JP6510371B2 - インダクタおよびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、インダクタおよびその製造方法に関するものである。
インダクタは、流れる電流によって形成される磁場にエネルギーを蓄えることができる受動素子であり、スピーカのネットワークやアンプの出力フィルタあるいは各種の信号処理回路等に広く使用されている。インダクタには空芯コイルやコアコイルを含めて様々な種類のものが知られており、それぞれの構造に応じて異なる特徴を有している。
例えば一般的な形状(環状)の空芯コイルは、電線を円筒形に巻いて円筒の中に何も入れないか、ベークライト等の非磁性体で電線を保持する構造のインダクタであって、コアコイルにみられる高周波でのコア損失がほとんどなく、コイルの整列巻きが可能であるという特徴を有しており、高級スピーカのネットワーク回路用や高周波用等として用いられている。ただし、インダクタンスを大きくすることが難しいという問題があり、また、漏れ磁束が多くて周囲の回路に悪影響を及ぼしたり、逆に周囲からノイズを受け易いという問題がある。さらに、周囲の物体の影響や巻線の間隔の狂いにより、インダクタンスが変動しやすいという問題もある。
一方、コアコイルは種々の形状のコアに巻線を巻いた構造のインダクタであり、インダクタンスを大きくすることができる。その中でドーナツ形のコア(トロイダルコア)に巻線を巻いたトロイダルコイルは、周囲の物体の影響を受けにくくて漏れ磁束も少なく、インダクタンスの安定性・再現性が高い等の優れた利点を有している。ただし、コア損失が大きいという難点があり、また、巻線の整列巻きが困難であり、特にスピーカのネットワーク回路に用いた場合には音質が低下するという問題がある。
それ以外にも、特許文献1に開示されているように、トロイダルコイルのコアと巻線の位置関係を入れ替えた構成に近い形態のインダクタが知られており、かかるインダクタは、導線を環状に巻回して環状巻線を形成すると共に、この環状巻線に線状の磁性部材を巻き付けて構成されている。これによれば、トロイダルコイルと同様に磁束の漏洩を低減することができ、また、巻線の整列巻きが可能となるため、インダクタとしての性能を向上させることができ、スピーカのネットワーク回路に用いた場合には音質を向上させることができる。
国際公開第W02012/093419号
前述したように、特許文献1に開示された従来提案に係るインダクタは、一般的なトロイダルコイルのコアと巻線の位置関係を入れ替えた構成に類似しており、コアを構成する磁性部材として細くてしなやかな線材を使用すれば、環状巻線の中央側開口部と外側周縁部を経由するようにコアを密着させることができ、小形かつ良好な特性のインダクタを実現することができる。
しかしながら、環状巻線に線状の磁性部材を緊密に密着させるには、磁性部材として細くてしなやかな線材を用いる必要があり、通常、そのような材料の透磁率は低いものであるため、インダクタンスを大きく高めることができなくなる。また、環状巻線にコアを装着する作業が煩雑でコスト高になるという問題があり、特に、小形化に伴って環状巻線の中央側開口部が狭くなると、自動巻線機を用いての装着作業が困難となり、コア線材を環状巻線に対して手作業で幾重にも巻き付ける必要があるため、このような問題はより顕著なものとなる。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、環状巻線に対してコアを容易に装着可能なインダクタを提供することにあり、第2の目的は、そのようなインダクタの製造方法を提供することにある。
上記した第1の目的を達成するために、本発明のインダクタは、導線を環状に巻回して形成された円筒形の環状巻線と、この環状巻線の円筒形の環状部に沿って巻回されたコアとを備え、前記コアは軟磁性材料を用いて螺旋状に形成されたコア線体であって、このコア線体を回転させながら巻線方向へ進ませることにより、前記コアが前記環状巻線の環状部に挿入されたものであるという構成にした。
このように構成されたインダクタでは、導線を環状に巻回して形成された円筒形の環状巻線(空芯コイル)を巻芯とし、この環状巻線の円筒形の環状部に対して螺旋状に形成されたコア線体が挿入されており、このコア線体はネジのリード角と同様に回転させながら巻線方向へ進ませることができるため、透磁率の高い軟磁性材料を用いて形成されたコアを環状巻線に対して容易に装着することができる。
また、上記した第2の目的を達成するために、本発明によるインダクタの製造方法は、軟磁性材料を用いて予め螺旋状のコアを形成し、導線を環状に巻回して形成された環状巻線に対して、前記コアの一方の開口端を嵌め込んだ状態で回転させながら巻線方向へ進ませることより、前記コアを前記環状巻線の円筒形の環状部に沿って装着するようにした。
このように導線を環状に巻回して形成された円筒形の環状巻線(空芯コイル)を巻芯とし、この環状巻線の円筒形の環状部に対して螺旋状に形成したコアを軸線回りに回転させながら巻線方向へ進ませることにより、透磁率が高い軟磁性材料で形成されたコアであるにも拘わらず、硬くて撓み難いコアを環状巻線の環状部に容易に装着することができる。ここで、螺旋状に形成されたコアのターン数や長さは自由に設定可能であるため、インダクタンスの調整を自由に行うことができると共に、環状巻線の環状部の高さに合わせてコアの直径を設定すれば、挿入後のコアによって環状巻線がばらけないように締め付けることができる。
