JP6492475B2 - 清掃装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、清掃装置及び画像形成装置に関する。
清掃装置に関する技術としては、例えば、特許文献1〜3等に開示されたものが既に提案されている。特許文献1は、被清掃体の表面に当接して該表面に付着したトナーを除去するクリーニングブラシを備えたクリーニング装置において、50〜200gの重量を有するクリーニングブラシを被清掃体の表面に自重により接触させて従動回転させ、クリーニングブラシのブラシの繊維が、被清掃体の表面との接触により、該被清掃体の表面に付着したトナーの帯電極性と逆極性に摩擦帯電する材料により構成したものである。
特許文献2は、芯金の外周に少なくとも弾性層を設けてなり、像担持体表面を帯電させる帯電ローラの表面をクリーニングする帯電ローラクリーニング機構であって、該帯電ローラクリーニング機構は、繊維の太さが0.1〜20デニール、繊維の長さが0.3〜2.5mm、繊維の密度が7,000〜46,000本/cmである導電性のブラシローラを備え、該導電性ブラシローラは、該帯電ローラにバイアスが印加されるとき、該帯電ローラと同電位にする機構を有するよう構成したものである。
特許文献3は、電子写真感光体の周囲に、帯電手段と、現像手段と、転写手段と、除電手段と、が順次配置された画像形成装置において、前記帯電手段は接触式の帯電装置であるとともに、前記転写手段と除電手段との間には、前記電子写真感光体表面の粒子をならすための均一化手段が配置されるよう構成したものである。
特開2003−228264号公報 特開2004−264619号公報 特開2007−121884号公報
この発明が解決しようとする課題は、清掃部材を被清掃部材に向かって押圧させ、弾性変形させない場合に比較して、清掃部材と被清掃部材が接触する面積を増加させることである。
請求項1に記載された発明は、無端円筒状のフィルム基材の外周面に繊維を植毛してなり、自由形状において円筒形状を成し且つ弾性変形可能である清掃部材と、
前記清掃部材の外部に配置され、前記清掃部材が回転する被清掃部材の表面と接触部で接触して従動回転するよう当該清掃部材を支持するとともに、前記接触部における前記フィルム基材が弾性変形するように前記被清掃部材の表面に向かって当該清掃部材を押圧する支持押圧部材と、
を備え、
前記繊維は、無端円筒状のフィルム基材の外周面に当該繊維の先端が前記清掃部材の回転方向に沿った上流側へ向けて傾斜した状態で植毛されている清掃装置である。
請求項2に記載された発明は、前記支持押圧部材は、少なくとも前記被清掃部材の回転方向において、前記清掃部材の下流側に配置される第1の規制部と、前記被清掃部材の表面と対向するように前記清掃部材の外径よりも小さい間隙を介して配置される第2の規制部を有することを特徴とする請求項1に記載の清掃装置である。
請求項3に記載された発明は、前記支持押圧部材は、前記清掃部材の外周面と接触する接触面積を低減させる接触面積低減部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の清掃装置である。
請求項4に記載された発明は、無端円筒状のフィルム基材の外周面に繊維を植毛してなり、自由形状において円筒形状
を成し且つ弾性変形可能である清掃部材と、
前記清掃部材の外部に配置され、前記清掃部材が回転する被清掃部材の表面と接触部で
接触して従動回転するよう当該清掃部材を支持するとともに、前記接触部における前記フ
ィルム基材が弾性変形するように前記被清掃部材の表面に向かって当該清掃部材を押圧す
る支持押圧部材と、
を備え、
前記繊維は、無端円筒状のフィルム基材の外周面に当該繊維の先端が前記清掃部材の回
転方向に沿った上流側へ向けて傾斜した状態で植毛されており、
前記支持押圧部材は、少なくとも前記被清掃部材の回転方向において、前記清掃部材の
下流側に配置される第1の規制部と、前記被清掃部材の表面と対向するように前記清掃部
材の外径よりも小さい間隙を介して配置される第2の規制部を有するとともに、
前記支持押圧部材は、前記清掃部材の外周面と接触する接触面積を低減させる接触面積
低減部を有し、
前記接触面積低減部は、前記支持押圧部材の少なくとも前記第1の規制部、又は前記第
2の規制部に設けられた複数の凹凸からなることを特徴とする清掃装置である。
請求項5に記載された発明は、無端円筒状のフィルム基材の外周面に繊維を植毛してなり、自由形状において円筒形状を成し且つ弾性変形可能である清掃部材と、
前記清掃部材の外部に配置され、前記清掃部材が回転する被清掃部材の表面と接触部で接触して従動回転するよう当該清掃部材を支持するとともに、前記接触部における前記フィルム基材が弾性変形するように前記被清掃部材の表面に向かって当該清掃部材を押圧する支持押圧部材と、
を備え、
前記繊維は、無端円筒状のフィルム基材の外周面に当該繊維の先端が前記清掃部材の回転方向に沿った上流側へ向けて傾斜した状態で植毛されており、
前記支持押圧部材は、少なくとも前記被清掃部材の回転方向において、前記清掃部材の下流側に配置される第1の規制部と、前記被清掃部材の表面と対向するように前記清掃部材の外径よりも小さい間隙を介して配置される第2の規制部を有するとともに、
前記支持押圧部材は、前記清掃部材の外周面と接触する接触面積を低減させる接触面積低減部を有し、
前記接触面積低減部は、前記支持押圧部材の少なくとも前記第1の規制部、又は前記第2の規制部に設けられた複数の貫通穴からなることを特徴とする清掃装置である。
請求項6に記載された発明は、前記繊維は、導電性繊維からなり、前記フィルム基材の外周面に導電性接着剤を介して植毛されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の清掃装置である。
