JP6509152B2 - 走行装置 - Google Patents

走行装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6509152B2
JP6509152B2 JP2016050148A JP2016050148A JP6509152B2 JP 6509152 B2 JP6509152 B2 JP 6509152B2 JP 2016050148 A JP2016050148 A JP 2016050148A JP 2016050148 A JP2016050148 A JP 2016050148A JP 6509152 B2 JP6509152 B2 JP 6509152B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel
gear
traveling
pair
wheels
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016050148A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017165154A (ja
Inventor
文敬 山崎
文敬 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IXS Co Ltd
Original Assignee
IXS Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IXS Co Ltd filed Critical IXS Co Ltd
Priority to JP2016050148A priority Critical patent/JP6509152B2/ja
Publication of JP2017165154A publication Critical patent/JP2017165154A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6509152B2 publication Critical patent/JP6509152B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Retarders (AREA)

Description

本発明は、走行装置に関する。
障害物を乗り越えて走行することが可能な走行装置としては、特許文献1、2に記載のものがある。
特許文献1の走行装置(階段昇降装置)は、複数の車輪を回転可能に保持している車輪フレーム(駆動輪アーム)と、モータにより回転力を付与される駆動歯車と、駆動歯車と噛み合っている太陽歯車と、車輪に設けられた車輪歯車と、太陽歯車及び車輪歯車の双方と噛み合っている遊星歯車と、を備えており、車輪フレームは車軸を中心として回転可能となっている。
特許文献1には、階段などの段差に接触して車輪の回転が停止すると、車軸を中心として車輪フレームが回転することにより、段差に乗り上げることができる旨が記載されている。
同様に、特許文献2の走行装置(ロボット用走行機構)は、複数の車輪を回転可能に保持している車輪フレーム(回転盤)と、モータにより回転力を付与される太陽歯車と、車輪に設けられた車輪歯車(車輪回転用歯車)と、太陽歯車及び車輪歯車の双方と噛み合っている遊星歯車と、を備えており、車輪フレームは車軸(主軸)を中心として回転可能となっている。
特許文献2にも、階段などの障害物に当たって車輪が回転し難くなると、太陽歯車がモータの駆動によりなおも回転しようとするので回転盤を車軸の周りに回転させることにより、障害物に乗り上げることができる旨が記載されている。
特開2002−264856号公報 特開平8−276876号公報
しかしながら、特許文献1、2の技術では、障害物に乗り上げる際において、駆動源(モータ)から車輪フレームに動力を伝達する経路に、歯車の支軸(遊星歯車の支軸等)が介在している。このため、駆動源から車輪フレームに動力を伝達する際に、歯車の支軸に対し、該支軸が倒れる方向の負荷が作用してしまう。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、障害物を乗り越える動作時において、駆動源から車輪フレームに動力を伝達するまでの過程で歯車の支軸に作用する負荷を抑制することが可能な構造の走行装置を提供するものである。
本発明によれば、回転軸が互いに並列に配置されているとともに回転動作が互いに連動する複数の車輪と、前記複数の車輪を回転可能に保持しているとともに車輪公転軸を中心として回転可能な車輪フレームと、を有する車輪ユニットを備え、前記複数の車輪が前記回転軸周りに回転することにより走行する第1走行モードと、前記複数の車輪の前記回転軸周りの回転が規制された場合に前記複数の車輪と前記車輪フレームとが一体となって前記車輪公転軸を中心として回転することにより走行する第2走行モードと、に切り替わりが可能な走行装置であって、前記車輪ユニットは、駆動源により回転力を付与されて回転する太陽歯車と、前記車輪フレームと一体に設けられた内歯車と、前記内歯車と前記太陽歯車との双方に噛み合っている2つ以上の遊星歯車と、前記遊星歯車を個別に回転可能に保持しているとともに、前記車輪フレームに対して回転可能な遊星キャリアと、前記遊星キャリアと一体に設けられた出力歯車と、前記複数の車輪の各々と一体に設けられた車輪歯車と、前記車輪歯車と前記出力歯車との双方に噛み合っている逆転歯車と、を備えている走行装置が提供される。
本発明によれば、障害物を乗り超える動作時において、駆動源から車輪フレームに動力を伝達するまでの過程で歯車の支軸に作用する負荷を抑制することができる。
第1の実施形態に係る走行装置の斜視図である。 第1の実施形態に係る走行装置の平面図である。 第1の実施形態に係る走行装置の側面図である。 第1の実施形態に係る走行装置の正面図である。 第1の実施形態に係る走行装置の間隔調整機構のレバーをレバー係止部から外した状態を示す正面図である。 第1の実施形態に係る走行装置の車輪ユニットの斜視図である。 第1の実施形態に係る走行装置の車輪ユニットが備える歯車機構を示す図である。 第1の実施形態に係る走行装置の車輪ユニットが備える歯車機構を示す模式図である。 第1の実施形態に係る走行装置の使用状態の一例を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る走行装置が障害物を乗り越える動作の一例を示す模式図である。 第2の実施形態に係る走行装置の斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
本実施形態では、各構成要素の位置関係を分かりやすく説明するために、前後左右上下等の方向を規定して説明する場合がある。しかし、これらの方向の規定は便宜的なものであり、本発明を実施する製品の製造時や使用時の方向を限定するものではない。なお、走行装置の進行方向(図1の矢印A方向)を前方、進行方向に対する反対方向を後方とする。また、平面視において、走行装置の進行方向に対して直交する方向を幅方向という。また、幅方向のうち、進行方向を向いた状態で右側となる方向を右方、進行方向を向いた状態で左側となる方向を左方という。
また本発明の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、一つの構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
〔第1の実施形態〕
先ず、図1から図10を用いて第1の実施形態を説明する。
本実施形態に係る走行装置1は、回転軸(図8に示す車輪軸52の軸心)が互いに並列に配置されているとともに回転動作が互いに連動する複数の車輪51と、複数の車輪51を回転可能に保持しているとともに車輪公転軸70(図4、図8)を中心として回転可能な車輪フレーム53と、を有する車輪ユニット50を備えている。
走行装置1の走行モードは、第1走行モードと第2走行モードとに切り替わりが可能である。
第1走行モードは、複数の車輪51が回転軸周りに回転することにより走行するモードである。
第2走行モードは、複数の車輪51の回転軸周りの回転が規制された場合に複数の車輪51と車輪フレーム53とが一体となって車輪公転軸70を中心として回転することにより走行するモードである。
典型的には、第1走行モードは、複数の車輪51のうち互いに隣り合う2つの車輪51が進行方向において互いに前後する配置でそれぞれ接地して回転することにより走行するモードである。また、第2走行モードは、上記2つの車輪51のうちの前側の車輪51が障害物に突き当たって回転が規制された場合に複数の車輪51と車輪フレーム53とが一体となって車輪公転軸70を中心として回転することにより複数の車輪51が順次に接地することで走行するモードである。
