JP6503117B1 - 視聴記録分析装置、視聴記録分析方法、及び視聴記録分析プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】視聴記録分析装置10は、所定世帯ごとに記録された視聴チャンネル及び視聴日時を示す視聴ログと、所定世帯ごとに含まれる構成員の属性と、所定世帯ごとに含まれる構成員の個人視聴ログを含む第1視聴記録データを取得する第1視聴記録データ取得部20と、所定世帯ごとに記録された視聴ログと、所定世帯ごとに含まれる構成員の属性と、個人視聴ログに基づいて、それぞれの視聴ログと世帯構成員と、各構成員の個人視聴有無の関係を示す関係データを学習する関係データ学習部21と、対象世帯の視聴ログを含む第2視聴記録データを取得する第2視聴記録データ取得部22と、関係データに基づいて、第2視聴記録データに含まれるそれぞれの視聴ログごとに、対象世帯を構成する構成員ごとの視聴有無を判定する視聴有無判定部27と、を有する。
【選択図】図5
Description
また、特許文献1には、モニタ装置に表示された番組を視聴する視聴者を個人単位で識別することによって、年齢や性別によりグループに分けた視聴者属性ごとに各番組の視聴状況を分析するシステムについて開示されている。
上記の視聴記録分析装置によれば、対象世帯について記録された視聴ログのそれぞれに対してどの属性の構成員が視聴していたかを判定できる。これにより、対象世帯について記録された視聴ログのそれぞれに対して対象世帯の構成員の誰が視聴していたかを精度良く判定できる。
こうすることで、対象世帯の視聴ログごとに、視聴していた構成員を更に精度良く判定できる。
こうすることで、視聴ログごとにいずれの構成員にも視聴されていないと判定される事態を回避できる。
こうすることで、対象世帯について記録された視聴ログのそれぞれに対して対象世帯の構成員の誰が視聴していたかを精度良く判定できる。
こうすることで、対象世帯について記録された視聴ログのそれぞれに対して対象世帯の構成員の誰が視聴していたかを精度良く判定できる。
図1に示されるように、視聴記録分析システム1は、視聴記録分析装置10と、サンプル世帯Sに設けられる個人視聴ログ記録システム6と、対象世帯Tに設けられる世帯視聴ログ記録システム7とを備える。
なお、サンプル世帯Sには、複数の世帯が含まれることとするが、以下では説明のためサンプル世帯Sの一世帯である第1サンプル世帯S1を例として説明する。
個人視聴ログ記録システム6は、受信機2S、チャンネルセンサ3S、個人特定器4S及びオンラインメータ5Sを備える。
具体的には、個人特定器4Sは、世帯の構成員のうち、1番に割り当てられた個人(第1ユーザ)が一人で視聴している場合や、1番に割り当てられた個人(第1ユーザ)と2番に割り当てられた個人(第2ユーザ)の二人で視聴している場合等をそれぞれ特定可能である。
なお、本実施形態において個人特定器4Sは、専用の入力装置(具体的にはピープルメータ)によって構成されているが、これに限定されるものではなく、個人特定用のボタンが設けられたリモコンによって構成されてもよい。
オンラインメータ5Sが送信するデータは、チャンネルセンサ3Sによる特定結果、すなわち、第1サンプル世帯S1においてどのテレビ番組をいつどれだけ視聴したのかを示す視聴ログと、第1サンプル世帯S1の世帯構成員の情報とを含む。そして、上記の視聴ログと世帯構成員の情報は、本発明の「第1視聴記録データ」に相当する。
また、オンラインメータ5Sが送信するデータは、どの調査対象者がどのテレビ番組をいつどれだけ視聴したのか(詳細には、調査対象者である世帯の構成員のうちの誰が、どのテレビ局が放送しているテレビ番組の音声信号を受信したか)を示す個人視聴ログを含む。上記の個人視聴ログは、本発明の「個人視聴記録データ」に相当する。
なお、本実施形態において、オンラインメータ5Sは、受信機2Sが電源オン状態である間、一定の時間間隔(例えば、1分間隔)で上記の第1視聴記録データを生成する。したがって、例えば、テレビ番組を視聴していない場合であっても、受信機2Sの電源がオン状態であれば、第1視聴記録データが生成される。
また、オンラインメータ5Sは、生成した1分ごとのログからなる第1視聴記録データ、個人視聴記録データを、ネットワークNを通じて視聴記録分析装置10に向けて逐次送信する。また、オンラインメータ5Sは、所定時間分(例えば1日、1週間)の第1視聴記録データ、個人視聴記録データを蓄積し、蓄積した第1視聴記録データ、個人視聴記録データをまとめて視聴記録分析装置10に向けて送信してもよい。
