JP6502654B2 - 爪ヤスリ及びその製造方法 - Google Patents

爪ヤスリ及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6502654B2
JP6502654B2 JP2014242240A JP2014242240A JP6502654B2 JP 6502654 B2 JP6502654 B2 JP 6502654B2 JP 2014242240 A JP2014242240 A JP 2014242240A JP 2014242240 A JP2014242240 A JP 2014242240A JP 6502654 B2 JP6502654 B2 JP 6502654B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grinding
resin
resin member
sheet
cushioning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014242240A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016101394A (ja
Inventor
孝治 重松
孝治 重松
Original Assignee
株式会社呉英製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社呉英製作所 filed Critical 株式会社呉英製作所
Priority to JP2014242240A priority Critical patent/JP6502654B2/ja
Publication of JP2016101394A publication Critical patent/JP2016101394A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6502654B2 publication Critical patent/JP6502654B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)

Description

本発明は、手指の爪及び足指の爪の形を研削して整えるために使用される爪ヤスリ及びその製造方法に関するものである。
一般的に、爪切りにより切った爪の先端部分は、小さな凹凸が形成されている状態となっている。また、切られた爪の上面の部分にも凹凸が形成されることがある。そのため、爪の先端部分あるいは上面を滑らかな曲線に研削して整えるための爪ヤスリが提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。この爪ヤスリは、一端部に把手が設けられ、その把手に連続して形成した板面にヤスリ部を取り付けた構成のものが知られている。このような把手の付いた爪ヤスリは、家庭内で使用される場合が多く、現在のネイルサロン等のネイリストが使用しているものとは基本的な構成が異なっている。
すなわち、ネイリストは、非特許文献1に開示されているような、把手がなく全面にヤスリが設けられた爪ヤスリを使用する場合が殆どである。全面にヤスリが設けられた爪ヤスリを使用する理由としては、爪を研削される顧客と施術を行うネイリストが対面した姿勢で爪の研削作業が行われるので、その研削作業を行う姿勢での操作性に優れているからである。また、ネイリストは、顧客の爪を研削作業する場合に、研削する爪の位置によっては、爪ヤスリの両端側を把持して弾性変形させて湾曲した状態で使用することもある。したがって、ネイリストが使用する爪ヤスリには、爪ヤスリ自体が湾曲するような柔軟性についても求められているのが現状である。
実公平05−013283号公報 特開2006−55566号公報
ウィキペディアフリー百科事典(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%a1%E3%82%A4%E3%83%AB)
しかし、前記したネイリストが使用している従来の爪ヤスリでは、サンドペーパを基材に貼り付けて使用している場合が多く、使用頻度によっては直ぐに砥石が脱落して研削し難い状態になってしまった。また、従来の爪ヤスリは、湾曲等の変形を行うと、サンドペーパの砥石の部分に亀裂が生じるような変形を生じることがある。つまり、従来の爪ヤスリは、砥石を設けている部分が紙であるため、湾曲等の変形を行うと、紙面とその紙が接着されている部材との間で位置を変えようとする力が働き、その力に紙の強度が負けてしまうところで皺が発生しやすくなる。さらに、爪ヤスリの切削面に皺が発生してしまうと適切な切削作業ができなくなって使用寿命が短くなってしまっていた。
