JP6510619B1 - フェルール構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】レンズに水滴が付着することを抑制すること。【解決手段】本開示のフェルール構造体10は、複数の光導波路を構成する光導波部材を保持する保持部と、相手方フェルールとの接続端面から凹んで形成された凹所23と、前記凹所の底面となるベース面23Aに形成され、それぞれの前記光導波路に対応して配置された複数のレンズ部22により構成されるレンズアレイと、を備える。前記レンズアレイの形成された前記ベース面から凹んだ溝部231が、前記レンズアレイの外側に形成されている。【選択図】図8

Description

本発明は、フェルール構造体に関する。
端面にレンズを有するフェルール同士が対向することによって、光ファイバ同士を光学的に接続するレンズフェルール付光コネクタの技術が知られている。特許文献1には、光ファイバを保持するフェルール本体と、レンズとを一体成型することで、フェルール本体とレンズとをそれぞれ位置合わせして組立てる手間を減らすことが開示されている。
また、光ファイバの端部を保持するフェルール本体と、レンズアレイとを別体で構成したものが知られている。特許文献2には、フェルール本体の前面と光ファイバの端面とを研磨した上で、フェルール本体の前面にレンズアレイを装着することが開示されている。
特開2008−151843号公報 特表2014−521996号公報
特許文献1、2に記載のフェルールでは、フェルールの端面に凹所が形成されており、その凹所の底面にレンズアレイが配置されている。但し、レンズアレイのベース面を凹所の底面とする構成では、高温多湿の環境下で凹所に水滴が形成されると、レンズに水滴が付着しやすくなる。光路となるレンズに水滴が付着した場合には、光が散乱してしまい、伝送損失が増大してしまう。なお、レンズに付着した水滴が蒸発した後においても、レンズに水垢が形成されることがあり、この水垢によって光が散乱するおそれもある。
本発明の幾つかの実施形態は、レンズに水滴が付着することを抑制することを目的とする。
本発明の幾つかの実施形態は、複数の光導波路を構成する光導波部材を保持する保持部と、続端面から凹んで形成された凹所と、前記凹所の底面となるベース面に形成され、それぞれの前記光導波路に対応して配置された複数のレンズ部により構成されるレンズアレイと、を備え、前記レンズアレイの形成された前記ベース面から凹んだ溝部が、複数の前記レンズ部を囲繞するように、前記レンズアレイの外側に形成されており、前記レンズアレイの端部の前記レンズ部と、前記凹所の側壁面との間に、前記溝部が形成されていることを特徴とするフェルール構造体である。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明の幾つかの実施形態によれば、レンズに水滴が付着することを抑制できる。
図1A及び図1Bは、第1実施形態のフェルール構造体1の全体斜視図である。 図2A及び図2Bは、第1実施形態のフェルール構造体1の分解斜視図である。 図3は、第1実施形態のフェルール構造体1の6面図(正面図、背面図、左側面図、右側面図、平面図及び底面図)である。 図4は、フェルール本体10の6面図である。 図5は、レンズプレート20の6面図である。 図6A〜図6Cは、ファイバ付きフェルール構造体1の製造方法の各工程の様子を示すための断面説明図である。なお、図6Aは、図3に示されたA−Aにおける断面図である。 図7Aは、図3に示されたB−Bにおける断面図であり、本体側ガイド穴11及びプレート側ガイド穴21におけるフェルール構造体1の断面図である。図7Bは、ガイドピンを挿入した状況下での後側凹部21Bの近傍の拡大断面図である。なお、図7Aは、図3に示されたB−Bにおける断面図である。 図8は、レンズ部22及び凹所23の構成を示す拡大斜視図である。 図9は、レンズ部22における断面図である。 図10Aは、レンズアレイの外側に溝部231を形成した場合の環境試験結果を示すグラフである。図10Bは、溝部231の無い場合の環境試験結果を示すグラフである。 図11は、ファイバ付きフェルール構造体1の製造方法(組み立て手順)のフロー図である。 図12は、ファイバ付きフェルール構造体1の別の製造方法(組み立て手順)のフロー図である。 図13は、ファイバ付きフェルール構造体1の更に別の製造方法(組み立て手順)のフロー図である。 図14A〜図14Dは、図13に示す工程の様子を示すための断面説明図である。 図15は、第2実施形態のフェルール構造体1の全体斜視図である。 図16Aは、第3実施形態のフェルール構造体1の正面図である。図16Bは、第4実施形態のフェルール構造体1の正面図である。図16Cは、第5実施形態のフェルール構造体1の正面図である。
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
複数の光導波路を構成する光導波部材を保持する保持部と、相手方フェルールとの接続端面から凹んで形成された凹所と、前記凹所の底面となるベース面に形成され、それぞれの前記光導波路に対応して配置された複数のレンズ部により構成されるレンズアレイと、を備え、前記レンズアレイの形成された前記ベース面から凹んだ溝部が、前記レンズアレイの外側に形成されていることを特徴とするフェルール構造体が明らかとなる。このようなフェルール構造体によれば、レンズに水滴が付着することを抑制できる。
前記レンズアレイの端部の前記レンズ部と、前記凹所の側壁面との間に、前記溝部が形成されていることが望ましい。これにより、端部のレンズ部に水滴が付着することを抑制できる。
前記ベース面と前記溝部の底面との間に傾斜した段差面が形成されていることが望ましい。これにより、ベース部に付着した水滴が溝部に流れ落ちやすくなる。
レンズ部の縁と前記溝部との間の前記ベース面の幅は、前記レンズ部の半径以下であることが望ましい。これにより、水滴が結合し易くなり、ベース部に付着した水滴が溝部に流れ落ちやすくなる。
前記レンズ部の表面に反射防止膜が形成されており、前記凹所の開口側ほど広がるように、前記凹所の内壁面が傾斜していることが望ましい。これにより、レンズ部に反射防止膜を正常に形成しやすくなる。
前記フェルール構造体は、前記保持部と、前記保持部の開口する開口面とを有するフェルール本体と、前記凹所及び前記レンズアレイを有するレンズプレートとを備え、前記フェルール本体及び前記レンズプレートの少なくとも一方に充填用凹部が形成されており、前記充填用凹部によって、前記フェルール本体の前記開口面と、前記レンズプレートの突き当て面との間に、屈折率整合剤を充填するための整合剤充填部となる隙間が形成されていることが望ましい。これにより、フェルール端面や光導波路端面(ファイバ端面)の研磨が不要になる。
前記フェルール構造体は、少なくとも2つの前記レンズアレイを有しており、それぞれの前記レンズアレイの外側に前記溝部が形成されていることが望ましい。これにより、レンズに水滴が付着することを抑制できる。
