[0061]本開示および添付の特許請求の範囲で用いられているように、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、文脈上、そうでないとする明確な指示がない限り、複数の指示対象を含む。「備える(comprise)」、「備える(comprises」、および「備える(comprising)」という語は、排他的にではなく包括的に解釈されるべきである。同様に、「含む(include)」、「含む(including)」、および「または(or)」という用語はすべて、かかる解釈が文脈から明確に禁じられていない限り、包括的なものと解釈されるべきである。しかし、本明細書で開示される装置およびアセンブリは、具体的に開示されていない要素が全くなくてもよい。したがって、「備える(comprising)」という用語を用いた実施形態の開示は、特定される構成要素「から実質的になる(consisting essentially of)」実施形態および特定される構成要素「からなる(consisting of)」実施形態の開示を含む。
[0062]数値に対する「実質的に同じ(substantially the same)」および「約(approximately)」は、10%以内、好ましくは5%以内、より好ましくは1%以内、さらに好ましくは0.1%以内、最も好ましくは0.01%以内を意味する。
[0063]本開示によって提供されるブラシホルダアセンブリ10の一実施形態が図1Aおよび図1Bに示されている。アセンブリ10はブラシホルダ20および支持体40を備える。アセンブリ10は、ブラシ100を受容しかつ保持するとともに、ブラシ100を整流子やスリップリングなどの回転装置の表面の方に付勢するように構成される。
[0064]ブラシホルダ20は、ブラシ箱22、ばね24、およびブラシ箱22と一体でもよい背板30を備えることができる。ブラシ箱22は、ブラシ100の少なくとも一部を受容するとともに、運転中にブラシ100の移動を少なくとも部分的に支持しかつ拘束するように構成される。ブラシホルダ20は、ブラシ100の移動を少なくとも部分的に支持しかつ拘束するするリテーナ26を備えていてもよい。
[0065]ばね24は、リボンばねまたは別の付勢部材でもよく、ブラシ箱22または背板30の側面のうちの少なくとも1つに装着されてもよい。ばね24はリベットを使用して装着されてもよい。追加的にまたは代替的に、ばね24は、図2Cに示されているように、ばね24を着脱可能にすることができる、ばね24の端部のループによって装着されてもよい。
[0066]背板30は、支持体40を受容するように構成された延長部32を備えていてもよい。上記図は延長部32のうちの2つを示しているが、任意の数の延長部32を使用することができる。背板30は上部外面34を備え、上部外面34上に連結部材50が配置されてもよい。連結部材50は、背板30の上部外面34と一体でもよくかつ/または背板30の上部外面34に固定して連結されてもよい。
[0067]図2Cに示されているように、中心穴36が、連結部材50内の開口52と背板30の上部内面35内の開口39とを形成することができる。中心穴36は、連結部材50内の開口52から連結部材50および背板30を貫通して背板30の上部内面35内の開口39まで延びることができる。連結部材50は、連結部材50の両側面から水平方向に延びるロックフランジ54を備えていてもよい。ボス55が、連結部材50の他の側面の一方から水平方向に延びていてもよい。
[0068]図1Bおよび図2Aに示されているように、背板30は電気コネクタ38を備えていてもよい。電気コネクタ38は端子ねじとして描かれているが、ブラシ100のリード線への電気的接続を可能にするクイック接続タイプの端子(quick−connect type terminal)または別の適切な構成要素でもよい。
[0069]図3Aおよび図3Bに示されているように、支持体40は、支持体40を所望の位置に固定して連結するためにボルトまたは別の締結体を受容し得る1つまたは複数の穴42を備えていてもよい。支持体40が新しいブラシまたは替えブラシを設置するために使用される場合、1つまたは複数の穴42はボルトまたは締結体の代わりにブラシ交換用ハンドル(図示せず)を受容することができる。