本発明はかかる状況に鑑み創案されたものであり、使用時の柔軟性を維持して、研削できない状態になり難く使用寿命が長い爪ヤスリ及びその製造方法を提供することを課題とするものである。
前記した課題を解決するため、本発明の爪ヤスリは、一側の面に爪を研削する研削面を有する研削部材と、この研削部材の他側の面に対面して設けられた樹脂部材とを備える爪ヤスリであって、前記研削部材は、金属箔と、この金属箔上に電着層を介して電着したダイヤモンド粒とを有し、前記樹脂部材の面と前記金属箔の面とが面接合する構成とした。
かかる構成により、爪ヤスリは、研削面が平面形状の状態のまま、あるいは、両端側を把持して力を加え、全体を湾曲させた状態とし、研削面を爪の先端側あるいは上面に当接して左右または上下等に移動させて、爪の先端部分あるいは上面の研削作業を行うことができる。そして、爪ヤスリは、電着層及び金属箔が一体となっている面を、面接合している樹脂部材の湾曲に沿って追随して変形できる。これは、電着層と金属箔とが一体となっている研削部材が、湾曲に対しての柔軟性があり皺が形成され難い状態となっているからである。また、爪ヤスリは、電着層と金属箔とが一体となって強度と柔軟性があるので、凹状あるいは凸状に湾曲させてもダイヤモンド粒の脱落が生じ難い。
また、両面に研削面を備える爪ヤスリの製造方法であって、第1研削部材の金属箔を銅箔とする第1銅箔に電着層を介してダイヤモンド粒を電着して第1研削部材となる第1研削部材シートを形成する工程、第2研削部材の金属箔を銅箔とする第2銅箔に電着層を介してダイヤモンド粒を電着して第2研削部材となる第2研削部材シートを形成する工程、ならびに、弾性樹脂部材となる弾性樹脂部材シートの一側の面に第1クッション性樹脂部材となる第1クッション性樹脂シートを設けると共に前記弾性樹脂部材シートの他側の面に第2クッション性樹脂部材となる第2クッション性樹脂シートを設けて基材シートを形成する工程を行う形成工程と、前記基材シートの第1クッション性樹脂シートと前記第1研削部材シートとを接合すると共に、前記基材シートの前記第2クッション性樹脂シートと第2研削部材シートとを接合して接合基材シートを形成する接合工程と、前記接合基材シートを予め設定されている当該爪ヤスリの研削面の形状に沿って切断加工装置により切断する切断工程と、を含むこととした。
かかる手順により、爪ヤスリの製造方法では、形成工程により、ダイヤモンド粒を電着した第1研削部材シート及び第2研削部材シートと、弾性樹脂部材シートに第1クッション性樹脂シート及び第2クッション性樹脂シートを設けた基材シートとを初めに作成する。そして、爪ヤスリの製造方法では、接合工程により、基材シートの第1クッション性樹脂シートに第1研削部材シートを接合すると共に、基材シートの第2クッション性樹脂シートに第2研削部材シートを接合して接合基材シートを作成する。さらに、爪ヤスリの製造方法では、切断工程により、接合基材シートを例えばレーザ加工あるいは超高圧水切断加工等の切断加工装置により予め設定されている形状に切断することで爪ヤスリが効率良く形成される。
本発明に係る爪ヤスリ及び爪ヤスリの製造方法では、以下に示すような効果を奏する。
爪ヤスリは、金属箔に電着層を介してダイヤモンド粒を設けると共に、樹脂部材と金属箔とが面接合されていることで、電着層及び金属箔が一体となった研削部材が、爪の研削作業で必要な湾曲変形に柔軟に追随できるので、湾曲させた際に皺等が金属箔に生じることがなくダイヤモンド粒が剥がれ難い。したがって、爪ヤスリは、研削状態を維持して既存のものよりも使用寿命も長くすることができる。
爪ヤスリの製造方法では、各部材のシートを接合して接合基材シートを形成し、予め設定された形状に沿って切断することで爪ヤスリを形成しているので、柔軟性に優れ使用寿命も長い爪ヤスリを効率良く製造することができる。
本発明に係る爪ヤスリの全体を示す斜視図である。 本発明に係る爪ヤスリの断面の構造を模式的に示す断面図である。 本発明に係る爪ヤスリを弾性変形させて使用するときの使用状態の一例を示す斜視図である。 本発明に係る爪ヤスリを弾性変形させて使用するときの他の使用状態の一例を示す斜視図である。 (a)〜(g)は、本発明の係る爪ヤスリの製造方法を模式的に示す模式図である。 (a)、(b)は、本発明に係る爪ヤスリの他の構成の一部をそれぞれ示す断面図である。 本発明に係る爪ヤスリの他の構成にいて、湾曲した状態を部分的に模式的に示す模式図である。
