JP6502724B2 - マグネットドラム、画像記録装置、および、マグネットドラムの製造方法 - Google Patents

マグネットドラム、画像記録装置、および、マグネットドラムの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、マグネットドラム、画像記録装置、および、マグネットドラムの製造方法に関するものである。
円筒形状のドラムの外周面に負圧を付与することによりシート状の記録媒体をこの外周面に吸引保持した状態でドラムの回転と記録媒体への光照射とを行って、記録媒体に画像を記録する画像記録装置が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2)。
この種の記録媒体として、例えば、アルミ版、樹脂版、および、スチール版などの刷版が用いられる場合がある。アルミ版や樹脂版など剛性が比較的低い記録媒体をドラムの外周面に吸引保持する場合、記録媒体はドラムの外周面に隙間なく保持される。他方、スチール版など剛性が比較的高い記録媒体をドラムの外周面に吸引保持する場合、その剛性の高さに起因して、記録媒体とドラムの外周面との間に隙間が生じる場合がある。このような隙間が存在すると画像記録処理の精度が低下するおそれや、ドラム回転中に刷版が飛散するおそれがあるため、剛性が比較的高い記録媒体についてもドラムの外周面に隙間なく保持可能な技術が求められていた。
このような技術として、特許文献3には、円筒形状であるドラム本体の内周面より中心軸側に複数の磁石体を配置し、その外周面に磁性体の記録媒体を磁力保持するマグネットドラムが開示されている。また、特許文献3とは異なる態様として、円筒形状のドラム本体の外周面に複数の磁石体を配置し、その外周面に磁性体の記録媒体を磁力保持するマグネットドラムが知られている。
マグネットドラムでは、磁石体を大型化したり、より強磁力の磁石体を採用したりすることによって、剛性が比較的高い記録媒体であってもその記録媒体が磁性体であれば外周面に対して隙間なく保持することが可能である。
特開2003−302769号公報 特開2002−331642号公報 特開2007−93768号公報
しかしながら、マグネットドラムの外周面に磁石体が配置される態様では、記録媒体に適切な画像処理を行えない場合がある。例えば、記録媒体に対して光ビームを照射して画像記録処理を行う際には、光ビームが記録媒体を透過して外周面に到達し外周面で反射する場合がある。この場合に、外周面に配置される磁石体の存在に起因して光ビームが意図しない方向に反射し記録媒体に適切な画像記録を実行できないという課題が生じる。
また、磁石体がマグネットドラムの内周面よりも中心軸側に配置される場合、磁石体と記録媒体との距離が長くなり、記録媒体に作用する磁力が弱くなるという課題がある。この課題を解決する態様として内周面より中心軸側に配される複数の磁石体を大型化する態様や内周面より中心軸側に配される複数の磁石体の個数を増加する態様が考えられるが、これらの態様では磁石体の重量増加や磁力体に係るコスト増加等の新たな課題が生じる。また、上記課題を解決する他の態様としてマグネットドラムの肉厚部を薄く形成する態様が考えられるが、この態様ではドラム強度の低下やドラムの真円度および円筒度の低下等の新たな課題が生じる。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、マグネットドラムの外周面に磁石体を配置せず、かつ、記録媒体に作用する磁力の低下を抑制可能な技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様にかかるマグネットドラムは、シート状の記録媒体をその外周面に巻き付けて保持するマグネットドラムであって、円筒形状の前記外周面と内周面との間の肉厚部と、前記肉厚部のうち前記外周面を避けて形成され、前記円筒形状の中心軸方向に伸びる複数の空隙部と、を有するドラム本体と、前記円筒形状の円周方向に沿って配列される前記複数の空隙部のそれぞれに挿入されて保持され、前記中心軸方向に伸びる複数の磁石体と、を備え、前記ドラム本体は、前記外周面に形成された吸引溝と、前記ドラム本体を貫通して設けられ、前記吸引溝と前記円筒形状において前記内周面より中心側の内部空間とを連通する吸引経路と、を備えることを特徴とする。
本発明の第2の態様にかかるマグネットドラムは、本発明の第1の態様にかかるマグネットドラムであって、前記複数の空隙部は、前記肉厚部のうち前記外周面と前記内周面との間において前記中心軸方向に貫通する複数の貫通孔であり、前記複数の磁石体のそれぞれは、前記複数の貫通孔内に挿入されて保持されることを特徴とする。
本発明の第3の態様にかかるマグネットドラムは、本発明の第1の態様にかかるマグネットドラムであって、前記複数の空隙部は、前記内周面に開放した複数の溝部であり、前記複数の磁石体のそれぞれの少なくとも一部は、前記複数の溝部に挿入されて保持されることを特徴とする。
本発明の第4の態様にかかるマグネットドラムは、本発明の第1の態様ないし第3の態様のいずれかにかかるマグネットドラムであって、前記複数の磁石体は、第1極性が前記円筒形状の中心軸側に配され第2極性が前記外周面側に配された第1磁石をそれぞれ含む少なくとも1つの第1磁石体と、前記第2極性が前記中心軸側に配され前記第1極性が前記外周面側に配された第2磁石をそれぞれ含む少なくとも1つの第2磁石体と、を有し、前記少なくとも1つの第1磁石体と前記少なくとも1つの第2磁石体とは、ある基準位置から見て前記円周方向に沿って交互に配列されることを特徴とする。
本発明の第5の態様にかかるマグネットドラムは、本発明の第4の態様にかかるマグネットドラムであって、前記肉厚部は前記空隙部が形成されない箇所として空き領域を有し、前記空き領域にはシート状の記録媒体の端辺を保持する端辺保持部が設けられていることを特徴とする。
本発明の第6の態様にかかるマグネットドラムは、本発明の第1の態様ないし第5の態様のいずれかにかかるマグネットドラムであって、前記複数の空隙部と前記複数の磁石体との各組み合わせにおいて、各空隙部内で各磁石体が前記中心軸方向に伸びる各軸まわりに回転することを防止する回転防止構造、を備えることを特徴とする。
