JP6491902B2 - 冷媒回収充填用オイルセパレータ - Google Patents
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Description
しかしながら、遠心分離動作にともない、可動部分である可動軸部等からの冷媒ガスの漏れ、振動、騒音の発生、耐久性の低下が生じやすい本質的な欠点がある。また、前記可動部分を構成するために製造コストが上昇する欠点がある。
また一方で、オイルセパレータは、その設置等の観点から、軽量、コンパクトに形成されることが望ましい。
また、当該特許文献2に例示される焼結フィルタにも使用可能な多孔質焼結金属は、耐久性(具体的には、耐熱性、耐圧性、耐衝撃性等)に優れ、強度が高いことにより、長期間の使用に耐え得る点において利用価値がある。
このような事情から、その後工程に配置されるアドソーバ(吸着器)によって補助する必要がある。
即ち、通常、代替フロンを冷媒として用いる場合には、液体冷媒を気化して、回収機の吸入側へ当該気化した冷媒を送るのであるが、冷媒が気化するときに、オイルセパレータの底部の液体冷媒が、気化熱によって当該オイルセパレータ内のガス温度を下げ、この結果、容器の下部が凍結を起こす。また、これに伴って、オイル及び冷媒の回収効率は低下する。
しかしながら当該構造によれば、構造が複雑化し、併せて稼働コストが上昇するという欠点がある。
当該オイル分離部は、前記被処理冷媒導入部から当該被処理冷媒を拡散させる多孔質焼結金属からなり前記中央筒部に格納される金属製拡散部と、前記中央筒部に形成され前記金属製拡散部から前記被処理冷媒を吐出するための吐出部と、該吐出部の外部に設けられるフィルタ部とを備え、前記吐出部と前記金属製拡散部との間に第二拡散空間を形成し、且つ、前記吐出部は外側を下方とした傾斜穴であることを特徴とする冷媒回収充填用オイルセパレータを、上記課題を解決するための手段とする。
また、容器本体1の底部側面には、分離したオイルを排出するためのオイル排出部6を備えている。前記容器本体1の上部となる蓋部2には、オイル分離後の冷媒を導出するための導出通路50を備えている。容器本体1内には、中央筒体10と、該中央筒体の中央部を含んで設けられる第一オイル分離部s1、及び前記中央筒体の上方に設けられる第二オイル分離部s2を備えている。
また、蓋部取付部材5aの下端側には前記連結部材5bと固着するための雌螺子部を備え、上端には外部の配管と連結可能となる雄螺子部を備えている。また長手方向の中央部近傍には蓋部材20に当接可能な鍔部56を備えている。鍔部56に近接する基端側の周面にはシール保持溝51を設け、環状のシール部材52を取着してある。
大径部57の下面は、前記中央筒部10の上端に対する保持面とする。また当該大径部57の側周面を後記のフィルタ部(第一フェルト12a)との当接面としている。そして連結部材5bは、処理済み冷媒を導入するための処理済み冷媒導出用通路58を有している。また連結部材5bの下端には、後述する金属製拡散部材11の上端を保持するための保持部54を備えている。
当該処理済み冷媒導出用通路58は、連結部材5bの長手中央の周面四方に形成された各側面穴53から軸中心に向けて連続し、当該連結部材5bの軸中心位置で連結し、当該連結位置から上端の開口へ連続している。
更にオイル貯留部34から連続して貯留したオイルを外部へ排出するための底部材オイル排出通路30bを備えている。底部材オイル排出通路30bの出口側となる内周面には雌螺子を形成し、オイル排出通路6aを有するオイル排出部6の雄螺子と螺合することで、底部3にオイル排出部6を取付けた構成としている。
当該中央筒部10は、その下端側に、前記底部材30の底部材中央螺子穴32における軸方向中央より上側までの位置に対して螺合可能な雄螺子部を備えている。
また、当該中央筒部10の内部のうち軸中央より下端位置までは前記固定部4の固定部側導入通路40aと同一の内径を有する筒部導入通路10aを備えている。