以下、本発明の爪ヤスリについて、図面を参照して説明する。なお、各図面において各構成の大小関係や厚み、あるいは部材につて適宜分かり易いように誇張や省略して記載している場合がある。
図1に示に示すように、爪ヤスリ1は、手指の爪、足指の爪を研削するためのものである。この爪ヤスリ1は、平面視において全体形状として長方形状の一側辺を側方に湾曲して突出させ、かつ、長手方向の両端を円弧形状にした形状に形成されている。つまり、爪ヤスリ1は、ここでは、一側長辺1Aが湾曲して側方に突出し、他側長辺1Bが直線状に形成され、長手方向の両端1C、1Dが円弧状に形成されている。
また、爪ヤスリ1は、図2に示すように、厚み方向の構造として、研削面を有する研削部材となる第1研削部材2および第2研削部材3と、クッション性樹脂部材の層である第1クッション性樹脂部材4の層および第2クッション性樹脂部材5の層と、芯材となる弾性樹脂部材6の層とを備えている。
図1及び図2に示すように、第1研削部材2は、爪の先端部分及び上面を研削する研削面を有している。この第1研削部材2は、金属箔である第1銅箔2bと、この第1銅箔2bに電着層2cを介して設けたダイヤモンド粒である第1ダイヤモンド粒2aとを備えている。なお、第1研削部材2の研削面は、第1ダイヤモンド粒2a及び電着層2cの表面側(一側)である。
第1ダイヤモンド粒2aは、爪を研削するための砥石であり、後記する第2研削部材3の第2ダイヤモンド粒3aと異なる粒の大きさのものが設けられている。この第1ダイヤモンド粒2aは、例えば、粒径が140〜270メッシュ(ダイヤモンド粒の粒度を示す単位)の範囲のいずれかのものが使用され、ここでは170メッシュの大きさの工業用ダイヤモンドが用いられている。なお、各図では、第1ダイヤモンド粒2a及び第2ダイヤモンド粒3aを模式的に円形で示している。
第1銅箔2bは、純銅(不可避不純物を含む)あるいは合金銅の箔がここでは使用されている。この第1銅箔2bは、例えば、30〜80μm(より好ましくは40〜60μm:一例として50μm)の厚さに形成されている。
第1銅箔2bの一側の面には、第1ダイヤモンド粒2aが、例えば、ニッケルの電着層2cを介して設けられることで、当該第1銅箔2bに固定されている。電着層2cは、その厚みを例えば、砥粒径である第1ダイヤモンド粒2aの粒径の60〜80%の厚みとなるように設けられている。例えば、電着層2cは、第1ダイヤモンド粒2aの直径が80μmである場合には、48〜64μmの範囲の厚みとなる。
また、第2研削部材3は、第2銅箔(金属箔)の一面に、例えば、ニッケルの電着層3cを介して第2ダイヤモンド粒3aが設けられている。第2研削部材3では、第2ダイヤモンド粒3aが第1ダイヤモンド粒2aよりも大きく、例えば、60〜80メッシュの範囲のものが使用されており、ここでは、80メッシュの粒径が用いられている。したがって、電着層3cは、第1研削部材2の電着層2cよりも厚く形成されることになる。
なお、粒度を示す単位であるメッシュは、1インチの間に何本の網の目が通っているかを示し、その間を通過できる大きさの粒をサイズとして示している。また、メッシュは、数字が小さいほど粒のサイズ(粒度)が大きいことを示している。
第1クッション性樹脂部材4は、第1研削部材2による研削作業を行う場合に、爪に過度な力を与えないように緩和するクッションの役割を果たすものである。この第1クッション性樹脂部材4は、第1研削部材2の他側の面に設けられている。第1クッション性樹脂部材4は、例えば、ウレタンを発泡させた発泡ウレタンが使用され、その発泡ウレタンの両面に粘着剤を介して弾性樹脂部材6及び第1研削部材2を接合している。なお、第1クッション性樹脂部材4は、予め両面に接着材が設けられその中方に発泡ウレタンを備える両面テープであっても構わない。また、第2クッション性樹脂部材5は、第2研削部材の他側の面に設けられており、前記した第1クッション性樹脂部材4と同じ構成となるようにここでは形成されている。
第1クッション性樹脂部材4の一側の面と第1研削部材2の他側の面とは、面接合するように設けられている。また、第2クッション性樹脂部材5の一側の面と第2研削部材3の他側の面とは、面接合するようにもうけられている。ここで面接合とは、対面している面に接着材層、両面テープあるいは対面するどちらか一方又は両方の面を溶融(ホットメルト)させて、面全体が接合されている状態のことである。