本発明の第7の態様にかかるマグネットドラムは、本発明の第6の態様にかかるマグネットドラムであって、前記回転防止構造は、前記複数の磁石体と前記肉厚部との双方を貫く、または、前記肉厚部に対して前記複数の磁石体を押し付ける、回転防止部材を有することを特徴とする。
本発明の第8の態様にかかるマグネットドラムは、本発明の第6の態様にかかるマグネットドラムであって、前記回転防止構造は、前記複数の磁石体の外形の少なくとも一部と対応した内形を持つ複数の切り欠き部を前記肉厚部に有し、前記複数の磁石体は、前記複数の切り欠き部にそれぞれ係止されることを特徴とする。
本発明の第9の態様にかかるマグネットドラムは、本発明の第6の態様ないし第8の態様のいずれかにかかるマグネットドラムであって、前記複数の磁石体のそれぞれは、磁石本体と、当該磁石本体に連結されたヨークとを有することを特徴とする。
本発明の第10の態様にかかるマグネットドラムは、本発明の第9の態様にかかるマグネットドラムであって、前記回転防止構造は、前記磁石体のうち前記ヨークに作用して前記複数の空隙部内における前記複数の磁石体の各軸まわりの回転を防止することを特徴とする。
本発明の第11の態様にかかるマグネットドラムは、本発明の第1の態様ないし第10の態様のいずれかにかかるマグネットドラムであって、前記円筒形状の中心軸から放射方向に測った前記複数の空隙部のそれぞれの幅が、前記肉厚部の厚さの2分の1以上であることを特徴とする。
本発明の第12の態様にかかるマグネットドラムは、本発明の第1の態様ないし第11の態様のいずれかにかかるマグネットドラムであって、前記肉厚部の厚さは10mm以上であることを特徴とする。
本発明の第13の態様にかかる画像記録装置は、シート状の記録媒体に画像を記録する画像記録装置であって、本発明の第1の態様ないし第12の態様のいずれかにかかるマグネットドラムと、前記中心軸を回転中心として前記マグネットドラムを回転させる回転部と、前記内部空間における気体を吸引する吸引部と、前記マグネットドラムに保持されたシート状の記録媒体に画像を記録する記録ヘッドと、を備えることを特徴とする。
本発明の第14の態様にかかるマグネットドラムの製造方法は、シート状の記録媒体をその外周面に巻き付けて保持するマグネットドラムの製造方法であって、外周面と内周面との間に肉厚部を有する円筒形状のドラム本体を準備する準備工程と、それぞれが前記円筒形状の中心軸方向に伸びる複数の空隙部を前記肉厚部に対して前記外周面を避けて形成し、前記複数の空隙部が前記円筒形状の円周方向に配列されたドラム本体を得る空隙部形成工程と、前記中心軸方向に伸びる複数の磁石体を前記複数の空隙部にそれぞれ挿入して保持させることにより、前記円周方向に配列された前記複数の磁石体を前記ドラム本体に付与する磁石体挿入工程と、前記ドラム本体の外周面に吸引溝を形成し、前記ドラム本体に前記吸引溝と前記内周面より中心側の内部空間とを連通接続する吸引経路を形成する吸引溝形成工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の第15の態様にかかるマグネットドラムの製造方法は、本発明の第14の態様にかかるマグネットドラムの製造方法であって、前記空隙部形成工程の後に行われる工程として、前記ドラム本体の前記外周面を研磨する研磨工程、を備えることを特徴とする。
本発明の第16の態様にかかるマグネットドラムは、シート状の記録媒体をその外周面に巻き付けて保持するマグネットドラムであって、円筒形状の前記外周面と内周面との間の肉厚部と、前記肉厚部のうち前記外周面を避けて形成され、前記円筒形状の中心軸方向に伸びる複数の空隙部と、を有するドラム本体と、前記円筒形状の円周方向に沿って配列される前記複数の空隙部のそれぞれに挿入されて保持され、前記中心軸方向に伸びる複数の磁石体と、を備え、前記複数の空隙部は、前記内周面に開放した複数の溝部であり、前記複数の磁石体のそれぞれの少なくとも一部は、前記複数の溝部に挿入されて保持されることを特徴とする。
本発明の第17の態様にかかるマグネットドラムは、シート状の記録媒体をその外周面に巻き付けて保持するマグネットドラムであって、円筒形状の前記外周面と内周面との間の肉厚部と、前記肉厚部のうち前記外周面を避けて形成され、前記円筒形状の中心軸方向に伸びる複数の空隙部と、を有するドラム本体と、前記円筒形状の円周方向に沿って配列される前記複数の空隙部のそれぞれに挿入されて保持され、前記中心軸方向に伸びる複数の磁石体と、前記複数の空隙部と前記複数の磁石体との各組み合わせにおいて、各空隙部内で各磁石体が前記中心軸方向に伸びる各軸まわりに回転することを防止する回転防止構造と、を備え、前記回転防止構造は、前記複数の磁石体と前記肉厚部との双方を貫く、または、前記肉厚部に対して前記複数の磁石体を押し付ける、回転防止部材を有することを特徴とする。
本発明の第18の態様にかかるマグネットドラムは、シート状の記録媒体をその外周面に巻き付けて保持するマグネットドラムであって、円筒形状の前記外周面と内周面との間の肉厚部と、前記肉厚部のうち前記外周面を避けて形成され、前記円筒形状の中心軸方向に伸びる複数の空隙部と、を有するドラム本体と、前記円筒形状の円周方向に沿って配列される前記複数の空隙部のそれぞれに挿入されて保持され、前記中心軸方向に伸びる複数の磁石体と、前記複数の空隙部と前記複数の磁石体との各組み合わせにおいて、各空隙部内で各磁石体が前記中心軸方向に伸びる各軸まわりに回転することを防止する回転防止構造と、を備え、前記回転防止構造は、前記複数の磁石体の外形の少なくとも一部と対応した内形を持つ複数の切り欠き部を前記肉厚部に有し、前記複数の磁石体は、前記複数の切り欠き部にそれぞれ係止されることを特徴とする。
