JP6507479B2 - 変倍光学係および撮像装置 - Google Patents

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本発明は、変倍光学系および撮像装置に関する。
従来、写真用カメラ、電子スチルカメラ、ビデオカメラ等に適した変倍光学系が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−42557号公報
しかしながら、従来の変倍光学系は、変倍時の収差変動が大きいという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、高い光学性能を有する変倍光学系および撮像装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するため、第1の本発明に係る変倍光学系は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、前記第1レンズ群が光軸方向に沿って物体方向に移動し、隣り合うレンズ群の間隔が変化し、前記第3レンズ群は、物体側から順に並んだ、第31レンズ群と、第32レンズ群と、第33レンズ群とからなり、前記第31レンズ群は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する前群と、後群とからなり、前記前群を光軸方向に沿って移動させることにより合焦を行い、前記第32レンズ群は、負の屈折力を有する単レンズから構成され、以下の条件式を満足する。
0.14 < fw/f1 < 0.26
0.77 < fw/f3 < 1.05
2.00 < |f33|/f3
但し、
fw:広角端状態における全系の焦点距離、
f1:前記第1レンズ群の焦点距離、
f3:前記第3レンズ群の焦点距離
f33:前記第33レンズ群の焦点距離。
第2の本発明に係る変倍光学係は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、前記第1レンズ群が光軸方向に沿って物体方向に移動し、隣り合うレンズ群の間隔が変化し、前記第3レンズ群は、物体側から順に並んだ、第31レンズ群と、第32レンズ群と、第33レンズ群とからなり、前記第32レンズ群は、単レンズから構成され、以下の条件式を満足する。
0.14 < fw/f1 < 0.26
0.77 < fw/f3 < 1.05
2.89 ≦ (−f32)/f3 ≦ 3.28
2.00 < |f33|/f3
但し、
fw:広角端状態における全系の焦点距離、
f1:前記第1レンズ群の焦点距離、
f3:前記第3レンズ群の焦点距離、
f32:前記第32レンズ群の焦点距離、
f33:前記第33レンズ群の焦点距離。
第3の本発明に係る変倍光学係は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群との実質的に3個のレンズ群からなり、広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、前記第1レンズ群が光軸方向に沿って物体方向に移動し、隣り合うレンズ群の間隔が変化し、前記第3レンズ群は、物体側から順に並んだ、第31レンズ群と、第32レンズ群と、第33レンズ群とからなり、以下の条件式を満足する。
0.14 < fw/f1 < 0.26
0.77 < fw/f3 < 1.05
2.50 < (−f32)/f3 ≦ 3.28
但し、
fw:広角端状態における全系の焦点距離、
f1:前記第1レンズ群の焦点距離、
f3:前記第3レンズ群の焦点距離、
f32:前記第32レンズ群の焦点距離。
本発明に係る撮像装置は、上記いずれかの変倍光学系を備える。
本発明によれば、高い光学性能を有する変倍光学係および撮像装置を提供することができる。
第1実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す断面図である。 第1実施例に係る変倍光学系の広角端状態(f=18.500)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0196)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。 第1実施例に係る変倍光学系の中間焦点距離状態(f=35.000)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0365)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。 第1実施例に係る変倍光学系の望遠端状態(f=53.500)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0554)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。 第2実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す断面図である。 第2実施例に係る変倍光学系の広角端状態(f=18.500)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0196)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。 第2実施例に係る変倍光学系の中間焦点距離状態(f=34.176)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0358)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。 第2実施例に係る変倍光学系の望遠端状態(f=53.500)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0556)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。 第3実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す断面図である。 第3実施例に係る変倍光学系の広角端状態(f=18.477)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0194)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。 第3実施例に係る変倍光学系の中間焦点距離状態(f=34.000)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0355)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。 第3実施例に係る変倍光学系の望遠端状態(f=53.500)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0552)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。 第4実施例に係る変倍光学系のレンズ構成を示す断面図である。 第4実施例に係る変倍光学系の広角端状態(f=18.500)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0194)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。 第4実施例に係る変倍光学系の中間焦点距離状態(f=34.061)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0355)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。 第4実施例に係る変倍光学系の望遠端状態(f=53.500)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0556)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。 本実施形態に係るカメラの構成を示す略断面図である。 本実施形態に係る変倍光学系の製造方法を説明するためのフローチャートである。