弾性樹脂部材6は、爪ヤスリ1の基本的な構造の強度を維持するものでる。この弾性樹脂部材6は、その一側の面に第1クッション性樹脂部材4を接合すると共に、その他側の面に第2クッション性樹脂部材5を接合し、第1クッション性樹脂部材4と第2クッション性樹脂部材5とに挟まれるように設けられている。弾性樹脂部材6は、弾性変形でき、かつ、その爪ヤスリ1の基本的な構造を維持できる硬さのものであればよく、板状の樹脂材料が適している。弾性樹脂部材6は、例えば、厚み0.5〜1.5mm(好ましくは0.7〜1.2mm:ここでは1mm)のガラスエポキシ樹脂で形成されている。弾性樹脂部材6の一側の面と第1クッション性樹脂部材4の他側の面とは、対面している面に接着材層、両面テープあるいは溶融させたどちらか一方又は両方の面を介して面接合するように接合されている。また、弾性樹脂部材6の他側の面と第2クッション性樹脂部材5の他側の面とは、対面している面に接着材層あるいは溶着したどちらか一方の面を介して面接合するように接合されている。
以上のように構成された爪ヤスリ1は、例えば、図3に示すように、施術者であるネイリストと顧客とが向き合った状態で使用することになる。そのため、顧客の爪Nの先端側に前方から爪ヤスリ1の第1研削部材2あるいは第2研削部材3のいずれかを当接させて、一方向、あるいは、往復方向に移動させることで、爪Nの研削作業を行うことになる。また、爪ヤスリ1は、第1クッション性樹脂部材4又は第2クッション性樹脂部材5を備えていることで、研削作業を行うときに爪Nに対する当たりが柔らかくなる。そして、研削作業を行う場合には、ネイリストは、爪ヤスリ1をそのままの平板状態あるいは両端側を把持して湾曲させる等して爪ヤスリ1を弾性変形させた状態で使用することで、目的とする爪形状に仕上げる。
なお、図4に示すように、爪ヤスリ1は、第1研削部材2あるいは第2研削部材3が凹状又は凸状になるように湾曲させても、電着層2cを介して第1ダイヤモンド粒2aを設けた第1銅箔2b及び、電着層3cを介して第2ダイヤモンド粒3aを設けた第2銅箔3bが、第1クッション性樹脂部材4及び第2クッション性樹脂部材5の弾性変形できる範囲で長手方向に沿って追随して移動する。
例えば、図4に示すように、第2研削部材3が外側で凸状になるように湾曲させた場合には、第2研削部材3に対して第2クッション性樹脂部材5が長手方向の中央から両端に向かう方向の力が働く。それと共に、第1研削部材2には、第2クッション性樹脂部材5に対して、長手方向の中央から両端に向かう方向に力が働くことになる。前記したような長手方向に力が働いたときに、第1クッション性樹脂部材4及び第2クッション性樹脂部材5は、湾曲する長手方向に弾性変形することで、互いの面接合の状態を維持して第1研削部材2及び第2研削部材3の移動を可能とする。
また、第1研削部材2及び第2研削部材3に前記したような湾曲するような力が加わっても、第1研削部材2では、図2に示すように、第1銅箔2bに電着層2cにより第1ダイヤモンド粒2aが設けられ、第2研削部材3では、第2銅箔3bに電着層3cにより第2ダイヤモンド粒3aが設けられている。そのため、爪ヤスリ1が湾曲するような力に対して、第1研削部材2及び第2研削部材3は、柔軟性を備え、かつ、例えば従来の構成の爪ヤスリの研削面に使用される紙と比較して十分高い強度を維持できる。また、第1研削部材2は、第1銅箔2bと第1ダイヤモンド粒2aを電着した電着層2cとが一体であるので、湾曲方向に変形しても、柔軟性を有する一体的な面の層としてその弾性変形に追随することができる。したがって、爪ヤスリ1は、例えば、紙のような部分的に折れ曲がるような皺を形成し難くい構造となっている。第2研削部材3も第1研削部材2と同様である。
そのため、爪ヤスリ1は、第1研削部材2及び第2研削部材3を研削作業で凹状あるいは凸状に湾曲させたときに、皺等の当該湾曲による研削面を劣化させるような変形が生じ難い。また、爪ヤスリ1は、第1研削部材2及び第2研削部材3を研削作業で凹状あるいは凸状に湾曲させたときに、第1銅箔2b及び第2銅箔3bは、電着層2c,3cと共に柔軟に湾曲変形に追随して変形して、電着された第1ダイヤモンド粒2a及び第2ダイヤモンド粒3aが脱落することがない。したがって、爪ヤスリ1は、研削面を爪の先端側あるいは上面に当接して左右または上下等に移動させて、爪の先端部分あるいは上面を滑らかな曲線に整える研削作業を効率よく行うことができる。