前記フェルール構造体は、少なくとも2つの前記レンズアレイを有しており、2つの前記レンズアレイは、前記レンズアレイを構成する複数の前記レンズ部の並ぶ方向に並んで配置されており、2つの前記レンズアレイの間に前記溝部が形成されていることが望ましい。2つの前記レンズアレイの間に形成された前記溝部を通じて水滴を流すことができるため、レンズ部に水滴が付着することを抑制できる。
少なくとも2つの前記レンズアレイの形成された共通の前記ベース面の外側に前記溝部が形成されていることが望ましい。これにより、レンズアレイの間に水滴が付着することを抑制できる。
===第1実施形態===
<構成>
図1A及び図1Bは、第1実施形態のフェルール構造体1の全体斜視図である。図2A及び図2Bは、第1実施形態のフェルール構造体1の分解斜視図である。図3は、第1実施形態のフェルール構造体1の6面図(正面図、背面図、左側面図、右側面図、平面図及び底面図)である。なお、図3に示されたA−Aにおける断面図は、図6Aに示されている。また、図3に示されたB−Bにおける断面図は、図7Aに示されている。
以下の説明では、図に示すように各方向を定義する。すなわち、ファイバ穴12の方向(若しくはファイバ穴12に挿入される光ファイバ3(図6B及び図6C参照)の光軸方向)を「前後方向」とし、フェルール構造体1から見て、不図示の相手方フェルールの側を「前」とし、逆側を「後」とする。また、2つのガイド穴の並ぶ方向を「左右方向」とし、後側から前側を見たときの右側を「右」とし、逆側を「左」とする。また、前後方向及び左右方向に垂直な方向を「上下方向」とし、接着剤充填部14に接着剤を充填するための開口(充填口14A)の側を「上」とし、逆側を「下」とする。
フェルール構造体1は、光ファイバ3の端部を保持し、他の光学部品に対して光ファイバ3を光接続するための部材である。フェルール構造体1のことを単に「フェルール」と呼ぶこともある。フェルール構造体1は、フェルール本体10と、レンズプレート20とを有する。本実施形態では、フェルール構造体1を構成するフェルール本体10及びレンズプレート20は別部材として構成されている。
図4は、フェルール本体10の6面図である。以下、図1A〜図4を用いて、フェルール本体10の構成について説明する。
フェルール本体10は、光ファイバ3の端部を保持する部材である。フェルール本体10は、本体側ガイド穴11と、ファイバ穴12(保持部)と、ファイバ挿入口13と、接着剤充填部14と、通気穴15とを有する。
なお、フェルール本体10は、例えばMT形光コネクタ(JIS C5981に制定されるF12形光コネクタ。MT:Mechanically Transferable)とほぼ同様の構成である。但し、通常のMT形光コネクタでは、フェルール端面と光ファイバ端面とを研磨することになるが、本実施形態では、後述するように、光ファイバ端面はフェルール本体10の前端面10A(ファイバ穴12の開口面)から突出させることになり、フェルール端面と光ファイバ端面とを研磨することは行われない。また、通常のMT形光コネクタでは、フェルール端面でファイバ端面が露出することになるが、本実施形態では、フェルール本体10の前側にレンズプレート20が配置され、光ファイバ端面はレンズプレート20に突き当てられた状態になるため、光ファイバ端面は外部に露出しない。なお、本実施形態では、フェルール本体10の前端面10Aは、レンズプレート20の後端面20Bと接着するための接着面となる。
本体側ガイド穴11は、ガイドピン(不図示)を挿入するための穴である。本体側ガイド穴11は、後述するように、フェルール本体10とレンズプレート20との位置合わせにも用いられることになる。本体側ガイド穴11は、前後方向に沿ってフェルール本体10を貫通しており、フェルール本体10の前端面10Aには2つの本体側ガイド穴11が開口している。2つの本体側ガイド穴11は、複数のファイバ穴12を左右方向から挟むように、左右方向に間隔を空けて配置されている。本体側ガイド穴11は、レンズプレート20のプレート側ガイド穴21とともにフェルール構造体1のガイド穴を構成する。
ファイバ穴12は、光ファイバ3(図6B及び図6C参照)を保持する保持部を構成するための穴である。ファイバ穴12に光ファイバ3が挿入されて接着固定されることによって、ファイバ穴12に光ファイバ3が保持されることになる。また、ファイバ穴12は、光ファイバ3を位置決めするための穴である。このため、ファイバ穴12は、本体側ガイド穴11に対して高精度に形成されている。ファイバ穴12は、前端面10Aと接着剤充填部14との間を貫通しており、フェルール本体10の前端面10Aにはファイバ穴12が開口している。ファイバ穴12には、光ファイバ心線から被覆を除去した裸光ファイバが挿入されることになる。ファイバ穴12は、前後方向に沿って形成されている。
フェルール本体10には、複数のファイバ穴12が形成されている。複数のファイバ穴12は、左右方向に並んで配置されている。左右方向に並ぶ各ファイバ穴12には、光ファイバテープ(光ファイバリボン)を構成する光ファイバ3がそれぞれ挿入されることになる。本実施形態では、左右方向に並ぶファイバ穴12の列が1列ある。このファイバ穴12の列は、1列でも良いし、複数列でも良い。
なお、本実施形態では、光ファイバ3が光導波路を構成しており、複数の光ファイバ3(若しくは光ファイバテープ)が複数の光導波路を構成する光導波路部材を構成しており、複数のファイバ穴12が光導波路部材を保持する保持部を構成している。但し、光導波路は光ファイバ3によって構成されたものに限られるものではない。例えば、シート状や板状の光導波路部材に複数の導波路(光伝送路)が形成されても良い。この場合、保持部は、複数のファイバ穴12によって構成される代わりに、シート状や板状の光導波路部材を挿入可能な穴で構成されると良い。
ファイバ挿入口13は、フェルール本体10の後端面に形成された開口である。ファイバ挿入口13からフェルール本体10に光ファイバ3(図6B及び図6C参照)が挿入されることになる。ファイバ挿入口13にブーツ41(図6B及び図6C参照)が挿入されることがあるため、ファイバ挿入口13は「ブーツ穴」と呼ばれることもある。
接着剤充填部14は、接着剤を充填するための空洞部である。接着剤充填部14には、光ファイバ3をフェルール本体10に引き留めるための接着剤が充填されることになる。接着剤充填部14の上側は開口しており、充填口14Aが形成されている。充填口14Aから接着剤充填部14に接着剤が充填されることによって、接着剤充填部14やファイバ穴12の内壁面と光ファイバ3との間に接着剤が塗布され、この接着剤が硬化して光ファイバ3がフェルール本体10に固定されることになる。
通気穴15は、フェルール本体10の下面に形成された穴である。通気穴15は、接着剤充填部14の内部の空気を、フェルール本体10の外部に逃がす機能を有している。このため、通気穴15は、接着剤充填部14の内部とフェルール本体10の外部との間を貫通する貫通孔として形成されている。本実施形態の通気穴15は、下から見たときに矩形状であるが、円形状でも良い。また、通気穴15は、複数個形成されていても良い。通気穴15の大きさとしては、空気は通過可能であるが、接着剤の表面張力の働きにより接着剤が漏出しない程度であることが望ましい。なお、通気穴15が形成されていなくても良い。