[0070]図3A〜図3Cに示されているように、支持体40は本体44を備えていてもよい。1つまたは複数の穴42は本体44を貫通して延びていてもよい。支持体40は本体44の両側面から延びる支持フランジ46を備えていてもよく、支持フランジ46および本体44は、上または下から見たときにT字形断面を形成していてもよい(図3A参照)。
[0071]再び図1Aおよび図2Bを参照すると、支持体40はブラシホルダ20によって受容されてもよい。背板30の上部内面35、背板30の後部内面37、背板30の内部側面33、および延長部32は、支持体40を受容するチャンバを形成していてもよい。支持体40は、支持体40の上面41が背板30の上部内面35に当接および/または近接した状態で、かつ/または、支持体40の前面43が背板30の後部内面37に当接および/または近接した状態で受容されてもよい。延長部32および後部内面37は、延長部32と後部内面37との間の支持体40のこの位置を保っていてもよい。支持体40と背板30との間の静止はまりを確実にするために、背板30の延長部32相互間の距離は本体44の幅と実質的に同じでもよく、かつ/または、支持フランジ46の幅は背板30の後部内面37の幅と実質的に同じでもよい。
[0072]図3Bおよび図3Cに示されているように、支持フランジ46は、1つまたは複数の接触ばね48、例えば1対のばねを、1つのばねが本体44の各側面に接触した状態で備えていてもよい。1つまたは複数の接触ばね48は、支持体40が背板30の中にかつ/または背板30に接して配置されると、延長部32に当たって付勢することができる。1つまたは複数の接触ばね48は、背板30の中でかつ/または背板30に接して支持体40上の位置を保ち得るとともに、ブラシホルダ20と支持体40との間に安定した電気的接触をもたらし得る。付加的にまたは代替的に、背板30は、1つまたは複数の接触ばね48が支持体40に当たって付勢するように1つまたは複数の接触ばね48を備えていてもよい。背板30は、1つまたは複数の接触ばね48の付勢力(bias force)より大きい外力によって、例えばユーザが背板30を支持体40に対して上方に摺動させるかまたは引っ張ることによって支持体40から取り外されてもよい。この実施形態は限定するものではなく、支持体40は、当業者に知られている任意の機構を使用して背板30に連結されてもよい。
[0073]図3Bおよび図3Cに示されているように、支持体40は、支持体40の上面41と一体でありかつ/または支持体40の上面41に固定して連結される柱状部49を備える。図3Aは、支持体40のT字形断面がはっきりと分かるように柱状部49を示していないが、この図は支持体40の別の実施形態として解釈されるべきでない。
[0074]中心穴36の長さ(連結部材50の開口52から背板30の上部内面35の開口39までの距離)は柱状部49の長さより短い。したがって、柱状部49は、図1Aおよび図1Bに示されているように中心穴36を貫通して完全に延びることができる。好ましい一実施形態では、中心穴36の少なくとも一部および柱状部49の少なくとも一部が相補的円筒形を有する。例えば、中心穴36の半径および/または円周はそれぞれ柱状部49の半径および/または円周と実質的に同じであることが好ましい。柱状部49は、以下でより詳細に論じるようにハンドル60と相互作用することができる。
[0075]図4Aおよび図4Bに示されているように、リテーナ26は、静止状態でブラシ箱22の中へ水平方向に延びる脚27を備えることができ、ブラシ箱22の底と同一平面上にありかつ/またはブラシ箱22の底に近接する。ブラシ100がブラシ箱22によって受容されているとき、リテーナ26の脚27は、ブラシ100の底面と接触することによりブラシ箱22内にブラシ100を保持する。リテーナ26は、設置または取り外し時の望まれない移動に対してブラシ100を確実に保持し得る。リテーナ26は、脚27に対してリテーナ26の反対側から延びる1つまたは複数の延長部23を備えていてもよい。
