JP6501543B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、中間転写ベルトや転写ローラなどの画像形成時に電流が供給される導電部材としてイオン導電性の導電部材を有する画像形成装置に関するものである。
従来、例えば電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置において、中間転写ベルトなどのベルトや転写ローラなどの電流供給部材(電圧印加部材)として、イオン導電性の導電部材が使用されている。イオン導電性の導電部材は、もうひとつの主要な導電形態である電子導電性の導電部材と比較して、例えば中抵抗の導電部材を作製したときに狙いの抵抗値を発現し易いという利点がある。一方で、イオン導電性の導電部材は、継続的に一方向に電流を印加することで、導電剤イオンの解離や偏在が起こり、部材自身の抵抗が上昇したり、解離したイオンが部材の外部に析出してその部材に接触している他の部材を汚染したりしてしまう場合がある。
このような現象の対策として、特許文献1に記載されるように、所定間隔ごとに印加する電流の正負を切り替え、画像形成時の電流と同じ方向の順方向積算電流値と、逆方向の逆方向積算電流値とのバランスを取ることが効果的であるがあることが知られている。
特開平7−49604号公報
しかしながら、従来の方法では、印加する逆方向電流が大きくなりすぎて、十分な効果が得られない場合があることがわかった。
イオン導電性の中間転写ベルトを使用したインライン方式の画像形成装置を例に更に説明する。この場合、通常多く実行される複数枚以上の連続画像形成のジョブの最中などには、比較的長いインタラプション(調整動作の期間)を挟まなければ、中間転写ベルト上の広い領域に逆方向電流を十分に印加することはできない。ここで、ユーザビリティの観点からは、ダウンタイム(画像を出力できない期間)の発生頻度を少なくすることが望まれる。そのため、逆方向電流を印加する調整動作は、連続画像形成のジョブの終了後にまとめて行うか、比較的多くの枚数の画像を形成した上でインタラプションを挟んで行うことが現実的である。また、その場合のインタラプションの時間も極力短くすることが望ましい。
このような条件を考慮した上で、順方向積算電流値に匹敵する逆方向積算電流値を発生させると、逆方向電流が大きくなりすぎることがある。これによって、順方向電流(画像形成時の電流)の印加による導電剤イオンの解離や偏在(この解離や偏在の方向を順方向とする。)とは逆方向に導電剤イオンが解離あるいは偏在し、十分な効果が得られないことがある。また、高圧出力などの制約で一定以上高い電流値を得ることが不可能な場合があり、そのような場合はダウンタイムが長期化してしまうことがある。
なお、上記では導電部材が中間転写ベルトである場合を例に従来の課題を説明したが、導電部材が転写材担持ベルトなどの他のベルト、あるいは転写ローラなどの電流供給部材などである場合であっても同様である。
したがって、本発明の目的は、ダウンタイムを少なくしつつ、イオン導電性の導電部材における導電剤イオンの解離や偏在を抑制することのできる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、回転可能なイオン導電性の導電部材と、前記導電部材に電流を供給する供給手段と、を有し、画像形成時に前記供給手段によって前記導電部材に電流を供給する画像形成装置において、非画像形成時に前記供給手段によって前記導電部材に電流を供給する調整動作を実行させる制御手段を有し、前記供給手段は、前記導電部材の回転方向に関して、複数の供給部において前記導電部材に電流を供給し、前記制御手段は、前記調整動作において、画像形成時に前記導電部材に供給される電流である画像形成時電流とは逆方向の電流であって前記画像形成時電流の絶対値よりも絶対値が小さい電流が前記導電部材に供給される第1の期間と、前記画像形成時電流と同方向の電流であって前記画像形成時電流の絶対値よりも絶対値が小さい電流が前記導電部材に供給される第2の期間と、を少なくとも1回ずつ設け、前記第2の期間の少なくとも1回は前記第1の期間の後に設けるように制御することを特徴とする画像形成装置である。
本発明の他の態様によると、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体からトナー像が転写されるか、又は前記像担持体からトナー像が転写される転写材を担持する、イオン導電性の導電部材で形成された層を有する回転可能な無端状のベルトと、前記ベルトを介して前記像担持体に対向して配置され、前記ベルトに接触して供給部を形成し、画像形成時に前記ベルトに電流を供給することによって前記像担持体から前記ベルト又は前記ベルトに担持された転写材にトナー像を転写させる転写部材と、を有する画像形成装置において、非画像形成時に前記転写部材によって前記ベルトに電流を供給する調整動作を実行させる制御手段を有し、前記制御手段は、前記調整動作において、前記ベルトを回転させると共に、画像形成時に前記ベルトに供給される電流である画像形成時電流とは逆方向の電流であって前記画像形成時電流の絶対値よりも絶対値が小さい電流が前記ベルトに供給される第1の期間と、前記画像形成時電流と同方向の電流であって前記画像形成時電流の絶対値よりも絶対値が小さい電流が前記ベルトに供給される第2の期間と、を少なくとも1回ずつ設け、前記第2の期間の少なくとも1回は前記第1の期間の後に設け、前記ベルトの回転方向における同じ位置に対して前記画像形成時電流とは逆方向の電流と同方向の電流の両方が供給されるように制御することを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明によれば、ダウンタイムを少なくしつつ、イオン導電性の導電部材における導電剤イオンの解離や偏在を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の模式的な断面図である。 実施例1における一次転写部での電圧の印加に関するシーケンスチャート図である。 (a)実施例2、(b)比較例1、(c)比較例2、(d)比較例3における一次転写部での電圧の印加に関するシーケンスチャート図である。 比較例1の評価結果を示すグラフ図である。 実施例3における一次転写部での電圧の印加に関するシーケンスチャート図である。 本発明を適用できる画像形成装置の他の構成を示す模式的な断面図である。 本発明を適用できる画像形成装置の更に他の構成を示す模式的な断面図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[第1の実施形態]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施形態の画像形成装置100の概略構成を示す模式的な断面図である。本実施形態の画像形成置100は、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することのできる、中間転写方式を採用したインライン方式(タンデム型)のフルカラーレーザービームプリンターである。
画像形成装置100は、複数の色成分に分解された画像情報に従って複数の感光ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト上に順次重ね合わせて一次転写した後、転写材Pに一括して二次転写することでフルカラーの記録画像を得ることができる。