請求項7に記載された発明は、前記清掃部材は、前記繊維を植毛した植毛領域と前記繊維を植毛しない非植毛領域とを前記清掃部材の長手方向に沿って有し、且つ前記清掃部材が1回転したとき前記被清掃部材の長手方向に沿った被清掃領域の全域が少なくとも1回は前記植毛領域と接触するよう前記植毛領域を配置したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の清掃装置である。
請求項8に記載された発明は、静電潜像を保持する像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電ロールと、
前記像保持体又は前記帯電ロールの少なくとも一方の表面を清掃する清掃手段とを備え、
前記清掃手段として請求項1乃至7のいずれかに記載の清掃装置を用いたことを特徴とする画像形成装置である。
請求項1に記載された発明によれば、清掃部材を被清掃部材に向かって押圧させ、弾性変形させない場合に比較して、清掃部材と被清掃部材が接触する面積を増加させることができる。
また、請求項1に記載された発明によれば、前記繊維は、無端円筒状のフィルム基材の外周面に当該繊維の先端が前記清掃部材の回転方向に沿った上流側へ向けて傾斜した状態で植毛されていない場合に比較して、掻き取り効果を向上させることができる。
請求項2に記載された発明によれば、支持押圧部材が第1及び第2の規制部を備えない場合に比較して、清掃部材を被清掃部材に確実に押圧させることができる。
請求項3に記載された発明によれば、支持押圧部材が、清掃部材の外周面と部分的に接触することで当該清掃部材との接触面積を低減させる接触面積低減部を有しない場合に比較して、清掃部材と支持押圧部材との接触抵抗を低減することができる。
請求項4に記載された発明によれば、支持押圧部材の内面に設けられた複数の凹凸からなる接触面積低減部を備えない場合に比較して、清掃部材と支持押圧部材との接触抵抗を低減することができる。
請求項5に記載された発明によれば、支持押圧部材に設けられた複数の貫通穴からなる接触面積低減部を備えない場合に比較して、清掃部材と支持押圧部材との接触抵抗を低減することができる。
請求項6に記載された発明によれば、繊維が絶縁性繊維からなる場合に比較して、導電性繊維に通電することが可能となる。
請求項7に記載された発明によれば、清掃部材が繊維を植毛した植毛領域と繊維を植毛しない非植毛領域とを有していない場合に比較して、清掃部材と支持押圧部材との接触抵抗を低減することができる。
請求項8に記載された発明によれば、清掃部材を被清掃部材に向かって押圧させない場合に比較して、清掃部材と被清掃部材が接触する面積を増加させることができる。
この発明の実施の形態1に係る清掃装置を適用した画像形成装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る画像形成装置の画像形成部を示す構成図である。 清掃装置を示す拡大構成図である。 導電性繊維の植毛状態を示す説明図である。 フィルム基材を示す模式図である。 比較例における帯電ロールと清掃部材との接触状態を示す模式図である。 比較例における清掃装置を示す構成図である。 実験例及び比較例の結果を示す図表である。 この発明の実施の形態2に係る清掃装置を示す構成図である。 支持押圧部材をそれぞれ示す構成図である。 この発明の実施の形態3に係る清掃装置を示す構成図である。 支持押圧部材をそれぞれ示す構成図である。 実験例及の結果を示す図表である。 この発明の実施の形態4に係る清掃装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態5に係る清掃装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態5に係る清掃装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態6に係る清掃装置を適用した画像形成装置を示す構成図である。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[実施の形態1]
図1及び図2はこの発明の実施の形態1に係る清掃装置を適用した画像形成装置を示す構成図である。図1はその画像形成装置の全体の概要を示し、図2はその画像形成装置における要部(作像装置など)を拡大して示している。
<画像形成装置の全体の構成>
実施の形態1に係る画像形成装置1は、例えばモノクロプリンタとして構成されたものである。この画像形成装置1は、画像データに基づいて記録媒体に画像を形成する画像形成手段の一例としての画像形成部2を備えている。
画像形成部2は、現像剤を構成するトナーで現像されるトナー像を形成する作像装置10と、作像装置10で形成されるトナー像を記録媒体の一例としての記録用紙5に転写する転写装置20と、転写装置20の転写位置Tに供給すべき所要の記録用紙5を収容して搬送する給紙装置50と、転写装置20で転写された記録用紙5上のトナー像を定着させる定着装置40等を備えている。なお、図1中、符号1aは支持構造部材、外装カバー等で形成される装置本体を示している。
作像装置10は、ブラック(K)色のトナー像を専用に形成する一つの作像装置で構成されている。この作像装置10は、装置本体1aの内部空間において所要位置に配置されている。
作像装置10は、図1に示されるように、回転する像保持体の一例としての感光体ドラム11を備えており、この感光体ドラム11の周囲に、次のような各装置が主に配置されている。主な装置とは、感光体ドラム11の像形成が可能な周面(像保持面)を所要の電位に帯電させる帯電装置12と、感光体ドラム11の帯電された周面に画像の情報(信号)に基づく光LBを照射して電位差のある静電潜像を形成する静電潜像形成手段としての露光装置13と、その静電潜像をブラック色(K)の現像剤のトナーで現像してトナー像にする現像手段の一例としての現像装置14と、転写後における感光体ドラム11の像保持面に残留して付着するトナー等の付着物を取り除いて清掃するドラム清掃装置15等である。
