JP6510655B2 - 有機エレクトロルミネッセンス表示装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス(Electroluminescence:EL)表示装置に関する。
有機EL表示装置は、自発光型の薄型表示装置であり、液晶表示装置と比較して視認性が高く、視野角依存性が少ないといった表示性能上の利点を有する。
また、有機EL表示装置は、ディスプレイを軽量化、薄層化できるといった利点に加え、フレキシブルな基板を用いることで、これまで実現できなかった形状の表示装置を実現できる可能性を有している。
一方、有機EL表示装置は、電極に酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide:ITO)などの高屈折率の透明導電性材料を用いて屈折率の異なる層を積層したり、反射率の高い金属材料などを用いたりするため、外光がそれらの界面で反射し、コントラスト低下や内部反射による映り込みの問題が生じることが知られている。
そして、このような外光反射による問題を抑制するために、光出射面側に円偏光板を用いることが知られている(例えば、特許文献1および2など参照)。
特開平09−127885号公報 国際公開第2013/137464号
特許文献1および2などの記載された有機EL表示装置は、円偏光板を用いているため外光反射の抑制効果は高いが、円偏光板に偏光子(直線偏光子)を用いる必要があるため、可視光透過率は40〜50%となり、必然的に有機EL表示装置の輝度が低くなるという問題点を有している。
すなわち、従来の有機EL表示装置では、外光反射の抑制と輝度の向上は、互いにトレードオフの関係にある。
そこで、本発明は、外光反射の優れた抑制効果を維持しつつ、高い輝度を有する有機EL表示装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、赤(R)、青(B)、緑(G)などの各色に発光する発光層と、光学異方性層と、発光層の発光分画に対応するように透過率を変えた所定の領域を2以上含む偏光子と、を有する有機EL表示装置が、外光反射の優れた抑制効果を維持しつつ、高い輝度を発現することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、以下の構成により上記課題を達成することができることを見出した。
[1] 偏光子と、光学異方性層と、発光層とをこの順に有する有機エレクトロルミネッセンス表示装置であって、
発光層が、同一平面上に、少なくとも、第1色の光を発する複数の第1発光層と、第2色の光を発する複数の第2発光層と、第3色の光を発する複数の第3発光層とを有し、
偏光子が、第1発光層から発光する第1色の光の透過率が60%以上であり、かつ、平均可視光透過率が30〜55%となる第1偏光領域、第2発光層から発光する第2色の光の透過率が60%以上であり、かつ、平均可視光透過率が30〜55%となる第2偏光領域、および、第3発光層から発光する第3色の光の透過率が60%以上であり、かつ、平均可視光透過率が30〜55%となる第3偏光領域からなる群から選択される領域を、少なくとも2領域有する、有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
[2] 偏光子が、第1偏光領域、第2偏光領域、および、第3偏光領域をいずれも有する、[1]に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
[3] 第1偏光領域、第2偏光領域、および、第3偏光領域の各領域の境界にブラックマトリックスが設けられている、[1]または[2]に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
[4] 第1色、第2色および第3色の光のスペクトルの極大波長が互いに50nm以上離れている、[1]〜[3]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
[5] 第1色、第2色および第3色の光のスペクトルの極大波長が、それぞれ、430〜480nm、500〜550nm、および、600〜650nmである、[1]〜[4]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
[6] 偏光子が、吸収型直線偏光子であり、
光学異方性層が、下記式(I)を満たす、[1]〜[5]のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
120≦Re(550)≦160nm ・・・(1)
ここで、式(1)中、Re(550)は、光学異方性層の波長550nmにおける面内レターデーションを表す。
本発明によれば、外光反射の優れた抑制効果を維持しつつ、高い輝度を有する有機EL表示装置を提供することができる。
本発明の有機EL表示装置の実施態様の一例を示す模式的な断面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
また、角度について「直交」および「平行」とは、厳密な角度±10°の範囲を意味するものとし、角度について「同一」および「異なる」は、その差が5°未満であるか否かを基準に判断できる。
また、本明細書では、「可視光」とは、400〜700nmのことをいう。また、本明細書では、測定波長について特に付記がない場合は、測定波長は550nmである。
次に、本明細書で用いられる用語について説明する。
<遅相軸>
本明細書において、「遅相軸」とは、面内において屈折率が最大となる方向を意味する。なお、光学異方性層の遅相軸という場合は、光学異方性層全体の遅相軸を意図する。
<Re(λ)、Rth(λ)>
本明細書において、「Re(λ)」および「Rth(λ)」とは、それぞれ、波長λにおける面内のレターデーション、および、厚さ方向のレターデーションを表す。
Re(λ)は、KOBRA 21ADHまたはKOBRA WR(いずれも王子計測機器(株)製)において、波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。測定波長λnmの選択にあたっては、波長選択フィルターをマニュアルで交換するか、または測定値をプログラム等で変換して測定することができる。
ここで、測定されるフィルムが、1軸または2軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)が算出される。
Rth(λ)は、Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはKOBRA WRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値および入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはKOBRA WRにおいて算出される。
上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADHまたはKOBRA WRにおいて算出される。
なお、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値および入力された膜厚値を基に、以下の数式(1)および数式(2)よりRthを算出することもできる。

式中、Re(θ)は法線方向から角度θ傾斜した方向におけるレターデーション値を表す。また、nxは面内における遅相軸方向の屈折率を表し、nyは面内においてnxに直交する方向の屈折率を表し、nzは、nxおよびnyに直交する方向の屈折率を表す。dはフィルムの膜厚を表す。
