JP6496879B2 - イグニッションを安定化することが可能なスパッタリングターゲット - Google Patents

イグニッションを安定化することが可能なスパッタリングターゲット Download PDF

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Description

本発明は、スパッタリングにおいてスパッタ開始時の初期プラズマの励起・発生(イグニッション、プラズマ点火、着火ともいう。)を安定的に行うことが可能なスパッタリングターゲットに関する。
半導体集積回路の配線は、世代を重ねるごとに細線化が要求されており、このような配線となる薄膜の形成には、物理蒸着法の一種であるスパッタリングが使用されている。近年では、スパッタリングの成膜速度を上げるために電磁力によりプラズマを制御するマグネトロンスパッタリングが使用されることが多い。このような最先端に用いられるスパッタリングにおいては、成膜プロセスが安定かつ制御が容易なターゲットが不可欠となる。プラズマ点火不良により装置が停止したり、電圧変動などが発生したりして、安定した成膜ができない場合、生産性を低下させるだけでなく、製品の品質を劣化させることがある。また、制御が困難であると、成膜条件を意図的に変化させた場合、安定した成膜を開始、維持できなくなるということがある。プラズマ点火不良とはプラズマを発生させられない状態をいう(着火不良)。
半導体集積回路の配線として銅配線が一般的に使用されているが、この銅配線に対するバリア膜を形成するために、近年ではタンタルからなるスパッタリングターゲットがしばしば使用されている。バリア膜は、アスペクト比(段差の深さと開口の比)の高い配線孔にも適用されるため、成膜速度を制御して、安定に極薄膜として形成される必要がある。また、スパッタ収率を上げるためにハイパワーでスパッタする必要もあり、そのような条件下でも膜厚制御に有利な、成膜速度の低いターゲットが望まれている。そして、このような成膜制御技術は、PVDの発展の一翼を担っている。
上述したバリア膜を形成するためのターゲットの一例であるタンタルターゲットは、汎用性の観点から、純度4N5(99.995wt%)品が使用されているが、不純物による膜の密着性の劣化やリーク電流の増加などを極力抑制するために、実質的に純度6N(99.9999wt%)品が使用されることもある。近年では、配線設計の自由度を高めるために、このような超高純度の材料を使用することが増えている。
ターゲットは、純度を高めることでその材料は軟化し、塑性加工後の集合組織の配向不均質や熱処理による再結晶時の結晶粗大化など、ターゲットの品質を制御することが困難となることがある。これらの問題は、ターゲットの製造プロセスを厳密に制御することである程度は解決が可能であるが、このように作製された高品質ターゲットにおいても、ターゲットの使用環境がより厳しくなることで、新たな問題が顕在化することがある。
ところで、スパッタリングは、ターゲットをカソードとして電圧を印加し、偶存電子またはターゲットから飛び出した一次電子が印加電界によって加速され、導入されたArガス原子と電離衝突することでArをプラズマ化し、Arイオンがカソードであるターゲットに引き寄せられて衝突し、ターゲット材を叩き出すと共に二次電子を放出し、再度Arをイオン化するといったサイクルが連続的に継続する現象であるが、このとき、初期のプラズマを発生させるために点火(イグニッション)が必要となる。
直流二極放電において、プラズマの点火条件は原理的にはパッシェンの法則に従うものとなる。この法則は、電極間距離と雰囲気圧力の積(pd積)に対する放電開始電圧の関係について一般的に成り立つ法則であり、放電開始電圧つまり最小の放電電圧は、あるpd積の値で極小値を示し、それよりもpd積の値が低くなると急激に上昇する、すなわち放電開始が困難となる一般的な傾向を示す。したがって、この法則によれば、電極間距離が変化しなければ雰囲気圧力が低くなる程にプラズマの初期点火は困難となることを意味し、これは多くの経験的な傾向とも合致するものである。
