JP6500763B2 - 双晶欠陥発生領域の除去方法およびシリコンウェーハの製造方法 - Google Patents

双晶欠陥発生領域の除去方法およびシリコンウェーハの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、双晶欠陥発生領域の除去方法およびシリコンウェーハの製造方法に関する。
従来、シリコン単結晶を製造する方法として、CZ法(チョクラルスキー法)が知られている。CZ法で製造されたシリコン単結晶に発生する欠陥の1つとして、双晶欠陥がある。双晶欠陥とは、シリコン単結晶の育成中にある一定方向の応力が加わり、隣接した部分の一方が他方の鏡像となるような規則的原子配列の塑性変形が生じた場合に、発生する面欠陥である。例えば、面方位が<111>のシリコン単結晶には、面方位が<511>の双晶欠陥が発生する。
このような双晶欠陥は、シリコンウェーハの製品歩留まりを低下させる原因となることから、双晶欠陥を抑制するための検討がなされている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、シリコン単結晶の引き上げ速度Vと結晶温度勾配Gの比のV/G値を、無欠陥結晶を得るためにOSF領域が出現するV/G値よりも小さい範囲とし、かつ、格子間シリコンの凝集体として形成される転位クラスター領域(I−Rich領域)と格子間シリコン優勢の無欠陥領域(Ni領域)との境界V/G値より0.2〜0.5%大きい値の範囲として、シリコン単結晶を製造する方法が記載されている。
特開2011−225409号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法によりシリコン単結晶を製造しても、何らかの要因で双晶欠陥が発生した場合には、その発生位置の特定に多大な時間が費やされてしまい、シリコンウェーハの製造効率が低下するおそれがある。
本発明の目的は、シリコンウェーハの製造効率の低下を抑制可能な双晶欠陥発生領域の除去方法およびシリコンウェーハの製造方法を提供することにある。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、双晶欠陥の発生状態とシリコン単結晶の面方位との間に相関があることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
本発明の双晶欠陥発生領域の除去方法は、シリコン単結晶の直胴部から円板状または円柱状の第1の評価サンプルを取得する第1のサンプル取得工程と、前記第1の評価サンプルの第1の評価面における外周縁から双晶欠陥までの距離を測定する距離測定工程と、以下の式(1)を用いて第1の推定距離Eを算出する第1の推定距離算出工程と、以下の式(3)を用いて第2の推定距離Fを算出する第2の推定距離算出工程と、前記直胴部における前記第1の評価面に対応する基準位置から前記シリコン単結晶の軸に沿う第1の方向に前記第1の推定距離Eだけ離れた位置が、第2の評価面となる円板状または円柱状の第2の評価サンプルを取得する第2のサンプル取得工程と、前記第2の評価面に双晶欠陥が存在するか否かを判断する判断工程と、前記判断工程での判断結果に基づいて、双晶欠陥発生領域を推定する第1の発生領域推定工程と、前記直胴部から前記双晶欠陥発生領域を除去する除去工程とを備え、前記第1の発生領域推定工程において、前記判断工程で前記双晶欠陥が存在すると判断した場合、前記基準位置から前記第1の方向に前記第2の推定距離Fだけ離れた位置と、前記基準位置から前記第1の方向と反対の第2の方向に前記第1の推定距離Eだけ離れた位置との間の領域を、前記双晶欠陥発生領域として推定し、前記判断工程で前記双晶欠陥が存在しないと判断した場合、前記基準位置から前記第1の方向に前記第1の推定距離Eだけ離れた位置と、前記基準位置から前記第2の方向に前記第2の推定距離Fだけ離れた位置との間の領域を、前記双晶欠陥発生領域として推定することを特徴とする。
