JP6492251B1 - 切削工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定的に被加工物を加工することが可能となる切削工具を提供すること
【解決手段】軸回りに回転する工具ボデー12と、工具ボデー12に取り付けられ、工具ボデー12とともに軸回りに回転することにより被削物Wを切削加工する切削インサート14と、工具ボデー12に回転自在に取り付けられ、切削インサート14による被削物Wの切削加工中に、被削物と当接するための部品18及び部品20と、を備える切削工具10。
【選択図】図1

Description

本発明は、切削工具に関する。
加工精度を向上させる等の目的で、軸受けを用いて切削加工を行う切削工具が知られている。
特許文献1には、エンドミル加工等において加工精度を向上せせるために、円筒状の刃部11を、第1の軸受16及び第2の軸受20で支持する切削工具が開示されている。
また、特許文献2には、狭隘な空間であっても面取り加工を可能とするために、面取量を規制するためのスタイラスを、スピンドルの下端に取り付けるとともに、三角形からなる切削用チップの一辺をスタイラスの内側に入り込ませた状態で面取り加工を行う面取装置が開示されている。
特開2006−281387号公報 特開2001−328021号公報
しかしながら、工具ボデーに軸受け等の部品を取り付けることにより、切削工具と被加工物との間に発生するビビリ振動等を効果的に抑制する切削工具は知られていない。
本発明は、工具ボデーに部品を取り付けることにより、安定的に被加工物を加工することが可能となる切削工具を提供することを目的とする。
本開示の一側面に係る切削工具は、軸回りに回転する工具ボデーと、工具ボデーに取り付けられ、工具ボデーとともに軸回りに回転することにより軸から径方向に所定距離離れた位置で被削物を切削加工するための切れ刃を有する切削インサートと、工具ボデーに取り付けられ、工具ボデーと共に回転する内輪部と、内輪部に対して回転自在に支持され、径方向において切削インサートの切れ刃の近傍に位置する外縁を有する縁部と、を有する部品と、を備える。
ここで、近傍とは、切削インサートの切れ刃(切削インサートの切れ刃のうち、切削に関与する作用部分)と軸との径方向における距離と、部品の外縁と軸との径方向における距離とが同一の場合に限られず、切削中に部品の外縁が被加工物の表面に当接できる範囲を含み、具体的には、部品の外縁と軸との径方向における距離の方が、切削インサートの切れ刃と軸との径方向における距離よりも小さい場合と、部品の外縁と軸との径方向における距離の方が、切削インサートの切れ刃と軸との径方向における距離よりも大きい場合を含む。
部品の外縁と軸との径方向における距離の方が、切削インサートの切れ刃と軸との径方向における距離よりも小さい場合、すなわち、部品の外縁の位置が切れ刃よりも軸方向に後退している場合とは、面取り加工等の際に、一般的な切込み量で加工したときに、切り込み量に相当する距離以下だけ、部品の外縁の位置が切れ刃よりも径方向に後退する場合をいう。被加工物の大きさ、材質、加工の目的等によるが、例えば、切り込み量を0.5mmとする加工において、部品の外縁の位置が切れ刃よりも軸方向に0.4mm後退していても、被加工物に接触することができる。
部品の外縁と軸との径方向における距離の方が、切削インサートの切れ刃と軸との径方向における距離よりも大きい場合、すなわち、切れ刃よりも部品の外縁の方が径方向に突出する場合とは、加工の際に被加工物が塑性変形しない程度に、または、工具に加わる負荷が極度に大きくならない程度に突出することを許容する趣旨である。
ここで、被削物を切削加工する位置と、縁部の外縁の位置は、共に回転軸から同一の所定距離であることが好ましい。ただし、同一とは、完全に同一であることを要するものではなく、発明の効果が発揮される合理的範囲の誤差(例えば、外縁の半径の1%以内の差)を含む趣旨である。また、切削インサートの切れ刃が、径方向の所定範囲にわたり形成されている場合は、部品の外縁が、その範囲内、または、その範囲よりわずかに小さい値(例えば、外縁の半径の1%以内の差)を有する場合も、同一の所定距離を有する場合に含まれる。
また、縁部を有する部品とは、その全体が中心軸を基準とする回転対称に形成されている環状の部品に限定されず、例えば、周方向の一部が途切れている一、又は、複数の円弧状の縁部を有する部品でもよい。
