JP6504738B2 - ガス検知装置及びその運転方法 - Google Patents
ガス検知装置及びその運転方法Info
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Description
この種のガスを検知できる警報器としては、熱分解炉でフルオロカーボンを分解し、発生したフッ化水素を検知する定電位電解式センサ(例えば、特許文献1参照)を用いたものや、酸性ガスによる呈色反応を利用したテープ式センサ(例えば、特許文献2参照)を用いたものが知られている。
また、第2の切替手段により、1つの導入ラインにおいて、クリーニング手段によるクリーニングガスの導入と、第2の導入手段によるガスの導入とを切り替えることができ、第1の導入手段によってガスを導入ラインに導入する前に、その導入ラインに第2の導入手段によってガスを所定時間導入することで、予め、導入ラインをガスで満たすことができるため、その後に、その導入ラインを介してガスをセンサ部に導入する場合に、ガスがほぼタイムラグなく、センサ部に導入することができ、ほぼ連続してガスを検知することができる。
また、導入ラインを切り替えるに際し、第1の導入手段によってガスを導入ラインに導入する前に、当該導入ラインに第2の導入手段によってガスを所定時間導入することができるため、予め、導入ラインをガスで満たすことができ、その後に、その導入ラインを介してガスをセンサ部に導入する場合に、ガスがほぼタイムラグなく、センサ部に導入することができ、ほぼ連続してガスを検知することができる。
二つの導入ライン10,20のうち、一方の導入ライン10のみ、ガス吸引口3からセンサ部2までが連通するよう三方弁12、13を制御する。このとき他方の導入ライン20においては、上流側の三方弁22をフィルタ21側と排気ライン60とが連通し、下流側の三方弁23をフィルタ21側と吸引・供給ライン30とが連通するように制御すると共に、吸引・供給ライン30の三方弁31を供給ライン40と連通するように制御する(図2(a))。そして、吸引ポンプ7によってガス吸引口3からガスを吸引すると共に、供給ポンプ42によって活性炭41を通過した空気を清浄空気として導入ライン20に供給する。
尚、本実施形態においては、三方弁12、22、13、23が、本発明における第1の切替手段に相当し、三方弁31が、本発明における第2の切替手段に相当する。
上記の実施形態においては、不飽和フルオロカーボンまたは硫化カルボニルを検知対象としたガス検知装置を例として説明したが、検知対象とするガスは特に限定されない。したがって、検知したいガス種に応じてセンサ部のセンサを選択すればよい。
また、上記の実施形態においては、フィルタとして、硫酸シリカゲル層と多孔性ポリマービーズ層とを有する場合を例として説明したが、これに限定されない。フィルタは、ガス検知に影響を及ぼし得るガスを除去するために、任意に選択できる。
(実施例1)
上記の実施形態で示したガス検知装置1において、60wt%の硫酸シリカゲル1.5gの硫酸シリカゲル層11a、21aと、多孔性ポリマービーズ層11b、21bとして0.2gのポラパックN(商品名)とを用い、センサ部2として定電位電解式一酸化炭素センサを用い、3.2ppmの不飽和フルオロカーボン(C4F6)、10ppmのガルデン(HT−135)、10ppmのフロリナート(FC−3283)、及び100ppmエタノールのそれぞれのガスを1時間吸引し、それぞれの濃度を測定した。尚、ガスの吸引は3分間毎に導入ラインを切り替えて行い、ガスを吸引しない側の導入ラインは、切り替え後、2分30秒間は清浄空気によってフィルタのクリーニングを行い、その後の30秒間はガスを吸引して導入ライン内をガスで置換した。
また、6ppmの硫化カルボニルについても、同様に、16分間ガスを吸引し、その濃度を測定した。
その結果、図3、4に示すように、不飽和フルオロカーボン、及び硫化カルボニルはフィルタを透過しているのに対し、その他のガスでは、図5〜7に示すように、フィルタに吸着または捕捉され、ほとんど検知されていないことが分かった。
また、ガルデン(HT−135)、フロリナート(FC−3283)、及びエタノールのそれぞれのガスは、1時間吸引させても、その間、検知されることがなかったことから、フィルタの性能が低下していないことも確認できた。
図8に示すように、フィルタを設けずに、ガスを吸引して、直接、定電位電解式一酸化炭素センサに導入するガス検知装置において、3.2ppmの不飽和フルオロカーボン(C4F6)、2ppmのガルデン(HT−135)、2ppmのフロリナート(FC−3283)、及び2ppmのエタノールを3時間吸引し、それぞれの濃度を測定した。
その結果、図9に示すように、ガルデン、フロリナート、及びエタノールの存在が、不飽和フルオロカーボンの検知に影響を及ぼすことがわかった。
2 センサ部
10、20 導入ライン
11、21 フィルタ
11a、21a 硫酸シリカゲル層
11b、21b 多孔性ポリマービーズ層
30 吸引・供給ライン
31 三方弁
40 供給ライン
41 活性炭フィルタ
42 供給ポンプ
Claims (2)
- 所定のガスを透過させるフィルタと、前記フィルタを透過したガスを検知するセンサ部と、それぞれに前記フィルタが配置され、前記ガスを前記センサ部に導入する少なくとも二つの導入ラインと、前記ガスを前記導入ラインを介して前記センサ部に導入する第1の導入手段と、前記ガスを前記導入ラインに導入すると共に前記センサ部を経由することなく前記導入ラインから排出する第2の導入手段と、前記フィルタに前記ガスの導入方向とは逆の方向にクリーニングガスを流すクリーニング手段とを備え、
一方の導入ラインに前記第1の導入手段により前記ガスを導入するとき、他方の導入ラインに、前記クリーニング手段による前記クリーニングガスまたは前記第2の導入手段による前記ガスを導入するように構成し、
前記第1の導入手段によって、前記ガスを前記センサ部に導入する導入ラインを切り替える第1の切替手段と、
それぞれの導入ラインにおいて、前記クリーニング手段による前記クリーニングガスの導入と、前記第2の導入手段による前記ガスの導入とを切り替える第2の切替手段とを設けたガス検知装置。 - 所定のガスを透過させるフィルタと、前記フィルタを透過したガスを検知するセンサ部と、それぞれに前記フィルタが配置され、前記ガスを前記センサ部に導入する少なくとも二つの導入ラインと、前記ガスを前記導入ラインを介して前記センサ部に導入する第1の導入手段と、前記ガスを前記導入ラインに導入すると共に前記センサ部を経由することなく前記導入ラインから排出する第2の導入手段と、前記フィルタに前記ガスの導入方向とは逆の方向にクリーニングガスを流すクリーニング手段とを備えるガス検知装置の運転方法であって、
一方の導入ラインに前記第1の導入手段により前記ガスを導入しながら、他方の導入ラインに、前記クリーニング手段による前記クリーニングガスまたは前記第2の導入手段による前記ガスを導入すると共に、前記ガスを前記センサ部に導入する導入ラインを所定時間毎に切り替え、
前記導入ラインを切り替えるに際し、前記第1の導入手段によって前記ガスを前記導入ラインに導入する前に、当該導入ラインに前記第2の導入手段によって前記ガスを所定時間導入するガス検知装置の運転方法。
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