図5は、レンズプレート20の6面図である。以下、図1A〜図3及び図5を用いて、レンズプレート20の構成について説明する。
レンズプレート20は、複数のレンズを配列させたレンズアレイを有する光学部材である。レンズプレート20は、光信号を透過させる透明樹脂によって成形されている。レンズプレート20は、その後端面20Bをフェルール本体10の前端面10Aに接触させた状態で、フェルール本体10の前側に配置される。なお、本実施形態では、レンズプレート20の後端面20Bは、フェルール本体10の前端面10Aと接着するための接着面となる。レンズプレート20は、プレート側ガイド穴21と、レンズ部22と、凹所23と、充填用凹部24とを有する。
プレート側ガイド穴21は、ガイドピン(不図示)を挿入するための穴である。プレート側ガイド穴21にガイドピンを挿入することによって、フェルール構造体1同士が位置合わせされることになる。なお、プレート側ガイド穴21は、後述するように、フェルール本体10とレンズプレート20との位置合わせにも用いられることになる。このため、2つのプレート側ガイド穴21の間隔は、フェルール本体10の2つの本体側ガイド穴11の間隔と同じである。プレート側ガイド穴21は、前後方向に沿ってレンズプレート20を貫通しており、レンズプレート20の前端面20A及び後端面20Bには2つのプレート側ガイド穴21がそれぞれ開口している。プレート側ガイド穴21の前後の端部には前側凹部21A及び後側凹部21Bが形成されている。前側凹部21A及び後側凹部21Bについては後述する。
レンズ部22は、複数の光ファイバ3(言い換えると、複数のファイバ穴12)にそれぞれ対応して配置されており、レンズ部22を介して光信号が入出力されることになる。このため、レンズ部22は、プレート側ガイド穴21に対して高精度に形成されている。レンズ部22は、例えばコリメートレンズとして機能するように形成されている。レンズ部22によって径の拡大された光信号を入出力することによって、光信号の伝送損失を抑制できる。レンズ部22は、レンズプレート20の前端面20Aの側に形成されており、フェルール構造体1の前端面20Aに形成されている。フェルール構造体1同士を対向させて突き合わせたときに、凸状のレンズ部22同士が接触しないようにするために、レンズ部22は、レンズプレート20の凹所23に形成されている。レンズ部22及び凹所23の詳しい構成については、後述する。
充填用凹部24は、フェルール本体10のファイバ穴12の開口面(保持部の開口面)と、レンズプレート20の突き当て面241(光導波路の端面となる光ファイバ端面を突き当てるための突き当て面241)との間に隙間を形成するための部位である。本実施形態では、充填用凹部24は、レンズプレート20の後端面20Bに形成されている。つまり、本実施形態では、充填用凹部24は、レンズプレート20の後端面20Bから凹んだ部位である。但し、充填用凹部がフェルール本体10の前端面10Aに形成されていても良い。充填用凹部24の底面は、光ファイバ端面を突き当てるための突き当て面241となる。このため、ガイドピン(不図示)を介してレンズプレート20をフェルール本体10に取り付けたとき(後述)、突き当て面241となる充填用凹部24の底面は、フェルール本体10のファイバ穴12の開口と対向することになる。なお、充填用凹部24の底面の左右方向の幅は、左右方向に並ぶファイバ穴12の列の幅よりも長い(光ファイバテープの幅よりも長い)。
レンズプレート20に充填用凹部24が形成されることによって、レンズプレート20とフェルール本体10との間に隙間が形成され、この隙間によって整合剤充填部1Aが形成される。本実施形態では、充填用凹部24は、レンズプレート20の上面から下面にわたって形成されている。このため、整合剤充填部1Aは、フェルール構造体1の上面及び下面で開口している。
整合剤充填部1Aは、屈折率整合剤を充填するための空洞部である。整合剤充填部1Aには、屈折率整合剤としての機能を有する接着剤が充填されることになるが、屈折率整合剤であれば接着剤でなくても良い。整合剤充填部1Aは、光ファイバテープ(光ファイバリボン)の幅よりも左右方向に長く形成されている。
整合剤充填部1Aの上側の開口は、整合剤充填部1Aに屈折率整合剤を投入するための投入口としての機能を有する。整合剤充填部1Aの下側の開口は、整合剤充填部1Aと外部との間を通気する通気口としての機能を有する。なお、整合剤充填部1Aの下側を開口させずに上側だけを開口させても良い。但し、この場合、光ファイバ3の上側に屈折率整合剤が溜まりやすくなり、この結果、整合剤充填部1Aの底面まで屈折率整合剤が届き難くなり、整合剤充填部1Aに気泡が形成されやすくなる(このため、光ファイバ3の端面に空気層(気泡)が形成されやすくなり、光信号の損失が増大するおそれがある)。
充填用凹部24の上縁には、受け部242が形成されている。受け部242は、整合剤充填部1Aの開口を広げるための部位である。整合剤充填部1Aの開口に受け部242が形成されることにより、整合剤充填部1Aに屈折率整合剤を充填する作業が容易になる。また、過剰な屈折率整合剤が整合剤充填部1Aに投入されたときには、余剰分の屈折率整合剤が受け部242に溜まるため、屈折率整合剤が整合剤充填部1Aの上側から溢れ出ることを抑制できる。
また、本実施形態のように充填用凹部24がレンズプレート20の上面から下面にわたって形成され、整合剤充填部1Aがフェルール構造体1の上面及び下面で開口するように構成されることによって、整合剤充填部1Aがほぼ上下対称な構造になる。これにより、整合剤充填部1Aに充填された屈折率整合剤(接着剤)が硬化して収縮したときに、フェルール構造体1の反るような変形を抑制できるという利点がある。なお、仮に整合剤充填部1Aが上側のみに開口している場合には、屈折率整合剤(接着剤)が硬化して収縮すると、整合剤充填部1Aの開口している上側ではフェルール本体10とレンズプレート20との隙間が狭まるように変形し、下側ではこのような変形はしないため、この結果、フェルール構造体1が反るように変形するおそれがある。
<前側凹部21A及び後側凹部21Bについて>
図7Aは、図3に示されたB−Bにおける断面図であり、本体側ガイド穴11及びプレート側ガイド穴21におけるフェルール構造体1の断面図である。図7Bは、後側凹部21Bの近傍の拡大断面図である。なお、図7Bは、本体側ガイド穴11及びプレート側ガイド穴21にガイドピンを挿入した状況下での図7Aの点線の領域の拡大図である。