つぎに、図5(a)〜(g)を参照して、爪ヤスリ1の製造方法の一例を説明する。なお、爪ヤスリ1の製造方法は、この製造方法に限定されるものではないことは勿論である。
図5(a)〜(d)に示すように、初めに、第1研削部材2となる第1研削部材シート20と、第2研削部材3となる第2研削部材シート30とを形成する工程を行う。それと併せて、第1クッション性樹脂部材4となる第1クッション性樹脂シート40、第2クッション性樹脂部材5となる第2クッション性樹脂シート50、及び、弾性樹脂部材6となる弾性樹脂シート60を接続した基材シート70を形成する工程を行う(形成工程)。基材シート70と両研削部材シート20,30とはどちらが先に形成されても、同時に形成されても構わない。
第1研削部材シート20は、第1銅箔シート2bに所定粒度(例えば170メッシュ)の第1ダイヤモンド粒2aが、電着層2cを介して一面に設けられることで形成される。同様に、第2研削部材シート30は、第2銅箔シート3bに第1ダイヤモンド粒2aと粒度の異なる(例えば80メッシュ)第2ダイヤモンド粒3aが、電着層3cを介して一面に設けられることで形成される。なお、第1ダイヤモンド粒2a及び第2ダイヤモンド粒3aは、それぞれニッケルメッキ電着装置を用いて第1銅箔シート2bあるいは第2銅箔シート3bに設けられる。
そして、基材シート70は、例えば、弾性樹脂シート60である所定厚み(例えば1mm)のガラスエポキシ樹脂シートの一側の面に、第1クッション性樹脂シート40である発泡ウレタンシートを、接着材層を介して接合する共に、弾性樹脂部材シート(ガラスエポキシ樹脂シート)の他側の面に、第2クッション性樹脂シート50である発泡ウレタンシートを、接着材層を介して接合することで形成される(形成工程)。なお、第1クッション性樹脂シート40及び第2クッション性樹脂シート50は、それぞれ両面に予め接着材層が設けられた構成のものを使用しても構わない。
次に、図5(e)に示すように、基材シート70の第1クッション性樹脂シート40に接着材層を介して第1研削部材シート20を接合すると共に、第2クッション性樹脂シート50に接着材層を介して第2研削部材シートを接合して接合基材シート10を形成する(接合工程)。
さらに、図5(f)、(g)に示すように、予め設定されている形状にレーザ切断装置や、超高圧水切断装置等の切断装置により爪ヤスリ1の状態に接合基材シート10の状態から切断して個片化する。
なお、切断して個片化された爪ヤスリ1は、切断面のバリ等が除かれて完成品となり、量産することが可能となる。
以上説明した爪ヤスリ1は、弾性樹脂部材6として、ガラスエポキシ樹脂を一例として説明したが、湾曲させて弾性変形により元の状態に戻ることができる樹脂であれば、例えば、発泡ウレタン樹脂であっても構わない。弾性樹脂部材6に発泡ウレタン樹脂を用いる場合には、第1クッション性樹脂部材4及び第2クッション性樹脂部材5の曲げ剛性(あるいは発泡倍率)よりも大きな曲げ剛性(小さな発泡倍率)を備えるものが使用される。弾性樹脂部材6に発泡ウレタン樹脂を用いる場合は、例えば、ガラスエポキシ樹脂に近い曲げ剛性を備えるものが使用されることが好ましい。
また、第1クッション性樹脂部材4及び第2クッション性樹脂部材5は、発泡ウレタン樹脂の両面に接着材層を介して接合する構成を一例として説明したが、例えば、熱可塑性樹脂を用いるホットメルトによる接続構造であっても構わない。熱可塑性樹脂を使用する場合には、常温では固形となり、高温(軟化点:100℃〜120等の85℃以上)では液体となる主成分がオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂あるいはエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂等を使用しても構わない。熱可塑性樹脂を第1クッション性樹脂部材4及び第2クッション性樹脂部材5として使用する場合には、図5(e)に示すように、各シートを重ね合わせて、所定温度に所定時間において電気炉等の加熱手段により加熱することで、接合基材シート10を形成することができる。
さらに、第1ダイヤモンド粒2aあるいは第2ダイヤモンド粒3aを金属箔に電着する場合の電着材料としてニッケルを一例として説明したが、電着材料としてニッケルリンであってもよく、電着時に用いられる金属箔として、ステンレス、ニッケル、スズ、リン青銅、ベリリウム銅、鉄等であってもよい。そして、金属箔と電着材料とは、既知として相性よいものを組み合わせて使用することが好ましい。