測定されるフィルムが1軸や2軸の屈折率楕円体で表現できないもの、いわゆる光学軸(OPTIC AXIS)がないフィルムの場合には、以下の方法によりRth(λ)が算出される。
Rth(λ)は、Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはKOBRA WRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−50度から+50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値および入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはKOBRA WRにより算出される。
上記の測定において、平均屈折率の仮定値は、ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する:セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHまたはKOBRA WRにおいてnx、ny、nzが算出される。この算出されたnx、ny、nzによりNz=(nx−nz)/(nx−ny)が更に算出される。
[有機EL表示装置]
本発明の有機EL表示装置は、偏光子と、光学異方性層と、発光層とをこの順に有する有機エレクトロルミネッセンス表示装置である。
また、本発明の有機EL表示装置は、発光層が、同一平面上に、少なくとも、第1色の光を発する複数の第1発光層と、第2色の光を発する複数の第2発光層と、第3色の光を発する複数の第3発光層とを有する。
また、本発明の有機EL表示装置は、偏光子が、第1発光層から発光する第1色の光の透過率が60%以上であり、かつ、平均可視光透過率が30〜55%となる第1偏光領域、第2発光層から発光する第2色の光の透過率が60%以上であり、かつ、平均可視光透過率が30〜55%となる第2偏光領域、および、第3発光層から発光する第3色の光の透過率が60%以上であり、かつ、平均可視光透過率が30〜55%となる第3偏光領域からなる群から選択される領域を、少なくとも2領域有する。
このような構成を有することにより、外光反射の優れた抑制効果を維持しつつ、高い輝度を発現することができる。
これは、詳細には明らかではないが、本発明者らは以下のように推測している。
まず、特許文献1および2などに記載された従来の有機EL表示装置においては、上述した通り、外光反射抑制のために設けられた円偏光板に含まれる直線偏光子の存在により、発光層から発光する光の透過率が40〜50%になるため、有機EL表示装置の輝度が低下することになる。
これに対し、本発明では、偏光子として、発光層の発光分画に対応するように透過率を変えた所定の領域を2以上含む偏光子(以下、「パターン偏光子」ともいう。)を有していることにより、各領域において、発光層から発光する光(例えば、赤色光)を50%より多く透過し、それ以外の光(例えば、青色光および緑色光)に対しては直線偏光子として働くため、有機EL表示装置の輝度が向上すると考えられる。なお、外光のうち、発光層から発光する光と同色の光については、発光層から発光する光とともに偏光子を透過することになるが、他の光については反射を抑制することができるため、外光反射の優れた抑制効果は維持することが可能となる。
次に、本発明の有機EL表示装置の全体の構成について図1を用いて説明した後に、各部の構成を詳述する。
図1は、本発明の有機EL表示装置の実施態様の一例を示す模式的な断面図である。
図1に示す有機EL表示装置10は、視認側から、パターン偏光子7と、光学異方性層6と、発光層3とをこの順に有する。
また、図1に示す通り、発光層3は、同一平面上に、少なくとも、第1色の光を発する複数の第1発光層3Rと、第2色の光を発する複数の第2発光層3Bと、第3色の光を発する複数の第3発光層3Gとを有する。
また、図1に示す通り、パターン偏光子7は、発光層3の第1発光層3Rから発光する第1色の光の透過率が60%以上であり、かつ、平均可視光透過率が30〜55%となる第1偏光領域7BG、発光層3の第2発光層3Bから発光する第2色の光の透過率が60%以上であり、かつ、平均可視光透過率が30〜55%となる第2偏光領域7RG、および、発光層3の第3発光層Gから発光する第3色の光の透過率が60%以上であり、かつ、平均可視光透過率が30〜55%となる第3偏光領域7RBからなる群から選択される領域を、少なくとも2領域有する。なお、図1に示す有機EL表示装置10おいては、パターン偏光子7が上記群から選択される3つの領域をいずれも有する好適態様が示されている。
また、図1に示す有機EL表示装置10は、パターン偏光子7における各領域(例えば、第1偏光領域7BG)は、対応する発光層3における各発光層(例えば、第1発光層3R)からの光のみを受光するように、各領域と各発光層とが発光方向に対して互いに重なるように配置されており、図1に示すように、パターン偏光子7および発光層3には、各領域(各層)を区画するブラックマトリックス8を有していることが好ましい。
一方、図1に示す有機EL表示装置10は、上述した構成に加えて、従来公知の有機EL表示装置と同様、視認側から、透明基板5、透明電極(陰極)4、金属電極(陽極)2、薄膜トランジスタ(thin film transistor:TFT)基板1とを有する態様が示されているが、本発明の有機EL表示装置は、透明基板5、透明電極4、金属電極2、および、TFT基板1の構成(例えば、層構成)については特に限定されない。
〔パターン偏光子〕
本発明の有機EL表示装置が有するパターン偏光子は、上述した通り、第1発光層から発光する第1色の光の透過率が60%以上であり、かつ、平均可視光透過率が30〜55%となる第1偏光領域、第2発光層から発光する第2色の光の透過率が60%以上であり、かつ、平均可視光透過率が30〜55%となる第2偏光領域、および、第3発光層から発光する第3色の光の透過率が60%以上であり、かつ、平均可視光透過率が30〜55%となる第3偏光領域からなる群から選択される領域を、少なくとも2領域有するものである。
ここで、本明細書においては、各色(第1色〜第3色)の光の透過率とは、各発光層(例えば、第1発光層)から発光する各色の光の発光スペクトルと、各発光層(例えば、第1発光層)と各偏光領域(例えば、第1偏光領域)とを重ね合わせた際に各偏光領域を透過してくる光の透過光スペクトルとを、同一条件で測定した後に、発光スペクトルを波長400〜700nmの間で積分した値を積分値Iとし、透過光スペクトルを波長400〜700nmの間で積分した値を積分値IIとし、積分値Iに対する積分値IIの比率を透過率と定義する。
また、平均可視光透過率とは、波長400〜700nmの可視光領域で1nm毎に光透過率を測定し、算術平均することにより求めた値をいう。
上記パターン偏光子の各偏光領域(第1偏光領域〜第3偏光領域)における各発光層から発光する各色の光の透過率は、60%以上であり、80%以下であるのが好ましく、70%以下であるのがより好ましく、65%以下であるのが更に好ましい。
また、パターン偏光子の各偏光領域は、いずれも平均可視光透過率が30〜55%であり、40〜55%であるのが好ましく、45〜55%であるのがより好ましく、50〜55%であるのが更に好ましい。
本発明においては、より高い輝度を有する有機EL表示装置が得られる理由から、パターン偏光子が、第1偏光領域、第2偏光領域、および、第3偏光領域をいずれも有しているのが好ましい。
また、同様の理由から、上記パターン偏光子は、吸収型直線偏光子であるのが好ましい。
