JP6491069B2 - 塩化ビニル系樹脂フィルム及び農園芸用施設 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂フィルム及び農園芸用施設 Download PDF

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Description

本発明は、塩化ビニル系樹脂フィルム及び農園芸用施設に関するものである。
太陽光線の直射による葉焼け減少を防止する農業用フィルムとして、散光性フィルムがある。代表的なものとして、カレンダー法やTダイ法で製造され、エンボスロールにより表面が梨地状に形成された農業用塩化ビニル樹脂フィルムや、相溶性の低い2種類以上の異なる樹脂からなる組成物より形成される梨地状農業用フィルムが挙げられる(特許文献1)。
また、栽培植物の群落内の影を少なくし葉焼けを防止できる農業用フィルムとして、雲母を含有する農業用フィルムが特許文献2に記載されている。
また、特許文献3には、塩化ビニル系樹脂フィルムにアクリル系樹脂粒子が練り込まれてなることを特徴とする透明性及びスリップ性に優れたフィルムが記載されている(特許文献3)。
特開2011−109991(2011年6月9日公開) 特開2012−70707(2012年4月12日公開) 特開平4−226138(1992年8月14日公開)
しかしながら、特許文献1に記載されたような梨地状農業用フィルムや、特許文献2に記載されたような雲母を含有する農業用フィルムでは、日射の弱い冬には太陽光が十分に作物に届かず、作物の成長が遅くなるという課題がある。
かかる状況のもと、本発明の目的は、日射の強い夏には太陽光線の直射を低減することができ、日射の弱い冬には作物に十分に太陽光を届かせることができる塩化ビニル系樹脂フィルムを得ることにある。
本発明の塩化ビニル系樹脂フィルムの第一の形態は、塩化ビニル系樹脂(A)と、可塑剤(B)と、(メタ)アクリル酸エステルとスチレンとの共重合体粒子(C)(以下、粒子(C)と記す)とを含有する塩化ビニル系樹脂フィルムであって、粒子(C)の平均粒子径が3μm〜15μmであり、塩化ビニル系樹脂(A)100重量部に対して、前記可塑剤(B)の含有量が30重量部以上150重量部以下であり、粒子(C)の含有量が12重量部以上130重量部以下であり、更に、−10℃及び40℃における全光線透過率がいずれも60%以上であることを特徴とする塩化ビニル系樹脂フィルム(以下、本発明フィルムと記す)である。
本発明の好ましい第二の形態は、本発明フィルムにおいて、少なくとも一方の表層として、無機コロイドを含有する防曇性塗膜層を有するものである。
本発明の好ましい第三の形態は、本発明フィルムにおいて、更に前記塩化ビニル系樹脂(A)100重量部に対して、防曇剤(D)を0.5重量部以上5重量部以下含有するものである。
本発明の好ましい第四の形態は、前記のフィルムからなる農業用塩化ビニル系樹脂フィルムである。
本発明フィルムは、高温下においては直射光の透過量が小さく、低温下においては直射光の透過量が大きいため、日射の強い夏には太陽光線の直射を低減することができ、日射の弱い冬には作物に十分に太陽光を届かせることができる塩化ビニル系樹脂フィルムである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における塩化ビニル系樹脂(A)は、塩化ビニルの単独重合体、又は塩化ビニルと他の単量体化合物との共重合体である。他の単量体化合物としては、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、アクリロニトリル、マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸及び酢酸ビニル等を挙げることができる。これら塩化ビニル系樹脂は、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法及び塊状重合法等の従来公知の製造法のうち、いずれの方法によって製造されたものであってもよい。
本発明においては、上記塩化ビニル系樹脂(A)の平均重合度は、良好な物性を維持するために、1000以上、好ましくは1200以上、より好ましくは1300以上であり、また、加工性の観点から、2500以下であり、好ましくは、2000以下であり、より好ましくは、1800以下である。
本発明における可塑剤(B)は、塩化ビニル系樹脂に配合して、柔軟性を付与することができる物質であり、例えば、ジ−n−オクチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート等のフタル酸誘導体;ジオクチルフタレート等のイソフタル酸誘導体;ジ−n−ブチルアジペート、ジオクチルアジペート等のアジピン酸誘導体;ジ−n−ブチルマレート等のマレイン酸誘導体;トリ−n−ブチルシトレート等のクエン酸誘導体;モノブチルイタコネート等のイタコン酸誘導体;ブチルオレエート等のオレイン酸誘導体;グリセリンモノリシノレート等のリシノール酸誘導体;その他、リン酸トリクレジル、リン酸トリキシレニル、エポキシ化大豆油及びエポキシ樹脂系可塑剤等を挙げることができる。