フェルール本体10の前端面10Aと、レンズプレート20の後端面20Bとの間には、接着剤が塗布(若しくは浸透)されており、これにより、フェルール本体10とレンズプレート20とが接着固定されている。前端面10A及び後端面20Bの接着剤の塗布される面は、接着面となる。フェルール本体10とレンズプレート20とを接着固定する際には、フェルール本体10の本体側ガイド穴11とレンズプレート20のプレート側ガイド穴21の双方にガイドピンを挿入して、フェルール本体10とレンズプレート20とを位置合わせすることになる。このとき、接着剤が本体側ガイド穴11やプレート側ガイド穴21に漏洩すると、ガイドピンに接着剤が付着し、ガイドピンを抜去できなくなるおそれがある。特に、本体側ガイド穴11やプレート側ガイド穴21とガイドピンとの隙間は微小なため、毛管現象によって接着剤がガイドピンの表面に沿って浸透し易いため、ガイドピンに接着剤が付着すると、ガイドピンを抜去できなくなり易い。そこで、本実施形態では、ガイドピンに接着剤が付着することを抑制するために、プレート側ガイド穴21に後側凹部21Bが形成されている。
後側凹部21Bは、プレート側ガイド穴21の後端に形成された凹状の部位(ザグリ)である。つまり、後側凹部21Bは、レンズプレート20の接着剤の塗布される後端面20Bに形成された凹状の部位である。後端面20Bのプレート側ガイド穴21の開口周囲に後側凹部21Bが形成されることによって、図7Bに示すように、フェルール本体10の前端面10Aと、レンズプレート20の後端面20Bとの隙間から接着剤が漏洩しても、接着剤がガイドピンに付着することを抑制できる。
プレート側ガイド穴21(及び本体側ガイド穴11)の直径は0.7mm(規格値:ガイドピンの直径は0.699mm)であり、詳しくは0.699〜0.701mmである。これに対し、後側凹部21Bの直径を0.8mm、0.9mm、1.0mmに設定すると共に、後側凹部21Bの深さを0.03mm、0.1mm、0.2mmに設定して、フェルール本体10とレンズプレート20とを接着する接着剤がガイドピンに付着する確率を確認した。接着剤がガイドピンに付着する確率は、次の表1に示す通りであった。
Figure 0006510619
表1の結果の示す通り、後側凹部21Bの直径は、0.9mm以上であることが望ましい。なお、プレート側ガイド穴21(及び本体側ガイド穴11)の直径を0.55mmとすることもできる。この場合、後側凹部21Bの直径は、0.75mm以上であることが望ましい。このように、後側凹部21Bの直径は、プレート側ガイド穴21(及び本体側ガイド穴11)の直径に対し、0.2mm以上大きいことが望ましい。また、後側凹部21Bの深さは、0.1mm以上であることが望ましい。また、後側凹部21Bは、直径が0.9mm以上であり、且つ、深さが0.1mm以上であることが更に望ましい。
ところで、本実施形態のフェルール構造体1と相手方フェルールとの着脱を繰り返し行うと、ガイドピンとプレート側ガイド穴21との嵌合が繰り返し行われるため、ガイドピンやプレート側ガイド穴21に摩耗粉が付着することがある。このような摩耗粉などの粉塵がフェルール構造体1の接続端面(ここではレンズプレート20の前端面20A)に付着すると、相手方フェルールとの接続端面の間に摩耗粉が入り込んでしまい、伝送損失が増大してしまう。そこで、本実施形態では、プレート側ガイド穴21に前側凹部21Aが形成されている。
前側凹部21Aは、プレート側ガイド穴21の前端に形成された凹状の部位(ザグリ)である。つまり、前側凹部21Aは、フェルール構造体1の接続端面となる前端面20Aに形成された凹状の部位である。前端面20Aのプレート側ガイド穴21の開口周囲に前側凹部21Aが形成されることによって、摩耗粉などの粉塵がガイドピンと前側凹部21Aとの隙間に入り込むことができ、相手方フェルールとの接続端面の間に粉塵が入り込むことを抑制できる。
<レンズ部22及び凹所23について>
図8は、レンズ部22及び凹所23の構成を示す拡大斜視図である。図9は、レンズ部22における断面図である。
フェルール構造体1の前端面は、相手方フェルール(不図示)との接続端面となる。ここでは、フェルール構造体1の前端面は、レンズプレート20の前端面20Aである。フェルール構造体1の前端面20Aには、凹所23が形成されている。凹所23は、相手方フェルール(不図示)との接続端面から凹んで形成された部位である。凹所23の底面となるベース面23Aには、複数のレンズ部22により構成されるレンズアレイが形成されている。レンズ部22は平坦なベース面23Aから凸状に突出しているが、レンズ部22が凹所23に形成されているため、凸状のレンズ部22が相手方フェルールのレンズ部に接触しないように構成されている。
ところで、高温多湿な環境下でフェルール構造体1を使用すると、フェルール構造体1に水滴が付着することがある。凹所23は凹んだ部位であるため、水滴が凹所23の内側に形成されると、その水滴は凹所23から外に排出されにくく、凹所23の内側に留まりやすい。このような水滴がレンズ部22に付着した場合には、光が散乱してしまい、伝送損失が増大してしまう。また、レンズ部22に水滴が付着した状態で水滴が蒸発した場合には、レンズ部22に水垢が形成されることがあり、この水垢によって光が散乱するおそれもある。このため、レンズ部22に水滴が付着することを抑制することが望ましい。そこで、本実施形態では、レンズアレイの外側に溝部231が形成されている。
溝部231は、ベース面23Aから凹んだ部位である。溝部231の底面から見ると、レンズ部22の形成されたベース面23Aは、前側に突出して形成されている。溝部231は、レンズアレイ(複数のレンズ部22)を囲繞するように、レンズアレイの外側に形成されている。ここでは、溝部231は、左右方向に複数のレンズ部22の並ぶレンズアレイの上下の外側に、左右方向に延びた溝部231がそれぞれ設けられている。溝部231は、ベース面23Aから凹んだ部位であるため、溝部231を設けることによって、レンズアレイの周辺の空間が拡張される。そして、本実施形態では、溝部231によって拡張された空間に水滴が入り込むことによって、溝部231の無い場合と比べて、レンズ部22に水滴が付着することを抑制できる。
本実施形態では、図8に示すように、レンズアレイの端部のレンズ部22と、凹所23の側壁面23Bとの間にも溝部231が形成されている。図中には、最右端のレンズ部22の更に右側に、側壁面23Bとの間に溝部231が形成されていることが示されている。凹所23に形成された水滴は、表面張力の影響によって側壁面23Bに付着した状態で留まりやすく、特に端部のレンズ部22に付着しやすいので、端部のレンズ部22と側壁面23Bとの間に溝部231を配置することによって、特に水滴の付着しやすい端部のレンズ部22における伝送損失の増加を抑制できるため、特に有利である。
図9に示すように、溝部231がベース面23Aよりも凹んで形成されるため、溝部231の底面とベース面23Aとの間に段差部が形成されることになる。そして、本実施形態では、段差面232が傾斜して形成されている。具体的には、レンズアレイの上側の段差面232は、法線(法線ベクトル)が上方向成分だけでなく前方向成分を持つように、傾斜している。また、レンズアレイの下側の段差面232は、法線が下方向成分だけでなく前方向成分を持つように、傾斜している。このように、段差面232が傾斜することによって、ベース面23Aに付着した水滴が溝部231に流れ落ち易くなるため、レンズ部22に水滴が付着することを抑制できる。但し、段差面232を傾斜させずに、段差面232がベース面23Aや溝部231の底面に対して垂直に構成されても良い。