本発明の第19の態様にかかるマグネットドラムは、シート状の記録媒体をその外周面に巻き付けて保持するマグネットドラムであって、円筒形状の前記外周面と内周面との間の肉厚部と、前記肉厚部のうち前記外周面を避けて形成され、前記円筒形状の中心軸方向に伸びる複数の空隙部と、を有するドラム本体と、前記円筒形状の円周方向に沿って配列される前記複数の空隙部のそれぞれに挿入されて保持され、前記中心軸方向に伸びる複数の磁石体と、前記複数の空隙部と前記複数の磁石体との各組み合わせにおいて、各空隙部内で各磁石体が前記中心軸方向に伸びる各軸まわりに回転することを防止する回転防止構造と、を備え、前記複数の磁石体のそれぞれは、磁石本体と、当該磁石本体に連結されたヨークとを有することを特徴とする。
本発明の第20の態様にかかるマグネットドラムは、本発明の第19の態様にかかるマグネットドラムであって、前記回転防止構造は、前記磁石体のうち前記ヨークに作用して前記複数の空隙部内における前記複数の磁石体の各軸まわりの回転を防止することを特徴とする。
本発明にかかるマグネットドラムには、その中心軸方向に伸びる複数の空隙部が肉厚部のうち外周面を避けて形成される。複数の磁石体は、それぞれ、複数の空隙部に挿入されて保持される。このため、外周面に配置される磁石体の存在に起因して画像記録処理の精度が低下することはない。また、本発明の態様ではマグネットドラムの内周面より中心軸側に磁石体が配される他の態様と比べて磁石体と記録媒体との距離を短くすることができ、記録媒体に作用する磁力の低下が抑制される。
画像記録装置の概要をその一部を分解して示す斜視図である。 マグネットドラムを製造する際の流れを示すフロー図である。 マグネットドラムを製造する過程を示す斜視図である。 マグネットドラムを製造する過程を示す斜視図である。 マグネットドラムを製造する過程を示す斜視図である。 マグネットドラムを製造する過程を示す斜視図である。 第1磁石体および第2磁石体の構成を示す斜視図である。 他の実施形態にかかるマグネットドラムの斜視図である。 マグネットドラムの部分拡大図である。 変形例にかかるマグネットドラムの部分拡大図である。 変形例にかかるマグネットドラムの部分拡大図である。 変形例にかかるマグネットドラムの部分拡大図である。 変形例にかかるマグネットドラムを示す斜視図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
<1 実施形態>
<1.1 画像記録装置1の構成>
図1は、画像記録装置1の概要をその一部を分解して示す斜視図である。一部の図面には、それらの方向関係を明確にするためZ方向を鉛直方向としXY平面を水平面とするXYZ直交座標系を付している。図面においては、理解容易のため、各部の寸法や数が誇張または簡略化して図示されている場合がある。
画像記録装置1は、筐体であるフレーム11に対して、円筒状のマグネットドラム21、記録ヘッド22、電装ユニット25、および、基体26等を備えつけて構成される。
フレーム11の底面上には、基体26が設けられる。基体26には、マグネットドラム21が、モータ33(回転部)によって回転可能に保持される。また、基体26には、記録ヘッド22と、記録ヘッド22をX軸方向に沿って移動させる駆動機構と、が取り付けられている。
マグネットドラム21は、シート状の記録媒体をその外周面210に巻き付けて保持するドラムである。本実施形態では、作業者の手動でマグネットドラム21に対する記録媒体の着脱が実行される態様について説明する。
また、マグネットドラム21における円筒形状の両開口には、それぞれ蓋部58が設けられ、マグネットドラム21の内部空間は密閉空間とされる。このため、吸引部57(例えば、真空ポンプ)がこの内部空間における気体を吸引すると、マグネットドラム21では後述する複数の吸引経路51を介して後述する複数の吸引溝50に負圧が与えられる。これにより、記録媒体がマグネットドラム21の外周面210に吸引保持される。マグネットドラム21の詳細については、後述する<1.2 マグネットドラム21>で説明する。
記録ヘッド22は、例えば複数の発光素子により構成され、画像信号に対応して変調された複数本の光ビームを出射するヘッドである。マグネットドラム21の外周面に装着されてX軸回りに回転される記録媒体に対して記録ヘッド22から光ビームが照射されることにより、記録媒体上に画像が記録される。
記録ヘッド22は、基体26上に設けられX方向に伸びる一対のレール34上を摺動可能に配置されている。そして、記録ヘッド22は、モータ35の駆動により回転する送りネジ36に螺合している。このため、記録ヘッド22は、モータ35の駆動により、X方向に沿って往復移動する構成となっている。画像データ上で設定された解像度に基づいて、記録ヘッド22の移動速度(副走査速度)が定められる。
画像記録装置1では複数サイズの記録媒体を使用可能であるが、いずれのサイズの記録媒体を使用するときでもマグネットドラム21への取付角度は同一である。すなわち、記録媒体の先端辺は常に先端クランプ31によりX方向に沿って取り付けられる。
電装ユニット25は、画像記録装置1を構成する各部と電気的に接続されており、当該各部との間で信号の送受を行いつつ画像記録装置1の動作を制御する。
電装ユニット25の制御下でマグネットドラム21に保持回転される記録媒体に対して記録ヘッド22がX方向に沿って移動しながら光ビームを照射することにより、記録媒体に対する画像記録処理が実行される。
<1.2 マグネットドラム21>
<1.2.1 マグネットドラム21の製造方法>
図2は、マグネットドラム21を製造する際の流れを示すフロー図である。図3〜図6は、マグネットドラム21を製造する過程を示す斜視図である。以下の説明では、図2のステップS1で準備される円筒体をドラム本体21aと呼び、ドラム本体21aの各空隙部52に各磁石体54が挿入されたものをマグネットドラム21と呼ぶ。以下、各図を参照しつつ、マグネットドラム21の製造方法について詳細に説明する。
はじめに、図2および図3を参照する。図3は、後述するステップS3終了時におけるドラム本体21aの斜視図である。
マグネットドラム21を製造する際には、まず、外周面210と内周面211との間に肉厚部212を有する円筒形状のドラム本体21aが準備される(ステップS1:準備工程)。ドラム本体21aは、例えば、厚みが18mmで軸方向長さが900mmの円筒体であり、アルミを主たる成分として構成される。