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る変倍光学系ZLは、図1に示すように、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とを有する。
この構成により、広角端状態における鏡筒の小型化を実現することができる。
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、第1レンズ群G1を光軸方向に沿って物体方向に移動させる。
この構成により、十分な変倍比を確保することができる。
そして、上記構成のもと、次の条件式(1),(2)を満足する。
0.14 < fw/f1 < 0.26 …(1)
0.77 < fw/f3 < 1.05 …(2)
但し、
fw:広角端状態における全系の焦点距離、
f1:第1レンズ群G1の焦点距離、
f3:第3レンズ群G3の焦点距離。
条件式(1)は、第1レンズ群G1の焦点距離に対する、適正な広角端状態における全系の焦点距離を規定するものである。条件式(1)を満足することにより、良好な光学性能と、光学系の小型化を達成することができる。
条件式(1)の下限値を下回ると、第1レンズ群G1の屈折力が弱くなり、鏡筒の小型化が困難となる。小型化するために、第2レンズ群G2の屈折力を強くすると、コマ収差、非点収差、像面湾曲の補正が困難となるため好ましくない。
条件式(1)の下限値を0.15に設定することにより、本実施形態の効果を確実なものとすることができる。
条件式(1)の上限値を上回ると、第1レンズ群G1の屈折力が強くなり、望遠端状態におけるコマ収差、非点収差、像面湾曲の補正が困難となるため好ましくない。
条件式(1)の上限値を0.25に設定することにより、本実施形態の効果を確実なものとすることができる。
条件式(2)は、第3レンズ群G3の焦点距離に対する、適正な広角端状態における全系の焦点距離を規定するものである。条件式(2)を満足することにより、良好な光学性能と、光学系の小型化を達成することができる。
条件式(2)の下限値を下回ると、第3レンズ群G3の屈折力が弱くなり、鏡筒の小型化が困難となる。小型化するために、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の屈折力を強くすると、コマ収差、非点収差、像面湾曲の補正が困難となるため好ましくない。
条件式(2)の下限値を0.80に設定することにより、本実施形態の効果を確実なものとすることができる。
条件式(2)の上限値を上回ると、第3レンズ群G3の屈折力が強くなり、球面収差、コマ収差、非点収差の補正が困難となるため好ましくない。
条件式(2)の上限値を1.02に設定することにより、本実施形態の効果を確実なものとすることができる。
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔と、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔と、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との空気間隔とを変化させることにより、変倍を行うことが好ましい。
この構成により、変倍時の球面収差、像面湾曲の変動を抑えつつ、十分な変倍比を確保することができる。
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、第2レンズ群G2の少なくとも一部または第3レンズ群G3の少なくとも一部を、(手振れ等により生じる)像ブレを補正するための防振レンズ群として、光軸と垂直方向の成分を持つように移動可能に構成することが好ましい。
この構成により、防振レンズ群を含む、像ブレ補正機構の小型化を図ることができる。
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、第3レンズ群G3の少なくとも一部を光軸方向に沿って移動させることにより合焦を行うことが好ましい。
この構成により、合焦時の収差変動(例えば、球面収差)を抑えることができる。
本実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、第31レンズ群G31と、第32レンズ群G32と、第33レンズ群G33とからなり、第32レンズ群G32を、前記防振レンズ群として、光軸と垂直方向の成分を持つように移動可能に構成することが好ましい。
この構成により、像ブレ補正(防振)時において良好な光学性能を実現することができる。また、像ブレ補正機構の小型化を図ることができる。
本実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第32レンズ群G32は、負の屈折力を有することが好ましい。
この構成により、像ブレ補正(防振)時において良好な光学性能を実現することができる。
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、次の条件式(3)を満足することが好ましい。
2.00 < (−f32)/f3 < 6.00 …(3)
但し、
f32:第32レンズ群G32の焦点距離、
f3:第3レンズ群G3の焦点距離。
条件式(3)は、第3レンズ群G3の焦点距離に対する、適正な第32レンズ群G32の焦点距離を規定するものである。条件式(3)を満足することにより、像ブレ補正(防振)時における良好な光学性能と、光学系の小型化を達成することができる。
条件式(3)の下限値を下回ると、第3レンズ群G3の屈折力が弱くなり、鏡筒の小型化が困難となる。小型化するために、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の屈折力を強くすると、コマ収差、非点収差、像面湾曲の補正が困難となるため好ましくない。
条件式(3)の下限値を2.50に設定することにより、本実施形態の効果を確実なものとすることができる。
条件式(3)の上限値を上回ると、第3レンズ群G3の屈折力が強くなり、望遠端状態における球面収差、コマ収差の補正が困難となる。また、第32レンズ群G32の屈折力が弱くなり、像ブレ補正(防振)時のシフト量が増え、鏡筒の小型化が困難となるため好ましくない。
条件式(3)の上限値を4.00に設定することにより、本実施形態の効果を確実なものとすることができる。
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、次の条件式(4)を満足することが好ましい。
0.50 < |f31|/f3 < 2.00 …(4)
但し、
f31:第31レンズ群G31の焦点距離、
f3:第3レンズ群G3の焦点距離。
条件式(4)は、第3レンズ群G3の焦点距離に対する、適正な第31レンズ群G31の焦点距離を規定するものである。条件式(4)を満足することにより、良好な光学性能と、光学系の小型化を達成することができる。
条件式(4)の下限値を下回ると、第3レンズ群G3の屈折力が弱くなり、鏡筒の小型化が困難となる。小型化するために第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の屈折力を強くすると、コマ収差、非点収差、像面湾曲の補正が困難となるため好ましくない。
条件式(4)の下限値を0.70に設定することにより、本実施形態の効果を確実なものとすることができる。
条件式(4)の上限値を上回ると、第3レンズ群G3の屈折力が強くなり、望遠端状態における球面収差、コマ収差の補正が困難となるため好ましくない。
条件式(4)の上限値を1.50に設定することにより、本実施形態の効果を確実なものとすることができる。
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、次の条件式(5)を満足することが好ましい。
1.00 < |f33|/f3 …(5)
但し、
f33:第33レンズ群G33の焦点距離、
f3:第3レンズ群G3の焦点距離。
条件式(5)は、第3レンズ群G3の焦点距離に対する、適正な第33レンズ群G33の焦点距離を規定するものである。条件式(5)を満足することにより、良好な光学性能と、光学系の小型化を達成することができる。