上記パターン偏光子の各偏光領域(第1偏光領域〜第3偏光領域)の構成材料は、各発光層から発光する各色の光の透過率および平均可視光透過率が上述した値を満たすものであれば特に限定されないが、例えば、第1発光層から発光する第1色が赤色である場合は、第1発光層に対応して設けられる第1偏光領域は、赤色の光を60%以上透過させ、かつ、外光由来の反射光に含まれる青色および緑色の光に対しては直線偏光子として機能させる観点、すなわち、青色光および緑色光を吸収させる観点から、青色色素および緑色色素を含む二色性色素を用いるのが好ましい。
同様に、第2発光層から発光する第2色が青色である場合は、第2発光層に対応して設けられる第2偏光領域は、赤色色素および緑色色素を含む二色性色素を用いるのが好ましく、第3発光層から発光する第3色が緑である場合は、第3発光層に対応して設けられる第3偏光領域は、赤色色素および青色色素を含む二色性色素を用いるのが好ましい。
このような二色性色素としては、例えば、メロシアニン系、スチリル系、アゾメチン系、アントラキノン系、アゾ系、キノン系、キノフタロン系、ペリレン系、インジゴ系、テトラジン系などの公知の材料から適宜選択して用いることができ、具体的には、例えば、特開平9−73015号公報の[0012]〜[0025]段落に記載の化合物を挙げることができる。
また、二色性色素は側鎖に配向性基を有する高分子であってもよい。
本発明においては、上記パターン偏光子における第1偏光領域、第2偏光領域および第3偏光領域の各領域の境界に、ブラックマトリックス(黒色隔壁)が設けられているのが好ましい。
このようなブラックマトリックスの形成方法としては、例えば、遮光性顔料(例えば、カーボンブラック)を含有する感光性樹脂組成物を用いる方法が挙げられる。具体的には、例えば、偏光領域を形成する前の支持体上に、感光性樹脂組成物を塗布し、パターン状の露光し、現像により、偏光領域を形成する部分を除去する方法が挙げられる。
また、このような黒色感光性樹脂組成物としては、例えば、特開2015−138180号公報の[0037]〜[0060]段落に記載された組成物、特開2015−102792号公報の[0026]〜[0044]段落に記載された組成物などが挙げられる。
本発明においては、上記パターン偏光子の作製方法は特に限定されないが、例えば、支持体上に配向膜を形成し、配向膜に対して配向処理(例えば、ラビング処理、光配向処理など)を施した後に、上述した二色性色素を含有する塗布液を塗布し、硬化させる方法等が挙げられる。
上記支持体としては、ガラス基板やポリマーフィルムが挙げられ、ポリマーフィルムの材料としては、セルロース系ポリマー;ポリメチルメタクリレート、ラクトン環含有重合体等のアクリル酸エステル重合体を有するアクリル系ポリマー;熱可塑性ノルボルネン系ポリマー;ポリカーボネート系ポリマー;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー;ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマー;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体等のポリオレフィン系ポリマー;、塩化ビニル系ポリマー;ナイロン、芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー;イミド系ポリマー;スルホン系ポリマー;ポリエーテルスルホン系ポリマー;ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー;ポリフェニレンスルフィド系ポリマー;塩化ビニリデン系ポリマー;ビニルアルコール系ポリマー;ビニルブチラール系ポリマー;アリレート系ポリマー;ポリオキシメチレン系ポリマー;エポキシ系ポリマー;またはこれらのポリマーを混合したポリマーが挙げられる。
なお、本発明のパターン偏光子は、このような支持体を兼ねる態様であってもよい。
また、上記配向膜を形成する材料はポリマー材料であるのが好ましく、その具体例としては、ポリビニルアルコール又はポリイミド、及びその誘導体が好ましい。特に変性又は未変性のポリビニルアルコールが好ましい。
本発明に使用可能な配向膜については、例えば、国際公開第01/88574号の43頁24行〜49頁8行に記載された配向膜;特許第3907735号公報の段落[0071]〜[0095]に記載の変性ポリビニルアルコール;特開2012−155308号公報に記載された液晶配向剤により形成される液晶配向膜;等が挙げられる。
また、使用可能な他の配向膜として光配向膜が挙げられ、例えば、国際公開第2005/096041号の段落[0024]〜[0043]に記載されたポリアミド化合物やポリイミド化合物などのポリマー材料;特開2012−155308号公報に記載された光配向性基を有する液晶配向剤により形成される液晶配向膜;Rolic echnologies社製の商品名LPP−JP265CPなどを用いることができる。
なお、本発明のパターン偏光子は、このような配向膜を兼ねる態様であってもよい。
本発明においては、パターン偏光子の厚みは特に限定されないが、支持体や配向膜を含まない偏光領域における厚みは、300〜2000nmであるのが好ましく、400〜1000nmであるのがより好ましい。
〔光学異方性層〕
本発明の有機EL表示装置が有する光学異方性層は、特に限定されず、従来公知の光学異方性層を適宜採用して用いることができる。
本発明においては、上記光学異方性層は、液晶性化合物を含む光学異方性層であるのが好ましい。なお、上記光学異方性層は、単層構造であっても、積層構造であってもよい。
<液晶性化合物>
一般的に、液晶性化合物はその形状から、棒状タイプと円盤状タイプに分類できる。さらにそれぞれ低分子と高分子タイプがある。高分子とは一般に重合度が100以上のものを指す(高分子物理・相転移ダイナミクス,土井 正男 著,2頁,岩波書店,1992)。本発明では、いずれの液晶性化合物を用いることもできるが、棒状液晶性化合物またはディスコティック液晶性化合物(円盤状液晶性化合物)を用いるのが好ましい。2種以上の棒状液晶性化合物、2種以上の円盤状液晶性化合物、または棒状液晶性化合物と円盤状液晶性化合物との混合物を用いてもよい。上述の液晶性化合物の固定化のために、重合性基を有する棒状液晶性化合物または円盤状液晶性化合物を用いて形成することがより好ましく、液晶性化合物が1分子中に重合性基を2以上有することがさらに好ましい。液晶性化合物が二種類以上の混合物の場合には、少なくとも1種類の液晶性化合物が1分子中に2以上の重合性基を有していることが好ましい。
棒状液晶性化合物としては、例えば、特表平11−513019号公報の請求項1や特開2005−289980号公報の段落[0026]〜[0098]に記載のものを好ましく用いることができ、ディスコティック液晶性化合物としては、例えば、特開2007−108732号公報の段落[0020]〜[0067]や特開2010−244038号公報の段落[0013]〜[0108]に記載のものを好ましく用いることができるが、これらに限定されない。
本発明においては、外光反射の優れた抑制効果をより維持することができる理由から、光学異方性層が、下記式(1)を満たしているのが好ましい。
120≦Re(550)≦160nm ・・・(1)
ここで、式(1)中、Re(550)は、光学異方性層の波長550nmにおける面内レターデーションを表す。
また、本発明においては、広い波長領域においてλ/4板として機能し、円偏光板としてより好適に用いることができる理由から、光学異方性層が、λ/2板とλ/4板とを有する積層体であるのが好ましい。
なお、本明細書において、「円偏光板」とは、特別な記述がない限り、長尺の円偏光板、および、表示装置に組み込まれる大きさに裁断された円偏光板の両者を含む意味で用いている。また、ここでいう「裁断」には「打ち抜き」および「切り出し」等も含むものとする。