次に、ドラム本体21aの肉厚部212に、円筒形状の中心軸方向(X方向)にそれぞれ伸びる複数の空隙部52が外周面210を避けて形成される(ステップS2:空隙部形成工程)。複数の空隙部52は、空き領域53を除いて、円筒形状の円周方向に沿って等間隔に配列される。ここで、空き領域53とは、肉厚部212のうち、後述するクランプ取付工程(ステップS5)において先端クランプ31を取り付けるための領域である。
次に、ドラム本体21aの外周面210が研磨される(ステップS3:研磨工程)。研磨工程では、ドラム本体21aの円筒度および真円度が0.05mm以内とされることが好ましく、0.01mm以内とされれば特に好ましい。本実施形態では、空隙部形成工程よりも後に研磨工程が実行される。このため、空隙部形成工程においてドラム本体21aに複数の空隙部52を形成する際にドラム本体21aの円筒度や真円度が低下したとしても、研磨工程でドラム本体21aの円筒度や真円度を高めることができる。図3は、この時点におけるドラム本体21aの斜視図である。
次に、ドラム本体21aの外周面210に、その面内においてそれぞれ異なる方向に延びる複数の吸引溝50が形成される。また、ドラム本体21aには、複数の吸引溝50と内周面211より中心側の内部空間とを連通接続する複数の吸引経路51が設けられる(ステップS4:吸引溝形成工程)。
上述の通り、吸引部57によってこの内部空間における気体が吸引されると、複数の吸引経路51を介して複数の吸引溝50に負圧が与えられ、マグネットドラム21の外周面210に記録媒体が吸引保持される(図1)。なお、複数の吸引溝50が外周面210においてそれぞれ異なる角度で形成されることの効果については、例えば、特許第4493719号公報に記載されている。
複数の吸引溝50に負圧を適切に与えるためには、複数の吸引経路51と複数の空隙部52とはドラム本体21aの内部で互いに交わらないことが望ましい。本実施形態では、各吸引経路51が円周方向について同一位置でX方向に沿って並んだ状態で、外周面210に直交する方向にドラム本体21aを貫いて設けられる。このため、複数の吸引経路51と複数の空隙部52とがドラム本体21aの内部で互いに交わることを容易に回避できる。
次に、ドラム本体21aの空き領域53に先端クランプ31が取り付けられる(ステップS5:クランプ取付工程)。上記の空隙部形成工程(ステップS2)において空き領域53には空隙部52が形成されなかったため、この空き領域53に先端クランプ31を設けることができる。先端クランプ31は、その押圧部が記録媒体の先端を把持する状態とその押圧部が記録媒体の先端を開放する状態とを切替え可能な端辺保持部である。本実施形態では、外周面210に記録媒体の後端辺を把持する後端クランプは設けられていないが、外周面210にこの後端クランプが設けられていても構わない。図4は、この時点におけるドラム本体21aの斜視図である。
次に、ドラム本体21aの各空隙部52にX方向に伸びる複数の磁石体54が挿入される(ステップS6:磁石体挿入工程)。
磁石体挿入工程では、まず、第1極性が円筒形状の中心軸側に配され第2極性が外周面210側に配された第1磁石をそれぞれ含む複数の第1磁石体54aが、複数の空隙部52のうち円周方向に沿って1つおきの各空隙部52に挿入される。また、接着剤によって各空隙部52内における各第1磁石体54aの配置が固定される。図5は、この時点におけるドラム本体21aの斜視図である。本実施形態では、第1磁石体54aが16個である場合について説明する。
磁石体挿入工程では、その後、第2極性が円筒形状の中心軸側に配され第1極性が外周面210側に配された複数の第2磁石をそれぞれ含む複数の第2磁石体54bが、複数の第1磁石体54aが挿入されていない残りの空隙部52に挿入される。また、接着剤によって各空隙部52内における各第2磁石体54bの配置が固定される。図6は、この時点におけるドラム本体21a(マグネットドラム21)の斜視図である。本実施形態では、第2磁石体54bが15個である場合について説明する。
以上の各工程により、マグネットドラム21が製造される。磁石体挿入工程において1つおきの各空隙部52に複数の第1磁石体54aが挿入された後、残りの各空隙部52に複数の第2磁石体54bが挿入される理由については、後述する<1.2.3 磁石体54の回転防止>で詳細に説明する。
<1.2.2 マグネットドラム21の詳細構成>
図7は、第1磁石体54aおよび第2磁石体54bの構成を示す斜視図である。なお、図中の括弧外の符号は第1磁石体54aに係る各部を示す符号であり、図中の括弧内の符号は第2磁石体54bに係る各部を示す符号である。
第1磁石体54aは、図示上側に第1極性(N極)を有し図示下側に第2極性(S極)を有する第1磁石541aと、第1磁石541aの図示下側に固着された継鉄540(以下、「ヨーク540」と称する)とを備える。本実施形態では、第1磁石541aが複数の磁石をマグネットドラム21の軸方向(X方向)に連結して構成され、長尺状のヨーク540がこれら複数の磁石を一体的に保持する構成となっている。なお、本実施形態とは別の態様として、第1磁石541aが1つの長尺状の磁石によって構成されて、1つのヨーク540が該1つの磁石を保持する態様であっても構わない。
第2磁石体54bは、図示上側に第2極性(S極)を有し図示下側に第1極性(N極)を有する第2磁石541bと、第2磁石541bの図示下側に固着されたヨーク540とを備える。第1磁石541aの場合と同様、第2磁石541bは1つの長尺状の磁石によって構成されても構わない。以下では、第1磁石541aおよび第2磁石541bの総称として、磁石本体541という表現を用いる場合がある。
図6に示すように、磁石体54は複数の第1磁石体54aと複数の第2磁石体54bとを有し、複数の第1磁石体54aと複数の第2磁石体54bとは空き領域53(基準位置)から見て円周方向に沿って交互に等間隔で配列される。このため、隣り合う第1磁石体54aと第2磁石体54bとの各組において同様の磁界が生じ、マグネットドラム21の外周面210における磁力がより均一に高まる。その結果、記録媒体が磁性体である場合には、記録媒体がその全面で均一にマグネットドラム21の外周面210に磁力保持される。なお、本実施形態とは異なる態様として、第1極性がS極で第2極性がN極であっても構わない。
