JP6508874B2 - 映像投影装置、映像投影方法、およびコンピュータプログラム - Google Patents
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Description
そこで、特許文献1、2には、投影した画像が欠落する領域を検出し、当該領域を避けるように画像を分割・縮小することが記載されている。
図1は、映像投影装置100と投影面101との関係の一例を示す図である。図2は、視聴対象の画像と、当該画像が投影面101に投影された様子(当該画像に基づいて投影面101に投影された映像)の一例を示す図である。
図1において、投影面101のうち、映像投影装置100により投影される領域が投影領域102である。投影面101には、網掛けで示すように、投影に適さない領域である投影不適領域103が存在する。投影不適領域103とは、例えば、投影光の反射率が著しく低い領域や、投影面101を構成するボードやパネル等の継ぎ目等で隙間や段差が生じている領域を指す。
図2(b)に示す例では、投影不適領域103の中に文字「F」の一部が投影されており、当該文字が視認しづらい状態が発生している。
映像投影装置100は、パターン撮影部301、映像入力部302、投影不適領域検知部303、入力映像解析部304、座標変換作用素作成部305、座標変換部306、パターン生成部307、映像切替部308、および映像投影部309を有する。
パターン生成部307は、パターン画像を生成する。座標変換部306は、入力画像を変形する。映像切替部308は、座標変換部306で変形された画像とパターン生成部307で生成されたパターン画像とのどちらかを選択する。映像投影部309は、映像切替部308で選択された画像を表示素子へ出力し、投影面101に対して映像を投影する。
パターン生成部307は、投影不適領域を検知するためのパターン画像を生成する。本実施形態では、図2(c)に示すように、複数の十字状のパターンを2次元マトリックス状に(上下方向(縦方向)および左右方向(横方向)のそれぞれに)等間隔に並べた画像をパターン画像とする。映像投影部309は、このパターン画像を、図2(d)に示すように、投影面101に対して投影する。パターン生成部307は、パターン撮影部301で撮影されるパターン画像の中の各パターンの座標情報(位置情報)を生成する。この座標情報は、後述する投影不適領域検知部303で用いられる。
図5は、投影不適領域の一例を説明する図である。図5(a)は、投影不適領域の座標を格納するテーブルの一例を示す図である。図5(b)は、パターン画像から抽出されたパターンの一例を示す図である。図5(c)は、鮮明に撮影できているパターンと鮮明に撮影できていないパターンの一例を示す図である。図5(d)は、投影不適領域の一例を示す図である。
尚、パターン撮影部301で撮影されたパターン画像が歪んでいる場合においても、投影不適領域検知部303は、撮影されたパターン画像からパターンを抽出する前に、以下の処理を行えば、投影不適領域を適切に定めることができる。すなわち、撮影されたパターン画像の四隅のパターンの座標情報を用いて、撮影されたパターン画像の歪み補正およびサイズ調整を行えば、投影不適領域を適切に定めることができる。
図6は、文字位置情報の一例を説明する図である。図6(a)は、文字位置情報を格納するテーブルの一例を示す図である。図6(b)は、文字位置情報を検知する方法の一例を説明する図である。
図7は、座標変換作用素作成部305が求める座標変換作用素(4点指定変形作用素)の一例を説明する図である。図7(a)は、座標変換作用素を格納するテーブルの一例を示す図である。図7(b)は、4点指定変形により変換される前の画像と変換された後の画像の一例を示す図である。
図8は、座標変換作用素の作成方法の一例を説明する図である。具体的に図8(a)は、入力映像解析部304により入力画像中の文字の位置を検知した結果の一例を概念的に示す図である。図8(b)は、投影不適領域検知部303により投影不適領域を検知した結果の一例を概念的に示す図である。図8(c)は、入力画像中の文字と投影不適領域とを重ねて示す図である。図8(d)は、4点指定変形による変換前の画像と変換後の画像の一例を示す図である。
仮に、入力映像解析部304で文字位置情報が検知されなかった場合、座標変換作用素作成部305は、座標S1の投影不適領域だけを用いて座標変換作用素を求める。図9は、文字位置情報が検知されなかった場合の座標変換作用素の作成方法の一例を説明する図である。具体的に図9では、4点指定変形による変換前の画像と変換後の画像の一例を示す。