可塑剤(B)の含有量は、十分な柔軟性を付与するために、30重量部以上であり、好ましくは35重量部以上であり、より好ましくは40重量部以上であり、また、べたつきを抑制するために、150重量部以下であり、好ましくは120重量部以下であり、より好ましくは100重量部以下であり、さらに好ましくは70重量部以下である(ただし、塩化ビニル系樹脂(A)の含量を100重量部とする。)。
粒子(C)は、単量体としての、アクリル酸のエステル及びメタクリル酸のエステルからなる群より選択される少なくとも1種と、スチレンとの共重合体からなる粒子である。アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル及びメタクリル酸ブチル等が挙げられる。
粒子(C)は、好ましくは、メタクリル酸メチルとスチレンとの共重合体粒子である。また、粒子(C)は、好ましくは架橋されたものである。
粒子(C)の平均粒子径は3μm〜15μmである。粒子(C)の平均粒子径は、コールターカウンター法によって測定された体積中位径である。
本発明においては、夏季の直射日光を低減し、冬季に太陽光を多く取り込むため、粒子(C)を構成する(メタ)アクリル酸エステルとスチレンとの共重合体の23℃における屈折率が1.50〜1.70であり、より好ましくは1.50〜1.55であり、さらに好ましくは1.51〜1.55である。本発明における屈折率とは、液浸法により測定される屈折率を意味する。
本発明フィルムは、夏季の直射日光を低減し、冬季に太陽光を多く取り込むためには、下記の条件式(1)を満たすことが好ましい。
条件式(1) 1.535≦n+0.00025x≦1.565
ただし、条件(1)の式中、nは、粒子(C)を構成する(メタ)アクリル酸エステルとスチレンとの共重合体の23℃における屈折率を表し、xは、塩化ビニル系樹脂(A)100重量部に対する可塑剤(B)の量(重量部)を表す。本発明フィルムは、下記の条件式(1’)を満たすことがより好ましい。
条件式(1’) 1.540≦n+0.00025x≦1.560
粒子(C)の含有量は、夏季の直射日光を低減し、冬季に太陽光を多く取り込むため、12重量部以上であり、また、加工性の観点から、130重量部以下であり、好ましくは100重量部以下であり、
より好ましくは70重量部以下である(ただし、塩化ビニル系樹脂(A)の含量を100重量部とする。)。
また、本発明フィルムは、夏季の直射日光を低減し、冬季に太陽光を多く取り込むためには、下記の条件式(2)を満たすことが好ましい。
条件式(2) 0.09<y/(100+x)<0.3
ただし、条件(2)の式中、xは、塩化ビニル系樹脂(A)100重量部に対する可塑剤(B)の量(重量部)を表し、yは、塩化ビニル系樹脂(A)100重量部に対する粒子(C)の量(重量部)を表す。本発明フィルムは、下記の条件式(2’)を満たすことがより好ましい。
条件式(2’) 0.1<y/(100+x)<0.3
また、本発明フィルムは、上記の条件式(1)及び(2)の少なくとも一方を満たすことが好ましく、上記の条件式(1’)及び(2’)の少なくとも一方を満たすことがより好ましい。
また、本発明のフィルムは、上記の条件式(1)及び(2)の両方を満たすことがさらにより好ましく、上記の条件式(1’)及び(2’)の両方を満たすことが最も好ましい。
上記の条件式(1’)及び(2’)の両方を満たすフィルムは、夏季の直射日光を低減し、冬季に太陽光を多く取り込むために最も好適である。
本発明の塩化ビニル系樹脂フィルムは、−10℃及び40℃における全光線透過率がいずれも60%以上である塩化ビニル系樹脂フィルムである。全光線透過率がこのような範囲に調製されていることにより、一年を通して作物の生育に必要な光量を得ることができる。
なお、全光線透過率は、JIS K 7361−1に準拠し、光源としてD65を用いて測定した値である。
本発明の好ましい第二の形態である塩化ビニル系樹脂フィルムは、少なくとも一方の表層として、無機コロイドを含む防曇性塗膜層を有する塩化ビニル系樹脂フィルムである。
無機コロイドは、疎水性のポリオレフィン系樹脂フィルム表面に親水性を付与するものであり、シリカゾル、アルミナゾルが挙げられ、好ましくはシリカゾルである。
無機コロイドを含む防曇性塗膜層としては、無機コロイドを主成分とする防曇性塗膜層及び無機コロイドとバインダー樹脂とを含有する防曇性塗膜層が挙げられる。なお、無機コロイドを主成分とする防曇性塗膜層とは、無機コロイドを含有し、かつ、バインダー樹脂を含有しない防曇性塗膜層を指す。
バインダー樹脂としては、例えば、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリル変性ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂などが挙げられる。
無機コロイドを含む防曇性塗膜層は、好ましくはシリカゾルとバインダー樹脂とを含有する防曇性塗膜層である。更に好ましくは、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂及びアクリル変性ポリウレタン系樹脂からなる群より選択される少なくとも一種のバインダー樹脂と、シリカゾルとを含有する防曇性塗膜層である。
合成樹脂バインダー及び無機コロイドを含む防曇性塗膜層としては、例えば、日本国公開特許公報:特開平6−122851号公報、日本国公開特許公報:特開平7−298791号公報、日本公開特許公報:特開2009−202350号公報に記載の防曇性塗膜層が挙げられる。
防曇性塗膜層の厚みは、好ましくは0.3〜1.5μmであり、より好ましくは0.5〜1.2μmである。
合成樹脂バインダー及び無機コロイドを含む防曇性塗膜層は、例えば、以下の方法で形成することができる。
まず、バインダー樹脂の水系エマルジョン、無機コロイドのゾル、及び分散媒である水を混合し、攪拌して塗工液を得る。次に、この塗工液を、公知の手段を用いて塗布し、乾燥することにより、防曇性塗膜層を形成することができる。ここで、バインダー樹脂の水系エマルジョンとは、バインダー樹脂が水又は水とアルコール類との混合溶剤に分散したものであり、また、無機コロイドのゾルとは、シリカやアルミナなどの無機物のコロイドが水などの液体分散媒中に分散されたものである。
塗布手段としては、具体的には、バーコーティング、グラビアコーティング、リバースコーティング、刷毛コーティング、スプレーコーティング、キッスコーティング、ダイコーティング、ディッピングなどが挙げられる。乾燥手段としては、例えば熱風乾燥が挙げられる。
前記塗工液には、塗工性を向上させるために、シリコーン系界面活性剤及びフッ素系界面活性剤を含有させることができる。また、前記塗工液には、必要に応じて、架橋剤、光安定剤及び紫外線吸収剤のうちの少なくとも1つを添加してもよい。
防曇性塗膜層は、塩化ビニル系樹脂フィルムの一方の表層として形成されていてもよいし、両方の表層として形成されていてもよい。また、防曇性塗膜層は単層膜でも2層以上の多層膜でもよい。
また、本発明の第二の形態である塩化ビニル系樹脂フィルムを農園芸用施設フレームに展張する場合には、防曇性塗膜層を設けた面が、農園芸用施設内側になるように展張すればよい。
本発明の第三の形態である塩化ビニル系樹脂フィルムは、防曇剤(D)を含有する。防曇剤としては、非イオン系界面活性剤が好適であり、ポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル等のエーテル型のもの、多価アルコールとの脂肪酸の部分エステル化物のエステル型のもの、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル及びソルビタンエステルのポリオキシルエチレンエーテル等のエーテルエステル型のものが挙げられる。これらは、単独で用いても、2種類以上を併用しても良い。以下に好適な界面活性剤を例示する。
(イ)ソルビタン、ソルビトール、マンニタン、マンニトール、グリセリン及びジグリセリン等の多価アルコールと、炭素数12〜22の脂肪酸との部分エステル。
(ロ)アルキレンオキサイドがエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドで、その付加モル数が1〜20モル、多価アルコールがソルビタン、ソルビトール、マンニタン、マンニトール、グリセリン又はジグリセリンで、脂肪酸の炭素数が12〜22個であるポリオキシルアルキレン多価アルコールの脂肪酸エステル。(ハ)(イ)と(ロ)との混合物。
本発明の第三の形態における防曇剤(D)の含有量は、良好な防曇性の観点から、0.5重量部以上であり、好ましくは1.0重量部以上である(ただし、塩化ビニル系樹脂(A)の含量を100重量部とする。)。また、ブリードによる白化防止の観点から、防曇剤(D)の含有量は5重量部以下であることが好ましい(ただし、塩化ビニル系樹脂(A)の含量を100重量部とする。)。
本発明の塩化ビニル系樹脂フィルムは、防曇性塗膜層を有するか、防曇剤を含有することにより、流滴性を更に備えている。農業用ハウスの内部で発生する水蒸気は、フィルム表面上で水滴となって付着し、その水滴が大きく成長して農作物の上に落下する場合がある。当該水滴が農作物の苗、芽又は花弁等に当たると、水滴が当たった部分から当該農作物の腐敗が生じる場合があり、その結果農作物の収量が低下するという問題がある。ここで流滴性とは、フィルム表面上で生じた水滴が大きく成長することなくフィルム表面上に薄く広がり、最終的には水がフィルム表面を伝って流れていく性質を意味している。
本発明の塩化ビニル系樹脂フィルムは、保温性を向上させる目的で、必要に応じ、赤外線吸収剤を含有させることができる。