また、サンプル世帯Sの各世帯についても同様の処理が実行され、これにより、サンプル世帯Sの各世帯の第1視聴記録データ、個人視聴記録データが視聴記録分析装置10に蓄積されることとなる。
対象世帯Tに対しては、世帯の番組の視聴ログのみが記録可能となっている。すなわち、対象世帯Tに対しては、世帯の各構成員の番組の視聴ログについては記録されないこととする。
世帯視聴ログ記録システム7は、受信機2T、チャンネルセンサ3T、及びオンラインメータ5Tを備える。すなわち、世帯視聴ログ記録システム7は、主に個人特定器4Sを備えていない点で個人視聴ログ記録システム6と相違する。受信機2Sと受信機2T、チャンネルセンサ3Sとチャンネルセンサ3Tの構成及び処理は共通であるため、以下ではオンラインメータ5Tについてのみ説明する。
オンラインメータ5Tが送信するデータは、対象世帯Tにおいてどのテレビ番組がいつどれだけ視聴されたのかを示す世帯視聴ログであり、本発明の「第2視聴記録データ」に相当する。
なお、本実施形態において、オンラインメータ5Tは、受信機2Tが電源オン状態である間、一定の時間間隔(例えば、1分間隔)で第2視聴記録データを生成する。したがって、例えば、テレビ番組を視聴していない場合であっても、受信機2Tの電源がオン状態であれば、第2視聴記録データが生成される。
また、生成された1分ごとの調査データは、ネットワークNを通じてオンラインメータ5から視聴記録分析装置10に向けて逐次送信される。これにより、視聴記録分析装置10において、対象世帯Tの第2視聴記録データが蓄積されることになる。
また、オンラインメータ5Tは、生成した1分ごとのログからなる第2視聴記録データを、ネットワークNを通じて視聴記録分析装置10に向けて逐次送信する。また、オンラインメータ5Tは、所定時間分(例えば1日、1週間)の第2視聴記録データを蓄積し、蓄積した第2視聴記録データをまとめて視聴記録分析装置10に向けて送信してもよい。
また、本実施形態では、対象世帯Tのオンラインメータ5TからネットワークNを通じて第2視聴記録データが視聴記録分析装置10に送信されることとしたがこれに限られない。例えば、対象世帯Tと視聴記録分析装置10とはネットワークで通信可能に接続されていなくともよい。この場合には、対象世帯Tについて蓄積した第2視聴記録データを、他のサーバや記録媒体を通じて視聴記録分析装置10が取得するようにしてもよい。
また、図1では、説明を簡単とするために1つの対象世帯Tを示したが、対象世帯Tは2以上あってもよいことはもちろんである。
具体的には視聴記録分析装置10は、サンプル世帯Sから得られた第1視聴記録データと、対象世帯Tから得られた第2視聴記録データとに基づいて、世帯構成が不明である対象世帯Tの世帯構成を判定する処理を行う。
さらに、視聴記録分析装置10は、サンプル世帯Sから得られた個人視聴記録データに基づいて、対象世帯Tの第2視聴記録データに含まれる単位時間ごとの視聴ログが、対象世帯Tの世帯構成員のうちいずれにより視聴されたものであるかを判定する。
なお、視聴記録分析装置10により実行される処理の詳細については後述する。以下では、まず視聴記録分析装置10のハードウェア構成の一例について説明する。
次に、図2乃至図4を参照しながら、視聴記録分析装置10による処理の概要について説明する。
図2(A)の左側には、対象世帯Tの構成員を示した。図2(A)に示されるように、対象世帯Tには、第1ユーザ(50代男)、第2ユーザ(40代女)、第3ユーザ(10代男)が含まれることとする。
そして、図2(A)の右側には、対象世帯Tにおける各構成員の視聴状況を示した。図2(A)は、所定チャンネルについての視聴状況を示したものである。
すなわち、対象世帯Tの世帯視聴ログ記録システム7においては、第1〜第3ユーザのいずれかが視聴している時間帯が世帯視聴ログとして記録されることとなる。
図3(A)には、対象世帯Tの第2視聴記録データ(世帯視聴ログ)を示している。そして、視聴記録分析装置10は、図3(B)に示すように、対象世帯Tの第2視聴記録データから対象世帯Tの世帯構成を推定する。
例えば、視聴記録分析装置10は、属性をC1(子供:4〜12才)、C2(子供:13〜19才)、F1(女性:20〜34才)、F2(女性:35〜49才)、F3(女性:50才以上)、M1(男性:20〜34才)、M2(男性:35〜49才)、M3(男性:50才以上)とし、それぞれに目的変数f1(x)〜f8(x)を対応させる。ここでxは説明変数(ベクトル)であり、例えばf1(x)は、世帯の中にC1の属性の構成員が存在する確率を示す目的変数となる。