条件式(5)の下限値を下回ると、第3レンズ群G3の屈折力が弱くなり、鏡筒の小型化が困難となる。小型化するために第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の屈折力を強くすると、コマ収差、非点収差、像面湾曲の補正が困難となるため好ましくない。
条件式(5)の下限値を2.00に設定することにより、本実施形態の効果を確実なものとすることができる。
本実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第32レンズ群G32は、単レンズから構成されることが好ましい。
この構成により、像ブレ補正時の偏心コマ収差及び像面変動を良好に補正することができる。また、像ブレ補正機構を小型化することができる。
本実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第31レンズ群G31は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する前群G3Fと、後群G3Rとからなり、前群G3Fを光軸方向に沿って移動させることにより合焦を行うことが好ましい。
この構成により、合焦時の収差変動(例えば、球面収差)を抑えることができる。
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、絞りSを有し、前記絞りSは、変倍時に第3レンズ群G3と一体となって光軸方向に沿って移動することが好ましい。
この構成により、鏡筒構造を簡素化でき、鏡筒の小型化を図ることができる。
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、絞りSを有し、前記絞りSは、第2レンズ群G2と像面Iとの間に配置されていることが好ましい。
この構成により、像面湾曲及び非点収差を良好に補正することができる。
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、次の条件式(6)を満足することが好ましい。
30.00° <ωw< 80.00° …(6)
但し、
ωw:広角端状態における半画角。
条件式(6)は、広角端状態における画角の値を規定する条件である。この条件式(6)を満足することにより、広い画角を有しつつ、コマ収差、歪曲収差、像面湾曲を良好に補正することができる。
条件式(6)の下限値を33.00°に設定することにより、より良好な収差補正が可能になる。条件式(6)の下限値を36.00°に設定することにより、さらに良好な収差補正が可能になる。
条件式(6)の上限値を77.00°に設定することにより、より良好な収差補正が可能になる。
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、次の条件式(7)を満足することが好ましい。
2.00 <ft/fw< 15.00 …(7)
但し、
ft:望遠端状態の全系の焦点距離、
fw:広角端状態の全系の焦点距離。
条件式(7)は、望遠端状態の全系の焦点距離と、広角端状態の全系の焦点距離との比を規定する条件である。本変倍光学系ZLは、条件式(7)を満足することにより、高いズーム比を得ることができるとともに、球面収差、コマ収差を良好に補正することができる。
条件式(7)の下限値を2.30に設定することにより、より良好な収差補正が可能になる。条件式(7)の下限値を2.50に設定することにより、さらに良好な収差補正が可能になる。条件式(7)の下限値を2.70に設定することにより、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
条件式(7)の上限値を10.00に設定することにより、より良好な収差補正が可能になる。条件式(7)の上限値を7.00に設定することにより、さらに良好な収差補正が可能になる。
以上のような本実施形態によれば、高い光学性能を有する変倍光学系ZLを実現することができる。
次に、図17を参照しながら、上述の変倍光学系ZLを備えたカメラ(撮像装置)1について説明する。カメラ1は、図17に示すように、撮影レンズ2として上述の変倍光学系ZLを備えたレンズ交換式のカメラ(所謂ミラーレスカメラ)である。
カメラ1において、不図示の物体(被写体)からの光は、撮影レンズ2で集光され、不図示のOLPF(Optical low pass filter:光学ローパスフィルタ)を介して撮像部3の撮像面上に被写体像を形成する。そして、撮像部3に設けられた光電変換素子によって被写体像が光電変換されて被写体の画像が生成される。この画像は、カメラ1に設けられたEVF(Electronic view finder:電子ビューファインダ)4に表示される。これにより、撮影者はEVF4を介して被写体を観察することができる。
また、撮影者によって不図示のレリーズボタンが押されると、撮像部3で生成された被写体の画像が不図示のメモリに記憶される。このようにして、撮影者は、本カメラ1による被写体の撮影を行うことができる。
カメラ1に撮影レンズ2として搭載した本実施形態に係る変倍光学系ZLは、後述の各実施例からも分かるように、その特徴的なレンズ構成によって、高い光学性能を有している。したがって、本カメラ1によれば、高い光学性能を有する撮像装置を実現することができる。
なお、クイックリターンミラーを有し、ファインダ光学系によって被写体を観察する一眼レフタイプのカメラに、上述の変倍光学系ZLを搭載した場合でも、上記カメラ1と同様の効果を奏することができる。また、ビデオカメラに、上述の変倍光学系ZLを搭載した場合でも、上記カメラ1と同様の効果を奏することができる。
続いて、図18を参照しながら、上記構成の変倍光学系ZLの製造方法について概説する。まず、レンズ鏡筒内に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とを有するように、各レンズを配置する(ステップST10)。このとき、広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、第1レンズ群G1が光軸方向に沿って物体方向に移動するように、レンズ鏡筒内に各レンズを配置する(ステップST20)。また、次の条件式(1),(2)を満足するように、レンズ鏡筒内に各レンズを配置する(ステップST30)。
0.14 < fw/f1 < 0.26 …(1)
0.77 < fw/f3 < 1.05 …(2)
但し、
fw:広角端状態における全系の焦点距離、
f1:第1レンズ群G1の焦点距離、
f3:第3レンズ群G3の焦点距離。
本実施形態におけるレンズ配置の一例を挙げると、図1に示すように、第1レンズ群G1として、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL12との接合レンズを配置する。第2レンズ群G2として、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凹レンズL22と、両凸レンズL23と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL24とを配置する。第3レンズ群G3として、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL31と、両凸レンズL32と両凹レンズL33との接合レンズと、両凹レンズL34と、両凸レンズL35と、両凸レンズL36と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL37とを配置する。また、条件式(1),(2)を満足するように、各レンズを配置する(条件式(1)の対応値は0.22、条件式(2)の対応値は0.90)。
以上のような本実施形態に係る変倍光学系の製造方法によれば、高い光学性能を有する変倍光学系ZLを得ることができる。
以下、本実施形態に係る各実施例について、図面に基づいて説明する。以下に、表1〜表4を示すが、これらは第1実施例〜第4実施例における各諸元の表である。
図1、図5、図9及び図13は、各実施例に係る変倍光学系ZL(ZL1〜ZL4)の構成を示す断面図である。これら変倍光学系ZL1〜ZL4の断面図では、広角端状態(W)から望遠端状態(T)に変倍する際の各レンズ群の光軸に沿った移動軌跡を矢印で示す。