図8及び図7に示すように、車輪ユニット50は、駆動源(例えばモータ10)により回転力を付与されて回転する太陽歯車61と、車輪フレーム53と一体に設けられた内歯車62と、内歯車62と太陽歯車61との双方に噛み合っている2つ以上の遊星歯車63と、遊星歯車63を個別に回転可能に保持しているとともに車輪フレーム53に対して回転可能な遊星キャリア64と、遊星キャリア64と一体に設けられた出力歯車65と、複数の車輪51の各々と一体に設けられた車輪歯車66と、車輪歯車66と出力歯車65との双方に噛み合っている逆転歯車67と、を備えている。
以下、詳細に説明する。
図9に示すように、本実施形態の場合、走行装置1は、橋梁等の高架構造物が有する梁状体28から吊り下がった状態で梁状体28に沿って走行可能な吊下型走行装置である。
走行装置は、進行方向に対して直交する幅方向に離間して配置された少なくとも一対の車輪ユニット50と、少なくとも一対の車輪ユニット50を相互に連結しているフレーム2と、を備えている。そして、少なくとも一対の車輪ユニット50の車輪51が梁状体28の上向き面28bにそれぞれ接地されることにより、梁状体28から吊り下がった状態で梁状体28に沿って走行可能である。
梁状体28は、車輪51が接地される上向き面28bを有し、略水平方向に延在するものであれば、特に限定されない。具体的には、例えば、梁状体28は、橋梁の下面に沿って延在するI桁材であることが挙げられる。
より詳細には、走行装置1は、フレーム2の前部に配置された左右一対の車輪ユニット50と、フレーム2の後部に配置された左右一対の車輪ユニット50と、の合計4つの車輪ユニット50を備えている。すなわち、フレーム2の左前部と、フレーム2の右前部と、フレーム2の左後部と、フレーム2の右後部と、にそれぞれ車輪ユニット50が設けられている。
フレーム2は、各種の鋼材等の構造材を相互に組み付けることにより、所望の形状に構成されている。本実施形態の場合、フレーム2は、例えば、図1、図3及び図4等に示すように、扁平な形状に形成されている。ただし、フレーム2の形状はこの例に限らない。
なお、走行装置1は、フレーム2の下面から下方に突出している複数の(例えば4つの)脚部27を備えており、保管時等にはこれら脚部27が接地した状態で自立可能となっている。
走行装置1は、梁状体28の両側面(図9に示される側面28aと反対側の側面28a(不図示)を挟持する少なくとも一対の挟持部3を備えている。そして、挟持部3の各々が、鉛直な回転軸周りに回転可能で且つ梁状体28の側面を挟持するローラ8を備えている。
走行装置1は、車輪51とローラ8とによって当該走行装置1の荷重が支えられて、梁状体28から吊り下がった状態(吊り下がり状態)となる。この吊り下がり状態において、走行装置1の走行モードが第1走行モードの時には、モータ10の駆動により車輪51が車輪軸52周りに回転することによって、走行装置1が梁状体28に沿って走行する。
ただし、車輪51が障害物に突き当たって、走行装置1の走行モードが第2走行モードに切り替わると、例えば、図10に示すように、車輪ユニット50が有する複数の車輪51と車輪フレーム53とが一体となって車輪公転軸70を中心として回転することにより、複数の車輪51が順次に接地しながら走行する。
なお、各ローラ8は、空回りするようになっており、走行装置1が走行する際に梁状体28の側面28aから受ける摩擦抵抗によって回転する。
より詳細には、走行装置1は、フレーム2の前部に配置された左右一対の挟持部3(挟持部3a及び挟持部3b)と、フレーム2の後部に配置された左右一対の挟持部3(挟持部3c及び挟持部3d)と、の合計4つの挟持部3を備えている。すなわち、走行装置1は、フレーム2の左前部に設けられた挟持部3aと、フレーム2の右前部に設けられた挟持部3bと、フレーム2の左後部に設けられた挟持部3cと、フレーム2の右後部に設けられた挟持部3dと、を備えている。
そして、4つの挟持部3の各々が、個別の車輪ユニット50を備えている。
フレーム2の上面側には、各挟持部3を幅方向にスライド可能にガイドする複数のガイドレール12が設けられている。
すなわち、フレーム2の左前部の上面側には、挟持部3aを左右にガイドするガイドレール12が、水平に且つ左右に延在するように設けられている。同様に、フレーム2の右前部の上面側には、挟持部3bを左右にガイドするガイドレール12が、水平に且つ左右に延在するように設けられている。本実施形態の場合、挟持部3aをガイドするガイドレール12と、挟持部3bをガイドするガイドレール12とは、互いに同一直線上に配置されている。なお、これら2つのガイドレール12は、幅方向において互いに離間しており、これら2つのガイドレール12の間には、後述する間隔調整機構のピニオン15が配置されている。
また、フレーム2の左後部の上面側には挟持部3cを左右にガイドするガイドレール12が、フレーム2の右後部の上面側には挟持部3dを左右にガイドするガイドレール12が、それぞれ水平に且つ左右に延在するように設けられており、これらガイドレール12は互いに同一直線上に配置されている。また、これら2つのガイドレール12は、幅方向において互いに離間しており、これら2つのガイドレール12の間にもピニオン15が配置されている。
各挟持部3は、フレーム2によって支持されている挟持部ベース4と、挟持部ベース4から起立している支柱部5と、を備えている。
より詳細には、挟持部ベース4は、ガイドレール12によって保持されることによって、ガイドレール12を介してフレーム2により支持されている。挟持部ベース4は、ガイドレール12によって保持されるとともに、左右にスライド可能にガイドレール12によりガイドされている。つまり、挟持部ベース4は、フレーム2に対して相対的に左右に移動可能である。
なお、支柱部5は挟持部ベース4によって支持されているため、挟持部ベース4と一体となって、フレーム2に対して相対的に左右に移動可能である。
また、フレーム2の幅方向における各ガイドレール12の終端位置には、ガイドレール12からの挟持部ベース4の脱落を規制するストッパ13が、ガイドレール12よりも上方に起立した状態に設けられている。
挟持部3は、進行方向において相互に離間して配置されている一対のローラ8と、一対のローラ8をそれぞれ回転可能に保持している保持部7と、を備えている。なお、各ローラ8の回転軸は鉛直に配置されている。
保持部7は、進行方向において一対のローラ8の間に位置する鉛直な回転軸周りにフレーム2に対して首振り回転可能となっている。
より詳細には、保持部7は、フレーム2に対して左右にスライド移動可能な挟持部ベース4及び支柱部5によって軸支されており、挟持部ベース4及び支柱部5に対して、鉛直な回転軸周りに首振り回転可能となっている。
挟持部ベース4及び支柱部5が保持部7を軸支している軸支部6は、進行方向において一対のローラ8の間に位置している。
保持部7は、軸支部6を支点として、図2に示す矢印B方向及び矢印C方向に回転可能となっている。
ここで、支柱部5の上部は、フレーム2の幅方向における中央寄りの方向に向けてオーバーハング状態で突出したオーバーハング部を有しており、このオーバーハング部と、挟持部ベース4におけるオーバーハング部の直下の部分とにより、保持部7が軸支されている。
各挟持部3の保持部7は、当該保持部7の前端部において、一対のローラ8のうちの一方を軸支しており、当該保持部7の後端部において、一対のローラ8のうちの他方を軸支している。
なお、各ローラ8を保持している保持部7が梁状体28に対して干渉することなく、各ローラ8が梁状体28の側面28aに対して接触可能となるように、保持部7に対する各ローラ8の配置が設定されている。
各挟持部3は、支柱部5の上部に固定されたモータ10を備えている。
モータ10は、モータボックス79(図1において挟持部3dについて付された符号を参照)に固定されており、このモータボックス79が支柱部5の上部に固定されている。
モータ10は、当該モータ10の出力軸であるモータ軸10a(図8)を備えており、このモータ軸10aの先端側部分は、モータボックス79に形成された挿通孔(不図示)を介してモータボックス79の外部に突出している。
また、このモータボックス79に対してそれぞれ車輪ユニット50が取り付けられている。詳細は後述するが、各車輪ユニット50が備える軸受け機構71の固定プレート75及び第2部分73がモータボックス79に固定されることによって、車輪ユニット50がモータボックス79に取り付けられている。