[0076]図4Cおよび図4Dに示されているように、リテーナ26の1つまたは複数の延長部23は支持体40上のカム45によって持ち上げられてもよい。カム45は支持フランジ46の一部でもよい。1つまたは複数の延長部23が支持体40によって持ち上げられると、リテーナ26の脚27が背板30に隣接するブラシ箱22の壁から離れる向きにわずかに後方へ回転して、ブラシ100がブラシ箱22から解放される。
[0077]図5A〜図5Fに示されているように、ハンドル60はステム62を備えていてもよく、ハンドル60の基部を形成するシェル64を備えていてもよい。ステム62は、ステム62の回転がシェル64を回転させるように、シェル64に固定して連結されてもよい。例えば、ステム62上のねじ山61がシェル64上の相補的ねじ山63と対合してもよいが、当業者に知られている任意の連結が使用されてもよい。ステム62は、回転装置が通電されるかまたは回転している間にハンドル60を装着し、使用しかつ取り外せるようにし得る絶縁体65を備えていてもよい。
[0078]ハンドル60はシェル64内に空洞66を備えることができ、空洞66内に移動可能に配置されるコア70をさらに備えることができる。シェル64の底にシェル歯(shell teeth)78を含むシェル64、およびコア70により、以下で詳細に論じるように、ハンドル60がブラシホルダ20の背板30の一部である連結部材50を受容しかつ連結部材50に連結することが可能になる。好ましくは、空洞66の内径はコア70の外径と実質的に同じである。空洞66の高さは、コア70とロックフランジ54との選択的な係合を容易にするためにコア70が空洞66内を移動することができるような高さである。
[0079]ハンドル60のシェル64は、シェル64から下方に延びるストッパ79を備えることができる。ストッパ79は、ハンドル60が背板30に連結されたときにブラシホルダ20の背板30の後部外面31に当接することができる。
[0080]コア70は、コア70の底面上に凹所80を備えていてもよく、凹所80は、コア70の垂直軸線および/またはハンドル60の垂直軸線に沿って中心軸線を有する垂直円筒形凹所でよい。凹所80の半径および/または円周はそれぞれ柱状部49の半径および/または円周と実質的に同じであることが好ましい。凹所80は、ハンドル60がハンドル60の回転移動の限界になるまで、ブラシホルダアセンブリ10およびハンドル60を支持体40にロックできるようにするために円周の一部に沿ってより大きい半径でローブを有していてもよい。コア70は、凹所80の両側にコア70の底面から下方に延びるコア歯(core teeth)74をさらに備えていてもよい。好ましくは、コア歯74相互間の距離はロックフランジ54の幅と実質的に同じである。
[0081]シェル歯78は、シェル64の対向内側から実質的に水平方向内側に延びることができる。シェル歯78は、コア歯74と垂直方向に重ならないことが好ましい。好ましくは、シェル歯78の内径および幅は、ロックフランジ54の外のり寸法と実質的に同じである。
[0082]圧縮ばね72が空洞66内に少なくとも部分的に配置されてもよく、コア70の上面に当接するようにステム62から延びていてもよい。コア70の底にかかる力がコア70を空洞66内で上方に摺動させてもよいが、圧縮ばね72は、名目上、静止状態でコア70を空洞66内でシェル歯78の上部に対して下方に付勢する。一実施形態では、圧縮ばね72は、名目上、シェル歯78がコア歯74と実質的に同じ水平面内にあるようにコア70を下方に付勢する。
[0083]コア70は、コア70からシェル64のスロット81の中にまで水平方向外方に延びるピン76を備えることができる。図5Bおよび図5Fに示されている一実施形態では、ピン76は、スロット81を通ってシェル64の外側にあるトリガ82の中にまで延びていてもよい。このような実施形態では、ピン76がトリガ82に入り込み、したがってユーザがトリガ82を上方に引っ張ってピン76をスロット81内で上方に摺動させ、それによって圧縮ばね72の付勢に抗してコア70を空洞66内で上方に摺動させる。図5Aおよび図5Eに示されているように、トリガ82はオプション機能であり、ハンドル60の一実施形態はトリガ82を有していない。