<λ/2板>
λ/2板とは、特定の波長λnmにおける面内レターデーションRe(λ)がRe(λ)=λ/2を満たす光学異方性層のことをいう。なお、この式は、可視光域のいずれかの波長(例えば、550nm)において達成されていればよい。
本発明においては、λ/2板の波長550nmにおける面内レターデーションRe(550)が、205〜275nmであるのが好ましく、215〜265nmであるのがより好ましい。
波長550nmで測定したλ/2板の厚み方向のレターデーション値であるRth(550)は、本発明の効果がより優れる点で、−240〜240nmであることが好ましく、−160〜160nmであることがより好ましい。
λ/2板の厚みは、特に制限されないが、表示装置の薄型化を図りやすくなる理由から、0.5〜10μmが好ましく、0.5〜5μmがより好ましい。
なお、上記厚みは平均厚みを意図し、λ/2板の任意の5点の厚みを測定し、それらを算術平均したものである。
λ/2板は、光学特性の温度変化や湿度変化を小さくできることから、重合性基を有する液晶性化合物(棒状液晶性化合物または円盤状液晶性化合物)を用いて形成することがより好ましい。液晶性化合物は2種類以上の混合物でもよく、その場合少なくとも1つが2以上の重合性基を有していることが好ましい。
つまり、λ/2板は、重合性基を有する棒状液晶性化合物または重合性基を有する円盤状液晶性化合物が重合によって固定されて形成された層であることが好ましく、この場合、層となった後はもはや液晶性を示す必要はない。
棒状液晶性化合物または円盤状液晶性化合物に含まれる重合性基の種類は特に制限されず、付加重合反応が可能な官能基が好ましく、重合性エチレン性不飽和基または環重合性基が好ましい。より具体的には、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基などが好ましく挙げられ、(メタ)アクリロイル基がより好ましい。なお、(メタ)アクリロイル基とは、メタアクリロイル基またはアクリロイル基を意味する表記である。
<λ/4板>
λ/4板とは、ある特定の波長の直線偏光を円偏光に(または円偏光を直線偏光に)変換する機能を有する板であり、特定の波長λnmにおける面内レターデーションRe(λ)がRe(λ)=λ/4を満たす光学異方性層のことをいう。なお、この式は、可視光域のいずれかの波長(例えば、550nm)において達成されていればよい。
本発明においては、λ/4板の波長550nmにおける面内レターデーションRe(550)が、100〜150nmであるのが好ましく、110〜140nmであるのがより好ましい。
波長550nmで測定したλ/4板の厚み方向のレターデーション値であるRth(550)は、本発明の効果がより優れる点で、−120〜120nmであることが好ましく、−80〜80nmであることがより好ましい。
λ/4板の厚みは、特に制限されないが、表示装置の薄型化を図りやすくなる理由から、0.5〜10μmが好ましく、0.5〜5μmがより好ましい。
なお、上記厚みは平均厚みを意図し、λ/4板の任意の5点の厚みを測定し、それらを算術平均したものである。
λ/4板は、重合性基を有する液晶性化合物(棒状液晶性化合物または円盤状液晶性化合物)が重合等によって固定されて形成された層であることが好ましく、この場合、層となった後はもはや液晶性を示す必要はない。
本発明においては、上述したλ/2板とλ/4板とを有する積層体を光学異方性層として用いる場合は、広い波長領域において円偏光板として機能する理由から、円偏光板が、上述した偏光子、λ/2板およびλ/4板をこの順に有しているのが好ましい。また、λ/4板の面内遅相軸とλ/2板の面内遅相軸とのなす角度は60°であることが好ましい。
上述したλ/2板とλ/4板の形成方法は特に制限されず、公知の方法が挙げられる。
例えば、所定の基板(仮基板や、λ/2板およびλ/4板のいずれか一方を含む)に、重合性基を有する液晶性化合物を含む光学異方性層形成用組成物(以後、単に「組成物」とも称する。)を塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜に対して硬化処理(紫外線の照射(光照射処理)または加熱処理)を施すことにより、製造することができる。なお、必要に応じて、後述する配向膜を用いてもよい。
上記組成物の塗布としては、公知の方法(例えば、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法)により実施できる。
上記組成物には、上述した液晶性化合物以外の成分が含まれていてもよい。
例えば、組成物には、重合開始剤が含まれていてもよい。使用される重合開始剤は、重合反応の形式に応じて選択され、例えば、熱重合開始剤、光重合開始剤が挙げられる。例えば、光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物、アシロインエーテル、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物、多核キノン化合物、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせなどが挙げられる。
重合開始剤の使用量は、組成物の全固形分に対して、0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがより好ましい。
また、組成物には、塗工膜の均一性、膜の強度の点から、重合性モノマーが含まれていてもよい。
重合性モノマーとしては、ラジカル重合性またはカチオン重合性の化合物が挙げられる。好ましくは、多官能性ラジカル重合性モノマーであり、上記の重合性基含有の液晶性化合物と共重合性のものが好ましい。例えば、特開2002−296423号公報中の段落[0018]〜[0020]に記載のものが挙げられる。
重合性モノマーの添加量は、液晶性化合物の全質量に対して、1〜50質量%であることが好ましく、2〜30質量%であることがより好ましい。
また、組成物には、塗工膜の均一性、膜の強度の点から、界面活性剤が含まれていてもよい。
界面活性剤としては、従来公知の化合物が挙げられるが、特にフッ素系化合物が好ましい。具体的には、例えば特開2001−330725号公報中の段落[0028]〜[0056]に記載の化合物、特願2003−295212号明細書中の段落[0069]〜[0126]に記載の化合物が挙げられる。
また、組成物には溶媒が含まれていてもよく、有機溶媒が好ましく用いられる。
有機溶媒としては、例えば、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤が好ましく用いられる。
具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、メチルイソプロピルケトン、エチルイソプロピルケトン、ジイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−t−ブチルケトン、ジアセチル、アセチルアセトン、アセトニルアセトン、ジアセトンアルコール、メシチルオキサイド、クロロアセトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、アセトフェノン等をあげることができる。この中でも、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンが好ましい。これらの溶媒は単独で用いても、任意の混合比で混合して用いてもよい。