上述の通り、本実施形態では、先端クランプ31による把持力と吸引溝50を介した吸引力と磁石体54による磁力とによって記録媒体を外周面210に保持することが可能である。記録媒体がアルミ版や樹脂版などの非磁性体である場合には、上記把持力と上記吸引力とによって該記録媒体が外周面210に保持される。必要に応じて、記録媒体の後端がテープ等で固定されてもよい。また、記録媒体がスチール版などの磁性体である場合には、上記把持力と上記吸引力と上記磁力とによって該記録媒体が外周面210に保持される。このように、マグネットドラム21は、磁性体および非磁性体からなる種々の記録媒体を保持可能な汎用性の高いドラムである。
本実施形態のマグネットドラム21では、クランプ保持の他に、吸引保持と磁力保持とを併用可能である。したがって、本実施形態のマグネットドラム21では、磁力保持は可能であるが吸引保持は不可能である他の態様のマグネットドラムに比べて、相対的に弱い磁力の磁石体54を採用することができる。これにより、磁石体54の小型化や磁力体に係るコスト低下を実現できる。
また、本実施形態では、画像記録処理を行う際のようにマグネットドラム21の保持力を強めたい際には吸引保持と磁力保持とを併用し、外周面210から記録媒体を剥がす際のようにマグネットドラム21の保持力を弱めたい際には吸引部57による吸引を停止して磁力保持のみを実行することができる。このように、本実施形態のマグネットドラム21では、保持力が一定な磁力保持と保持力が可変な吸引保持とを併用することで、磁力によって一定の保持力を確保しつつ吸引によって適宜に保持力を調整することができる。
ここで、本実施形態に係るマグネットドラム21の各寸法について説明する。以下に説明する各寸法は、本発明にかかるマグネットドラムの寸法の一例であり、本発明の範囲はこの例に限られるものではない。
本実施形態におけるマグネットドラムの肉厚部212の厚さは、18mmである。マグネットドラム21の肉厚部212の厚さは、10mm以上であればマグネットドラム21の強度が確保されるので、上記研磨工程で円筒度や真円度を高めることができ、望ましい。
また、本実施形態における放射方向の空隙部52の幅は、12mmである。マグネットドラム21の円筒形状の中心軸から放射方向に測った複数の空隙部52のそれぞれの幅が肉厚部212の厚さの2分の1以上であれば、複数の磁石体54と記録媒体との距離を十分に小さくすることができ、望ましい。なお、本実施形態においては、当該幅は12mmであり、肉厚部212の厚さ18mmの2分の1以上である。
また、本実施形態における磁石体54と、マグネットドラム21の外周面210との放射方向の距離は4mmである。これにより、磁石体54と外周面210に保持される記録媒体との距離は、肉厚部212の厚さ18mmよりも十分に短い距離であるため、磁石体54を肉厚部212の内側に配置する場合と比較して、磁石体54の磁力を記録媒体に有効に作用させることができる。
また、上記の通り、空隙部形成工程では、肉厚部212に対して複数の空隙部52が外周面210を避けて形成される。そして、この複数の空隙部52に複数の磁石体54が挿入される。これにより、複数の磁石体54は、外周面210を避けて肉厚部212内に設けられる。
例えば、透明な樹脂版の記録媒体に対して光ビームを照射して画像記録処理を行う際には、光ビームが記録媒体を透過して外周面210に到達し該外周面210で反射する場合がある。この場合、外周面210に存在する何らかのパターン(例えば、磁石の配置パターン)に起因して光ビームが意図しない方向に反射し、または磁石と外周面210との反射率の違いに起因して反射光強度が場所によって変化し、記録媒体に適切な画像記録を実行できない場合がある。外周面210を避けて複数の磁石体54を配置する本実施形態のマグネットドラム21では、このような反射光の課題が生じ難い。また、外周面210を避けて複数の磁石体54を配置する本実施形態のマグネットドラム21では外周面210にめっき処理などの反射防止加工を施すことが可能であり、このような反射防止加工によっても上記課題が解決される。
他方で、複数の磁石体54を内周面211よりも中心軸側に配置する場合、複数の磁石体54と記録媒体との距離が長くなり、記録媒体に作用する磁力が弱くなるという課題がある。この課題を解決する態様として内周面211より中心軸側に配される複数の磁石体54を大型化する態様(図8)や内周面211より中心軸側に配される複数の磁石体54の個数を増加する態様が考えられるが、これらの態様では磁石体54の重量増加や磁力体に係るコスト増加等の新たな課題が生じる。また、上記課題を解決する他の態様として肉厚部212を薄く形成する態様が考えられるが、この態様ではドラム強度の低下や真円度および円筒度の低下等の新たな課題が生じる。本実施形態のマグネットドラム21では、肉厚部212に対して形成される複数の空隙部52内に複数の磁石体54が配置される。このため、マグネットドラム21の内周面211より中心軸側に複数の磁石体54が配される他の態様と比べて複数の磁石体54と記録媒体との距離が短くなり、記録媒体に作用する磁力の低下が抑制される。
<1.2.3 磁石体54の回転防止>
複数の空隙部52と複数の磁石体54との各組み合わせにおいて各空隙部52内で各磁石体54がX方向に伸びる各軸まわりに回転すると、外周面210での磁力が不均一となり、記録媒体をその面内で均一に保持することが困難となる。したがって、以下では、各磁石体54が各軸まわりに回転することを防止するための技術について説明する。