次に、座標変換作用素作成部305は、変換前の四隅の点の座標の組Hsrc1で構成される矩形の領域を、変換前の座標の組Hsrc2の値の変更により拡大された分だけ拡大する(図8(d)の上の図を参照)。このようにして拡大した領域の四隅の点の座標の組を、入力画像を分割する線分の左側に配置される矩形の変換前の四隅の点の座標の組Hsrc1とする。
変換後の四隅の点の座標の組Hdst1、Hdst2、Hdst3に関しては、図9に示したものと同じでよい。
すなわち、まず、座標変換作用素作成部305は、座標S1の投影不適領域が黒領域となるように、変換後の四隅の点の座標Hdst2の領域を決める。
次に、座標変換作用素作成部305は、変換後の画像に対して、漏れや重なりが起きないように、当該四隅の点の座標の組Hdst2により定まる矩形の左右両隣に矩形を設定する。
図8に示すように、変換後の四隅の点の座標の組Hdst1、Hdst2、Hdst3で定まる3つの矩形は、隙間と重なりがないように配置され、且つ、これら3つの矩形の大きさの総和は入力画像の大きさに等しい。
尚、図8(c)に示す例では、文字位置情報で特定される文字の中央に線分801があるので、線分801よりも左側の矩形を拡大しても右側の矩形を拡大してもよい。図8(c)では、線分801よりも左側の矩形を拡大した場合を一例として示している。
図10は、入力画像を左右に均等に分割する線分と複数の文字とが重複する場合の座標変換作用素の作成方法の一例を説明する図である。具体的に図10(a)は、入力画像中の文字と投影不適領域とを重ねて示す図である。図10(b)は、4点指定変形による変換前の画像と変換後の画像の一例を示す図である。
尚、文字位置情報M5で特定される文字の右端で上下方向に直線状に延びる線分1003と、文字位置情報M6で特定される文字の右端で上下方向に直線状に延びる線分1004を線分801の移動先にしたとする。そうすると、文字位置情報M5、M6で特定される文字の何れか一方の重複が解消できない。したがって、線分1003、1004は、線分801の移動先として設定されない。
図11のフローチャートは、映像投影装置100の電源が投入されたときや、映像投影装置100の設置位置が変わったときに実行される処理である。その他にも、壁面の環境が変わった時などに、ユーザからの指示に応じて実行される。
まず、ステップS1101において、パターン生成部307は、パターン画像を生成する。
次に、ステップS1102において、映像切替部308は、ステップS1101で生成されたパターン画像を選択する。これにより、映像投影部309からパターン画像が投影面101に投影される。
次に、ステップS1104において、投影不適領域検知部303は、ステップS1103で撮影されたパターン画像から投影不適領域103を検知する。
以下のステップS1105が開始する前に、ステップS1108において、入力映像解析部304は、映像入力部302に入力された画像(入力画像)を解析し、当該入力画像に含まれる文字画像の位置情報(文字位置情報M1、M2、M3等)を求める。
そして、ステップS1105において、座標変換作用素作成部305は、ステップS1104で検知された投影不適領域103と、ステップS1105で求められた文字位置情報とを用いて、座標変換作用素を作成する。
次に、ステップS1106において、座標変換部306は、ステップS1105で作成された座標変換作用素を用いて、入力画像を変形させる。
次に、ステップS1107において、映像切替部308は、ステップS1106で変形された入力画像を選択する。これにより、映像投影部309から、ステップS1106で変形された入力画像が投影面101に投影される。
ステップS1201において、入力映像解析部304は、入力画像を解析し、当該入力画像に含まれる文字画像の位置情報(文字位置情報)を求める。
次に、ステップS1202において、座標変換作用素作成部305は、図11のステップS1104で既に検知されている投影不適領域103と、ステップS1201で求められた文字位置情報とを用いて、座標変換作用素を作成する。
次に、ステップS1203において、座標変換部306は、ステップS1202で作成された座標変換作用素を用いて入力画像を変形させる。
次に、ステップS1204において、映像切替部308は、ステップS1203で変形された入力画像を選択する。これにより、映像投影部309から、ステップS1203で変形された入力画像が投影面101に投影される。