また、爪ヤスリ1は、両面に研削面を備える構成として説明したが、どちらか一方の面に研削面を備える構成としても構わない。すなわち、図6(a)に示すように、爪ヤスリ11Aは、一側の面に研削面を有する第1研削部材(研削部材)2と、この第1研削部材2の他側の面に設けた第1クッション性樹脂部材4と、この第1クッション性樹脂部材4の他側の面に設けた弾性樹脂部材6とを備えている。そして、爪ヤスリ11Aは、第1研削部材2と第1クッション性樹脂部材4とは、接着材層等を介して互いに面接合されると共に、第1クッション性樹脂部材4と弾性樹脂部材6とは、接着材層等を介して互いに面接合されるように構成されている。
したがって、爪ヤスリ11Aは、研削作業を行う場合に、前記したと同様に湾曲させて使用しても研削面を劣化させるような変形が生じ難く、かつ、第1ダイヤモンド粒2aが脱落することがない。また、爪ヤスリ11Aは、製造する場合、図5(d)に示す第2研削部材シート30を作成せずに、弾性樹脂シート60及びクッション性樹脂シート40を接合した基材シートと第1研削部材シート20とを接合して接合基材シートを作成し、その接合基材シートを切断することで製造することができる。
そして、爪ヤスリ1,11Aは、クッション性樹脂部材及び弾性樹脂部材を、研削面を除いて全体として2層(研削面が一方の面のみ:図6(a)参照)あるいは3層(研削面が両面:図2参照)として説明したが、研削面と一種類の樹脂部材のみで形成されている構成であっても構わない。つまり、図6(b)に示すように、爪ヤスリ11Bは、一側の面に研削面を有する第1研削部材(研削部材)2の他側の面に樹脂部材7を設ける構成であっても構わない。この爪ヤスリ11Bは、樹脂部材7に、例えば、発泡ウレタン樹脂が使用され、一例として前記した弾性樹脂部材と同様な硬さあるいは曲げ剛性を備えるものが使用されることになる。
なお、一種類の樹脂部材7のみを備える爪ヤスリ11Bでは、湾曲して爪N(図3参照)の研削作業を行う場合に、図2で示す2種類3層となる第1クッション性樹脂部材4、第2クッション性樹脂部材5及び弾性樹脂部材6、あるいは、図6(a)で示す2種類2層となる第1クッション性樹脂部材4及び弾性樹脂部材6を使用するものと比較して、弾性変形の変化量が小さくなる。しかし、爪ヤスリ11Bでは、図7に示すように、研削作業を行うときには十分な湾曲状態を確保することができる(図7では、仮想線で図6(a)の構成の爪ヤスリ11Aの湾曲状態も概略として同時に表している)。なお、爪ヤスリ11Bを製造する場合には、第1研削部材シート20を作成し、準備した樹脂部材シート(図示せず)に対面させて接着材層あるいはホットメルト等の接合手段により接合して接合基材シートを作成し切断することで製造することができる。
1 爪ヤスリ
1A 一側長辺
1B 他側長辺
1C 一端辺
1D 他端辺
2 第1研削部材
2a 第1ダイヤモンド粒
2b 第1銅箔
2c 電着層
3 第2研削部材
3a 第2ダイヤモンド粒
3b 第2銅箔
3c 電着層
4 第1クッション性樹脂部材
5 第2クッション性樹脂部材
6 弾性樹脂部材
10 接合基材シート
20 第1研削部材シート
20b 第1銅箔シート
30 第2研削部材シート
30b 第2銅箔シート
40 第1クッション性樹脂シート
50 第2クッション性樹脂シート
60 弾性樹脂シート
70 基材シート
N 爪

Claims (7)

  1. 一側の面に爪を研削する研削面を有する研削部材と、この研削部材の他側の面に対面して設けられた樹脂部材とを備える爪ヤスリであって、
    前記研削部材は、金属箔と、この金属箔上に電着層を介して電着したダイヤモンド粒とを有し、
    前記樹脂部材の面と前記金属箔の面とが面接合し、
    前記樹脂部材は、前記研削部材の他側の面に対面して設けたクッション性を有するクッション性樹脂部材の層と、このクッション性樹脂部材の他側の面に対面して設けられ、当該クッション性樹脂部材よりも硬度が大きな樹脂である弾性樹脂部材の層とを備えることを特徴とする爪ヤスリ。
  2. 一側の面に爪を研削する研削面を有する研削部材と、この研削部材の他側の面に対面して設けられた樹脂部材とを備える爪ヤスリであって、
    前記研削部材は、金属箔と、この金属箔上に電着層を介して電着したダイヤモンド粒とを有し、
    前記樹脂部材の面と前記金属箔の面とが面接合し、
    前記金属箔は、銅箔であり、
    前記ダイヤモンド粒は、前記電着層としてのニッケルメッキにより前記銅箔に固定されることを特徴とする爪ヤスリ。