第1実施例に係る図1に対する各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、実施例ごとに独立して用いている。ゆえに、他の実施例に係る図面と共通の参照符号を付していても、それらは他の実施例とは必ずしも共通の構成ではない。
各実施例では収差特性の算出対象として、d線(波長587.5620nm)、g線(波長435.8350nm)を選んでいる。
表中の[レンズデータ]において、面番号は光線の進行する方向に沿った物体側からの光学面の順序、rは各光学面の曲率半径、Dは各光学面から次の光学面(又は像面)までの光軸上の距離である面間隔、νdは光学部材の材質のd線を基準とするアッベ数、ndは光学部材の材質のd線に対する屈折率を示す。(可変)は可変の面間隔、曲率半径の「∞」は平面又は開口、(絞りS)は開口絞りSを示す。空気の屈折率(d線)「1.000000」は省略する。光学面が非球面である場合には、面番号の左側に「*」を付し、曲率半径rの欄には近軸曲率半径を示す。
表中の[非球面データ]では、[レンズデータ]に示した非球面について、その形状を次式(a)で示す。ここで、yは光軸に垂直な方向の高さ、X(y)は高さyにおける光軸方向の変位量(サグ量)、rは基準球面の曲率半径(近軸曲率半径)、κは円錐定数、Anは第n次の非球面係数を示す。なお、「E-n」は「×10-n」を示し、例えば「1.234E-05」は「1.234×10-5」を示す。
X(y)=(y2/r)/[1+{1−κ(y2/r2)}1/2]+A4×y4+A6×y6+A8×y8+A10×y10 …(a)
表中の[各種データ]において、fはレンズ全系の焦点距離、FnoはFナンバー、ωは半画角(単位:°)、Yは像高、TLはレンズ系の全長(光軸上でのレンズ最前面から像面Iまでの距離)、Bfはバックフォーカス(光軸上でのレンズ最終面から像面Iまでの距離)を示す。
表中の[可変間隔データ]において、無限遠物体及び近距離物体(撮影距離R=1.0m)への合焦時の広角端状態、中間焦点距離状態及び望遠端状態における全系の焦点距離f又は撮影倍率βと、各可変間隔の値を示す。なお、D0は物体面から第1面までの距離、Di(但し、iは整数)は第i面と第(i+1)面の可変間隔を示す。
表中の[レンズ群データ]において、群初面に各群の始面番号(最も物体側の面番号)、群焦点距離に各群の焦点距離を示す。
表中の[条件式対応値]において、上記の条件式(1)〜(7)に対応する値を示す。
以下、全ての諸元値において、掲載されている焦点距離f、曲率半径r、面間隔D、その他の長さ等は、特記のない場合一般に「mm」が使われるが、光学系は比例拡大又は比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。また、単位は「mm」に限定されることなく、他の適当な単位を用いることが可能である。
ここまでの表の説明は全ての実施例において共通であり、以下での説明を省略する。
(第1実施例)
第1実施例について、図1〜図4及び表1を用いて説明する。第1実施例に係る変倍光学系ZL(ZL1)は、図1に示すように、光軸に沿って物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する持つ第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成される。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL12との接合レンズから構成される。
第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凹レンズL22と、両凸レンズL23と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL24とから構成される。
第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、第31レンズ群G31と、第32レンズ群G32と、第33レンズ群G33とから構成される。
第31レンズ群G31は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する前群G3Fと、後群G3Rとから構成される。前群G3F(合焦群)は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL31から構成される。後群G3Rは、物体側から順に並んだ、両凸レンズL32と両凹レンズL33との接合レンズから構成される。
第32レンズ群G32(防振レンズ群)は、両凹レンズL34から構成される。第33レンズ群G33は、物体側から順に並んだ、両凸レンズL35と、両凸レンズL36と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL37とから構成される。
Fナンバーを決定する開口絞りSは、第3レンズ群G3中に設けられている。
像面Iは、不図示の撮像素子上に形成され、該撮像素子はCCDやCMOS等から構成される。
第1実施例に係る変倍光学系ZL1は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔と、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔とを変化させることにより、広角端状態から望遠端状態への変倍を行う。このとき、像面Iに対して、第1レンズ群G1は物体側へ単調に移動する。第2レンズ群G2は、像側に凸状の軌跡を描くように光軸に沿って移動する。第3レンズ群G3は、物体側へ単調に移動する。開口絞りSは、変倍に際して、第3レンズ群G3と一体となって物体側へ単調に移動する。
詳細には、第1実施例に係る変倍光学系ZL1は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔が拡大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔が縮小するように、各レンズ群G1〜G3を光軸に沿って移動させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行う。
第1実施例に係る変倍光学系ZL1は、第3レンズ群G3の前群G3F、すなわち物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL31を光軸方向に沿って移動させることにより合焦を行う構成であり、図1の矢印に示すように、無限遠物体に合焦した状態から近距離物体へ合焦する状態に変化させたときに、正メニスカスレンズL31は物体側から像側へ移動する。
像ブレ発生時には、防振レンズ群として、第32レンズ群G32、すなわち両凹レンズL34を光軸と垂直方向の成分を持つように移動させることにより、像面I上の像ブレ補正(防振)を行う。
下記の表1に、第1実施例における各諸元の値を示す。表1における面番号1〜25が、図1に示すm1〜m25の各光学面に対応している。
(表1)
[レンズデータ]
面番号 r D νd nd
1 41.994 1.800 23.80 1.846660
2 31.917 6.967 67.90 1.593190
3 1604.312 D3(可変)
4 79.168 1.500 32.35 1.850260
5 11.927 5.219
6 -52.994 1.000 42.73 1.834810
7 32.701 0.418
8 22.013 4.124 23.80 1.846660
9 -31.216 0.747
10 -21.084 1.000 42.73 1.834810
11 -79.290 D11(可変)
12 -459.370 1.607 49.62 1.772500
13 -32.039 D13(可変)
14 ∞ 2.000 (絞りS)
15 11.886 6.181 82.57 1.497820
16 -23.884 0.800 23.80 1.846660
17 297.976 2.028
18 -1480.750 0.800 49.62 1.772500
19 47.464 1.000
20 76.691 6.975 38.03 1.603420
21 -38.339 0.200
22 83.747 2.496 50.27 1.719990
23 -62.763 2.711
24 -9.776 1.000 42.73 1.834810
25 -16.921 Bf

