JP6496073B1 - 紫外線硬化樹脂によって硬化された花の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 紫外線硬化樹脂によって硬化された花の製造方法であって、花に塗布された紫外線硬化樹脂を硬化させることによる花の退色を効果的に防止することができる方法および退色防止剤を提供する。【解決手段】 本発明は、紫外線硬化樹脂によって硬化された花の製造方法であって、花に、紫外線散乱作用および/または紫外線吸収作用を有する退色防止剤を塗布する工程と、花に紫外線硬化樹脂を塗布する工程と、花に紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化する工程と、を有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、紫外線硬化樹脂によって硬化された花の製造方法、花に塗布された紫外線硬化樹脂を硬化させることによる花の退色を防止する方法、および退色防止剤に関する。
近年、本物の花を加工してアクセサリーを作製する技術が開発されている。本物の花を使用するため、花の美しさを自然のままアクセサリーに利用することができる。また、形や色合いなどがそれぞれ異なり、1点物のアクセサリーとして人気がある。
しかし、このようなアクセサリーは、本物の花を使用しているため、自然の色や形を長時間持続させることが困難である。生花には水分が含まれるため、カビなどが発生しやすく、劣化が早い。通常、本物の花を用いたアクセサリーは、花の色や形を長く維持するため、花に紫外線硬化樹脂などの樹脂を塗布し、樹脂を硬化させることにより作製される。
花の退色を防止するための方法としては、特許文献1に、押し花の表面全体に紫外線硬化型樹脂の被覆層を持つことによって、押し花の退色を防止する方法が開示されている(特許請求の範囲)。
特開平2-184602号公報
花に紫外線硬化樹脂を塗布し、紫外線照射によって硬化させた場合、紫外線の照射によって花の色が退色してしまうという問題がある。特に、プリザーブドフラワーを使用したときには、退色が起こりやすい。また、花の種類によっても退色しやすさが異なり、特にバラは、色が抜けやすいことが知られている。
花の退色を防止するために、従来、着色したり、硬化時間を短くしたりする方法が用いられている。しかし、花を着色した場合には、花の自然の色を生かすことができない。また、硬化時間を短くした場合には、硬化が不十分になり、完全に硬化していないことにより、表面がべとついたり、樹脂がはがれやすくなったりするなどの問題がある。
本発明は、上述した従来技術が有する問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、紫外線硬化樹脂によって硬化された花の製造方法であって、花に塗布された紫外線硬化樹脂を硬化させることによる花の退色を効果的に防止することができる方法および退色防止剤を提供することにある。
本発明者らは、バラの花びらに紫外線硬化樹脂を塗布する前に、紫外線散乱作用を有する酸化チタンを塗布することにより紫外線照射時に花の退色を効果的に防止できることを見出した。酸化チタンは、紫外線硬化樹脂に混ぜて塗布した場合でも、退色防止効果が見られた。また、紫外線吸収作用を有するパラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル(EMC)およびフェルラ酸などの化合物も、紫外線照射時に花の退色を防止する効果があることを見出した。
本発明は、紫外線硬化樹脂によって硬化された花の製造方法であって、花に、紫外線散乱作用および/または紫外線吸収作用を有する退色防止剤を塗布する工程と、花に紫外線硬化樹脂を塗布する工程と、花に紫外線を照射して前記紫外線硬化樹脂を硬化する工程と、を有する、製造方法を提供する。
また本発明は、上記製造方法において、退色防止剤を塗布する工程と紫外線硬化樹脂を塗布する工程が、退色防止剤と紫外線硬化樹脂との混合物を花に塗布する工程である、製造方法を提供する。
また本発明は、花に塗布された紫外線硬化樹脂を硬化させることによる花の退色を防止する方法であって、花に、紫外線散乱作用および/または紫外線吸収作用を有する退色防止剤を塗布する工程と、花に紫外線硬化樹脂を塗布する工程と、花に紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化する工程と、を有する、方法を提供する。