しかし、近年では膜中の残留ガス成分を極力低減して膜質を向上する観点から、プロセス時の導入ガスも極力低減することが求められている。また、製造歩留まりの向上の観点から電圧印加時間が短縮される、装置保護の観点から点火失敗による再点火プロセスの回数が厳しく制限されるなど、イグニッションプロセスに関する条件は様々な要因から厳しくなっている。このような状況下において、超高純度ターゲット材料には点火プロセスが不安定になりやすいという問題があり、点火成功率を上げるために低純度品とするか、品質を向上させるために高純度品を採用するかという二律背反性があった。
ここでの問題は、成膜プロセスの第1段階である点火プロセスのみにあり、その後の成膜プロセスはプラズマが安定して維持できれば問題なく継続されるため、点火プロセスにのみ作用し、その後の成膜には寄与しないような特性を備えたターゲットを実現すればよい。そのようなターゲットは、ターゲット表面の形状や構造的な特徴を制御することで実現することが考えられるが、形状に特徴を有するスパッタリングターゲットとして、特許文献1〜4等の先行技術が知られている。
特許文献1はターゲット表面の一部にV字、円弧、角型等の環状の溝を形成してターゲットの表面積を増加させることで、カソード回路のインピーダンス変動を抑える技術を開示するものである。また、特許文献2はマグネトロンスパッタリングに使用される磁性体ターゲットの磁束集中領域近傍に磁束漏洩用の溝を形成することで、溝の周辺にもプラズマを作用させてターゲットにおける実効的なエロージョン面積の拡大を意図する技術を開示するものである
特許文献3はターゲット表面に高さ1〜10mmの複数の傾斜面を形成することにより、イオンを斜めからターゲット表面へ入射させて成膜速度の向上とスパッタ面への粒子再付着の抑制を図る技術を開示している。特許文献4は、ターゲット表面のプラズマ密度が低い外周部に凹部を形成することで、プラズマ密度が低い部分で堆積し易い異物を凹部内に付着させて表面から異物による突出を防ぎ、シールドとの間で異常放電が発生することを防止する技術を開示するものである。これらの先行技術1〜4は、いずれもスパッタリングターゲットを構成する外周面の一部に形状的な変更を意図的に設けたものであるが、プラズマの初期点火の安定性に関する課題を解決する意図も、そうすることで奏される効果の示唆もなく、そのような観点から形状や構造が考察されているものでもない。
特許文献5は、ターゲットの側面に突起を有する工具を押し付けてインプリント(凹凸形状)の分布構造を形成する技術を開示しており、その構造によって付着物の落下や剥離を防止しようとするものである。この文献でも、ターゲットの表面に工具を押し付けて変形させる目的は付着物の落下や剥離の防止であって、プラズマの初期点火を安定性化するために行うものではない。当然に、プラズマの初期点火を安定性化するために適した具体的な押し付け条件や構造、ターゲット特性は開示されていない。
国際公開第2006/054409号 特開2003−226965号公報 特開2003−027225号公報 特開2004−084007号公報 特表2004−511656号公報
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであって、スパッタ時の初期プラズマ点火(イグニッション)の際に、点火不良によるリトライ(再点火)や装置停止などがなく、安定的にスパッタを開始することが可能なスパッタリングターゲットを提供することを課題とする。特に、高純度材料や導入ガス低減などイグニッションに不利な状況下にあっても、安定的にスパッタを開始することができるスパッタリングターゲットを提供することを課題とする。
上述した知見を基礎として、本発明は、以下の技術を提供するものである。
1)スパッタ面にフラット部とテーパ部を備えたスパッタリングターゲットにおいて、前記テーパ部の少なくとも表面部分がKAM値として平均0.5°以上の結晶歪を有することを特徴とするスパッタリングターゲット、
