JP6500197B2 - 車室内用照明装置 - Google Patents
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Description
この照明装置によると、死角となる映像を投射することから、走行中の安全性を高めることができる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、車両の乗員への負担が少なく、見栄えに優れる車室内用照明装置を提供することを課題とする。
本発明の車室内用照明装置は、
車両外部の景色を撮影するとともに撮影データを出力する撮影部と、
該撮影データから、車室内部に照射する光の発光条件を決定する演算部と、
該演算部が決定した光を該車室内部に照射する発光部と、
を有する車室内用照明装置であって、
該演算部は、該撮影データから予め設定した成分を取り除き、残りの成分から発光する光を決定することを特徴とする。
そして、予め設定する成分を、見栄えの悪い光とすることができる。この場合、運転者だけでなく同乗者も含む車両の搭乗者が視認する車室内の見栄えが向上する。さらに、車両外部の景色を車室内に映し出すことで、空間の広がりを感じることができる。
本発明の車室内用照明装置において、演算部は、撮影データから色度を求め、該色度から発光条件を決定することが好ましい。
本発明の車室内用照明装置において、演算部は、撮影データから色情報を求め、色情報のRGBの明度から予め設定した範囲の明度を取り除くことで発光条件を決定することが好ましい。
本発明の車室内用照明装置において、撮影データからスペクトルを求め、予め設定した範囲の分光成分を取り除くことで、残りの成分から発光する光を演算部で決定し、発光部が発光する。
これらの構成によると、演算部での発光条件の決定を、輝度分布、色度、色情報、スペクトルから行うことができる。
本形態の車室内用照明装置1(以下、照明装置1と称する。)は、図1〜3に示した構成を有する。
本形態の照明装置1は、その概略構成を図1に示したように、カメラ2、ECU3、LED4を有する。カメラ2は、撮影部に相当する。ECU3は、演算部に相当する。LED4は、発光部に相当する。
カメラ2は、車両外部の景色による光(光線)を受光するセンサ(撮像素子)を備える。カメラ2としては、CCD、CMOS等の固体撮像素子を有するカメラや、輝度計、色度計、スペクトル計等の計測装置を例示できる。本形態のカメラ2は、少なくとも輝度を測定できる装置であり、CCDカメラが用いられる。
また、カメラ2の設置位置についても、車両外部の景色を撮影可能な位置であれば、車室内だけでなく車外の任意の位置に設置してもよい。
出力光演算部31は、入力光演算部30で得た色ごとの輝度分布が入力する。そして、入力した輝度分布から、発光する光の色ごとの輝度(発光条件)を決定する。
LED4の光源部を直接視認できない位置に設置しているが、光源部をカバー等で被覆して、光源部を直接視認できない構成としてもよい。
本形態の車室内用照明装置1では、まず、カメラ2で車外の景色を撮影する。カメラ2で撮影した車外の景色を、図4に模式図で示す。図4に示したように、車外の景色は、車両前方の景色であり、道路Rと、その両側に植樹した樹木Tと、を有する。
図5に示した輝度分布は、低輝度側にブロードなピークを有し、かつ高輝度側にシャープな2つのピークを有する。なお、図5に示した輝度分布は、図4の道路Rを含む点での輝度分布である。そして、道路Rの色に対応した輝度は、高輝度側のシャープなピークであり、これらのシャープなピークは、道路Rの路面の輝度分布において特徴的なピークとなる。
そして、出力光演算部31で決定した発光条件は、発光制御部33に入力される。発光制御部33は、発光条件に基づいた光をLED4に発光させる。