[0084]図5Gおよび図5Hは、ブラシホルダ20の前部から見た向きでのハンドル60を示し、この向きではハンドル60をブラシホルダ20にロックするはずである。一実施形態では、ハンドル60のロック位置では、コア歯74はブラシホルダ20の前部に対して空洞66の前部および後部にあり、シェル歯78は空洞66の外側面上にある。図5Iおよび図5Jは、ブラシホルダ20の前部から見たロック解除された向きでのハンドル60を示し、ハンドル60は、この図ではブラシホルダ20に取り付けられて示されている。一実施形態では、ハンドル60のロック解除位置では、シェル歯78はブラシホルダ20の前部に対して空洞66の前部および後部にあり、コア歯74は空洞66の外側面上にある。好ましくは、ハンドル60は、約90度回転させられてロック解除位置からロック位置に移動し、反対方向に約90度回転させられてロック解除位置に戻る。ロック位置とロック解除位置との間のハンドル60の移動については、図8A〜図8Lおよび図9A〜図9Hを参照してこの後より詳細に論じる。
[0085]図6A〜図6Cに示されているように、柱状部49はロッカアセンブリ90を備えることができる。支持体40がブラシホルダ20に連結されると柱状部49の一部が連結部材50から外へ延びることができ、柱状部49のこの部分はスロット89を備えることができ、スロット89内にはロッカアセンブリ90を配置することができる。例えば、ロッカアセンブリ90の底は、支持体40の上面41から少なくとも中心穴36の長さに等しい距離を置いて柱状部49上に配置することができる。
[0086]ロッカアセンブリ90は、ロッカアーム92と、ロッカアーム92を柱状部49に連結するピン94と、柱状部49とロッカアーム92との間に少なくとも部分的に配置されるロッカばね96とを備えることができる。ロッカアーム92はピン94を中心に回転することができ、ロッカばね96は、名目上、ロッカアーム92の下端部が静止状態でスロット89から外方に延びるようにロッカアーム92の下端部を外方に付勢することができる。
[0087]図7A〜図7Dは、一般に、ハンドル60なしに支持体40をブラシホルダ20の背板30に装着するのを示す。図7Aに示されているように、支持体40の柱状部49は、支持体40を背板30に連結する準備をするために、ブラシホルダ20の背板30の中心穴36に位置合せすることができる。ロッカアーム92の下端部は、ロッカアセンブリ90のこの静止状態でロッカばね96によって柱状部49のスロット89から外方に回転させられる。
[0088]図7Bに示されているように、支持体40の柱状部49は、支持体40が背板30に連結するときに中心穴36の中に挿入される。ロッカアーム92の下端部は、柱状部49のスロット89の中へ内方に中心穴36の限定的な円周分だけ回転させられ、それによってロッカばね96が圧縮される。
[0089]図7Cおよび図7Dに示されているように、支持体40が背板30に完全に連結された後、柱状部49の一部が中心穴36から延出する。ロッカアーム92の下端部は、中心穴36からロッカアーム92が出現することにより柱状部49から外方に回転させられ、このことは、ロッカアセンブリ90を中心穴36の限定的な円周から解放し、ロッカばね96が延長することを可能にする。ロッカアーム92が柱状部49から外方に延出すると、ブラシホルダ20が支持体40に完全に着座しブラシホルダ20を支持体40にロックしたという視覚表示を提供する。
[0090]図8A〜図8Lは、支持体40とブラシホルダ20とハンドル60との相互連結を全体的に示す。これらの図は、本開示によって提供される第1の方法も示している。以下で開示される各ステップは任意の順序で実行することができるが、図に示されている特定の順序に限定されるものではない。これらの図では、外側の破線はロックフランジ54の外周であり、内側の円形破線は連結部材50の外周である。