E=L×tan(α) … (1)
L:前記第1の評価面の外周縁から双晶欠陥までの距離であり、
以下の式(2)を満たす。
α:前記シリコン単結晶の面方位に基づき推定される前記双晶欠陥と
前記シリコン単結晶の軸に対する直交面とのなす角度
L≦D/2 … (2)
D:前記直胴部の直径
F=(D−L)×tan(α) … (3)
本発明の双晶欠陥発生領域の除去方法において、前記第1の推定距離算出工程と前記第2の推定距離算出工程との間に、前記第1の評価面の外周縁から双晶欠陥までの距離が前記直胴部の直径の半分と等しいか否かを判定する距離判定工程と、前記基準位置から前記第1の方向に前記第1の推定距離Eだけ離れた位置と、前記基準位置から前記第2の方向に前記第1の推定距離Eだけ離れた位置との間の領域を、前記双晶欠陥発生領域として推定する第2の発生領域推定工程とを備え、前記距離判定工程において、前記距離が前記直径の半分と等しいと判定した場合、前記第2の推定距離算出工程から前記第1の発生領域推定工程に至る工程を行わずに、前記第2の発生領域推定工程を行い、前記距離が前記直径の半分と等しくないと判定した場合、前記第2の発生領域推定工程を行わずに、前記第2の推定距離算出工程から前記第1の発生領域推定工程に至る工程を行うことが好ましい。
本発明によれば、第1の評価面の外周縁から双晶欠陥までの距離が直胴部の直径の半分と等しい場合には、等しくない場合と比べて工程数を減らすことができ、シリコンウェーハの製造効率を向上させることができる。
本発明の双晶欠陥発生領域の除去方法において、前記第1のサンプル取得工程は、高さが以下の式(4)を用いて算出される寸法G以下の円柱状のブロックを前記直胴部から取得する第1の切断工程と、前記ブロックから円板状の前記第1の評価サンプルを取得する第2の切断工程とを備えていることが好ましい。
G=D×tan(α) … (4)
本発明によれば、高さが寸法Gの円柱状のブロックでは、双晶欠陥における第1の方向側の端部がブロックの第1の方向側の端部に位置し、第2の方向側の端部がブロックの第2の方向側の端部に位置する。このため、寸法G以下のブロックを取得することで、双晶欠陥の端部を当該ブロックの両端面のうち少なくとも一方に位置させることができ、当該ブロックの端部から、双晶欠陥が発生している第1の評価サンプルを取得できる可能性を高めることができる。したがって、シリコンウェーハの製造効率の低下を抑制できる。
一方、寸法Gを超えるブロックでは、双晶欠陥の両端部がブロック内部に位置する場合があり、この場合には、当該ブロックの両端部から、双晶欠陥が発生している第1の評価サンプルを取得することができず、シリコンウェーハの製造効率が低下してしまう。
本発明のシリコンウェーハの製造方法は、上述の双晶欠陥発生領域の除去方法で双晶欠陥発生領域が除去されたシリコン単結晶の直胴部から、シリコンウェーハを切り出すことを特徴とする。
本発明によれば、予め双晶欠陥発生領域が除去されたシリコン単結晶の直胴部から、シリコンウェーハを切り出すことができ、シリコンウェーハの製造効率を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る双晶欠陥発生領域の推定方法の説明図であり、(A)は双晶欠陥が発生しているシリコン単結晶の縦断面図、(B)は(A)のB−B線に沿った断面図。 前記一実施形態の双晶欠陥発生領域の除去方法を示すフローチャート。 前記双晶欠陥発生領域の除去方法を示すフローチャートであり、図2に続く処理を示す。 前記双晶欠陥発生領域の除去方法の説明図。 前記双晶欠陥発生領域の除去方法の説明図であり、図4に続く内容を示す。
[実施形態]
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