画像形成装置100は、複数の画像形成部として、第1、第2、第3、第4の画像形成部(ステーション)SY、SM、SC、SKを有する。第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKは、中間転写ベルト6に沿って、概ね直線状に配置されている。第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を形成するためのものである。なお、本実施形態では、各画像形成部SY、SM、SC、SKの構成及び動作には共通する部分が多い。したがって、特に区別を要しない場合には、いずれかの色用の要素であることを示す符号の末尾のY、M、C、Kは省略して、当該要素について総括的に説明する。
画像形成装置100は、トナー像を担持する回転可能な像担持体として、ドラム状(円筒形)の電子写真感光体(感光体)である感光ドラム1を有する。感光ドラム1の周囲には、次の各機器が配置されている。まず、帯電手段としてのローラ状の帯電部材である帯電ローラ2が配置されている。また、露光手段(静電潜像形成手段)としての露光装置(レーザースキャナー)3が配置されている。また、現像手段としての現像装置4が配置されている。また、一次転写手段としてのブラシ状の一次転写部材である一次転写ブラシ5が配置されている。また、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置7が配置されている。
また、画像形成装置100は、各画像形成部Sの各感光ドラム1と対向するように配置された、中間転写体としての無端状のベルトで構成された回転可能な中間転写ベルト6を有する。中間転写ベルト6は、複数の張架ローラとしての駆動ローラ61、二次転写対向ローラ62及びテンションローラ63の3個のローラに張架されている。中間転写ベルト6の内周面側において各感光ドラム1と対向する位置に、上述の一次転写ブラシ5が配置されている。一次転写ブラシ5は、中間転写ベルト6を介して感光ドラム1に向けて付勢(押圧)されて中間転写ベルト6と感光ドラム1とが接触する一次転写部(一次転写ニップ)N1を形成する。中間転写ベルト6の外周面側において二次転写対向ローラ62と対向する位置には、二次転写手段としてのローラ状の二次転写部材である二次転写ローラ8が配置されている。二次転写ローラ8は、中間転写ベルト6を介して二次転写対向ローラ62に向けて付勢(押圧)され、中間転写ベルト6と二次転写ローラ8とが接触する二次転写部(二次転写ニップ)N2を形成する。また、中間転写ベルト6の外周面側において駆動ローラ61と対向する位置には、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置9が配置されている。
また、画像形成装置100は、転写材Pを搬送する搬送ユニット20、転写材Pに転写された画像を定着するための定着装置40などを有する。搬送ユニット20は、転写材Pを収容する転写材カセット21、転写材Pを搬送する供給ローラ22、レジストローラ23などを有する。
本実施形態では、感光ドラム1、帯電ローラ2、露光装置3、現像装置4、一次転写ブラシ5、ドラムクリーニング装置7などで各画像形成部Sが構成される。
画像形成時には、感光ドラム1は、駆動手段としてのドラム駆動モータ(図示せず)によって、所定の表面の移動速度(周速)で図中矢印R1方向(反時計回り)に回転駆動される。回転する感光ドラム1の表面は、帯電ローラ2により所定の極性(本実施形態では負極性)の所定の電位に一様に帯電させられる。このとき、帯電ローラ2には、帯電電圧印加手段としての帯電電源(図示せず)から所定の帯電電圧(帯電バイアス)が印加される。帯電した感光ドラム1には、図示しないホストコンピュータや画像読み取り装置などからの画像情報に基づいて、露光装置3から画像情報に従ったレーザ光Lが照射され、感光ドラム1上に静電潜像(静電像)が形成される。感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像装置4により現像剤としてのトナーが供給されてトナー像として現像(可視化)される。本実施形態では、現像装置4は、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部に、感光ドラム1の帯電極性(本実施形態では負極性)と同極性に帯電したトナーを付着させる(反転現像)。
中間転写ベルト6は、駆動ローラ61が駆動手段としてのベルト駆動モータ(図示せず)によって図中矢印R2方向(時計回り)に回転駆動されることによって、図中矢印R3方向(時計回り)に回転(周回移動)する。本実施形態では、中間転写ベルト6は、その表面の移動速度が感光ドラム1の表面の移動速度と略同じ速度となるように回転駆動される。感光ドラム1上に形成されたトナー像は、一次転写部N1において、一次転写ブラシ5の作用により、中間転写ベルト6上に転写(一次転写)される。このとき、一次転写ブラシ5には、一次転写電圧印加手段としての一次転写電源(転写高圧電源)50から、現像時のトナーの帯電極性(正規の帯電極性)とは逆極性(本実施形態では正極性)の直流電圧である一次転写電圧(一次転写バイアス)が印加される。一次転写工程において中間転写ベルト6に転写されずに感光ドラム1上に残留したトナー(一次転写残トナー)は、ドラムクリーニング装置7によって感光ドラム1上から除去されて回収される。ドラムクリーニング装置7は、クリーニングブレードにより、回転する感光ドラム1上のトナーを掻き取って、回収容器に収容する。
例えば、フルカラー画像の形成時には、以上のような帯電、露光、現像、一次転写の各工程が、中間転写ベルト6の外周面の移動方向の上流側から順番に、第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC,SKで行わる。これにより、中間転写ベルト6上に4色のトナー像が順次重ね合わせるようにして転写されたフルカラー画像用のトナー像が形成される。
一方、転写材カセット21に収容されている転写材Pは、供給ローラ22により送り出された後、レジストローラ23により所定のタイミングで二次転写部N2に供給される。中間転写ベルト6上のトナー像は、二次転写部N2において、二次転写ローラ8の作用により、中間転写ベルト6と二次転写ローラ8とで挟持されて搬送される転写材P上に転写(二次転写)される。このとき、二次転写ローラ8には、二次転写電圧印加手段としての二次転写電源(転写高圧電源)80から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性の直流電圧である二次転写電圧(二次転写バイアス)が印加される。二次転写工程において転写材P上に転写されずに中間転写ベルト6上に残留したトナー(二次転写残トナー)は、ベルトクリーニング装置9によって中間転写ベルト6上から除去されて回収される。ベルトクリーニング装置9は、クリーニングブレードによって、回転する中間転写ベルト6上のトナーを掻き取って回収容器に収容する。
トナー像が転写された転写材Pは定着装置40に搬送される。転写材Pは、定着装置40の定着ローラ41と加圧ローラ42とで形成される定着ニップにおいて、熱と圧力が加えられて、その上にトナー像が定着される。その後、転写材Pは、図示しない搬送ローラにより機外に搬送される。
本実施形態では、低コスト化、装置の小型化のため、一次転写ブラシ5Y、5M、5C、5Kに電力供給を行う一次転写電源50が、4個の画像形成部SY、SM、SC、SKで共通化されている。したがって、各画像形成部SY、SM、SC、SKの一次転写ブラシ5Y、5M、5C、5Kには、同期して実質的に等しい値の電圧が印加される。その結果、各画像形成部SY、SM、SC、SKの一次転写部N1において、中間転写ベルト6には、同期して同方向の略同等の値の電流が流れる。
2.中間転写ベルト
次に、本実施形態における中間転写ベルト6について更に説明する。
中間転写ベルト6は、駆動ローラ61、二次転写対向ローラ62及びテンションローラ63の3個のローラに張架された、無負荷状態では円筒状の、無端ベルト状のフィルムである。