上記の通り、磁石体挿入工程においては、1つおきの各空隙部52に複数の第1磁石体54aが挿入された後、残りの各空隙部52に複数の第2磁石体54bが挿入される。この方法では、第1磁石体54aを挿入する場合に、該第1磁石体54aの両隣の空隙部52は空の状態である。また、第2磁石体54bを挿入する場合には、該第2磁石体54bの両隣の空隙部52は該第2磁石体54bとは極性が反転した2つの第1磁石体54aが挿入された状態である。したがって、どちらの場合においても、ある磁石体54がその両隣の空隙部52に対して磁気的に偏りのない状態で対象の空隙部52に挿入される。このため、本実施形態の態様では、ある磁石体54がその両隣の空隙部52に対して磁気的に偏りのある状態で対象の空隙部52に挿入される他の態様に比べて、各磁石体54が各軸まわりに回転し難く、挿入時の組み立て性が向上する。
図9は、各磁石体54が各軸まわりに回転することを防止する回転防止構造の一例を示すマグネットドラムの部分拡大図である。なお、図9では、図示が煩雑になるのを防ぐ目的で、着目する空隙部52内にのみ磁石体54を描いている。本実施形態では、回転防止構造として、各磁石本体541と肉厚部212との双方を貫くことにより各空隙部52内における各磁石体54の各軸まわりの回転を防止する回転防止部材(ネジ543)が設けられる。したがって、本実施形態の態様では、回転防止構造を有さない他の態様に比べて、各磁石体54が各軸まわりに回転し難い。
このように、磁石体54の回転が防止されることにより、複数の第1磁石体54aは、第1極性が円筒形状の中心軸側に配され、第2極性が外周面210側に配された状態に保たれる。また、複数の第2磁石体54bは、第2極性が円筒形状の中心軸側に配され、第1極性が外周面210側に配された状態に保たれる。その結果、複数の第1磁石体54aと複数の第2磁石体54bの間に形成される上記磁界によって外周面210に磁性体の記録媒体が均一に磁力保持される。
<2 変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
図10〜図12は、変形例にかかるマグネットドラム21A〜21Cを示す部分拡大図である。なお、図10〜13では、図示が煩雑になるのを防ぐ目的で、着目する空隙部内にのみ磁石体を描いている。
図10に示すように、マグネットドラム21Aでは、磁石本体541Aよりも長いヨーク540Aが空隙部52内で折り返して形成されている。また、マグネットドラム21Aでは、回転防止部材(ネジ543A)が、該ヨーク540Aの長尺部分と折り返し部分と肉厚部212Aとの3箇所を貫く。これにより、各空隙部52A内における各磁石体54Aの各軸まわりの回転が防止される。
図11に示すように、マグネットドラム21Bでは、ヨーク540Bが磁石本体541Bよりも長く形成されている。また、マグネットドラム21Bでは、肉厚部212Bを貫く回転防止部材(ピン543B)の先端部が該ヨーク540Bのうち磁石本体541Bよりも出っ張った部分を肉厚部212Bに対して押し付ける。これにより、各空隙部52B内における各磁石体54Bの各軸まわりの回転が防止される。
図12に示すように、マグネットドラム21Cでは、磁石本体541Cよりも長いヨーク540Cがその端部を垂直に折り曲げて形成されている。また、肉厚部212Cには、回転防止構造として、複数のヨーク540Cの複数の折り曲げ部の外形と対応した内形を持つ複数の切り欠き部55が形成される。そして、各折り曲げ部が各切り欠き部55に係止される。これにより、各空隙部52C内における各磁石体54Cの各軸まわりの回転が防止される。
回転防止構造は、マグネットドラム21、21A、21Bのようにネジやピン等の回転防止部材を用いて構成されてもよいし、マグネットドラム21Cのように磁石体と切り欠き部との係合構造によって構成されてもよい。また、回転防止構造は、マグネットドラム21のように磁石本体541に作用して各磁石体の回転を防止するよう構成されてもよいし、マグネットドラム21A〜21Cのようにヨークに作用して各磁石体の回転を防止するよう構成されてもよい。いずれの場合も、各磁石体を各空隙部に挿入した後に上記実施形態のように接着剤によって各空隙部内における各磁石体の配置が固定され、かつ回転防止構造が構成されれば、各磁石体の回転がさらに有効に防止される。
図13は、変形例にかかるマグネットドラム21Dを示す斜視図である。上記実施形態では、複数の空隙部52が肉厚部212のうち外周面210と内周面211との間においてX方向に貫通する複数の貫通孔であり各磁石体54が各貫通孔内に挿入されて保持される態様について説明した。この他にも、図13に示すように、複数の空隙部52Dが肉厚部212Dのうち内周面211D側に開放した複数の溝部であり各磁石体54Dの少なくとも一部が複数の溝部に挿入されて保持される態様でもよい。この態様では、ヨーク540Dおよび磁石本体541Dからなる各磁石体54Dの外形と各空隙部52の内形とが対応して形成されることにより、各磁石体54Dが各空隙部52Dに係止される。これにより、各空隙部52D内における各磁石体54Dの各軸まわりの回転が防止される。また、上記実施形態のように複数の空隙部52が複数の貫通孔である場合には、マグネットドラム21のドラム強度が低下し難いという点で有利である。他方、本変形例のように複数の空隙部52が溝部である場合には、各磁石体54Dを各空隙部52に接着しやすいという点で有利である。
また、上記実施形態では、空隙部52の断面形状が円形である場合について説明したが、空隙部52の断面形状が多角形形状であってもよい。この場合、各空隙部52の内形と各磁石体54の外形とが対応することで、回転防止部材を用いずに各空隙部52内における各磁石体54の回転を防止することができる。
また、上記実施形態の磁石体挿入工程では、奇数個の磁石体54のうち半数(切り上げ)の第1磁石体54aが1つおきの各空隙部52に挿入された後、奇数個の磁石体54のうち半数(切り捨て)の第2磁石体54bが残りの各空隙部52に挿入される。上記実施形態のようにマグネットドラム21が1つの空き領域53を有する場合には、空隙部52および磁石体54が奇数個であることによって、上述したように磁気的に偏りのない状態で各磁石体54を各空隙部52に挿入することができる。他方、上記実施形態とは別の態様として、マグネットドラム21が空き領域53を有さない場合がある。この場合には、偶数個の磁石体54のうち半数の第1磁石体54aが1つおきの各空隙部52に挿入された後、偶数個の磁石体54のうち半数の第2磁石体54bが残りの各空隙部52に挿入される。これにより、磁気的に偏りのない状態で各磁石体54を各空隙部52に挿入することができる。