なお、本実施形態において、シリコン単結晶を切断する方向は、特に限定しない場合には、シリコン単結晶の軸に直交する方向である。ここで、軸に直交するとは、軸に対して90°に交わることの他、本発明の効果を奏しうる範囲であれば、90°より大きい場合や小さい場合も含むことを意味する。
〔双晶欠陥発生領域の推定方法〕
まず、双晶欠陥発生領域の推定方法について説明する。
図1(A)に示すように、CZ法で製造されたシリコン単結晶1は、肩部2と、直胴部3と、テール部4とを備えている。なお、図1(A)は、シリコン単結晶1を当該シリコン単結晶1の軸Cを通る平面で切断した縦断面図である。また、図1(B)は、図1(A)のB−B線に沿った断面図である。
双晶欠陥Tは、直胴部3の外周面または内部を基点にして発生し、図1(A)における右端縁と左端縁とを結ぶ面欠陥である。なお、双晶欠陥Tは、例えば直胴部3の右端縁と内部とを結び左端縁まで到達しない場合もある。
本発明者は、双晶欠陥Tに関して鋭意研究を重ねた結果、シリコン単結晶1の面方位と、双晶欠陥Tとシリコン単結晶1の軸Cに対する直交面とのなす角度αとの間に、以下の表1に示す相関があることを見出した。
Figure 0006500763
そして、表1の関係を利用して、双晶欠陥発生領域を推定する。
具体的には、直胴部3を切断して評価サンプルを取得する。評価サンプルとしては、テール部4側の円柱部分をそのまま用いてもよいし、切断面よりテール部4側をさらに切断することで得られる円板部分を用いてもよい。なお、評価サンプルは、肩部2側の円筒部分または円板部分であってもよい。
次に、評価サンプルの切断面を評価面30とし、この評価面30における外周縁から双晶欠陥Tまでの距離Lを測定する。双晶欠陥Tを顕在化させ目視で確認できるようにするために、この距離Lの測定前に、評価前処理を行うことが好ましい。
評価前処理は、熱処理と、エッチング処理とを含む。
熱処理は、温度が1110℃以上1200℃以下、処理時間が1時間以上4.3時間以下の条件で行われることが好ましい。
エッチング処理は、熱処理が行われた評価サンプルに対して行われ、取代が10μm程度であることが好ましい。エッチング処理は、シリコン単結晶1の抵抗値によってエッチングレートが異なるため、抵抗値によって異なるエッチング液を用いることが好ましい。具体的には、シリコン単結晶1の抵抗値が1Ω・cm以上の場合、セコエッチング液を用い、1Ω・cm未満の場合、ライトエッチング液を用いることが好ましい。セコエッチング液およびライトエッチング液の成分を以下の表2に示す。
Figure 0006500763
次に、距離Lとシリコン単結晶1の面方位とに基づいて、双晶欠陥Tの発生領域を推定する。
具体的には、まず、以下の式(1)を用いて第1の推定距離Eを算出する。このとき、角度αとして、シリコン単結晶1の面方位に基づき表1から得られる値を適用する。
式(1)により、評価面30から双晶欠陥Tにおける肩部2側の端部T1までの理論上の第1の推定距離Eを、計算により求めることができる。
E=L×tan(α) … (1)
L:評価面30(第1の評価面311A(後述))における
外周縁から双晶欠陥Tまでの距離であり、以下の式(2)を満たす。
α:シリコン単結晶1の面方位に基づき推定される双晶欠陥Tと
シリコン単結晶1の軸Cに対する直交面とのなす角度
L≦D/2 … (2)
D:直胴部3の直径
また、以下の式(3)を用いて第2の推定距離Fを算出する。
式(3)により、評価面30から双晶欠陥Tにおけるテール部4側の端部T2までの理論上の第2の推定距離Fを、計算により求めることができる。
F=(D−L)×tan(α) … (3)
D:直胴部3の直径
そして、評価面30を基準位置Rとした場合、基準位置Rから肩部2側に第1の推定距離Eだけ離れた位置と、基準位置Rからテール部4側に第2の推定距離Fだけ離れた位置との間の円柱状の領域を、双晶欠陥Tが発生している双晶欠陥発生領域3Aして推定する。