感光体ドラム11は、接地処理される円筒状又は円柱状の基材の周面に感光材料からなる光導電性層(感光層)を有する像保持面を形成したものである。この感光体ドラム11は、図示しない回転駆動装置から動力が伝達されて矢印Aで示す方向に回転可能に支持されている。
帯電装置12は、感光体ドラム11の周面に接触した状態で配置される帯電ロールを備えた接触型の帯電装置で構成される。帯電装置12は、金属製の芯金121の外周に導電性を有する合成樹脂や合成ゴム等からなる導電層122を被覆したロール形状に形成されている。帯電装置12には帯電用高圧電源123によって帯電用電圧が印加される。帯電用電圧としては、現像装置14が反転現像を行うものである場合、その現像装置14から供給されるトナーの帯電極性と同じ極性の電圧又は電流が供給される。帯電装置12としては、画像形成装置1の小型化に伴い、小型、小径のものが用いられる傾向にある。帯電装置12を構成する帯電ロールとしては、例えば、A3サイズ用の画像形成装置1では外径12mm程度、A4サイズ用の画像形成装置1では外径9mm程度のものが用いられる。また、帯電装置12は、被清掃部材としての帯電ロールの表面を清掃する清掃装置30を備えている。なお、清掃装置30の構成については、後述する。
露光装置13は、画像形成装置1に入力される画像の情報に応じて構成される光(矢付破線)LBを、帯電された後の感光体ドラム11の周面に対して照射して静電潜像を形成するものである。露光装置13には、潜像形成時になると画像形成装置1に任意の手段で入力される画像の情報(信号)が送信される。
現像装置14は、図2に示されるように、開口部と現像剤4の収容室が形成された筐体140の内部に、現像剤4を保持して感光体ドラム11と向き合う現像領域まで搬送する現像ロール141と、現像剤4を撹拌しながら現像ロール141を通過させるよう搬送する図示しないスクリューオーガー等の撹拌搬送部材142,143と、一方の撹拌搬送部材142が収容された第1の収容室と他方の撹拌搬送部材143が収容された第2の収容室を仕切る仕切り壁144と、現像ロール141に保持される現像剤の量(層厚)を規制する層厚規制部材145などを配置して構成されたものである。この現像装置14には、その現像ロール141と感光体ドラム11の間に現像用電圧が図示しない電源装置から供給される。また、現像ロール141や撹拌搬送部材142,143は、図示しない回転駆動装置からの動力が伝達されて所要の方向に回転する。さらに、上記現像剤4としては、非磁性トナーと磁性キャリアを含む二成分現像剤が使用される。なお、図1中、符号146は現像装置14に少なくともトナーを含む現像剤を供給する現像剤供給装置を模式的に示したものである。
転写装置20は、転写位置Tにおいて感光体ドラム11の周面に接触し回転するとともに転写用電圧が供給される転写ロールを備えた接触型の転写装置である。転写用電圧としては、トナーの帯電極性と逆の極性を示す直流の電圧が図示しない電源装置から供給される。
ドラム清掃装置15は、図2に示されるように、図示しない容器状の本体の内部に配置されて残留トナー等の付着物を取り除いて清掃する清掃板151を備え、清掃板151で残留トナー等の付着物を回収して容器状の本体内部に収容するよう構成されている。清掃板151としては、ゴム等の材料からなる板状の部材(例えばブレード)が使用される。
定着装置40は、表面温度が予め定められた温度に保持されるよう加熱手段によって加熱されるロール形態又はベルト形態の加熱用回転体41と、この加熱用回転体41に所要の圧力で接触して回転するロール形態又はベルト形態の加圧用回転体42などを配置して構成されたものである。この定着装置40では、加熱用回転体41と加圧用回転体42が接触する接触部が所要の定着処理(加熱及び加圧)を行う定着処理部となる。
給紙装置50は、装置本体1aの下方側の位置に存在するように配置される。この給紙装置50は、所望のサイズ、種類等の記録用紙5を積載した状態で収容する単数(又は複数)の用紙収容体51と、用紙収容体51から記録用紙5を1枚ずつ送り出す送出装置52a,52bとで主に構成されている。用紙収容体51は、例えば、装置本体1aの正面(使用者が操作時に向き合う側面)側に引き出すことができるように取り付けられている。
給紙装置50と転写装置20との間には、給紙装置50から送り出される記録用紙5を転写位置Tまで搬送する複数の用紙搬送ロール対53,54や搬送ガイド材55で構成される給紙搬送路56が設けられている。給紙搬送路56において転写位置Tの直前の位置に配置される用紙搬送ロール対54は、例えば記録用紙5の搬送時期を調整するロール(レジストロール)として構成されている。
転写装置20の下流側には、当該転写装置20によりトナー像が転写された記録用紙5を定着装置40へと搬送する搬送ガイド材56が配置されている。また、定着装置40の入口には、記録用紙5を加熱用回転体41と加圧用回転体42が接触する定着処理部へと案内する入口ガイド部材43が、その出口には、定着処理が施された記録用紙5を案内する出口ガイド部材44,45がそれぞれ設けられている。
定着装置40の下流側には、当該定着装置40によりトナー像が定着された記録用紙5を、装置本体1aの上部に配置された用紙排出部57に排出するための用紙排出ロール58を備えた用紙排出搬送路59が設けられている。
図1中、符号100は、画像形成装置1の動作を制御する制御装置を示している。
<画像形成装置の基本的な動作>
以下、画像形成装置1による基本的な画像形成動作について説明する。
前記作像装置10を使用して、ブラック色(K)のトナー像からなるモノクロ画像を形成するときの画像形成動作を説明する。