上記実施形態では、吸引溝50および吸引経路51が形成されたマグネットドラム21と、モータ33(回転部)と、吸引部57と、記録ヘッド22と、を備え、磁性体および非磁性体の記録媒体のいずれにも画像記録処理を実行可能な画像記録装置1について説明した。この他にも、画像記録装置は、吸引溝50、吸引経路51、および、吸引部57などの吸引保持のための各構成を備えず、マグネットドラム21と、モータ33(回転部)と、記録ヘッド22と、を備えて、磁性体の記録媒体のみに画像記録処理を実行する装置であってもよい。
また、上記実施形態では単一の記録ヘッドを備える画像記録装置を説明したが、本発明の実施に関してはこれに限られず、特許文献1(特開2003−302769号公報)にて開示されているように、2個の記録ヘッドを用いる画像記録装置であってもよい。また、同じく特許文献1に開示されているように、記録媒体の供給ユニットを用いて自動的に記録媒体をマグネットドラムに巻回する構成としてもよい。
また、マグネットドラムの製造方法として、上記実施形態ではクランプ取付工程(ステップS5:図2参照)の後に磁石体挿入工程(ステップS6)を実行したが、本発明の実施に関してはこれに限られず、磁石体挿入工程の後にクランプ取付工程を実行してもよい。
以上、実施形態およびその変形例に係るマグネットドラム、画像記録装置、および、マグネットドラムの製造方法について説明したが、これらは本発明に好ましい実施形態の例であって、本発明の実施の範囲を限定するものではない。本発明は、その発明の範囲内において、各実施形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施形態において任意の構成要素の増減が可能である。
1 画像記録装置
21 マグネットドラム
21a ドラム本体
31 先端クランプ
50 吸引溝
51 吸引経路
52、52A〜52D 空隙部
53 空き領域
54、54A〜54D 磁石体
54a 第1磁石体
54b 第2磁石体
55 切り欠き部
210 外周面
211 内周面
540、540A〜540D ヨーク
541、541A〜541D 磁石本体
541a 第1磁石
541b 第2磁石
S1〜S6 ステップ

Claims (20)

  1. シート状の記録媒体をその外周面に巻き付けて保持するマグネットドラムであって、
    円筒形状の前記外周面と内周面との間の肉厚部と、前記肉厚部のうち前記外周面を避けて形成され、前記円筒形状の中心軸方向に伸びる複数の空隙部と、を有するドラム本体と、
    前記円筒形状の円周方向に沿って配列される前記複数の空隙部のそれぞれに挿入されて保持され、前記中心軸方向に伸びる複数の磁石体と、
    を備え
    前記ドラム本体は、
    前記外周面に形成された吸引溝と、
    前記ドラム本体を貫通して設けられ、前記吸引溝と前記円筒形状において前記内周面より中心側の内部空間とを連通する吸引経路と、
    を備えることを特徴とするマグネットドラム。
  2. 請求項1に記載のマグネットドラムであって、
    前記複数の空隙部は、前記肉厚部のうち前記外周面と前記内周面との間において前記中心軸方向に貫通する複数の貫通孔であり、
    前記複数の磁石体のそれぞれは、前記複数の貫通孔内に挿入されて保持されることを特徴とするマグネットドラム。
  3. 請求項1に記載のマグネットドラムであって、
    前記複数の空隙部は、前記内周面に開放した複数の溝部であり、
    前記複数の磁石体のそれぞれの少なくとも一部は、前記複数の溝部に挿入されて保持されることを特徴とするマグネットドラム。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のマグネットドラムであって、
    前記複数の磁石体は、
    第1極性が前記円筒形状の中心軸側に配され第2極性が前記外周面側に配された第1磁石をそれぞれ含む少なくとも1つの第1磁石体と、
    前記第2極性が前記中心軸側に配され前記第1極性が前記外周面側に配された第2磁石をそれぞれ含む少なくとも1つの第2磁石体と、
    を有し、
    前記少なくとも1つの第1磁石体と前記少なくとも1つの第2磁石体とは、ある基準位置から見て前記円周方向に沿って交互に配列されることを特徴とするマグネットドラム。
  5. 請求項4に記載のマグネットドラムであって、
    前記肉厚部は前記空隙部が形成されない箇所として空き領域を有し、前記空き領域にはシート状の記録媒体の端辺を保持する端辺保持部が設けられていることを特徴とするマグネットドラム。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のマグネットドラムであって、
    前記複数の空隙部と前記複数の磁石体との各組み合わせにおいて、各空隙部内で各磁石体が前記中心軸方向に伸びる各軸まわりに回転することを防止する回転防止構造、
    を備えることを特徴とするマグネットドラム。
  7. 請求項6に記載のマグネットドラムであって、
    前記回転防止構造は、前記複数の磁石体と前記肉厚部との双方を貫く、または、前記肉厚部に対して前記複数の磁石体を押し付ける、回転防止部材を有することを特徴とするマグネットドラム。
  8. 請求項6に記載のマグネットドラムであって、
    前記回転防止構造は、前記複数の磁石体の外形の少なくとも一部と対応した内形を持つ複数の切り欠き部を前記肉厚部に有し、
    前記複数の磁石体は、前記複数の切り欠き部にそれぞれ係止されることを特徴とするマグネットドラム。
  9. 請求項6ないし請求項8のいずれかに記載のマグネットドラムであって、
    前記複数の磁石体のそれぞれは、磁石本体と、当該磁石本体に連結されたヨークとを有することを特徴とするマグネットドラム。