〔双晶欠陥発生領域の除去方法〕
次に、双晶欠陥発生領域の除去方法について説明する。
まず、図2に示すように、シリコン単結晶1の直胴部3から円柱状の第1のブロック31を取得する(ステップS1:第1の切断工程)。このステップS1において、直胴部3を切断して円柱状の複数のブロックに分割し、そのうちの1つを第1のブロック31として取得する。また、図4に示すように、第1のブロック31の高さは、以下の式(4)を用いて算出される寸法G以下であることが好ましい。
G=D×tan(α) … (4)
D:直胴部3の直径
α:シリコン単結晶1の面方位に基づき推定される双晶欠陥Tと
シリコン単結晶1の軸Cに対する直交面とのなす角度
このように、第1のブロック31の高さを寸法G以下にすることで、双晶欠陥Tの端部を当該第1のブロック31の少なくとも一方の端面に位置させることができ、当該第1のブロック31の端部から、双晶欠陥Tが発生している第1の評価サンプル311を取得できる可能性を高めることができる。したがって、シリコンウェーハの製造効率の低下を抑制できる。なお、シリコン単結晶1を複数のブロックに分割する際には、各ブロックの長さは同じであってもよいし、異なっていてもよい。
次に、図4に示すように、第1のブロック31から円板状の第1の評価サンプル311を取得する(ステップS2:第2の切断工程)。このステップS2において、第1のブロック31を切断することで、肩部2側の切断面を第1の評価面311Aとする第1の評価サンプル311を取得する。なお、第1の評価サンプル311の厚さは、1mm程度であることが好ましいが、それ以上でもそれ以下であってもよい。また、第1の評価サンプル311は、円柱状であってもよい。さらに、第1のブロック31のテール部4側の切断面を第1の評価面311Aとする第1の評価サンプル311を取得してもよい。
上述したステップS1,S2の処理により、第1のサンプル取得工程が構成される。
この後、上記双晶欠陥発生領域の推定方法で説明した評価前処理を第1の評価サンプル311に対して行い(ステップS3)、第1の評価面311Aにおける外周縁から双晶欠陥Tまでの距離Lを測定する(ステップS4:距離測定工程)。
なお、第1の評価サンプル311に双晶欠陥Tが存在しないこともあり得る。第1のブロック31に双晶欠陥Tが存在するが、端部T1が第1の評価サンプル311よりもテール部4側に存在する場合や、第1のブロック31に双晶欠陥Tが存在せず、他のブロックに双晶欠陥Tが存在する場合である。前者の場合には、第1のブロック31のテール部4側から第1の評価サンプル311を取得すれば距離Lを測定することができ、後者の場合には、他のブロックを第1のブロック31として取得し、この第1のブロック31から第1の評価サンプル311を取得すれば距離Lを測定することができる。
次に、上記式(1)を用いて第1の推定距離Eを算出し(ステップS5:第1の推定距離算出工程)、距離Lが直胴部3の直径Dの半分と等しいか否かを判断する(ステップS6:距離判定工程)。
このステップS6において、距離Lが直径Dの半分と等しいと判断した場合、基準位置R(直胴部3における第1の評価面311Aに対応する位置)から第2の方向としての肩部2側の方向に第1の推定距離Eだけ離れた位置と、基準位置Rから第1の方向としてのテール部4側の方向に第1の推定距離Eだけ離れた位置との間の領域を、双晶欠陥発生領域として推定する(ステップS7:第2の発生領域推定工程)。その後、ステップS7で推定した双晶欠陥発生領域を除去して(ステップS8:除去工程)、処理が終了する。
このようなステップS6〜S8の処理を行うことにより、距離Lが直径Dの半分と等しい場合には、等しくない場合と比べて工程数を減らすことができ、シリコンウェーハの製造効率を向上させることができる。
