以下、本発明に係る作業車両の作業装置の実施の形態を、ホイールローダの作業装置に適用した場合を例に挙げ、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1において、ホイールローダ1は、左,右の前車輪2が設けられた前部車体3と左,右の後車輪4が設けられた後部車体5とが左,右方向に屈曲可能に連結されたアーティキュレート式の作業車両として構成されている。即ち、前部車体3および後部車体5は、ホイールローダ1の車体を構成し、前部車体3と後部車体5との間には、ステアリングシリンダ(図示せず)が設けられている。前部車体3と後部車体5は、ステアリングシリンダを伸長・縮小させることにより左,右方向に屈曲し、ホイールローダ1の走行時の操舵を行うことができる。
ホイールローダ1の前部車体3の前側には、後述の作業装置21が俯仰動可能に取付けられている。このために、前部車体3の前側には、左,右のリフトアーム22A,22Bの基端側(後端側)および左,右のアームシリンダ23の基端側をそれぞれ回動可能に支持するための左,右のアームブラケット3A,3Bが設けられている。左,右のアームブラケット3A,3Bは、前部車体3の左,右方向に離間して配置されている。また、前部車体3の前側には、チルトシリンダ27の基端側を回動可能に支持するためのチルトシリンダブラケット3Cが設けられている。チルトシリンダブラケット3Cは、左,右のアームブラケット3A,3Bの間に配置されている。
一方、ホイールローダ1の後部車体5には、運転室を画成するキャブ6が設けられている。キャブ6内には、オペレータが着席する運転席7、オペレータが操作するステアリングホイール8、走行用ペダル(図示せず)に加え、作業装置21を操作する操作レバー装置9(図2参照)が設けられている。また、図2に示すように、ホイールローダ1の後部車体5には、原動機としてのエンジン10に加え、動力伝達装置11、油圧ポンプ16、パイロットポンプ17等が設けられている。
前部車体3の下側には、左,右方向に延びるフロントアクスル(前車軸)12が設けられている。フロントアクスル12の両端側には、左,右の前車輪2が取付けられている。一方、後部車体5の下側には、左,右方向に延びるリヤアクスル(後車軸)13が設けられている。リヤアクスル13の両端側には、左,右の後車輪4が取付けられている。
フロントアクスル12は、前プロペラシャフト14を介して動力伝達装置11に接続されている。リヤアクスル13は、後プロペラシャフト15を介して動力伝達装置11に接続されている。動力伝達装置11は、変速機構、トルクコンバータを含んで構成され、エンジン10の回転出力を減速して前プロペラシャフト14および後プロペラシャフト15に伝達する。
次に、ホイールローダ1の油圧回路について、図2を参照しつつ説明する。なお、図2では、作業装置21の油圧系統、即ち、作業装置21のアームシリンダ23およびチルトシリンダ27を駆動するための油圧回路を示している(ステアリングシリンダ等を駆動するための油圧回路は省略している)。
油圧ポンプ16およびパイロットポンプ17は、エンジン10によって駆動される。油圧ポンプ16は、作動油を貯溜する作動油タンク18と共にメインの油圧源を構成している。油圧ポンプ16は、ホイールローダ1に搭載された各種の油圧アクチュエータ(アームシリンダ23、チルトシリンダ27、ステアリングシリンダ等)を駆動するための動力源となるものである。油圧ポンプ16は、作動油タンク18内の作動油(油)を昇圧してコントロールバルブ19に向けて吐出する。
一方、パイロットポンプ17は、作動油タンク18と共にパイロット油圧源を構成している。パイロットポンプ17から吐出された圧油は、パイロットリリーフ弁(図示せず)によって所定の圧力に保たれており、操作パイロット弁となる操作レバー装置9に供給される。
コントロールバルブ19は、操作レバー装置9の操作に応じて、油圧ポンプ16からアームシリンダ23およびチルトシリンダ27に供給される圧油の方向を制御する。即ち、オペレータによって操作レバー装置9が操作されると、操作レバー装置9によって減圧されたパイロット圧油がコントロールバルブ19に導かれる。
コントロールバルブ19は、操作レバー装置9からのパイロット圧油に応じてスプールが変位し、油圧ポンプ16からアームシリンダ23およびチルトシリンダ27に圧油が供給される。これにより、アームシリンダ23およびチルトシリンダ27は、油圧ポンプ16から供給される圧油によって駆動される。
次に、作業装置21について、図1および図2に加え、図3ないし図8も参照しつつ説明する。