なお、属性の分類はあくまで一例であり、属性は上記の例に限定されるものではない。
そして、視聴記録分析装置10は、サンプル世帯Sから得た第1視聴記録データに基づいて、上記の目的変数f1(x)〜f8(x)と説明変数xとの関係を学習する。
具体的には、視聴記録分析装置10は、目的変数f1(x)〜f8(x)の値のうち、第1閾値以上である目的変数を抽出し、抽出した目的変数に対応する属性の構成員が対象世帯Tに存在すると判定する。
なお、図3(B)に示した例では、対象世帯Tには、C2、F2、M3の属性のユーザが存在すると判定されたものとする。
次に、視聴記録分析装置10は、第2視聴記録データにおける視聴ログの各々について、対象世帯Tについて判定された構成員の各々の視聴の有無を判定する。
すなわち、視聴記録分析装置10は、図4(A)に示される対象世帯Tの第2視聴記録データに含まれる各々の視聴ログについて、C2、F2、M3の属性のユーザのそれぞれが視聴したか否かを判定する。
例えば、視聴記録分析装置10は、C1、C2、F1、F2、F3、M1、M2、M3の属性の各々に目的変数g1(y)〜g8(y)を対応させる。ここでyは説明変数(ベクトル)であり、例えばg1(y)は、対象の視聴ログがC1の属性の構成員により視聴された確率を示す目的変数となる。
そして、視聴記録分析装置10は、サンプル世帯Sから得た個人視聴記録データに基づいて、上記の目的変数g1(y)〜g8(y)と説明変数yとの関係を学習する。
ここで、対象世帯Tについて存在しないと判定された世帯構成員についての目的変数の値は、計算対象外とする。
また、視聴記録分析装置10は、上記算出した視聴確率のうち、視聴ログについて設定した第2閾値以上である視聴確率に対応する属性のユーザが、当該視聴ログを視聴していたと判定する。
なお、図4(B)に示した例では、第1視聴ログ41に基づき、第1ユーザ(M3)の視聴に係る分割第1視聴ログ41a、第2ユーザ(F3)の視聴に係る分割第1視聴ログ41b、第3ユーザ(C2)の視聴に係る分割第1視聴ログ41cが生成される。
次に、以上の処理を実現するために視聴記録分析装置10に備えられる機能について、図5を参照しながら説明する。
また、上記のプログラムは、通信ユニット13によりネットワーク2等の通信網を介して視聴記録分析装置10が取得してもよいし、プログラムを記憶した記憶媒体から視聴記録分析装置10が読み込んで取得することとしてもよい。
以下、上記の各部の機能の詳細について説明する。
第1視聴記録データ取得部20は、所定世帯ごとに記録された視聴チャンネル及び視聴日時を示す視聴ログと、所定世帯ごとに含まれる構成員の属性とを含む第1視聴記録データを取得する。
なお、第1視聴記録データ取得部20により実行される処理が、第1視聴記録データ取得ステップに相当する。
「視聴チャンネル」とは、世帯に含まれる構成員が視聴したチャンネルである。換言すれば、所定世帯に設置される受信機2Sにおいて視聴されたチャンネルが上記の「視聴チャンネル」に相当する。具体的には、受信機2Sにおいて視聴されたテレビ放送のチャンネル番号が上記の「視聴チャンネル」の一例に相当する。
「視聴日時」とは、構成員が視聴チャンネルを視聴した日時である。この「視聴日時」は、西暦(又は和暦)による年月日及び時間の情報を含むこととしてよい。また「視聴日時」には更に曜日の情報が含まれることとしてもよい。
「視聴ログ」とは、視聴チャンネルと視聴日時とを対応付けて記録した情報である。例えば「視聴ログ」は所定の単位時間(例えば1分)ごとに記録されることとしてよい。
また、具体的には、構成員の年代又は性別により構成員を区分したC1(子供:4〜12才)、C2(子供:13〜19才)、F1(女性:20〜34才)、F2(女性:35〜49才)、F3(女性:50才以上)、M1(男性:20〜34才)、M2(男性:35〜49才)、M3(男性:50才以上)により表される情報が「構成員の属性」の一例に相当する。
例えば、サンプル世帯Sにおいては世帯の構成員ごとの属性を予め個人特定器4Sに記録しておくことにより、上記の「視聴ログに対応する構成員の属性」を特定することができる。
図6Aには、第1視聴記録データD1に含まれる視聴ログデータD1aの一例を示した。図6Aに示されるように、視聴ログデータD1aには、所定世帯(サンプル世帯S)を識別する世帯ID、所定世帯に設置される受信機2Sを識別する受信機ID、受信機2Sにおいて視聴された視聴日時、視聴チャンネルが関連付けて記憶される。