  3. 前記樹脂部材は、前記研削部材の他側の面に対面して設けたクッション性を有するクッション性樹脂部材の層と、このクッション性樹脂部材の他側の面に対面して設けられ、当該クッション性樹脂部材よりも硬度が大きな樹脂である弾性樹脂部材の層とを備えることを特徴とする請求項2に記載の爪ヤスリ。
  4. 前記クッション性樹脂部材は、熱可塑性樹脂、又は、接着材層を有する発泡性ウレタン樹脂であり、
    前記弾性樹脂部材は、ガラスエポキシ樹脂、又は、前記クッション性樹脂部材の発泡性ウレタン樹脂よりも発泡率が小さな発泡性ウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の爪ヤスリ。
  5. 前記クッション性樹脂部材は、前記弾性樹脂部材の一側の面に設けられた第1クッション性樹脂部材を備えると共に、前記弾性樹脂部材の他側の面に設けられた第2クッション性樹脂部材を備え、
    前記研削部材は、前記第1クッション性樹脂部材の側に設けられた第1研削部材と、前記第2クッション性樹脂部材の側に設けられた第2研削部材と、を備えることを特徴とする請求項1、請求項3又は請求項4に記載の爪ヤスリ。
  6. 前記ダイヤモンド粒は、前記第1研削部材に設けた粒度が前記第2研削部材に設けた粒度よりも小さな粒度であることを特徴とする請求項5に記載の爪ヤスリ。
  7. 請求項5から請求項6のいずれか一項に記載の爪ヤスリの製造方法であって、
    第1研削部材の金属箔を銅箔とする第1銅箔に電着層を介してダイヤモンド粒を電着して第1研削部材となる第1研削部材シートを形成する工程、第2研削部材の金属箔を銅箔とする第2銅箔に電着層を介してダイヤモンド粒を電着して第2研削部材となる第2研削部材シートを形成する工程、ならびに、弾性樹脂部材となる弾性樹脂部材シートの一側の面に第1クッション性樹脂部材となる第1クッション性樹脂シートを設けると共に前記弾性樹脂部材シートの他側の面に第2クッション性樹脂部材となる第2クッション性樹脂シートを設けて基材シートを形成する工程を行う形成工程と、
    前記基材シートの第1クッション性樹脂シートと前記第1研削部材シートとを接合すると共に、前記基材シートの前記第2クッション性樹脂シートと第2研削部材シートとを接合して接合基材シートを形成する接合工程と、
    前記接合基材シートを予め設定されている当該爪ヤスリの研削面の形状に沿って切断加工装置により切断する切断工程と、を含むことを特徴とする爪ヤスリの製造方法。
JP2014242240A 2014-11-28 2014-11-28 爪ヤスリ及びその製造方法 Active JP6502654B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014242240A JP6502654B2 (ja) 2014-11-28 2014-11-28 爪ヤスリ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014242240A JP6502654B2 (ja) 2014-11-28 2014-11-28 爪ヤスリ及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016101394A JP2016101394A (ja) 2016-06-02
JP6502654B2 true JP6502654B2 (ja) 2019-04-17

Family

ID=56087944

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014242240A Active JP6502654B2 (ja) 2014-11-28 2014-11-28 爪ヤスリ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6502654B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2658432C1 (ru) * 2017-05-15 2018-06-22 Яна Сергеевна Грицких Техника выполнения сухого маникюра и педикюра

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4369098A (en) * 1980-08-12 1983-01-18 Barristo, Ltd. Method of manufacturing abrasive articles