中間転写ベルト6の基材のベース樹脂材料としては、例えば、ポリカーボネート、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン−1、ポリスチレン、ポリアミド、ポリサルフォン、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルニトリル、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、サーモトロピック液晶ポリマー、ポリアミド酸などの熱可塑性樹脂が挙げられる。これらは混合して2種以上を使用することもできる。
また、本実施形態では、イオン導電性の導電部材の一例である中間転写ベルト6の基材は、導電性を付与するために、イオン導電性の導電剤を含んでいる。イオン導電性の中間転写ベルト6を採用することにより、電子導電性の導電剤を用いた場合に比べて、抵抗の製造公差を小さく抑えることができる。
イオン導電性の導電剤としては、多価金属塩や第4級アンモニウム塩などが挙げられる。第4級アンモニウム塩には、カチオン部として、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラプロピルアンモニウムイオン、テトライソプロピルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、テトラペンチルアンモニウムイオン、テトラヘキシルアンモニウムイオンなどが挙げられ、アニオン部としては、ハロゲンイオンやフルオロアルキル基の炭素数が1〜10個のフルオロアルキル硫酸イオンやフルオロアルキル亜硫酸イオン、フルオロアルキルホウ酸イオンが挙げられる。
上記した各材料成分を熔融混練し、次いで、インフレーション成形、円筒押出し成形、インジェクションストレッチブロー成形などの成形方法を適宜選択して、樹脂組成物としての中間転写ベルト6を得ることができる。
なお、中間転写ベルト6は、上述のよう基材(基層)の表面に保護層を設けるなどして、他の層を有していてもよい。すなわち、中間転写ベルト6は、イオン導電性の導電部材で形成された層を有していればよい。
3.一次転写ブラシ
本実施形態では、一次転写部N1において、一次転写ブラシ5は、中間転写ベルト6を挟んで感光ドラム1の対向位置に配置されている。本実施形態では、ブラシ状の転写部材である一次転写ブラシ5は、台座53と、台座53の中間転写ベルト6に当接する側の面に設けられたブラシ繊維11と、を有する。一次転写ブラシ5は、付勢手段としての押圧バネ(図示せず)の押圧力により、中間転写ベルト6を押し上げる。これにより、中間転写ベルト6の外周面が感光ドラム1に400gfの当接圧で当接する。また、一次転写ブラシ5には、一次転写電源50が接続されている。一次転写電源50は、接点(図示せず)を介してブラシ繊維11に給電を行う。
ブラシ繊維11は、導電性繊維で構成されている。導電性繊維の材料としては、カーボン粉末を分散したナイロンやポリエステルなどが用いられる。本実施形態では、ナイロンにカーボン粉末を分散させて構成された導電性繊維を用いた。導電性繊維としては、単糸繊度が2〜15dtexの範囲内のものを用いることが望ましい。本実施形態では、導電性繊維として、単糸繊度が7dtexのものを用いた。また、導電性繊維の抵抗率ρfiberは、10〜10Ωcmの範囲内であることが、転写効率を上げる上で好適である。本実施形態では、導電性繊維として、抵抗率が10Ωcmのものを用いた。
4.制御態様
画像形成装置100に設けられた制御手段としての制御部150は、演算処理を行う中心的素子であるCPU、記憶素子であるROM、RAMなどのメモリなどを有して構成される。RAMには、センサの検知結果、演算結果などが格納され、ROMには制御プログラム、予め求められたデータテーブルなどが格納されている。制御部150は、画像形成装置100の各部を統括的に制御する。制御部150には、画像形成装置100における各制御対象が接続されている。本実施形態との関係では、制御部150は、後述する調整動作において一次転写電源50から一次転写ブラシ5Y、5M、5C、5Kに印加する電圧を制御する。
本実施形態では、一次転写電源50は、トナーの正規の帯電極性とは逆極性の直流電圧と、トナーの正規の帯電極性と同極性の直流電圧と、を切り替えて一次転写ブラシ5Y、5M、5C、5Kに印加できるようになっている。制御部150は、画像形成時と非画像形成時に行われる後述する調整動作とで、一次転写電源50から一次転写ブラシ50に印加する電圧を変更するように制御する。
ここで、画像形成装置100は、一の開始指示により開始される、単一又は複数の転写材Pに画像を形成して出力する一連の画像出力動作(プリント動作)であるジョブを行う。ジョブは、一般に、画像形成工程(印字工程)、前回転工程、複数の転写材Pに画像を形成する場合の紙間工程、及び後回転工程を有する。画像形成工程は、実際に転写材Pに形成して出力する画像の静電潜像の形成、トナー像の形成、トナー像の一次転写や二次転写を行う期間であり、画像形成時とはこの期間のことをいう。より詳細には、これら静電潜像の形成、トナー像の形成、トナー像の一次転写や二次転写の各工程を行う位置で、画像形成時のタイミングは異なる。前回転工程は、開始指示が入力されてから実際に画像を形成し始めるまでの、画像形成工程の前の準備動作を行う期間である。紙間工程は、複数の転写材Pに対して画像形成工程を連続して行う際(連続画像形成)の転写材Pと転写材Pとの間に対応する期間である。後回転工程は、画像形成工程の後の整理動作(準備動作)を行う期間である。非画像形成時とは、画像形成時以外の期間であって、上記前回転工程、紙間工程、後回転工程、更には画像形成装置100の電源投入時又はスリープ状態からの復帰時の準備動作である前多回転工程時などが含まれる。
5.調整動作
本実施形態では、非画像形成時に、画像形成時に発生する中間転写ベルト6における導電剤イオンの解離や偏在を低減(回復)させるための調整動作を実行する。本実施形態では、制御手段としての制御部150が、この調整動作の制御を行う。制御部150は、調整動作において、次の第1の期間(後述する図2のステップ4など)と、第2の期間(後述する図2のステップ5など)と、を少なくとも1回ずつ設ける。第1の期間は、画像形成時に一次転写部N1で中間転写ベルト6に供給される電流である画像形成時電流とは逆方向の電流であって、画像形成時電流の絶対値よりも絶対値が小さい電流が一次転写部N1で中間転写ベルト6に供給される期間である。また、第2の期間は、画像形成時電流と同方向の電流であって、画像形成時電流の絶対値よりも絶対値が小さい電流が一次転写部N1で中間転写ベルト6に供給される期間である。このとき、制御部150は、第2の期間の少なくとも1回は第1の期間の後に設けるように制御する。本実施形態では、制御部150は、非画像形成時として、ジョブの全ての転写材Pに対する画像形成工程(より詳細には一次転写部N1における一次転写工程)が終了した後の後回転工程で、調整動作を実行させる。
制御部150は、調整動作において、第1の期間と第2の期間とを交互に複数回ずつ設けることができる。この場合、制御部150は、複数の第1の期間のそれぞれにおいて一次転写部N1で中間転写ベルト6に供給される電流の絶対値を後の第1の期間ほど小さくするように制御する。また、この場合、制御部150は、複数の第2の期間のそれぞれにおいて一次転写部N1で中間転写ベルト6に供給される電流の絶対値を後の第2の期間ほど小さくするように制御する。