また本発明は、上記方法において、退色防止剤を塗布する工程と紫外線硬化樹脂を塗布する工程が、退色防止剤と紫外線硬化樹脂との混合物を花に塗布する工程である、方法を提供する。
また本発明は、紫外線散乱作用および/または紫外線吸収作用を有する成分を含有する、花に塗布された紫外線硬化樹脂を硬化させることによる花の退色を防止するための退色防止剤を提供する。
また本発明は、紫外線散乱作用および/または紫外線吸収作用を有する成分が、酸化チタン、酸化亜鉛、グアイアズレンスルホン酸ナトリウム、フェルラ酸(HMC)およびパラメトキシケイヒ酸2-エチルヘキシル(EMC)からなる群より選択される少なくとも1つである、上記退色防止剤を提供する。
本発明によれば、花に塗布された紫外線硬化樹脂を硬化させることによる花の退色を効果的に防止することができる。したがって、本発明であれば、元の花(生花、プリザーブドフラワー、ドライフラワーおよび押し花など)の色をほぼそのまま保持している、紫外線硬化樹脂によって硬化された花を製造することができる。
バラの花に酸化チタンを塗布してからレジンを塗布した場合の退色防止効果を示す図。 バラの花に酸化チタンをレジンに混ぜて塗布した場合の退色防止効果を示す図。 バラの花に酸化チタンと酸化亜鉛をグリセリンに混ぜて塗布した場合の退色防止効果を示す図。 バラの花に酸化チタンと酸化亜鉛を水に混ぜて塗布した場合の退色防止効果を示す図。 バラの花に市販の日焼け止めを塗布した場合の退色防止効果を示す図。 バラの花にパラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル(EMC)を塗布した場合の退色防止効果を示す図。 バラの花にフェルラ酸を塗布した場合の退色防止効果を示す図。
(製造方法)
本発明は、紫外線硬化樹脂によって硬化された花の製造方法を提供する。本発明の製造方法は、花に、紫外線散乱作用および/または紫外線吸収作用を有する退色防止剤を塗布する工程と、花に紫外線硬化樹脂を塗布する工程と、花に紫外線を照射して前記紫外線硬化樹脂を硬化する工程とを有する。
本明細書において「花」は、植物が成長して形成する自然の花を意味し、花全体であってもよいし、花びらなどの花の一部であってもよい。また、本発明における花には、生花だけでなく、プリザーブドフラワー、ドライフラワーおよび押し花など、生花を加工したものが含まれる。
本明細書において、「プリザーブドフラワー」とは、自然の花を特殊な液の中に沈めて水分を抜いたものである。プリザーブドフラワーは、たとえば生花を脱水作用がある脱色液に漬けた後、潤滑液を含む着色液に漬け、その後乾燥させることによって作製される。
本明細書において「ドライフラワー」とは、自然の花を乾燥させたものである。
本明細書において「押し花」とは、自然の花を平面状に押し付けて乾燥させたものである。
本発明の製造方法の一態様において、花に、紫外線散乱作用および/または紫外線吸収作用を有する退色防止剤を塗布する工程(以下、「退色防止剤塗布工程」ともいう。)では、紫外線硬化樹脂を塗布する前の花、たとえば生花、プリザーブドフラワー、ドライフラワーまたは押し花などに、退色防止剤を塗布する。退色防止剤は、後の工程において紫外線に照射される部分、たとえば花全体の表面、花びらの表面および/または裏面などに、適量塗布することができる。退色防止剤を塗布する量は、紫外線照射による花の退色を効果的に防止することができる量であればよい。紫外線散乱作用および/または紫外線吸収作用を有する退色防止剤の花への塗布は、任意の方法によって実施することができ、たとえば刷毛で一様に花の表面に塗布することができる。
本発明において用いる退色防止剤は、紫外線散乱作用もしくは紫外線吸収作用またはこれら両方を有する。本明細書において「紫外線散乱作用」とは、紫外線を反射または散乱させる作用をいう。本明細書において「紫外線吸収作用」とは、紫外線を吸収し、熱または赤外線などのエネルギーに変換して放出する作用をいう。退色防止剤として、たとえば市販の日焼け止め化粧品(サンスクリーン剤)等を用いてもよい。本発明において用いることができる退色防止剤の具体的な態様については、後述する。
本発明の製造方法の一態様において、花に紫外線硬化樹脂を塗布する工程(以下、「樹脂塗布工程」ともいう。)では、退色防止剤塗布工程において退色防止剤を塗布した花に、紫外線硬化樹脂を塗布する。紫外線硬化樹脂は、退色防止剤を塗布した部分に、適量塗布することができる。紫外線硬化樹脂には、特に限定されず、紫外線によって硬化する性質を有する樹脂を用いることができ、たとえばウレタンアクリレート、アクリル樹脂アクリレートおよびエポキシアクリレート等を用いることができる。また、紫外線硬化樹脂には、市販の紫外線効果性樹脂および光硬化性樹脂を用いることができる。紫外線硬化樹脂の花への塗布は、任意の方法によって実施することができ、たとえば刷毛で一様に花の表面に塗布することができる。