画像形成装置1は、画像形成動作(プリント)の要求の指令情報を受けると、作像装置10、転写装置20、定着装置40等が始動する。
そして、作像装置10においては、まず感光体ドラム11が矢印Aで示す方向に回転し、帯電ロール12が感光体ドラム11の表面を所要の極性(実施の形態1ではマイナス極性)及び電位に帯電させる。続いて、露光装置13が、帯電後の感光体ドラム11の表面に対し、画像形成装置1に入力される画像の信号に基づいて発光される光LBを照射し、その表面に所要の電位差で構成される静電潜像を形成する。
続いて、現像装置14が、感光体ドラム11に形成された静電潜像に対し、所要の極性(マイナス極性)に帯電されたトナーを供給して静電的に付着させて現像を行う。この現像により、感光体ドラム11に形成された静電潜像は、トナーで現像されたトナー像として顕像化される。
続いて、作像装置10の感光体ドラム11上に形成されたトナー像が転写位置Tまで搬送されると、転写装置20が、そのトナー像を記録用紙5に対して転写させる。
また、転写が終了した作像装置10では、ドラム清掃装置15が感光体ドラム11の表面に残留するトナー等の付着物を掻き取るように除去して感光体ドラム11の表面を清掃する。これにより、作像装置10は次の作像動作が可能な状態にされる。
一方、給紙装置50では、作像動作に合わせて所要の記録用紙5を給紙搬送路56に送り出す。給紙搬送路56では、レジストロールとしての用紙搬送ロール対54が記録用紙5を転写時期に合わせて転写位置Tに送り出して供給する。
続いて、トナー像が転写された記録用紙5は、搬送ガイド材56を介して定着装置40まで搬送される。定着装置40では、回転する加熱用回転体41と加圧用回転体42との間の定着処理部に入口ガイド部材43を介して転写後の記録用紙5を導入して通過させることにより、必要な定着処理(加熱及び加圧)をして未定着のトナー像を記録用紙5に定着させる。最後に、定着が終了した後の記録用紙5は、用紙排出搬送路59を介して用紙排出ロール58により、例えば画像形成装置1の上部に設けられた用紙排出部57に排出される。
以上の動作により、モノクロの画像が片面に形成された記録用紙5が出力される。
<清掃装置の構成>
図3はこの発明の実施の形態1に係る清掃装置を示す構成図である。実施の形態1に係る清掃装置は、被清掃部材の一例として帯電ロールの表面を清掃するよう構成したものである。
清掃装置30は、図3に示されるように、無端円筒状のフィルム基材31の外周面に繊維の一例としての導電性繊維32が密に植毛されてなる清掃部材33と、清掃部材33が帯電ロール12の表面に接触して従動回転するよう当該清掃部材33を支持するとともに、接触部におけるフィルム基材31が帯電ロール12の表面に沿った形状に弾性変形するよう当該清掃部材33を押圧する支持押圧部材34とを備えている。フィルム基材31は、図5に示されるように、例えば、外力が作用しない自由形状が外径Dの円筒形状となるよう形成される。フィルム基材31は、必ずしも導電性を有することが要求されず、絶縁性の材料からなるフィルム部材をそのまま使用することができる。フィルム基材31の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリフッ化ビリニデン、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、PFA、ETFE、CTFE等のフッ素系樹脂などの合成樹脂、あるいはシリコーンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、ニトリルゴム等の合成ゴムを挙げることができる。この実施の形態では、フィルム基材31としてポリエチレンテレフタレートからなる円筒形状のフィルムを用いている。
なお、フィルム基材31は、上述した合成樹脂や合成ゴム等の材料から直接的に無端円筒状に形成しても勿論よいが、結果的に無端円筒状に形成されれば良い。このフィルム基材31としては、例えば、上述した合成樹脂や合成ゴム等の材料を所定の幅を有するテープ状に形成した後、当該テープ状に形成された材料を円筒状又は円柱状の部材に螺旋状に隙間無く巻き付けることで、結果的に無端円筒状に形成されたものを用いても良い。
また、フィルム基材31の厚さは、特に限定されるものではないが、被清掃部材としての帯電ロール12の回転に追従して回転可能な可撓性を有するものである。フィルム基材31は、円筒形状に形成された場合であっても可撓性を有しない場合、帯電ロール12の表面に接触したときに当該帯電ロール12の回転方向に沿った表面形状(円弧状)に倣った形状に変形することができず、帯電ロール12表面との接触が不十分となる虞れがある。この実施の形態では、外径が10〜12mmの円筒形状に形成された相対的に厚さが薄い50μm程度の厚さを有するポリエチレンテレフタレート製のフィルム基材31を用いている。
フィルム基材31の外周面には、導電性繊維32が密に植毛されている。導電性繊維32としては、例えば、ナイロン、レーヨンまたはポリエステル等の合成樹脂にカーボンブラック等の導電材料を分散させたものを紡糸することによって体積抵抗率が調整された合成樹脂製の繊維を用いることができる。この実施の形態では、導電性繊維32としてカーボンブラックを分散させたナイロン製の繊維を採用している。導電性繊維32の体積抵抗率は、例えば10〜1010Ω・cmに設定される。体積抵抗率が10Ω・cm以下であると導電性繊維32に清掃用の電圧を印加した場合に火花放電が発生し易く、体積抵抗率が1011Ω・cm以上であると清掃用の電圧を印加した場合にドット状の清掃不良が生じ易い。この実施の形態では、体積抵抗率が10〜10Ω・cm程度の導電性繊維32を用いている。
また、導電性繊維32の長さは、例えば、0.5〜2.0mm程度に設定される。導電性繊維32の太さは、例えば、0.5〜10d程度に設定される。この実施の形態では、太さ2dの導電性繊維32を用いている。また、導電性繊維32の植毛密度は、例えば、10〜20万本/inchに設定されるが、これに限定されるものではない。