赤外線吸収剤としては、炭酸マグネシウム、マグネシウム珪酸塩(タルク)、酸化珪素、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、リン酸金属塩、ハイドロタルサイト類化合物及びリチウムアルミニウム複合水酸化物が挙げられる。
本発明の塩化ビニル系樹脂フィルムは、必要に応じて、防霧剤を含有させることができる。本発明の第三の形態では、好適である。
防霧剤としては、例えば、パーフルオロアルキル基、ω−ヒドロフルオロアルキル基等を有するフッ素系界面活性剤及びアルキルシロキサン基を有するシリコーン系界面活性剤が挙げられる。フッ素系界面活性剤の配合量は、塩化ビニル樹脂100重量部当たり、好ましくは、0.01重量部以上0.5重量部以下である。シリコーン系界面活性剤としては、アニオン型シリコーン系界面活性剤、ノニオン型シリコーン系界面活性剤、カチオン型シリコーン系界面活性剤及び両性型シリコーン系界面活性剤が挙げられる。アニオン型シリコーン系界面活性剤としては、カルボン酸塩変性シリコーン、スルホン酸塩変性シリコーン、硫酸エステル塩変性シリコーン及びリン酸エステル塩変性シリコーンなどが挙げられ、ノニオン型シリコーン系界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、(ポリ)グリセリン変性シリコーン及び糖類変性シリコーンなどが挙げられ、カチオン型シリコーン系界面活性剤としては、4級アンモニウム変性シリコーンなどが挙げられ、両性型シリコーン系界面活性剤としては、ベタイン変性シリコーンなどを挙げることができる。
本発明の塩化ビニル系樹脂フィルムは、耐候性を向上させる目的で、紫外線吸収
剤又は光安定剤を含有させることが好ましい。
紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシベンゾフェノン類、2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類、ベンゾエート類、置換オキザニリド類、シアノアクリレート類及びトリアジン類などが挙げられる。
2−ヒドロキシベンゾフェノン類としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン及び5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)などが挙げられる。
2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’―ジ第三ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第三ペンチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’-メチレンビス(4−第三オクチル−6−ベンゾトリアゾリル)フェノール、及び2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
ベンゾエート類としては、フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3’,5’−ジ第三ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ第三アミルフェニル−3’,5’−ジ第三ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、及びヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなどが挙げられる。
置換オキザニリド類としては、2−エチル−2’−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリドなどが挙げられる。
シアノアクリレート類としては、エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、及びメチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレートなどが挙げられる。
トリアジン類としては、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(ヘキシル)オキシ〕−フェノール、2−〔4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル〕−5−(オクチロキシ)フェノール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、及び2−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシ−5−メチルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジンなどが挙げられる。