ベース面23Aに付着した水滴は、ベース面23Aから凸状に突出するレンズ部22の縁に付着しやすいため、レンズ部22の縁と溝部231との間のベース面23Aの上に留まりやすい。但し、隣接するレンズ部22に付着した水滴同士が結合すれば、結合した大きな水滴は、ベース面23Aから溝部231に流れ落ち易くなる。そこで、本実施形態では、レンズ部22の縁と溝部231との間のベース面23Aの幅A(図9参照)は、レンズ部22の半径以下に設定されている。これにより、ベース面23Aの水滴の溜まりやすい部位の幅が比較的狭く設定されるため、隣接するレンズ部22に付着した水滴同士の結合を促すことができ、レンズ部22に付着した水滴をベース面23Aから溝部231に流れ落とすことができ、レンズ部22に水滴が留まることを抑制できる。
なお、本実施形態では、レンズ部22の直径は、240μmである。レンズ部22において光路となる部位は、直径70〜100μmである。レンズ部22の縁と溝部231との間のベース面23Aの幅A(図9参照)は、50μmである。レンズ部22の高さ(ベース面23Aからレンズ部22の頂点までの寸法)は、20〜30μmである。溝部231の深さは、数10μm程度である。但し、寸法は、これらに限られるものではない。
レンズ部22の表面には、反射防止膜(ARコーティング)が施されることがある。このような反射防止膜は、通常、蒸着処理によってレンズ部22の表面に成膜されることになる。但し、レンズ部22は凹所23の底面に配置されているため、蒸着処理の際に、凹所23の内壁面の影ができてしまい、反射防止膜をレンズ部22の表面に正常に形成できなくなるおそれがある。そこで、本実施形態では、凹所23の開口側(前側)ほど広がるように、凹所23に上下の内壁面に傾斜面23Cが設けられている。これにより、蒸着処理の際に凹所23の内壁面の影がレンズ部22に入ることを抑制でき、レンズ部22に反射防止膜を正常に形成することができる。
なお、蒸着装置(成膜装置)が1度に処理できる容積には制約があるものの、本実施形態では、蒸着処理の対象物がレンズプレート20単体であるため、蒸着装置に多数のレンズプレート20をセットすることが可能であり、低コストでレンズ部22に反射防止膜を形成できる。
上記の通り、本実施形態のフェルール構造体1は、複数のファイバ穴12と、凹所23と、それぞれのファイバ穴12に対応して配置された複数のレンズ部22により構成されるレンズアレイとを備えている。そして、本実施形態では、レンズアレイの形成されたベース面23Aから凹んだ溝部231が、レンズアレイの外側に形成されている(図8参照)。このように、溝部231を設けることによって、レンズアレイの周辺の空間が拡張され、溝部231によって拡張された空間に水滴が入り込むことによって、溝部231の無い場合と比べて、レンズ部22に水滴が付着することを抑制できる。
図10Aは、レンズアレイの外側に溝部231を形成した場合(第1実施形態)の環境試験結果を示すグラフである。図10Bは、溝部231の無い場合(比較例)の環境試験結果を示すグラフである。グラフの横軸は時間を示している。グラフの右側の縦軸は、温度(摂氏度)を示している。ここでは、湿度95%の環境下において温度を25度と65度との間で変化させて、フェルール構造体1に固定した12本の光ファイバ3の接続損失増加量(dB)を測定した。グラフの左側の縦軸は、接続損失増加量(dB)を示している。図10A及び図10Bのそれぞれの図中の上側には、温度の時間変化を示す太線のグラフが示されている。また、それぞれの図中の下側には、12本の光ファイバ3のそれぞれの接続損失増加量(dB)の時間変化を示す12本の細線のグラフが示されている。
図10Bから理解できる通り、高温多湿な環境下では、光ファイバ3の伝送損失が悪化することが確認できる。これは、高温多湿な環境下において、光路となるレンズ部22に水滴が付着したためだと考えられる。そして、図10Aと図10Bとを比較して理解できる通り、レンズアレイの外側に溝部231を形成した場合の方が、溝部231の無い場合と比べて、光ファイバ3の伝送損失を抑制できることが確認できた。このため、レンズアレイの外側に溝部231を形成することが有効であることが確認できた。
また、図10Bにおいて、特に端部の光ファイバ3の伝送損失の悪化が確認された。これは、高温多湿な環境下では、端部のレンズ部22に特に水滴が付着しやすいためだと考えられる。このため、端部のレンズ部22と側壁面23Bとの間に溝部231を配置することは、特に有利である。
<ファイバ付きフェルール構造体1の製造方法(1)>
図11は、ファイバ付きフェルール構造体1の製造方法(組み立て手順)のフロー図である。また、図6A〜図6Cは、各工程の様子を示すための断面説明図である。
まず作業者は、フェルール本体10とレンズプレート20とを準備する(S101)。また、作業者は、次の工程のために、ガイドピン(不図示)も準備する。また、必要に応じて、作業者は、フェルール本体10とレンズプレート20とを組み付けるための治具なども準備する。
次に、作業者は、フェルール本体10とレンズプレート20とをガイドピンを介して位置合わせする(S102)。このとき、作業者は、フェルール本体10の本体側ガイド穴11とレンズプレート20のプレート側ガイド穴21の双方にガイドピン(不図示)を挿入する。これにより、フェルール本体10とレンズプレート20との上下方向及び左右方向の位置合わせが行われる。また、作業者は、ガイドピンを挿入した状態で、フェルール本体10の前端面10Aと、レンズプレート20の後端面20Bとを接触させる。これにより、フェルール本体10とレンズプレート20との前後方向の位置合わせが行われる。なお、ガイドピン(不図示)を介してフェルール本体10とレンズプレート20と取り付けたフェルール構造体1を治具に設置することによって、フェルール本体10の前端面10Aとレンズプレート20の後端面20Bとを接触させた状態を保持させても良い。
S102において、フェルール本体10とレンズプレート20とを位置合わせすると、フェルール本体10とレンズプレート20との位置関係は図1A及び図6Aに示す状態になる(なお、ガイドピンは不図示)。このとき、レンズプレート20の充填用凹部24によって、レンズプレート20とフェルール本体10との間に隙間が形成され、この隙間によって整合剤充填部1Aが形成される。また、レンズプレート20の充填用凹部24の底面(突き当て面241)は、フェルール本体10のファイバ穴12の開口と対向することになる。
次に、作業者は、光ファイバテープの各光ファイバ3をフェルール本体10のファイバ穴12にそれぞれ挿入する(S103)。そして、フェルール本体10の前端面10A(ファイバ穴12の開口面)から光ファイバ3を突出させる。但し、この段階では、光ファイバ端面をレンズプレート20の突き当て面241(充填用凹部24の底面)には突き当てない。これは、光ファイバ3をファイバ穴12に通したときに、光ファイバ端面にゴミ等が付着したおそれがあるためである。