一方、ステップS6において、距離Lが直径Dの半分と等しくないと判断した場合、図3に示すように、上記式(3)を用いて第2の推定距離Fを算出する(ステップS9:第2の推定距離算出工程)。その後、基準位置Rから軸Cに沿うテール部4側に第1の推定距離Eだけ離れた位置を切断し、この切断面が第2の評価面312Aとなるような円板状の第2の評価サンプルを取得する(ステップS10:第2のサンプル取得工程)。なお、第2の評価サンプル312の厚さは、1mm程度であることが好ましいが、それ以上でもそれ以下であってもよい。また、第2の評価サンプル312は、円柱状であってもよい。さらに、本発明の第1の方向を肩部2側の方向にした場合、基準位置Rから肩部2側に第1の推定距離Eだけ離れた位置から、第2の評価サンプル312を取得してもよい。この場合、第2の評価サンプル312は、第1のブロック31の肩部2側に位置する他のブロックから取得される。
この後、第2の評価サンプル312に対してステップS3と同様の評価前処理を行い(ステップS11)、第2の評価面312Aに双晶欠陥Tが存在するか否かを判断する(ステップS12:判断工程)。
このステップS12において、双晶欠陥Tが存在すると判断した場合、基準位置Rからテール部4側に第2の推定距離Fだけ離れた位置と、基準位置Rから肩部2側に第1の推定距離Eだけ離れた位置との間の領域を、双晶欠陥発生領域3Aとして推定し(ステップS13:第1の発生領域推定工程)、ステップS8の処理を行う。一方、ステップS12において、双晶欠陥Tが存在しないと判断した場合、基準位置Rからテール部4側に第1の推定距離Eだけ離れた位置と、基準位置Rから肩部2側に第2の推定距離Fだけ離れた位置との間の領域を、双晶欠陥発生領域3Aとして推定する(ステップS14:第1の発生領域推定工程)。
例えば、図5に実線で示す双晶欠陥Tが発生した場合、ステップS12において第2の評価面312Aに双晶欠陥Tが存在すると判断する。そして、ステップS13において、基準位置Rからテール部4側に第2の推定距離Fだけ離れた位置と、基準位置Rから肩部2側に第1の推定距離Eだけ離れた位置との間の領域を、双晶欠陥発生領域3Aとして推定する。
一方、図5に二点鎖線に示す双晶欠陥Tが発生した場合、ステップS12において第2の評価面312Aに双晶欠陥Tが存在しないと判断して、ステップS14において、基準位置Rからテール部4側に第1の推定距離Eだけ離れた位置と、基準位置Rから肩部2側に第2の推定距離Fだけ離れた位置との間の領域を、双晶欠陥発生領域3Aとして推定する。
その後、ステップS8の処理により双晶欠陥発生領域3Aを除去して、処理が終了する。
[実施形態の作用効果]
上記実施形態では、第1の評価サンプル311における外周縁から双晶欠陥Tまでの距離Lと、シリコン単結晶1の面方位とを調べるだけで、双晶欠陥発生領域3Aを製品化の対象から除去することができ、シリコンウェーハの製造効率の低下を抑制できる。
特に、式(1)、式(3)を用いることで、双晶欠陥発生領域3Aを容易に推定することができる。
[他の実施形態]
なお、本発明は上記実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の改良ならびに設計の変更などが可能であり、その他、本発明の実施の際の具体的な手順、及び構造などは本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などとしてもよい。
例えば、ステップS5の処理後、ステップS6,S7の処理を行わずに、ステップS9〜S14,S8の処理を行ってもよい。