特に、本実施形態では、イオン導電性の導電部材は、回転可能な中間転写ベルト6である。また、本実施形態では、中間転写ベルト6に電流を供給する供給手段は、一次転写部材としての一次転写ブラシ5である。一次転写ブラシ5は、中間転写ベルト6に接触して、中間転写ベルト6の回転方向における所定の位置に、中間転写ベルト6に電流を供給する供給部(一次転写部N1に対応する位置)を形成する。そして、本実施形態では、制御部150は、調整動作において、中間転写ベルト6を回転させ、中間転写ベルト6の回転方向における同じ位置に対して画像形成時電流とは逆方向の電流と同方向の電流の両方が供給されるように制御する。
ここで、画像形成時電流(本実施形態では目標の一次転写電流値)は、環境、使用する転写材、あるいは中間転写ベルトや一次転写部材の使用状況などに応じて調整されることがある。この場合、典型的には、調整動作の第1の期間、第2の期間において、その調整動作の直前の画像形成時における画像形成時電流の絶対値よりも小さい絶対値の電流を中間転写ベルト6に供給するようにすればよい。
このような調整動作を行うことにより、ダウンタイムを少なくしつつ、画像形成時に発生する中間転写ベルト6における導電剤イオンの解離や偏在を、調整動作時に低減(回復)させることができる。その結果、中間転写ベルト6の抵抗の上昇や導電剤イオンの染み出しなどを抑制して、長期にわたり中間転写ベルト6の性能の低下を抑制することができる。
6.実施例及び比較例の動作シーケンス
次に、本実施形態に従う実施例1及び2、比較対象としての比較例1〜3における動作シーケンスについて説明する。実施例1及び2、比較例1〜3の画像形成装置100の基本的な構成及び動作は、以下に説明する調整動作に関する相違点を除いて、いずれも上述した本実施形態の画像形成装置100のものと実質的に同じである。
(実施例1)
図2に、本発明に従う実施例1における画像形成時及び調整動作時の一次転写部N1での電圧の印加に関するシーケンスチャートを示す。以下説明するように、図2におけるステップ2が画像形成時(より詳細には一次転写部N1における一次転写工程)である。また、ステップ3〜ステップ8が非画像形成時としての後回転工程時であり、この後回転工程時に調整動作が行われる。
制御部150は、パーソナルコンピュータなどのホスト情報機器(図示せず)からプリント信号を受け取ると、プリント動作(ジョブ)を開始させ、ベルト駆動モータ(図示せず)の立ち上げ動作を行わせる(ステップ1)。
制御部150は、ベルト駆動モータの立ち上げ後、一次転写電源50により一次転写ブラシ5Y、5M、5C、5Kに、画像形成用(一次転写用)の電圧である転写電圧Vtrを印加させる(ステップ2)。これにより、感光ドラム1Y、1M、1C、1K上のトナー像が、中間転写ベルト6の外周面上に転写される。
制御部150は、感光ドラム1Y、1M、1C、1K上のトナー像を中間転写ベルト6の外周面へ転写し終えた後、転写電圧Vtrの印加を終了させる(ステップ3)。
制御部150は、転写電圧Vtrの印加を終了した後、一次転写電源50により一次転写ブラシ5Y、5M、5C、5Kに、調整動作用の電圧である第1の調整電圧Vn1を印加させ、中間転写ベルト6を略1周させる(ステップ4)。
その後、制御部150は、一次転写ブラシ5Y、5M、5C、5Kに印加する電圧を第2、第3、第4、第5の調整電圧Vn2、Vn3、Vn4、Vn5と順次変化させると共に、各調整電圧の印加時に中間転写ベルト6を略1周させる(ステップ5〜8)。
なお、本実施例では、転写電圧及び調整電圧は、狙いの電流値が印加されるように定電流制御される(他の実施例及び比較例も同様)。
そして、制御部150は、全ての調整電圧の印加が終了すると、ベルト駆動モータの立ち下げ動作を行わせ、ジョブの動作を終了させる(ステップ9)。
表1に、本実施例における各調整電圧の印加により1個の画像形成部Sあたりに印加される電流(調整電流)の狙いの値を示す。表1には、後述する実施例2、比較例1〜3における調整電流の狙いの値も併せて示す。
なお、画像形成時(一次転写時)と同じ方向に流れる電流(順方向電流)を正、逆方向に流れる電流(逆方向電流)を負として表している。また、各調整電流の印加時間は、中間転写ベルト6が略1周するのにかかる時間に相当する5秒である。また、画像形成用(一次転写用)の電流(転写電流)の狙い値は、実施例1及び2、比較例1〜3のいずれにおいても9μAである。また、転写電流の印加時間は、ジョブの画像形成工程の長さに依存するため不定である。
Figure 0006501543
(実施例2)
本実施例は、実施例1よりも簡便な方式として、調整動作において、実施例1のステップ4及びステップ5に対応する動作のみを行ったものである。図3(a)に、本実施例における一次転写部N1での電圧の印加に関するシーケンスチャートを示す。なお、ベルト駆動モータの動作については、実施例1と実質的に同じであるため省略する(図3(b)〜(d)に示す後述の比較例1〜3についても同様)。
(比較例1)
比較例1は、調整動作を行わないものである。図3(b)に、本比較例における一次転写部N1での電圧の印加に関するシーケンスチャートを示す。
(比較例2)
比較例2は、調整動作において、実施例1のステップ4に対応する動作のみ行ったものである。図3(c)に、本比較例における一次転写部N1での電圧の印加に関するシーケンスチャートを示す。つまり、本比較例は、従来技術に基づいて、調整動作において逆方向電流のみを印加したものである。
(比較例3)
比較例3は、調整動作において、実施例1のステップ5に対応する動作で印加する調整電流を逆方向電流とし、印加時間を延長したものである。図3(d)に、本実施例における一次転写部N1での電圧の印加に関するシーケンスチャートを示す。つまり、本比較例は、従来技術に基づいて、逆方向電流の印加による効果をより高めることを狙って、調整動作において逆方向電流を追加して印加したものである。調整動作において追加して印加する逆方向電流の絶対値は、転写電流の絶対値よりも大きな値とし、印加時間は中間転写ベルト6の略4周分に相当する20秒とした。
7.評価方法
次に、実施例及び比較例の評価方法について説明する。ここでは、トルクゲージをベルト駆動モータと駆動ローラ61の駆動軸との間に連結し、中間転写ベルト6の駆動トルク(以下「ITBモータ軸上トルク」ともいう。)を測定することにより、実施例及び比較例を評価した。
一次転写ブラシ5で電流を印加することにより、中間転写ベルト6内の陽イオンと陰イオンとが偏在すると、一次転写ブラシ5と中間転写ベルト6との界面の接線力が増大する。例えば、画像形成時に一次転写ブラシ5に正極性の転写電圧を印加することによって、中間転写ベルト6の一次転写ブラシ5側の面に陰イオンが偏在すると、偏在した陰イオンが、一次転写電源50によって正極性に帯電された一次転写ブラシ5と吸着する。一次転写ブラシ5と中間転写ベルト6とが吸着すると、両者の界面の摩擦力が増大し、中間転写ベルト6を駆動した時には接線力によるトルク上昇として現れる。
評価は、次のような評価実験を実施することによって行った。100ページの連続画像形成のジョブを3回行い、ジョブの間に調整動作を行った(比較例1では調整動作は行わない。)。そして、第1ジョブの1枚目を通紙中のITBモータ軸上トルクと、第3ジョブの100枚目を通紙中のITBモータ軸上トルクとの差分を、一次転写ブラシ5と中間転写ベルト6との接線力上昇によるトルク上昇として測定した。評価にあたっては、感光ドラム1を取り除いた状態と、一次転写ブラシ5を離間した状態のITBモータ軸上トルクを予め測定しておき、一次転写ブラシ5と中間転写ベルト6との接線力(以下「T1接線力」ともいう。)によるトルク成分が抽出できるようにした。
8.評価結果
図4は、比較例1についての、評価実験における経過時間とT1接線力によるITBモータ軸上トルク成分との関係を示す。比較例1は、各ジョブの間に調整動作を行わないものである。図4から分かるように、初期に0.50kgf・cmであったトルクが、第3ジョブの終了時に0.92kgf・cmまで上昇しており、0.42kgf・cmのトルク上昇が発生している。