2)前記テーパ部のKAM値として平均0.5°以上の結晶歪を有する領域が表面から深さ0.4mm以上の領域に達していることを特徴とする前記1)に記載のスパッタリングターゲット、
3)前記KAM値として平均0.5°以上の結晶歪を有する部分が前記テーパ部のみであることを特徴とする前記1)または2)に記載のスパッタリングターゲット、
4)前記テーパ部の結晶歪を有する部分の形状が最大深さ500μm、幅1mm以下、ピッチ2mm以下のナーリング形状であることを特徴とする前記1)〜3)のいずれか一に記載のスパッタリングターゲット、
5)純度4N5以上のタンタルからなることを特徴とする前記1)〜4)のいずれか一に記載のスパッタリングターゲット。
本発明のスパッタリングターゲットは、導入ガスの低減、電圧印加時間の短縮などの条件下においても、イグニッション(プラズマ点火)の点火失敗率を低下させることができ、安定的にスパッタプロセスを開始することを可能とする。これにより、装置のダウンタイムを短縮することができるので、スループットの向上やコストパフォーマンスの改善に寄与することができる。
本発明のスパッタリングターゲットの平面概略図(上)と断面概略図(下) 本発明のテーパ部KAM値測定試料部位(a)と、スパッタリングターゲットのKAMマッピング像の例(b) 本発明のスパッタリングターゲットのKAMマッピング像を、深さ方向に観察視野毎に分割評価した例 実施例1のスパッタリングターゲットの全体像(a)と、テーパ部拡大像(b)
本発明のスパッタリングターゲットは、スパッタ面にフラット部とテーパ部を備えたものである。このうちスパッタ面とは、スパッタリングターゲットのプラズマに曝される面を意味する。また、テーパ部とは、スパッタリングターゲットのスパッタ面の外周端部において、ターゲット側面との間で面取り加工された部分を意味し、実質的に成膜には寄与しないかあるいは寄与が少ない部分である。また、フラット部とは、スパッタ面のうち、テーパ部を除いた実質的に成膜に寄与する部分をいい、スパッタにより膜を成膜したい被対象物とターゲットを結ぶ鉛直線と直行するターゲットの被スパッタ面をいうものである。
本発明のスパッタリングターゲットは、上述したスパッタ面のテーパ部において、結晶歪加工が施されていることを特徴とするものである。ここでの結晶歪としては、KAM(Kernel Average Misorientation)値を指標として用いることができ、本発明のスパッタリングターゲットは、テーパ部が、KAM値として平均0.5°以上の結晶歪を有するものである。このKAM値は、後で詳述するように、電子線後方散乱(EBSD)測定の結果を分析して得られるものであるが、本発明では、テーパ部のKAM値をテーパ部の所定位置における断面のEBSD測定結果から評価している。このKAM値の評価は、本発明ではEBSD測定から得られるKAMマッピング像を、縦(深さ方向)200μm、横(表面に平行な方向)1200μmの測定範囲を単位として、深さ方向に順次200μm毎に分割した各領域毎の平均値として算出されるが、本発明で「テーパ部の少なくとも表面部分がKAM値として平均0.5°以上の結晶歪を有するとは」、テーパ部の所定位置断面における表面に最も近い縦200μm、横1200μmの測定範囲から算出されるKAM値の平均が0.5°以上であることを意味する。
このようなテーパ部の結晶歪を有する部分は、プラズマを発生させる際に電子雪崩を生じやすくするため、イグニッションの発生や安定化に大きく寄与することができる。このメカニズムは必ずしも明確ではないが、結晶歪を付与する際に生じる形状的かつエネルギー準位の変化が、一次荷電粒子(Arイオン、電子)がターゲットに突入する際の侵入深さを浅くし、一次荷電粒子のエネルギーがターゲット表面近傍の電子に伝搬するため、二次電子放出確率を向上させることを可能とすることが一因として考えられる。また、結晶歪を導入することにより、結晶粒界部分に不純物やガス成分の析出が生じることになる。この不純物やガス成分が析出した粒界部分は、周囲の組織と比較して二次電子放出確率が局所的に増大した部分となり、この部分からの二次電子放出が促進されることで放電が発生する確率を向上できると考えることもできる。