[各種データ]
f 18.500 35.000 53.500
Fno 3.747 4.644 5.669
ω 39.556 21.350 14.391
Y 14.250 14.250 14.250
TL 88.166 99.495 109.353
Bf 17.445 26.392 35.677

[可変間隔データ]
(無限遠) (撮影距離1m)
広角端 中間 望遠端 広角端 中間 望遠端
f,β 18.500 35.000 53.500 -0.0196 -0.0365 -0.0554
D0 0.000 0.000 0.000 911.8 900.5 890.6
D1 1.086 12.752 18.159 1.086 12.752 18.159
D11 15.129 5.845 1.011 15.637 6.644 2.065
D13 3.924 3.924 3.924 3.416 3.125 2.871

[レンズ群データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 83.101
G2 4 -15.594
G3 12 20.444

[条件式対応値]
条件式(1):fw/f1 = 0.22
条件式(2):fw/f3 = 0.90
条件式(3):(−f32)/f3 = 2.91
条件式(4):|f31|/f3 = 1.02
条件式(5):|f33|/f3 = 3.59
条件式(6):ωw = 39.556
条件式(7):ft/fw = 2.89
表1から、第1実施例に係る変倍光学系ZL1は、上記条件式(1)〜(7)を満たすことが分かる。
図2は、第1実施例に係る変倍光学系ZL1の広角端状態(f=18.500)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0196)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。図3は、第1実施例に係る変倍光学系ZL1の中間焦点距離状態(f=35.000)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0365)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。図4は、第1実施例に係る変倍光学系ZL1の望遠端状態(f=53.500)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0554)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。本実施例では、防振時の光学性能を、図2(c)、図3(c)及び図4(c)のように、像高y=0.0を中心に、上下プラスマイナスの像高10.00に対応したコマ収差図で示す。
各収差図において、FNOはFナンバー、NAは第1レンズ群G1に入射する光線の開口数、Aは光線入射角すなわち半画角(単位:°)、H0は物体高(単位:mm)、Yは像高、dはd線における収差、gはg線における収差を示す。d、gの記載のないものは、d線における収差を示す。球面収差図において、実線は球面収差を、破線は正弦条件を示す。非点収差図において、実線はサジタル像面、破線はメリジオナル像面を示す。コマ収差図において、実線はメリジオナルコマを示す。以上の収差図の説明は、他の実施例においても同様とし、その説明を省略する。
図2〜図4に示す各収差図から、第1実施例に係る変倍光学系ZL1は、広角端状態から望遠端状態にわたり諸収差が良好に補正され、高い結像性能を有することが分かる。また、像ブレ補正時にも高い結像性能を有することが分かる。
(第2実施例)
第2実施例について、図5〜図8及び表2を用いて説明する。第2実施例に係る変倍光学系ZL(ZL2)は、図5に示すように、光軸に沿って物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する持つ第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成される。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL12との接合レンズから構成される。
第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凹レンズL22と、両凸レンズL23と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL24とから構成される。
第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、第31レンズ群G31と、第32レンズ群G32と、第33レンズ群G33とから構成される。
第31レンズ群G31は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する前群G3Fと、後群G3Rとから構成される。前群G3F(合焦群)は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL31から構成される。後群G3Rは、物体側から順に並んだ、両凸レンズL32と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL33との接合レンズから構成される。
第32レンズ群G32(防振レンズ群)は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL34から構成される。第33レンズ群G33は、物体側から順に並んだ、両凸レンズL35と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL36とから構成される。
Fナンバーを決定する開口絞りSは、第3レンズ群G3中に設けられている。
像面Iは、不図示の撮像素子上に形成され、該撮像素子はCCDやCMOS等から構成される。
第2実施例に係る変倍光学系ZL2は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔と、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔とを変化させることにより、広角端状態から望遠端状態への変倍を行う。このとき、像面Iに対して、第1レンズ群G1は物体側へ単調に移動する。第2レンズ群G2は、物体側へ単調に移動する。第3レンズ群G3は、物体側へ単調に移動する。開口絞りSは、変倍に際して、第3レンズ群G3と一体となって物体側へ単調に移動する。
詳細には、第2実施例に係る変倍光学系ZL2は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔が拡大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔が縮小するように、各レンズ群G1〜G3を光軸に沿って移動させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行う。
第2実施例に係る変倍光学系ZL2は、第3レンズ群G3の前群G3F、すなわち物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL31を光軸方向に沿って移動させることにより合焦を行う構成であり、図5の矢印に示すように、無限遠物体に合焦した状態から近距離物体へ合焦する状態に変化させたときに、正メニスカスレンズL31は物体側から像側へ移動する。
像ブレ発生時には、防振レンズ群として、第32レンズ群G32、すなわち物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL34を光軸と垂直方向の成分を持つように移動させることにより、像面I上の像ブレ補正(防振)を行う。
下記の表2に、第2実施例における各諸元の値を示す。表2における面番号1〜23が、図5に示すm1〜m23の各光学面に対応している。
(表2)
[レンズデータ]
面番号 r D νd nd
1 45.608 1.800 23.80 1.846660
2 33.721 6.519 67.90 1.593190
3 45648.551 D3(可変)
4 45.310 1.500 32.35 1.850260
5 11.154 5.514
6 -66.392 1.000 42.73 1.834810
7 28.177 0.200
8 19.025 4.190 23.80 1.846660
9 -36.189 0.897
10 -20.633 1.000 42.73 1.834810
11 -125.484 D11(可変)
12 -244.725 1.512 42.73 1.834810
13 -35.967 D13(可変)
14 ∞ 2.000 (絞りS)
15 11.692 7.246 82.57 1.497820
16 -15.635 0.800 23.80 1.846660
17 -55.007 2.028
18 119.072 0.800 55.52 1.696800
19 30.792 1.886
20 46.232 7.366 34.92 1.801000
21 -29.295 2.129
22 -9.299 1.000 35.72 1.902650
23 -17.109 Bf

[各種データ]
f 18.500 34.176 53.500
Fno 3.606 4.649 5.743
ω 38.474 21.695 14.318
Y 14.250 14.250 14.250
TL 84.418 96.972 109.393
Bf 17.330 26.452 35.995

[可変間隔データ]
(無限遠) (撮影距離1m)
広角端 中間 望遠端 広角端 中間 望遠端
f,β 18.500 34.176 53.500 -0.0196 -0.0358 -0.0556
D0 0.000 0.000 0.000 915.6 903.0 890.6
D3 1.003 12.242 19.287 1.003 12.242 19.287
D11 12.973 5.166 1.000 13.423 5.869 1.977
D13 3.717 3.717 3.717 3.266 3.013 2.739

[レンズ群データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 89.519
G2 4 -14.853
G3 12 18.756