なお、モータ10は、モータ軸10aが傾斜する姿勢で配置されている。
図8に示すように、モータ軸10aの先端には、車輪ユニット50の太陽歯車61が、該モータ軸10aと同軸に固定されている。これにより、モータ軸10aの軸心は、車輪公転軸70と一致している。
図4に示すように、左右の車輪ユニット50の車輪公転軸70の各々は、走行装置1の幅方向中央側に向けて高さ位置が高くなる向きに傾斜している。すなわち、図4において、左側の車輪ユニット50の車輪公転軸70は右上がりに傾斜しており、右側の車輪ユニット50の車輪公転軸70は左上がりに傾斜している。
以下、図6から図8を用いて車輪ユニット50について詳述する。
図6は車輪ユニット50の斜視図である。
図7及び図8は主として車輪ユニット50が備える歯車機構を示す図である。このうち図7は車輪公転軸70の方向に車輪ユニット50を視た図である。また、図8は、車輪公転軸70に対して直交する方向に車輪ユニット50を視た模式図である。なお、以下の説明において、歯車機構とは、太陽歯車61、内歯車62、遊星歯車63、遊星キャリア64、出力歯車65、車輪歯車66及び逆転歯車67を含む機構を意味する。
本実施形態の場合、車輪ユニット50は、3つの車輪51を備えている。
図7に示すように、車輪フレーム53は、車輪公転軸70の方向に視た形状が略正三角形状に形成されている。ただし、正三角形の頂点間の部分は、正三角形の中心向きに窪んでいる。図6に示すように、車輪フレーム53は、例えば、互いに同形状の2枚の板状部材、すなわち第1板部材54及び第2板部材55を備えている。第1板部材54及び第2板部材55の各々が、上記のように頂点間の部分が中心向きに窪んだ正三角形状に形成されている。
図8に示すように、第1板部材54と第2板部材55とは、互いに所定間隔を隔てて平行に対向して配置されている。これら第1板部材54と第2板部材55とは、例えば、ボルトやナット等により構成される適宜の連結部材53aを介して相互に連結固定されている。
歯車機構は、車輪フレーム53の第1板部材54と第2板部材55との間に配置され、且つ、これら第1板部材54及び第2板部材55によって保持されている。
図6に示すように、各車輪51は、例えば、椀型の一対の車輪部材51aを互いに同軸の配置で備えている。一対の車輪部材51aの各々は、図示しない固定部材を介して車輪軸52(図8)に対して固定されている。
車輪ユニット50は、車輪51と同数の車輪軸52を備えており、各車輪軸52は、車輪フレーム53の三角形の頂点の近傍において、車輪フレーム53を貫通した状態に設けられている。各車輪軸52は、各車輪軸52の軸周りに回転可能に、車輪フレーム53によって保持されている。
各車輪軸52の軸方向は、車輪公転軸70に対して平行に配置されている。
各車輪軸52における第1板部材54と第2板部材55との間の部分には、車輪軸52と同軸に車輪歯車66が固定されている。したがって、車輪歯車66は、当該車輪歯車66の軸周りに回転可能に、車輪フレーム53によって保持されていることになる。
なお、車輪ユニット50が備える車輪歯車66の数も、車輪51と同数であり、本実施形態では3つである。
各車輪部材51aは、接地面に対して接地する部分である。各車輪部材51aは、接地面に対する良好なグリップ性が得られるように、ゴム等により構成されていることが好ましい。
内歯車62は、円環状の部材であり、内周面に歯が形成されている。内歯車62は、例えば、第1板部材54と第2板部材55とのうち、モータ10側に位置する第1板部材54に固定されている。図8に示すように、第1板部材54において第2板部材55側を向く面に、内歯車62が固定されている。内歯車62は、車輪公転軸70と同軸に配置されている。
車輪ユニット50が備える遊星歯車63の数は、2以上の適宜の数とすることができる。本実施形態の場合、車輪ユニット50は2つの遊星歯車63を備えている。
これら遊星歯車63は、各々の軸心を中心として回転可能に、遊星キャリア64によって保持されている。各遊星歯車63の軸方向は、車輪公転軸70に対して平行に配置されている。
各遊星歯車63は、内歯車62と太陽歯車61との双方に噛み合っている。
各遊星歯車63は、互いに同径、且つ、互いに同一の歯数となっている。
図8に示すように、太陽歯車61と、遊星歯車63と、内歯車62と、が互いに同一平面上に配置されている。
車輪ユニット50は、1つの出力歯車65を備えている。出力歯車65は、遊星キャリア64と一体に設けられ、且つ、車輪公転軸70と同軸に配置されている。出力歯車65は、当該出力歯車65の軸周りに回転可能に、車輪フレーム53によって保持されている。
本実施形態の場合、逆転歯車67は、出力歯車65に対して噛み合っている第1歯車部68と、第1歯車部68に対して一体且つ同軸に設けられているとともに車輪歯車66に対して噛み合っている第2歯車部69と、を備えて構成されている。
本実施形態の場合、第1歯車部68よりも第2歯車部69の方が大径に形成されており、第1歯車部68の歯数よりも第2歯車部69の歯数の方が多い。これにより、車輪51を適度に増速できるようになっている。
ただし、車輪ユニット50の歯車機構全体では、例えば、太陽歯車61の回転数に比して、車輪51の回転数を減速させることができる。
なお、車輪ユニット50が備える逆転歯車67の数は、車輪歯車66の数(車輪51の数)と等しく、本実施形態では3つである。
各逆転歯車67の第1歯車部68どうしは、互いに同径、且つ、互いに同一の歯数となっている。また、各逆転歯車67の第2歯車部69どうしは、互いに同径、且つ、互いに同一の歯数となっている。
各逆転歯車67は、各逆転歯車67の軸周りに回転可能に、車輪フレーム53によって保持されている。
例えば、図8に示すように、逆転歯車67の第2歯車部69の一部分の周縁部が、遊星キャリア64において遊星歯車63を保持している部分と、出力歯車65との間に入り込むように、逆転歯車67を配置することができる。
歯車機構が備える各歯車(太陽歯車61、内歯車62、遊星歯車63、遊星キャリア64、出力歯車65、車輪歯車66及び逆転歯車67)の歯数は、特に限定されず、後述する動作を実現できる範囲において、適宜に設定することができる。
第1板部材54、第2板部材55及び出力歯車65等の盤状(板状)の部材には、車輪ユニット50の軽量化のため、各々の機能を阻害しない範囲で、盤面を貫通する開口が形成されていても良い。
また、図7に示すように、車輪ユニット50における隣り合う車輪51どうしの間の部分が、複数の車輪51の包絡線78よりも、車輪公転軸70を中心とする径方向の内側に窪んでいる。
車輪ユニット50は、以下に説明する軸受け機構71(図6、図8)を備えている。車輪ユニット50の車輪フレーム53は、軸受け機構71を介してモータボックス79に固定されている。これにより、車輪フレーム53は、モータボックス79に対して軸受け機構71の軸周りに回転可能なように、モータボックス79によって保持されている。軸受け機構71の軸心は、車輪公転軸70と一致している。
図8に示すように、軸受け機構71は、例えば、それぞれ環状の盤状に形成された第1部分72、第2部分73及び固定プレート75と、第1部分72と第2部分73とを相互に回転可能に連結しているベアリング74と、を備えている。
第1部分72は、例えば、複数の軸受け固定ピン77を介して車輪フレーム53の第1板部材54に対して固定されている。なお、軸受け固定ピン77は、第1板部材54を基準として、歯車機構が配置されている側とは反対側に向けて起立している。軸受け固定ピン77は、モータ軸10aの周囲の位置であって、各車輪51と干渉しない位置に配置されている。
第2部分73は、円環状に形成されており、第1部分72の径方向内側に配置されている。すなわち、第2部分73の外周面の周囲に第1部分72の内周面が配置されている。
ベアリング74は、例えば、円環状に形成されており、第2部分73の外周面と第1部分72の内周面との間に挟持されている。これにより、第1部分72は、第2部分73に対して相対的に、軸受け機構71の軸心(車輪公転軸70と一致する軸心)周りにスムーズに回転可能となっている。
固定プレート75は、第2部分73及び第1部分72と、モータボックス79との間に介装されている。
第2部分73が固定プレート75とともにモータボックス79に対して固定されることにより、車輪ユニット50がモータボックス79に取り付けられている。
ここで、第2部分73及び固定プレート75はモータボックス79と一体化されるが、第1部分72は第2部分73に対して回転可能であり、且つ、第1部分72は軸受け固定ピン77を介して車輪フレーム53の第1板部材54に固定されている。このため、車輪フレーム53、ひいては車輪ユニット50全体は、モータボックス79に対して、軸受け機構71の軸周りに回転可能となっている。