本発明のスパッタリングターゲットについて、さらに、図1に基づいて説明する。図1の上図は、スパッタリングターゲットのスパッタ面を示し、図1の下図は、スパッタリングターゲットの断面を示す。なお、図1はあくまで理解を容易にするための一形態であり、この形態によって本発明は制限されるものではない。本発明は以下に説明する形態以外の種々の変形を包含するものである。
結晶歪は、少なくともターゲットのスパッタ面側のテーパ部に導入するが、テーパ部だけでなく、フラット部や側面にまたがって形成してもよい。ウエハに対向してターゲットが配置される場合において、ウエハ面に平行な面であるフラット部へ結晶歪を導入する場合、成膜への関与が少ない部分(低エロージョン領域)に導入されていることが好ましい。物質のスパッタレートは結晶面方位に依存して異なっているが、結晶歪導入部分では結晶粒の配向に乱れが生じているため、結晶歪非導入部と比較してスパッタレートが異なることになり、これら両者の部分がフラット面の成膜に寄与する部分に混在すると膜厚の均一性に悪影響を及ぼすためである。また、磁性材料からなるターゲットでは、結晶歪導入部で磁束の漏れ量が変化することがあり、成膜時の電流−電圧変化への影響が大きくなる場合もある。エロージョンが全くされない領域は、イグニッションに寄与する1次荷電粒子(Arイオン、電子)がターゲットに突入しない、もしくは膜の再付着量が多い箇所であるため、その部分に結晶歪を導入しても、効果が極めて低いと考えられる。
結晶歪をテーパ部のみに導入するか、あるいは、テーパ部とフラット部、テーパ部と側面、テーパ部とフラット部と側面のすべての領域にまたがって導入するかは、スパッタ装置の仕様に依存することがあるため、その仕様に応じて適宜選択することができる。上述した膜厚均一性や漏洩磁束に関する問題を避けるためには、テーパ部のみに結晶歪を導入することが安全である。
本発明のスパッタリングターゲットは、結晶歪の指標としてKAM値を用いて評価した場合に、テーパ部の少なくとも表面部分におけるKAM値が平均0.5°以上となるものであるが、これが0.5°未満では、初期プラズマ点火の安定化という観点からは、従来から存在するターゲットと組織構造上の差異がないことになる。テーパ部の表面の平均KAM値は1.0°以上であることが好ましく、1.5°以上であることがより好ましい。また、本発明におけるKAM値の評価は、結晶粒界の存在によってKAM値が本来の結晶配向を反映した値よりも過大に評価されることを防いで測定評価の信頼性を高めるために、最大値を5°に設定して行っている。そのため、本発明のKAM値評価法で5°以上の評価値が得られることはない。より結晶歪を正確に反映した範囲を考慮すれば、本発明の作用効果を奏する望ましいKAM値の上限は3°である。
スパッタリング開始初期の放電特性に寄与するのはターゲット表面から概ね深さが数μm程度の範囲までの領域であるが、エロージョンレートが低いテーパ部であってもターゲット使用に伴い表面部分はスパッタされ消失していくため、ターゲットの使用ライフを通して十分な効果を持続させるためには、少なくとも表面から0.4mm程度の深さまではKAM値として平均0.5°以上である結晶歪を有していることが望ましい。この結晶歪を有する部分の深さが不十分であると、エロージョンが進んだ際にプラズマ点火の安定化に寄与すると考えられる二次電子放出源となり得る粒界等のサイトの数が不十分となる。
少なくともテーパ部へ導入する結晶歪は、結晶組織に歪を与えることができる任意の手段によって導入することが可能であり、冷間での鍛造加工、圧延加工、押し付け(プレス)加工等の塑性変形加工、場合によっては所定条件での切削加工も利用できる。なかでも、ナーリング(ローレット)形状の突起を有する押し付け駒等の工具を用いたプレスによるナーリング加工が、加工前後でターゲット形状を大きく変化させることなく簡便に結晶歪を導入でき、導入する歪の量も比較的精度良く制御できる点において好適である。
