JP6498421B2 - 複数の麦芽に由来する香気を共存させた発酵飲料 - Google Patents
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Description
(1)黒麦芽およびピート麦芽を麦芽原料の一部としたものである、発酵麦芽飲料。
(2)ピート麦芽の量が、麦芽原料全量の0.0025質量%以上である、(1)に記載の製造方法。
(3)黒麦芽の量が、麦芽原料全量の0.05質量%以上である、(1)または(2)に記載の発酵麦芽飲料。
(4)ピート麦芽と黒麦芽との質量比率(黒麦芽/ピート麦芽)が2以上である、(1)〜(3)のいずれかに記載の発酵麦芽飲料。
(5)黒麦芽が穀皮分離焙煎麦芽である、(1)〜(4)のいずれかに記載の発酵麦芽飲料。
(6)色度が10EBC以上である、(1)〜(5)のいずれかに記載の発酵麦芽飲料。
(7)麦芽原料が、淡色麦芽、カラメル麦芽のうち少なくとも一つを含んでなる、(1)〜(6)のいずれか一項に記載の発酵麦芽飲料。
(8)黒麦芽およびピート麦芽を麦芽原料の一部として用いることを特徴とする、発酵麦芽飲料を製造する方法。
(9)麦汁煮沸工程、麦汁静置工程、麦汁冷却工程および発酵工程を含み、黒麦芽およびピート麦芽が麦汁静置工程で添加される、(8)に記載の方法。
(10)麦汁が、淡色麦芽およびカラメル麦芽のうち少なくとも一つを含んでなる麦芽原料から調製されたものである、(9)に記載の方法。
本発明の発酵麦芽飲料は、黒麦芽およびピート麦芽を麦芽原料の一部としたことを特徴とする。
本発明の発酵麦芽飲料は、黒麦芽およびピート麦芽を麦芽原料の一部として用いることにより製造することができる。
本実施例では、黒麦芽(穀皮分離焙煎麦芽−商品名:カラファスペシャルIII、ドイツ・ワイヤーマン社製)とピート麦芽(商品名:ウイスキーモルトピーテッド、イギリス・クリスプ社製:フェノール値30〜40ppm(mg/kg))を、様々な比率で配合した麦芽を用いて製造した発酵麦芽飲料について官能評価を行った。
淡色麦芽とカラメル麦芽を混合し、デコクション法による糖化を行い、麦汁糖度15度に調整した仕込麦汁を用意した。次に、仕込麦汁にホップを加え電気ヒーターで加温煮沸した。加温煮沸は、煮沸強度は一定でありかつ60分間で蒸発率が10%となるようにコントロールして行った。その後、得られた麦汁を90℃で60分静置した(ワールプール静置を想定)。この静置時に、麦汁に黒麦芽とピート麦芽をさらに加えた。得られた麦汁をろ紙でろ過した後、麦汁を氷水で冷却した。次に、得られた冷却麦汁にビール酵母を添加し、1週間主発酵を行い、その後さらに14日間後発酵を行なった。得られた発酵液を糖度12度になるように希釈水(炭酸ガスを含む)で希釈することにより、試験区1〜11の試飲サンプル(ビール)を得た。
得られたビールのコーヒー香(コーヒー様、チョコレート様の香気)、スモーク香および総合評価について確認するために、試験区1〜11を対象として2名のパネルによる官能評価を行った。官能評価は表1および表2に示される評価基準により行った。
試験区1は、淡色麦芽およびカラメル麦芽のみを使用したサンプルであり、通常の発酵麦芽飲料である。試験区1は、コーヒー香およびスモーク香はともにスコア1「感じない」であり、総合評価も「調和していない」とされた。
試験区2は、淡色麦芽およびカラメル麦芽に加え、麦芽全体の0.05質量%の黒麦芽を使用したサンプルである。試験区2は、コーヒー香「2:やや感じる」、スモーク香「1:感じない」とされて特徴が弱く、総合評価は「調和していない」とされた。