[条件式対応値]
条件式(1):fw/f1 = 0.21
条件式(2):fw/f3 = 0.99
条件式(3):(−f32)/f3 = 3.19
条件式(4):|f31|/f3 = 1.00
条件式(5):|f33|/f3 = 8.00
条件式(6):ωw = 38.474
条件式(7):ft/fw = 2.89
表2から、第2実施例に係る変倍光学系ZL2は、上記条件式(1)〜(7)を満たすことが分かる。
図6は、第2実施例に係る変倍光学系ZL2の広角端状態(f=18.500)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0196)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。図7は、第2実施例に係る変倍光学系ZL2の中間焦点距離状態(f=34.176)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0358)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。図8は、第2実施例に係る変倍光学系ZL2の望遠端状態(f=53.500)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0556)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。本実施例では、防振時の光学性能を、図6(c)、図7(c)及び図8(c)のように、像高y=0.0を中心に、上下プラスマイナスの像高10.0に対応したコマ収差図で示す。
図6〜図8に示す各収差図から、第2実施例に係る変倍光学系ZL2は、広角端状態から望遠端状態にわたり諸収差が良好に補正され、高い結像性能を有することが分かる。また、像ブレ補正時にも高い結像性能を有することが分かる。
(第3実施例)
第3実施例について、図9〜図12及び表3を用いて説明する。第3実施例に係る変倍光学系ZL(ZL3)は、図9に示すように、光軸に沿って物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する持つ第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成される。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と両凸レンズL12との接合レンズから構成される。
第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凹レンズL22と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL23とから構成される。負メニスカスレンズL21の物体側面は、非球面である。
第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、第31レンズ群G31と、第32レンズ群G32と、第33レンズ群G33とから構成される。
第31レンズ群G31は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する前群G3Fと、後群G3Rとから構成される。前群G3F(合焦群)は、両凸レンズL31から構成される。後群G3Rは、物体側から順に並んだ、両凸レンズL32と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL33との接合レンズから構成される。
第32レンズ群G32(防振レンズ群)は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL34から構成される。第33レンズ群G33は、物体側から順に並んだ、両凸レンズL35と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL36とから構成される。負メニスカスレンズL34の物体側面は、非球面である。負メニスカスレンズL36の物体側面は、非球面である。
Fナンバーを決定する開口絞りSは、第3レンズ群G3中に設けられている。
像面Iは、不図示の撮像素子上に形成され、該撮像素子はCCDやCMOS等から構成される。
第3実施例に係る変倍光学系ZL3は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔と、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔とを変化させることにより、広角端状態から望遠端状態への変倍を行う。このとき、像面Iに対して、第1レンズ群G1は物体側へ単調に移動する。第2レンズ群G2は、物体側へ単調に移動する。第3レンズ群G3は、物体側へ単調に移動する。開口絞りSは、変倍に際して、第3レンズ群G3と一体となって物体側へ単調に移動する。
詳細には、第3実施例に係る変倍光学系ZL3は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔が拡大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔が縮小するように、各レンズ群G1〜G3を光軸に沿って移動させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行う。
第3実施例に係る変倍光学系ZL3は、第3レンズ群G3の前群G3F、すなわち両凸レンズL31を光軸方向に沿って移動させることにより合焦を行う構成であり、図9の矢印に示すように、無限遠物体に合焦した状態から近距離物体へ合焦する状態に変化させたときに、両凸レンズL31は物体側から像側へ移動する。
像ブレ発生時には、防振レンズ群として、第32レンズ群G32、すなわち物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL34を光軸と垂直方向の成分を持つように移動させることにより、像面I上の像ブレ補正(防振)を行う。
下記の表3に、第3実施例における各諸元の値を示す。表3における面番号1〜22が、図9に示すm1〜m22の各光学面に対応している。
(表3)
[レンズデータ]
面番号 r D νd nd
1 54.753 1.500 23.80 1.846660
2 38.695 5.554 67.90 1.593190
3 -34295.201 D3(可変)
*4 78.694 0.160 38.09 1.553890
5 98.152 1.200 42.73 1.834810
6 10.847 3.606
7 -970.417 1.000 42.73 1.834810
8 23.052 1.059
9 17.651 2.718 25.45 1.805180
10 124.240 D10(可変)
11 756.198 1.530 44.80 1.744000
12 -42.339 D12(可変)
13 ∞ 2.000 (絞りS)
14 10.744 4.744 82.57 1.497820
15 -14.187 0.800 32.35 1.850260
16 -36.052 2.298
*17 61.167 0.800 49.26 1.743200
18 25.724 3.680
19 40.116 2.998 36.40 1.620040
20 -27.927 2.317
*21 -8.706 1.000 31.27 1.903660
22 -17.386 Bf

[非球面データ]
第4面
κ = 1.0000
A4 = -8.92993E-06
A6 = -3.84277E-08
A8 = 5.03368E-10
A10= -1.64069E-12

第17面
κ = 1.0000
A4 = 4.87068E-06
A6 = -6.89267E-08
A8 = 0.00000E+00
A10= 0.00000E+00

第21面
κ = 1.0000
A4 = -3.24561E-05
A6 = -9.10280E-07
A8 = 2.25192E-08
A10= -6.24358E-10

[各種データ]
f 18.477 34.000 53.500
Fno 3.630 4.663 5.630
ω 39.444 21.946 14.295
Y 14.250 14.250 14.250
TL 74.395 88.467 104.339
Bf 17.318 26.476 34.918

[可変間隔データ]
(無限遠) (撮影距離1m)
広角端 中間 望遠端 広角端 中間 望遠端
f,β 18.477 34.000 53.500 -0.0194 -0.0355 -0.0552
D0 0.000 0.000 0.000 925.6 911.5 895.7
D3 1.000 14.075 25.532 1.000 14.075 25.532
D10 13.187 5.026 1.000 13.679 5.760 2.066
D12 3.919 3.919 3.919 3.428 3.185 2.852

[レンズ群データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 110.968
G2 4 -16.768
G3 11 18.415