ナーリング加工によって少なくともテーパ部へ結晶歪を導入する場合、押し付ける駒の押し付け力や角度、押し付け回数等の加工条件によって導入される歪量が制御できる。テーパ部の表面でKAM値として平均0.5°以上の結晶歪を達成するための最適な加工条件は、ターゲット材料や工具の材質、工具のナーリング形状に依存して異なることになる。ナーリングのピッチが大きくなると、単位面積当たりの接触点数が少なくなるため、押し付ける力が同じ場合は、ピッチが大きい程ターゲットに入る歪量は大きくなる。また、押し付け力が大きくなると、ピッチが同じ場合は単位面積当たりの圧力が大きくなるため、押し付け力が大きくなるほどターゲットに入る歪量は大きくなる。押し付け力=押し付け量は、駒の山の高さに依存しているため、頂点角度が90°の場合はピッチの半分が押し付けられる最大量となる。これらを考慮の上で、加工対象のターゲット材料と加工に用いる工具を定め、それらの間で押し付け力と導入される歪量の関係を予め試験的に求めておけば、テーパ部の表面のKAM値として平均0.5°以上の歪を導入する加工をスムーズに行うことができる。
ナーリング加工の一例として、頂点角度30〜120°、ピッチ0.1〜5mmのナーリング形状を有する押し付け駒を、切込み深さ0.5〜5mmの押し付け力でターゲットのテーパ部へ押し付ける加工を挙げることができる。この際、テーパ部には、押し付け力に応じた深さで押し付け駒のパターンが転写され、四角錐の頂点が平らといったパターンが形成されることになる。加工は通常室温の加熱しない条件下にて行われるが、本発明の加工の本質的な目的は被加工面の結晶歪量の制御であるため、これを最適な量に制御するためにはターゲットを加熱した条件下において加工を行っても良い。
また、ターゲットのテーパ部への結晶歪の導入は、テーパ部へ適切な歪を与えることができる条件で、任意形状の切削加工を行うことにより達成されても良い。この場合、テーパ部へ意図的に結晶歪を導入するためには、単純な切削を行う場合と比較して、切削工具がテーパ部へ意図的な結晶歪を与えるのに適した切削条件を設定することに留意する必要がある。この場合も、加工対象のターゲット材料と加工に用いる工具、さらに切削形状を定め、それらの間で加工条件と導入される歪量の関係を予め試験的に求めておけば、テーパ部の表面のKAM値として平均0.5°以上の歪を導入する加工をスムーズに行うことができる。
本発明の技術は、銅配線のバリア膜を形成するための純度4N5(99.995%)以上のタンタルターゲットに好適に適用することができる。なお、本発明において、純度4N5(99.995%)とは、Taインゴットをグロー放電質量分析法(GDMS)にて分析し、Na、Al、Si、K、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zrの合計値が50wtppm未満であることを意味する。
なお、本発明において、結晶歪量の指標としているKAM値とは、EBSDから得られる結晶粒毎の結晶方位マッピングである逆極点マッピング(IPF)像において、所定の分析ピクセルに対してそれに隣接する全てのピクセルとの方位差の平均を算出した値として定義されるものである。本発明では、ターゲットのテーパ部の結晶歪量を評価するために、図2(a)に示すように、テーパ部から破線で囲った部分の観察試料201を切り出し、その試料観察面においてテーパ面から斜線部分の所定深さまでの領域202をEBSD測定する。その結果得られた観察領域全体のIPF像から上述した定義に従って計算を行い、KAM値の空間マッピング像へ変換する。そのKAM値の算出の際に抽出ピクセルに結晶粒界部分が含まれていると、当該ピクセルを用いて計算されるKAM値は極端に大きな値となってしまい、本来結晶粒の方位差に基づいて算出される値であるはずのKAM値として適切でない評価値が算出されることになる。そこで、そのような結晶粒界による計算誤差を排除するため、本発明では、先述したように、KAM値の最大値を5°に制限して評価を行っている。