図8に示すように、軸受け機構71には、当該軸受け機構71の軸心を貫通する挿通孔76が形成されており、挿通孔76にモータ軸10aが挿通されている。
また、モータ軸10aは、第1板部材54も貫通しており、太陽歯車61は第1板部材54と第2板部材55との対向間隔に配置されている。
図4に示すように、各車輪51において接地面(梁状体28の上向き面28b等)に接地する部分が、ローラ8よりもフレーム2の幅方向に中央寄りに位置するように、各車輪ユニット50が配置されている。
なお、本実施形態の場合、図2に示すように、4つの車輪ユニット50が、平面視において正格子状に配置されている。
図3に示すように、各挟持部3において、ローラ8の上端8aの高さ位置は、2つの車輪51が同時に水平面に接地した状態でのこれら車輪51の下端の高さ位置51bよりも上方に位置している。
また、各挟持部3において、ローラ8の下端8bの高さ位置は、上記高さ位置51bよりも下方に位置している。
走行装置1は、更に、左右一対の挟持部3の対向間隔を調整するための間隔調整機構を備えている。
すなわち、走行装置1は、挟持部3aと挟持部3bとの対向間隔を調整するための間隔調整機構と、挟持部3cと挟持部3dとの対向間隔を調整するための間隔調整機構と、を備えている。
間隔調整機構は、平面視において進行方向に対して直交する幅方向に一対の挟持部3をそれぞれ摺動可能にガイドする一対のガイドレール12を備えて構成されている。
間隔調整機構は、一対の挟持部3のうちの一方の動きを変換して他方に伝達する変換伝達機構を備えている。この変換伝達機構は、一対の挟持部3のうちの一方が他方の側に近づく動きを、他方が一方の側に近づく動きに変換して伝達するとともに、一対の挟持部3のうちの一方が他方から遠ざかる動きを、他方が一方から遠ざかる動きに変換して伝達する。
すなわち、前側に配置された一対の挟持部3a、3bについて説明すると、変換伝達機構は、図2の矢印D方向への挟持部3aの動きを、矢印E方向への動きに変換して挟持部3bに伝達する。また、矢印D方向に対する反対方向(矢印E方向)への挟持部3aの動きを、矢印E方向に対する反対方向(矢印D方向)への動きに変換して挟持部3bに伝達する。同様に、変換伝達機構は、図2の矢印E方向への挟持部3bの動きを、矢印D方向への動きに変換して挟持部3aに伝達する。また、矢印E方向に対する反対方向への挟持部3bの動きを、矢印D方向に対する反対方向への動きに変換して挟持部3aに伝達する。
より詳細には、図1及び図2に示すように、変換伝達機構は、挟持部3と一体に設けられたラック14と、ピニオン15と、を備えて構成されている。ピニオン15は、フレーム2によって回転可能に保持されているとともに、ラック14に対して噛み合っており、挟持部3及びラック14が幅方向に移動する際に回転する。
ラック14は、各挟持部3の挟持部ベース4に固定されており、当該ラック14の長手方向が、幅方向に延在している。
各ラック14は、当該ラック14が設けられている挟持部ベース4から、フレーム2の幅方向における中央寄りの方向に向けて延出している。
つまり、挟持部3cのラック14は、挟持部3cの挟持部ベース4から右方に向けて延出しており、挟持部3dのラック14は、挟持部3cの挟持部ベース4から左方に向けて延出している。ここで、挟持部3cのラック14と挟持部3dのラック14とが干渉しないように、例えば、挟持部3cのラック14は挟持部ベース4の前部に固定されている一方で、挟持部3dのラック14は挟持部ベース4の後部に固定されている。挟持部3cのラック14と挟持部3dのラック14とは、互いの歯列が対向するように配置されている。
同様に、挟持部3aのラック14は、挟持部3aの挟持部ベース4から右方に向けて延出しており、挟持部3bのラック14は、挟持部3bの挟持部ベース4から左方に向けて延出している。そして、挟持部3aのラック14と挟持部3bのラック14とが干渉しないように、例えば、挟持部3aのラック14は挟持部ベース4の前部に固定されている一方で、挟持部3bのラック14は挟持部ベース4の後部に固定されている。挟持部3aのラック14と挟持部3bのラック14とは、互いの歯列が対向するように配置されている。
ピニオン15は、一対のラック14に対してそれぞれ噛み合っている。
すなわち、挟持部3aと挟持部3bとの対向間隔を調整するための間隔調整機構のラック14は、挟持部3aに設けられたラック14と、挟持部3bに設けられたラック14と、の双方に対して噛み合っている。
また、挟持部3cと挟持部3dとの対向間隔を調整するための間隔調整機構のラック14は、挟持部3cに設けられたラック14と、挟持部3dに設けられたラック14と、の双方に対して噛み合っている。
各ピニオン15は、例えば、フレーム2の幅方向における中央部に配置されており、鉛直な回転軸周りに回転可能なように、フレーム2によって保持されている。
間隔調整機構が上記のように構成されていることによって、左右一対の挟持部3の動作が連動(幅方向において、互いに反対方向に移動)するようになっている。
すなわち、挟持部3dがガイドレール12に沿って右方に移動する際には、挟持部3dに設けられたラック14も右方に移動し、このラック14と噛み合っているピニオン15が平面視において反時計回りに回転する。これにより、挟持部3cに設けられたラック14が左方に移動し、従って、挟持部3cがガイドレール12に沿って左方に移動する。
一方、挟持部3dがガイドレール12に沿って左方に移動する際には、挟持部3dに設けられたラック14も左方に移動し、このラック14と噛み合っているピニオン15が平面視において時計回りに回転する。これにより、挟持部3cに設けられたラック14が右方に移動し、従って、挟持部3cがガイドレール12に沿って右方に移動する。
挟持部3aと挟持部3bについても、挟持部3cと挟持部3dの関係と同様に、互いに連動する。
なお、間隔調整機構は、ピニオン15に対する一対のラック14の噛み合い状態を維持させるために、一対のラック14が進行方向において互いに離間してしまうことを規制する離間規制機構を備えている。
この離間規制機構は、例えば、連結バー16と、連結バー16の両端にそれぞれ設けられた一対のガイドローラ17と、を備えて構成されている。
連結バー16は、例えば、進行方向に延在する板状部材であり、間隔調整機構の一対のラック14の上面間に架け渡されており、且つ、当該連結バー16の長手方向における中央部に、間隔調整機構のピニオン15の回転軸の上端が設けられている。
一対のガイドローラ17の各々は、鉛直な回転軸周りに回転可能に、連結バー16の端部と、フレーム2との間において、それぞれ軸支されている。
離間規制機構の一対のガイドローラ17のうち、前側のガイドローラ17の周面は、間隔調整機構の一対のラック14のうち前側のラック14の前面に接しており、後側のガイドローラ17の周面は、間隔調整機構の一対のラック14のうち後側のラック14の後面に接している。
これにより、離間規制機構によって、間隔調整機構の一対のラック14が進行方向において互いに離間してしまうことが規制され、その結果、ピニオン15に対する一対のラック14の噛み合い状態が維持されるようになっている。
なお、ラック14が左右に移動する際、当該ラック14に当接しているガイドローラ17が定位置で回転する。
また、間隔調整機構は、左右一対の挟持部3を相互に近づく方向に弾性的に付勢可能な付勢部を備えている。
本実施形態の場合、付勢部は、シリンダ19とピストンロッド20とを有する伸縮式のシリンダダンパ18である。シリンダダンパ18は、ピストンロッド20がシリンダ19に対してより深く入り込む際に抵抗を与えるように構成されている。
そして、間隔調整機構は、シリンダダンパ18と連結されているとともにシリンダダンパ18を縮める方向及びその反対方向に揺動可能なレバー21と、レバー21によりシリンダダンパ18を縮めた状態でレバー21が係止可能なレバー係止部26と、を更に備えている。
図5に示すように、レバー21の一端部は、レバー軸支部22においてフレーム2に対して軸支されており、レバー21は、レバー軸支部22を支点として揺動可能となっている。レバー21の回転軸(揺動軸)は、水平方向且つ前後方向に延在している。
シリンダダンパ18の一端部は、ダンパ軸支部23においてレバー21に対して軸支されている。ダンパ軸支部23は、レバー21の長手方向における中央部よりもレバー軸支部22の近くに位置していることが好ましい。