紫外線吸収剤は、単独で又は二種以上で用いられる。
紫外線吸収剤のフィルムへの配合量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、0.02〜8重量部の範囲が好ましい。0.02重量部未満では、塩化ビニル系樹脂フィルムの耐候性が十分でなく、他方、8重量部より多いと、フィルム使用時に他の添加剤とともにフィルム表面に紫外線吸収剤が噴き出したりするという問題が起こり、好ましくない。上記範囲のうち、0.1〜3重量部の範囲が特に好ましい。
光安定剤としては、塩化ビニル系樹脂フィルムに通常配合される種々の化合物を使用することができ、例えば、ヒンダードアミン系化合物があげられる、具体的には、日本公開特許公報:特開平6−155680号公報の第5〜19頁等に記載の構造を有する化合物が挙げられる。これら光安定剤は一種類、又は二種類以上組み合わせて使用してもよい。その配合量は、塩化ビニル系樹脂100重量部当たり、0.05〜5.0重量部が好ましく、特に、0.1〜2重量部が好ましい。
本発明の塩化ビニル系樹脂フィルムは、上記以外に、必要に応じて、他の添加剤を含んでいてもよい。当該添加剤としては、例えば、滑剤、熱安定剤、酸化防止剤、有機リン酸金属塩、安定化助剤、帯電防止剤、無機フィラー、防カビ剤及び防藻剤等が挙げられる。
滑剤としては、例えば、高級脂肪酸又はその金属塩類、各種パラフィン、高級アルコール類、天然ワックス類、ポリエチレンワックス、脂肪酸エステル及び脂肪酸アミド等があげられる。
熱安定剤としては、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、二塩基性ステアリン酸鉛、塩基性亜硫酸鉛、二塩基性亜リン酸鉛、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレート、ジブチルスズメルカプタイド、β−ジケトン化合物あるいは、ジオクチルスズマレート系安定剤、ジオクチルスズラウレート系安定剤及びジオクチルスズメルカプタイド系安定剤等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系、チオジプロピオン酸エステル、脂肪族サルファイド及びジサルファイド系の酸化防止剤があげられる。具体的には、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノール)及びジラウリルチオジプロピオネート等を挙げることができる。
帯電防止剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル及びソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。
無機フィラーとしては、例えば、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の酸化物、水酸化物、炭酸塩、ケイ酸塩等及びその複合物があげられる。
本発明において、塩化ビニル系樹脂(A)、可塑剤(B)、(メタ)アクリル酸エステルとスチレンとの共重合体粒子(C)、及び、必要に応じて防曇剤(D)及びその他の樹脂及び添加物を混合する方法としては、リボンブレンダー、バンバリーミキサー又はスーパーミキサーその他の公知の混合機で混合する方法が挙げられる。
このようにして得られた混合物をフィルム化するには、それ自体公知の方法、例えば、溶融押出成形法(T−ダイ法、インフレーション法を含む)、カレンダー成形法及び溶液流延法等の従来から知られている方法によればよい。
本発明に係る塩化ビニル系樹脂フィルムの厚さは、強度の観点から、好ましくは30μm以上であり、より好ましくは50μm以上であり、切断・接着における作業性の観点から、好ましくは300μm以下であり、より好ましくは200μm以下である。また、本発明に係る塩化ビニル系樹脂フィルムは、基体フィルム表面の少なくとも片面に格子状、縞状又は微細な凹凸模様(シボ模様)を有していてもよい。
本発明の第四の形態である農業用塩化ビニル系樹脂フィルムは、前記の塩化ビニル系樹脂フィルムからなる農業用塩化ビニル系樹脂フィルムである。
本発明の塩化ビニル系樹脂フィルムが農園芸用施設フレームに展張された際、外側となる面に、必要に応じ、防汚等の目的で、公知の被膜を設けてもよい。被膜としては、例えば、日本公開特許公報:特開平6−143514に記載のアクリル系樹脂の被膜が挙げられる。
本発明の塩化ビニル系樹脂フィルムが農園芸用施設フレームに展張された農園芸用施設、又は透明資材に貼合した本発明の塩化ビニル系樹脂フィルムが、農園芸用施設フレームに展張された農園芸用施設は、日射の強い夏では、太陽光線の直射が低減少され、日射の弱い冬には、作物に十分に太陽光が届き、一年を通じて使用できるため、好適に用いられる。上記透明資材としては、ガラス、アクリル板、ポリカーボネート板等が挙げられる。上記農園芸用施設としては、植物栽培用の温室やトンネルなどが挙げられる。本発明の農園芸用施設は、ホウレン草、葱、胡瓜、トマト、苺の栽培に好適に用いられる。