試験区3は、淡色麦芽およびカラメル麦芽に加え、麦芽全体の0.005質量%のピート麦芽を使用したサンプルである。試験区3は、コーヒー様、チョコレート様香「1:感じない」、スモーク香「2:感じる」とされて特徴が弱く、総合評価は「調和していない」とされた。
試験区4は、淡色麦芽およびカラメル麦芽に加え、黒麦芽およびピート麦芽をそれぞれ麦芽全体の0.05質量%、0.005質量%使用したサンプルである。試験区4は、コーヒー香「3:感じる」、スモーク香「3:感じる」とされて特徴が明確となった。また、試験区4は、香味の複雑さが増すと同時に余韻のキレが増しており、総合評価は「より好ましい」とされた。
試験区5〜8は、淡色麦芽およびカラメル麦芽に加え、黒麦芽およびピート麦芽をそれぞれ麦芽全体の1.1質量%、0.0025〜0.025質量%の範囲で使用したサンプルである。試験区5〜8は、コーヒー香「4:やや強く感じる」、スモーク香「2:やや感じる」、「3:感じる」となり特徴が明確となった。また、試験区5〜8は、複雑さが増すと同時に余韻のキレが増しており、総合評価は「より好ましい」とされた。
試験区9〜10は、淡色麦芽、カラメル麦芽に加え、黒麦芽およびピート麦芽をそれぞれ麦芽全体の5.0〜7.0質量%、1.0〜3.0質量%使用したサンプルである。試験区9〜10は、コーヒー様、チョコレート様香「5:強く感じる」、スモーク香「4:やや強く感じる」となり特徴が明確となった。また、試験区9〜10は、スモーク香の特徴がやや目立ち、総合評価は「好ましい」とされた。
試験区11は、淡色麦芽、カラメル麦芽に加え、黒麦芽およびピート麦芽をそれぞれ麦芽全体の10.0質量%、5.0質量%使用したサンプルである。試験区11は、コーヒー様、チョコレート様香「5:強く感じる」、スモーク香「5:強く感じる」となり特徴が明確となった。また、試験区11は、スモーク香の特徴が突出し過ぎたものの、総合評価は「やや好ましい」とされた。
なお、試験区4〜11におけるサンプルの色度は、10〜250EBCであった。
Claims (7)
- 麦汁煮沸工程、麦汁静置工程、麦汁冷却工程および発酵工程を含み、前記麦汁静置工程で麦汁に黒麦芽およびピート麦芽が添加される方法により得られる発酵麦芽飲料であって、
黒麦芽およびピート麦芽を麦芽原料の一部としたものであり、
前記ピート麦芽の量が、麦芽原料全量の0.0025質量%以上5質量%未満であり、
前記黒麦芽の量が、麦芽原料全量の0.05質量%以上10質量%未満である、発酵麦芽飲料。 - 前記黒麦芽とピート麦芽との質量比率(黒麦芽/ピート麦芽)が2以上である、請求項1に記載の発酵麦芽飲料。
- 前記黒麦芽が穀皮分離焙煎麦芽である、請求項1または2のいずれか一項に記載の発酵麦芽飲料。
- 色度が10EBC以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発酵麦芽飲料。
- 前記麦芽原料が、淡色麦芽およびカラメル麦芽を含んでなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発酵麦芽飲料。
- 黒麦芽およびピート麦芽を麦芽原料の一部として用い、
前記ピート麦芽の量が、麦芽原料全量の0.0025質量%以上5質量%未満であり、
前記黒麦芽の量が、麦芽原料全量の0.05質量%以上10質量%未満であることを特徴とする、発酵麦芽飲料を製造する方法であって、
麦汁煮沸工程、麦汁静置工程、麦汁冷却工程および発酵工程を含み、前記麦汁静置工程で黒麦芽およびピート麦芽が麦汁に添加される、方法。 - 前記麦汁が淡色麦芽およびカラメル麦芽を含んでなる麦芽原料から調製されたものである、請求項6に記載の方法。
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