JP6490415B2 - 掘削機及び掘削方法 - Google Patents

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本開示は掘削機及びこの掘削機を用いた掘削方法に関する。
場所打ち杭用の孔の掘削方法の1つとして、オールケーシング工法が知られている。オールケーシング工法では、地盤にケーシングを圧入した後、ケーシング内の土砂をハンマグラブやドリリングバケット等を用いてケーシング外に排出する。
そして、場所打ち杭の支持力向上のため、孔の下端部に拡底部を形成することが行われている。拡底部を形成可能な掘削機として、孔の軸線の周りでビットの回転半径を変更可能なものが知られている。
例えば、特許文献1が開示する掘削機は、拡底バケットと、駆動装置とを有している。拡底バケットの拡幅翼を開いた状態で拡底バケットを回転させることで、孔の下端部側面を掘削することができる。そして、拡幅翼を閉じて拡底バケット内に土砂を収容した後、拡底バケットを孔の外に取り出すことで、土砂を孔の外へ排出することができる。なお、拡底部の掘削時、ベンドナイト溶液(安定液)を孔の底部に供給することで、孔壁を保護することができる。
ここで、特許文献1が開示する掘削機の駆動装置は、ケーシングに対して駆動装置を固定可能なチャック装置を有している。このため、この掘削機によれば、高トルク及び高回転数での掘削が可能である。
一方、場所打ち杭用の孔の掘削方法の1つとして、リバース工法が知られている。リバース工法では、掘削中の孔内にベンドナイト溶液を注入する一方で掘削した土砂を含む泥水をポンプで孔外へ排出しながら、掘削機で孔を掘り下げていく。
例えば、特許文献2が開示する掘削機は、固定パイプに回転可能に支持されたビットと、固定パイプに固定された水中サンドポンプと、固定パイプ両側に設置された油圧モータとを有している。この掘削機によれば、ビットによって掘削された土砂を含む泥水が固定パイプの下端入口から吸い込まれ、水中サンドポンプによって地上に送り出される。
そして、オールケーシング工法の場合と同様に、リバース工法を用いる場合にも、場所打ち杭の支持力向上のため、孔の下端部に拡底部を形成することが行われている。
例えば、特許文献3が開示する掘削機は、固定パイプに対し斜めに設けられたカッタシャフトを有し、カッタシャフトにカッタが取り付けられている。カッタシャフトをシリンダによって構成した場合、シリンダの伸縮に応じて、固定パイプの周りでのカッタの回転半径を変更することができる。
また例えば、特許文献4が開示する掘削機では、複数のアームを回動させることによって、固定パイプ(メインシャフト)の周りでのドラムカッタの回転半径を変更することができる。
特開2014−114543号公報 特開2007−146514号公報 特開2007−262820号公報 特開2013−36178号公報
特許文献1が開示する掘削機で孔を掘削した場合、掘削土を排出する機構が無いため、この掘削機を一旦、地上へ引き揚げて、その後、バケット等を孔内に挿入し、このバケットで掘削土を排出することになる。この場合、バケット等から泥水と共に掘削土の一部が漏れ出すため、作業効率が低下してしまう。
また、バケット等を用いて掘削土を排出する方法では、スライムが孔の下端部に貯まってしまう。スライムは、場所打ち杭の支持力低下を招くため、コンクリート打設の前に除去する必要があるが、スライムが孔の下端部に貯まるのを待ってから除去作業を行う場合、待ち時間が長く、工期が長くなってしまう。
この点、リバース工法を用いれば、排水管を用いて泥水を孔内から排出するので、ケーシング内周面へのスライムの付着を抑制することができる。このため、スライム除去作業を短時間で行うことができる。
一方、リバース工法に適用可能な特許文献3が開示する掘削機では、メインシャフトの下端側が公転部の外軸を軸受を介して公転可能に支持しており、メインシャフトと公転部との間の接続構造が複雑である。このため、掘削機が頻繁に故障するうえに、現場での修理が困難である。また、メインシャフトとカッタが一体に形成されており、メインシャフトとカッタを分離して別々に取り扱うことができないので掘削機が長大となり、孔内への挿入時及び孔からの引き揚げ時の作業性が悪いという課題がある。
そしてこれらの課題は、特許文献3が開示する掘削機のみならず、特許文献4が開示する掘削機にも共通して存在している。
さらに、特許文献3が開示する掘削機は、掘削機の垂直姿勢を保つためのガイドを有しているが、ケーシングに対し掘削機を固定するためのチャック装置を有していない。従って、特許文献3が開示する掘削機を用いた場合、排水管を介して掘削時の回転反力を受け止めなければならない。このため、特許文献3が開示する掘削機には、特に孔が深い場合には、高トルクや高回転数での掘削に適していないという課題がある。
そしてこれらの課題は、特許文献3が開示する掘削機のみならず、特許文献1や特許文献2が開示する掘削機にも共通して存在している。