図2(b)は、図2(a)部分のKAMマッピング像の例である。KAMマッピング像は、所定の場所における局所的なKAM値を色調(図面上は濃淡)の差異によって表した像であるが、この図からわかるように、本発明のスパッタリングターゲットは、テーパ部のテーパ面の表面に近い図面上側ほどKAM値が大きい、すなわち、ターゲット組織に導入されている結晶歪が大きい状態となっており、ある深さ以上では相対的に結晶歪が小さくなっていることを特徴とするものである。このように、本発明のスパッタリングターゲットは、テーパ部のテーパ面の表面から深さ方向にKAM値が漸次的に低下する傾向を示すものであるため、深さ方向へ変化するKAM値を深さに対応して適切に評価するために、図3に示すように、本発明では表面から深さ方向に200μm毎の平均KAM値評価領域を設定して評価を行う。また、実際のKAMマッピング像には観察用試料作製時の加工痕等の影響が避けられないため、この影響を可能な限り低減するために、平均KAM値評価領域における深さ方向に垂直な方向、すなわちテーパ面に沿った方向の長さは深さ方向よりも十分に長い1200μmに設定する。このように設定される深さ方向に200μm、テーパ面に沿った方向に1200μmの長方形領域は、本発明において平均KAM値を評価する単位領域として定義される。
KAM値を算出する際の単位ピクセルの大きさの設定の如何によって、同一試料であってもKAM値は異なったものとなるが、EBSDで観察されるSEM像における結晶粒と比較して十分に小さなピクセルを設定した上でKAM分析を行うことが通常であり(そうでなければ局所的な結晶粒の配向の差異に基づく量であるKAM値を正確に測定していることにならない)、適切な結晶粒度等を評価するために必要な標準規格等の規定を熟知している当業者であれば、観察視野倍率等は適切に設定できる。本発明における分析もそれらを考慮の上で適切な設定を行っていることはいうまでもない。
本発明では、具体的に以下の処理を行った上で試料のKAM値の評価を行っている。
(KAM値の値評価用試料の表面処理)
・切断機を使い、EBSD測定に適した大きさにサイズに調整
・正確な面保持と荷重調整のため、樹脂込め(アセトン等で溶解する樹脂を使用)
・以下の機械研磨により、表層部の凸凹、傷および加工変質層を除去
−面出し、面削りによる粗研磨(耐水ぺーパー)
−バフによる精密研磨1(9μm、3μm、1μm ダイヤモンド粒子)
−バフによる精密研磨2(0.1μm、0.05μm コロイダルシリカ)
・樹脂溶解、試料取り出し
・ケミカルエッチング液(フッ酸、硝酸、塩酸の混合液)で表面処理
・アセトンもしくはエタノールで超音波洗浄を施し研磨剤等を洗浄
また、本発明では、以下の手順と条件による点火試験を行うことにより、イグニッション時の点火安定性の評価を行う。
(点火試験)
・第1ステップ「ガス安定」(5sec)
Arガスを5sccm導入する。
・第2ステップ「イグニッション」(1sec(点火まで5sec))
Arガスを5sccm導入したまま、DC電源で1000W印加する。
(真空度:0.2〜0.3mTorr)
・第3ステップ「真空引き」(10sec)
チャンバ内の真空引きを行う(真空度:1〜3μTorr)。
上記3ステップを1サイクルとして、点火試験を実施する。イグニッションの成否は、第2ステップの「イグニッション」において、印可開始から5sec以内に実電力に到達したかで判断する。5sec以内にイグニッションが成功しなかった場合、第2ステップの「イグニッション」の始めに戻り、設定電力を再度印加する。この第2ステップの「イグニッション」で設定電力の印加を4回繰り返してもイグニッションが成功しない場合は点火失敗と判断し、処理を停止する。
以下、実施例に基づいて説明する。なお、本実施例はあくまで理解を容易にするための一例であり、この例によって何ら制限されるものではない。すなわち、本発明は特許請求の範囲によってのみ制限されるものであり、本発明で説明する実施例以外の種々の変形を包含するものである。