また、本開示の一側面に係る切削工具は、軸回りに回転する工具ボデーと、工具ボデーに取り付けられ、工具ボデーとともに軸回りに回転することにより被削物を切削加工する切削インサートと、工具ボデーに回転自在に取り付けられ、切削インサートによる被削物の切削加工中に、被削物と当接するための部品と、を備える。
また、本開示の一側面に係る切削工具は、軸回りに回転可能で、軸回りに回転することにより軸から径方向に所定距離離れた位置で被削物を切削加工する切削インサートを取り付け可能な工具ボデーと、工具ボデーに取り付けられ、工具ボデーとともに工具ボデーと共に回転する内輪部と、内輪部に対して回転自在に支持され、径方向において切削インサートの切れ刃の近傍に位置する外縁を有する縁部と、を有する環状部品と、を備える。
切削工具10が、被加工物Wを切削加工をしている様子を示した斜視図 切削工具10の平面図 切削工具10の正面図 切削工具10の断面図 切削工具10の分解斜視図 切削工具10先端視 切削工具10の正面図
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施形態のみに限定する趣旨ではない。
図1は、本実施形態に係る切削工具10が、被加工物Wを切削加工をしている様子を示した斜視図である。図2及び図3は、切削工具10の平面図及び正面図である。図4は、図3におけるA−A断面の断面図である。図5は、切削工具10の工具ボデー12を除く部品の分解斜視図である。図6は、切削工具10を中心軸AXの方向から見た先端視である。
図1に示されるように、切削工具10は、被加工物Wの側溝Gの開口部における二つのコーナR1及びコーナR2を同時に面取りすることができる面取りカッターである。
切削工具10は、中心軸AXを回転軸として回転する工具ボデー12と、工具ボデー12に取り付けられ、工具ボデー12と共に、中心軸AXを回転軸として回転する切削インサート14と、切削インサート14よりも中心軸AX方向の先端側に取り付けられる環状のベアリングローラ16と、切削インサート14よりも中心軸AX方向の基端側に取り付けられる環状のベアリングローラ18を備える。
工具ボデー12は、基部12Aをマシニングセンタなどと接続することにより、中心軸AXを回転軸として回転しながら、被加工物Wの中心軸を中心として被加工物Wの内壁に沿って回転移動することができる。一方で、被加工物Wは、冶具(不図示)により固定されている。また、同図に示されるとおり、被加工物Wの円環状の内壁には、側溝Gが形成されている。このため、中心軸AXを中心に回転しながら、被加工物Wの側溝Gに沿って一周することにより、工具ボデー12は、側溝GのコーナR1及びコーナR2を全周にわたり面取りすることができる。
図4の断面図に示されるように、工具ボデー12は、マシニングセンタなどに接続する基部12Aと、切削インサート14、ベアリングローラ16及び18等が取り付けられる先端部12Bを備える。基部12Aは、端部に向かうほど小径になる円錐面を備え、中心軸AXを中心としてマシニングセンタなどと接続するための接続部を構成する開口が形成される部分12A1と、この部分と一体的に形成され、円柱状をなす先端部12Bが挿入される環状の部分12A2を備える。
図3及び図4に示されるように、部分12A2には、中心軸AXに垂直な軸を有する雌ねじが形成される貫通穴H1〜H4が設けられている。貫通穴H1〜H4は、中心軸AX周りに180度異なる位置及び中心軸AX方向に異なる位置に、合計4つ形成されている。
先端部12Bは、端部が基部12Aに挿入され、それぞれ環状をなすカラー20及びベアリングローラ18が取り付けられる円筒部12B1と、4つの切削インサート14を取り付けるためのインサート取付部12B2と、ベアリングローラ16が取り付けられる円筒部12B3を備える。
図4及び図5に示されるように、円筒部12B1は、主要部が同一径からなる円筒状に形成されており、ただし、側面の一部には、円筒の端部を切削することにより形成された中心軸AXに垂直な法線を有する4つの平面部P1〜P4が形成されている。平面部P1〜P4は、貫通穴H1〜H4に対応する位置に形成される。そして、貫通穴H1〜H4にそれぞれ形成される雌ねじに螺合する止めねじの底部がそれぞれ平面部P1〜P4を中心軸AX方向に押圧することにより、先端部12Bは、基部12Aに固定される。また、平面部P2及びP4は、カラー20を固定するためにも用いられるため、平面部P1及びP3よりも、中心軸AX方向の長さが大きくなるように形成されている。
切削工具10の先端視を示す図6に示されるように、4つの切削インサート14を回転方向に等間隔となる90度ごとに取り付けるために、インサート取付部12B2には、中心軸AXを基準として90度対称に形成された4つのチップ座面が形成されている。チップ座面には、切削インサート14の中央部を貫通する貫通穴を挿通するボルトに螺合する雌ねじが形成されたねじ穴が形成されている。