同様に、トルク上昇をパラメータとして、実施例1及び2、比較例1〜3を比較評価した結果を表2に示す。また、画像形成時に印加された順方向積算電流値と、調整動作時に印加される逆方向積算電流値とを、併せて表2に示す。
Figure 0006501543
9.比較結果の説明
比較例1では、調整動作を行っていないため、一次転写部N1で中間転写ベルト6には順方向電流のみが流れる。中間転写ベルト6内の導電剤イオンの偏在を緩和する制御を一切行うことなくジョブの全ての動作が終了したため、中間転写ベルト6内の導電剤イオンの順方向への偏在が上記各例のなかで最も大きくなり、トルク上昇が大きくなったものと考えられる。
比較例2では、順方向積算電流値と比較して逆方向積算電流値が小さいものの、定期的に一次転写部N1で中間転写ベルト6に逆方向電流を印加したことにより、比較例1と比べて導電剤イオンの偏在が緩和され、トルク上昇が比較的小さく抑えられている。
比較例3では、順方向積算電流値に対する逆方向積算電流値は比較例2の9倍印加されており、より従来技術に基づく適正値に近いものの、実際には比較例2よりもトルク上昇が大きくなっている。逆方向積算電流値を大きくするほどトルク上昇が悪化する。また、比較例2において既に逆方向積算電流値は十分小さいため、逆方向積算電流値を調整する余地は少なく、従来技術に基づいて逆方向積算電流値を調整することで比較例2以上に効果を高めることは困難である。これは、従来技術に基づいて逆方向積算電流値を調整することで導電剤イオンの偏在を緩和する効果を高めることには限界があることを示している。つまり、比較例3のように逆方向電流を印加する時間を長くしても、ダウンタイムが長くなってしまうだけで、導電剤イオンの解離や偏在を十分に低減することは困難である。また、これは、調整動作において逆方向電流を大きくしすぎると、再び画像形成を行ったときに導電剤イオンの順方向への偏在が逆に悪化する場合があることを示している。
ここで、調整動作において逆方向電流を大きくしすぎると画像形成時に導電剤イオンの順方向への偏在が逆に悪化するメカニズムは、次のように推定される。逆方向電流が大きすぎると、画像形成時に発生した導電剤イオンの順方向への偏在を緩和するだけでなく、逆方向への偏在が起こると考えられる。逆方向に偏在した状態においては、導電剤の陽イオンと陰イオンはそれぞれ不安定な状態にあり、且つ、偏在した導電剤イオンにより内部的電界が発生し、導電剤イオンが移動し易い状態になっている。そのような状態で再び画像形成のために順方向電流を印加すると、順方向にも逆方向にも偏在していない中性的な状態から画像形成を行った場合よりも導電剤イオンが移動し易い分不利であり、最終的に順方向に大きな偏在が発生してしまう。
これに対して、実施例2では、調整動作において印加される逆方向積算電流値は0であるものの、比較例2と比較しても、トルク上昇を低く抑えられている。これは、調整動作において、逆方向電流の印加を行った後に、再び順方向電流の印加を行った効果である。つまり、まず逆方向電流の印加により、画像形成時に発生した導電剤イオンの順方向への偏在を緩和している。引き続いて行う順方向電流の印加によって、逆方向電流の印加によって生じた導電剤イオンの逆方向への偏在を緩和している。また、調整動作では、転写電流の絶対値よりも小さい絶対値の調整電流を用いているため、順方向への導電剤イオンの偏在は小さく抑えられている。
また、実施例1では、実施例2と比較しても、さらにトルク上昇を低く抑えられている。これは、調整動作において、実施例2における調整電流の印加に加えて、更に絶対値の小さい逆方向電流の印加と順方向電流の印加を行った効果である。なお、実施例1で調整動作において印加される逆方向積算電流値は、比較例2と同等で30μCと十分に小さい。
ここで、実施例1における実施例2の調整電流に加えて更に絶対値の小さい調整電流を印加したことによる効果について説明する。調整動作で印加する調整電流の絶対値を小さくすると、導電剤イオンを移動させる力が低下するため、調整電流を印加する方向に応じて発生する導電剤イオンの偏在を小さく抑えることができる。そのため、調整動作の後半において絶対値の小さな調整電流を印加することにより、調整動作が終了した後の導電剤イオンの状態を、順方向にも逆方向にも偏在していない中性的な状態に近づけることができる。一方で、調整動作の前半から絶対値の小さな調整電流を印加すると、偏在した導電剤イオンを逆側に調整する能力そのものも弱くなってしまう。そのため、調整動作において、最初は転写電流よりやや弱め程度(例えば絶対値が転写電流の絶対値の50%以上、100%未満、より好ましくは60%以上、70%未満)の調整電流を印加して粗い調整動作を行うことが望ましい。そして、調整動作において、後半でさらに弱い調整電流(例えば絶対値が転写電流の絶対値の0%より大きく、50%未満、より好ましくは10%以上、30%未満)を印加して微調整を行うことが望ましい。
以上説明したように、本実施形態によれば、ダウンタイムを少なくしつつ、イオン導電性の中間転写ベルト6における導電剤イオンの解離や偏在を抑制することが可能となる。その結果、ユーザビリティを低下させることなく、長期にわたり中間転写ベルト6の抵抗の上昇や導電剤イオンの染み出しなどを抑制して安定した画像を得ることができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、第1の実施形態のものと実質的に同じである。したがって、本実施形態の画像形成装置において、第1の実施形態のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
1.概要
本実施形態の画像形成装置100は調整動作における中間転写ベルト6に対する電流の供給態様が第1の実施形態とは異なる。
本実施形態では、制御手段150は、調整動作において、次の第1の期間と第2の期間とが交互に複数回ずつ繰り返される交互供給期間(後述する図5のステップ4、ステップ5など)を複数回設けるように制御する。第1の実施形態と同様に、第1の期間は、画像形成時電流とは逆方向の電流であって、画像形成時電流の絶対値よりも絶対値が小さい電流が中間転写ベルト6に供給される期間である。また、第2の期間は、画像形成時電流と同方向の電流であって、画像形成時電流の絶対値よりも絶対値が小さい電流が中間転写ベルト6に供給される期間である。そして、制御部150は、第1の期間、第2の期間のそれぞれにおいて中間転写ベルト6に供給される電流の絶対値を後の交互供給期間ほど小さくするように制御する。このとき、典型的には、制御部150は、一の交互供給期間の複数の第1の期間において中間転写ベルト6に供給される電流の絶対値を略同一とするように制御する。また、典型的には、制御部150は、一の交互供給期間の複数の第2の期間において中間転写ベルト6に供給される電流の絶対値を略同一とするように制御する。
特に、本実施形態では、一次転写ブラシ5は、中間転写ベルト6の回転方向において所定の間隔ごとに設けられる複数の供給部(各一次転写部N1に対応する位置)で同期して同方向の電流を中間転写ベルト6に供給する。そして、本実施形態では、制御部150は、第1の交互供給期間、第2の交互供給期間のそれぞれにおける第1の期間、第2の期間のそれぞれの長さを、上記供給部間の間隔を中間転写ベルト6が移動するのにかかる時間と略同一とする。
2.実施例の動作シーケンス
(実施例3)
図5に、本実施形態に従う実施例3における一次転写部N1での電圧の印加に関するシーケンスチャートを示す。なお、ベルト駆動モータの動作については、第1の実施形態における実施例1のものと実質的に同じであるため省略する。