ここで、前後二対の挟持部3のうち、前側に配置されている挟持部3a、3bの間隔を調整するための間隔調整機構に関して説明すると、一対のラック14のうち、前側に位置するラック14の先端部には、連結部24が固定されている。連結部24は、例えば、上下に長尺な板状部材であり、ラック14の先端部から下方に垂下している。
一方、前後二対の挟持部3のうち、後側に配置されている挟持部3a、3bの間隔を調整するための間隔調整機構に関して説明すると、一対のラック14のうち後側に位置するラック14の先端部に連結部24が固定されている。
シリンダダンパ18の他端部は、ダンパ軸支部25において、連結部24の下端部に対して軸支されている。
ダンパ軸支部23及びダンパ軸支部25におけるシリンダダンパ18の回転軸は、レバー軸支部22におけるレバー21の回転軸に対して平行となっている。
また、レバー係止部26は、レバー21の軌跡が形成する円に対して直交するようにフレーム2から突出して設けられており、レバー21は、レバー係止部26に対して係脱自在となっている。
図5はレバー21をレバー係止部26から外した状態の正面図である。
一方、図4はレバー21をレバー係止部26に対して係止した状態の正面図である。
なお、走行装置1は、例えば、平面視において、前後対称且つ左右対称に形成されていることが好ましい。
フレーム2には、走行装置1の用途に応じた各種の搭載物29(図3)を搭載することができる。一例として、走行装置1は、橋梁の劣化診断に用いることができ、その場合、搭載物29には、カメラ等が含まれる。
搭載物29は、図3に示すように、フレーム2の下面側に配置されても良いし、フレーム2の上面側に配置されても良い。または、搭載物29は、フレーム2よりも側方に突出する状態で、フレーム2によって保持されても良い。
走行装置1は、各挟持部3のモータ10の動作制御を行うための図示しない制御部を備えている。各挟持部3のモータ10が制御部によって同期制御されることによって、各挟持部3の車輪ユニット50が足並みを揃えて前進する結果、走行装置1が前進することができる(詳細後述)。
なお、制御部は、例えば、搭載物29とともにフレーム2に搭載することができる。
また、モータ10はモータ軸10aを一方向にのみ回転させるものであっても良いし、モータ軸10aを正/逆回転させることが可能なものであっても良い。前者の場合、走行装置1は、一方向にのみ走行が可能(前進のみ可能)となり、後者の場合、走行装置1は、前進と後退とが可能となる。また、モータ軸10aの回転方向が一方向であっても、モータ軸10aから太陽歯車61に回転を伝達する伝達機構を備えているとともに、この伝達機構が、太陽歯車61の回転方向を正回転と逆回転とに切り替え可能な切り替え機構を含んでいる場合には、走行装置1を前進と後退とが可能な構成とすることができる。
次に、動作を説明する。
図9に示すように、走行装置1は、梁状体28から吊り下がった状態で、梁状体28に沿って走行することができる。梁状体28は、例えば、橋梁の下面側に設けられたI桁材であり、下端部281がフランジ状に形成されている。走行装置1は、このフランジ状の下端部281の上面である上向き面28bに車輪ユニット50の車輪51が接地され、且つ、下端部281の両方の側面28aを左右の挟持部3のローラ8によって挟持することによって、梁状体28から吊り下がった状態となる。
走行装置1が梁状体28から吊り下がった状態とするためには、先ず、各間隔調整機構のレバー21をレバー係止部26から外した状態(図5参照)で、各車輪ユニット50及び各ローラ8を、それぞれ対応する上向き面28b及び側面28aに対して位置合わせする。
なお、この状態では、左右の車輪ユニット50の対向間隔が、フランジ状の下端部281の左右幅よりも広くなるように、走行装置1が構成されているものとする。
次に、各間隔調整機構のレバー21をレバー係止部26に対して係止させることによって、左右の車輪ユニット50の対向間隔を、フランジ状の下端部281の左右幅よりも狭める。
これにより、左右の車輪ユニット50の車輪51を上向き面28b上に接地可能となるとともに、左右の挟持部3のローラ8によって左右の側面28aが挟持され、走行装置1を梁状体28から吊り下がった状態とすることができる。
なお、通常は、各車輪ユニット50毎に、2つずつの車輪51が上向き面28bに接地された状態となる。各車輪51は、下端部281の幅方向における縁部に配置されることが好ましい。
ここで、レバー21をレバー係止部26に対して係止させる際に、レバー21によってシリンダダンパ18が圧縮されて縮む。このため、シリンダダンパ18の付勢力によって、各ローラ8が梁状体28の側面28aに対して密着する。
次に、走行装置1の走行動作を説明する。
走行装置1が梁状体28から吊り下がった状態で走行する際には、各車輪ユニット50のいずれか1つ以上の車輪51が上向き面28bに接地されていて、それぞれ走行装置1の荷重を支える。このため、梁状体28からの走行装置1の吊り下げ状態を安定的に維持することが可能である。
また、走行装置1が梁状体28に沿って走行する際、各ローラ8は、側面28aから受ける摩擦抵抗により回転可能である。
なお、4つの車輪ユニット50によって支えられる荷重は、走行装置1及び搭載物29の全荷重のうち、ローラ8と側面28aとの上下方向における摩擦抵抗を差し引いた残りの荷重であり、この荷重を4つの車輪ユニット50で分担して支えることとなる。
また、上述のように、走行装置1の走行モードは、第1走行モードと第2走行モードとに切り替わりが可能である。
第1走行モードは、すべての車輪ユニット50について、複数の車輪51が回転軸周りに回転することにより走行するモードである。典型的には、第1走行モードは、すべての車輪ユニット50について、複数の車輪51のうち隣り合う2つの車輪51が進行方向において互いに前後する配置でそれぞれ接地して回転することにより走行するモードである。
一方、第2走行モードは、少なくとも1つの車輪ユニット50について、複数の車輪51の回転軸周りの回転が規制された場合に複数の車輪51と車輪フレーム53とが一体となって車輪公転軸70を中心として回転することにより走行するモードである。典型的には、第2走行モードは、例えば、少なくとも1つの車輪ユニット50について、複数の車輪51と車輪フレーム53とが一体となって車輪公転軸70を中心として回転することにより、複数の車輪51が順次に接地することで走行するモードである。
第1走行モードの際には、以下のようにして、モータ10から車輪51に動力が伝達される。
図7において、モータ軸10aに直結された太陽歯車61が時計回りに回転すると、各遊星歯車63は反時計回りに自転しながら時計回りに公転する。なお、各遊星歯車63の自転軸は、各遊星歯車63の軸心であり、公転軸は、車輪公転軸70と一致している。
遊星歯車63が公転することにより、遊星キャリア64を介して遊星歯車63と連結されている出力歯車65も時計回りに回転する。出力歯車65の回転軸は、車輪公転軸70と一致している。
出力歯車65が時計回りに回転することにより、逆転歯車67は反時計回りに回転し、車輪歯車66及び車輪51は時計回りに回転する。
つまり、第1走行モードにおいて、各車輪51は、太陽歯車61と同方向に回転する。なお、各車輪51の回転軸は、車輪軸52の軸心である。
各車輪ユニット50の各車輪51が回転することにより、走行装置1が梁状体28に沿って走行することができる。
なお、左右の車輪ユニット50の各車輪51が同一の進行方向への推進力を走行装置1に与えることができるように、各モータ10の回転方向が設定されている。
第1走行モードは、主として走行装置1が水平面に沿って走行する際に生じる走行モードである。走行装置1が水平面に沿って走行する場合には、車輪フレーム53は車輪公転軸70周りに回転することなく、一定の姿勢に維持される。
ただし、走行装置1がある程度の凹凸面上を走行する場合でも、第1走行モードでの走行が可能である。凹凸面上を第1走行モードで走行する場合には、車輪フレーム53が僅かに車輪公転軸70周りに回転しながら走行装置1が走行する。
ここで、当該梁状体28の長手方向において間欠的に、垂直補剛材30や上面構造物31が設けられている。
上面構造物31は、上向き面28bに沿って配置された板状部材であり、ボルト等によって、フランジ状の下端部281に固定されている。
走行装置1は、例えば、第1走行モードの走行において、上面構造物31程度であれば乗り上げることが可能(乗り越えることが可能)に構成されている。
ただし、第1走行モードでの走行が許容される凹凸の程度(第1走行モードで許容される、障害物の乗り越え高さは)は、車輪51の摩擦係数の大きさや、歯車機構のギア比等に応じて変化する。
次に、第1走行モードから第2走行モードへの切り替わりのメカニズムを説明する。