本発明によれば、環状巻線に対してコアを容易に装着することができ、良好な特性を有するインダクタを安価に且つ容易に製造することができる。
本発明の実施形態例に係るインダクタの斜視図である。 該インダクタに備えられるコアの斜視図である。 該コアを環状巻線に装着する手順を示す説明図である。 該コアを環状巻線に装着する手順を示す説明図である。
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1に示すように、本発明の実施形態例に係るインダクタ1は、導線を環状に巻回することで形成された環状巻線2と、この環状巻線2の環状部2aに沿って装着された線状のコア3とによって構成されている。
環状巻線2は、一般的な空芯コイルと同様に、導線を環状に巻回してなる円筒形の環状部2aと、導線の巻回方向の両端部から導出する一対のリード部2bとによって構成されており、リード部2bに電流が流されるようになっている。
コア3は螺旋状に形成された磁性部材からなり、その材料としては、Si−Fe合金(ケイ素鋼板)、Ni−Fe合金(パーマロイ)、Fe−Si−Al合金(センダスト)、アモルファス合金等の保磁力が弱くて透磁率の大きい軟磁性材料が用いられている。ただし、このような軟磁性材料は硬くて曲げ難いという性質を有しているため、一般的なトロイダルコイルのように、線状のコア3を撓めながら環状巻線2に巻き付けるという装着方法を採用することはできない。
そこで本実施形態例では、図2に示すように、上記した軟磁性材料を用いて予め螺旋状のコア3を形成しておき、このコア3を以下に説明する手順によって環状巻線2の環状部2aに挿入・装着するようにしている。
すなわち、図3に示すように、まず、螺旋状に形成されたコア3の一方の開口端3aを環状巻線2の環状部2aに嵌め込んだ後、その状態のままコア3を軸線回りに一方向へ回転する。これにより、図4に示すように、螺旋状に形成されたコア3がネジのリード角のように回転運動に伴って巻線方向へ進行するため、コア3は次第に環状巻線2の環状部2aに挿入されていく。そして、コア3の全体が環状巻線2の環状部2aに挿入されるまで回転を続けると、コア3を環状巻線2の環状部2aに沿って挿入・装着することができ、図1に示すようなインダクタ1が完成する。
以上説明したように、本実施形態例に係るインダクタ1では、導線を環状に巻回することで空芯コイルと同様の構成の環状巻線2を形成し、この環状巻線2を巻芯とし、予め螺旋状に形成したコア3を環状巻線2の環状部2aに回転させながら挿入するようにしたので、透磁率が高い軟磁性材料で形成したコア3を用いているのにも拘わらず、硬くて曲げ難いコア3を環状巻線2の環状部2aに容易に装着することができる。これにより、周囲の物体の影響を受けにくくて漏れ磁束も少なく、インダクタンスの安定性・再現性が高い等の優れた特徴を有するインダクタ1が実現され、このような高品質のインダクタ1を安価に且つ容易に製造することができる。
ここで、螺旋状に形成されたコア3のターン数や長さは自由に設定可能であるため、インダクタ1の用途に応じてインダクタンスを自由に設定することができる。しかも、所定長さのコア3を環状巻線2に装着した後、コア3の端部を切断・除去して長さを短くすることによってインダクタンスを微調整することもできる。
また、螺旋状のコア3の直径(巻き径)も自由に設定可能であるため、環状巻線2の環状部2aの高さ寸法に合わせてコア3の直径を設定すれば、挿入後のコア3によって環状部2aの巻線がバラけないように締め付けることができる。これにより、コア3を環状巻線2に緊密に装着することが可能となるが、必要に応じてコア3の一部を接着等の手段によって環状部2aに固定するようにしても良い。
なお、上記実施形態例では、環状部2aの中に何も入れない環状巻線2を用いたインダクタ1について説明したが、非磁性体によって環状部2aを保持するタイプの環状巻線2を採用することも可能であり、その場合、コア3を環状部2aと非磁性体の両方に跨って挿入・装着するようにすれば良い。
また、上記実施形態例では、環状巻線2を円筒状に形成した場合について説明したが、環状巻線2の形状はこれに限らず、例えば、断面が真円のドーナツ形状や多角形状であっても良い。
1 インダクタ
2 環状巻線
2a 環状部
2b リード部
3 コア
3a,3b 開口端

Claims (2)

  1. 導線を環状に巻回して形成された円筒形の環状巻線と、この環状巻線の円筒形の環状部に沿って巻回されたコアとを備え、前記コアは軟磁性材料を用いて螺旋状に形成されたコア線体であって、このコア線体を回転させながら巻線方向へ進ませることにより、前記コアが前記環状巻線の環状部に挿入されたものであることを特徴とするインダクタ。
  2. 軟磁性材料を用いて予め螺旋状のコアを形成し、導線を環状に巻回して形成された環状巻線に対して、前記コアの一方の開口端を嵌め込んだ状態で回転させながら巻線方向へ進ませることより、前記コアを前記環状巻線の円筒形の環状部に沿って装着するようにしたことを特徴とするインダクタの製造方法。
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