また、図4に示されるように、チップ座面から立ち上がるチップ壁面には、中心軸AX方向に窪んでいる凹部と、この凹部を中心に、中心軸AXに垂直な直線に対して線対称に形成され、凹部から離れるほど中心軸AXから離れるように傾斜する二つの斜面部が形成される。
一方で、図4及び図5に示されるように、本実施形態に係る切削インサート14は、すくい面をなす主面と、インサート取付部12B2のチップ座面に当接する他方の主面とを備える板状に形成される。また、切削インサート14は、主面の中央部を貫通する貫通穴に対し90度回転対称に形成されており、この貫通穴の中心軸から離れるように径方向に突出する突出部14A1〜14A4と、隣接する突出部14A1〜14A4を接続し、内側に窪むように、すなわち、貫通穴の中心軸に向かって凸となる円弧状の切れ刃が形成された切削部14B1〜14B4を備えている。
図2乃至図4に示されるように、このような切削インサート14は、中心軸AXに垂直で、切削インサート14の突出部14A1の先端を通過する直線に対し、線対称となるように取り付けられる。具体的には、断面図である図4に示されるように、チップ壁面に形成されている凹部内に、径方向内側を向いた突出部14A3の先端を挿入し、一方の斜面部が突出部14A3の一部及び突出部14A2の一部に当接し、他方の斜面部が突出部14A4の一部に当接するように取り付けられる。
このため、径方向外側を向いた突出部14A1に隣接する切削部14B1及び14B4は、中心軸AXから同一の距離だけ離間した位置で被加工物Wを切削することができる。また、この部分における切れ刃は、切削インサート14の中心(内側)に窪むように、すなわち、切削インサート14の中央部を貫通する貫通穴の中心軸に向かって凸となる円弧状に形成されるから、突出部14A1に近づくほど、切削部14B1の切れ刃と、切削部14B4の切れ刃の距離は小さくなる。このため、切削工具10を中心軸AXに垂直な方向に移動させて、突出部14A1の被加工物Wの側溝G(図1)への挿入量を調整することにより、様々な溝幅の側溝Gに対して、面取り加工をすることができる。また、切削部14B1及び14B4の切れ刃のうち、切削に関与する部分は、中心軸AXに垂直で、切削インサート14の突出部14A1の先端を通過する直線に対し、線対称の位置となるから、2つのコーナR1及びR2を同時に切削することが可能となる。また、板状の切削インサート14の一方の主面がすくい面となり、他方の主面がインサート取付部12B2のチップ座面に当接するようにしたから、切削インサート14に作用する切削抵抗を受け止め、切れ刃の欠損を抑制することが可能になる。特に、切削インサート14の他方の主面のうち、切削に関与する切れ刃を除くほとんどの部分が当接するように、切削インサート14の輪郭にならってチップ座面を形成することにより、切削インサート14を安定して支持することが可能になる。
図4に示されるとおり、円筒部12B3は、円筒部12B1と同径の円筒状に形成される。円筒部12B3には、ベアリングローラ16が取り付けられる。また、中心軸AX方向の先端を向いた端面には、中心軸AXを軸とする雌ねじが形成されたねじ穴が開口する。
カラー20は、ベアリングローラ18を固定するための部品である。図5に示されるように、カラー20は、環状に形成されており、ただし中心軸AX方向のベアリングローラ18側を向いた端面に形成された小径の円環状のつばを備えている。図4に示されるとおり、このつばは、ベアリングローラ18の内輪部を中心軸AXの先端方向に押圧するための部材である。また、カラー20の側面には、中心軸AX周りに180度異なる位置に形成された2つの貫通穴H5及びH6が形成されている。各貫通穴H5及びH6の内壁には、中心軸AXに垂直な方向を軸とする雌ねじがそれぞれ形成されている。このため、この雌ねじに螺合する止めねじの底部で、平面部P2及びP4をそれぞれ中心軸AX方向に押圧することにより、カラー20を工具ボデー12に取り付けることができる。