本実施例では、制御部150は、ステップ4において、一次転写電源50により一定間隔で第1の調整電圧Vn1と第2の調整電圧Vn2とを交互に切り替えて一次転写ブラシ5Y、5M、5C、5Kに印加させる。このステップ4は、中間転写ベルト6が略1周する間行う。
ここで、第1の調整電圧Vn1と第2の調整電圧Vn2との切り替え間隔は、中間転写ベルト6の回転方向において隣接する一次転写部N1の間(一次転写ブラシ5間)の距離(間隔)を中間転写ベルト6が移動するのにかかる時間τstとする。つまり、例えば中間転写ベルト6上の任意の部分Aが、第1の画像形成部SYの一次転写ブラシ5Yにより第1の調整電圧Vn1を印加されたものとする。この場合、その後中間転写ベルト6が移動して部分Aが第2の画像形成部SMの一次転写ブラシ5Mに到達した際に、第2の画像形成部SMの一次転写ブラシ5Mにより部分Aに印加される調整電圧は第2の調整電圧Vn2となる。その後、部分Aには、上記同様にして、第3の画像形成部SCの一次転写ブラシ5Cにより再度第1の調整電圧Vn1が印加され、第4の画像形成部SKの一次転写ブラシ5Kにより再度第2の調整電圧Vn2が印加される。中間転写ベルト6のその他の部分についても、同様の電圧の印加が行われる。
このように、本実施例では、τst間隔で一次転写ブラシ5Y、5M、5C、5Kに印加する電圧を切り替える。これにより、中間転写ベルト6の任意の部分は、最上流の一次転写部N1に進入してから最下流の一次転写部N1を通過するまでの間に、異なる一次転写ブラシ5を利用して、第1の調整電圧Vn1と第2の調整電圧Vn2とをそれぞれ2回ずつ印加される。その結果、その任意の部分は、第1の調整電圧Vn1、第2の調整電圧Vn2に対応する調整電流をそれぞれ2回ずつ印加される。
次に、制御部150は、ステップ5において、一次転写電源50により一定間隔で第3の調整電圧Vn3と第4の調整電圧Vn4とを交互に切り替えて一次転写ブラシ5Y、5M、5C、5kに印加させる。このステップ5も、中間転写ベルト6が略1周する間行う。また、このときの第3の調整電圧Vn3と第4の調整電圧Vn4との切り替え間隔も、ステップ4と同様の時間τstとする。
さらに、制御部150は、ステップ6においても同様に、τst間隔で一次転写電源50により一次転写ブラシ5Y、5M、5C、5Kに印加する電圧を第5の調整電圧Vn5と第6の調整電圧Vn6とで切り替える。
なお、本実施形態では、調整電圧は、狙いの電流値が印加されるように定電流制御される。
表3に、本実施例における各調整電圧の印加により1個の画像形成部Sあたりに印加される電流(調整電流)の狙いの値を示す。
Figure 0006501543
本実施例について、第1の実施形態で説明したものと同様の評価を行ったところ、T1接線力上昇によるトルク上昇は0.27kg・cmと低く、実施例1と同様に良好な結果が得られた。
以上説明したように、本実施形態では、調整動作における中間転写ベルト6の移動距離あたりの逆方向電流と順方向電流とがそれぞれ中間転写ベルト6の同じ位置に印加される回数を第1の実施形態よりも多くできる。そのため、本実施形態によれば、第1の実施形態と同等又はそれ以上の効果が得られる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、非画像形成時としてジョブの画像形成工程の終了後の後回転工程時に調整動作を行った。しかし、これに限定されるものではなく、非画像形成時であれば、適宜のタイミングで調整動作を実行することができる。例えば、計数手段として出力枚数カウンタを設けて画像出力枚数をカウントし、カウント値が所定の閾値以上になった場合に画像形成シーケンスを中断して調整動作行い、その後画像形成シーケンスを再開するようにしてもよい。つまり、カウント値が所定の閾値以上となった場合に、ジョブの紙間工程を延長して調整動作を実行することができる。これは、複数枚の画像出力を比較的長期にわたって連続で行う場合などに、連続画像形成中に中間転写ベルト6の導電剤イオンが解離や偏在してしまうことを抑制するのに有利である。また、ジョブの終了時の後回転工程で調整動作を行う場合でも、毎回のジョブの終了時に行うことに限定されるものではない。例えば、複数回のジョブに対して1回の調整動作を行うようにしてもよい。また、複数回のジョブに対して1回の調整動作を行う場合でも、所定の画像出力枚数以上のジョブの終了時には毎回調整動作を行うようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、調整動作において中間転写ベルト6の全周に対して逆方向電流と順方向電流とをそれぞれ印加した。しかし、これに限定されるものではなく、調整動作において中間転写ベルト6の周方向における所定の領域にのみ逆方向電流と順方向電流とをそれぞれ印加するようにしてもよい。例えば、中間転写ベルト6の一部分のみを集中的に使用する画像形成装置100などでは、中間転写ベルト6のその一部分にのみに調整動作において逆方向電流と順方向電流とをそれぞれ印加すれば十分な場合がある。このような場合には、調整動作において必ずしも中間転写ベルト6の全周に対して逆方向電流と順方向電流とをそれぞれ印加する必要はない。例えば、中間転写ベルト6にマーカーを設け、画像形成装置100にこのマーカー(位置指示手段)を読みとるセンサ(検知手段)を設けることで、中間転写ベルト6の位相を把握することができる。そして、中間転写ベルト6における調整動作を適用する必要のない部分(位相)がいずれかの一次転写ブラシ5に接しているときには、一次転写電源50を立ち下げるように周期的な制御を行うことができる。これにより、中間転写ベルト6におけるその部分は調整動作の適用から除外することができる。
また、上述の実施形態では、調整動作において逆方向電流と順方向電流とを、それぞれ中間転写ベルト6が略1周するのにかかる時間にわたり印加した。これにより、例えば中間転写ベルト6のホームポジションが設定されている場合などに、調整動作自体又はその後の動作の制御が容易となる。しかし、上述の実施形態のように各一次転写部N1において中間転写ベルト6に同期して同方向の電流を供給する構成では、中間転写ベルト6が最下流の一次転写部N1から最上流の一次転写部N1まで移動するのにかかる時間だけ印加するようにしてもよい。これによっても、調整動作において逆方向電流と順方向電流とをそれぞれ中間転写ベルト6の回転方向の全域に対して供給することができる。
また、上述の実施形態では、調整動作が行われる一の非画像形成時の期間において、中間転写ベルト6に印加される電流の絶対値は時間経過とともに小さくされた。しかし、例えば非画像形成時に中間転写ベルト6のクリーニングシーケンスが実行されるなどして、一の非画像形成時の期間において、中間転写ベルト6に印加される電流の絶対値が一時的に時間経過とともに大きくされる場合があってもよい。通常、中間転写ベルト6の寿命期間(あるいは1ジョブなどの単位時間あたり)において、画像形成時の電流が中間転写ベルト6に印加される時間に対して、上述のクリーニングシーケンスなどで電流が中間転写ベルト6に印加される時間に比べて十分に短い。したがって、一の非画像形成時の期間において行われる調整動作が、逆方向電流が供給される第1の期間と、第1の期間の後に少なくとも1回順方向電流が供給される第2の期間と、を有するようにすれば、全体的な調整動作の効果に対しては影響ない。また、中間転写ベルト6に印加する電流の絶対値の大小関係については、定電流制御中の電流の振れなどによっても、一時的に逆転する場合も考えられる。しかし、そのような場合でも、その時間が十分に短い時間であったり、電流の振れ量が小さかったりすれば、全体的な調整動作の効果に対しては影響ない。この場合、上記十分に短い時間は、電流の振れと評価できる程度のものであればよいが、例えば一の狙いの調整電流を印加する期間の10%未満、より望ましくは5%未満が目安となり得る。また、上記十分に小さい電流の振れ量についても、電流の振れと評価できる程度のものであればよいが、例えば一の狙いの電流値の10%未満、より望ましくは5%未満が目安となり得る。