導電性繊維32は、図4に示されるように、フィルム基材31の外周にアクリル系、ウレタン系、エポキシ系等の導電性接着剤35を塗布した状態で、静電植毛によって略均一な密度となるよう植毛される。導電性繊維32は、フィルム基材31の外周面に略垂直に植毛しても良いが、導電性繊維32による掻き取り効果を考慮し、導電性繊維32の先端32aを清掃部材33の回転方向Bに沿った上流側に向けて傾斜した状態若しくは回転方向Bに沿った方向と略平行に寝た状態で植毛している。ただし、導電性繊維32をフィルム基材31の外周面に略垂直、又は導電性繊維32の先端32aを清掃部材33の回転方向Bに沿った下流側に向けて傾斜した状態で植毛しても良い。
なお、導電性繊維32は、その先端32aが清掃部材33の回転方向Bに沿った上流側に向けて傾斜した状態で直接植毛しても良いが、導電性繊維32をフィルム基材31の外周面に略垂直に植毛した後、機械的な力及び/又は熱を加えることによって、その先端32aが清掃部材33の回転方向Bに沿った上流側に向けて傾斜した状態となるように植毛しても良い。また、導電性繊維を用いると繊維自体の帯電に起因した繊維へのトナーや外添剤の付着を防止しやすいが、絶縁性繊維を用いてもよい。
支持押圧部材34は、例えば、合成樹脂等の絶縁性の材料により清掃部材33の外周を囲むように帯電ロール12側の面が開口した断面矩形の枠体状に形成されている。支持押圧部材34は、図3に示されるように、帯電ロール12の回転方向Bに沿った下流側に配置され、清掃部材33が帯電ロール12の回転方向Bに沿った下流側へ移動するのを規制する第1の規制部としての平板状に形成された第1の規制板部34aと、帯電ロール12の表面と対向するよう配置され、清掃部材33を帯電ロール12の表面に向けて押圧するよう規制する第2の規制部としての平板状に形成された第2の規制板部34bと、帯電ロール12の回転方向Bに沿った上流側に配置され、清掃部材33の脱落を規制する第3の規制部としての平板状に形成された第3の規制板部34cを備えている。
また、第2の規制板部34bは、帯電ロール12表面との間隙Gが清掃部材33の自由形状(円筒形状)における外径D(図5参照)よりも小さく(D>G)設定されており、第2の規制板部34bの内面が清掃部材33に当接することで、上述したように清掃部材33を帯電ロール12の表面に向けて押圧するよう配置されている。第2の規制板部34bにより押圧される清掃部材33は、当該押圧に伴って帯電ロール12の外周面に沿った形状に弾性変形し、帯電ロール12の外周面に対して所要の接触幅Wを以て圧接する。
ところで、この清掃装置30は、清掃部材33を帯電ロール12の表面に対して押圧しない場合、図6に示されるように、清掃部材33が帯電ロール12の表面に接触する接触幅が狭い。特に、画像形成装置1の小型化に伴って小径の帯電ロール12を使用した場合には、清掃部材33と帯電ロール12表面との接触幅を十分確保することができず、トナーや外添剤等の付着物が帯電ロール12の表面に多量に付着したとき、クリーニング不良が発生する虞れを有していた。特に、かかるトナーや外添剤のクリーニング不良は、ドラム清掃装置15を備えない所謂クリーナーレス方式を採用した画像形成装置1において顕著に発生する。
そこで、この実施の形態では、上述したように、清掃部材33を支持押圧部材34によって帯電ロール12の表面に押圧させるように構成している。このように構成することで、清掃部材33のフィルム基材31を帯電ロール12の表面形状に倣った形状に弾性変形させ、清掃部材30のフィルム基材31を所要の接触幅Wをもって帯電ロール12の表面に接触させるように構成している。
<画像形成装置の特徴部分の動作>
画像形成装置1は、上述したように、画像形成動作(プリント)の要求の指令情報を受けると、作像装置10、転写装置20、定着装置40等が始動する。
そして、作像装置10においては、まず感光体ドラム11が矢印Aで示す方向に回転し、帯電装置12が感光体ドラム11の表面を所要の極性(実施の形態1ではマイナス極性)及び電位に帯電する。
その際、帯電装置12を構成する帯電ロールは、図3に示されるように、感光体ドラム11の表面に接触した状態で従動回転することにより、当該感光体ドラム11の周面を所要の極性及び電位に帯電する。帯電ロール12は、感光体ドラム11の表面に接触した状態で従動回転するため、感光体ドラム11の表面に付着してドラム清掃装置15を擦り抜けたトナーやシリカ等からなるトナーの外添剤などの付着物が、当該帯電ロール12の外周面に付着し堆積しやすい。
帯電ロール12の外周面にトナーや外添剤などの付着物が付着し堆積すると、帯電ムラ等の帯電不良の原因となる。そのため、帯電装置12は、帯電ロールの表面を清掃する清掃装置30を備えている。
清掃装置30は、清掃部材33を支持押圧部材34によって帯電ロール12の表面に押圧するよう支持している。このように構成することで、清掃部材33のフィルム基材31は、帯電ロール12の表面形状に倣った形状に弾性変形し、清掃部材33のフィルム基材31が所要の接触幅Wをもって帯電ロール12の表面に接触する。そのため、清掃装置30では、押圧しない場合と比較して、当該清掃部材33と帯電ロール12表面とが接触する接触面積が拡大するとともに、押圧に伴う摩擦力を作用させ、清掃部材33に従動不良が発生するのを防止乃至抑制する。その結果、清掃部材33は、帯電ロール12の回転に伴って従動回転することで、帯電ロール12の表面に付着したトナーやトナーの外添剤等の付着物を効率よく除去して清掃し、帯電ロール12による感光体ドラム11表面の帯電不良が発生するのを防止乃至抑制する。
<実験例1>