世帯構成データD1bは、予めサンプル世帯Sについて既知の情報として保持しておくこととしてもよい。
なお、個人視聴記録データD1cにおいて、構成員が視聴したチャンネルが「0」であるとは、その構成員が視聴を行わなかったことを示す。
具体的には、プロセッサ11は、通信ユニット13を介して、サンプル世帯Sの各世帯のオンラインメータ5Sから第1視聴記録データ及び個人視聴記録データを受信し、受信した第1視聴記録データ及び個人視聴記録データを記憶ユニット12に記憶する。
なお、第1視聴記録データ取得部20は、サンプル世帯Sの第1視聴記録データ、個人視聴記録データを、オンラインメータ5Sから直接取得しなくともよい。例えば、第1視聴記録データ取得部20は、サンプル世帯Sの第1視聴記録データ、個人視聴記録データを保持するデータベースや、記録媒体から、サンプル世帯Sの第1視聴記録データ、個人視聴記録データを取得するようにしてもよい。
関係データ学習部21は、第1視聴記録データに基づいて、視聴ログと構成員の属性との関係を示す第1関係データを学習する。
また、関係データ学習部21は、所定世帯ごとに記録された視聴ログと、所定世帯ごとに含まれる構成員の属性と、所定世帯の個人視聴ログに基づいて、それぞれの視聴ログと、世帯構成員と、各構成員の個人視聴有無の関係を示す第2関係データを学習する。
なお、関係データ学習部21により実行される処理が関係データ学習ステップに相当する。
関係データ学習部21は、主に視聴記録分析装置10のプロセッサ11及び記憶ユニット12により実現される。
また、「第2関係データ」は、単位時間の視聴ログについてそれぞれの構成員の視聴確率を算出するためのデータである。
例えば、「第1関係データ」と「第2関係データ」はそれぞれ、回帰分析における説明変数と目的変数との関係を示す式として表される。
なお、関係データ学習部21は、サンプル世帯Sから得た第1視聴記録データに基づいて、上記の目的変数f1(x)〜f8(x)を学習する。例えば上記の「学習」とは、上記の目的変数f1(x)〜f8(x)と説明変数xとの関係を表す等式に含まれる係数を算出することである。
なお、関係データ学習部21は、サンプル世帯Sから得た個人視聴記録データに基づいて、上記の目的変数g1(y)〜g8(y)を学習する。例えば上記の「学習」とは、上記の目的変数g1(y)〜g8(y)と説明変数yとの関係を表す等式に含まれる係数を算出することである。
第2視聴記録データ取得部22は、対象世帯について記録された視聴チャンネル及び視聴日時を示す視聴ログを含む第2視聴記録データを取得する。
なお、第2視聴記録データ取得部22により実行される処理が第2視聴記録データ取得ステップに相当する。
図7には、第2視聴記録データD2の一例を示した。図7に示されるように、第2視聴記録データD2には、対象世帯を識別する世帯ID、対象世帯に設置される受信機2Tを識別する受信機ID、受信機2Tにおいて視聴された視聴日時、視聴チャンネルが関連付けて記憶される。
具体的には、プロセッサ11は、通信ユニット13を介して、対象世帯Tのオンラインメータ5Tから第2視聴記録データを受信し、受信した第2視聴記録データを記憶ユニット12に記憶する。
なお、第2視聴記録データ取得部22は、対象世帯Tの第2視聴記録データをオンラインメータ5Tから直接取得しなくともよい。例えば、第2視聴記録データ取得部22は、対象世帯Tの第2視聴記録データを保持するデータベースや、記録媒体から、対象世帯Tの第2視聴記録データを取得するようにしてもよい。
存在確率算出部23は、関係データと、第2視聴記録データとに基づいて、対象世帯における構成員の属性ごとの存在確率を算出する。
具体的には、存在確率算出部23は、第1関係データ(目的変数f1(x)〜f8(x))に基づいて、上記の「構成員の属性ごとの存在確率」を算出する。
具体的には、プロセッサ11は、記憶ユニット12に記憶される第2視聴記録データに基づいて説明変数に値を入力し、記憶ユニット12に記憶される目的変数f1(x)〜f8(x)のそれぞれの値を算出する。そして、プロセッサ11は、目的変数f1(x)〜f8(x)のそれぞれの値を、C1、C2、F1、F2、F3、M1、M2、M3のそれぞれの属性の構成員が対象世帯に含まれる確率(存在確率)として得る。
世帯構成判定部24は、関係データと第2視聴記録データとに基づいて、対象世帯を構成する構成員の属性を判定する。
世帯構成判定部24は、存在確率算出部23により算出される構成員の属性ごとの存在確率に基づいて、対象世帯を構成する構成員の属性を判定する。