ベアリングローラ18は、二つのベアリング18A及び18Bと、このベアリング18A及び18Bの外輪部に取り付けられる鉄等の被加工物Wより剛性の低い金属材料からなる環状部品18Cを備える。ベアリング18A及び18Bは、同一の玉軸受であり、それぞれ、円筒部12B1の円筒面に嵌められる内壁面を有する内輪部と、内輪部に対して玉を介して回転自在に保持され、環状部品18Cの内壁に嵌められる外輪部を備える。環状部品18Cは、円筒部18C1と、円筒部18C1の中心軸AX方向における切削インサート14側の端部において、円筒部18C1の円筒面をなす外壁面から径方向外側に突出するように径大に形成される環状の縁部18C2を備える。縁部18C2の最も中心軸AXから離れた外縁の中心軸AXからの距離は、切削インサート14が工具ボデー12に取り付けられた際に、切削に関与する切削部14B1及び14B4の中心軸AXからの距離と、同一である。また、図2乃至図4に示されるように、中心軸AXを通過する断面において、縁部18C2の径方向外側を向いた面は、径方向外側を向いて丸みを帯びるように円弧状に形成されている。このため、縁部18C2は、最も中心軸AXから離れた外縁において丸みを帯びる表面を有する。円筒部18C1及び縁部18C2の内壁面は、面一の円筒面として形成され、ベアリング18A及び18Bの外輪部の径方向外側を向く表面と当接する。後述するように、これら部品を交換するために、ベアリング18A及び18Bは、円筒部12B1に、すきまばめ、又は、中間ばめ等で取り付けられてよい。ベアリング18A及び18Bと環状部品18Cは、中間ばめ、又は、締まりばめで取り付けられてよい。このため、環状部品18Cは、ベアリング18A及び18Bの内輪部に対して回転自在に支持される外輪部と一体的に移動する。
ベアリングローラ16は、ベアリングローラ18と同一の構成を有するため説明を省略する。ただし、切削インサート14側の端部に縁部16C2が位置し、中心軸AXの先端側に円筒部16C1が位置するように工具ボデー12の円筒部12B3に取り付けられる。このため、縁部16C2の外縁を、切削に関与する切れ刃に近接させることが可能になる
カラー22及びボルト24は、ベアリングローラ16をボデーに固定するための部品である。カラー22は、中央に貫通穴を有する円筒状の部材である。ボルト24に形成される雄ねじを、円筒部12B3の端面に開口して形成される雌ねじに螺合させて、ボルト24の頭部でカラー22を介してベアリングローラ16を中心軸AXの後端方向に押圧することにより、ベアリングローラ16を工具ボデー12に取り付けることができる。
このような切削工具10を用いて被加工物Wの側溝Gを面取りする場合の切削方法について以下の通り説明する。
まず、切削インサート14のすくい面と反対方向を向いた主面をインサート取付部12Bのチップ座面上に置き、突出部14A3の先端がチップ壁面の凹部に入り込み、突出部14A2及び14A3の各側面の一部をチップ壁面の一方の傾斜面部に、突出部14A4及び14A3の各側面の一部をチップ壁面の他方の傾斜面部に、当接させることにより、突出部14A1が径方向外側を向くようにした状態で、切削インサート14の中心を通過する貫通穴に雄ねじを挿通し、インサート取付部12Bのチップ座面の雌ねじと螺合させて頭部ですくい面を押圧する。このようにして、4つの切削インサート14を、それぞれ、工具ボデー12に取り付ける。また、工具ボデー12が中心軸AX回りに回転できるように、基部12Aとマシニングセンタの回転軸を接続する。更に、被加工物Wを、その中心軸が中心軸AXと平行となるように固定する。
そして、工具ボデー12を中心軸AX回りに回転させながら、切削インサート14と被加工物Wの側溝Gが中心軸AX方向について同じ位置となるように工具ボデー12を中心軸AX方向に移動させ、その後、中心軸AXと垂直な側溝Gに向かう方向に移動させると、図1に示されるように、側溝G内に突出部14A1の先端が入り込んでいる状態で、切削部14B1及び14B4に形成された切れ刃が側溝GのコーナR1及びコーナR2にそれぞれ接触して、面取り加工をすることができる。このとき、ベアリングローラ16及び18の環状部品16C及び18Cの縁部16C2及び18C2は、その外縁の中心軸AXからの距離が、切削部14B1及び切削部14B4の中心軸AXからの距離と同一である。また、ベアリングローラ16、切削インサート14及びベアリングローラ18は、中心軸AX方向に隣接し、かつ、縁部16C2及び18C2は、切削インサート14側に形成されている。このため、縁部16C2及び18C2の外縁は、それぞれ、側溝Gに近接する被加工物Wの壁面に当接する。ただし、環状部品16C及び18Cは、ベアリング16及び18の外輪部に取り付けられているため、工具ボデー12及び切削インサート14と共に回転することはない。