[条件式対応値]
条件式(1):fw/f1 = 0.17
条件式(2):fw/f3 = 1.00
条件式(3):(−f32)/f3 = 3.28
条件式(4):|f31|/f3 = 0.93
条件式(5):|f33|/f3 = 7.37
条件式(6):ωw = 39.444
条件式(7):ft/fw = 2.90
表3から、第3実施例に係る変倍光学系ZL3は、上記条件式(1)〜(7)を満たすことが分かる。
図10は、第3実施例に係る変倍光学系ZL3の広角端状態(f=18.477)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0194)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。図11は、第3実施例に係る変倍光学系ZL3の中間焦点距離状態(f=34.000)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0355)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。図12は、第3実施例に係る変倍光学系ZL3の望遠端状態(f=53.500)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0552)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。本実施例では、防振時の光学性能を、図10(c)、図11(c)及び図12(c)のように、像高y=0.0を中心に、上下プラスマイナスの像高10.0に対応したコマ収差図で示す。
図10〜図12に示す各収差図から、第3実施例に係る変倍光学系ZL3は、広角端状態から望遠端状態にわたり諸収差が良好に補正され、高い結像性能を有することが分かる。また、像ブレ補正時にも高い結像性能を有することが分かる。
(第4実施例)
第4実施例について、図13〜図16及び表4を用いて説明する。第4実施例に係る変倍光学系ZL(ZL4)は、図13に示すように、光軸に沿って物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する持つ第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とから構成される。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と両凸レンズL12との接合レンズから構成される。
第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凹レンズL22と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL23とから構成される。負メニスカスレンズL21の物体側面は、非球面である。
第3レンズ群G3は、物体側から順に並んだ、第31レンズ群G31と、第32レンズ群G32と、第33レンズ群G33とから構成される。
第31レンズ群G31は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する前群G3Fと、後群G3Rとから構成される。前群G3F(合焦群)は、両凸レンズL31から構成される。後群G3Rは、物体側から順に並んだ、両凸レンズL32と両凹レンズL33との接合レンズから構成される。
第32レンズ群G32(防振レンズ群)は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL34から構成される。第33レンズ群G33は、物体側から順に並んだ、両凸レンズL35と、両凹レンズL36とから構成される。負メニスカスレンズL36の物体側面は、非球面である。
第4レンズ群G4は、両凸レンズL41から構成される。
Fナンバーを決定する開口絞りSは、第3レンズ群G3中に設けられている。
像面Iは、不図示の撮像素子上に形成され、該撮像素子はCCDやCMOS等から構成される。
第4実施例に係る変倍光学系ZL4は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔と、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔と、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との空気間隔とを変化させることにより、広角端状態から望遠端状態への変倍を行う。このとき、像面Iに対して、第1レンズ群G1は物体側へ単調に移動する。第2レンズ群G2は、物体側へ単調に移動する。第3レンズ群G3は、物体側へ単調に移動する。第4レンズ群G4は、物体側へ単調に移動する。開口絞りSは、変倍に際して、第3レンズ群G3と一体となって物体側へ単調に移動する。
詳細には、第4実施例に係る変倍光学系ZL4は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔が拡大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔が縮小し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との空気間隔が拡大するように、各レンズ群G1〜G4を光軸に沿って移動させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行う。
第4実施例に係る変倍光学系ZL4は、第3レンズ群G3の前群G3F、すなわち両凸レンズL31を光軸方向に沿って移動させることにより合焦を行う構成であり、図13の矢印に示すように、無限遠物体に合焦した状態から近距離物体へ合焦する状態に変化させたときに、両凸レンズL31は物体側から像側へ移動する。
像ブレ発生時には、防振レンズ群として、第32レンズ群G32、すなわち物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL34を光軸と垂直方向の成分を持つように移動させることにより、像面I上の像ブレ補正(防振)を行う。
下記の表4に、第4実施例における各諸元の値を示す。表4における面番号1〜23が、図13に示すm1〜m23の各光学面に対応している。
(表4)
[レンズデータ]
面番号 r D νd nd
1 67.912 1.500 42.73 1.834810
2 44.077 4.405 67.90 1.593190
3 -288.500 D3(可変)
*4 33.454 1.200 42.73 1.834810
5 10.199 4.749
6 -36.627 1.000 50.27 1.719990
7 36.778 0.404
8 19.164 2.419 23.80 1.846660
9 95.617 D9(可変)
10 89.310 1.766 65.44 1.603000
11 -30.641 D11(可変)
12 ∞ 2.000 (絞りS)
13 9.587 3.001 58.54 1.612720
14 -1767.044 1.000 23.80 1.846660
15 20.932 2.301
16 151.332 1.699 82.57 1.497820
17 24.318 1.805
18 16.814 3.077 69.89 1.518600
19 -24.653 1.282
*20 -12.479 1.000 35.72 1.902650
21 194.680 D21(可変)
22 41.253 2.502 23.80 1.846660
23 -90.972 Bf

[非球面データ]
第4面
κ = 1.0000
A4 = -1.31511E-05
A6 = -1.12654E-07
A8 = 7.35232E-10
A10= -2.69203E-12

第20面
κ = 1.0000
A4 = -1.69994E-04
A6 = -2.07858E-06
A8 = 6.76235E-09
A10 = -8.84176E-10

[各種データ]
f 18.500 34.061 53.500
Fno 3.568 4.700 5.851
ω 39.495 21.888 14.364
Y 14.250 14.250 14.250
TL 74.382 87.897 104.318
Bf 17.380 27.437 37.937

[可変間隔データ]
(無限遠) (撮影距離1m)
広角端 中間 望遠端 広角端 中間 望遠端
f,β 18.500 34.061 53.500 -0.0194 -0.0355 -0.0556
D0 0.000 0.000 0.000 925.6 912.1 895.7
D3 1.000 12.968 22.438 1.000 12.968 22.438
D9 14.194 5.413 1.000 14.671 6.042 1.837
D11 3.342 3.342 3.342 2.865 2.712 2.504
D21 1.346 1.617 2.481 1.346 1.617 2.481

[レンズ群データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 112.838
G2 4 -17.024
G3 10 20.227
G4 22 33.817

[条件式対応値]
条件式(1):fw/f1 = 0.16
条件式(2):fw/f3 = 0.91
条件式(3):(−f32)/f3 = 2.89
条件式(4):|f31|/f3 = 0.92
条件式(5):|f33|/f3 = 2.97
条件式(6):ωw = 39.495
条件式(7):ft/fw = 2.89
表4から、第4実施例に係る変倍光学系ZL4は、上記条件式(1)〜(7)を満たすことが分かる。
図14は、第4実施例に係る変倍光学系ZL4の広角端状態(f=18.500)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0194)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。図15は、第4実施例に係る変倍光学系ZL4の中間焦点距離状態(f=34.061)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0355)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。図16は、第4実施例に係る変倍光学系ZL4の望遠端状態(f=53.500)における収差図であり、(a)無限遠合焦時の諸収差図、(b)は近距離合焦時(撮影倍率β=-0.0556)の諸収差図、(c)は無限遠合焦時に像ブレ補正を行った時(補正角度θ=0.30°)のコマ収差図を示す。本実施例では、防振時の光学性能を、図14(c)、図15(c)及び図16(c)のように、像高y=0.0を中心に、上下プラスマイナスの像高10.0に対応したコマ収差図で示す。
図14〜図16に示す各収差図から、第4実施例に係る変倍光学系ZL4は、広角端状態から望遠端状態にわたり諸収差が良好に補正され、高い結像性能を有することが分かる。また、像ブレ補正時にも高い結像性能を有することが分かる。
以上の各実施例によれば、高い光学性能を有する変倍光学系が実現できる。
なお、上記の各実施例は、本実施形態に係る変倍光学系の一具体例を示しているものであり、本実施形態に係る変倍光学系はこれらに限定されるものではない。本実施形態において、下記の内容は光学性能を損なわない範囲で適宜採用可能である。
本実施形態の数値実施例では、3群、4群構成を示したが、5群等の他の群構成にも適用可能である。例えば、最も物体側にレンズまたはレンズ群を追加した構成や、最も像側にレンズまたはレンズ群を追加した構成でも構わない。また、レンズ群とは、変倍時又は合焦時に変化する空気間隔で分離された、少なくとも1枚のレンズを有する部分を示す。
本実施形態において、単独または複数のレンズ群、または部分レンズ群を光軸方向に移動させて、無限遠物体から近距離物体への合焦を行う合焦レンズ群としてもよい。この合焦レンズ群は、オートフォーカスにも適用でき、オートフォーカス用の(超音波モーター等を用いた)モーター駆動にも適している。特に、第3レンズ群G3の少なくとも一部を合焦レンズ群とするのが好ましい。
本実施形態において、レンズ群または部分レンズ群を光軸に垂直な方向の成分を持つように移動させ、または、光軸を含む面内方向に回転移動(揺動)させて、手ブレによって生じる像ブレを補正する防振レンズ群としてもよい。特に、第3レンズ群G3の少なくとも一部を防振レンズ群とするのが好ましい。
本実施形態において、レンズ面は、球面または平面で形成されても、非球面で形成されても構わない。レンズ面が球面または平面の場合、レンズ加工及び組立調整が容易になり、加工及び組立調整の誤差による光学性能の劣化を防げるので好ましい。また、レンズ面が非球面の場合、非球面は、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に形成したガラスモールド非球面、ガラスの表面に樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれの非球面でも構わない。また、レンズ面は回折面としてもよく、レンズを屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)あるいはプラスチックレンズとしてもよい。
本実施形態において、開口絞りSは、第3レンズ群G3の中又は近傍に配置されるのが好ましいが、開口絞りとしての部材を設けずにレンズ枠でその役割を代用してもよい。
本実施形態において、各レンズ面には、フレアやゴーストを軽減して高コントラストの高い光学性能を達成するために、広い波長域で高い透過率を有する反射防止膜を施してもよい。
本実施形態の変倍光学系ZLは、変倍比が2〜7程度である。
ZL(ZL1〜ZL4) 変倍光学系
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
S 開口絞り
I 像面
1 カメラ(撮像装置)
2 撮影レンズ(変倍光学系)