作業装置21は、荷役装置とも呼ばれるもので、左,右のリフトアーム22A,22Bと、左,右のアームシリンダ23(左側のみ図示)と、それぞれがアタッチメント24であるバケット24A(図1〜図4、図6、図7)またはフォーク24B(図5、図8)と、ベルクランクブラケット25と、ベルクランク26と、チルトシリンダ27と、プッシュロッド28とを含んで構成されている。
左,右のリフトアーム22A,22Bは、前部車体3の前側に左,右方向に離間して配置されている。左,右のリフトアーム22A,22Bは、それぞれ長さ方向(車体の前,後方向)の基端側(後端側)が前部車体3に回動(俯仰動)可能に取付けられている。即ち、左リフトアーム22Aの基端側は、ピン結合により、前部車体3の左アームブラケット3Aに上,下方向の回動を可能に取付けられている。右リフトアーム22Bの基端側は、ピン結合により、前部車体3の右アームブラケット3Bに上,下方向の回動を可能に取付けられている。
左,右のアームシリンダ23は、左,右のリフトアーム22A,22Bと同様に、前部車体3の前側に左,右方向に離間して配置されている。左アームシリンダ23は、前部車体3と左リフトアーム22Aとの間に取付けられている。右アームシリンダ(図示せず)は、前部車体3と右リフトアーム22Bとの間に取付けられている。この場合、左,右のアームシリンダ23は、それぞれ左,右のリフトアーム22A,22Bの下側に配置されている。
アームシリンダ23は、リフトシリンダとも呼ばれる油圧シリンダである。即ち、図2に示すように、アームシリンダ23は、チューブ23Aと、該チューブ23A内に摺動可能に挿嵌され、チューブ23A内をボトム側油室とロッド側油室とに画成するピストン(図示せず)と、基端側がピストンに固着され、先端側がチューブ23A外に突出したロッド23Bとにより構成されている。
アームシリンダ23は、チューブ23Aのボトム側、即ち、ロッド23Bが突出する側となる先端側(前端側)とは反対側の基端側(後端側)が、ピン結合により、前部車体3に上,下方向の回動を可能に取付けられている。即ち、左アームシリンダ23のチューブ23Aは、前部車体3の左アームブラケット3Aのうち左リフトアーム22Aの基端側がピン結合した部位よりも下側にピン結合されている。一方、右アームシリンダのチューブは、前部車体3の右アームブラケット3Bのうち右リフトアーム22Bの基端側がピン結合した部位よりも下側にピン結合されている。
アームシリンダ23は、ロッド23Bの先端側、即ち、チューブ23Aとは反対側が、ピン結合により、リフトアーム22A,22Bの中間部位に回動可能に取付けられている。即ち、左アームシリンダ23のロッド23Bは、左リフトアーム22Aの中間部位にピン結合されている。一方、右アームシリンダのロッドは、右リフトアーム22Bの中間部位にピン結合されている。左,右のリフトアーム22A,22Bは、左,右のアームシリンダ23の伸長・縮小に基づいて、上,下方向に回動される。
それぞれがアタッチメント24であるバケット24A(図1〜図4、図6、図7)またはフォーク24B(図5、図8)は、リフトアーム22A,22Bの先端側に回動を可能に取付けられている。即ち、アタッチメント24(バケット24A、フォーク24B)の基端側(後端側)は、ピン結合により、左,右のリフトアーム22A,22Bに上,下方向の回動を可能に取付けられている。アタッチメント24は、チルトシリンダ27の伸長・縮小に基づいて、上向きに回動(チルト)、または、下向きに回動(ダンプ)される。
図3に示すように、アタッチメント24としては、例えば、実線および破線で示す掘削用の小型のバケット24Aだけでなく、小型のバケット24Aに代えて、二点鎖線で示す木材チップ用のチップバケット、即ち、大型のバケット24Aを用いることができる。なお、図3では、バケット24Aにより土砂30を運ぶときの運行姿勢を実線で示し、リフトアーム22A,22Bを最揚高まで上げた状態でバケット24Aをダンプさせたときの姿勢を破線で示している。さらに、アタッチメント24としては、図5および図8に示すように、バケット24Aに代えて、パレットフォークとも呼ばれるフォーク24Bを用いることもできる。
ブラケットとしてのベルクランクブラケット25は、左,右のリフトアーム22A,22Bの長さ方向(前,後方向)の中間部位に設けられている。図1に示すように、ベルクランクブラケット25は、連結部材25Aと、ベルクランク支持部25Bとを含んで構成されている。連結部材25Aは、左,右のリフトアーム22A,22Bの中間部位の間に左,右方向に架け渡すように設けられ、これら左,右のリフトアーム22A,22Bの中間部位の間を連結している。ベルクランク支持部25Bは、連結部材25Aの長さ方向(左,右方向)の中間部に設けられている。ベルクランク支持部25Bの基端側は、連結部材25Aに固定されている。ベルクランク支持部25Bの先端側には、ベルクランク26が回動可能に取付けられている。