(比較例1)
まず、比較例となる従来型のターゲットを以下の手順により作製した。純度99.995%以上のタンタル原料を電子ビーム溶解し、これを鋳造してインゴットとした。次に、このインゴットを冷間で締め鍛造した後切断し、ビレットとした。このビレットを冷間でこねくり鍛造した後900〜1000℃で再結晶焼鈍し、再度冷間こねくり鍛造した後900〜1000℃で再結晶焼鈍を実施した。次に、鍛造インゴットを冷間圧延し、900〜1000℃での歪取り兼再結晶熱処理を行い、さらにスパッタ面の外周部にワーク回転速度200rev/min、切込み深さ0.2mm/revの条件での旋盤加工によってテーパ部を形成し、直径444mm、スパッタ面の直径が406mm、のタンタルスパッタリングターゲットとした。このターゲットでは、最後の歪取り兼再結晶熱処理により、最終加工前のターゲット素材では殆ど歪が無い状態となっており、その後の通常のテーパ面の旋盤加工よってテーパ部に僅かな歪が導入されるとは考えられるものの、それ以外にはスパッタ面、側面のいずれにも意図的な結晶歪を導入していないものである。
このターゲットのテーパ部断面の結晶歪を、後述する実施例1と同様にEBSDを用い、縦200μm、横1200μm単位で最大KAM値を5°に設定してKAM値分析を行ったところ、表面から深さ方向へ1mmまでの評価領域(表面から深さ方向へ5つの単位領域)までを取って評価しても、結晶歪は平均KAM値にして0.41°〜0.46°に止まり、すべての評価領域で0.5°を下回る結果であった。なお、KAM値の評価のためにEBSD測定を行うための試料は、後述する実施例と同様に前述したKAM値の値評価用試料の表面処理工程により、結晶歪に着目した測定に適した試料とした。次に、このターゲットに対して前述した点火試験による点火安定性の評価を行い、イグニッションの点火失敗率を調べたところ、点火失敗率は100%であった。
(実施例1)
比較例1と同様に作製した直径444mm、スパッタ面の直径が406mmのタンタルスパッタリングターゲットにおいて、スパッタ面外周のテーパ部に、頂点角度90°、2mmピッチのナーリング形状を有する押し付け駒を1.0mmの押し付け力で押し付けるナーリング加工を行うことにより、スパッタリングターゲットのテーパ部に意図的な結晶歪を導入した。このターゲットの写真を図4(左は全体図、右はテーパ部拡大図)に示す。この押し付け加工によりテーパ部には格子形状が形成された。そして、このテーパ部より、EBSD測定を行い、KAM値の評価を行う試料を準備した。KAM値の評価のためにEBSD測定を行うための試料は、前述したKAM値の値評価用試料の表面処理工程により、表面の鏡面研磨+ケミカルエッチング処理を適切に行うことで、本来の結晶歪に着目した測定に適した試料とした。
このようにして得た試料から、テーパ部断面の結晶歪の評価を、EBSDを用いて、縦200μm、横1200μm単位で最大KAM値を5°に設定してKAM値分析を行ったところ、本発明において有効な結晶歪量として設定される平均KAM値0.5°以上の領域は、表面から深さ1.4mmまでの領域(表面から深さ方向へ7つの単位領域)であり、この領域における平均KAM値は0.5°〜2.9°であった。なお、KAM値の測定評価は、TSL社製結晶方位解析装置OIM6.0−CCD/BSを使用して行っている(前述の比較例、以後の実施例についても同じ)。次に、このターゲットに対して前述した点火試験による点火安定性の評価を行い、イグニッションの点火失敗率((イグニッション失敗回数/イグニッション実施回数)×100)を調べた。その結果、点火失敗率は12%であり、結晶歪をテーパ部に有さないターゲット(比較例1)と比較して大幅なイグニッション特性の向上が見られた。
(実施例2)