本形態の照明装置1は、カメラ2からの入力に基づいて、ECU3が発光条件を決定し、LED4が発光する。そして、ECU3では、撮影データから輝度分布を求め、得られた輝度分布から設定輝度の成分を取り除いて発光する光の発光条件を決定している。本形態では、設定輝度として、運転者の目に対する負担が大きな光に対応した輝度(輝度範囲)を設定している。詳しくは、道路Rとそれよりも高輝度でまぶしき感じる輝度を設定している。
また、本形態の照明装置1は、搭乗者の目にも負担の少ない光で照明しているため、車室内の見栄えが向上する。
本形態の照明装置1は、車室内を照明する光の発光条件を出力光演算部31で決定するときに、複数の輝度分布の平均から決定しているが、最も頻度の高い輝度分布を採用してもよい。
本形態の照明装置1は、色度を用いて発光条件を決定すること以外は、実施形態1と同様な照明装置である。本形態において、特に言及しない構成については、実施形態1と同様である。
本形態の照明装置1は、実施形態1と同様に、カメラ2、ECU3、LED4を有する。
カメラ2は、色度を測定できる。
ECU3は、入力光演算部30、出力光演算部31、記憶部32、及び発光制御部33を有し、カメラ2の撮影データが入力し、LED4が発する光の発光条件を決定し、LED4を発光する。
出力光演算部31は、入力光演算部30で得た色度が入力する。そして、入力した色度から、発光する光の色度(発光条件)を演算し、決定する。
出力演算部31において、発光する光の色度(発光条件)の決定は、例えば、入力光演算部30で抽出した色度と、設定色度とを比較することで行うことができる。
発光制御部33及びLED4(40,41,42)は、実施形態1と同様である。
本形態の照明装置1では、実施形態1と同様に、カメラ2で車外の景色を撮影し、撮影データがECU3の入力光演算部30に入力する。
入力光演算部30では、車外の景色の任意の点での色度を得る。例えば、図6に示した色度(色度図中の「得られた色度」の点)が得られる。
そして、出力光演算部31で決定した発光条件は、発光制御部33に入力される。発光制御部33は、発光条件に基づいた光をLED4に発光させる。
本形態の照明装置1は、ECU3での発光条件の決定を、輝度分布に替えて色度により行ったこと以外は、実施形態1と同様である。すなわち、本形態の照明装置1は、実施形態1の照明装置と同様な効果を発揮できる。
本形態の照明装置1は、色情報を用いて発光条件を決定すること以外は、実施形態1と同様な照明装置である。本形態において、特に言及しない構成については、実施形態1と同様である。
本形態の照明装置1は、実施形態1と同様に、カメラ2、ECU3、LED4を有する。
カメラ2は、色度を測定できる。
出力光演算部31は、入力光演算部30で得られた色情報が入力する。そして、入力した色情報から、発光する光の色情報(発光条件)を演算し、決定する。
そして、出力光演算部31で決定した発光条件は、発光制御部33に入力する。発光制御部33は、発光条件に基づいた光をLED4に発光する。
本形態の照明装置1は、ECU3での発光条件の決定を、輝度分布に替えて色情報により行ったこと以外は、実施形態1と同様である。すなわち、本形態の照明装置1は、実施形態1の照明装置と同様な効果を発揮できる。
本形態の照明装置1は、分光分布を用いて発光条件を決定すること以外は、実施形態1と同様な照明装置である。本形態において、特に言及しない構成については、実施形態1と同様である。本形態の分光分布とは、スペクトルや分光スペクトルとも一般に称される、波長ごとにその強度を求めることで得られる分布である。分光分布は、分光成分に相当する。
本形態の照明装置1は、実施形態1と同様に、カメラ2、ECU3、LED4を有する。
カメラ2は、分光分布を測定できる。本形態のカメラ2は、分光器であってもよい。
出力光演算部31は、入力光演算部30で得られた分光分布が入力する。そして、入力した分光分布から、発光する光の分光分布(発光条件)を演算し、決定する。
そして、出力光演算部31で決定した発光条件は、発光制御部33に入力する。発光制御部33は、発光条件に基づいた光をLED4に発光する。