また、特許文献2が開示する掘削機では、孔の下端部を拡底して掘削することができないという課題がある。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態の目的は、リバース工法に適しながら、掘削装置と駆動装置を容易に分離可能な掘削機、及びこの掘削機を用いた掘削方法を提供することにある。
また、本発明の少なくとも一実施形態の目的は、リバース工法に適しながら高トルクでの掘削に適した掘削機及びこの掘削機を用いた掘削方法を提供することにある。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る掘削機は、
地盤を掘削する掘削装置及び当該掘削装置を駆動する駆動装置を備え、リバース工法にて孔を掘削する掘削機において、
前記駆動装置は、
メインフレームと、
前記メインフレームに対し相対回転可能に設けられた中空駆動軸と、
駆動モータを有し、前記メインフレームに固定されて前記中空駆動軸を回転させるための駆動ユニットと、
前記中空駆動軸の一端側にスイベルジョイントを介して相対回転可能に連結された吸込口を有する揚水ポンプと、を含み、
前記掘削装置は、
前記中空駆動軸の他端側に着脱可能で、前記中空駆動軸と一体に回転する中空の主軸と、
一端が前記主軸に回動可能に取り付けられたアームと、
前記主軸と前記アームとの間に設けられ、前記アームを前記主軸の径方向外側に傾動させるための傾動用アクチュエータと、
前記アームに取り付けられた複数のビットと、
前記主軸の先端側に設けられた先端カッタと、
前記主軸と前記中空駆動軸との間に介装されて、前記傾動用アクチュエータに作動流体を供給するための流路を有するロータリジョイントと、を含む。
上記構成(1)では、駆動装置において揚水ポンプと中空駆動軸とが相対回転可能に連結されており、駆動装置の中空駆動軸と掘削装置の主軸とが一体に連結されている。この構成では、中空駆動軸と主軸が一体に回転可能であるため、中空駆動軸と主軸とを簡単な接続構成で連結することができる。このため、駆動装置と掘削装置を容易に分離して取り扱うことができる。
また、中空駆動軸は、一端側にスイベルジョイントを有しており、このスイベルジョイントによって、揚水ポンプの吸込口と中空駆動軸が相対回転可能に連結される。揚水ポンプの吸込口と中空駆動軸とをスイベルジョイントによって相対回転可能に連結することで、揚水ポンプを回転させることなく、中空駆動軸と主軸を一体に回転させることができる。
そして、作動流体を供給するための流路を有するロータリジョイントを介して主軸と中空駆動軸とを連結することで、傾動用アクチュエータに対し簡単な構成で確実に作動流体を供給することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記構成(1)において、
前記駆動装置は、
前記揚水ポンプの本体から前記中空駆動軸の径方向外側に突出する第1突出部材と、
前記メインフレームに固定され、前記中空駆動軸の回転方向にて前記第1突出部材に当接可能な第1ストッパ部材と、を更に含む。
上記構成(2)では、揚水ポンプが中空駆動軸に対し相対回転可能であっても、第1突出部材が第1ストッパ部材に当接することで、中空駆動軸の回転に伴い揚水ポンプが回転することが防止される。
(3)幾つかの実施形態では、上記構成(1)又は(2)において、
前記掘削装置は、
前記ロータリジョイントから前記中空駆動軸の径方向外側に突出する第2突出部材と、
前記メインフレームに対し相対回転不能に設けられ、前記中空駆動軸の回転方向にて前記第2突出部材に当接可能な第2ストッパ部材と、
を更に含む。
上記構成(3)では、ロータリジョイントが中空駆動軸や主軸とともに一体に回転する可動側を有していても、第2突出部材が第2ストッパ部材に当接することで、ロータリジョイントの静止側が中空駆動軸の回転に伴い回転することが防止される。
(4)幾つかの実施形態では、上記構成(1)乃至(3)の何れか1つにおいて、
前記中空駆動軸は、前記他端側にスプライン継手部を有する。
上記構成(4)では、中空駆動軸とロータリジョイントがスプライン継手を介して一体に回転可能に連結される。スプライン継手を用いた場合、フランジ接続を用いる場合よりも、中空駆動軸と主軸とを容易に連結可能であるのみならず、高トルクを小断面積にて伝達することができる。このため、中空駆動軸や主軸が長くなっても、即ち掘削機の全長が長くなっても高トルクを掘削装置の先端に伝達することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記構成(1)乃至(4)の何れか1つにおいて、
前記駆動ユニットは、前記駆動モータの出力を前記中空駆動軸に伝達可能な従動歯車を有し、
前記スイベルジョイントは、前記従動歯車よりも前記揚水ポンプ側の前記中空駆動軸に設けられている。
上記構成(5)では、スイベルジョイントと従動歯車の取り付け部が別個に中空駆動軸に設けられていることで、中空駆動軸の構成を簡単にすることができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記構成(1)乃至(5)の何れか1つにおいて、
前記駆動装置は、
前記中空駆動軸の周方向に配置され且つ前記中空駆動軸の径方向にそれぞれ移動可能な複数の当接部材と、