以下、本発明の実施例を示す。なお実施例及び比較例中の試験方法は次の通りである。〔試験方法〕
<フィルムの全光線透過率>
恒温槽つきヘイズメーターにて、−10℃及び40℃にそれぞれ状態調整したフィルムの全光線透過率を測定した。温度以外の測定条件はJIS K 7361−1に準拠し、光源としてD65を用いた。
<フィルムの直射光透過性>
−20℃及び40℃にそれぞれ状態調整した恒温槽にフィルムを入れ、また、フィルムから11cm離して文字の記載された板を置き、10分間以上保持した。フィルムを通して文字の記載された板を見て、文字の鮮明さを指標に、以下の基準により直射光の透過性を評価した。下記の数値が大きいほど(すなわち、文字が鮮明であるほど)、直射光の透過量が大きいことを示す。
5 文字が鮮明に読めるレベル。
4 文字がある程度読めるレベル。
3 文字が辛うじて読めるレベル。
2 文字があることは分かるが判読は不可能なレベル。
1 文字が書かれているかどうかすら不明なレベル。
<フィルムの流滴性>
アクリル樹脂製の枠にフィルムを固定し、周囲をアルミテープで貼合した。前記フィルムを固定したアクリル樹脂製枠を、−2℃の環境試験室内に置かれた恒温水槽の上に、水平面に対して15度の傾斜をつけて設置し、水蒸気が恒温水槽の外に漏れないようにアルミテープで固定した。フィルムが防曇塗膜層を有する場合、固定する際には、フィルムの防曇塗膜層側の面が恒温水槽内の水蒸気に触れ、フィルムの防曇塗膜層の反対側の面が外気に触れるようにした。恒温水槽の水温を20℃に設定し、1日保持し、その後、フィルムの流滴性能を以下の基準で判定した。
○:フィルム面が均一に濡れている。
△:部分的に水滴が付着しているところがある。
×:全体に水滴が付着し、白く曇っている。
〔フィルムの材料〕
以下に使用した材料を示す。
PVC:重合度1410〜1470の塩化ビニル単独重合体
(ZEST 1400Z 新第一塩ビ株式会社製)
可塑剤:ジ‐2‐エチルヘキシルフタレート
粒子 :(1)架橋メタクリル酸メチル‐スチレン共重合体粒子
(以下粒子(C)−1とする)
平均粒子径=5μm、屈折率=1.545(23℃における屈折率)
(テクポリマーSSX105LXE 積水化成品工業株式会社製)
(2)架橋メタクリル酸メチル‐スチレン共重合体粒子
(以下粒子(C)−2とする)
平均粒子径=6μm、屈折率=1.520(23℃における屈折率)
(テクポリマーSSX106EXE 積水化成品工業株式会社製)
(3)架橋ポリメタクリル酸メチル粒子
(以下粒子(C)−3とする)
平均粒子径=5μm、屈折率=1.490(23℃における屈折率)
(テクポリマーSSX105 積水化成品工業株式会社製)
(4)ポリアクリロニトリル粒子
(以下粒子(C)−4とする)
平均粒子径=10μm
(タフチックAM 東洋紡株式会社製)
着色剤:PMP1520グリーン(大日精化工業株式会社製)
CaSt:ステアリン酸カルシウム
BaSt:ステアリン酸バリウム
防曇剤:リケマールAF−60E(理研ビタミン株式会社製)
[実施例1]
PVCと、PVC 100重量部に対して、可塑剤 43重量部と、粒子(C)−1 16重量部と、CaSt 1.5重量部と、BaSt 1.5重量部とを混合し、7インチ径テスト用ロール機(ロール幅20インチ、関西ロール株式会社製)に供し、ロール温度135℃、ロール回転数20.5rpm及び17.0rpmの条件で混練し、混練された樹脂組成物を135℃でプレス成形することにより厚さ150μmのフィルムを得た。得られたフィルムの全光線透過率、直射光透過性、及び流滴性の測定結果ならびに粒子(C)の屈折率および各成分の含有量の値に基づいて、条件式(1)および(2)から算出した値を表1に示す。
[実施例2]
PVCと、PVC 100重量部に対して、可塑剤 43重量部と、粒子(C)−1 16重量部と、CaSt 1.5重量部と、BaSt 1.5重量部とを混合し、7インチ径テスト用ロール機(ロール幅20インチ、関西ロール株式会社製)に供し、ロール温度135℃、ロール回転数20.5rpm及び17.0rpmの条件で混練し、混練された樹脂組成物を135℃でプレス成形することにより厚さ150μmのフィルムを得た。得られたフィルムの外層にコロナ処理を施し、下記の方法で作製した塗工液を塗布した。塗布には、wet塗布量=13μmのバーを用いた。その後、塗布されたフィルムを60℃で、3分間、熱風で乾燥し、防曇塗膜層を有するフィルムを得た。各成分の組成比、及び得られた防曇塗膜層を有するフィルムの全光線透過率、直射光透過性、及び流滴性の測定結果ならびに粒子(C)の屈折率および各成分の含有量の値に基づいて、条件式(1)および(2)から算出した値を表1に示す。
<塗工液の作製>
用いた塗工液の原料は、以下の通りである。
(1)シリカゾル
スノーテックスST−XL:平均粒子径=40〜60nm、固形分濃度=40重量%
(日産化学工業株式会社製。平均粒子径は、BET法による値である。)