ベルクランク26は、長さ方向の中間部がベルクランクブラケット25に回動可能に取付けられている。この場合、ベルクランク26は、左,右のリフトアーム22A,22Bの間に配置されている。ベルクランク26は、略V字状(略「く」の字状)の細長いリンク部品として形成されている。ベルクランク26の長さ方向の中間部は、ベルクランクブラケット25(ベルクランク支持部25B)の先端側に、ピン結合により、回動可能に連結されている。ベルクランク26の長さ方向の一側は、チルトシリンダ27が回動可能に連結されている。ベルクランク26の長さ方向の他側は、プッシュロッド28が回動可能に連結されている。
チルトシリンダ27は、ベルクランク26の長さ方向の一側と前部車体3との間に取付けられている。この場合、チルトシリンダ27は、左,右のリフトアーム22A,22Bの間に配置されている。図2に示すように、チルトシリンダ27は、油圧シリンダであり、チューブ27Aと、該チューブ27A内に摺動可能に挿嵌され、チューブ27A内をボトム側油室とロッド側油室とに画成するピストン(図示せず)と、基端側がピストンに固着され、先端側がチューブ27A外に突出したロッド27Bとにより構成されている。
チルトシリンダ27は、チューブ27Aのボトム側、即ち、ロッド27Bが突出する側となる先端側とは反対側の基端側が、ピン結合により、前部車体3のチルトシリンダブラケット3Cに上,下方向の回動を可能に取付けられている。一方、チルトシリンダ27は、ロッド27Bの先端側、即ち、チューブ27Aとは反対側が、ピン結合により、ベルクランク26の一側に回動可能に取付けられている。
プッシュロッド28は、ベルクランク26の長さ方向の他側とアタッチメント24(バケット24A,フォーク24B)との間に取付けられている。この場合、プッシュロッド28は、左,右のリフトアーム22A,22Bの間に配置されている。プッシュロッド28は、連結リンクとも呼ばれ、基端側(後端側)がピン結合によりベルクランク26の他側に回動可能に取付けられている。
一方、プッシュロッド28の先端側(前端側)は、アタッチメント24の基端側(後端側)で左,右のリフトアーム22A,22Bの先端側がピン結合した部位よりも上側にピン結合されている。プッシュロッド28は、チルトシリンダ27の伸長・縮小によるベルクランク26の回動に基づいて、アタッチメント24を回動させる。
ところで、図6および図7は、アタッチメント24がバケット24Aのときのホイールローダ1によるバケット作業を示している。この場合、図6は、バケット24Aを運行姿勢とした状態からリフトアーム22A,22Bを最揚高まで上げたときの動きを示している。また、図7は、バケット24Aを地上水平とした状態からリフトアーム22A,22Bを最揚高まで上げたときの動きを示している。
一方、図8は、アタッチメント24がフォーク24Bのときのホイールローダ1によるフォーク作業を示している。この場合、図8は、フォーク24Bを地上水平とした状態からリフトアーム22A,22Bを最揚高まで上げたときの動きを示している。
ここで、バケット24Aによるバケット作業とフォーク24Bによるフォーク作業との両方を行うホイールローダ1、即ち、汎用機とも呼ばれる汎用のホイールローダ1は、バケット作業に求められる角度特性とフォーク作業に求められる角度特性とを両立できることが好ましい。これに対し、例えば、特許文献1には、ベルクランクの角度をアタッチメント側で0°ないし180°に規制した構成が記載されている。しかし、この構成は、バケットを取付けた運行姿勢において、ベルクランクとチルトシリンダとの支点の前方への張出し量が大きくなる。
このため、大型のバケット、例えば、木材チップ等の軽量物を扱うチップバケットを取付けると、チップバケットとベルクランクとが干渉する可能性がある。一方、この干渉を抑制するために、プッシュロッドを短くすることが考えられる。しかし、プッシュロッドを短くすると、リフトアームを最揚高まで上げた状態でのバケットのダンプ角度(下向きの角度)を確保しにくくなる。
そこで、本実施の形態では、ベルクランク26の角度をアタッチメント24側で180°よりも大きくしている。この場合に、作業装置21は、図4および図5に示すように、各部の寸法および角度を、次のように設定している。
即ち、バケット24Aまたはフォーク24Bとリフトアーム22A,22Bとの支点をaとする。バケット24Aまたはフォーク24Bとプッシュロッド28との支点をbとする。前部車体3(の左,右のアームブラケット3A,3B)とリフトアーム22A,22Bとの支点をcとする。前部車体3(のチルトシリンダブラケット3C)とチルトシリンダ27との支点をdとする。ベルクランク26とベルクランクブラケット25(のベルクランク支持部25B)との支点をeとする。ベルクランク26とプッシュロッド28との支点をfとする。ベルクランク26とチルトシリンダ27との支点をgとする。