先ず、第1走行モードにおいて、例えば、進行方向にて互いに前後する配置でそれぞれ接地して回転していた2つの車輪51のうちの前側の車輪51が障害物に突き当たることにより、当該車輪51の回転が規制(例えば停止)される。すると、車輪51の回転が規制されることにより、車輪歯車66、逆転歯車67及び出力歯車65の回転(それぞれ自転)と、各遊星歯車63の公転及び自転が規制される。
しかし、モータ10は依然としてモータ軸10aを回転させようとすることから、太陽歯車61には回転力が付与される。このため、太陽歯車61、遊星歯車63及び内歯車62が互いに定位置(またはほぼ定位置)で噛み合った状態で、複数の車輪51と車輪フレーム53とが一体となって、車輪公転軸70を中心として回転し始める。
このように、第2走行モードでは、複数の車輪51及び車輪歯車66、逆転歯車67、出力歯車65、遊星キャリア64、遊星歯車63、内歯車62、太陽歯車61及び車輪フレーム53が実質的に一体となって(実質的に剛体となって)回転する。
複数の車輪51と車輪フレーム53とが一体となって回転することにより、車輪ユニット50が容易に障害物を乗り越えて走行することが可能となる。
第2走行モードでの走行中に、接地したすべての車輪51がスムーズに回転軸周りに回転できる状態に移行した場合は、第2走行モードから第1走行モードに復帰する。
なお、第2走行モードでの車輪フレーム53の回転方向は、モータ軸10aの回転方向と同じである。すなわち、車輪ユニット50が逆転歯車67を備えていることにより、第2走行モードにおいて、モータ軸10a及び太陽歯車61の回転方向と、車輪フレーム53の回転方向とを一致させることができる。
車輪ユニット50は、第2走行モードにおいて、段差のような障害物を乗り越えることができるほか、図9に示すような垂直補剛材30を乗り越えることも可能である。
垂直補剛材30は、上向き面28bから起立した板状部材であり、例えば、図9に示すように、下端部281の幅方向における端部まで存在している場合がある。
車輪51が垂直補剛材30に突き当たって回転が規制されることにより、走行装置1の走行モードが第1走行モードから第2走行モードに切り替わった際には、図10各図に示すような動作により、垂直補剛材30を乗り越えることができる。
すなわち、図10(a)に示す車輪51のうち最も右側の車輪51が垂直補剛材30に突き当たって回転が規制されると、複数の車輪51と車輪フレーム53とが一体となって回転し始める(図10(b))。
ここで、上述のように、車輪ユニット50における隣り合う車輪51どうしの間の部分が、複数の車輪51の包絡線78(図7)よりも、車輪公転軸70を中心とする径方向の内側に窪んでいる。しかも、車輪公転軸70は、走行装置1の幅方向中央側に向けて高さ位置が高くなる向きに傾斜している(図4)。
このため、上向き面28bから上に持ち上がった車輪51が車輪公転軸70周りに回転する際には、当該車輪51が垂直補剛材30よりも幅方向外側の経路を通過することができる。つまり、持ち上がった車輪51が垂直補剛材30を迂回することができるので、当該車輪51と垂直補剛材30との干渉を回避できる。このため、車輪ユニット50が上向き面28bから側方に脱落することなく、走行装置1が走行することが可能となる。
上向き面28bから上に持ち上がった車輪51は、垂直補剛材30の外側を迂回することにより垂直補剛材30を跨いだ後、垂直補剛材30の前方において、上向き面28bに接地する(図10(c))。
なお、図10(c)において最も左側の車輪51は、最も右側の車輪51に牽引されて前進可能であるため、図10(c)の後は、第1走行モードにて、図10(c)において最も左側の車輪51が垂直補剛材30を乗り越えることが期待できる。
ただし、図10(c)において最も左側の車輪51が垂直補剛材30に突き当たることにより、当該車輪51の回転が規制された場合には、第2走行モードが継続することによって、当該車輪51が垂直補剛材30を乗り越えることができる。
ここで、梁状体28のフランジ状の下端部281の幅寸法は、必ずしも一定ではなく、部分的に広がったり狭まったりする場合がある。
このような事情に対し、本実施形態では、保持部7は、進行方向において一対のローラ8の間に位置する鉛直な回転軸周りにフレーム2に対して回転可能となっている。このため、下端部281の幅の変化に応じてフレーム2が首振り回転することにより、各ローラ8が常に側面28aに対して密着した状態を維持することができる。
更に、走行装置1は、一対の挟持部3の対向間隔を調整するための間隔調整機構を有するため、下端部281の幅の変化に応じて、一対の挟持部3の対向間隔が自動的に調整される。よって、各ローラ8が常に側面28aに対して密着した状態を維持することができる。
特に、間隔調整機構は、一対の挟持部3を相互に離間する方向に弾性的に付勢可能な付勢部であるシリンダダンパ18を備えている。よって、シリンダダンパ18による付勢によって、常に各ローラ8が側面28aに対して密着した状態を維持することができる。
以上のような第1の実施形態によれば、走行装置1の走行モードが第1走行モードと第2走行モードとに切り替わりが可能であるため、第1走行モードにおいてはスムーズな走行が可能である一方で、第2走行モードにおいては障害物を容易に乗り越えることができる。
なお、車輪51の回転が規制されない程度の段差等であれば、車輪ユニット50が車輪公転軸70周りに僅かに回転することにより、第1走行モードにおいても走行が可能である。
また、車輪ユニット50は、モータ10により回転力を付与されて回転する太陽歯車61と、車輪フレーム53と一体に設けられた内歯車62と、内歯車62と太陽歯車61との双方に噛み合っている2つ以上の遊星歯車63と、遊星歯車63を個別に回転可能に保持しているとともに車輪フレーム53に対して回転可能な遊星キャリア64と、遊星キャリア64と一体に設けられた出力歯車65と、複数の車輪51の各々と一体に設けられた車輪歯車66と、車輪歯車66と出力歯車65との双方に噛み合っている逆転歯車67と、を備えている。
このため、第2走行モードにおいて、太陽歯車61から車輪フレーム53に対して動力を伝達する経路は、太陽歯車61、遊星歯車63、及び、車輪フレーム53に設けられた内歯車62を経る経路となるため、この伝達経路において、歯車の支軸に対して倒れる方向の負荷が作用することがない。すなわち、第2走行モードにおいては、太陽歯車61、遊星歯車63及び内歯車62の相互の噛み合い部分を介して、太陽歯車61から車輪フレーム53に動力が伝達される。
このように、本実施形態によれば、障害物を乗り超える動作時において、モータ10から車輪フレーム53に動力を伝達するまでの過程で歯車の支軸の倒れ方向に作用する負荷を抑制することができる。
特に、太陽歯車61と、遊星歯車63と、内歯車62と、が互いに同一平面上に配置されているため、これら太陽歯車61、遊星歯車63及び内歯車62は、いわば一枚の盤状の剛体となるため、各部の破損を抑制しつつ、太陽歯車61から車輪フレーム53に動力を伝達することが可能となる。
〔第2の実施形態〕
次に、図11を用いて第2の実施形態を説明する。
本実施形態に係る走行装置1は、左右一対の吊下型走行部80と、これら吊下型走行部80を相互に連結している連結部材32と、を備えている。
各吊下型走行部80は、上記の第1の実施形態における走行装置1と同様に構成されている。吊下型走行部80は、互いに並列に延在する2つの梁状体28の一方ずつから吊り下がった状態で、対応する梁状体28に沿って走行可能である。
本実施形態の場合、各吊下型走行部80の各モータ10を同期制御することにより、左右の吊下型走行部80を、互いに足並みを揃えて走行させることができる。
本実施形態の場合、連結部材32に搭載物29を搭載することができるが、必要に応じて、各吊下型走行部80のフレーム2にも搭載物29を搭載しても良い。
以上、図面を参照して各実施形態を説明したが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
例えば、車輪ユニット50が備える車輪51の数が3つの例を説明したが、車輪ユニット50が備える車輪51の数は、2つであっても良いし、4つ以上であっても良い。
車輪51の数が2つの場合は、車輪フレーム53は、車輪公転軸70に対して直交する方向に延在する棒状に構成することができ、車輪51は、車輪フレーム53の両端部にそれぞれ設けることができる。すなわち、車輪ユニット50は亜鈴状の形状となる。
車輪51の数が4つ以上の場合、車輪51の数をNとすると、車輪フレーム53は、略正N角形に形成することができ、車輪フレーム53の各頂点の近傍にそれぞれ車輪51を設けることができる。このことは、車輪51の数が3つの場合も同様である。