本発明の製造方法における別の態様において、退色防止剤塗布工程および樹脂塗布工程は、退色防止剤と紫外線硬化樹脂との混合物を花に塗布する工程であってもよい。すなわち、退色防止剤と紫外線硬化樹脂とは、混合して花に塗布することができる。退色防止剤と紫外線硬化樹脂とを混合して花に塗布することにより、塗布工程を一度で行うことができ、製造効率を高めることができる。
花に紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化する工程(以下、「硬化工程」ともいう。)では、退色防止剤および紫外線硬化樹脂を塗布した花に紫外線を照射して、紫外線硬化樹脂を硬化させる。紫外線は、紫外線硬化樹脂が完全あるいはほぼ完全に硬化する程度の照射量において照射すればよく、照射する紫外線の強さ、照射距離および照射時間等の照射条件は、当業者であれば使用する紫外線硬化樹脂の種類や量に応じて適切に設定することができる。たとえば、実施例に記載したように紫外線照射装置としてPREMIER UV LAMP36W(PHILIPS社製UVランプ:36W(ワット)の高出力ランプを使用する場合、36W(ワット)の強度で紫外線を照射することができ、光源からの距離は、1〜30cm、たとえば5〜10cm、7〜8cmに設定することができ、照射時間は、1〜10分以上、たとえば1分以上、3分以上、5分以上、6分以上および10分以上照射することができる。また、花の片面だけでなく、両面のそれぞれに照射することができる。
本発明の製造方法における別の態様において、退色防止剤塗布工程の後、樹脂塗布工程の前に、花に糊等を塗布してもよい。糊等をさらに塗布することにより、樹脂を十分に硬化させ、はがれにくくすることができる。たとえば、退色防止剤塗布工程の後、樹脂塗布工程の前に、リキテックスジェルメディウム(バニーコルアート株式会社)を花に塗布してもよい。
本発明の製造方法によって製造される、紫外線硬化樹脂によって硬化された花は、紫外線によって退色していないため、アクセサリー等に好適に利用することができる。
(退色を防止する方法)
本発明はまた、花に塗布された紫外線硬化樹脂を硬化させることによる花の退色を防止する方法を提供する。本発明の方法は、花に、紫外線散乱作用および/または紫外線吸収作用を有する退色防止剤を塗布する工程と、花に紫外線硬化樹脂を塗布する工程と、花に紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化する工程とを有する。
本発明の方法において、花に、紫外線散乱作用および/または紫外線吸収作用を有する退色防止剤を塗布する工程、花に紫外線硬化樹脂を塗布する工程ならびに花に紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化する工程は、上述した本発明の製造方法における退色防止剤塗布工程、樹脂塗布工程および硬化工程と同様に実施することができる。
本発明の方法の一態様において、退色防止剤塗布工程と樹脂塗布工程は、退色防止剤と紫外線硬化樹脂との混合物を花に塗布する工程であってもよい。すなわち、退色防止剤と紫外線硬化樹脂とは、混合して花に塗布することができる。退色防止剤と紫外線硬化樹脂とを混合して花に塗布することにより、塗布工程を一度で行うことができ、製造効率を高めることができる。退色防止剤と紫外線硬化樹脂とを混合して花に塗布後、紫外線を紫外線硬化樹脂が完全あるいはほぼ完全に硬化する程度の照射量において照射することにより、樹脂を硬化させることができる。
(退色防止剤)
本発明はまた、紫外線散乱作用および/または紫外線吸収作用を有する成分を含有する、花に塗布された紫外線硬化樹脂を硬化させることによる花の退色を防止するための退色防止剤を提供する。本発明の退色防止剤は、特に紫外線に対する花の退色を効果的に防止することができる。
紫外線散乱作用を有する成分には、たとえば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウムおよび酸化ジルコニウムなどの金属酸化物、ケイ酸チタン、ケイ酸亜鉛およびケイ酸セリウムなどのケイ酸金属、無水ケイ酸および含水ケイ酸などのケイ酸、チタン、亜鉛および鉄などの金属等が含まれる。紫外線散乱作用を有する成分は、これらの無機化合物の微粒子(粉体)であってもよい。