そして、側面視での支点aと支点bとの距離をR1とし、側面視での支点cと支点dとの距離をR2とし、側面視での支点eと支点fとの距離をL1とし、側面視での支点eと支点gとの距離をL2とし、側面視での支点eから支点aと支点cとを結ぶ線分に降ろした垂線の長さをHとする。この場合に、1.03≦{(L2/R2)/(L1/R1)}≦1.11、0.88≦(L2/L1)≦1.04、1.03≦(L1/H)≦1.09としている。即ち、下記の数1式、数2式、数3式に規制(設定)している。換言すれば、本実施の形態の作業装置21は、下記の数1式、数2式、数3式を満たしている。
これに加えて、リフトアーム22A,22Bのリフト角度θをその全作動角範囲(作動角レンジ)のうちの60%位置に合せる。なお、リフト角度θは、支点cと支点aとを結ぶ線分と水平線O−Oとのなす角度とし、リフトアーム22A,22Bが上がる向きを正とする。リフトアーム22A,22Bの作動角(作動レンジ)は、0°(水平)に対して下げ側と上げ側の角度が同程度または上げ側の角度が若干大きく設定されることが多い。
いずれにしても、本実施の形態では、リフト角度θを、その作動角レンジ(最大リフト角−最小リフト角)の60%位置に合せると共に、アタッチメント24がバケット24Aであればバケット24Aのチルト角度ψ(図4)を35°、または、アタッチメント24がフォーク24Bであればフォーク24Bのチルト角度ω(図5)を25°に合せる。このときの作業装置21の姿勢を、基準姿勢とする。
ここで、バケット24Aのチルト角度ψ(バケット角度ψ)は、バケット24Aの底面の直線部と水平線O−Oのなす角度としている。フォーク24Bのチルト角度ω(フォーク角度ω)は、フォーク24Bの底面の直線部と水平線O−Oのなす角度とする。この場合、チルト、ダンプを区別せずに、チルト角(チルト角度)を用いる。なお、図4および図5は、各部の寸法(距離、長さ)および角度がどの位置に対応するかを説明するための図面であり、θ、ψ、ωを基準姿勢に厳密に合せてはいない。即ち、図4および図5では、θ、ψ、ωは、基準姿勢の値からずらしている。
本実施の形態では、作業装置21を基準姿勢としたときに、側面視での支点aと支点bとを結ぶ線分とプッシュロッド28とのなす角度をα1とし、側面視での支点cと支点dとを結ぶ線分とチルトシリンダ27とのなす角度をα2とし、側面視での支点eと支点fとを結ぶ線分とプッシュロッド28とのなす角度をβ1とし、側面視での支点eと支点gとを結ぶ線分とチルトシリンダ27とのなす角度をβ2とする。この場合に、80°≦α1≦84°、75°≦α2≦92°、76°≦β1≦78°、75°≦β2≦80°としている。即ち、下記の数4式、数5式、数6式、数7式に規制(設定)している。換言すれば、本実施の形態の作業装置21は、下記の数4式、数5式、数6式、数7式を満たしている。
本実施の形態では、数1式〜数3式を満たし、かつ、基準姿勢で数4式、数5式、数6式、数7式を満たしているため、ベルクランク26の角度、即ち、側面視での支点eと支点fとを結ぶ線分と支点eと支点gとを結ぶ線分とのなす角度を、アタッチメント24側で180°よりも大きくすることができる。これに加えて、本実施の形態では、バケット作業に求められる角度特性とフォーク作業に求められる角度特性とを両立することができる。
即ち、数1式〜数7式の数値範囲は、次の3つの要件を満たすことができるように設定した。第1の要件は、リフトアーム22A,22Bの上げ動作、下げ動作に伴うフォーク角度ω(フォーク24Bのチルト角度ω)の変化を抑制すること。第2の要件は、バケットレベリング機能を作動させたときのリフトアーム22A,22Bの最揚高でのバケット角度ψ(バケット24Aのチルト角度ψ)のマイナス側(ダンプ側)への傾きを抑制すること。第3の要件は、リフトアーム22A,22Bが高い位置でのチルト力を向上すること。
まず、第1の要件について説明する。例えば、フォーク作業では、フォーク24Bを地上で水平とした姿勢である地上水平姿勢(例えば、図8に実線で示す姿勢)からリフトアーム22A,22Bの上げ動作を行ったときに、フォーク角度ωの変化が小さいことが好ましい。本実施の形態では、リフトアーム22A,22Bを水平にした姿勢となる「最大リーチ姿勢」(例えば、図8に破線で示す姿勢)から、リフトアーム22A,22Bを最も起こした姿勢となる「最揚高姿勢」(例えば、図8に二点鎖線で示す姿勢)の間で、フォーク角度ωの変化が2°以上8°以下(2°≦ω≦8°)になるように要件を設定した。