当該中央筒部10の内部のうち軸中央位置から上方へ当該導筒部入通路10aよりも拡径した第一拡散空間10bを形成し、当該箇所に以下に示す第一オイル分離部s1を備えた構成としている。
前記中央筒部10の上部内周には雌螺子を形成してある。また中央筒部10の上部外周には、第二オイル分離部s2を構成するための上端側止輪59aを設けてある。
また、第一フェルト12aは不織布によって構成されており、被処理冷媒中のミスト状オイルを含浸吸着するフィルタ部として機能するものである。
金属製拡散部材11は、前記中央筒部内に格納され、当該金属製拡散部材11の内側には第一拡散空間10bが位置し、当該金属製拡散部材11の外面と当該第一拡散空間10bを構成する中央筒部10の内面(即ち、傾斜穴10cの内側開口が形成される面)との間には、筒状の第二拡散空間16が形成される。
本実施例における焼結体を構成する金属製粒子は黄銅としている。当該金属製粒子間には不規則に多数の孔が形成されている。当該金属製拡散部材11は前記連結部材5bの保持部54とスペーサ19によって挟持固定される。
上端側の止輪15の上方に隣接して鍔部13を設けてある。鍔部13の上部には更に金属製の止輪13aを設けてある。鍔部13はこれらの止輪15、13aによって挟持固定される。
先ず、コンプレッサから高温高圧の被処理冷媒が圧送され、固定部4の固定部側導入通路40aを介して本実施例1に係るオイルセパレータSの下部に配置される底部導入通路30aから導入される。
第一拡散空間10bにおいて被処理冷媒は金属製拡散部材11に接触し、外側へ移動する。
被処理冷媒は当該第二拡散空間16に導入されることによって、被処理冷媒は更に拡散し、当該被処理冷媒の圧力が下がることで、その移動速度が減少する。
また、前記第二拡散空間16から連続する前記傾斜穴10cは周壁を貫通する傾斜穴として構成しているので、当該傾斜穴10c内の表面積及び空間を大きくして前記金属製拡散部材11から放出される冷媒との接触面積を増加させるとともに、当該接触によって付着したオイルを下方へ案内する。
また、従来のオイルセパレータと同様に、一部のミスト状となったオイルは冷媒ガスとの比重の差によって、オイルセパレータS内の各部に付着したオイルは落下する作用も併せて得られる。
本実施例2に係るオイルセパレータSは、主として、前記実施例1に係るオイルセパレータSが第一オイル分離部s1、第二オイル分離部s2を備えているのに対して、第一オイル分離部s1を備えるものの第二オイル分離部s2を備えない点において相違する。
尚、金属製拡散部の種類、形状、吐出部の大きさ、傾斜角度、設置数、その他各部の形状等によって、本実施例2に係る第一オイル分離部s1のオイル分離効率を高めることができる。
固定部4の下端の雄螺子と蓋部材20の前記蓋部材中央螺子穴22を螺合させることで、蓋部材20と固定部4が連結される。
本実施例2における中央筒部10はその内部上方側に筒部導入通路10aを有している。筒部導入通路10aの下方に連続して拡径した第一拡散空間10bを設けてある。
フェルト12cはフィルタ部として機能する。また、実施例1と同様に、金属製拡散部材11の外面と中央筒部10の内面との間に筒状の第二拡散空間16を形成している。また、前記フェルト12cと固定用線材14の位置ずれを防止するために、当該フェルト12c及び固定用線材14の下端側の下方、上端側の上方の夫々に金属製の止輪15を設けてある。
下側鍔部13は中央筒部10の金属製拡散部材11の下端側に配置される。下側鍔部13の内側縁部をその上から前記止輪15、下から鍔部用止輪17によって挟持して固定する。
上側鍔部13は、当該中央筒部10の上端側に配置される。上端側の接続部18と鍔部用止輪17で上側鍔部13の基端を挟持固定する。
先ず、コンプレッサから高温高圧の被処理冷媒が圧送され、本実施例2に係るオイルセパレータSの固定部4の固定部側導入通路40aから蓋部導入通路20bへ導入される。