図14(a)に示す例では、図8(c)に示す例と同様に、座標S1の投影不適領域を構成する矩形を左右に均等に分ける線分801に、文字位置情報M5で特定される文字が重複している。したがって、図8(c)を参照しながら説明したように、入力画像を分割する線分の変換前の四隅の点の座標の組Hsrc2の値を、線分801の座標の値から、線分802の座標の値に変更する。
このような水平方向の移動のみでは入力画像の全ての領域を表示することができない場合(黒帯領域の水平方向の長さよりも、入力画像の水平方向の移動量の方が長い場合)には、それらの差に応じて、分割した入力画像を縮小する。
また、図13に示す黒帯領域が入力画像の上下端に付加される場合であっても、本実施形態を適用することができる。
以上の場合、前述した説明において、「上下」を「左右」に、「左右」を「上下」に、「水平」を「垂直」に、「垂直」を「水平」にそれぞれ置き換えればよい。
また、本実施形態では、パターン画像を投影して撮影した結果から、投影不適領域を検知する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、例えば、映像投影装置100と投影面101との幾何学的な関係等から、投影不適領域の位置を特定できる場合には、必ずしもパターン画像を投影して撮影しなくてもよい。
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、まず、以上の実施形態の機能を実現するソフトウェア(コンピュータプログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)が当該コンピュータプログラムを読み出して実行する。
Claims (15)
- 入力画像に応じた画像を投影手段に投影させない非投影領域を特定する特定手段と、
前記入力画像に含まれる所定のオブジェクトが前記特定手段により特定された前記非投影領域の何れによっても分割されないように、前記入力画像を分割する分割手段と、
前記分割手段により分割された入力画像を前記投影手段に投影させる投影制御手段と、
前記分割手段により分割された入力画像のうち、所定の帯状領域を除く領域の画像が、前記非投影領域に投影されないように、当該所定の帯状領域を除く領域の位置を水平方向に移動する移動手段と、
前記分割手段により分割された入力画像を縮小する縮小手段と、
を有し、
前記縮小手段は、前記分割手段により分割された入力画像のうち、前記所定の帯状領域を除く領域を、その大きさを変更せずに前記所定の帯状領域の上に重なるように移動すれば当該所定の帯状領域を除く領域の全てを表示することができる場合には、当該所定の帯状領域を除く領域を縮小せず、そうでない場合には、当該所定の帯状領域を除く領域の水平方向の長さと前記所定の帯状領域の水平方向の長さとの差に基づいて、当該所定の帯状領域を除く領域を縮小し、
前記移動手段は、前記縮小手段により、前記所定の帯状領域を除く領域が縮小された場合には、当該縮小された所定の帯状領域を除く領域の少なくとも一部の領域が前記所定の帯状領域の少なくとも一部の領域の上に重なるように、当該縮小された所定の帯状領域を除く領域の位置を水平方向に移動し、前記縮小手段により、前記所定の帯状領域を除く領域が縮小されていない場合には、当該所定の帯状領域を除く領域の大きさを変えずに、当該当該所定の帯状領域を除く領域の少なくとも一部の領域が前記所定の帯状領域の少なくとも一部の領域の上に重なるように、当該所定の帯状領域を除く領域の位置を水平方向に移動し、
前記投影制御手段は、前記分割手段により分割された入力画像のうち、所定の帯状領域を除く領域の画像については、前記移動手段により位置が移動された画像を前記投影手段に投影させることを特徴とする映像投影装置。 - 前記投影制御手段は、前記分割手段により分割される前の前記入力画像を前記投影手段が投影したと仮定した場合の投影領域と同じ大きさを有する投影領域に、前記分割手段により分割された入力画像を投影させることを特徴とする請求項1に記載の映像投影装置。
- 前記移動手段は、前記所定の帯状領域を除く画像の座標を変換することにより、当該画像の位置を移動させることを特徴とする請求項1または2に記載の映像投影装置。
- 前記投影制御手段は、前記非投影領域に、前記入力画像とは別の画像を投影させることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の映像投影装置。
- 前記非投影領域に投影される画像の画素値は0(ゼロ)であることを特徴とする請求項4に記載の映像投影装置。