(2)ポリウレタンエマルジョン
アデカボンタイターHUX−380;固形分濃度=38重量%(株式会社ADEKA製)(3)ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤FZ−77(東レ・ダウコーニング株式会社製)
ST−XLを20.2重量比、HUX−380を12.2重量比、水を67.6重量比、FZ−77を0.13重量比で混合し、塗工液を得た。
[比較例1]
粒子(C)−1を添加しなかったほかは、実施例2と同様にして、防曇塗膜層を有するフィルムを作製した。各成分の組成比、及び得られたフィルムの全光線透過率、直射光透過性、及び流滴性の測定結果を表1に示す。
[比較例2]
粒子(C)−1の量をPVC 100重量部に対して48重量部とし、更に着色剤をPVC 100重量部に対して2.0重量部添加したほかは、実施例1と同様にしてフィルムを作製した。各成分の組成比、及び得られたフィルムの全光線透過率、直射光透過性、及び流滴性の測定結果を表1に示す。
Figure 0006491069
[実施例3]
PVCと、PVC 100重量部に対して、可塑剤 43重量部と、粒子(C)−1 16重量部と、CaSt 1.5重量部と、BaSt 1.5重量部と、防曇剤 1.5重量部を混合し、7インチ径テスト用ロール機(ロール幅20インチ、関西ロール株式会社製)に供し、ロール温度135℃、ロール回転数20.5rpm及び17.0rpmの条件で混練し、混練された樹脂組成物を150℃でプレス成形することにより厚さ130μmのフィルムを得た。得られたフィルムの全光線透過率、直射光透過性、及び流滴性の測定結果ならびに粒子(C)の屈折率および各成分の含有量の値に基づいて、条件式(1)および(2)から算出した値を表2に示す。
[実施例4]
防曇剤の量をPVC 100重量部に対して3重量部としたほかは、実施例3と同様にしてフィルムを作製した。各成分の組成比、及び得られたフィルムの全光線透過率、直射光透過性、及び流滴性の測定結果を表2に示す。
参考例5]
PVCと、PVC 100重量部に対して、可塑剤 43重量部と、粒子(C)−1 48重量部と、CaSt 1.5重量部と、BaSt 1.5重量部とを混合し、7インチ径テスト用ロール機(ロール幅20インチ、関西ロール株式会社製)に供し、ロール温度135℃、ロール回転数20.5rpm及び17.0rpmの条件で混練し、混練された樹脂組成物を150℃でプレス成形することにより厚さ130μmのフィルムを得た。得られたフィルムに、実施例2と同様の方法の処理を行い、防曇塗膜層を有するフィルムを得た。各成分の組成比、及び得られたフィルムの全光線透過率、直射光透過性、及び流滴性の測定結果ならびに粒子(C)の屈折率および各成分の含有量の値に基づいて、条件式(1)および(2)から算出した値を表2に示す。
[実施例6]
PVCと、PVC 100重量部に対して、可塑剤の量を100重量部と、粒子(C)−2 50重量部と、CaSt 1.5重量部と、BaSt 1.5重量部とを混合し、7インチ径テスト用ロール機(ロール幅20インチ、関西ロール株式会社製)に供し、ロール温度135℃、ロール回転数20.5rpm及び17.0rpmの条件で混練し、混練された樹脂組成物を150℃でプレス成形することにより厚さ100μmのフィルムを得た。得られたフィルムに、実施例2と同様の方法の処理を行い、防曇塗膜層を有するフィルムを得た。各成分の組成比、及び得られたフィルムの全光線透過率、直射光透過性、及び流滴性の測定結果ならびに粒子(C)の屈折率および各成分の含有量の値に基づいて、条件式(1)および(2)から算出した値を表2に示す。
Figure 0006491069
参考例7]
PVCと、PVC 100重量部に対して、可塑剤 100重量部と、粒子(C)−2 16重量部と、CaSt 1.5重量部と、BaSt 1.5重量部とを混合し、7インチ径テスト用ロール機(ロール幅20インチ、関西ロール株式会社製)に供し、ロール温度135℃、ロール回転数20.5rpm及び17.0rpmの条件で混練し、混練された樹脂組成物を150℃でプレス成形することにより厚さ70μmのフィルムを得た。得られたフィルムに、実施例2と同様の方法の処理を行い、防曇塗膜層を有するフィルムを得た。各成分の組成比、及び得られたフィルムの全光線透過率、直射光透過性、及び流滴性の測定結果ならびに粒子(C)の屈折率および各成分の含有量の値に基づいて、条件式(1)および(2)から算出した値を表3に示す。
参考例8]
PVCと、PVC 100重量部に対して、可塑剤 75重量部と、粒子(C)−2 50重量部と、CaSt 1.5重量部と、BaSt 1.5重量部とを混合し、7インチ径テスト用ロール機(ロール幅20インチ、関西ロール株式会社製)に供し、ロール温度135℃、ロール回転数20.5rpm及び17.0rpmの条件で混練し、混練された樹脂組成物を150℃でプレス成形することにより厚さ110μmのフィルムを得た。得られたフィルムに、実施例2と同様の方法の処理を行い、防曇塗膜層を有するフィルムを得た。各成分の組成比、及び得られたフィルムの全光線透過率、直射光透過性、及び流滴性の測定結果ならびに粒子(C)の屈折率および各成分の含有量の値に基づいて、条件式(1)および(2)から算出した値を表3に示す。