  10. 請求項9に記載のマグネットドラムであって、
    前記回転防止構造は、前記磁石体のうち前記ヨークに作用して前記複数の空隙部内における前記複数の磁石体の各軸まわりの回転を防止することを特徴とするマグネットドラム。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のマグネットドラムであって、
    前記円筒形状の中心軸から放射方向に測った前記複数の空隙部のそれぞれの幅が、前記肉厚部の厚さの2分の1以上であることを特徴とするマグネットドラム。
  12. 請求項1ないし請求項11のいずれかに記載のマグネットドラムであって、
    前記肉厚部の厚さは10mm以上であることを特徴とするマグネットドラム。
  13. シート状の記録媒体に画像を記録する画像記録装置であって、
    請求項1ないし請求項12のいずれかに記載のマグネットドラムと、
    前記中心軸を回転中心として前記マグネットドラムを回転させる回転部と、
    前記内部空間における気体を吸引する吸引部と、
    前記マグネットドラムに保持されたシート状の記録媒体に画像を記録する記録ヘッドと、
    を備えることを特徴とする画像記録装置。
  14. シート状の記録媒体をその外周面に巻き付けて保持するマグネットドラムの製造方法であって、
    外周面と内周面との間に肉厚部を有する円筒形状のドラム本体を準備する準備工程と、
    それぞれが前記円筒形状の中心軸方向に伸びる複数の空隙部を前記肉厚部に対して前記外周面を避けて形成し、前記複数の空隙部が前記円筒形状の円周方向に配列されたドラム本体を得る空隙部形成工程と、
    前記中心軸方向に伸びる複数の磁石体を前記複数の空隙部にそれぞれ挿入して保持させることにより、前記円周方向に配列された前記複数の磁石体を前記ドラム本体に付与する磁石体挿入工程と、
    前記ドラム本体の外周面に吸引溝を形成し、前記ドラム本体に前記吸引溝と前記内周面より中心側の内部空間とを連通接続する吸引経路を形成する吸引溝形成工程と、
    を備えることを特徴とするマグネットドラムの製造方法。
  15. 請求項14に記載のマグネットドラムの製造方法であって、
    前記空隙部形成工程の後に行われる工程として、前記ドラム本体の前記外周面を研磨する研磨工程、
    を備えることを特徴とするマグネットドラムの製造方法。
  16. シート状の記録媒体をその外周面に巻き付けて保持するマグネットドラムであって、
    円筒形状の前記外周面と内周面との間の肉厚部と、前記肉厚部のうち前記外周面を避けて形成され、前記円筒形状の中心軸方向に伸びる複数の空隙部と、を有するドラム本体と、
    前記円筒形状の円周方向に沿って配列される前記複数の空隙部のそれぞれに挿入されて保持され、前記中心軸方向に伸びる複数の磁石体と、
    を備え、
    前記複数の空隙部は、前記内周面に開放した複数の溝部であり、
    前記複数の磁石体のそれぞれの少なくとも一部は、前記複数の溝部に挿入されて保持されることを特徴とするマグネットドラム。
  17. シート状の記録媒体をその外周面に巻き付けて保持するマグネットドラムであって、
    円筒形状の前記外周面と内周面との間の肉厚部と、前記肉厚部のうち前記外周面を避けて形成され、前記円筒形状の中心軸方向に伸びる複数の空隙部と、を有するドラム本体と、
    前記円筒形状の円周方向に沿って配列される前記複数の空隙部のそれぞれに挿入されて保持され、前記中心軸方向に伸びる複数の磁石体と、
    前記複数の空隙部と前記複数の磁石体との各組み合わせにおいて、各空隙部内で各磁石体が前記中心軸方向に伸びる各軸まわりに回転することを防止する回転防止構造と、
    を備え、
    前記回転防止構造は、前記複数の磁石体と前記肉厚部との双方を貫く、または、前記肉厚部に対して前記複数の磁石体を押し付ける、回転防止部材を有することを特徴とするマグネットドラム。
  18. シート状の記録媒体をその外周面に巻き付けて保持するマグネットドラムであって、
    円筒形状の前記外周面と内周面との間の肉厚部と、前記肉厚部のうち前記外周面を避けて形成され、前記円筒形状の中心軸方向に伸びる複数の空隙部と、を有するドラム本体と、
    前記円筒形状の円周方向に沿って配列される前記複数の空隙部のそれぞれに挿入されて保持され、前記中心軸方向に伸びる複数の磁石体と、
    前記複数の空隙部と前記複数の磁石体との各組み合わせにおいて、各空隙部内で各磁石体が前記中心軸方向に伸びる各軸まわりに回転することを防止する回転防止構造と、
    を備え、
    前記回転防止構造は、前記複数の磁石体の外形の少なくとも一部と対応した内形を持つ複数の切り欠き部を前記肉厚部に有し、
    前記複数の磁石体は、前記複数の切り欠き部にそれぞれ係止されることを特徴とするマグネットドラム。
  19. シート状の記録媒体をその外周面に巻き付けて保持するマグネットドラムであって、
    円筒形状の前記外周面と内周面との間の肉厚部と、前記肉厚部のうち前記外周面を避けて形成され、前記円筒形状の中心軸方向に伸びる複数の空隙部と、を有するドラム本体と、
    前記円筒形状の円周方向に沿って配列される前記複数の空隙部のそれぞれに挿入されて保持され、前記中心軸方向に伸びる複数の磁石体と、
    前記複数の空隙部と前記複数の磁石体との各組み合わせにおいて、各空隙部内で各磁石体が前記中心軸方向に伸びる各軸まわりに回転することを防止する回転防止構造と、
    を備え、
    前記複数の磁石体のそれぞれは、磁石本体と、当該磁石本体に連結されたヨークとを有することを特徴とするマグネットドラム。
  20. 請求項19に記載のマグネットドラムであって、
    前記回転防止構造は、前記磁石体のうち前記ヨークに作用して前記複数の空隙部内における前記複数の磁石体の各軸まわりの回転を防止することを特徴とするマグネットドラム。
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