次に、本発明者らは、上記実施の形態に係る清掃装置30を適用した画像形成装置1の効果を確認するため、図2に示されるような作像装置10を備えたベンチモデルを試作し、清掃装置30の清掃部材33を支持押圧部材34により帯電ロール12の表面に対して押圧するよう構成し、A4サイズの記録用紙5に対して画像密度5%にて50KPV(5万枚)の通紙テストを行い、定期的に中間調の画像をプリントして、清掃装置30の清掃部材33による帯電ロール12表面のクリーニング不良に起因した画質欠陥を確認する実験を行った。
<比較例1>
また、比較例1として図7に示されるように、円柱形状の回転軸の外周にブラシを植毛したクリーニングブラシ38をバネによって押圧し帯電ロール12の表面に接触するように配置した清掃装置30を用い、A4サイズの記録用紙5に対して画像密度5%にて50KPV(5万枚)の通紙テストを行い、定期的に中間調の画像をプリントして、清掃装置30の帯電ロール12に対する狭ニップ幅に起因した帯電ロール12表面のクリーニング不良に起因した画質欠陥を目視により確認した。
図8は実験例1及び比較例1の結果を示す図表である。
図8に示されるように、清掃装置30の清掃部材33を支持押圧部材34により帯電ロール12の表面に対して押圧するよう構成した実験例では、清掃部材33が帯電ロール12の表面に対して相対的に広いニップ幅で接触して良好に従動回転し、帯電ロール12の表面にトナーや外添剤等からなる付着物が付着するのが防止乃至抑制され、クリーニング不良は未発生であった。
これに対して、比較例1の場合には、図8に示されるように、清掃部材33の帯電ロール12表面に対するニップ幅が狭く、帯電ロール12の表面にトナーや外添剤等の付着物が残留し、クリーニング不良が発生した。
[実施の形態2]
図9はこの発明の実施の形態2に係る清掃装置を示す構成図である。
この実施の形態2では、図9に示されるように、支持押圧部材34が、清掃部材33の外周面と部分的に接触することで当該清掃部材33との接触面積を低減させる接触面積低減部を有するように構成されている。また、この接触面積低減部としては、支持押圧部材34の内面に設けられた複数の凹凸からなるものが用いられている。
更に説明すると、この実施の形態2では、支持押圧部材34の第1及び第2の規制板部34a,34bの内面に、円柱形状や角柱形状の凸部36が清掃部材33の長手方向及び周方向に沿って複数設けられるよう構成されている。なお、図中、凸部36が設けられていない領域が凹部に相当する。
このように、上記実施の形態2では、支持押圧部材34の第1及び第2の規制板部34a,34bの内面に複数の凸部36が設けられているため、これらの第1及び第2の規制板部34a,34bの内面と清掃部材33との接触面積が低減する。そのため、この実施の形態2では、第1及び第2の規制板部34a,34bの内面と清掃部材33との接触抵抗が減少し、支持押圧部材34によって清掃部材33を帯電ロール12の表面に押圧した場合であっても、清掃部材33に従動不良が発生するのが防止乃至抑制される。
また、清掃部材33の表面に植毛された導電性繊維32は、第1及び第2の規制板部34a,34bの内面に設けられた複数の凸部36に接触することにより、当該導電性繊維32に付着したトナーやトナーの外添剤等の付着物が掻き落とされ、トナーや外添剤等の導電性繊維32に対するフィルミング、或いは帯電ロール12の表面に対するフィルミングが発生するのが長期間にわたり抑制される。
なお、支持押圧部材の第1及び第2の規制板部34a,34bに設けられる複数の凹凸36としては、円柱形状や角柱形状の凸部に限定されるものではなく、図11(a) (b)に示されるように、清掃部材33の長手方向に沿って長尺に形成された複数本の凸部36などを用いても良く、その形状は任意に設定される。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
[実施の形態3]
図11はこの発明の実施の形態3に係る清掃装置を示す構成図である。
この実施の形態3では、図11に示されるように、接触面積低減部として、支持押圧部材に設けられた複数の貫通穴からなるものを備えるように構成されている。
更に説明すると、この実施の形態3では、図12(a)に示されるように、支持押圧部材34の第1及び第2の規制板部34a,34bに、清掃部材33の長手方向に沿って細長く形成された貫通穴37が、清掃部材33の回転方向に沿って複数設けられている。
このように、上記実施の形態3では、支持押圧部材34の第1及び第2の規制板部34a,34bに複数の貫通穴37が設けられているため、これらの第1及び第2の規制板部の34a,34b内面と清掃部材33との接触面積が低減される。そのため、この実施の形態3では、第1及び第2の規制板部34a,34bの内面と清掃部材33との接触抵抗が減少し、支持押圧部材34によって清掃部材33を帯電ロール12の表面に押圧した場合であっても、清掃部材33に従動不良が発生するのが防止乃至抑制される。
また、清掃部材33の表面に植毛された導電性繊維32は、第1及び第2の規制板部34a,34bに設けられた複数の貫通穴37のエッジ部に接触することにより、当該導電性繊維32に付着したトナーやトナーの外添剤等の付着物が掻き落とされ、トナーや外添剤等の導電性繊維32に対するフィルミング、或いは帯電ロール12の表面に対するフィルミングが発生するのが長期間にわたり抑制される。
図12(b)〜(e)は支持押圧部材の第1及び第2の規制板部に設けられる複数の貫通穴の他の実施形態をそれぞれ示すものである。
支持押圧部材の第1及び第2の規制板部34a,34bに設けられる複数の貫通穴としては、図12(b)に示されるように、清掃部材33の回転方向に沿って細長い矩形状に形成された貫通穴37を、清掃部材33の長手方向に沿って複数設けたものが用いられる。
また、支持押圧部材の第1及び第2の規制板部に設けられる複数の貫通穴としては、図12(c)に示されるように、清掃部材33の長手方向に沿って傾斜した状態で細長い矩形状に形成された貫通穴を用いても良い。