また、上述の実施形態では、調整動作において最初に印加する電流を逆方向電流としたが、これに限定されるものではない。最初に印加する電流が順方向電流であっても、その後のシーケンスに逆方向電流と順方向電流とをこの順に印加するシーケンスが含まれていれば、同様の効果が得られる。
また、上述の実施形態では、複数の画像形成部を有するインライン方式の画像形成装置について説明したが、これに限定されるものではない。本発明は、例えば、1個の感光ドラムを有し、複数の現像装置を切り替えて用いることにより複数色のトナー像を順次形成し、このトナー像を順次中間転写ベルトに転写してカラー画像を得るロータリー方式の画像形成装置にも適用できる。図6は、ロータリー方式の画像形成装置の一例の模式的な断面図である。図6の画像形成装置において、図1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素には同一符号を付している。この場合も、調整動作において一次転写部N1で中間転写ベルト6に印加する電流を中間転写ベルト6の略1周ごとに切り替えることで、調整動作において中間転写ベルト6の全周に逆方向電流と順方向電流とをそれぞれ印加することができる。
また、上述の実施形態では、中間転写方式の画像形成装置について説明したが、これに限定されるものではない。本発明は、複数の画像形成部から転写材に直接転写する直接転写方式にも適用できる。図7は、直接転写方式の画像形成装置の一例の模式的な断面図である。図7の画像形成装置において、図1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素には同一符号を付している。図7の画像形成装置100は、図1の画像形成装置における中間転写ベルト6に代えて、転写材担持体としての無端状のベルトで構成された転写材担持ベルト(搬送ベルト)160を有する。このような直接転写方式の画像形成装置100において、イオン導電性の導電部材として、上述の実施形態の中間転写ベルト7と同様の構成のイオン導電性の転写材担持ベルト160が使用されることがある。この場合、上述の実施形態と同様の調整動作を行うことで、転写材担持ベルト160における導電剤イオンの解離や偏在を抑制することができる。直接転写方式の画像形成装置は、上述のロータリー方式のものであってもよい。
また、上述の実施形態では、一次転写ブラシ5Y、5M、5C、5Kに電力供給を行う一次転写電源50は、4つの画像形成部SY、SM、SC、SKで共通化されていた。しかし、これに限定されるものではなく、各一次転写ブラシ5ごとに独立に電力供給を行う電源を有していても、上述の実施形態と同様の制御が実現できれば、同等の効果が得られる。
また、上述の実施形態では、電流供給部材(電圧印加部材)としての一次転写部材にブラシ部材を使用したが、ローラ部材やシート部材などその他の形態のものであってよい。
また、上述の実施形態では、イオン導電性の導電部材として、中間転写ベルトとされる無端状のベルトにおける導電剤イオンの解離や偏在を抑制するために本発明を適用したが、これに限定されるものではない。ブラシ部材、ローラ部材、あるいはシート部材など、その他の形態のイオン導電性の導電部材であっても、画像形成時に電流が供給されて使用されるものであれば、本発明を適用することで、導電剤イオンの解離や偏在を抑制する同様の効果を得ることができる。
また、上述の実施形態では、調整動作において一次転写部材である一次転写ブラシ5を利用して中間転写ベルト6に電流を供給した。しかし、これに限定されるものではなく、中間転写ベルトなどの調整動作を適用する導電部材に電流を供給することのできる任意の電流供給部材を利用することができる。
例えば、図6に示すようなロータリー方式の画像形成装置100において、調整動作において、一次転写ブラシ5と、二次転写ローラ8とを利用して、中間転写ベルト6に電流を供給することができる。例えば、一次転写ブラシ5に第1の調整電圧Vn1を印加し、二次転写ローラ8に第2の調整電圧Vn2を印加するように制御してもよい。これにより、中間転写ベルト6が1周する間に、中間転写ベルト6の任意の部分に第1の調整電圧Vn1による電流と第2の調整電圧Vn2による電流とをそれぞれ1回ずつ印加することができる。同様に、一次転写ブラシ5に第3の調整電圧Vn3を印加し、二次転写ローラ8に第4の調整電圧を印加するなど、順次調整電圧を変更していくことができる。
この場合にも、一次転写ブラシ5と二次転写ローラ8とで中間転写ベルト6に印加される電流の方向が切り替わるようにすることができる。これにより、一次転写ブラシ5に導電剤イオンが付着することなどをより効果的に抑制できる。例えば、中間転写ベルト6が一次転写部N1から二次転写部N2まで回転するのにかかる時間がτst2であるとする。この場合、上述の実施例3と同様に、τst2間隔で、一次転写ブラシ5と二次転写ローラ8とにそれぞれ印加する電圧を、第1の調整電圧Vn1と第2の調整電圧Vn2とで切り替えることができる。ここで、図6の例では二次転写部N2では中間転写ベルト6の外周面側に接触する二次転写ローラ8に電圧が印加されるので、第2の調整電圧Vn2の極性は上述の実施例3とは逆とする。二次転写部N2では、中間転写ベルト6の内周面側に接触する内ローラに電圧を印加して、外周面側に接触するローラを対向部材とすることもできる。この場合は、第2の調整電圧Vn2の極性は上述の実施例3と同じとする。このような動作により、中間転写ベルト6が1周する間に、中間転写ベルト6の任意の部分に第1の調整電圧Vn1と第2の調整電圧Vn2とをそれぞれ1回ずつ印加することができる。第3の調整電圧Vn3、第4の調整電圧Vn4についても同様にすることができる。
また、回転可能な導電部材の回転方向の異なる供給部で導電部材に電流を供給する場合に、上流側の供給部で電流が供給された導電部材の部分が下流側の供給部に到達するのに合わせて、下流側供給での電流の供給を開始するような構成としてもよい。
1 感光ドラム
5 一次転写ブラシ
6 中間転写ベルト
8 二次転写ローラ
50 一次転写電源
80 二次転写電源

Claims (18)

  1. 回転可能なイオン導電性の導電部材と、前記導電部材に電流を供給する供給手段と、を有し、画像形成時に前記供給手段によって前記導電部材に電流を供給する画像形成装置において、
    非画像形成時に前記供給手段によって前記導電部材に電流を供給する調整動作を実行させる制御手段を有し、
    前記供給手段は、前記導電部材の回転方向に関して、複数の供給部において前記導電部材に電流を供給し、