具体的には、世帯構成判定部24は、構成員の属性ごとの存在確率が、第1閾値以上である属性を、対象世帯を構成する構成員の属性とする。
また、世帯構成判定部24は、存在確率算出部23により算出される構成員の属性ごとに算出される存在確率に第1閾値以上ものがない場合には、所定の基準(構成員判定基準)に基づいて、既知の属性の中から選択した属性の構成員が、対象世帯に含まれていると判定する。
なお、世帯構成判定部24により実行される処理が、世帯構成判定ステップに相当する。
「構成員の属性」とは、世帯の構成員に対応する年代、性別による区分である。例えば、C1、C2、F1、F2、F3、M1、M2、M3の区分が上記の「構成員の属性」の一例に相当する。
図8Aには、存在確率算出部23により算出された各世帯についての構成員の属性ごとの存在確率を表す存在確率データD3aを示した。
ここで、第1閾値を0.5とした場合に、図8Aには、第1閾値以上の存在確率を示すセルに対して網掛けを施している。
具体的には、プロセッサ11は、存在確率算出部23により算出された属性ごとの存在確率が、第1閾値(A)以上である属性(すなわち、図8Aにおける網掛けに対応する属性)を抽出する。そして、プロセッサ11は、上記抽出した属性の存在フラグを真(T)、それ以外を偽(F)として、図8Bに示す世帯構成判定データD3bを生成する。
上記の「構成員判定基準」とは、構成員に係る所定の値の大きさ、又は構成員をランダムに選択する等の予め定められた任意の基準としてよい。
視聴確率算出部25は、第2視聴記録データに含まれる視聴ログごとに、第2関係データに基づいて、対象世帯を構成する構成員の属性ごとの視聴確率を算出する。
具体的には、視聴確率算出部25は、第2視聴記録データと、第2関係データ(目的変数g1(y)〜g8(y))に基づいて、上記の「視聴確率」を算出する。
具体的には、プロセッサ11は、記憶ユニット12に記憶される第2視聴記録データに基づいて説明変数に値を入力し、記憶ユニット12に記憶される目的変数g1(y)〜g8(y)のそれぞれの値を算出する。なお、プロセッサ11は、目的変数g1(y)〜g8(y)のうち、世帯構成判定部24により世帯に含まれると判定されなかった構成員の属性については視聴確率計算の対象外とする。
閾値設定部26は、存在確率算出部23により算出される存在確率と比較する第1閾値と、視聴確率算出部25により算出される視聴確率と比較する第2閾値を設定する。
「第1閾値」及び「第2閾値」はそれぞれ、固定値としてもよいし、対象世帯の地域等に応じて可変としてもよい。
そして、第1閾値と第2閾値は互いに同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。
具体的には、プロセッサ11は、記憶ユニット12に第1閾値及び第2閾値の値を記憶し、記憶ユニット12から第1閾値及び第2閾値の値を読み出す。
視聴有無判定部27は、第2関係データに基づいて、第2視聴記録データに含まれるそれぞれの視聴ログごとに、世帯構成判定部24により判定された対象世帯を構成する構成員ごとの視聴有無を判定する。
例えば、視聴有無判定部27は、視聴確率算出部25により算出される視聴確率に基づいて、第2視聴記録データに含まれる視聴ログごとに、世帯構成判定部24により判定された対象世帯を構成する構成員ごとの視聴有無を判定することとしてよい。
具体的には、視聴有無判定部27は、対象世帯を構成する構成員のうち、第2視聴記録データに含まれる一の視聴ログについて算出された視聴確率が第2閾値以上である構成員について、上記一の視聴ログに対して視聴ありと判定することとしてよい。
また、視聴有無判定部27は、対象世帯を構成する構成員のうち、一の視聴ログについて算出された視聴確率が第2閾値以上である構成員がいない場合には、対象世帯を構成する構成員の中から所定の基準(構成員に係る所定の値の大きさやランダムな基準等)で選択された構成員が、一の視聴ログに対して視聴ありと判定することとしてよい。
まず、プロセッサ11は、対象世帯についての世帯構成判定部24による判定結果と、視聴確率算出部25による算出結果に基づいて、図9Aに示す視聴確率算出結果テーブルD4aを生成する。
視聴確率算出結果テーブルD4aには、対象世帯の世帯ID、対象世帯の構成員を識別する個人ID、対象世帯の視聴ログ(視聴日時、視聴チャンネル)、対象世帯の構成員の視聴確率が関連付けて記憶される。
上記の対象世帯の構成員の属性は、世帯構成判定部24による結果に基づいており、上記の視聴確率は、視聴確率算出部25による結果に基づいている。