第1の推定距離Eを算出した後、第2の推定距離Fを算出せずに、基準位置から第1の方向および第2の方向(両方向)にそれぞれ第1の推定距離Eだけ離れた位置を、双晶欠陥発生領域として推定して除去してもよい。また、第1の推定距離Eを算出せずに、第2の推定距離Fを算出し、基準位置から両方向にそれぞれ第2の推定距離Fだけ離れた位置を、双晶欠陥発生領域として推定してもよい。これらの場合、推定された双晶欠陥発生領域のうち、一方の端部は双晶欠陥Tの端部と一致し、他方の端部は双晶欠陥の端部と一致しないが、双晶欠陥Tの両端部の位置を推定できない従来の構成と比べて、シリコンウェーハの製造効率の低下を抑制できる。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
まず、面方位が<100>、直径Dが301mmのシリコン単結晶1を準備した。
そして、このシリコン単結晶1の直胴部3における肩部2側の端部を0mmとし、図4に示すように、この端部からテール部4側に830mm離れた位置を第1の評価面311Aとする第1の評価サンプル311を取得した。第1の評価サンプル311の厚さは約1mmであった。
次に、第1の評価サンプル311に対して評価前処理を行った後、第1の評価面311Aを集光灯下で目視して、外周縁から双晶欠陥Tまでの距離Lを測定した。また、直径Dと距離Lとの差分を算出した。その結果を、以下の表3に示す。
Figure 0006500763
次に、上記式(1)を用いて、第1の推定距離Eを算出した。式(1)のLに「51mm」、αに「54.74°」を代入した結果、第1の推定距離Eは「72mm」であった。
そして、第1の評価面311Aに対応する830mmの位置を基準位置Rとして、図5に実線で示すように、この基準位置Rからテール部4側に72mm離れた位置を第2の評価面312Aとする第2の評価サンプル312を取得した。また、図5に二点鎖線で示すように、基準位置Rから肩部2側に72mm離れた位置を第3の評価面323Aとする第3の評価サンプル323を取得した。
この後、第2,第3の評価サンプル312,323に対して評価前処理を行い、第1の評価サンプル311と同様の評価を行った。その結果を、以下の表4に示す。
Figure 0006500763
表4に示すように、第2の評価サンプル312に双晶欠陥Tが存在しているが、第3の評価サンプル323に双晶欠陥Tが存在していないことが確認できた。このことから、双晶欠陥Tの肩部2側の端部T1が、第3の評価面323Aとほぼ同じ位置に存在すると推定することができる。
次に、上記式(3)を用いて、第2の推定距離Fを算出した。式(3)のDに「301mm」、Lに「51mm」、αに「54.74°」を代入した結果、第2の推定距離Fは「354mm」であった。
そして、図5に二点鎖線で示すように、基準位置Rからテール部4側に354mm離れた位置を第4の評価面334Aとする第4の評価サンプル334を取得した。
この後、第4の評価サンプル334に対して評価前処理を行い、第1の評価サンプル311と同様の評価を行った。その結果を、以下の表5に示す。
Figure 0006500763
表5に示すように、第4の評価サンプル334に双晶欠陥Tが存在していないことが確認できた。このことから、双晶欠陥Tのテール部4側の端部T2が、第4の評価面334Aとほぼ同じ位置に存在すると推定することができる。
以上のことから、基準位置Rから肩部2側に第1の推定距離Eである72mmだけ離れた位置(758mmの位置)と、テール部4側に第2の推定距離Fである354mmだけ離れた位置(1184mmの位置)との間の領域を、双晶欠陥発生領域3Aとして推定できることが確認できた。
そして、第1の評価面311Aの外周縁から双晶欠陥Tまでの距離Lとシリコン単結晶1の面方位とを調べるだけで、双晶欠陥発生領域3Aをシリコンウェーハの製品化の対象から除去することができ、シリコンウェーハの製造効率の低下を抑制できることが確認できた。
1…シリコン単結晶、3…直胴部、311…第1の評価サンプル、312…第2の評価サンプル、T…双晶欠陥。

Claims (4)