また、組成物には、偏光子界面側垂直配向剤、空気界面側垂直配向剤など垂直配向促進剤、偏光子界面側水平配向剤、空気界面側水平配向剤など水平配向促進剤などの各種配向剤が含まれていてもよい。
さらに、組成物には、上記成分以外に、密着改良剤、可塑剤、ポリマーなどが含まれていてもよい。
本発明においては、上記光学異方性層の厚み(上述したλ/2板とλ/4板を有する場合はこれらの厚みの合計)については特に限定されないが、0.1〜10μmであるのが好ましく、0.5〜5μmであるのがより好ましい。
〔発光層〕
本発明の有機EL表示装置が有する発光層は、同一平面上に、少なくとも、第1色の光を発する複数の第1発光層と、第2色の光を発する複数の第2発光層と、第3色の光を発する複数の第3発光層とを有する。
ここで、上記発光層としては、いわゆる3色発光方式の有機EL表示装置に用いられる発光層と同様のものを用いることができる。
本発明においては、色再現性を向上できる理由から、第1色、第2色および第3色の光のスペクトルの極大波長が互いに50nm以上離れているのが好ましく、第1色、第2色および第3色の光のスペクトルの極大波長が、それぞれ、430〜480nm、500〜550nm、および、600〜650nmであるのがより好ましい。
上記発光層の構成としては、少なくとも活性層(狭義の発光層)を有するものであれば特に限定されず、陽極側から、正孔輸送層、活性層、電子輸送層の順に積層されている態様が好ましい。
また、正孔輸送層と陽極との間に正孔注入層が積層される態様;活性層と電子輸送層との間に電子輸送性中間層(正孔ブロック層)が積層されている態様;活性層と正孔輸送層との間に正孔輸送性中間層(電子ブロック層)が積層される態様;陰極と電子輸送層との間に電子注入層が積層される態様などが好適に挙げられる。
上記発光層の具体的な層構成として、下記が挙げられるが本発明はこれらの構成に限定されるものではない。
・(陽極側)正孔輸送層/活性層/電子輸送層(陰極側)
・(陽極側)正孔輸送層/活性層/ブロック層/電子輸送層(陰極側)
・(陽極側)正孔輸送層/活性層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層(陰極側)
・(陽極側)正孔注入層/正孔輸送層/活性層/電子輸送層/電子注入層(陰極側)
・(陽極側)正孔注入層/正孔輸送層/活性層/ブロック層/電子輸送層(陰極側)
・(陽極側)正孔注入層/正孔輸送層/活性層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層(陰極側)
・(陽極側)正孔注入層/正孔輸送層/励起子ブロック層/活性層/電子輸送層/電子注入層(陰極側)
このような各構成材料としては、例えば、特開2014−199274号公報の[0058]〜[0083]段落に記載された各構成材料や、特開2013−165089号公報の[0039]〜[0177]段落に記載された有機材料(B)における発光材料などが挙げられる。
〔透明基板〕
本発明の有機EL表示装置は、図1に示す通り、透明基板を有していることが好ましい。
透明基板は、発光層から発光する光を散乱または減衰させない基板であることが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
このような透明基板としては、例えば、特開2008−270736号公報の[0070]〜[0073]段落に記載された基板が挙げられる。
〔金属電極(陽極)〕
本発明の有機EL表示装置は、図1に示す通り、金属電極(陽極)を有していることが好ましい。
陽極は、通常、発光層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
また、陽極としては、例えば、特開2008−270736号公報の[0074]〜[0081]段落に記載された陽極が挙げられる。
〔透明電極(陰極)〕
本発明の有機EL表示装置は、図1に示す通り、透明電極(陰極)を有していることが好ましい。
陰極は、通常、有機層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
また、陰極としては、例えば、特開2008−270736号公報の[0082]〜[0089]段落に記載された陰極が挙げられる。
以下に実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す実施例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1]
〔青色発光素子の作製〕
2.5cm×2.5cmの酸化インジウム錫(ITO)膜を有する、厚み0.7mmのガラス基板(ITO膜厚:70nm)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間、紫外線(ultraviolet:UV)−オゾン処理を行った。
次いで、ガラス基板のITO膜上に、真空蒸着装置(トッキ社製、Small−ELVESS)を用いて、真空蒸着法にて以下の有機化合物層を順次蒸着した。
・第1層(正孔注入層):HAT−CN(膜厚10nm)
・第2層(正孔輸送層):NPD(膜厚30nm)
・第3層(発光層):ADNおよびDPAVBi(質量比97:3,膜厚30nm)
・第4層(電子輸送層):電子輸送材料T(膜厚40nm)
次いで、上記第4層上に、フッ化リチウム1nmおよび金属アルミニウム100nmをこの順に蒸着し、陰極とした。
陰極を蒸着した後の積層体を、大気に触れさせることなく、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れ、ガラス製の封止缶および紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、青色発光素子(以下、「発光素子B」ともう。)を作製した。
HAT-CN
NPD
ADN
DPAVBi
電子輸送材料T
〔緑色発光素子の作製〕
上記発光素子Bの作製において、第3層(発光層)を以下のように変更した以外は、発光素子Bと同様に、緑色発光素子(以下、「発光素子G」ともう。)を作製した。
・第3層(発光層):CBPおよび緑色発光材料G(質量比97:6,膜厚30nm)
CBP
緑色発光材料G
〔赤色発光素子の作製〕
上記発光素子Bの作製において、第3層(発光層)を以下のように変更した以外は、発光素子Bと同様に、赤色発光素子(以下、「発光素子R」ともう。)を作製した。
第3層(発光層):BAlqおよび赤色発光材料R(質量比97:6,膜厚30nm)
BAlq
赤色発光材料R
<各発光素子のスペクトル>
作製した発光素子B、発光素子Gおよび発光素子Rの発光スペクトルを測定したところ、発光素子B、発光素子Gおよび発光素子Rの発光スペクトルが最大となる波長は、それぞれ、463nm、517nmおよび622nmであった。
[実施例2]
〔配向層1形成用塗布液AL−1の調製〕
下記の組成物を調製し、孔径30μmのポリプロピレン製フィルタでろ過して、配向層1形成用塗布液AL−1として用いた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
配向層1形成用塗布液AL−1の組成
―――――――――――――――――――――――――――――――――
下記変性ポリビニルアルコール 2.4質量部
イソプロピルアルコール 1.6質量部
メタノール 36質量部
水 60質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――
〔偏光子:偏光領域RG形成用塗布液の調製〕
上述した発光素子B(青色発光素子)に対応する偏光子の偏光領域RG形成用の塗布液RGを調製した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
