JP6497226B2 - 鋳造成形品、及び該鋳造成形品を製造する低圧鋳造装置 - Google Patents
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Description
シリンダヘッドの内部には、上記外壁部2によって橋架されたアッパーデッキ等の棚部130を備える。
なお、底部110の底面は、図示しないシリンダブロックに臨むガスケット面となる。
しかし、薄肉化されたシリンダヘッドは溶湯流路、すなわちキャビティが狭く形成されるため、湯廻り性が低下する。特に、上層の棚部130への充填経路は、例えば、インテークポートやエクゾーストポート等を迂回するものとなるため、ファンゲート12接続部からの充填距離が長く、かつ屈曲したものとなる。したがって、上層の棚部130には充分な溶湯が充填されず、鋳造欠陥が生じ易い。
そして、上記複数の方案部のうちの少なくとも一つが、上記底部の外周よりも内側に形成され、さらに、上記底部の外周よりも内側に形成された方案部と上記棚部とを直接繋ぐ縦壁を有し、上記複数の方案部のうちの少なくとも一つが、上記底部の下面に向けて上り傾斜を有し、その傾斜角度が、溶湯を外壁部方向と底部方向とに分散させ得る角度であることを特徴とする。
そして、上記キャビティが、上記ファンゲートによって成形される鋳造成形品の複数の方案部のうち、上記底部の外周よりも内側に形成された方案部と上記棚部とを直接繋ぐ縦壁を形成する部位を有し、
上記複数のファンゲートが、キャビティの下面に接続され、上記複数のファンゲートのうち少なくとも一つが上記キャビティに向けて上り傾斜を有し、その傾斜角度が溶湯を外壁部方向と底部方向とに分散させ得る角度であることを特徴とする。
図2に本発明の本発明の鋳造成形品の概略図を示す。図2(a)は、シリンダヘッドの底部、すなわち、シリンダヘッドの燃焼室側から見た平面図であり、図2(b)は、図2(a)中、A−A’の断面図、図2(c)は、B−B’の断面図である。
なお、図2(a)に示す方案部160は接続される箇所を示しており、扇状の部分を省略している。
なお、上記底部110の底面は、シリンダブロックに臨むガスケット面であり、上記方案部160が除去されてシリンダヘッド100となる。
なお、上記吸気ポート及び排気ポートは、外壁部から突出して突出部150を形成していてもよい。
ウォータジャケット140内に縦壁180を設けることによって、アッパーデッキ131への湯廻り性が向上するだけでなく、シリンダヘッド全体の剛性が向上し、また冷却水の流れをも向上させることができる。
したがって、燃焼室上部の略水平方向に拡がるアッパーデッキ131等の棚部は、上記底部110の外周部に設けられたファンゲート12から離れ、かつ充填経路が屈曲しているため、特に湯廻りし難い箇所である。
また、後述するキャビティ側に拡がる扇形状のファンゲートを用いることで湯口スペースが確保されると共に、方案部160の肉厚が薄くなるため、方案部160の除去が容易である。
図3に示す低圧鋳造装置1は、周知の基本構造を有するものであり、テーブル状の固定盤2と、固定盤2の下側に配置した保持炉3と、固定盤2に立設した一対の支柱4に沿って昇降駆動される可動盤5を備えている。固定盤2には、鋳型6の下型(固定型)6Lが設けてあり、可動盤5には、鋳型6の上型(可動型)6Uが設けてある。鋳型6は、上型6U及び下型6Lとの間に、鋳物の成形空間であるキャビティCを形成する。
溶湯の充填時において、減圧手段Vにより補助的にキャビティC内の空気の吸引を行うことにより、溶湯の湯廻り性が向上し、鋳造成形品の品質を高めることができる。
しかし、シリンダヘッドは内部構造が複雑であるため、溶湯充填経路が屈曲し、かつ溶湯の流れる距離が長くなるので、シリンダヘッドの中央上部の略水平な棚状部位に溶湯が廻り難く、特に薄肉化したシリンダヘッドでは鋳造欠陥が生じ易い。
上記ファンゲート12は、図5に示すように、平面視でキャビティ側に拡がる扇形状をしており、広範囲に溶湯を供給できると共に、キャビティに向かって断面積が漸次減少し、キャビティ側の開口部の厚さが、キャビティの肉厚と同等の間隔であるので、キャビティ内に流れ込む溶湯に乱流が生じ難い。
上記傾斜角度は、キャビティの形状等にもよるが35°〜55°であることが好ましい。