Figure 0006491069
[比較例3]
PVCと、PVC 100重量部に対して、可塑剤 43重量部と、粒子(C)−1 16重量部と、着色剤2重量部と、CaSt 1.5重量部と、BaSt 1.5重量部とを混合し、7インチ径テスト用ロール機(ロール幅20インチ、関西ロール株式会社製)に供し、ロール温度135℃、ロール回転数20.5rpm及び17.0rpmの条件で混練し、混練された樹脂組成物を150℃でプレス成形することにより厚さ110μmのフィルムを得た。得られたフィルムに、実施例2と同様の方法の処理を行い、防曇塗膜層を有するフィルムを得た。各成分の組成比、及び得られたフィルムの全光線透過率、直射光透過性、及び流滴性の測定結果ならびに粒子(C)の屈折率および各成分の含有量の値に基づいて、条件式(1)および(2)から算出した値を表4に示す。
[比較例4]
PVCと、PVC 100重量部に対して、可塑剤 43重量部と、粒子(C)−3 16重量部と、CaSt 1.5重量部と、BaSt 1.5重量部とを混合し、7インチ径テスト用ロール機(ロール幅20インチ、関西ロール株式会社製)に供し、ロール温度135℃、ロール回転数20.5rpm及び17.0rpmの条件で混練し、混練された樹脂組成物を150℃でプレス成形することにより厚さ130μmのフィルムを得た。得られたフィルムに、実施例2と同様の方法の処理を行い、防曇塗膜層を有するフィルムを得た。各成分の組成比、及び得られたフィルムの全光線透過率、直射光透過性、及び流滴性の測定結果ならびに粒子(C)の屈折率および各成分の含有量の値に基づいて、条件式(1)および(2)から算出した値を表4に示す。
[比較例5]
PVCと、PVC 100重量部に対して、可塑剤 43重量部と、粒子(C)−4 16重量部と、CaSt 1.5重量部と、BaSt 1.5重量部とを混合し、7インチ径テスト用ロール機(ロール幅20インチ、関西ロール株式会社製)に供し、ロール温度135℃、ロール回転数20.5rpm及び17.0rpmの条件で混練し、混練された樹脂組成物を150℃でプレス成形することにより厚さ120μmのフィルムを得た。得られたフィルムに、実施例2と同様の方法の処理を行い、防曇塗膜層を有するフィルムを得た。各成分の組成比、及び得られたフィルムの全光線透過率、直射光透過性、及び流滴性の測定結果ならびに粒子(C)の屈折率および各成分の含有量の値に基づいて、条件式(1)および(2)から算出した値を表4に示す。
Figure 0006491069
本発明に係る塩化ビニル系樹脂フィルムは、植物栽培用の温室やトンネルなどに使用する農園芸用施設の被覆フィルムなどの、農業用塩化ビニル樹脂フィルムとして好適に利用することができる。

Claims (4)

  1. 塩化ビニル系樹脂(A)と、可塑剤(B)と、(メタ)アクリル酸エステルとスチレンとの共重合体粒子(C)とを含有する塩化ビニル系樹脂フィルムであって、
    前記共重合体粒子(C)の平均粒子径が3μm〜15μmであり、
    前記塩化ビニル系樹脂(A)100重量部に対して、前記可塑剤(B)の含有量が30重量部以上150重量部以下であり、前記共重合体粒子(C)の含有量が12重量部以上130重量部以下であり、更に、
    −10℃及び40℃における全光線透過率がいずれも60%以上であり、
    下記の条件式(1’)及び(2)の両方を満たすことを特徴とする塩化ビニル系樹脂フィルム。
    条件式(1’) 1.540≦n+0.00025x≦1.560
    条件式(2) 0.09<y/(100+x)<0.3
    ただし、条件(1’)及び(2)の式中、nは、前記共重合体粒子(C)を構成する(メタ)アクリル酸エステルとスチレンとの共重合体の23℃における屈折率を表し、xは、前記塩化ビニル系樹脂(A)100重量部に対する前記可塑剤(B)の量(重量部)を表し、yは、前記塩化ビニル系樹脂(A)100重量部に対する前記共重合体粒子(C)の量(重量部)を表す。
  2. 前記フィルムの少なくとも一方の表層として、無機コロイドを含有する防曇性塗膜層を有する、請求項1に記載の塩化ビニル系樹脂フィルム。
  3. 前記フィルムが更に防曇剤(D)を前記塩化ビニル系樹脂(A)100重量部に対して、0.5重量部以上5重量部以下含有する、請求項1に記載の塩化ビニル系樹脂フィルム。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の塩化ビニル系樹脂フィルムが農園芸用施設フレームに展張された農園芸用施設。
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