    前記制御手段は、前記調整動作において、画像形成時に前記導電部材に供給される電流である画像形成時電流とは逆方向の電流であって前記画像形成時電流の絶対値よりも絶対値が小さい電流が前記導電部材に供給される第1の期間と、前記画像形成時電流と同方向の電流であって前記画像形成時電流の絶対値よりも絶対値が小さい電流が前記導電部材に供給される第2の期間と、を少なくとも1回ずつ設け、前記第2の期間の少なくとも1回は前記第1の期間の後に設けるように制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記調整動作において、前記第1の期間と前記第2の期間とを交互に複数回ずつ設け、複数の前記第1の期間のそれぞれにおいて前記導電部材に供給される電流の絶対値を後の前記第1の期間ほど小さくし、複数の前記第2の期間のそれぞれにおいて前記導電部材に供給される電流の絶対値を後の前記第2の期間ほど小さくするように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記調整動作において、前記第1の期間と前記第2の期間とが交互に複数回ずつ繰り返される交互供給期間を複数回設け、前記第1の期間、前記第2の期間のそれぞれにおいて前記導電部材に供給される電流の絶対値を後の前記交互供給期間ほど小さくするように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、一の交互供給期間の複数の前記第1の期間において前記導電部材に供給される電流の絶対値を略同一とすると共に、一の交互供給期間の複数の前記第2の期間において前記導電部材に供給される電流の絶対値を略同一とするように制御することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記供給手段は、前記導電部材の回転方向に関して所定の間隔ごとに設けられる複数の前記供給部で同期して前記導電部材に対して前記逆方向又は前記同方向の電流を供給し、
    前記制御手段は、複数の前記交互供給期間のうち第1の交互供給期間と前記第1の交互供給期間に続く第2の交互供給期間とのそれぞれにおいて、前記第1の期間、及び前記第2の期間のそれぞれの長さを、前記所定の間隔を前記導電部材が移動するのにかかる時間と略同一とすることを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形成装置。
  6. 記制御手段は、前記調整動作において、前記導電部材を回転させ、前記導電部材の回転方向における同じ位置に対して前記画像形成時電流とは逆方向の電流と同方向の電流の両方が供給されるように制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記供給手段は、複数の前記供給部で同期して同方向の電流を前記導電部材に供給することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、前記調整動作において、前記導電部材の回転方向に関する全域に対して前記画像形成時電流とは逆方向の電流と同方向の電流の両方が供給されるように制御することを特徴とする請求項のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. トナー像を担持する像担持体と、
    前記像担持体からトナー像が転写されるか、又は前記像担持体からトナー像が転写される転写材を担持する、イオン導電性の導電部材で形成された層を有する回転可能な無端状のベルトと、
    前記ベルトを介して前記像担持体に対向して配置され、前記ベルトに接触して供給部を形成し、画像形成時に前記ベルトに電流を供給することによって前記像担持体から前記ベルト又は前記ベルトに担持された転写材にトナー像を転写させる転写部材と、
    を有する画像形成装置において、
    非画像形成時に前記転写部材によって前記ベルトに電流を供給する調整動作を実行させる制御手段を有し、
    前記制御手段は、前記調整動作において、前記ベルトを回転させると共に、画像形成時に前記ベルトに供給される電流である画像形成時電流とは逆方向の電流であって前記画像形成時電流の絶対値よりも絶対値が小さい電流が前記ベルトに供給される第1の期間と、前記画像形成時電流と同方向の電流であって前記画像形成時電流の絶対値よりも絶対値が小さい電流が前記ベルトに供給される第2の期間と、を少なくとも1回ずつ設け、前記第2の期間の少なくとも1回は前記第1の期間の後に設け、前記ベルトの回転方向における同じ位置に対して前記画像形成時電流とは逆方向の電流と同方向の電流の両方が供給されるように制御することを特徴とする画像形成装置。
  10. 前記制御手段は、前記調整動作において、前記第1の期間と前記第2の期間とを交互に複数回ずつ設け、複数の前記第1の期間のそれぞれにおいて前記ベルトに供給される電流の絶対値を後の前記第1の期間ほど小さくし、複数の前記第2の期間のそれぞれにおいて前記ベルトに供給される電流の絶対値を後の前記第2の期間ほど小さくするように制御することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  11. 前記制御手段は、前記調整動作において、前記第1の期間と前記第2の期間とが交互に複数回ずつ繰り返される交互供給期間を複数回設け、前記第1の期間、前記第2の期間のそれぞれにおいて前記ベルトに供給される電流の絶対値を後の前記交互供給期間ほど小さくするように制御することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  12. 前記制御手段は、一の交互供給期間の複数の前記第1の期間において前記ベルトに供給される電流の絶対値を略同一とすると共に、一の交互供給期間の複数の前記第2の期間において前記ベルトに供給される電流の絶対値を略同一とするように制御することを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記ベルトの回転方向に沿って、複数の前記像担持体と、複数の前記像担持体のそれぞれに対応して配置された複数の前記転写部材と、を有し、
    複数の前記転写部材は、前記ベルトの回転方向に関して所定の間隔ごとに設けられる複数の前記供給部で同期して前記ベルトに対して前記逆方向又は前記同方向の電流を供給し、
    前記制御手段は、複数の前記交互供給期間のうち第1の交互供給期間と前記第1の交互供給期間に続く第2の交互供給期間とのそれぞれにおいて、前記第1の期間、及び前記第2の期間のそれぞれの長さを、前記所定の間隔を前記ベルトが移動するのにかかる時間と略同一とすることを特徴とする請求項11又は12に記載の画像形成装置。
  14. 前記ベルトの回転方向に沿って複数の前記像担持体と、複数の前記像担持体のそれぞれに対応して配置された複数の前記転写部材と、を有し、
    複数の前記転写部材は、前記ベルトの回転方向に関する複数の前記供給部において同期して同じ方向の電流を前記ベルトに供給することを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記制御手段は、前記調整動作において、前記ベルトを回転させ、前記ベルトの回転方向に関する同じ位置に対して、前記画像形成時電流とは逆方向の電流と同方向の電流の両方が供給されるように制御することを特徴とする請求項9〜14のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  16. 前記制御手段は、前記調整動作において、前記ベルトの回転方向に関する全域に対して前記画像形成時電流とは逆方向の電流と同方向の電流の両方が供給されるように制御することを特徴とする請求項15のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  17. 前記転写部材は、導電性を有するブラシ部材であることを特徴とする請求項9〜16のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  18. 前記ベルトの回転方向に沿って、複数の前記像担持体と、複数の前記像担持体のそれぞれに対応して配置された複数の前記転写部材と、複数の前記転写部材に電圧を印加する共通の転写電源と、を有し、
    前記転写電源から複数の前記転写部材に電圧を印加することによって、複数の前記転写部材から前記ベルトに電流を供給することを特徴とする請求項9〜17のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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