紫外線吸収作用を有する成分には、たとえば、ベンザルマロネート誘導体、ケイ皮酸誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、トリアジン誘導体、サリチル酸誘導体、β,β-ジフェニルアクリレート誘導体、ベンゾフェノン誘導体、ベンジリデンショウノウ誘導体、フェニルベンゾイミダゾール誘導体、アントラニル誘導体、イミダゾリン誘導体、4,4-ジアリールブタジエン誘導体、ベンゾイル誘導体、グアイアズレンスルホン酸ナトリウムおよびフェルラ酸などが含まれる。
ベンザルマロネート誘導体としては、たとえばジメチコジエチルベンザルマロネートが含まれる。ケイ皮酸誘導体には、たとえばパラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル(EMC)、メトキシケイ皮酸イソプロピル、メトキシケイ皮酸イソアミル、シンノキセート、DEAメトキシシンナメート、メチルケイ皮酸ジイソプロピルおよびグリセリルエチルヘキサノエートジメトキシシンナメート等を用いることができる。
パラアミノ安息香酸誘導体としては、たとえばパラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エチル、4-[N,N-ジ(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]安息香酸エチル、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル、パラアミノ安息香酸グリセリル、PEG-25-アミノ安息香酸および2-[4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル等を用いることができる。
トリアジン誘導体としては、たとえばエチルヘキシルトリアゾン(2,4,6-トリス[4-(2-エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン)、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、2,4,6-トリス(ジイソブチル-4’-アミノベンザルマロネート)-S-トリアジン、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(2,4-ビス-[{4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ}-フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン)およびトリスビフェニルトリアジン等を用いることができる。
サリチル酸誘導体としては、たとえばホモサレートおよびエチルヘキシルサリチレート等を用いることができる。β,β-ジフェニルアクリレート誘導体としては、たとえばオクトクリレン等を用いることができる。
ベンゾフェノン誘導体としては、たとえばベンゾフェノン-1、ベンゾフェノン-2、ベンゾフェノン-3(オキシベンゾン-3)、ベンゾフェノン-4、ベンゾフェノン-5、ベンゾフェノン-6、ベンゾフェノン-8、ベンゾフェノン-9およびベンゾフェノン-12等を用いることができる。
ベンジリデンショウノウ誘導体としては、たとえば3-ベンジリデンショウノウ、4-ベンジリデンショウノウ、ベンジリデンショウノウスルホン酸、メト硫酸ショウノウベンザルコニウム、テレフタリリデンジショウノウスルホン酸およびポリアクリルアミドメチルベンジリデンショウノウ等を用いることができる。
フェニルベンゾイミダゾール誘導体としては、たとえばフェニルベンゾイミダゾールスルホン酸およびフェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム等を用いることができる。
アントラニル誘導体としては、たとえばアントラニル酸メンチル等を用いることができる。イミダゾリン誘導体としては、たとえばエチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオネート等を用いることができる。4,4-ジアリールブタジエン誘導体としては、たとえば1,1-ジカルボキシ(2,2’-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン等を用いることができる。ベンゾイル誘導体としては、たとえば4-tert-ブチル-4’-メトキシジベンゾイルメタン(BMP)等を用いることができる。