次に、作業者は、光ファイバ端面を洗浄する(S104)。例えば、作業者は、整合剤充填部1Aの隙間にエアを吹き付けて、フェルール本体10の前端面10Aから突出した光ファイバ端面に付着したゴミを吹き飛ばす。これにより、ファイバ穴12に光ファイバ3を挿入したとき(S103)に付着した光ファイバ端面のゴミを除去することができる。なお、このように光ファイバ端面のゴミを除去するために、S104の洗浄処理をS105(突き当て処理)やS106(接着剤充填処理)の前に行っている。
次に、作業者は、光ファイバ3を更に挿入して、光ファイバ端面をレンズプレート20の突き当て面241に突き当てる(S105)。この段階では、厳密には、光ファイバ端面と突き当て面241との間には空気層が存在するおそれがある。なお、本実施形態では、作業者は、図6Bに示すように、ファイバ挿入口13にブーツ41を挿入する。但し、ファイバ挿入口13にブーツ41を挿入しなくても良い。
次に、作業者は、接着剤を充填する(S106)。
S106の接着剤充填処理では、まず、作業者は、フェルール本体10の接着剤充填部14に接着剤を充填する。これにより、接着剤充填部14の内壁面と光ファイバ3との間に接着剤が塗布される。また、接着剤充填部14に接着剤が充填されると、接着剤がファイバ穴12の内壁面と光ファイバ3との間に浸透し、接着剤が十分に浸透すると、接着剤充填部14に充填した接着剤が、フェルール本体10の前端面10A(ファイバ穴12の開口)から漏出する。本実施形態では、接着剤充填部14に充填した接着剤がフェルール本体10の前端面10A(ファイバ穴12の開口)から漏出したことを、レンズプレート20の充填用凹部24(整合剤充填部1A)の隙間から視認することができる。作業者は、接着剤充填部14に充填した接着剤がフェルール本体10の前端面10A(ファイバ穴12の開口)から漏出したこと確認した後に、屈折率整合剤となる接着剤を整合剤充填部1Aに充填する。これにより、ファイバ穴12に気泡が残ることを抑制できる。
フェルール本体10の接着剤充填部14に充填された接着剤は、フェルール本体10の接着剤充填部14の内部に配置されている光ファイバ(図6B参照)の上側に一旦溜まり、左右方向に並ぶ複数の光ファイバ3の隙間を通じて、光ファイバ3の下側(光ファイバと接着剤充填部14を構成するフェルール本体10の底面との間)に届くことになる。このとき、接着剤充填部14の下面に通気穴15が形成されているため、光ファイバ3の上側に一旦溜まった接着剤が、光ファイバ3の隙間を通じて、光ファイバ3の下側に届きやすくなる。このように、通気穴15を形成することによって、図6Cに示すように、光ファイバ3の上下に接着剤を十分に塗布させることができ、光ファイバ3の下側に気泡が形成されることを抑制できる。また、通気穴15が形成されることによって、接着剤の充填時間を短縮できるという利点もある。
作業者は、屈折率整合剤となる接着剤を、整合剤充填部1Aの上側の開口から充填することになる。このとき、整合剤充填部1Aの光ファイバ3よりも上側に屈折率整合剤が充填され、その後、光ファイバ3の隙間を通じて光ファイバ3よりも下側に屈折率整合剤が充填され、光ファイバ端面と突き当て部との間に屈折率整合剤が浸透することになる。このとき、整合剤充填部1Aの下側の開口が通気口としての機能することにより、屈折率整合剤が光ファイバ3の下側に到達しやすいため、屈折率整合剤が光ファイバ3の上側に溜まりにくくなるので、屈折率整合剤を整合剤充填部1Aに充填するのに必要な充填時間を短縮させることができる。
本実施形態では、レンズプレート20の充填用凹部24の上縁には、受け部242が形成されている。このため、S106において整合剤充填部1Aに屈折率整合剤を充填する作業が容易になる。また、過剰な屈折率整合剤が整合剤充填部1Aに投入されたときには、余剰分の屈折率整合剤が受け部242に溜まることによって、屈折率整合剤が整合剤充填部1Aの上側から溢れ出ることを抑制できるため、この点においても、整合剤充填部1Aに屈折率整合剤を充填する作業が容易になる。
S106において屈折率整合剤となる接着剤が整合剤充填部1Aに充填されると、フェルール本体10とレンズプレート20との接触面の微小な隙間に接着剤が浸透する。これにより、次の処理において接着剤を硬化させると、フェルール本体10とレンズプレート20とを接着固定することができる。このため、フェルール本体10とレンズプレート20とを接着固定する作業が容易である。
フェルール本体10とレンズプレート20との接触面の微小な隙間に接着剤が浸透すると、図7Bに示すように、フェルール本体10の前端面10Aと、レンズプレート20の後端面20Bとの隙間から接着剤が漏洩することがある。但し、本実施形態では、プレート側ガイド穴21の後端に後側凹部21Bが形成されることによって、図7Bに示すように、接着剤がガイドピンに付着することを抑制できる。なお、本実施形態では、フェルール本体10とレンズプレート20との隙間に接着剤を浸透させているために、比較的粘度の低い接着剤が用いられているので、仮にガイドピンに接着剤が付着すると、毛管現象によって接着剤がガイドピンの表面に沿って浸透してしまい易い。このため、本実施形態のように、フェルール本体10とレンズプレート20との隙間に接着剤を浸透させるような場合に、プレート側ガイド穴21の後端に後側凹部21Bが形成されることが特に有効になる。
次に、作業者は、接着剤を硬化させる(S107)。接着剤として紫外線硬化樹脂が用いられている場合には、作業者は、紫外線を照射することになる。また、接着剤として紫外線硬化樹脂が用いられている場合には、作業者は、加熱を行うことになる。
本実施形態では、プレート側ガイド穴21の後端に後側凹部21Bが形成されることによって、図7Bに示すように、接着剤がガイドピンに付着することを抑制している。このため、接着剤を硬化したときに、ガイドピンが本体側ガイド穴11やプレート側ガイド穴21に接着固定されてしまうことを抑制できる。このため、フェルール構造体1の製造した後、本体側ガイド穴11及びプレート側ガイド穴21からガイドピンを抜去することは容易である。
<ファイバ付きフェルール構造体1の製造方法(2)>
前述の製造方法では、S106において屈折率整合剤となる接着剤を整合剤充填部1Aに充填させることによって、フェルール本体10とレンズプレート20との隙間に接着剤を浸透させて、フェルール本体10とレンズプレート20とを接着固定させていた。但し、屈折率整合剤となる接着剤を整合剤充填部1Aに充填させる前に、フェルール本体10とレンズプレート20とを接着固定させても良い。
図12は、ファイバ付きフェルール構造体1の別の製造方法(組み立て手順)のフロー図である。
まず作業者は、フェルール本体10とレンズプレート20とを準備する(S101)。この工程は、前述の図11のフロー図のS101と同じである。