偏光領域RG形成用塗布液RGの組成
―――――――――――――――――――――――――――――――――
下記二色性色素P 52.60質量部
下記二色性色素C 9.95質量部
下記含フッ素化合物F 0.32質量部
イルガキュア819(BASF社製) 3.00質量部
クロロホルム 1461.60質量部
シクロペンタノン 162.40質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――
二色性色素P
二色性色素C
含フッ素化合物F
〔偏光子:偏光領域RB形成用塗布液の調製〕
上述した発光素子G(緑色発光素子)に対応する偏光子の偏光領域RB形成用の塗布液RBを調製した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
偏光領域RB形成用塗布液RBの組成
―――――――――――――――――――――――――――――――――
上記二色性色素P 52.60質量部
下記二色性色素Y 7.11質量部
上記二色性色素C 5.69質量部
上記含フッ素化合物F 0.32質量部
イルガキュア819(BASF社製) 3.00質量部
クロロホルム 1461.60質量部
シクロペンタノン 162.40質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――
二色性色素Y
〔偏光子:偏光領域BG形成用塗布液の調製〕
上述した発光素子R(赤色発光素子)に対応する偏光子の偏光領域BG形成用の塗布液BGを調製した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
偏光領域BG形成用塗布液BGの組成
―――――――――――――――――――――――――――――――――
上記二色性色素P 52.60質量部
上記二色性色素Y 28.4質量部
下記二色性色素M 5.69質量部
上記含フッ素化合物F 0.32質量部
イルガキュア819(BASF社製) 3.00質量部
クロロホルム 1461.60質量部
シクロペンタノン 162.40質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――
二色性色素M
〔パターン偏光子1の作製〕
<配向層1aの形成>
市販のガラス基板上に、調製した配向層1形成用塗布液AL−1を塗布して乾燥し、配向層1aを形成した。
次いで、形成した配向層1aにラビング処理を施した。
<偏光領域RGの形成>
ラビング処理を施した配向層1a上に、上述した偏光領域RG形成用塗布液RGを、スピンコーターを用いて2000rpmで10秒間キャストした。
次いで、膜面温度170℃で30秒間熟成した後、膜面温度80℃まで冷却し、酸素濃度0.3%以下の窒素雰囲気下において膜面温度80℃でUVを照射(照度1,200mJ/cm2)し、偏光領域RGを形成した。なお、形成した偏光領域RGのみの厚みを干渉膜厚計で測定したところ、437nmであった。
形成した偏光領域RGについて、可視光領域である400〜700nmにおける平均可視光透過率を測定したところ、52%であった。
また、形成した偏光領域RGについて、上述した測定方法により、偏光領域RGにおける発光素子B(青色発光素子)から発光する光の透過率を測定したところ、61%であった。
<偏光領域RBの形成>
ラビング処理を施した配向層1a上に、上述した偏光領域RB形成用塗布液RBを、スピンコーターを用いて2000rpmで10秒間キャストした。
次いで、膜面温度170℃で30秒間熟成後、膜面温度80℃まで冷却し、酸素濃度0.3%以下の窒素雰囲気下において膜面温度80℃でUVを照射(照度1,200mJ/cm2)し、偏光領域RBを形成した。なお、形成した偏光領域RBのみの厚みを干渉膜厚計で測定したところ、459nmであった。
形成した偏光領域RBについて、可視光領域である400〜700nmにおける平均可視光透過率を測定したところ、54%であった。
また、形成した偏光領域RBについて、上述した測定方法により、偏光領域RBにおける発光素子G(緑色発光素子)から発光する光の透過率を測定したところ、61%であった。
<偏光領域BGの形成>
ラビング処理を施した配向層1a上に、上述した偏光領域BG形成用塗布液BGを、スピンコーターを用いて2000rpmで10秒間キャストした。
次いで、膜面温度170℃で30秒間熟成後、膜面温度80℃まで冷却し、酸素濃度0.3%以下の窒素雰囲気下において膜面温度80℃でUVを照射(照度1,200mJ/cm2)し、偏光領域BGを形成した。なお、形成した偏光領域BGのみの厚みを干渉膜厚計で測定したところ、606nmであった。
形成した偏光領域BGについて、可視光領域である400〜700nmにおける平均可視光透過率を測定したところ、49%であった。
また、形成した偏光領域BGについて、上述した測定方法により、偏光領域BGにおける発光素子R(赤色発光素子)から発光する光の透過率を測定したところ、63%であった。
[実施例3]
〔隔壁作製用黒色感光性樹脂組成物の調製〕
下記表1に記載の量のK顔料分散物1およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合し、150rpm、10分間攪拌した。
次いで、下記表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA液、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ジエトキシカルボニルメチルアミノ)−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、および、界面活性剤1をはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150rpm、30分間攪拌することにより、黒色感光性樹脂組成物を調製した。
なお、下記表1に記載の量は質量部であり、詳しくは以下の組成となっている。
<K顔料分散物1>
・カーボンブラック(デグッサ社製 Nipex35) 13.1%
・分散剤(下記化合物1) 0.65%
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、分子量3.7万) 6.72%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 79.53%
<バインダー2>
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=78/22モル比のランダム共重合物、分子量3.8万) 27%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73%
<DPHA液>
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合禁止剤MEHQ 500ppm含有、日本化薬(株)製、商品名:KAYARAD DPHA) 76%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 24%
<界面活性剤1>
・下記構造物1 30%
・メチルエチルケトン 70%
〔黒色隔壁(ブラックマトリックス)の形成〕
市販のポリメチルメタクリレートフィルムを23℃に温調後、スリット状ノズルを有するガラス基板用コーター(エフ・エー・エス・アジア社製、商品名:MH−1600)にて、上記表1に記載の黒色感光性樹脂組成物を塗布した。
次いで、真空乾燥装置(VCD、東京応化工業(株)製)を用いて30秒間、溶媒の一部を除去して塗布層の流動性を無くした後、120℃で3分間プリベークして黒色感光層K1を得た。