比較例1と同様に作製した直径444mm、スパッタ面の直径が406mmのタンタルスパッタリングターゲット(純度4N5以上)において、スパッタ面外周のテーパ部に、頂点角度90°、1mmピッチのナーリング形状を有する押し付け駒を0.5mmの押し付け力で押し付けるナーリング加工を行うことにより、スパッタリングターゲットのテーパ部に意図的な結晶歪を導入した。この押し付け加工によりテーパ部には格子形状が形成された。このテーパ部断面の結晶歪を、実施例1と同様にEBSDを用い、縦200μm、横1200μm単位で最大KAM値を5°に設定してKAM値分析を行ったところ、本発明において有効な結晶歪量として設定される平均KAM値0.5°以上の領域は表面から深さ0.8mmまでの領域(表面から深さ方向へ4つの単位領域)であり、この領域における平均KAM値は0.5°〜2.2°であった。次に、このターゲットに対して実施例1と同じ条件でスパッタリングを実施し、実施例1と同じ評価法でイグニッションの点火失敗率を調べたところ、点火失敗率は17%であり、この例でもイグニッション特性の大きな向上が見られた。
(実施例3)
比較例1と同様に作製した直径444mm、スパッタ面の直径が406mmのタンタルスパッタリングターゲット(純度4N5以上)において、スパッタ面外周のテーパ部に、断面V字型の加工溝を旋盤加工にて同心円状に形成した。この際、ワーク回転速度200rev/min、切込み深さ0.5mm/revの条件で、溝の幅は2mm、深さは2mm、溝の長さは外周約1294mm、内周約1281mmとした旋盤加工を行うことにより、スパッタリングターゲットのテーパ部に意図的な結晶歪を導入した。このテーパ部断面の結晶歪を、実施例1と同様にEBSDを用い、縦200μm、横1200μm単位で最大KAM値を5°に設定してKAM値分析を行ったところ、本発明において有効な結晶歪量として設定される平均KAM値0.5°以上の領域は表面から深さ0.4mmまでの領域(表面から深さ方向へ2つの単位領域)であり、この領域における平均KAM値は0.5°〜1.1°であった。次に、このターゲットに対して実施例1と同じ条件でスパッタリングを実施し、実施例1と同じ評価法でイグニッションの点火失敗率を調べたところ、点火失敗率は43%であった。
以上の結果をまとめたものを表1に示す。
本発明のスパッタリングターゲットは、導入ガスの低減、電圧印加時間の短縮などの条件下においても、イグニッション(プラズマ点火)の点火失敗率を低下させることができ、安定的にスパッタプロセスを開始することを可能とする。これにより、装置のダウンタイムを短縮できるので、スループットの向上やコストパフォーマンスの改善に寄与することができる。本発明のスパッタリングターゲットは、電子デバイス用薄膜を形成するのに有用である。
100 ターゲット本体
101 スパッタ面フラット部
102 スパッタ面テーパ部
110 バッキングプレート
210 ターゲット本体
211 バッキングプレート

Claims (5)

  1. プラズマに曝されるスパッタ面にフラット部とテーパ部を備えたスパッタリングターゲットにおいて、前記テーパ部の少なくとも表面部分が、KAM値として平均0.5°以上の結晶歪を有することを特徴とするスパッタリングターゲット。
  2. 前記テーパ部のKAM値として平均0.5°以上の結晶歪を有する領域が表面から深さ0.4mm以上の領域に達していることを特徴とする請求項1に記載のスパッタリングターゲット。
  3. 前記KAM値として平均0.5°以上の結晶歪を有する部分が前記テーパ部のみであることを特徴とする請求項1または2に記載のスパッタリングターゲット。
  4. 前記テーパ部の結晶歪を有する部分の形状が最大深さ500μm、幅1mm以下、ピッチ2mm以下のナーリング形状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲット。
  5. 純度4N5以上のタンタルからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲット。
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