JP6499138B2 - 車両用の過給装置 - Google Patents
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Description
上記課題を解決するための車両用の過給装置は、排気タービン式の第1過給機と、排気タービン式の第2過給機と、を備えている。前記第1過給機は当該第1過給機の内部の排気を排出する排出管を有し、該排出管は、内側を排気が通過する第1筒状部と、該第1筒状部の先端に設けられている環状の第1フランジと、を備えている。前記第2過給機は当該第2過給機の内部に排気を導入する導入管を有し、該導入管は、内側を排気が通過する第2筒状部と、該第2筒状部の先端に設けられている環状の第2フランジと、を備えている。そして、前記排出管の前記第1フランジと前記導入管の前記第2フランジとが接続されていて、前記第1筒状部と前記第2筒状部とが連通している。さらに車両用の過給装置は、前記第1フランジと前記第2フランジとを締結する締結具を備え、前記締結具は、溝底に向かって幅が狭くなる環状溝を備え、前記各フランジを該環状溝に収容するように該各フランジの周方向に沿って巻きつけられており、前記締結具によって、前記各フランジを、互いに他方のフランジ側へ付勢して締結している。
図1には、本実施形態の過給装置10を備える車載の内燃機関100が図示されている。図1に示すように、内燃機関100は、吸気と燃料とを含む混合気が燃焼される燃焼室91と、図1に示す実線矢印の方向に流れる吸気を燃焼室91に導入する吸気通路92と、燃焼室91から排出された排気が図1に示す破線矢印の方向に流れる排気通路93と、を備えている。
図1に示すように、高圧側過給機20は、排気通路93に配置されているタービン21と、吸気通路92に配置されているコンプレッサ22と、を有している。タービン21は、排気を受けて回転するタービンホイール21Aと、タービンホイール21Aを収容するタービンハウジング30と、を備えている。また、コンプレッサ22は、コンプレッサホイール22Aと、コンプレッサホイール22Aを収容するコンプレッサハウジング25と、を備えている。コンプレッサホイール22Aは、タービンシャフト23を介してタービンホイール21Aに連結されており、タービンホイール21Aと同期して回転する。
排出管31は、タービン21から排出される排気が流れる排気通路としての排出通路321が内側に形成されている第1筒状部32を有している。導入管61は、タービン51に導入される排気が流れる排気通路としての導入通路621が内側に形成されている第2筒状部62を有している。第1筒状部32の内径と第2筒状部62の内径とは互いに等しい。排出管31と導入管61とは、排出管31の先端面35(図中上端面)と導入管61の先端面65(図中下端面)とを突き合わせるとともに、第1筒状部32の中心軸と第2筒状部62の中心軸とが一致するように接続されている。図2及び図3には、第1筒状部32の中心軸及び第2筒状部62の中心軸を、軸線Cとして示している。
図2及び図3に示すように、過給装置10では、Vバンド81を第1フランジ33及び第2フランジ63に対して巻き付けることによって、各フランジ33,63を互いに他方のフランジ側へ付勢する力が第1フランジ33及び第2フランジ63に作用する。これによって、第1フランジ33及び第2フランジ63が締結具80によって締結され、高圧側過給機20の排出管31と低圧側過給機50の導入管61とが接続されている。
さらに、1つの調節ボルトによって内径が調節されるVバンド81によって各フランジ33,63を締結するようにしているため、各フランジをボルト締結する場合と比較して、各フランジ33,63の締結に要するボルトの本数を少なくすることができる。これによって、排出管31と導入管61との接続に要する工程数を減らすことができる。
・排出管31の先端面35と導入管61の先端面65とを向かい合わせにした状態で締結具80によって各フランジ33,63を締結することができるのであれば、排出管31の先端面35と導入管61の先端面65とが当接していなくてもよい。例えば、排出管31の先端面35と導入管61の先端面65とを向かい合わせにした状態で、排出管31の先端面35と導入管61の先端面65との間にガスケットを挟んで締結具80によって締結固定してもよい。凸部37が貫通可能な連通孔がガスケットに設けられていれば、ガスケットを介在させたとしても凸部37と凹部67とを嵌合させることができる。また、このように排出管31の先端面35と導入管61の先端面65との間にガスケットを介在させるのであれば、シール部材84及び、シール部材84を収容する収容溝39を省略してもよい。