たとえば、本発明において用いる紫外線散乱作用および/または紫外線吸収作用を有する成分は、酸化チタン、酸化亜鉛、グアイアズレンスルホン酸ナトリウム、フェルラ酸(HMC)およびパラメトキシケイヒ酸2-エチルヘキシル(EMC)からなる群より選択される少なくとも1つであってもよい。
本発明の退色防止剤は、紫外線散乱作用を有する成分を単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、本発明の退色防止剤は、紫外線吸収作用を有する成分を単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、本発明の退色防止剤は、紫外線散乱作用を有する成分の1種または2種以上と、紫外線吸収作用を有する成分の1種または2種以上とを、組み合わせて使用してもよい。
本発明の退色防止剤は、紫外線散乱作用および/または紫外線吸収作用を有する成分のみからなってもよい。また、本発明の退色防止剤は、溶媒をさらに含有してもよい。溶媒には、水、アルコール類およびこれらの混合液等を用いることができる。アルコール類には、メタノール、エタノールおよびプロパノール等の一価アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、グリセリンおよびジプロピレングリコール等が含まれる。また、本発明の退色防止剤は、任意の粘性を有する溶媒を含有することができ、本発明の退色防止剤を花に塗布したときに花の表面に馴染み、かつ退色防止剤をはじかないように溶媒の種類および濃度を決定することができる。
本発明の退色防止剤における、紫外線散乱作用および/または紫外線吸収作用を有する成分の含有割合は、退色防止剤を塗布後に紫外線を照射したときに花の退色を防止することができる量および濃度以上とすればよい。本発明の退色防止剤における、紫外線散乱作用および/または紫外線吸収作用を有する成分の含有割合は、使用する紫外線散乱作用および/または紫外線吸収作用を有する成分に応じて、たとえば0.001重量%以上、0.01重量%以上、0.1重量%以上、1重量%以上、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上および50重量%以上であることができる。
本発明の退色防止剤は、任意の粉末をさらに含有してもよい。任意の粉末を含有することにより、花に退色防止剤を塗布した後に樹脂を塗布して硬化させた場合に、樹脂をはがれにくくすることができる。任意の粉末としては、特に限定されないが、たとえばタルクおよびシリカ等の無機系粉末およびデンプン等の微粒子などを用いることができ、たとえばベビーパウダー等であってもよい。
以下に実施例を示し、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
以下の実施例において、レジンには、紫外線硬化樹脂であるUVクラフトレジン液(清原社製)を用いた。また、UVライトには、PREMIER UV LAMP36W(PHILIPS社製UVライト)を用いた。紫外線は、UVクラフトレジン液を花に塗布後、UVライトの光源から7〜8cmの距離で照射した。紫外線硬化樹脂および退色防止剤の花への塗布は、刷毛で一様に花の表面に塗布した。
(実施例1:酸化チタンを塗布した場合と、レジンのみの場合の比較)
退色防止剤として、酸化チタン2mgを水0.5mlに混合し、バラの花びらに塗布した。次いで、レジンを塗布した後、UVライトにより紫外線を9分(表3分、裏6分)照射し、樹脂を硬化させた。
その結果、図1に示すように、酸化チタンを塗布した場合には、レジンのみを塗布した場合と比較して、ほとんど退色が見られなかった。
(実施例2:酸化チタンをレジンに混ぜて塗布した場合と、レジンのみの場合の比較)
レジン0.3mlに酸化チタン1mgを混合し、バラの花びらに塗布した。UVライトにより紫外線を12分(表6分、裏6分)照射し、樹脂を硬化させた。
その結果、図2に示すように、レジンのみを塗布した場合と比較して、レジンに酸化チタンを混ぜて塗布した場合には、ほとんど退色が見られなかった。
(実施例3:酸化チタンと酸化亜鉛をグリセリンに混ぜて塗布した場合と、レジンのみの場合の比較)