さらに、支持押圧部材34の第1及び第2の規制板部34a,34bに設けられる複数の貫通穴としては、図12(d)(e)に示されるように、第1及び第2の規制板部34a,34bに一様に設けられる平面円形状や平面三角形状等の貫通穴37を用いるように構成しても良い。
<実験例2〜4>
次に、本発明者らは、上記実施の形態1,2,3に係る清掃装置30を適用した画像形成装置1の効果を確認するため、図2に示されるような作像装置10を備えたベンチモデルを試作し、清掃装置30の清掃部材33を支持押圧部材34により帯電ロール12の表面に対して押圧するよう構成し、A4サイズの記録用紙5に対して画像密度5%にて実験例1よりも多い100KPV(10万枚)の通紙テストを行い、定期的に中間調の画像をプリントして、清掃部材33の支持押圧部材34の内壁との摩擦による従動不良に起因して清掃部材33の導電性繊維32の表面に発生するフィルミング及び帯電ロールの表面に発生するフィルミングに起因する画質欠陥を目視により確認する実験を行った。
また、実験例2は、図3に示される実施の形態1に係る清掃装置30を、実験例3は、図9及び図10(a)に示される実施の形態2に係る清掃装置30を、実験例4は、図11及び図12(a)に示される実施の形態3に係る清掃装置30をそれぞれ使用した。
図13は実験例2〜4の結果を示す図表である。
図13から明らかなように、実施の形態1に係る帯電装置12を用いた実験例2では、支持押圧部材34の内壁との摩擦による従動不良に起因した導電性繊維及び帯電ロールの表面に対するフィルミングが若干発生したが、実使用上は問題のないレベルであった。
これに対して、実施の形態2,3に係る帯電装置12を用いた実験例3,4では、支持押圧部材34の内壁との摩擦による従動不良に起因した導電性繊維及び帯電ロール12の表面に対するフィルミングが未発生であり、良好な結果が得られることが判った。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
[実施の形態4]
図14はこの発明の実施の形態4に係る清掃装置を示す構成図である。
この実施の形態4は、図14に示されるように、清掃装置30の導電性繊維32に清掃用の電圧を印加するように構成したものである。支持押圧部材34の第1の規制板部34aには、清掃部材33の導電性繊維32に接触する導電性材料からなる電圧印加手段の一例としての給電部材38が設けられている。この給電部材38は、電圧印加手段の一例としての清掃用高圧電源39に接続されている。
このように、清掃部材33に給電部材38を介して清掃用高圧電源39によって高電圧を印加することにより、清掃部材33を帯電ロール12の表面に静電的に吸着させ、清掃部材33の従動不良がより防止乃至抑制される。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
[実施の形態5]
図15及び図16はこの発明の実施の形態5に係る清掃装置を示す構成図である。
この実施の形態5に係る清掃部材33は、図15及び図16に示されるように、繊維32を植毛した植毛領域311と繊維32を植毛しない非植毛領域312とを清掃部材33の長手方向に沿って有し、且つ清掃部材33が1回転したとき被清掃部材としての帯電ロール12の長手方向に沿った被清掃領域の全域が少なくとも1回は植毛領域311と接触するよう植毛領域311を配置したものである。ここで、被清掃領域とは、清掃部材33に植毛されている導電性繊維32が帯電ロール12の表面に接触する領域をいう。なお、非植毛領域312では、フィルム基材31が表面に露出している。
更に説明すると、清掃部材33は、その外周面において長手方向に沿った1本の直線L上の領域をみた場合、当該直線L上において植毛領域311と非植毛領域312とがそれぞれ少なくとも1箇所以上存在するように、植毛領域311及び非植毛領域312が設けられている。また、清掃部材33が1回転する間に帯電ロール12の長手方向に沿ったすべての清掃領域が少なくとも1回は、植毛領域311と接触するように当該植毛領域311が配置されている。図15の実施の形態では、植毛領域311が清掃部材33の外周面に長手方向(軸方向)に沿って螺旋状に位置するよう構成されている。植毛領域311は、例えば、清掃部材33の軸方向に沿って幅が例えば15mmで、且つ巻き付け角度が30度となるよう螺旋状に植毛されている。その結果、清掃部材33は、導電性繊維32が植毛された植毛領域311と、導電性繊維32が植毛されない非植毛領域312とが、軸方向に沿って必ず存在し、しかも清掃部材33が1回転する間に帯電ロール12の長手方向に沿ったすべての清掃領域が少なくとも1回は植毛領域311と接触するよう当該植毛領域311が配置されている。
また、図16に示される清掃部材33は、植毛領域311と非植毛領域312とが清掃部材33の周方向及び軸方向に沿って交互に位置するように構成されている。
このように、上記実施の形態5では、非植毛領域312が設けられているため、第1及び第2の規制部材34a,34bの内面と清掃部材33との接触面積が低減される。そのため、この実施の形態5では、第1及び第2の規制部材34a,34bの内面と清掃部材33との接触抵抗を減少させ、支持押圧部材34によって清掃部材33を帯電ロール12の表面に押圧した場合であっても清掃部材33に従動不良が発生するのが防止乃至抑制される。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
[実施の形態6]
図17はこの発明の実施の形態6に係る清掃装置を示す構成図である。