・締結具80によって第1フランジ33及び第2フランジ63が締結されているのであれば、高圧側過給機20と低圧側過給機50とを鉛直方向に並べて配設する過給装置に限らず適用することができる。
・凹部67は環状でなくてもよい。凹部と凸部とが嵌合することによって位置合わせを行うことができる形状であればよい。例えば、環状の一部が途切れている略環状の凹部を採用し、こうした凹部に嵌合する凸部を採用することもできる。また、フランジの周方向に沿って複数の凹部を配設し、これら複数の凹部に複数の凸部をそれぞれ嵌合させるようにしてもよい。
・図5に示すように、導入管61に収容溝139を設け、この収容溝139にシール部材84を収容するようにしてもよい。この場合、排出管31と導入管61とが接続されている状態では、シール部材84が排出管31の先端面35に密接することとなる。
・各フランジ33,63を締結具80によって締結することができるのであれば、導入管61及び排出管31のいずれにも、凹部と当該凹部に嵌合される凸部とを設けなくてもよい。
Claims (7)
- 排気タービン式の第1過給機と、排気タービン式の第2過給機と、を備え、
前記第1過給機は当該第1過給機の内部の排気を排出する排出管を有し、該排出管は、内側を排気が通過する第1筒状部と、該第1筒状部の先端に設けられている環状の第1フランジと、を備え、
前記第2過給機は当該第2過給機の内部に排気を導入する導入管を有し、該導入管は、内側を排気が通過する第2筒状部と、該第2筒状部の先端に設けられている環状の第2フランジと、を備え、
前記排出管の前記第1フランジと前記導入管の前記第2フランジとが接続されており、前記第1筒状部と前記第2筒状部とが連通している車両用の過給装置であって、
前記第1フランジと前記第2フランジとを締結する締結具を備え、
前記締結具は、溝底に向かって幅が狭くなる環状溝を備え、前記各フランジを該環状溝に収容するように該各フランジの周方向に沿って巻きつけられており、前記締結具によって、前記各フランジを、互いに他方のフランジ側へ付勢して締結しており、
前記第1フランジ及び前記第2フランジのいずれか一方のフランジには、収容溝が設けられており、
前記収容溝は、前記排出管及び前記導入管のうち前記一方のフランジを備える管における排気の通路を囲むように環状に形成されており、
前記収容溝には環状のシール部材が配設されており、
前記第1フランジ及び前記第2フランジのうち、前記収容溝が設けられていない他方のフランジに前記シール部材が密接しており、
前記各フランジが並ぶ方向を軸方向とするとき、前記各フランジの径方向における前記収容溝の配置位置において、前記第1フランジ及び前記第2フランジのうち、前記収容溝が設けられている前記一方のフランジの前記軸方向の寸法が、当該収容溝が設けられていない前記他方のフランジの前記軸方向の寸法よりも大きい車両用の過給装置。 - 前記排出管及び前記導入管のいずれか一方の管の先端には該一方の管の先端面に凹部が設けられており、他方の管の先端には前記凹部と嵌合する凸部が設けられている
請求項1に記載の車両用の過給装置。 - 前記凹部は、前記一方の管における排気の通路を囲むように環状に形成されており、
前記凸部は、前記他方の管における排気の通路を囲むように環状に形成されている
請求項2に記載の車両用の過給装置。 - 当該過給装置が車両に搭載される状態において、前記第1過給機と前記第2過給機とが鉛直方向の上下に並んだ状態になり、互いに向かい合わせになっている前記排出管の先端面及び前記導入管の先端面の双方が水平である
請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用の過給装置。 - 前記凸部が前記排出管に設けられているとともに、前記凹部が前記導入管に設けられており、
当該過給装置が車両に搭載される状態において、前記第1過給機が、前記第2過給機よりも鉛直方向の下側に位置する状態になり、互いに向かい合わせになっている前記排出管の先端面及び前記導入管の先端面の双方が水平である
請求項2又は3に記載の車両用の過給装置。 - 前記凸部が前記第1筒状部に設けられているとともに、前記凹部が前記第2筒状部に設けられており、
前記凸部の内周面が前記第1筒状部の内周面と連続している
請求項5に記載の車両用の過給装置。 - 前記第2過給機の質量が前記第1過給機の質量よりも大きい
請求項5又は6に記載の車両用の過給装置。
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