また、金属製拡散部材11内を被処理冷媒が通過することで、当該被処理冷媒は更に拡散され、その移動速度が減少する。
その後、被処理冷媒は中央筒部10の内面と接触する。当該内面への接触によって付着したオイルは複数の傾斜穴10cへ流出される。これによって、オイルの分離性能を向上させる。このようにして当該空間内へ流出させたオイルはフェルト12cに含浸される。
凹部6bに流入し分離されたオイルは、オイル排出通路6aから排出される。
以上の処理によって、本実施例2に係るオイルセパレータSにより、被処理冷媒からオイルを分離することができる。
一方で、当該金属製拡散部材11に加えて第二拡散空間16を更に備えることによっては、当該金属製拡散部11を通過した被処理冷媒が当該第二拡散空間16に導出されるため、当該被処理冷媒の拡散をより進行させ、被処理冷媒が吐出部へ送られる前に、その移動速度を更に緩和できるため、フェルト12cへの衝突速度を低減させてオイルの再飛散を低減し、併せてオイルの捕獲効果を高め、当該オイルの分離性能を向上させることができる。
また本発明においては、上記した各フェルトに限らず、フィルタ部として種々の公知のフィルタ部材を用いることもできる。
1a 容器側壁
10 中央筒部
10a 筒部導入通路
10b 第一拡散空間
10c 傾斜穴
11 金属製拡散部材
12a 第一フェルト(フィルタ部)
12b 第二フェルト(フィルタ部)
12c フェルト(フィルタ部)
13 鍔部(上側鍔部、下側鍔部)
13a 止輪
14 固定用線材
15 止輪
16 第二拡散空間
17 鍔部用止輪
18 接続部
19 スペーサ
2 蓋部
20 蓋部材
20b 蓋部導入通路(実施例2)
20c 導出通路(実施例2)
21 容器嵌合溝
22 蓋部材中央螺子穴
23 シール部材
3 底部
30 底部材
30a 底部導入通路
30b 底部材オイル排出通路
31 容器嵌合溝
32 底部材中央螺子穴
33 シール部材
34 オイル貯留部
4 固定部
40 固定部材
40a 固定部材導入通路
41 固定ナット
5 冷媒導出部材
5a 蓋部取付部材
5b 連結部材
50 導出通路
51 シール保持溝
52 シール部材
53 側面穴
54 保持部
55 上端側連結部
56 鍔部
57 大径部
58 処理済み冷媒導出用通路
59a 上端側止輪
59b 載置板
6 オイル排出部
6a オイル排出通路
6b 凹部
7 取付板
A 被処理冷媒導入方向を示す矢印
B 処理済み冷媒導出方向を示す矢印
C 分離後オイルの排出方向を示す矢印
S オイルセパレータ
s1 第一オイル分離部
s2 第二オイル分離部
Claims (3)
- 車両等の被回収機器に用いる非遠心分離方式の冷媒回収充填用オイルセパレータであって、
ミスト状オイルを含有する高温高圧気体である被処理冷媒を導入するための被処理冷媒導入部と、中央筒部を構成に含むオイル分離部とを備え、
当該オイル分離部は、前記被処理冷媒導入部から当該被処理冷媒を拡散させる多孔質焼結金属からなり前記中央筒部に格納される金属製拡散部と、前記中央筒部に形成され前記金属製拡散部から前記被処理冷媒を吐出するための吐出部と、該吐出部の外部に設けられるフィルタ部とを備え、
前記吐出部と前記金属製拡散部との間に第二拡散空間を形成し、且つ、前記吐出部は外側を下方とした傾斜穴であることを特徴とする冷媒回収充填用オイルセパレータ。 - 前記オイルセパレータのオイル分離部の上方に、第二オイル分離部を備え、当該第二オイル分離部は、処理済み冷媒を外部へ導出するための通路と該通路の入口開口を被覆する第二フィルタ部とを有することを特徴とする請求項1記載の冷媒回収充填用オイルセパレータ。
- 前記オイルセパレータの上部となる蓋部側に被処理冷媒を導入する前記被処理冷媒導入部を備え、上部側から前記中央筒部内の金属製拡散部へ被処理冷媒を導入する構成としたことを特徴とする請求項1記載の冷媒回収充填用オイルセパレータ。
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