キャビティの内部形状によってファンゲートが供給する溶湯量が異なることがあり、充填時間の差を小さくすることでエアの巻き込み等、鋳造欠陥の発生を防止できる。
そして、上記キャビティは、燃焼室壁111間のファンゲート接続部と上記アッパーデッキ131等の棚部とを直接繋ぐ縦壁を形成する。したがって、シリンダヘッドの中央上部のアッパーデッキ131等の略水平な棚状部位にも溶湯が廻り易くなる。
また、ファンゲート12がキャビティC側に上り傾斜を成しているので、通過する溶湯への空気の巻き込みを防ぐことができる共に、溶湯を上方に向けて供給できる。
上記構成を備えた低圧鋳造装置1は、図3に示すように、鋳型6内に砂型13や中子50をセットした後、エジェクタプレート8とともにエジェクタピン10を引き上げた状態にすると共に、可動盤5を下降させて鋳型6の上型6Uと下型6Lを閉じる。
また、本発明の低圧鋳造装置は、低圧鋳造法に基づいて薄肉で内部構造が複雑な各種鋳物を成形することが可能である。
2 固定盤
3 保持炉
4 支柱
5 可動盤
6 鋳型
7 ガイドポスト
8 エジェクタプレート
9 シリンダ
10 エジェクタピン0
11 湯口
12 ファンゲート
C キャビティ
V 減圧装置
100 シリンダヘッド
110 底部
111 燃焼室壁
120 外壁部
130 棚部
131 アッパーデッキ
132 吸気ポート壁
133 排気ポート壁
134 バルブガイド部
140 ウォータジャケット
150 突出部
160 方案部
170 プラグ壁
180 縦壁
200 燃焼室
210 吸気ポート
220 排気ポート
230 点火プラグ取付孔
Claims (8)
- 底部と、該底部の外周から立ち上がる外壁部と、該外壁部に橋架された棚部と、
鋳造装置の湯道によって上記底部の下面に形成された複数の方案部と、を備える鋳造成形品であって、
上記複数の方案部のうちの少なくとも一つが、上記底部の外周よりも内側に形成され、
さらに、上記底部の外周よりも内側に形成された方案部と上記棚部とを直接繋ぐ縦壁を有し、
上記複数の方案部のうちの少なくとも一つが、上記底部の下面に向けて上り傾斜を有し、その傾斜角度が、溶湯を外壁部方向と底部方向とに分散させ得る角度であることを特徴とする鋳造成形品。 - 上記傾斜角度が、35°〜55°であることを特徴とする請求項1に記載の鋳造成形品。
- 上記方案部が、上記底部の下面に向かって断面積が漸次減少し、かつ平面視で底部の下面側に拡がる扇形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳造成形品。
- 上記鋳造成形品が、シリンダヘッドであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の鋳造成形品。
- 底部と、該底部の外周から立ち上がる外壁部と、
該外壁部に橋架された棚部と、
鋳造装置の湯道によって上記底部の下面に形成された複数の方案部と、を備え、
上記複数の方案部のうちの少なくとも一つが、上記底部の外周よりも内側に形成され、
さらに、上記底部の外周よりも内側に形成された方案部と上記棚部とを直接繋ぐ縦壁を有する鋳造成形品を成形する低圧鋳造装置であって、
鋳型のキャビティの下側に、上記キャビティから離間して配置された湯口と、
該湯口とキャビティとを連通させる複数のファンゲートとを、備えるものであり、
上記キャビティが、上記ファンゲートによって成形される鋳造成形品の複数の方案部のうち、上記底部の外周よりも内側に形成された方案部と上記棚部とを直接繋ぐ縦壁を形成する部位を有し、
上記複数のファンゲートが、キャビティの下面に接続され、上記複数のファンゲートのうち少なくとも一つが上記キャビティに向けて上り傾斜を有し、その傾斜角度が外壁部方向と底部方向とに分散させ得る角度であることを特徴とする低圧鋳造装置。 - 上記傾斜角度が、35°〜55°であることを特徴とする請求項5に記載の低圧鋳造装置。
- 上記ファンゲートが、キャビティに向かって断面積が漸次減少し、かつ平面視でキャビティ側に拡がる扇形状であることを特徴とする請求項5又は6に記載の低圧鋳造装置。
- 上記鋳型のキャビティ内を吸引する減圧装置を備えることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1つの項に記載の低圧鋳造装置。
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