次に、超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング株式会社製)で、基板とマスク(画像パターンを有す石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と黒色感光層K1の間の距離を200μmに設定し、窒素雰囲気下、露光量300mJ/cm2でパターン露光した。
次に、純水をシャワーノズルにて噴霧して、黒色感光層K1の表面を均一に湿らせた後、水酸化カリウム系現像液(KOHおよびノニオン界面活性剤含有、商品名:CDK−1、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を用いて、23℃で80秒間、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像し、パターニング画像を得た。
次いで、超純水を、超高圧洗浄ノズルにて9.8MPaの圧力で噴射して残渣除去を行い、大気下にて露光量2000mJ/cm2にてポスト露光を行ってブラックマトリックスを得た。
なお、ポリメチルメタクリレートフィルム表面には、この黒色隔壁により隔てられた微細領域が形成された。
〔配向層1bの形成〕
黒色隔壁に囲まれた細部領域の凹部に、調製した配向層1形成用塗布液AL−1をピエゾ方式のヘッドを用いて、打滴し、乾燥し、配向層1bを形成した。
次いで、形成した配向層1bにラビング処理を施した。
〔パターン偏光子1の作製〕
配向層1bを有する凹部のうち、発光素子Bに対応する凹部に、偏光領域RG形成用塗布液RGをピエゾ方式のヘッドを用いて、打滴した。同様に、発光素子Gに対応する凹部に偏光領域RB形成用塗布液RBを打滴し、発光素子Rに対応する凹部に偏光領域BG形成用塗布液BGを打滴した。なお、塗布液の打滴は、凹部に形成される偏光領域RG、偏光領域RB、および、偏光領域BGの膜厚が、それぞれ437nm、459nm、606nmとなるように調整した。
次いで、膜面温度170℃で30秒間熟成した後、膜面温度80℃まで冷却し、酸素濃度0.3%以下の窒素雰囲気下において膜面温度80℃でUVを照射(照度1,200mJ/cm2)し、各偏光領域を形成することにより、パターン偏光子1を作製した。
[実施例4]
〔偏光子1の表面処理(配向層1cの形成)〕
実施例3で作製したパターン偏光子1の表面に、配向層1形成用塗布液AL−1を用いて配向層1cを形成した。
次いで、実施例3において配向層1b表面に施したラビング方向に対して45°の方向に、配向層1c表面にラビング処理を施した。
〔光学異方性層1の作製〕
下記の組成の光学異方性層1(Aプレート)用塗布液1を調製した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
光学異方性層1用塗布液1の組成
―――――――――――――――――――――――――――――――――
下記逆波長分散液晶性化合物R−3 100質量部
光重合開始剤 3.0質量部
(イルガキュア819、BASF(株)製)
下記含フッ素化合物A 0.8質量部
下記架橋性ポリマーO−2 0.3質量部
クロロホルム 588質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――


ラビング処理を施した配向層1cの表面上に、光学異方性層用塗布液1をバーコーターを用いて塗布した。
次いで、膜面温度100℃で60秒間加熱熟成し、70℃まで冷却した後に、空気下にて70mW/cm2の空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて1000mJ/cm2の紫外線を照射して、その配向状態を固定化することにより光学異方性層1を形成した。
この手順により、ポリメチルメタクリレートフィルムと偏光層1と光学異方性層1とからなる積層体を形成した。
なお、このようにして作製したポリメチルメタクリレートフィルムと偏光層1と光学異方性層1の積層体を、円偏光板1と呼称する。
また、光学異方性層1のReおよびRthを上述した測定方法により測定したところ、波長450nm、波長550nmおよび波長650nmにおけるReは、それぞれ、108nm、130nmおよび137nmであり、波長550nmにおけるRthは、65nmであった。
[実施例5]
〔配向層2付き仮支持体の作製〕
市販のPET(ポリエチレンテレフタラート)フィルムの表面に、下記の組成の配向層2形成用塗布液を用いて配向層2を形成し、PETを仮支持体とする配向層2付き仮支持体を作製した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
配向層2形成用塗布液の組成
―――――――――――――――――――――――――――――――――
ポリビニルアルコールPVA103(クラレ社製) 2.4質量部
イソプロピルアルコール 1.6質量部
メタノール 36質量部
水 60質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――
〔光学異方性層2の作製〕
下記の組成の光学異方性層2(Cプレート)用塗布液2を調製した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
光学異方性層2用塗布液2の組成
―――――――――――――――――――――――――――――――――
下記液晶性化合物B01 80質量部
下記液晶性化合物B02 20質量部
下記垂直配向剤S01 1質量部
下記垂直配向剤S02 0.5質量部
エチレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリアクリレート
(V#360、大阪有機化学(株)製) 8質量部
イルガキュアー907(BASF(株)製) 3質量部
カヤキュアーDETX(日本化薬(株)製) 1質量部
下記重合体B03 0.4質量部
メチルエチルケトン 170質量部
シクロヘキサノン 30質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――
配向層2付き仮支持体の配向層2表面上に、調製した光学異方性層2用塗布液2をバーコーターを用いて塗布した。
次いで、膜面温度60℃で60秒間熟成させた後に、空気下にて70mW/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて1000mJ/cmの紫外線を照射して、その配向状態を固定化することにより、光学異方性層2を作製した。
また、光学異方性層2のReおよびRthを上述した測定方法により測定したところ、波長550nmにおけるReは0nmであり、Rthは−60nmであった。
〔円偏光板2の作製〕
実施例4で作製した円偏光板1の光学異方性層1(Aプレート)の側に、粘着剤(SK2057、綜研化学社製)を用いて、光学異方性層2(Cプレート)と配向層2付き仮支持体との積層体の光学異方性層2側を貼合した。
貼合後に仮支持体を剥離して、円偏光板1と光学異方性層2との積層体を作製した。このように作製した円偏光板1と光学異方性層2との積層体を円偏光板2と呼称する。
[比較例1]
〔偏光子K形成用塗布液Kの調製〕
下記の組成の偏光子K形成用塗布液Kを調製した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
偏光子K形成用塗布液Kの組成
―――――――――――――――――――――――――――――――――
上記二色性色素P 52.60質量部
上記二色性色素Y 8.30質量部
上記二色性色素M 3.30質量部
上記二色性色素C 5.0質量部