退色防止剤として、グリセリン、酸化チタンおよび酸化亜鉛を4:1:1の重量比で混合し、バラの花びらに塗布した。次いで、レジンを塗布した後、UVライトにより紫外線を5分間(表3分、裏2分)照射し、樹脂を硬化させた。
その結果、図3に示すように、レジンのみを塗布した場合と比較して、酸化チタンおよび酸化亜鉛を塗布した場合には、退色がほとんど見られなかった。
(実施例4:酸化チタンと酸化亜鉛を水に混ぜて塗布した場合と、レジンのみの場合の比較)
退色防止剤として、水、酸化チタンおよび酸化亜鉛を4:1:1の重量比で混合し、バラの花びらに塗布した。次いで、レジンを塗布した後、UVライトにより紫外線を5分間(表3分、裏2分)照射し、樹脂を硬化させた。
その結果、図4に示すように、レジンのみを塗布した場合と比較して、酸化チタンおよび酸化亜鉛を塗布した場合には、退色がほとんど見られなかった。
(実施例5:市販の日焼け止めを塗布した場合と、レジンのみの場合の比較)
退色防止剤として、酸化チタンおよびグアイアズレンスルホン酸ナトリウムを含有する、市販のノンオイルタイプの日焼け止め(ピアベルピア ラベンダーノンオイルUV)をバラの花びらに塗布した。次いで、レジンを塗布した後、UVライトにより紫外線を6分間(表3分、裏3分)照射した。
その結果、図5に示すように、レジンの身を塗布した場合と比較して、日焼け止めを塗布した場合には、退色がほとんど見られなかった。
(実施例6:パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル(EMC)を塗布した場合と、レジンのみの場合の比較)
退色防止剤として、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル(EMC)をバラの花びらに塗布した。次いで、レジンを塗布した後、UVライトにより紫外線を12分(表6分、裏6分)照射し、樹脂を硬化させた。
その結果、図6に示すように、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシルを塗布した場合には、レジンのみを塗布した場合と比較して、ほとんど退色が見られなかった。
(実施例7:フェルラ酸を塗布した場合と、レジンのみの場合の比較)
退色防止剤として、フェルラ酸2mgを水0,15mlに混合し、バラの花びらに塗布した。次いで、レジンを塗布した後、UVライトにより紫外線を3分照射し、樹脂を硬化させた。
その結果、図7に示すように、フェルラ酸を塗布した場合には、レジンのみを塗布した場合と比較して、ほとんど退色が見られなかった。
本発明によれば、花の退色を防止できるため、花を用いたアクセサリー等に好適に利用することができる。

Claims (4)

  1. 紫外線硬化樹脂によって硬化されたプリザーブドフラワーの製造方法であって、
    前記プリザーブドフラワーに、紫外線散乱作用および/または紫外線吸収作用を有する成分を照射される紫外線に対して退色を防止する有効量で含有する退色防止剤を塗布する工程と、
    前記退色防止剤を塗布した部分に紫外線硬化樹脂を塗布する工程と、
    前記紫外線硬化樹脂を塗布したプリザーブドフラワーに紫外線を照射して前記紫外線硬化樹脂を硬化する工程と、
    を有する、製造方法。
  2. プリザーブドフラワーに塗布された紫外線硬化樹脂を硬化させることによるプリザーブドフラワーの退色を防止する方法であって、
    前記プリザーブドフラワーに、紫外線散乱作用および/または紫外線吸収作用を有する成分を照射される紫外線に対して退色を防止する有効量で含有する退色防止剤を塗布する工程と、
    前記退色防止剤を塗布した部分に紫外線硬化樹脂を塗布する工程と、
    前記プリザーブドフラワーに紫外線を照射して前記紫外線硬化樹脂を硬化する工程と、
    を有する、方法。
  3. 前記紫外線散乱作用および/または紫外線吸収作用を有する退色防止剤が、酸化チタン、酸化亜鉛、グアイアズレンスルホン酸ナトリウム、フェルラ酸およびパラメトキシケイヒ酸2-エチルヘキシルからなる群より選択される少なくとも1つを含有する、請求項1に記載の製造方法。
  4. 前記紫外線散乱作用および/または紫外線吸収作用を有する退色防止剤が、酸化チタン、酸化亜鉛、グアイアズレンスルホン酸ナトリウム、フェルラ酸およびパラメトキシケイヒ酸2-エチルヘキシルからなる群より選択される少なくとも1つを含有する、請求項2に記載の方法。
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