なお、フォーク24Bに荷物を積み込むとき(例えば、パレットやコンテナにフォーク24Bを差し込むとき)は、フォーク24Bを水平にセットするため、地上付近のフォーク角度ωは、当然2°以下になる。そこで、フォーク角度ωの要件の有効範囲は、「最大リーチ姿勢」から「最揚高姿勢」の間とした。便宜上、「最大リーチ姿勢」と「最揚高姿勢」の2姿勢において、フォーク角度ωを2°以上8°以下に制限できる範囲を上限値、下限値とする。第1の要件は、フォーク作業において荷物がフォーク24Bから滑り落ちることを抑制しつつ水平に保つことを意図したものである。
次に、第2の要件について説明する。例えば、バケット作業では、バケットレベリング機能を作動させたときのリフトアーム22A,22Bの最揚高でのバケット角度ψのマイナス側(ダンプ側)への傾きを抑制できることが好ましい。本実施の形態では、リフトアーム22A,22Bを最も起こした最揚高とし、かつ、バケット24Aを水平にするバケットレベリング機能を作動させたとき(例えば、図7に二点鎖線で示す姿勢のとき)に、バケット角度ψが−2°以上(ψ≧−2°)になるように要件を設定した。換言すれば、バケット24Aを地上水平とした姿勢(例えば、図7に実線で示す姿勢)からリフトアーム22A,22Bの上げ動作を行ったときに、最揚高姿勢(例えば、図7に二点鎖線で示す姿勢)でのバケット角度ψが−2°以上(ψ≧−2°)になるようにした。
この要件の意図は、以下の通りである。即ち、一般的に、ホイールローダ1は、バケット24Aを地上に下ろしたときに、バケット角度ψがほぼ0°(水平)になるようにするバケットレベリング機能(バケットオートレベラーシステム)を有している。ホイールローダ1のオペレータは、ダンプトラックへの排土を終えた後、次の掘削作業の準備を行うために、バケットレベリング機能を使用してバケット24Aを地上付近に下ろしたときにほぼ水平になるように操作を行う。
このとき、バケット角度ψが水平よりもダンプ側(負側)に大きいと、ホイールローダ1を後退させてダンプトラックから離れるときに、バケット24Aの底部がダンプトラックの荷台の側壁(所謂、あおりと呼ばれる部分)に接触する可能性が大きくなる。そこで、この接触の可能性を低減すべく、リフトアーム22A,22Bを最も起こした最揚高でのバケット角度ψが−2°以上(ψ≧−2°)になるように設定した。
第3の要件は、次の通りである。例えば、バケット作業では、リフトアーム22A,22Bが高い位置でのチルト力を向上できることが好ましい。本実施の形態では、リフトアーム22A,22Bを最揚高まで上げた状態でのバケット水平チルト力を、常用荷重(定格積載質量)の1.7倍以上になるように要件を設定した。この要件により、例えば、マテリアルハンドリング用のアタッチメントを使用するときに、多用する最揚高付近でのチルト動作の作業性を向上することができる。
次に、数1式〜数7式の数値範囲について、図9ないし図15を参照しつつ説明する。まず、図9は、「フォークのチルト角度」と「(L2/R2)/(L1/R1)」との関係を示している。図9中の四角印は、「(L2/R2)/(L1/R1)」の各値に対する最大リーチ姿勢のフォーク角度ω(フォークチルト角度)をプロットとしたものであり、図9中の特性線41は、これらのプロットの近似線に対応する。一方、図9中の黒色の三角印は、「(L2/R2)/(L1/R1)」の各値に対する最揚高姿勢のフォーク角度ωをプロットとしたものであり、図9中の特性線42は、これらのプロットの近似線に対応する。
図9に示すように、「(L2/R2)/(L1/R1)」が1.03よりも小さいと、最大リーチ姿勢のフォーク角度ωが8°よりも大きくなる傾向がある。一方、「(L2/R2)/(L1/R1)」が1.11よりも大きいと、最揚高姿勢のフォーク角度ωが8°よりも大きくなる傾向がある。そこで、「(L2/R2)/(L1/R1)」は、数1式の数値範囲とした。
図10は、「フォークのチルト角度」および「常用荷重に対する最揚高でのバケットチルト力」と「L2/L1」との関係を示している。図10中の黒色の三角印は、「L2/L1」の各値に対する最揚高姿勢のフォーク角度ω(フォークチルト角度)をプロットとしたものであり、図9中の特性線43は、これらのプロットの近似線に対応する。一方、図10中の米印は、「L2/L1」の各値に対する最揚高水平姿勢でのバケットチルト力をプロットとしたものであり、図10中の特性線44は、これらのプロットの近似線に対応する。
図10に示すように、「L2/L1」が0.88よりも小さいと、最揚高水平姿勢でのバケットチルト力が1.7倍よりも小さくなる傾向がある。一方、「L2/L1」が1.04よりも大きいと、最揚高姿勢のフォーク角度ωが8°よりも大きくなる傾向がある。そこで、「L2/L1」は、数2式の数値範囲とした。