JPH0551205U (ja) * 1991-12-26 1993-07-09 有限会社三河産業 爪または角質部研磨・研削用粘着金属シ−ト
US5317839A (en) * 1993-01-04 1994-06-07 Anderson Steven P Four-way diamond file
US6394099B1 (en) * 1994-04-08 2002-05-28 Scott G. Daley Decorative nail files incorporating glitter and luminescent material
US5732719A (en) * 1995-01-27 1998-03-31 Godbout; Ginette Flexible manicure and pedicure implement
KR200338751Y1 (ko) * 2003-08-19 2004-01-16 이응하 합성수지제 손톱손질구

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016101394A (ja) 2016-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI451942B (zh) 具實質平坦顆粒尖端之超研磨工具及其相關方法
US20160121424A1 (en) Ultrasonic bonding tool, method for manufacturing ultrasonic bonding tool, ultrasonic bonding method, and ultrasonic bonding apparatus
US9643294B2 (en) Buffing pad and methods of making and using the same
WO2009044488A1 (ja) ダイヤモンド切削部材およびその製造方法
CN102172897B (zh) 一种钎焊金刚石软磨片及其制造方法
JP6502654B2 (ja) 爪ヤスリ及びその製造方法
WO2011082377A3 (en) Abrasive article incorporating an infiltrated abrasive segment
JPWO2019003333A1 (ja) 金属板の切断方法,金属成形体の製造方法及び金属成形体
US20100024481A1 (en) Method for Producing Layered Rings
KR101619795B1 (ko) 볼륨 시트 커버 및 그 제조 방법
CN111971147A (zh) 修整器
CN203945271U (zh) 多种结合剂节块组合超硬磨料砂轮
JP2008213126A (ja) 研削ホイール
CN211439612U (zh) 耐磨磨片
KR101117093B1 (ko) 연마용 디스크 제조방법 및 디스크
CN102811841A (zh) 节段式切割轮
JP4791291B2 (ja) Cmpパッド
KR20200045787A (ko) 브레이징용 납재 및 그 제조 방법과 이를 이용한 접합물 브레이징 방법
JP3202427U (ja) 研磨工具
JP6247254B2 (ja) 研磨パッド及びその製造方法
JP6476924B2 (ja) 研磨シート、研磨具、及び、研磨方法
JP6653514B1 (ja) ポリッシングパッドの製造方法
CN202344412U (zh) 一种镶嵌粘接型磨盘
CN101594968B (zh) 用于接合砂纸的连接系统和方法
KR101806906B1 (ko) 표면가공용 다이아몬드 페이퍼의 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181030

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190319

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190322

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6502654

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250