[0091]第1の方法のステップ(1)を示す図8Aおよび図8Bに示されているように、ユーザがハンドル60を連結部材50に位置合せし、かつ/または、支持体40をブラシホルダ20の背板30に位置合せすることができる。次いで、背板30を支持体40上に移動させることができる。第1の方法のステップ(2)を示す図8Cおよび図8Dに示されているように、ブラシホルダ20を支持体40に連結して、柱状部49内のロッカアセンブリ90を連結部材50から外方に延出させる。付加的にまたは代替的に、このステップの前および/または間にハンドル60をブラシホルダ20上に取り付けることができる。
[0092]第1の方法のステップ(3)を示す図8Eおよび図8Fに示されているように、ユーザは、ロッカアセンブリ90がハンドル60のコア70の凹所80に入り込むように、ハンドル60を連結部材50の直上の位置に移動させることができる。好ましい一実施形態では、シェル歯78の一方が側面切込み84を備える。ハンドル60は、ハンドル60上の「ロック解除」マーキングが背板30の側面上のしるし(マーキングや構造など)と一致するまで、かつ/または、側面切込み84が背板30上のボス55と一致するまで回転させられてもよい。この位置は、ハンドル60が適切な垂直軸線上に配置されること、およびブラシホルダ20に連結するために回転することを確実にする。好ましくは、ストッパ79は背板30の後部外面31に隣接して配置することができる。第1の方法のステップ(4)を示す図8Gおよび図8Hに示されているように、ユーザは、連結部材50がハンドル60のシェル歯78によって受容されるように、ハンドル60を背板30の上部外面34上に移動させてもよい/押し付けてもよい。
[0093]一実施形態では、アセンブリ10は、シェル64が連結部材50を受容するために必要なシェル64の単一の向きを有する。例えば、図8Hに示されているように、連結部材50をシェル64内に挿入するには、好ましくは、シェル64は、シェル歯78がロックフランジ54と垂直方向に重ならないように、シェル歯78がロックフランジ54に対してオフセットされた状態で配置される必要がある。連結部材50をシェル64内に挿入するには、好ましくは、シェル64は、図8Hに示されているように側面切込み84がロックフランジ54のボス55に位置合せされた状態で配置される必要がある。
[0094]ハンドル60のシェル64が、必要に応じてシェル64が連結部材50を受容するために配置された後、ハンドル60は背板30の上部外面34上に移動させられ、それによって、連結部材50がシェル64によって受容されるときにシェル歯78を摺動させてロックフランジ54を通り過ぎてもよい。シェル歯78を摺動させてロックフランジ54を通り過ぎると、ロックフランジ54はシェル歯78の水平面の上の水平面内に配置される。シェル歯78を摺動させてロックフランジ54を通り過ぎると側面切込み84を通ってボス55を摺動させて、ロックフランジ54およびボス55はシェル歯78の水平面の上の水平面内にまで移動することができる。
[0095]連結部材50がシェル64によって受容されて柱状部49を凹所80内に挿入し、それによって、コア70を柱状部49からの力により圧縮ばね72の付勢に抗して上方に押してもよい。例えば、柱状部49は、コア70が移動してシェル歯78と非接触状態になるように、コア70を上方に押すことができる。コア70はこの場合、コア歯74がシェル歯78の水平面の上にあるロックフランジ54の水平面の上の水平面内にあるように配置されることが好ましい。
[0096]第1の方法のステップ(5)を示す図8Iおよび図8Jに示されているように、ハンドル60は、ハンドル60がブラシホルダ20に連結されるように回転させることができる。ハンドル60をブラシホルダ20の背板30に連結するには、ユーザがハンドル60をブラシホルダ20に対して回転させてもよい。例えば、ハンドル60をブラシホルダ20に対して回転させて、シェル歯78を、ロックフランジ54の真下のかつロックフランジ54に垂直方向に位置合せされた位置にまで回転させることができる。この回転は、シェル歯78をロックフランジ54とブラシホルダ20の上部外面34との間に垂直方向に位置付けることができる。一実施形態では、ハンドル60は約90度回転することができ、さらなる回転は、ストッパ79が背板30の後部外面31と接触することによって阻止される。この回転位置はロック位置である。
