配列のそれぞれを介して固定された担体を用意して、種類の異なるプロテアーゼのそれぞれの活性を測定する請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  6. HIV-1のプロテアーゼ認識配列であるMA/CAを介してレポータータンパク質が固定された担体を含む、プロテアーゼ活性の測定キットであって、担体が磁気ビーズである前記キット。
  7. HIV-1のプロテアーゼ認識配列であるMA/CAを介してレポータータンパク質が固定された担体であって、担体が磁気ビーズである前記担体。
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