従って、被加工物Wに対して高速で回転する切削インサート14が被加工物Wを切削し、同時に、被加工物Wに対して静止している、又は、マシニングセンタの移動等に伴って極めて低速で回転するベアリングローラ16及び18の環状部品16C及び18Cが、被加工物Wの切削箇所近傍の両側の内壁に当接し、被加工物Wの内壁を中心軸AXから離れる方向に押圧する。このため、本来であれば切削工具10と被加工物Wとの間で発生するビビリ振動を抑制し、安定的に被加工物Wを加工することが可能となる。また、被加工物の表面がうねっている場合は、切削インサートの切れ刃に欠損が生じやすかったが、ベアリングローラなど、工具ボデーに対して回転自在に設けられた部品を被加工物Wの表面に当接させることにより、円滑な倣い動作が可能となり切削抵抗が軽減されるため、切れ刃の欠損などを抑制し、従来よりも安定した加工を実現できる。
そして、マシニングセンタを用いて切削工具10を被加工物Wの内壁に沿って一周させることにより、側溝GのコーナR1及びR2を全周にわたり面取りすることができる。
ここで、切削インサート14は、中心軸AXに垂直な直線に対して線対称の位置に形成される二つの切削部14B1と14B4を備えるから、コーナR1及びR2を同時に切削することができる。また、切削部14B1及びB4に形成される各切れ刃は、先端に近づくほど間隔が小さくなるように形成されているから、様々な幅の側溝に対応して面取り加工をすることが可能になる。また、面取り量を容易に調整することもできる。また、切削部14B1と14B4の切れ刃が摩耗した後に、切削インサート14を180度回転させて、突出部14A3が径方向外側を向くようにして、切削部14B2と14B3を用いて切削可能である。
また、切削工具10を用いて、溝部の面取り以外の切削加工も可能である。例えば、図1におけるコーナR3を面取り加工するためには、切削部14B1と14B4のうち、切削部14B4のみを用いて面取りすることができる。このとき、ベアリングローラ16及び18のうち、ベアリングローラ18の環状部品18Cの縁部18C2のみが、被加工物Wの壁面に当接する。同様に、コーナR4を面取り加工するためには、切削部14B1のみを用いて面取りすることができる。このとき、ベアリングローラ16の環状部品16Cの縁部16C2のみが、被加工物Wの壁面に当接する。また、被加工物の内壁面のみならず、外壁面を加工することも可能である。
また、切削インサートの数や形状は、適宜変形可能である。例えば、切削インサートは、すくい面から対向する方向から見たときに、隣接する辺部が互いに90度をなす4つの辺部と、隣接する4つの辺部を接続し、内方に窪むように形成される4つの円弧部からなる形状であってもよい。そして、円弧部に切れ刃を形成するとともに、辺部を含む側面をチップ壁面に当接させて切削インサートを固定するように構成することができる。このような切削インサートの場合、突出部14A2及び14A4(図4)に相当する部分がないため、切削に関与する切れ刃と、被加工物の壁面に当接する縁部をより近接することが可能になる。このため、より安定した切削が可能になる。その他、六角形や三角形等の多角形の切削インサートで転削加工をしてもよい。また、切削に関与する切削部の数は1つであってもよい。例えば、切削インサートの外縁に切れ刃を設け、その近傍の一方又は両方を、一つ又は複数のベアリングローラで押圧してもよい。また、ベアリングローラは1つであってもよい。ただしその場合、異なる向きの面取りをするために被加工物をひっくり返す必要がある。
環状部品16C及び18Cの外縁は丸みを帯びるように形成されているが、次第に被加工物との接触等の理由により摩耗する可能性がある。その場合、環状部品16Cについては、ボルト24を緩めて外すことにより、カラー22及びベアリングローラ16を工具ボデー12から取り外して、新たなベアリングローラ16を工具ボデー12に取り付けることができる。一方で、環状部品16Cについては、貫通穴H1〜H6の雌ねじに螺合する止めねじを緩めて外すことにより、先端部12Bと基部12Aを分離し、更に先端部12Bから、カラー20とベアリングローラ18を取り外して、新たなベアリングローラ18に交換することができる。
なお、環状部品16C又は18Cは、被加工物を傷つけないように、被加工物よりも柔らかい素材であることが好ましい。ここで、環状部品16C又は18Cとして、弾性率が低い素材を用いて、径方向に変位可能に構成してもよい。例えば、径方向の弾性率が低い素材をベアリングローラの一部に使用し、通常時は、環状部品の外縁の回転中心からの距離が、切削部の切れ刃の中心軸からの距離よりも、わずかに大きくなるようにし、但し、加工の際には、被加工物の壁面と当接することにより、径方向内側に変位して、環状部品の外縁の回転中心からの距離が、切削部の切れ刃の中心軸からの距離と同一となるように構成してもよい。このように構成することにより、切れ刃が径方向の所定範囲にわたり形成されている場合であっても、切削に関与する切れ刃の径方向の位置に追従するように環状部品の外縁の位置を変位させ、常に、被加工物の壁面に環状部品の外縁が当接させることができる。