[0097]この回転はまた、ボス55をコア歯74の一方にある相補的溝86に垂直方向に位置合せする。一実施形態では、ボス55および相補的溝86は、実質的に同じ形状、好ましくは長方形を有し、かつ/または実質的に同じサイズを有する。コア70がロックフランジ54によって上方に押されている状態で、相補的溝86は、ロックフランジ54およびボス55が配置されている水平面の上の、コア歯74と同じ水平面内に配置される。
[0098]第1の方法のステップ(6)を示す図8Kおよび図8Lに示されているように、次いで、ハンドル60に連結されたブラシホルダ20は支持体40から取り外されてハンドル60をブラシホルダ20にロックすることができる。例えば、ユーザがハンドル60を上方に引っ張って、支持体40がブラシホルダ20の背板30から滑り出るようにしてもよい。
[0099]この動きにより、柱状部49がコア70の凹所80から取り外されてコア70はロックフランジ54上に落下することが可能になる。コア歯74はロックフランジ54と同じ水平面内に移動して、コア歯74の内側がロックフランジ54の側面に当接し、溝86がボス55を受容する。この動きはハンドル60をブラシホルダ20に効果的にロックする。というのは、圧縮ばね72がコア70を下方に連結部材50上にまで付勢して、溝86内のボス55およびコア歯74がロックフランジ54の回転を阻止するからである。一実施形態では、ハンドル60をブラシホルダ20にロックすることで、ブラシホルダ20を支持体40に完全に着座させることによるかまたはユーザがトリガ82を引き上げること(トリガ82が設けられている場合)による場合(共に以下でより詳細に論じる)を除いて、ハンドル60がブラシホルダ20から切り離されるのを阻止する。
[00100]ブラシホルダ20からハンドル60を切り離す一方法は、ユーザがトリガ82を上方に引っ張ることによるものである。トリガ82の上方への移動は、ピン76をシェル64に対して上方に摺動させ、それによって圧縮ばね72の付勢に抗してコア70を空洞66内で上方に摺動させる。この動きは、溝86をボス55から上方に遠ざけるとともに、コア歯74をロックフランジ54から上方に遠ざける。したがって、次いで、ハンドル60は、シェル歯78がロックフランジ54の真下にある位置(図8Kおよび図8Lに示されているロック位置)から回転させられてシェル歯78がロックフランジ54からオフセットされた位置に戻ることができる。このロック解除位置は、背板30の上部外面34からハンドル60を持ち上げることによりハンドル60がブラシホルダ20の背板30から取り外されることを可能にすることが好ましい。
[00101]ハンドル60は、ハンドル60をロック解除位置からロック位置に移動させた回転に対して逆の方向に、ブラシホルダ20に対して約90度回転させられてロック位置からロック解除位置に移動して戻ることが好ましい。例えば、一実施形態では、ハンドル60は、時計回り方向に約90度回転させられてロック解除位置からロック位置に移動し、次いで反時計回り方向に約90度回転させられてロック解除位置に戻る。別の実施形態では、ハンドル60は、反時計回り方向に約90度回転させられてロック解除位置からロック位置に移動し、次いで時計回り方向に約90度回転させられてロック解除位置に戻る。
[00102]図9A〜図9Hに示されているように、背板30からハンドル60を切り離す別の方法は、ブラシホルダ20を支持体40に完全に着座させることによるものである。これらの図は、図8A〜図8Lに示されている方法に続いて実行され得るか、図8A〜図8Lに示されている方法の前に実行され得るか、または独立して実行され得る、本開示によって提供される第2の方法も示す。以下で開示される各ステップは任意の順序で実行することができるが、図に示されている特定の順序に限定されるものではない。これらの図では、外側の破線はロックフランジ54の外周であり、内側の円形破線は連結部材50の外周である。