ここで、プロセッサ11は、視聴確率が第2閾値(例えば0.5)以上である場合に、視聴フラグを真(T)とし、視聴確率が第2閾値未満である場合には、視聴フラグを偽(F)とする。
次に、図10乃至図12を参照しながら、視聴記録分析装置10により実行される処理の流れについて説明する。
図10に示されるように、視聴記録分析装置10は、サンプル世帯Sの各々に設置されたオンラインメータ5Sから第1視聴記録データ、個人視聴記録データを取得する(S101)。このS101の処理は、第1視聴記録データ取得部20により実行されるものである。
また、以上の学習処理は、定期的なタイミングにより実行されてもよいし、指定に応じて適宜実行されてもよい。
図11に示されるように、視聴記録分析装置10は、対象世帯Tに設置されたオンラインメータ5Tから第2視聴記録データを取得する(S201)。このS201の処理は、第2視聴記録データ取得部22により実行されるものである。
まず、視聴記録分析装置10は、第2視聴記録データに基づいて、第i属性の構成員の存在確率を示すfi(x)を算出する(S203)。
そして、fi(x)が所定値(A)以上である場合には(S204:Yes)、視聴記録分析装置10は、第i属性の構成員の存在フラグFLiに真(T)を設定する(S205)。FLiは、真偽値であり、真(T)又は偽(F)のいずれかの値を取る。
一方で、fi(x)が所定値(A)以上でない場合には(S204:No)、視聴記録分析装置10は、第i属性の構成員の存在フラグFLiに偽(F)を設定する(S206)。
一方で、変数iがNに達している場合には(S207:Yes)、視聴記録分析装置10は、処理を終了する。
ここで、対象世帯Tの構成員は、FL1〜FLNのうち値が「真(T)」である属性の者として特定される。そして、対象世帯Tについて特定された構成員の情報は、世帯構成判定データD3bに記録される。
また、以下に説明する例では、視聴記録分析装置10は、第2視聴記録データを単位時間ごとに分割して、それぞれの視聴ログL1〜LMについて構成員の視聴有無を判定することとする。なお、上記のMは1以上の整数であり、第2視聴記録データの分割数に相当する。
また、視聴記録分析装置10は、対象世帯Tに設置されたオンラインメータ5Tから第2視聴記録データを取得する(S301)。なお、S301の処理は、既に第2視聴記録データを取得している場合には省略可能である。
まず、視聴記録分析装置10は、第i属性の存在フラグFLiの値がT(真)である場合には(S303:Yes)、変数jを1に設定し(S304)、S305に進む。
S305では、視聴記録分析装置10は、視聴ログLjが第i属性の構成員により視聴された確率(視聴確率)を示すgj(y)が第2閾値Th以上であるか否かを判定する(S305)。
そして、gj(y)が第2閾値Th以上である場合には(S305:Yes)、視聴記録分析装置10は、視聴ログLjが第i属性の構成員により視聴されたと判定する(S306)。具体的には、視聴記録分析装置10は、視聴判定データD4bの「視聴フラグ」の値に真(T)を書き込む。なお、「視聴フラグ」の初期値は偽(F)とする。
また、S303において、第i属性の構成員の存在フラグFLiの値がT(真)でない場合には(S303:No)、視聴確率の算出、視聴判定は行わずに、S309に進む。
また、S307において、変数jがMに達している場合には(S307:Yes)、視聴記録分析装置10は、S309に進む。
一方で、変数iがNに達している場合には(S309:Yes)、視聴記録分析装置10は、処理を終了する。
以上の処理により、第2視聴記録データを分割した視聴ログL1〜LMのそれぞれに対して対象世帯Tの構成員のそれぞれの視聴判定を行うことができる。
以上説明した本実施形態に係る視聴記録分析装置10、視聴記録分析装置10により実行される視聴記録分析方法、及び視聴記録分析装置10を機能させるための視聴記録分析プログラムの主な特徴は以下の通りである。
上記の視聴記録分析装置10によれば、対象世帯について記録された視聴ログのそれぞれに対してどの属性の構成員が視聴していたかを判定できる。これにより、対象世帯について記録された視聴ログのそれぞれに対して対象世帯の構成員の誰が視聴していたかを判定できる。
こうすることで、対象世帯の視聴ログごとに、視聴していた構成員の属性を精度良く判定できる。
こうすることで、対象世帯の視聴ログごとに、視聴していた構成員の属性を更に精度良く判定できる。
こうすることで、視聴ログがいずれの構成員にも視聴されていないと判定される事態を回避できる。