この実施の形態6は、図17に示されるように、被清掃部材として帯電ロール12ではなく、感光体ドラム11に適用するよう構成したものである。ドラム清掃装置15は、清掃板151とは別に又は清掃板151とともに清掃部材33を備えている。この清掃部材33は、前記実施の形態と同様に、無端円筒状のフィルム基材31の外周面に繊維の一例としての導電性繊維32が密に植毛されてなる清掃部材33と、清掃部材33が感光体ドラム11の表面に接触して従動回転するよう当該清掃部材33を支持するとともに、接触部におけるフィルム基材31が感光体ドラム11の表面に沿った形状に弾性変形するよう当該清掃部材33を押圧する支持押圧部材34とを備えている。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
1…画像形成装置
12…帯電ロール
30…清掃装置
31…フィルム基材
32…導電性繊維
33…清掃部材

Claims (8)

  1. 無端円筒状のフィルム基材の外周面に繊維を植毛してなり、自由形状において円筒形状を成し且つ弾性変形可能である清掃部材と、
    前記清掃部材の外部に配置され、前記清掃部材が回転する被清掃部材の表面と接触部で接触して従動回転するよう当該清掃部材を支持するとともに、前記接触部における前記フィルム基材が弾性変形するように前記被清掃部材の表面に向かって当該清掃部材を押圧する支持押圧部材と、
    を備え、
    前記繊維は、無端円筒状のフィルム基材の外周面に当該繊維の先端が前記清掃部材の回転方向に沿った上流側へ向けて傾斜した状態で植毛されている清掃装置。
  2. 前記支持押圧部材は、少なくとも前記被清掃部材の回転方向において、前記清掃部材の下流側に配置される第1の規制部と、前記被清掃部材の表面と対向するように前記清掃部材の外径よりも小さい間隙を介して配置される第2の規制部を有することを特徴とする請求項1に記載の清掃装置。
  3. 前記支持押圧部材は、前記清掃部材の外周面と接触する接触面積を低減させる接触面積低減部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の清掃装置。
  4. 無端円筒状のフィルム基材の外周面に繊維を植毛してなり、自由形状において円筒形状
    を成し且つ弾性変形可能である清掃部材と、
    前記清掃部材の外部に配置され、前記清掃部材が回転する被清掃部材の表面と接触部で
    接触して従動回転するよう当該清掃部材を支持するとともに、前記接触部における前記フ
    ィルム基材が弾性変形するように前記被清掃部材の表面に向かって当該清掃部材を押圧す
    る支持押圧部材と、
    を備え、
    前記繊維は、無端円筒状のフィルム基材の外周面に当該繊維の先端が前記清掃部材の回
    転方向に沿った上流側へ向けて傾斜した状態で植毛されており、
    前記支持押圧部材は、少なくとも前記被清掃部材の回転方向において、前記清掃部材の
    下流側に配置される第1の規制部と、前記被清掃部材の表面と対向するように前記清掃部
    材の外径よりも小さい間隙を介して配置される第2の規制部を有するとともに、
    前記支持押圧部材は、前記清掃部材の外周面と接触する接触面積を低減させる接触面積
    低減部を有し、
    前記接触面積低減部は、前記支持押圧部材の少なくとも前記第1の規制部、又は前記第
    2の規制部に設けられた複数の凹凸からなることを特徴とする清掃装置。
  5. 無端円筒状のフィルム基材の外周面に繊維を植毛してなり、自由形状において円筒形状
    を成し且つ弾性変形可能である清掃部材と、
    前記清掃部材の外部に配置され、前記清掃部材が回転する被清掃部材の表面と接触部で
    接触して従動回転するよう当該清掃部材を支持するとともに、前記接触部における前記フ
    ィルム基材が弾性変形するように前記被清掃部材の表面に向かって当該清掃部材を押圧す
    る支持押圧部材と、
    を備え、
    前記繊維は、無端円筒状のフィルム基材の外周面に当該繊維の先端が前記清掃部材の回
    転方向に沿った上流側へ向けて傾斜した状態で植毛されており、
    前記支持押圧部材は、少なくとも前記被清掃部材の回転方向において、前記清掃部材の
    下流側に配置される第1の規制部と、前記被清掃部材の表面と対向するように前記清掃部
    材の外径よりも小さい間隙を介して配置される第2の規制部を有するとともに、
    前記支持押圧部材は、前記清掃部材の外周面と接触する接触面積を低減させる接触面積
    低減部を有し、
    前記接触面積低減部は、前記支持押圧部材の少なくとも前記第1の規制部、又は前記第
    2の規制部に設けられた複数の貫通穴からなることを特徴とする清掃装置。
  6. 前記繊維は、導電性繊維からなり、前記フィルム基材の外周面に導電性接着剤を介して植毛されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の清掃装置。
  7. 前記清掃部材は、前記繊維を植毛した植毛領域と前記繊維を植毛しない非植毛領域とを前記清掃部材の長手方向に沿って有し、且つ前記清掃部材が1回転したとき前記被清掃部材の長手方向に沿った被清掃領域の全域が少なくとも1回は前記植毛領域と接触するよう前記植毛領域を配置したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の清掃装置。
  8. 静電潜像を保持する像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電ロールと、
    前記像保持体又は前記帯電ロールの少なくとも一方の表面を清掃する清掃手段とを備え、
    前記清掃手段として請求項1乃至7のいずれかに記載の清掃装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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