  1. シリコン単結晶の直胴部から円板状または円柱状の第1の評価サンプルを取得する第1のサンプル取得工程と、
    前記第1の評価サンプルの第1の評価面における外周縁から双晶欠陥までの距離を測定する距離測定工程と、
    以下の式(1)を用いて第1の推定距離Eを算出する第1の推定距離算出工程と、
    以下の式(3)を用いて第2の推定距離Fを算出する第2の推定距離算出工程と、
    前記直胴部における前記第1の評価面に対応する基準位置から前記シリコン単結晶の軸に沿う第1の方向に前記第1の推定距離Eだけ離れた位置が、第2の評価面となる円板状または円柱状の第2の評価サンプルを取得する第2のサンプル取得工程と、
    前記第2の評価面に双晶欠陥が存在するか否かを判断する判断工程と、
    前記判断工程での判断結果に基づいて、双晶欠陥発生領域を推定する第1の発生領域推定工程と、
    前記直胴部から前記双晶欠陥発生領域を除去する除去工程とを備え、
    前記第1の発生領域推定工程において、
    前記判断工程で前記双晶欠陥が存在すると判断した場合、前記基準位置から前記第1の方向に前記第2の推定距離Fだけ離れた位置と、前記基準位置から前記第1の方向と反対の第2の方向に前記第1の推定距離Eだけ離れた位置との間の領域を、前記双晶欠陥発生領域として推定し、
    前記判断工程で前記双晶欠陥が存在しないと判断した場合、前記基準位置から前記第1の方向に前記第1の推定距離Eだけ離れた位置と、前記基準位置から前記第2の方向に前記第2の推定距離Fだけ離れた位置との間の領域を、前記双晶欠陥発生領域として推定することを特徴とする双晶欠陥発生領域の除去方法。
    E=L×tan(α) … (1)
    L:前記第1の評価面の外周縁から双晶欠陥までの距離であり、
    以下の式(2)を満たす。
    α:前記シリコン単結晶の面方位に基づき推定される前記双晶欠陥と
    前記シリコン単結晶の軸に対する直交面とのなす角度
    L≦D/2 … (2)
    D:前記直胴部の直径
    F=(D−L)×tan(α) … (3)
  2. 請求項に記載の双晶欠陥発生領域の除去方法において、
    前記第1の推定距離算出工程と前記第2の推定距離算出工程との間に、前記第1の評価面の外周縁から双晶欠陥までの距離が前記直胴部の直径の半分と等しいか否かを判定する距離判定工程と、
    前記基準位置から前記第1の方向に前記第1の推定距離Eだけ離れた位置と、前記基準位置から前記第2の方向に前記第1の推定距離Eだけ離れた位置との間の領域を、前記双晶欠陥発生領域として推定する第2の発生領域推定工程とを備え、
    前記距離判定工程において、前記距離が前記直径の半分と等しいと判定した場合、前記第2の推定距離算出工程から前記第1の発生領域推定工程に至る工程を行わずに、前記第2の発生領域推定工程を行い、前記距離が前記直径の半分と等しくないと判定した場合、前記第2の発生領域推定工程を行わずに、前記第2の推定距離算出工程から前記第1の発生領域推定工程に至る工程を行うことを特徴とする双晶欠陥発生領域の除去方法。
  3. 請求項または請求項に記載の双晶欠陥発生領域の除去方法において、
    前記第1のサンプル取得工程は、高さが以下の式(4)を用いて算出される寸法G以下の円柱状のブロックを前記直胴部から取得する第1の切断工程と、前記ブロックから円板状の前記第1の評価サンプルを取得する第2の切断工程とを備えていることを特徴とする双晶欠陥発生領域の除去方法。
    G=D×tan(α) … (4)
  4. 請求項から請求項のいずれか一項に記載の双晶欠陥発生領域の除去方法で双晶欠陥発生領域が除去されたシリコン単結晶の直胴部から、シリコンウェーハを切り出すことを特徴とするシリコンウェーハの製造方法。
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