こうすることで、対象世帯について記録された視聴ログのそれぞれに対して対象世帯の構成員の誰が視聴していたかを判定できる。
こうすることで、対象世帯について記録された視聴ログのそれぞれに対して対象世帯の構成員の誰が視聴していたかを判定できる。
本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
上記の実施形態では、対象世帯Tの世帯構成を、世帯の視聴ログに基づいて判定した結果に基づいて得ることとしたが、これに限られない。例えば、対象世帯Tの世帯構成は既知であることとしてもよい。具体的には、視聴記録分析装置10は、対象世帯Tの実際の世帯構成の情報を予め取得していてもよいし、対象世帯Tの世帯構成の推定結果を他の装置から得ることとしてもよい。
この場合には、視聴記録分析装置10は、世帯の視聴ログに基づいて世帯構成を判定するための機能(存在確率算出部23、世帯構成判定部24)を有さなくともよい。
なお、メディア接触に関する調査とは、本実施形態のようなテレビ番組(CM含む)の視聴状況に関する調査に限らず、ラジオ番組等(CM含む)の視聴状況、携帯電話・スマートフォン・タブレット・PC等によってインターネット上で閲覧・視聴できる情報(ウェブサイト等)の閲覧状況や動画・音楽等の視聴状況、新聞・雑誌等の購読状況等であってもよい。例えば、本発明は、テレビ番組の視聴者数に関する分析を行うケース、ラジオ番組の聴取者数に関する分析を行うケース、インターネット番組の視聴者数に関する分析を行うケース、及び、文字情報番組のように音声を伴わない番組の閲覧者数に関する分析を行うケースにも適用可能である。
例えば、視聴記録分析装置10は、複数の対象世帯Tの各々の視聴ログに対して、世帯の構成員を推定する処理を行い、さらに各構成員の視聴有無を判定することで、構成員の属性ごとの視聴率を算出することとしてもよい。
上記の実施形態では、対象世帯Tは、世帯視聴率を調査する対象の世帯としたが、これに限られるものではなく、デバイスログが記録される任意の世帯としてよい。
なお、上記の「デバイスログ」には、ネットワーク(インターネット等)に接続する受信機(テレビジョン装置、ハードディスクレコーダー、セットトップボックス等)から収集される視聴ログが含まれる。
また、視聴記録分析装置10は、一台のコンピュータから構成される例に限られず、複数台のコンピュータが協働することで構成されてもよい。
また、対象世帯Tには、受信機2T及びチャンネルセンサ3Tが複数設置されていることとしてもよい。同様に、サンプル世帯Sの各々の世帯には、受信機2S、チャンネルセンサ3S及び個人特定器4Sが複数設置されていることとしてもよい。
2S 受信機
3S チャンネルセンサ
4S 個人特定器
5S オンラインメータ
2T 受信機
3T チャンネルセンサ
5T オンラインメータ
6 個人視聴ログ記録システム
7 世帯視聴ログ記録システム
10 視聴記録分析装置
11 プロセッサ
12 記憶ユニット
13 通信ユニット
20 第1視聴記録データ取得部
21 関係データ学習部
22 第2視聴記録データ取得部
23 存在確率算出部
24 世帯構成判定部
25 視聴確率算出部
26 閾値設定部
27 視聴有無判定部
30 第1ユーザ視聴ログ
31 第2ユーザ視聴ログ
32 第3ユーザ視聴ログ
33 第4ユーザ視聴ログ
41 第1視聴ログ
41a 分割第1視聴ログ
41b 分割第1視聴ログ
41c 分割第1視聴ログ
D1 第1視聴記録データ
D1a 視聴ログデータ
D1b 世帯構成データ
D1c 個人視聴記録データ
D2 第2視聴記録データ
D3a 存在確率データ
D3b 世帯構成判定データ
D4a 視聴確率算出結果テーブル
D4b 視聴判定データ
N ネットワーク
S サンプル世帯
S1 第1サンプル世帯
T 対象世帯
Claims (5)
- 所定世帯ごとに記録された視聴チャンネル及び視聴日時を示す視聴ログと、前記所定世帯ごとに含まれる構成員の属性と、前記所定世帯ごとに含まれる構成員の個人視聴ログを含む第1視聴記録データを取得する第1視聴記録データ取得部と、
前記所定世帯ごとに記録された視聴ログと、前記所定世帯ごとに含まれる構成員の属性と、前記個人視聴ログに基づいて、それぞれの視聴ログと世帯構成員と、各構成員の個人視聴有無の関係を示す関係データを学習する関係データ学習部と、
対象世帯について記録された視聴チャンネル及び視聴日時を示す視聴ログを含む第2視聴記録データを取得する第2視聴記録データ取得部と、