含フッ素化合物F 0.32質量部
イルガキュア819(BASF社製) 3.00質量部
クロロホルム 1461.60質量部
シクロペンタノン 162.40質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――
〔配向層1aの形成〕
市販のガラス基板上に、調製した配向層1形成用塗布液AL−1を塗布し、乾燥した。
次いで、形成した配向層1aにラビング処理を施した。
〔偏光子Kの作製〕
ラビング処理を施した配向層1aの面上に、調製した偏光子K形成用塗布液Kをスピンコーターで2000rpmで10秒間キャストした。
膜面温度170℃で30秒間熟成後、膜面温度80℃まで冷却し、酸素濃度0.3%以下の窒素雰囲気下において膜面温度80℃でUVを照射(照度1,200mJ/cm)し、膜厚485nmの偏光子Kを形成した。
作製した偏光子Kについて可視光領域である400〜700nmにおける平均可視光透過率を測定したところ、52%であった。
[比較例2]
〔配向層1dの形成〕
市販のポリメチルメタクリレートフィルム上に、調製した配向層1形成用塗布液AL−1を塗布し、乾燥した。
次いで、形成した配向層1dにラビング処理を施した。
〔偏光子Kの作製〕
ラビング処理を施した配向層1dの面上に、比較例1で調製した偏光子K形成用塗布液Kをスピンコーターで2000rpmで10秒間キャストした。
膜面温度170℃で30秒間熟成後、膜面温度80℃まで冷却し、酸素濃度0.3%以下の窒素雰囲気下において膜面温度80℃でUVを照射(照度1,200mJ/cm)し、膜厚485nmの偏光子Kを形成した。
[比較例3]
〔偏光子Kの表面処理(配向層1eの形成)〕
比較例2で作製した偏光子Kの表面に、調製した配向層1形成用塗布液AL−1を用いて配向層1eを形成した。
次いで、比較例2において配向層1d表面に施したラビング方向に対して45°の方向に、配向層1e表面にラビング処理を施した。
〔円偏光板3の作製〕
光学異方性層1(Aプレート)用塗布液1を塗布する表面を、配向層1cから配向層1eに変更した以外は、実施例4と同様の方法で、光学異方性層1を作製した。
このようにして作製したポリメチルメタクリレートフィルムと偏光層Kと光学異方性層1との積層体を、円偏光板3と呼称する。
[比較例4]
〔円偏光板4の作製〕
比較例3で作製した円偏光板3の光学異方性層1(Aプレート)の側に、粘着剤(SK2057、綜研化学社製)を用いて、実施例5で作製した光学異方性層2(Cプレート)と配向層2付き仮支持体との積層体の光学異方性層2側を貼合した。貼合後に仮支持体を剥離して、円偏光板3と光学異方性層2との積層体を作製した。このようにして作製した円偏光板3と光学異方性層2との積層体を円偏光板4と呼称する。
〔有機EL発光表示装置の作製〕
支持体としてのガラス基板上に、低温ポリシリコンからなるTFT駆動回路を形成し、その上にアクリル樹脂からなる平坦化膜を形成した。
この上に、透明導電膜としての酸化インジウム錫(ITO)をスパッタリング法にて120nm形成してパターニングした。
次いで、アクリル樹脂により素子分離膜を形成し、陽極側透明電極基板を作製した。これを2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間、UV−オゾン処理を行った。
この透明電極膜上に、有機化合物および陰極材料を真空蒸着により成膜した。
有機化合物および陰極材料の真空蒸着による有機EL発光素子の成膜としては、ブルー(B)の画素は実施例1に記載の発光素子Bと同じ構成とし、グリーン(G)の画素は実施例1に記載の発光素子Gと同じ構成とし、レッド(R)の画素は実施例1の発光素子Rと同じ構成として成膜した。なお、RGB画素は、それぞれをマトリクス状に配列した構成とし、パネルサイズは対角で3.75インチ、画素数は縦300、横400とした。
また、保護膜として、窒化酸化シリコンを700nm成膜し、保護層付きの有機EL表示素子を作製した。
〔有機EL発光素子へ円偏光板の実装および反射光の評価〕
作製した保護層付きの有機EL表示素子に、円偏光板1〜4を感圧粘着剤を用いて貼合し、有機EL表示装置を作製した。この際、円偏光板1および2については、発光層の発光素子B、G、Rの各々に偏光領域RG、偏光領域RB、および、偏光領域BGが積層されるように貼合し、有機EL表示装置を作製した。
作製した有機EL表示装置について、黒表示時の反射率を目視で評価したところいずれも同程度であった。一方、白色表示時の明るさを目視により評価したところ、円偏光板1および2を搭載した有機EL表示装置は、円偏光板3および4を搭載した有機EL表示装置より明るいことが明らかになった。
1 TFT基板
2 金属電極(陽極)
3 発光層
3R 第1発光層
3B 第2発光層
3G 第3発光層
4 透明電極(陰極)
5 透明基板
6 光学異方性層
7 パターン偏光子
7BG 第1偏光領域
7RG 第2偏光領域
7RB 第3偏光領域
8 ブラックマトリックス
10 有機EL表示装置

Claims (6)

  1. 偏光子と、光学異方性層と、発光層とをこの順に有する有機エレクトロルミネッセンス表示装置であって、
    前記発光層が、同一平面上に、少なくとも、第1色の光を発する複数の第1発光層と、第2色の光を発する複数の第2発光層と、第3色の光を発する複数の第3発光層とを有し、
    前記第1色、前記第2色および前記第3色の光のスペクトルの極大波長が互いに異なり、
    前記偏光子が、前記第1発光層から発光する前記第1色の光の透過率が60%以上であり、かつ、平均可視光透過率が30〜55%となる第1偏光領域、前記第2発光層から発光する前記第2色の光の透過率が60%以上であり、かつ、平均可視光透過率が30〜55%となる第2偏光領域、および、前記第3発光層から発光する前記第3色の光の透過率が60%以上であり、かつ、平均可視光透過率が30〜55%となる第3偏光領域からなる群から選択される領域を、少なくとも2領域有する、有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  2. 前記偏光子が、前記第1偏光領域、前記第2偏光領域、および、前記第3偏光領域をいずれも有する、請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  3. 前記第1偏光領域、前記第2偏光領域、および、前記第3偏光領域の各領域の境界にブラックマトリックスが設けられている、請求項1または2に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  4. 前記第1色、前記第2色および前記第3色の光のスペクトルの極大波長が互いに50nm以上離れている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  5. 前記第1色、前記第2色および前記第3色の光のスペクトルの極大波長が、それぞれ、430〜480nm、500〜550nm、および、600〜650nmである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  6. 前記偏光子が、吸収型直線偏光子であり、
    前記光学異方性層が、下記式(I)を満たす、請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
    120≦Re(550)≦160nm ・・・(1)
    ここで、式(1)中、Re(550)は、光学異方性層の波長550nmにおける面内レターデーションを表す。
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