[00103]第2の方法のステップ(1)を示す図9Aおよび図9Bに示されているように、ハンドル60が連結されているブラシホルダ20は支持体40の柱状部49に位置合せすることができる。第2の方法のステップ(2)を示す図9Cおよび図9Dに示されているように、ハンドル60が連結されているブラシホルダ20は支持体40に着座することができる。ハンドル60が連結されているブラシホルダ20を支持体40に着座させることにより、柱状部49をコア70の凹所80内に挿入することができる。柱状部49は、圧縮ばね72の付勢に抗してコア70を空洞66内で上方に押すことができる。
[00104]この動きは、溝86をボス55から上方に遠ざけるとともに、コア歯74をロックフランジ54から上方に遠ざける。したがって、次いで、ハンドル60は、シェル歯78がロックフランジ54の真下にあるロック位置からシェル歯78がロックフランジ54からオフセットされた図9Eおよび図9Fに示されているロック解除位置まで回転させることができる(第2の方法のステップ(3))。このロック解除位置は、第2の方法のステップ(4)を示す図9Gおよび図9Hに示されているように、背板30の上部外面34からハンドル60を持ち上げることによりハンドル60がブラシホルダ20の背板30から取り外されることを可能にすることが好ましい。上述したように、ハンドル60は、ブラシホルダ20に対して約90度回転させられてロック解除位置からロック位置に移動し、逆方向に約90度回転させられてロック解除位置に戻ることが好ましい。
[00105]この動きは、ロッカアセンブリ90を凹所80の限定的な円周から解放して、ロッカばね96が延長しロッカアーム92を柱状部49に対して外方に付勢することを可能にする。ロッカアーム92が柱状部49から外方に延出すると、ブラシホルダ20が支持体40に完全に着座したという視覚表示を提供する。
[00106]ブラシホルダアセンブリ10は、回転装置と共に使用されるブラシを交換するプロセスおよび/または回転装置と共に使用されるブラシホルダを交換するプロセスに使用することができる。上記に開示された第1の方法および第2の方法の一方または両方は、回転装置と共に使用されるブラシを交換するプロセスおよび/または回転装置と共に使用されるブラシホルダを交換するプロセスで実施することができる。
[00107]したがって、本開示は操作装置上のブラシを交換する方法を提供し、この方法は、(a)ブラシホルダが柱状部を備える支持体に連結される間にブラシが少なくとも部分的に配置されているブラシホルダ上にハンドルを配置することであって、ブラシホルダ/支持体アセンブリ上にハンドルを配置することが、ハンドルの空洞内に移動可能に配置されたコア内の凹所内に柱状部を挿入すること、(b)ハンドルをブラシホルダに対して時計回り方向または反時計回り方向である第1のハンドル回転方向に回転させてハンドルをブラシホルダに連結すること、(c)ハンドルがブラシホルダに装着された状態でハンドルを引っ張ることにより支持体からブラシホルダを取り外すこと、(d)ハンドルがブラシホルダに装着されていても装着されていなくてもよい間にブラシを取り外すこと、(e)ハンドルがブラシホルダに装着されていても装着されていなくてもよい間に替えブラシをブラシホルダ内に少なくとも部分的に配置すること、(f)ハンドルおよび替えブラシが装着された状態でハンドルを使用してブラシホルダを支持体上に配置すること、(g)次いで、ハンドルを第1の方向とは逆の第2の方向に回転させてブラシホルダからハンドルを解放すること、(h)次いで、ブラシホルダからハンドルを取り外すこと、を含む。
[00108]ステップ(a)は、(i)ブラシホルダ上に配置された連結部材を、ハンドルの基部を形成するシェル内に受容すること、(ii)ハンドルの内向き水平歯をブラシホルダ上のロックフランジの両側に配置すること、(iii)連結部材上に配置されたボスをハンドル内の切込みに位置合せすること、または(iv)凹所が柱状部上に配置されたロッカアームを押し下げること、のうちの1つまたは複数を含むことができる。
[00109]ステップ(b)は、(i)ハンドルをブラシホルダに対して約90度回転させること、(ii)ハンドルの回転を約90度に制限すること、(iii)ハンドルの内向き水平歯をブラシホルダ上のロックフランジに対してオフセットされた位置からロックフランジの真下の位置まで垂直方向に回転させること、(iv)ハンドル内の内向き歯をブラシホルダ上に配置されたロックフランジと垂直方向に重なる位置からロックフランジに対してオフセットされた位置まで回転させること、または(v)ブラシホルダ上に配置された連結部材上のボスをコアによって設けられた相補的溝に垂直方向に位置合せすること、のうちの1つまたは複数を含むことができる。