前記第2視聴記録データに含まれる前記対象世帯ごとの視聴ログと前記関係データとに基づいて、単位時間ごとの視聴ログをそれぞれの構成員が視聴した確率を示す視聴確率を前記対象世帯の構成員ごとに算出する視聴確率算出部と、
前記視聴確率算出部により算出された前記対象世帯の構成員ごとの視聴確率に基づいて、前記第2視聴記録データに含まれるそれぞれの視聴ログごとに、前記対象世帯を構成する構成員ごとの視聴有無を判定する視聴有無判定部と、を有し、
前記関係データ学習部は、前記所定世帯ごとに記録された視聴ログと前記所定世帯ごとに含まれる構成員の属性とを説明変数とし、前記視聴ログを各属性の構成員が視聴した確率を目的変数とした数理モデルを用いて、前記関係データを学習することを特徴とする視聴記録分析装置。 - 前記視聴有無判定部は、前記対象世帯を構成する構成員のうち、前記第2視聴記録データに含まれる一の視聴ログについて算出された視聴確率が第2閾値以上である構成員について、前記一の視聴ログに対して視聴ありと判定することを特徴とする請求項1に記載の視聴記録分析装置。
- 前記視聴有無判定部は、前記対象世帯を構成する構成員のうち、前記一の視聴ログについて算出された視聴確率が前記第2閾値以上である構成員がいない場合には、前記対象世帯を構成する構成員の中から所定の基準で選択された構成員が、前記一の視聴ログに対して視聴ありと判定することを特徴とする請求項2に記載の視聴記録分析装置。
- 所定世帯ごとに記録された視聴チャンネル及び視聴日時を示す視聴ログと、前記所定世帯ごとに含まれる構成員の属性と、前記所定世帯ごとに含まれる構成員の個人視聴ログを含む第1視聴記録データを取得する第1視聴記録データ取得ステップと、
前記所定世帯ごとに記録された視聴ログと、前記所定世帯ごとに含まれる構成員の属性と、前記個人視聴ログに基づいて、それぞれの視聴ログと世帯構成員と、各構成員の個人視聴有無の関係を示す関係データを学習する関係データ学習ステップと、
対象世帯について記録された視聴チャンネル及び視聴日時を示す視聴ログを含む第2視聴記録データを取得する第2視聴記録データ取得ステップと、
前記第2視聴記録データに含まれる前記対象世帯ごとの視聴ログと前記関係データとに基づいて、単位時間ごとの視聴ログをそれぞれの構成員が視聴した確率を示す視聴確率を前記対象世帯の構成員ごとに算出する視聴確率算出ステップと、
前記視聴確率算出ステップにより算出された前記対象世帯の構成員ごとの視聴確率に基づいて、前記第2視聴記録データに含まれるそれぞれの視聴ログごとに、前記対象世帯を構成する構成員ごとの視聴有無を判定する視聴有無判定ステップと、を有し、
前記関係データ学習ステップでは、前記所定世帯ごとに記録された視聴ログと前記所定世帯ごとに含まれる構成員の属性とを説明変数とし、前記視聴ログを各属性の構成員が視聴した確率を目的変数とした数理モデルを用いて、前記関係データを学習することを特徴とする視聴記録することを特徴とする視聴記録分析方法。 - 所定世帯ごとに記録された視聴チャンネル及び視聴日時を示す視聴ログと、前記所定世帯ごとに含まれる構成員の属性と、前記所定世帯ごとに含まれる構成員の個人視聴ログを含む第1視聴記録データを取得する第1視聴記録データ取得部と、
前記所定世帯ごとに記録された視聴ログと、前記所定世帯ごとに含まれる構成員の属性と、前記個人視聴ログに基づいて、それぞれの視聴ログと世帯構成員と、各構成員の個人視聴有無の関係を示す関係データを学習する関係データ学習部と、
対象世帯について記録された視聴チャンネル及び視聴日時を示す視聴ログを含む第2視聴記録データを取得する第2視聴記録データ取得部と、
前記第2視聴記録データに含まれる前記対象世帯ごとの視聴ログと前記関係データとに基づいて、単位時間ごとの視聴ログをそれぞれの構成員が視聴した確率を示す視聴確率を前記対象世帯の構成員ごとに算出する視聴確率算出部と、
前記視聴確率算出部により算出された前記対象世帯の構成員ごとの視聴確率に基づいて、前記第2視聴記録データに含まれるそれぞれの視聴ログごとに、前記対象世帯を構成する構成員ごとの視聴有無を判定する視聴有無判定部としてコンピュータを機能させるための視聴記録分析プログラムであって、
前記関係データ学習部は、前記所定世帯ごとに記録された視聴ログと前記所定世帯ごとに含まれる構成員の属性とを説明変数とし、前記視聴ログを各属性の構成員が視聴した確率を目的変数とした数理モデルを用いて、前記関係データを学習することを特徴とする視聴記録分析プログラム。
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