- 所定のパターンを有するパターン画像が投影された投影面を撮影する撮影手段を有し、
前記特定手段は、前記撮影手段により得られた撮影画像に基づいて、前記非投影領域を特定することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の映像投影装置。 - 前記特定手段は、前記撮影画像から前記所定のパターンを検出する検出処理を実行し、前記検出処理による前記所定のパターンの検出処理結果に基づいて、前記非投影領域を特定することを特徴とする請求項6に記載の映像投影装置。
- 前記分割手段は、前記非投影領域に対応する領域内の位置であって、前記オブジェクトが分割されない位置で、前記入力画像を、前記入力画像の縦方向および横方向の少なくとも何れか一方の方向に直線状に分割することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の映像投影装置。
- 前記所定のオブジェクトとは文字、人体、図形のうち、少なくとも1つであることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の映像投影装置。
- 入力画像に応じた画像を投影手段に投影させない非投影領域を特定する特定工程と、
前記入力画像に含まれる所定のオブジェクトが前記特定工程により特定された前記非投影領域の何れによっても分割されないように、前記入力画像を分割する分割工程と、
前記分割工程により分割された入力画像を前記投影手段に投影させる投影制御工程と、
前記分割工程により分割された入力画像のうち、所定の帯状領域を除く領域の画像が、前記非投影領域に投影されないように、当該所定の帯状領域を除く領域の位置を水平方向に移動する移動工程と、
前記分割工程により分割された入力画像を縮小する縮小工程と、
を有し、
前記縮小工程は、前記分割工程により分割された入力画像のうち、前記所定の帯状領域を除く領域を、その大きさを変更せずに前記所定の帯状領域の上に重なるように移動すれば当該所定の帯状領域を除く領域の全てを表示することができる場合には、当該所定の帯状領域を除く領域を縮小せず、そうでない場合には、当該所定の帯状領域を除く領域の水平方向の長さと前記所定の帯状領域の水平方向の長さとの差に基づいて、当該所定の帯状領域を除く領域を縮小し、
前記移動工程は、前記縮小工程により、前記所定の帯状領域を除く領域が縮小された場合には、当該縮小された所定の帯状領域を除く領域の少なくとも一部の領域が前記所定の帯状領域の少なくとも一部の領域の上に重なるように、当該縮小された所定の帯状領域を除く領域の位置を水平方向に移動し、前記縮小工程により、前記所定の帯状領域を除く領域が縮小されていない場合には、当該所定の帯状領域を除く領域の大きさを変えずに、当該当該所定の帯状領域を除く領域の少なくとも一部の領域が前記所定の帯状領域の少なくとも一部の領域の上に重なるように、当該所定の帯状領域を除く領域の位置を水平方向に移動し、
前記投影制御工程は、前記分割工程により分割された入力画像のうち、所定の帯状領域を除く領域の画像については、前記移動工程により位置が移動された画像を前記投影手段に投影させることを特徴とする映像投影方法。 - 前記投影制御工程は、前記分割工程により分割される前の前記入力画像を前記投影手段が投影したと仮定した場合の投影領域と同じ大きさを有する投影領域に、前記分割工程により分割された入力画像を投影させることを特徴とする請求項10に記載の映像投影方法。
- 前記投影制御工程は、前記非投影領域に、前記入力画像とは別の画像を投影させることを特徴とする請求項10または11に記載の映像投影方法。
- 前記特定工程においては、所定のパターンを有するパターン画像が投影された投影面の撮影画像に基づいて、前記非投影領域を特定することを特徴とする請求項10〜12の何れか1項に記載の映像投影方法。
- 前記分割工程は、前記非投影領域に対応する領域内の位置であって、前記オブジェクトが分割されない位置で、前記入力画像を、前記入力画像の縦方向および横方向の少なくとも何れか一方の方向に直線状に分割することを特徴とする請求項10〜13の何れか1項に記載の映像投影方法。
- コンピュータを請求項1〜9の何れか1項に記載の映像投影装置の各手段として動作させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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