[00110]ステップ(c)は、(i)柱状部からブラシホルダを取り外すこと、(ii)コア内の凹所から柱状部を取り外すこと、(iii)コアによって設けられた相補的溝を、連結部材上に配置されたボスのそばを通るように位置合せすること、(iv)コアを空洞内で下方に摺動させること、または(v)コアの凹所が取り外されるときに柱状部上のロッカアームを解放すること、のうちの1つまたは複数を含むことができる。
[00111]ステップ(e)は、(i)ブラシ交換用固定具/支持カムが、ブラシがリテーナの端部の上に保持された状態でリテーナの端部をブラシ箱から外へ変位させて、ブラシ箱内へのブラシの挿入を可能にすること、または(ii)ブラシホルダが固定具から取り外されたときにリテーナの端部を解放して、リテーナがブラシ箱内にブラシを保持できるようにすること、のうちの1つまたは複数を含むことができる。
[00112]ステップ(f)は、(i)ブラシホルダを柱状部上に摺動させること、(ii)柱状部をコアの凹所内に受容すること、または(iii)凹所が柱状部上に配置されたロッカアームを押し下げること、のうちの1つまたは複数を含むことができる。
[00113]ステップ(g)は、(i)ハンドルをブラシホルダに対して約90度回転させること、(ii)ハンドルの内向き水平歯をブラシホルダ上のロックフランジの真下の位置から垂直方向にブラシホルダ上に配置されたロックフランジに対してオフセットされた位置まで回転させること、(iii)ハンドル内の下向き歯をロックフランジに対してオフセットされた位置からブラシホルダ上のロックフランジと垂直方向に重なる位置まで回転させること、(iv)ハンドルの回転を約90度に制限すること、または(v)ブラシホルダ上の連結部材を、コアによって設けられた相補的溝との垂直方向の配置から移動させること、のうちの1つまたは複数を含むことができる。
[00114]ステップ(h)は、(i)コア内の凹所から柱状部を取り外すこと、(ii)コアを空洞内で下方に摺動させること、(iv)凹所が柱状部上のロッカアームを解放すること、または(v)ブラシホルダが支持体に完全に着座するまでハンドルが取り外せないようにハンドルを連動させること、のうちの1つまたは複数を含むことができる。
[00115]本開示は、ブラシホルダを交換する方法も提供し、この方法は、(a)ブラシホルダが柱状部を備える支持体に連結されている間にブラシホルダ上にハンドルを配置することであって、ブラシホルダ上にハンドルを配置することが、ハンドルの空洞内に移動可能に配置されたコア内の凹所の中に柱状部を挿入すること、(b)ハンドルをブラシホルダに対して時計回り方向または反時計回り方向である第1の方向に回転させてハンドルをブラシホルダに連結すること、(c)ハンドルがブラシホルダに装着されている間にハンドルを引っ張ることにより支持体からブラシホルダを取り外すこと、(d)コアを空洞内で上方に移動させるハンドル上のトリガを引っ張る間にハンドルをブラシホルダに対して回転させること、(e)ブラシホルダからハンドルを取り外すこと、(f)ハンドルを替えブラシホルダ上に配置すること、(g)ハンドルを替えブラシホルダに対して回転させてハンドルを替えブラシホルダに連結すること、(h)ハンドルを使用して替えブラシホルダを支持体上に配置すること、(i)次いで、ハンドルを第1の方向とは逆の第2の方向に回転させること、および(j)次いで、替えブラシホルダからハンドルを取り外すこと、を含む。
[00116]本明細書に記述されている現時点で好ましい諸実施形態に対する様々な変更および修正が当業者に明らかになることが理解されるべきである。このような変更および修正は、本開示の主題の精神および範囲から逸脱することなくかつ本開示の所期の利点を減らすことなくなされ得る。したがって、このような変更および修正は、添付の特許請求の範囲で網羅されるものとする。