図11は、「フォークのチルト角度」および「常用荷重に対する最揚高でのバケットチルト力」と「L1/H」との関係を示している。図11中の四角印は、「L1/H」の各値に対する最大リーチ姿勢のフォーク角度ω(フォークチルト角度)をプロットとしたものであり、図11中の特性線45は、これらのプロットの近似線に対応する。一方、図11中の米印は、「L1/H」の各値に対する最揚高水平姿勢でのバケットチルト力をプロットとしたものであり、図11中の特性線46は、これらのプロットの近似線に対応する。
図11に示すように、「L1/H」が1.03よりも小さいと、最大リーチ姿勢のフォーク角度ωが8°よりも大きくなる傾向がある。一方、「L2/H」が1.09よりも大きいと、最揚高水平姿勢でのバケットチルト力が1.7倍よりも小さくなる傾向がある。そこで、「L1/H」は、数3式の数値範囲とした。
図12は、「フォークのチルト角度」および「バケットのチルト角度」と「基準姿勢におけるα1」との関係を示している。図12中の四角印は、「α1」の各値に対する最大リーチ姿勢のフォーク角度ω(フォークチルト角度)をプロットとしたものであり、図12中の特性線47は、これらのプロットの近似線に対応する。一方、図12中の黒色の菱形印は、「α1」の各値に対する最揚高姿勢のバケット角度ψ(バケットチルト角度)をプロットとしたものであり、図12中の特性線48は、これらのプロットの近似線に対応する。
図12に示すように、「α1」が80°よりも小さいと、最揚高姿勢のバケット角度ψが−2°よりも小さくなる傾向がある。一方、「α1」が84°よりも大きいと、最大リーチ姿勢のフォーク角度ωが8°よりも大きくなる傾向がある。そこで、「α1」は、数4式の数値範囲とした。
図13は、「フォークのチルト角度」および「常用荷重に対する最揚高でのバケットチルト力」と「基準姿勢におけるα2」との関係を示している。図13中の四角印は、「α2」の各値に対する最大リーチ姿勢のフォーク角度ω(フォークチルト角度)をプロットとしたものであり、図13中の特性線49は、これらのプロットの近似線に対応する。一方、図13中の米印は、「α2」の各値に対する最揚高水平姿勢でのバケットチルト力をプロットとしたものであり、図13中の特性線50は、これらのプロットの近似線に対応する。
図13に示すように、「α2」が75°よりも小さいと、最揚高水平姿勢でのバケットチルト力が1.7倍よりも小さくなる傾向がある。一方、「α2」が92°よりも大きいと、最大リーチ姿勢のフォーク角度ωが8°よりも大きくなる傾向がある。そこで、「α2」は、数5式の数値範囲とした。
図14は、「フォークのチルト角度」および「常用荷重に対する最揚高でのバケットチルト力」と「基準姿勢におけるβ1」との関係を示している。図14中の黒色の三角印は、「β1」の各値に対する最揚高姿勢のフォーク角度ω(フォークチルト角度)をプロットとしたものであり、図14中の特性線51は、これらのプロットの近似線に対応する。一方、図14中の米印は、「β1」の各値に対する最揚高水平姿勢でのバケットチルト力をプロットとしたものであり、図14中の特性線52は、これらのプロットの近似線に対応する。
図14に示すように、「β1」が76°よりも小さいと、最揚高姿勢のフォーク角度ωが8°よりも大きくなる傾向がある。一方、「β1」が78°よりも大きいと、最揚高水平姿勢でのバケットチルト力が1.7倍よりも小さくなる傾向がある。そこで、「β1」は、数6式の数値範囲とした。
図15は、「フォークのチルト角度」および「バケットのチルト角度」と「基準姿勢におけるβ2」との関係を示している。図12中の四角印は、「β2」の各値に対する最大リーチ姿勢のフォーク角度ω(フォークチルト角度)をプロットとしたものであり、図15中の特性線53は、これらのプロットの近似線に対応する。一方、図15中の黒色の菱形印は、「β2」の各値に対する最揚高姿勢のバケット角度ψ(バケットチルト角度)をプロットとしたものであり、図15中の特性線54は、これらのプロットの近似線に対応する。
図15に示すように、「β2」が75°よりも小さいと、最大リーチ姿勢のフォーク角度ωが8°よりも大きくなる傾向がある。一方、「β2」が80°よりも大きいと、最揚高姿勢のバケット角度ψが−2°よりも小さくなる傾向がある。そこで、「β2」は、数7式の数値範囲とした。
本実施の形態によるホイールローダ1の作業装置21は上述の如き構成を有するもので、次に、その動作について説明する。
ホイールローダ1のオペレータは、キャブ6に搭乗して運転席7に着座する。オペレータは、ステアリングホイール8、走行用ペダル等を操作することにより、ホイールローダ1を走行させることができ、操作レバー装置9を操作することにより、作業装置21を俯仰動させることができる。このとき、ホイールローダ1は、作業装置21のアタッチメント24がバケット24Aであれば、例えば、土砂の掘起こし、すくい採り、運搬、ダンプトラックへの積み込み(排土)等のバケット作業を行うことができる。一方、作業装置21のアタッチメント24がフォーク24Bであれば、ホイールローダ1は、例えば、パレットやコンテナにフォーク24Bを差し込み、荷物の運搬、積み降ろし等のフォーク作業を行うことができる。