次に、作業者は、フェルール本体10とレンズプレート20とをガイドピンを介して位置合わせしながら、フェルール本体10とレンズプレート20とを接着固定する(S202)。このとき、作業者は、フェルール本体10の前端面10Aと、レンズプレート20の後端面20Bとの少なくとも一方に接着剤を塗布するとともに、フェルール本体10の本体側ガイド穴11とレンズプレート20のプレート側ガイド穴21の双方にガイドピン(不図示)を挿入した状態で、フェルール本体10の前端面10Aと、レンズプレート20の後端面20Bとを接触させる。フェルール本体10とレンズプレート20との間に塗布された接着剤が硬化すれば、ガイドピンによって位置合わせされた状態でフェルール本体10とレンズプレート20とが接着固定されることになる。
なお、図7Bに示すように、フェルール本体10の前端面10Aと、レンズプレート20の後端面20Bとの隙間から接着剤が漏洩することがある。但し、本実施形態では、プレート側ガイド穴21の後端に後側凹部21Bが形成されることによって、図7Bに示すように、接着剤がガイドピンに付着することを抑制できる。
S202において、フェルール本体10とレンズプレート20とを接着固定すると、レンズプレート20の充填用凹部24によって、レンズプレート20とフェルール本体10との間に隙間が形成され、この隙間によって整合剤充填部1Aが形成される。また、レンズプレート20の充填用凹部24の底面(突き当て面241)は、フェルール本体10のファイバ穴12の開口と対向することになる。
次に、作業者は、光ファイバテープの各光ファイバ3をフェルール本体10のファイバ穴12にそれぞれ挿入し(S103)、光ファイバ端面を洗浄し(S104)、光ファイバ3を更に挿入して、光ファイバ端面をレンズプレート20の突き当て面241に突き当てる(S105)。これらの工程は、前述の図11のフロー図のS103〜S105と同じである。
次に、作業者は、接着剤充填部14に接着剤を充填するとともに、整合剤充填部1Aに屈折率整合剤を充填する(S206)。この工程は、前述の図11のフロー図のS106とほぼ同じである。但し、既にS202においてフェルール本体10とレンズプレート20とが接着固定されているため、ここでは、フェルール本体10とレンズプレート20との隙間に接着剤を浸透させる必要がない。このため、整合剤充填部1Aに充填させる屈折率整合剤の選択肢を増やすことができる。例えば、フェルール本体10とレンズプレート20との隙間に浸透し難いような粘度の屈折率整合剤を採用することも可能である。また、整合剤充填部1Aに充填させる屈折率整合剤は、接着剤で無くても良い。
次に、作業者は、接着剤を硬化させる(S107)。この工程は、前述の図11のフロー図のS107と同じである。上記の製造方法によれば、S202においてフェルール本体10とレンズプレート20とが接着固定されるため、それ以降の工程においてフェルール本体10とレンズプレート20とを組み付けるための治具などが不要になるので、作業が容易になる。
<ファイバ付きフェルール構造体1の製造方法(3)>
前述の製造方法では、フェルール本体10とレンズプレート20とを組み付けてから(S101、S102参照)、光ファイバ3をフェルール本体10のファイバ穴12に挿入していた(S103)。但し、光ファイバ3をフェルール本体10のファイバ穴12に挿入してから、フェルール本体10とレンズプレート20とを組み付けても良い。
図13は、ファイバ付きフェルール構造体1の更に別の製造方法(組み立て手順)のフロー図である。図14A〜図14Dは、図13に示す工程の様子を示すための断面説明図である。
まず作業者は、フェルール本体10とレンズプレート20とを準備する(S101)。この工程は、前述の図11のフロー図のS101と同じである。
次に、作業者は、光ファイバテープの各光ファイバ3をフェルール本体10のファイバ穴12にそれぞれ挿入する(S302)。そして、図14Aに示すように、フェルール本体10の前端面10A(ファイバ穴12の開口面)から光ファイバ3を突出させる。なお、光ファイバ3をファイバ穴12に通したときに、光ファイバ端面にゴミ等が付着するおそれがある。
そこで、次に、作業者は、光ファイバ端面を洗浄する(S303)。例えば、作業者は、フェルール本体10の前端面10Aから突出した光ファイバ端面にエアを吹き付けて、光ファイバ端面に付着したゴミを吹き飛ばす。これにより、ファイバ穴12に光ファイバ3を挿入したとき(S302)に付着した光ファイバ端面のゴミを除去することができる。なお、この段階では、図14Aに示すように、レンズプレート20がフェルール本体10に組み付けられていないため、フェルール本体10の前端面10Aから突出した光ファイバ端面を洗浄する作業は容易である。
次に、作業者は、フェルール本体10とレンズプレート20とをガイドピンを介して位置合わせする(S304)。ここではフェルール本体10とレンズプレート20とを接着固定はしないが、前述のS202と同様に、屈折率整合剤となる接着剤を整合剤充填部1Aに充填させる前に、フェルール本体10とレンズプレート20とを接着固定させても良い。
S304において、フェルール本体10とレンズプレート20とを位置合わせすると、図14Bに示すように、レンズプレート20の充填用凹部24によって、レンズプレート20とフェルール本体10との間に隙間が形成され、この隙間によって整合剤充填部1Aが形成される。また、レンズプレート20の充填用凹部24の底面(突き当て面241)は、フェルール本体10のファイバ穴12の開口と対向することになる。また、図14Bに示すように、この段階では、光ファイバ端面は、レンズプレート20の突き当て面241(充填用凹部24の底面)に突き当たっていない。言い換えると、S302〜S304において、フェルール本体10の前端面10Aから光ファイバの端部を突出させる長さは、充填用凹部24の幅よりも短い。
次に、作業者は、光ファイバ3を更に挿入して、光ファイバ端面をレンズプレート20の突き当て面241に突き当て(S105:図14C参照)、接着剤を充填し(S106:図14D参照)、接着剤を硬化させる(S107)。これらの工程は、前述の図11のフロー図のS105〜S107と同じである。ここでは、S106において屈折率整合剤となる接着剤を整合剤充填部1Aに充填させることによって、フェルール本体10とレンズプレート20との隙間に接着剤を浸透させて、フェルール本体10とレンズプレート20とを接着固定させているが、前述のS304においてフェルール本体10とレンズプレート20とを接着固定していれば、フェルール本体10とレンズプレート20との隙間に接着剤を浸透させる必要がない。いずれの場合においても、プレート側ガイド穴21の後端に後側凹部21Bが形成されることによって、図14Bに示すように、接着剤がガイドピンに付着することを抑制可能である。
===第2実施形態===
図15は、第2実施形態のフェルール構造体1の全体斜視図である。第2実施形態のフェルール構造体1は、第1実施形態のように別部材のフェルール本体10及びレンズプレート20から構成されているのではなく、一体的に成型されている。