Claims (17)

  1. 物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、
    広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、前記第1レンズ群が光軸方向に沿って物体方向に移動し、隣り合うレンズ群の間隔が変化し、
    前記第3レンズ群は、物体側から順に並んだ、第31レンズ群と、第32レンズ群と、第33レンズ群とからなり、
    前記第31レンズ群は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する前群と、後群とからなり、
    前記前群を光軸方向に沿って移動させることにより合焦を行い、
    前記第32レンズ群は、負の屈折力を有する単レンズから構成され、
    以下の条件式を満足することを特徴とする変倍光学系。
    0.14 < fw/f1 < 0.26
    0.77 < fw/f3 < 1.05
    2.00 < |f33|/f3
    但し、
    fw:広角端状態における全系の焦点距離、
    f1:前記第1レンズ群の焦点距離、
    f3:前記第3レンズ群の焦点距離、
    f33:前記第33レンズ群の焦点距離。
  2. 物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、
    広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、前記第1レンズ群が光軸方向に沿って物体方向に移動し、隣り合うレンズ群の間隔が変化し、
    前記第3レンズ群は、物体側から順に並んだ、第31レンズ群と、第32レンズ群と、第33レンズ群とからなり、
    前記第32レンズ群は、単レンズから構成され、
    以下の条件式を満足することを特徴とする変倍光学系。
    0.14 < fw/f1 < 0.26
    0.77 < fw/f3 < 1.05
    2.89 ≦ (−f32)/f3 ≦ 3.28
    2.00 < |f33|/f3
    但し、
    fw:広角端状態における全系の焦点距離、
    f1:前記第1レンズ群の焦点距離、
    f3:前記第3レンズ群の焦点距離、
    f32:前記第32レンズ群の焦点距離、
    f33:前記第33レンズ群の焦点距離。
  3. 前記第3レンズ群の像側に第4レンズ群を有することを特徴とする請求項1もしくは2に記載の変倍光学係。
  4. 物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群との実質的に3個のレンズ群からなり、
    広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、前記第1レンズ群が光軸方向に沿って物体方向に移動し、隣り合うレンズ群の間隔が変化し、
    前記第3レンズ群は、物体側から順に並んだ、第31レンズ群と、第32レンズ群と、第33レンズ群とからなり、
    以下の条件式を満足することを特徴とする変倍光学系。
    0.14 < fw/f1 < 0.26
    0.77 < fw/f3 < 1.05
    2.50 < (−f32)/f3 ≦ 3.28
    但し、
    fw:広角端状態における全系の焦点距離、
    f1:前記第1レンズ群の焦点距離、
    f3:前記第3レンズ群の焦点距離、
    f32:前記第32レンズ群の焦点距離。
  5. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項4に記載の変倍光学系。
    1.00 < |f33|/f3
    但し、
    f33:前記第33レンズ群の焦点距離。
  6. 前記第32レンズ群は、単レンズから構成されることを特徴とする請求項4もしくは5に記載の変倍光学系。
  7. 前記第32レンズ群は、負の屈折力を有することを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の変倍光学系。
  8. 前記第31レンズ群は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する前群と、後群とからなり、
    前記前群を光軸方向に沿って移動させることにより合焦を行うことを特徴とする請求項2および請求項4〜6のいずれか一項に記載の変倍光学系。
  9. 前記第3レンズ群の少なくとも一部を、像ブレを補正するための防振レンズ群として、光軸と垂直方向の成分を持つように移動可能に構成することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の変倍光学系。
  10. 前記第3レンズ群の少なくとも一部を光軸方向に沿って移動させることにより合焦を行うことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の変倍光学系。
  11. 前記第32レンズ群を、前記防振レンズ群として、光軸と垂直方向の成分を持つように移動可能に構成することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の変倍光学系。
  12. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の変倍光学系。
    0.50 < |f31|/f3 < 2.00
    但し、
    f31:前記第31レンズ群の焦点距離、
    f3:前記第3レンズ群の焦点距離。
  13. 絞りを有し、
    前記絞りは、変倍時に前記第3レンズ群と一体となって光軸方向に沿って移動することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の変倍光学系。
  14. 絞りを有し、
    前記絞りは、前記第2レンズ群と像面との間に配置されていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の変倍光学系。
  15. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の変倍光学系。
    30.00° <ωw< 80.00°
    但し、
    ωw:広角端状態における半画角。
  16. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の変倍光学系。
    2.00 <ft/fw< 15.00
    但し、
    ft:無限遠合焦時における望遠端状態の全系の焦点距離。
  17. 請求項1〜16のいずれか一項に記載の変倍光学系を備えたことを特徴とする撮像装置。
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