ここで、作業装置21のリフトアーム22A,22Bは、バケット作業のときもフォーク作業のときも、アームシリンダ23が伸長することにより上昇し、アームシリンダ23が縮小することにより下降する。リフトアーム22A,22Bのみを上下に動かすとき(リフト操作のみ行うとき)は、チルトシリンダ27の長さは一定である。即ち、チルトシリンダ27は、チルトシリンダブラケット3Cとベルクランク26との間に設けられており、リフトアーム22A,22Bの上下動(リフト動作)に伴って、リフトアーム22A,22B(ベルクランク26)と前部車体3との位置関係が変化する。
このため、リフトアーム22A,22Bに対するベルクランク26の角度が変化し、これに連動してプッシュロッド28およびアタッチメント24も動作する。このメカニズムにより、リフトアーム22A,22Bの上げ動作のときは、リフトアーム22A,22Bに対してアタッチメント24がダンプし、リフトアーム22A,22Bの下げ動作のときは、リフトアーム22A,22Bに対してアタッチメント24がチルトする。
この場合に、リフトアーム22A,22Bのリフト角度θに対するアタッチメント24のチルト角度(バケット24Aのチルト角度ψ、フォーク24Bのチルト角度ω)の変化を、アタッチメント角度特性と呼ぶ。このアタッチメント角度特性は、作業装置21の寸法関係によって決まる。
例えば、アタッチメント24がフォーク24Bのとき、即ち、フォーク作業のときは、フォーク24Bを地上水平にセットし、その姿勢からリフトアーム22A,22Bの上げ動作を行ったときに、初期段階で若干チルトし、その後ほぼ水平を保つことが良いとされる。一方、アタッチメント24がバケット24Aのとき、即ち、バケット作業のときは、運行姿勢からリフトアーム22A,22Bの上げ動作を行ったときに、リフト角度θが0°以上で、即ち、最大リーチ姿勢から最揚高姿勢の間で、バケット24Aのチルト角度ψの変化が少ない方が良いとされる。
図16は、本実施の形態のアタッチメント角度特性の一例とバケット専用機のアタッチメント角度特性の一例を示す特性線図である。図16に示すように、バケット作業にて運行姿勢からリフトアーム22A,22Bの上げ単独動作を行った場合、実施の形態では、特性線61で示すように、リフト角度θが0°を超えてから最揚高までの間のチルト角度ωの変化を1.4°以下にできる。これに対して、バケット専用機のチルト角度の変化は、特性線62で示すように、5°以下となる。即ち、実施の形態では、汎用機(バケット作業とフォーク作業との両方を行うホイールローダ1)にも拘わらず、バケット専用機と比較してもアタッチメント角度特性を良好にできる。
一方、フォーク作業にて地上水平姿勢からリフトアーム22A,22Bの上げ単独動作を行った場合、実施の形態では、特性線63で示すように、フォーク24Bのチルト角度ωを、リフト角度θが0°のときに5°(最大値)にでき、最揚高のときに2.5°にできる。これに対して、バケット専用機にフォークを取付けたときのチルト角度の変化は、特性線64で示すように、大きく変化する。これにより、本実施の形態では、アタッチメント24がフォーク24Bのときのアタッチメント角度特性も良好にできる。
一方、図17は、本実施の形態のチルト力特性の一例とバケット専用機のチルト力特性の一例を示す特性線図である。ここで、チルト力は、車体の大きさによって変わるので、絶対値ではなく、相対的な力として表す。即ち、バケット24Aのチルト角度ψとフォーク24Bのチルト角度ωとを共に0°とし、リフトアーム22A,22Bの操作は行わず、チルトシリンダ27に延び側(チルト側)の最大推力を発生させたときのバケット24Aの爪先またはフォーク24Bの爪先における上向きの力をチルト力と定義する。
図17中、特性線71は、アタッチメント24がバケット24Aのときの本実施の形態のチルト力に対応する。特性線72は、アタッチメントがバケットのときのバケット専用機のチルト力に対応する。特性線73は、アタッチメント24がフォーク24Bのときの本実施の形態のチルト力に対応する。特性線74は、バケットに代えてフォークを取付けたときのバケット専用機のチルト力に対応する。