また、逆転歯車67が第1歯車部68と第2歯車部69とを有する2段構成となっている例を説明したが、逆転歯車67は1段構成の歯車であって、車輪歯車66と出力歯車65との双方に対して噛み合っていても良い。
また、走行装置1が備える4つの車輪ユニット50が、平面視において正格子状に配置されている例を説明したが、本発明は、この例に限らない。
例えば、4つの車輪ユニット50が、平面視において千鳥格子状に配置されていても良い。
なお、車輪ユニット50が千鳥格子状に配置されている場合、左右一対の挟持部3に対して設けられた一対のガイドレール12は、前後方向において互いにズレた位置に配置することができる。そして、ピニオン15を十分に大径に形成することによって、左右一対の挟持部3に対してそれぞれ設けられた一対のラック14に対してそれぞれピニオン15を噛み合わせることができる。或いは、一対のラック14の間に、3つ以上の奇数個のピニオン15を配置し、一方のラック14から他方のラック14に対して、3つ以上のピニオン15を順次に介して回転力を伝達するようにしても良い。
或いは、車輪ユニット50が千鳥格子状に配置されている場合に、左右一対の挟持部3に対して設けられた一対のガイドレール12を、平面視において左右一対の挟持部3の軸支部6を結ぶ直線上に配置しても良い。この場合、左右一対の挟持部3が備える4つのローラ8が、平面視において平行四辺形の各頂点に配置される。
また、各挟持部3が前後一対のローラ8を備えている例を説明したが、各挟持部3は、1つ以上のローラ8を備えていれば良い。
また、各挟持部3が前後一対のローラ8を備えている場合に、そのうち一方のローラ8は、下方に向けてテーパー状に縮径していても良い。このようにすることにより、このテーパー状のローラ8と側面28aとの摩擦抵抗を低減することができる。
このため、車輪ユニット50が段差や隆起に乗り上げたり、段差や隆起から降りる際に、ローラ8と側面28aとの間に生じる上下方向の摩擦抵抗を低減できる。よって、車輪ユニット50が段差や隆起に乗り上げたり段差や隆起から降りる際の動作をスムーズにすることができる。
また、走行装置1は、上記のように垂直補剛材30を乗り越えたり、上面構造物31等の段差を乗り越えたりして走行することができる他、第2走行モードが発動することにより、階段等の段差を乗り越えて走行することもできる。
本実施形態は以下の技術思想を包含する。
(1)回転軸が互いに並列に配置されているとともに回転動作が互いに連動する複数の車輪と、前記複数の車輪を回転可能に保持しているとともに車輪公転軸を中心として回転可能な車輪フレームと、を有する車輪ユニットを備え、前記複数の車輪が前記回転軸周りに回転することにより走行する第1走行モードと、前記複数の車輪の前記回転軸周りの回転が規制された場合に前記複数の車輪と前記車輪フレームとが一体となって前記車輪公転軸を中心として回転することにより走行する第2走行モードと、に切り替わりが可能な走行装置であって、前記車輪ユニットは、駆動源により回転力を付与されて回転する太陽歯車と、前記車輪フレームと一体に設けられた内歯車と、前記内歯車と前記太陽歯車との双方に噛み合っている2つ以上の遊星歯車と、前記遊星歯車を個別に回転可能に保持しているとともに、前記車輪フレームに対して回転可能な遊星キャリアと、前記遊星キャリアと一体に設けられた出力歯車と、前記複数の車輪の各々と一体に設けられた車輪歯車と、前記車輪歯車と前記出力歯車との双方に噛み合っている逆転歯車と、を備えている走行装置。
(2)前記太陽歯車と、前記遊星歯車と、前記内歯車と、が互いに同一平面上に配置されている(1)に記載の走行装置。
(3)前記逆転歯車は、前記出力歯車に対して噛み合っている第1歯車部と、前記第1歯車部に対して一体且つ同軸に設けられ、前記車輪歯車に対して噛み合っている第2歯車部と、を備え、前記第1歯車部の歯数よりも前記第2歯車部の歯数の方が多い(1)又は(2)に記載の走行装置。
(4)前記車輪ユニットにおける隣り合う前記車輪どうしの間の部分が、前記複数の車輪の包絡線よりも、前記車輪公転軸を中心とする径方向の内側に窪んでおり、前記車輪公転軸は、当該走行装置の幅方向中央側に向けて高さ位置が高くなる向きに傾斜している(1)から(3)のいずれか一項に記載の走行装置。
(5)当該走行装置は、進行方向に対して直交する幅方向に離間して配置された少なくとも一対の前記車輪ユニットと、前記少なくとも一対の車輪ユニットを相互に連結しているフレームと、を備え、前記少なくとも一対の車輪ユニットの前記車輪が梁状体の上向き面にそれぞれ接地されることにより、前記梁状体から吊り下がった状態で前記梁状体に沿って走行可能である(1)から(4)のいずれか一項に記載の走行装置。
(6)前記梁状体の両側面を挟持する少なくとも一対の挟持部を備え、前記挟持部の各々が、鉛直な回転軸周りに回転可能で且つ前記梁状体の側面を挟持するローラを備えている(5)に記載の走行装置。
(7)前記挟持部は、前記進行方向において相互に離間して配置されている一対の前記ローラと、前記一対のローラをそれぞれ回転可能に保持している保持部と、を備え、前記保持部は、前記進行方向において前記一対のローラの間に位置する鉛直な回転軸周りに前記フレームに対して回転可能となっている(6)に記載の走行装置。
(8)前記挟持部が備える前記一対のローラのうちの一方が、下方に向けてテーパー状に縮径している(7)に記載の走行装置。
(9)各挟持部が個別の前記車輪ユニットを備えている(7)又は(8)に記載の走行装置。
(10)前記一対の挟持部の対向間隔を調整するための間隔調整機構を備え、前記間隔調整機構は、平面視において前記進行方向に対して直交する幅方向に前記一対の挟持部をそれぞれ摺動可能にガイドする一対のガイドレールを備えて構成されている(6)から(9)のいずれか一項に記載の走行装置。
(11)前記間隔調整機構は、前記一対の挟持部のうちの一方の動きを変換して他方に伝達する変換伝達機構を備え、前記変換伝達機構は、前記一対の挟持部のうちの一方が他方の側に近づく動きを、他方が一方の側に近づく動きに変換して伝達するとともに、前記一対の挟持部のうちの一方が他方から遠ざかる動きを、他方が一方から遠ざかる動きに変換して伝達する(10)に記載の走行装置。
(12)前記間隔調整機構は、前記一対の挟持部を相互に近づく方向に弾性的に付勢可能な付勢部を備えている(10)又は(11)に記載の走行装置。
(13)前記付勢部は、シリンダとピストンロッドとを有する伸縮式のシリンダダンパであり、前記間隔調整機構は、前記シリンダダンパと連結されているとともに前記シリンダダンパを縮める方向及びその反対方向に揺動可能なレバーと、前記レバーにより前記シリンダダンパを縮めた状態で前記レバーが係止可能なレバー係止部と、を更に備えている(12)に記載の走行装置。
(14)前記フレームの前部に配置された一対の前記挟持部と、前記フレームの後部に配置された一対の前記挟持部と、の合計4つの前記挟持部を備え、4つの前記挟持部の各々が前記車輪ユニットを備えている(6)から(13)のいずれか一項に記載の走行装置。
1 走行装置
2 フレーム
3 挟持部
4 挟持部ベース
5 支柱部
6 軸支部
7 保持部
8 ローラ
8a 上端
8b 下端
10 モータ(駆動源)
10a モータ軸
12 ガイドレール
13 ストッパ
14 ラック
15 ピニオン
16 連結バー
17 ガイドローラ
18 シリンダダンパ
19 シリンダ
20 ピストンロッド
21 レバー
22 レバー軸支部
23、25 ダンパ軸支部
24 連結部
26 レバー係止部
27 脚部
28 梁状体
28a 側面
28b 上向き面
29 搭載物
30 垂直補剛材
31 上面構造物
32 連結部材
50 車輪ユニット
51 車輪
51a 車輪部材
51b 下端
52 車輪軸
53 車輪フレーム
53a 連結部材
54 第1板部材
55 第2板部材
61 太陽歯車
62 内歯車
63 遊星歯車
64 遊星キャリア
65 出力歯車
66 車輪歯車
67 逆転歯車
68 第1歯車部
69 第2歯車部
70 車輪公転軸
71 軸受け機構
72 第1部分
73 第2部分
74 ベアリング
75 固定プレート
76 挿通孔
78 包絡線
77 軸受け固定ピン
79 モータボックス
80 吊下型走行部

Claims (11)

  1. 回転軸が互いに並列に配置されているとともに回転動作が互いに連動する複数の車輪と、前記複数の車輪を回転可能に保持しているとともに車輪公転軸を中心として回転可能な車輪フレームと、を有する車輪ユニットを備え、前記複数の車輪が前記回転軸周りに回転することにより走行する第1走行モードと、前記複数の車輪の前記回転軸周りの回転が規制された場合に前記複数の車輪と前記車輪フレームとが一体となって前記車輪公転軸を中心として回転することにより走行する第2走行モードと、に切り替わりが可能な走行装置であって、