第2実施形態のフェルール構造体1においても、フェルール構造体1は、複数のファイバ穴12(図15では不図示)と、凹所23と、複数のレンズ部22により構成されたレンズアレイとを備えている。そして、第2実施形態においても、レンズアレイの形成されたベース面23Aから凹んだ溝部231が、レンズアレイの外側に形成されている。第2実施形態においても、溝部231を設けることによって、レンズアレイの周辺の空間が拡張されている。このため、第2実施形態においても、溝部231によって拡張された空間に水滴が入り込むことによって、溝部231の無い場合と比べて、レンズ部22に水滴が付着することを抑制できる。
===その他の実施形態===
図16Aは、第3実施形態のフェルール構造体1の正面図である。第2実施形態では、左右方向に並ぶ複数のレンズ部22により構成されたレンズアレイが2つ設けられている。2つのレンズアレイは、上下方向(左右方向と直交する方向)に並んで配置されている。
第3実施形態では、それぞれのレンズアレイの外側に、溝部231が形成されている。第2実施形態においても、溝部231によって拡張された空間に水滴が入り込むことによって、溝部231の無い場合と比べて、レンズ部22に水滴が付着することを抑制できる。
図16Bは、第4実施形態のフェルール構造体1の正面図である。第4実施形態においても、第3実施形態と同様に、左右方向に並ぶ複数のレンズ部22により構成されたレンズアレイが2つ設けられている。但し、第4実施形態では、2つのレンズアレイは共通のベース面23Aに形成されている。
第4実施形態では、2つのレンズアレイの形成された共通のベース面23Aの外側を囲繞するように溝部231が形成されることによって、2つのレンズアレイの外側に溝部231が形成されている。第4実施形態では、2つのレンズアレイの間に溝部231は形成されていないため、2つのレンズアレイの間に水滴が付着することを抑制できる。
図16Cは、第5実施形態のフェルール構造体1の正面図である。第5実施形態においても、第3、第4実施形態と同様に、左右方向に並ぶ複数のレンズ部22により構成されたレンズアレイが2つ設けられている。但し、第5実施形態では、2つのレンズアレイが左右方向(レンズアレイを構成する複数のレンズ部22の並ぶ方向)に並んで配置されている。
第5実施形態では、それぞれのレンズアレイの外側に、溝部231が形成されている。第5実施形態においても、溝部231によって拡張された空間に水滴が入り込むことによって、溝部231の無い場合と比べて、レンズ部22に水滴が付着することを抑制できる。
また、第5実施形態では、2つのレンズアレイの間に溝部231は形成されている。第5実施形態では、それぞれのレンズアレイの上側の溝部231(左右方向に延びた上側の溝部231)に付着した水滴が、2つのレンズアレイの間に形成された溝部231を通じて下へ流れ落ちやすくなるため、レンズ部22に水滴が付着することを抑制できる。なお、第5実施形態では、2つのレンズアレイが左右方向に並んでいるため、第3実施形態とは異なり、2つのレンズアレイの間の溝部231は比較的短いので、2つのレンズアレイの間の溝部231には、水滴は溜まりにくい。
===その他===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
1フェルール構造体、1A 整合剤充填部、3 光ファイバ、
10 フェルール本体、10A 前端面、
11 本体側ガイド穴、12 ファイバ穴(保持部)、13 ファイバ挿入口、
14 接着剤充填部、14A 充填口、15 通気穴、
20 レンズプレート、20A 前端面、20B 後端面、
21 プレート側ガイド穴、21A 前側凹部、21B 後側凹部、
22 レンズ部(レンズアレイ)、23 凹所、
23A ベース面、23B 側壁面、23C 傾斜面、
231 溝部、232 段差面、
24 充填用凹部、241 突き当て面、242 受け部、
41 ブーツ

Claims (8)

  1. 複数の光導波路を構成する光導波部材を保持する保持部と、
    続端面から凹んで形成された凹所と、
    前記凹所の底面となるベース面に形成され、それぞれの前記光導波路に対応して配置された複数のレンズ部により構成されるレンズアレイと、
    を備え、
    前記レンズアレイの形成された前記ベース面から凹んだ溝部が、複数の前記レンズ部を囲繞するように、前記レンズアレイの外側に形成されており、
    前記レンズアレイの端部の前記レンズ部と、前記凹所の側壁面との間に、前記溝部が形成されていることを特徴とするフェルール構造体。
  2. 請求項1に記載のフェルール構造体であって、
    前記ベース面と前記溝部の底面との間に傾斜した段差面が形成されていることを特徴とするフェルール構造体。
  3. 請求項1又は2に記載のフェルール構造体であって、
    レンズ部の縁と前記溝部との間の前記ベース面の幅は、前記レンズ部の半径以下であることを特徴とするフェルール構造体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のフェルール構造体であって、
    前記レンズ部の表面に反射防止膜が形成されており、
    前記凹所の開口側ほど広がるように、前記凹所の内壁面が傾斜していることを特徴とするフェルール構造体。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のフェルール構造体であって、
    前記フェルール構造体は、
    前記保持部と、前記保持部の開口する開口面とを有するフェルール本体と、
    前記凹所及び前記レンズアレイを有するレンズプレートと
    を備え、
    前記フェルール本体及び前記レンズプレートの少なくとも一方に充填用凹部が形成されており、
    前記充填用凹部によって、前記フェルール本体の前記開口面と、前記レンズプレートの突き当て面との間に、屈折率整合剤を充填するための整合剤充填部となる隙間が形成されていることを特徴とするフェルール構造体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のフェルール構造体であって、
    前記フェルール構造体は、少なくとも2つの前記レンズアレイを有しており、
    それぞれの前記レンズアレイの外側に前記溝部が形成されていることを特徴とするフェルール構造体。
  7. 請求項6に記載のフェルール構造体であって、
    前記フェルール構造体は、少なくとも2つの前記レンズアレイを有しており、
    2つの前記レンズアレイは、前記レンズアレイを構成する複数の前記レンズ部の並ぶ方向に並んで配置されており、
    2つの前記レンズアレイの間に前記溝部が形成されていることを特徴とするフェルール構造体。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載のフェルール構造体であって、
    少なくとも2つの前記レンズアレイの形成された共通の前記ベース面の外側に前記溝部が形成されていることを特徴とするフェルール構造体。
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