本実施の形態とバケット専用機のチルト力を、リフト角度θが0°以上の範囲で比較する。この場合、本実施の形態によれば、アタッチメント24がバケット24Aのときは、バケット専用機の1.5倍以上のチルト力を確保でき、アタッチメント24がフォーク24Bのときは、バケット専用機の1.3倍以上のチルト力を確保できる。なお、フォーク24Bのチルト力がバケット24Aのチルト力よりも小さい理由は、リフトアーム22A,22Bの回動支点(支点c)からフォーク24Bの爪先までの距離が、リフトアーム22A,22Bの回動支点からバケット24Aの爪先までの距離よりもが長くなるためである。
かくして、本実施の形態によれば、ベルクランク26とチルトシリンダ27との支点gの前方への張出し量を抑制でき、汎用性を向上することができる。
即ち、実施の形態によれば、1.03≦{(L2/R2)/(L1/R1)}≦1.11、0.88≦(L2/L1)≦1.04、1.03≦(L1/H)≦1.09とし、かつ、基準姿勢のときに、80°≦α1≦84°、75°≦α2≦92°、76°≦β1≦78°、75°≦β2≦80°としている。このため、ベルクランク26のなす角度、即ち、側面視での支点eと支点fとを結ぶ線分と支点eと支点gとを結ぶ線分とのなす角度を、アタッチメント24側で180°よりも大きくすることができる。
これにより、ベルクランクと26チルトシリンダ27との支点gの前方への張出し量を抑制でき、図8に示すフォーク24B、図3に実線で示す掘削用のバケット等の小型のバケット24Aに加えて、図3に二点鎖線で示す木材チップ用のチップバケット等の大型のバケット24Aも使用可能になる。このとき、プッシュロッド28の長さを確保できるため、図3に示すように、リフトアーム22A,22Bを最揚高まで上げた状態でのバケット24Aのダンプ角度(下向きの角度)を確保することができる。この結果、汎用性を向上することができる。
しかも、実施の形態によれば、1.03≦{(L2/R2)/(L1/R1)}≦1.11、(L2/L1)≦1.04、1.03≦(L1/H)とし、かつ、基準姿勢のときに、α1≦84°、α2≦92°、76°≦β1、75°≦β2としている。このため、リフトアーム22A,22Bの上げ動作、下げ動作に伴うフォーク角度ωの変化を抑制できる。即ち、フォーク24Bを地上水平にセットした状態からリフトアーム22A,22Bの上げ単独動作を行ったときに、フォーク24Bの角度変化を抑制することができる。具体的には、フォーク角度ωの変化を−2°以上8°以下に抑えることができる。
これに加えて、実施の形態によれば、0.88≦(L2/L1)、(L1/H)≦1.09とし、かつ、基準姿勢のときに、75°≦α2、β1≦78°としている。このため、リフトアーム22A,22Bが高い位置でのチルト力を向上できる。即ち、リフトアーム22A,22Bを高い位置にセットした姿勢におけるチルト力を向上できる。具体的には、リフトアームを最揚高まで上げた状態でのバケット水平チルト力を常用荷重の1.7倍以上にすることができる。
さらに、実施の形態によれば、基準姿勢のときに、80°≦α1、β2≦80°としている。このため、バケット24Aを地上水平とした状態からリフトアーム22A,22Bの上げ動作を行ったときに、リフトアーム22A,22Bの最揚高でのバケット角度ψのマイナス側(ダンプ側)への傾きを抑制できる。具体的には、バケット角度ψを−2°以上にすることができる。これにより、バケット24Aの底部がダンプトラックの荷台の側壁に接触することを抑制できる。
なお、上述した実施の形態では、リフトアーム22A,22Bの先端側に取付けるアタッチメント24としてバケット24Aとフォーク24Bを例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、リフトアームの先端側には、バケットおよびフォーク以外にも、作業内容に応じて様々なアタッチメントを取付けることができる。
上述した実施の形態では、作業装置21を、2本のリフトアーム22A,22Bと、2本のアームシリンダ23とにより構成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば、リフトアームを1本とし、アームシリンダを1本としてもよい。即ち、作業装置のリフトアーム、アームシリンダ、チルトシリンダ等の数、形状等は、図示した実施の形態に限定されるものではない。
上述した実施の形態では、ブラケットとしてのベルクランクブラケット25を、連結部材25Aとベルクランク支持部25Bとにより構成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、ブラケットは、リフトアームの長さ方向の途中にベルクランクを回動可能に支持することができれば、各種形状のものを用いることができる。
上述した実施の形態では、作業装置21が取付けられた作業車両としてホイールローダ1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば、ホイールローダ以外の作業車両に適用してもよい。