    前記車輪ユニットは、
    駆動源により回転力を付与されて回転する太陽歯車と、
    前記車輪フレームと一体に設けられた内歯車と、
    前記内歯車と前記太陽歯車との双方に噛み合っている2つ以上の遊星歯車と、
    前記遊星歯車を個別に回転可能に保持しているとともに、前記車輪フレームに対して回転可能な遊星キャリアと、
    前記遊星キャリアと一体に設けられた出力歯車と、
    前記複数の車輪の各々と一体に設けられた車輪歯車と、
    前記車輪歯車と前記出力歯車との双方に噛み合っている逆転歯車と、
    を備えている走行装置。
  2. 前記太陽歯車と、前記遊星歯車と、前記内歯車と、が互いに同一平面上に配置されている請求項1に記載の走行装置。
  3. 前記逆転歯車は、
    前記出力歯車に対して噛み合っている第1歯車部と、
    前記第1歯車部に対して一体且つ同軸に設けられ、前記車輪歯車に対して噛み合っている第2歯車部と、
    を備え、
    前記第1歯車部の歯数よりも前記第2歯車部の歯数の方が多い請求項1又は2に記載の走行装置。
  4. 当該走行装置は、
    進行方向に対して直交する幅方向に離間して配置された少なくとも一対の前記車輪ユニットと、
    前記少なくとも一対の車輪ユニットを相互に連結しているフレームと、
    を備え、
    前記少なくとも一対の車輪ユニットの前記車輪が梁状体の上向き面にそれぞれ接地されることにより、前記梁状体から吊り下がった状態で前記梁状体に沿って走行可能である請求項1からのいずれか一項に記載の走行装置。
  5. 前記車輪ユニットにおける隣り合う前記車輪どうしの間の部分が、前記複数の車輪の包絡線よりも、前記車輪公転軸を中心とする径方向の内側に窪んでおり、
    前記車輪公転軸は、当該走行装置の幅方向中央側に向けて高さ位置が高くなる向きに傾斜している請求項に記載の走行装置。
  6. 前記梁状体の両側面を挟持する少なくとも一対の挟持部を備え、
    前記挟持部の各々が、鉛直な回転軸周りに回転可能で且つ前記梁状体の側面を挟持するローラを備えている請求項5に記載の走行装置。
  7. 前記挟持部は、
    前記進行方向において相互に離間して配置されている一対の前記ローラと、
    前記一対のローラをそれぞれ回転可能に保持している保持部と、
    を備え、
    前記保持部は、前記進行方向において前記一対のローラの間に位置する鉛直な回転軸周りに前記フレームに対して回転可能となっている請求項6に記載の走行装置。
  8. 各挟持部が個別の前記車輪ユニットを備えている請求項6又は7に記載の走行装置。
  9. 前記一対の挟持部の対向間隔を調整するための間隔調整機構を備え、
    前記間隔調整機構は、平面視において前記進行方向に対して直交する幅方向に前記一対の挟持部をそれぞれ摺動可能にガイドする一対のガイドレールを備えて構成されている請求項6から8のいずれか一項に記載の走行装置。
  10. 前記間隔調整機構は、
    前記一対の挟持部のうちの一方の動きを変換して他方に伝達する変換伝達機構を備え、
    前記変換伝達機構は、前記一対の挟持部のうちの一方が他方の側に近づく動きを、他方が一方の側に近づく動きに変換して伝達するとともに、前記一対の挟持部のうちの一方が他方から遠ざかる動きを、他方が一方から遠ざかる動きに変換して伝達する請求項9に記載の走行装置。
  11. 前記間隔調整機構は、前記一対の挟持部を相互に近づく方向に弾性的に付勢可能な付勢部を備えている請求項9又は10に記載の走行装置。
JP2016050148A 2016-03-14 2016-03-14 走行装置 Active JP6509152B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016050148A JP6509152B2 (ja) 2016-03-14 2016-03-14 走行装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016050148A JP6509152B2 (ja) 2016-03-14 2016-03-14 走行装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017165154A JP2017165154A (ja) 2017-09-21
JP6509152B2 true JP6509152B2 (ja) 2019-05-08

Family

ID=59909421

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016050148A Active JP6509152B2 (ja) 2016-03-14 2016-03-14 走行装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6509152B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102328787B1 (ko) * 2020-04-23 2021-11-22 한양대학교 산학협력단 로봇

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4142496B2 (ja) * 2002-07-29 2008-09-03 耕一 岡本 階段を昇降する車
KR101031321B1 (ko) * 2006-06-27 2011-04-29 김기수 구동장치
JP2010125307A (ja) * 2008-11-28 2010-06-10 Yoshio Komatsu 車輪式パワーアシスト階段昇降車

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017165154A (ja) 2017-09-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5292283B2 (ja) 全方向駆動装置及びそれを用いた全方向移動車
JP5396398B2 (ja) 摩擦式駆動装置及びそれを用いた全方向移動体
US9033809B2 (en) Child swing apparatus
WO2020181566A1 (zh) 沿输电线巡检机器人越障行走装置
JP2014507350A (ja) 傾斜または階段を上昇または下降するための運搬装置
JP2008062334A (ja) 三軸駆動装置
TWI362359B (ja)
TW201206803A (en) Multi-gate conveyor
JP6051777B2 (ja) 移動車両および階段昇降機
JPS61271176A (ja) 移動機械
JP2012518131A (ja) リンク機構
JPWO2014002275A1 (ja) 移動体および移動体システム
CN102883859A (zh) 具有可拆装型4节连接机构驱动装置的工业机械手
JP6629567B2 (ja) 搬送装置
JP2012001333A (ja) 昇降装置および昇降装置を用いた車両の組立ライン
JP2002264856A (ja) 階段昇降装置
KR20170131043A (ko) 로봇 겐트리 시스템
JP6509152B2 (ja) 走行装置
JP2006076715A (ja) スタッカークレーン
CN207565728U (zh) 欠驱动耦合式全方位越障平台
CN210592186U (zh) 一种具备全向移动和越障能力的物流机器人
JP5575222B2 (ja) 重量物カセット移載装置及び移載方法
WO2015060053A1 (ja) ワーク支持装置
CN107972759A (zh) 一种园林绿化用行走机器人
KR100859331B1 (ko) 로봇의 이동장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180302

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190402

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6509152

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250