本形態の照明装置1は、ECU3での発光条件の決定を、分光分布により行ったこと以外は、実施形態1と同様である。すなわち、本形態の照明装置1は、実施形態1の照明装置と同様な効果を発揮できる。
本形態では、特に、紫外〜短波長という目に対する傷害や負担の大きな分光成分を取り除いている。このことは、車室内の見栄えが向上するだけでなく、搭乗者の目に対する負担の増加を抑えることができる。
本形態の照明装置1は、カメラ2が撮影する車外の景色を複数部に分割するとともに、車室内に異なる光を照射すること以外は、実施形態1と同様な照明装置である。本形態において、特に言及しない構成については、実施形態1と同様である。
ECU3では、入力光演算部30が、カメラ2の撮影データから輝度分布を求める。このとき、輝度分布は、左前方部、中央部、右前方部の3つの範囲のそれぞれで求める。
本形態の車室内用照明装置1では、まず、カメラ2で車外の景色を撮影する。
カメラ2で撮影した車外の景色のデータが出力され、ECU3の入力光演算部30に入力する。入力光演算部30では、カメラ2が撮影した車外の景色を、左前方部、中央部、右前方部の3つの範囲に分割し、それぞれの範囲内の任意の点での輝度分布を得る。
本形態の照明装置1は、実施形態1と同様に、カメラ2からの入力に基づいて、ECU3が発光条件を決定し、LED4が発光する。すなわち、本形態の照明装置1は、実施形態1の照明装置と同様な効果を発揮できる。
本形態では、車外の景色を左前方部、中央部、右前方部の3つの範囲に分割しているが、分割数は3つに限定されるものではない。2つ以上に分割することができる。また、車両の幅方向(左右方向)での分割だけでなく、車両の高さ方向(上下方向)に複数部に分割して発光条件を決定してもよい。
各形態の照明装置1では、LED4(40,41,42)をダッシュボード51の下面に設ける構成としているが、これ以外の車室内の場所に設けてもよい。
LED4(40,41,42)を設ける位置としては、車両のドア内面、ピラー部(例えば、Aピラー、Bピラー)、天井内面、シート背面、インパネ下方部等の部位を挙げることができる。
また、各形態の照明装置1では、LED4が車室内部に照射する態様としているが、直接光を照射する形態だけでなく、反射光や透過光を車室内に投影する構成としてもよい。
本形態の照明装置1は、ECU3の構成が異なること以外は、実施形態1と同様な構成である。
本形態の照明装置1は、実施形態1と同様に、カメラ2、ECU3、LED4を有する。本形態の照明装置1の構成を、図9に示した。
カメラ2は、実施形態1と同様な構成である。
入力光演算部30は、カメラ2の撮影データが入力する。そして、入力光演算部30は、カメラ2の撮影データから輝度分布を求める。
本形態の照明装置1は、実施形態1と同様に、カメラ2からの入力に基づいて、ECU3が発光条件を決定し、LED4が発光する。すなわち、本形態の照明装置1は、実施形態1の照明装置と同様な効果を発揮できる。
上記の形態では、外部情報演算部35が、外部情報入力部34に入力した車両の外部情報を参照して設定輝度を決定しているが、外部情報を参照せずに設定輝度を決定してもよい。すなわち、カメラ2の撮影データを蓄積し、蓄積した撮影データから設定輝度を決定してもよい。この場合、撮影データから、頻度の高い輝度分布を算出し、その頻度の高い輝度を設定輝度に決定する。
これらの変形形態においても、実施形態6と同様な効果を発揮できる。
本形態では、外部情報演算部35が外部情報入力部34に入力した車両の外部情報を参照して設定輝度を決定しているが、車両の運転者(搭乗者)が直接、設定輝度や色を決定してもよい。同様に、照明装置1のオン・オフについてても、運転者(搭乗者)が決定してもよい。
これらの変形形態においても、実施形態6と同様な効果を発揮できる。
本形態は、ECU3が、LED4の発光を規制する発光規制部を有する形態である。