また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。たとえば、当業者の通常の創作能力の範囲内で、ある実施形態における一部の構成要素を、他の実施形態に組み合わせることもできる。
10…切削工具、12…工具ボデー、12A…基部、12B…先端部、12B1…円筒部、12B2…インサート取付部、12B3…円筒部、14…切削インサート、14A1-14A4…突出部、14B1-14B4…切削部、16…ベアリングローラ、18…ベアリングローラ、18A…ベアリング、18B…ベアリング、18C…環状部品、20…カラー、22…カラー、24…ボルト

Claims (5)

  1. 軸回りに回転する工具ボデーと、
    前記工具ボデーに取り付けられ、前記工具ボデーとともに前記軸回りに回転することにより前記軸から径方向に所定距離離れた位置で被削物を切削加工するための切れ刃を有する切削インサートと、
    前記工具ボデーに取り付けられ、前記工具ボデーと共に回転する内輪部と、前記内輪部に対して回転自在に支持され、前記径方向において、前記切削インサートの切れ刃の近傍に位置する外縁を有する縁部と、を有する環状部品と、
    前記工具ボデーに取り付けられ、前記工具ボデーと共に回転する第2内輪部と、前記第2内輪部に対して回転自在に支持され、前記軸を中心として前記所定距離の外縁を有する第2縁部と、を有する第2環状部品とを備え、
    前記軸方向において、前記切削インサートは、前記環状部品と前記第2環状部品との間に配置されている
    切削工具。
  2. 前記切削インサートと、前記環状部品は、前記工具ボデーの前記軸方向に隣接して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の切削工具。
  3. 前記環状部品は、前記所定距離より小さい第2距離の半径を有する円筒部を更に備え、
    前記軸方向において、前記縁部は、前記円筒部より前記切削インサートに近い位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の切削工具。
  4. 前記切削インサートは、前記工具ボデーに取り付けられたときに、前記軸に垂直な線に対して対称に、かつ、前記軸から径方向に前記所定距離離れた位置に形成される二つの切れ刃を備えることを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の切削工具。
  5. 軸回りに回転する工具ボデーであって、前記工具ボデーに取り付けられ、前記工具ボデーとともに前記軸回りに回転することにより前記軸から径方向に所定距離離れた位置で被削物を切削加工するための切れ刃を有する切削インサートを取り付けるためのインサート取付部が形成される工具ボデーと、
    前記工具ボデーに取り付けられ、前記工具ボデーと共に回転する内輪部と、前記内輪部に対して回転自在に支持され、前記径方向において、前記切削インサートの切れ刃の近傍に位置する外縁を有する縁部と、を有する環状部品と、
    前記工具ボデーに取り付けられ、前記工具ボデーと共に回転する第2内輪部と、前記第2内輪部に対して回転自在に支持され、前記軸を中心として前記環状部品の外縁と同一径の外縁を有する第2縁部と、を有する第2環状部品とを備え、
    前記軸方向において、前記インサート取付部は、前記環状部品と前記第2環状部品との間に形成されている、
    切削工具
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110227849A (zh) * 2019-05-31 2019-09-13 凌云工业股份有限公司上海凌云汽车研发分公司 一种用于电池箱底板侧面槽加工的铣刀

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CN110227849A (zh) * 2019-05-31 2019-09-13 凌云工业股份有限公司上海凌云汽车研发分公司 一种用于电池箱底板侧面槽加工的铣刀

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