太陽光にさらされる昼間等の時間帯は、車室内も十分に明るく、LED4が発光しても、運転者(搭乗者)が十分に視認できない。このような場合には、発光規制部がLED4の発光を規制することで、エネルギーの浪費を抑えることができる。
これらの変形形態においても、実施形態6と同様な効果を発揮できる。
2:カメラ
3:ECU 30:入力光演算部
31:出力光演算部 32:記憶部
33:発光制御部
34:外部情報入力部 35:外部情報演算部
4:LED
50:バックミラー 51:ダッシュボード
Claims (13)
- 車両外部の景色を撮影するとともに撮影データを出力する撮影部と、
該撮影データから、車室内部に照射する光の発光条件を決定する演算部と、
該演算部が決定した光を該車室内部に照射する発光部と、
を有する車室内用照明装置であって、
該演算部は、該撮影データから輝度分布、色情報、スペクトルのいずれかからなる成分範囲を求め、該成分範囲から予め設定した成分範囲を取り除き、残りの成分範囲から発光する光を決定することを特徴とする車室内用照明装置。 - 前記演算部は、前記撮影データから前記輝度分布の成分範囲を求め、該輝度分布の成分範囲から予め設定した一定以上の成分範囲を取り除くことで前記発光条件を決定する請求項1記載の車室内用照明装置。
- 前記演算部は、前記撮影データから前記輝度分布の成分範囲を求め、該輝度分布の成分範囲から予め設定した成分範囲を取り除くことで前記発光条件を決定する請求項1記載の車室内用照明装置。
- 前記演算部は、前記予め設定した範囲の輝度の成分範囲を取り除いた輝度分布の成分範囲を複数箇所で求め、各該輝度分布の成分範囲の平均,最も頻度の高い該輝度分布の成分範囲より選ばれる輝度分布の成分範囲をもつ光を前記発光条件とする請求項3記載の車室内用照明装置。
- 前記演算部は、前記撮影データから前記色情報の成分範囲を求め、該色情報のRGB明度分布の成分範囲から予め設定した範囲のRGB明度分布の成分範囲を取り除くことで前記発光条件を決定する請求項1記載の車室内用照明装置。
- 前記演算部は、前記予め設定した範囲の色情報の成分範囲を取り除いた前記色情報の成分範囲を複数箇所で求め、各該色情報の成分範囲の平均の値,最も頻度の高い該色情報の値より選ばれる色情報の光を前記発光条件とする請求項5記載の車室内用照明装置。
- 前記演算部は、前記撮影データから前記スペクトルを求め、該スペクトルから予め設定した範囲のスペクトルを取り除くことで前記発光条件を決定する請求項1記載の車室内用照明装置。
- 車両外部の景色を撮影するとともに撮影データを出力する撮影部と、
該撮影データから、車室内部に照射する光の発光条件を決定する演算部と、
該演算部が決定した光を該車室内部に照射する発光部と、
を有する車室内用照明装置であって、
該演算部は、該撮影データから色度を求め、該色度から予め設定した色度の範囲と反対に彩度を上げるように変更して該発光条件とすることを特徴とする車室内用照明装置。 - 前記演算部は、前記予め設定した色度の範囲と反対に彩度を上げた光の色度を複数箇所で求め、各該色度の平均,最も頻度の高い該色度より選ばれる色度の光を前記発光条件に決定する請求項8記載の車室内用照明装置。
- 前記撮影データを記憶する記憶部を有し、
前記演算部は、該記憶部が記憶した該撮影データから、前記予め設定した成分範囲を決定する請求項1〜9のいずれか1項に記載の車室内用照明装置。 - 前記記憶部は、さらに、前記車両の位置情報及び/又は時間情報を記憶し、
前記演算部は、該車両の位置情報及び/又は時間情報も参照して、前記予め設定した成分範囲の光を決定する請求項10記載の車室内用照明装置。 - それぞれ独立して発光可能な複数の前記発光部を備え、
前記演算部は、各該発光部の発光条件をそれぞれ決定する請求項1〜11のいずれか1項に記載の車室内用照明装置。 - 前記発光部は、照射光が運転者に直接照射されない光源部を有する請求項1〜12のいずれか1項に記載の車室内用照明装置。
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