前記メインフレームに固定され、前記複数の当接部材を前記中空駆動軸の径方向に移動させるための固定用アクチュエータと、を更に備える。
上記構成(6)では、固定用アクチュエータによって当接部材を径方向外側に移動させることで、当接部材を介して駆動装置を孔壁やケーシングに固定することができる。この結果として、駆動装置周辺の孔壁やケーシングが掘削装置の回転反力を受け止めることができ、高トルク又は高回転数での掘削が可能である。
特に孔に拡底部を設ける場合、支持強度の確保やコンクリートの使用量を考慮すると、拡底部の形状や大きさは設計通りであることが望ましい。この点、上記構成(6)によれば、孔壁やケーシングが掘削装置の回転反力を受け止めることで、掘削装置の姿勢が安定し、拡底部の形状や大きさを設計通りにすることができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記構成(1)乃至(6)の何れか1つにおいて、
前記駆動装置は、
前記メインフレームよりも前記掘削装置側に設けられ、前記メインフレームに対し前記中空駆動軸の軸線方向に移動可能な可動フレームと、
一端が前記メインフレームに、他端が前記可動フレームに固定され、前記メインフレームに対し前記可動フレームを前記中空駆動軸の軸線方向に移動させるための付勢用アクチュエータと、
前記可動フレームに脱着可能に取付けられ、前記中空駆動軸を回転可能に支持する軸受と、を更に含む。
上記構成(7)では、付勢用アクチュエータにより可動フレームを移動させることで、掘削装置を地盤に向けて付勢することができ、これにより掘削能力を高めることができる。
また、メインフレームよりも掘削装置側に軸受を備えているため、中空駆動軸の軸心のぶれを防止することができる。これにより、孔の形状や大きさを設計通りにすることができる。
そして、軸受は脱着可能なので、摩耗した場合には容易に交換することができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記構成(7)において、
前記駆動装置は、
前記中空駆動軸の軸線方向での前記可動フレームの移動を案内するガイドユニットを更に含む。
上記構成(8)では、中空駆動軸の軸線方向での可動フレームの移動をガイドユニットが案内するので、付勢用アクチュエータにより可動フレームを付勢したときの反力により可動フレーム及び中空駆動軸がメインフレームに対してねじれたり、傾いたりすることが防止される。このため、掘削装置が傾くことが防止され、孔を真っ直ぐに掘ることが出来る。
(9)幾つかの実施形態では、上記構成(1)乃至(8)の何れか1つにおいて、
前記傾動用アクチュエータに供給される前記作動流体を貯留可能なタンクと、
前記タンク内に貯留されている前記作動流体の量に対応する信号を出力可能なセンサと、
前記センサの出力信号に基づいて、前記主軸に対する前記アームの傾動量を求め、且つ、求められた前記傾動量を表示するように構成された制御装置と、を更に備える。
上記構成(9)では、制御装置が、センサに基づいて傾動量を正確に求めることができるうえに、求めた傾動量を表示するので、作業者は、正確な傾動量を迅速に知ることができる。支持強度の確保やコンクリートの使用量を考慮すると、拡底部の形状や大きさは設計通りであることが望ましく、作業者は、正確な傾動量に基づいて拡底部の形状や大きさを設計通りにすることができる。
(10)本発明の少なくとも1つの実施形態に係る孔の掘削方法は、
地盤を掘削する掘削装置及び当該掘削装置を駆動する駆動装置を備えた掘削機を用いてリバース工法にて孔を掘削する掘削方法であって、
前記駆動装置は、
メインフレームと、
前記メインフレームに対し相対回転可能に設けられた中空駆動軸と、
駆動モータを有し、前記メインフレームに固定されて前記中空駆動軸を回転させるための駆動ユニットと、
前記中空駆動軸の一端側にスイベルジョイントを介して相対回転可能に連結された吸込口を有する揚水ポンプと、を含み、
前記掘削装置は、
前記中空駆動軸の他端側に着脱可能で、前記中空駆動軸と一体に回転する中空の主軸と、
一端が前記主軸に回動可能に取り付けられたアームと、
前記主軸と前記アームとの間に設けられ、前記アームを前記主軸の径方向外側に傾動させるための傾動用アクチュエータと、
前記アームに取り付けられた複数のビットと、
前記主軸の先端側に設けられた先端カッタと、
前記主軸と前記中空駆動軸との間に介装されて、前記傾動用アクチュエータに作動流体を供給するための流路を有するロータリジョイントと、を含んでおり、
地盤に形成された同一径の孔内の下端部に前記掘削機を挿入する挿入工程と、
前記駆動装置に前記孔内の泥水を排出するための排水管を前記揚水ポンプに接続する接続工程と、
前記孔内に安定液を供給するとともに前記孔内の泥水を排出しながら、前記駆動装置によって前記掘削装置を駆動して、前記アームを傾動させずに前記先端カッタにて前記孔の下端を掘削して前記同一径にて掘進する掘削工程と、
を備える。
上記構成(10)では、駆動装置の中空駆動軸の両端側にはそれぞれスイベルジョイント、ロータリジョイントが設けられているため、これらの位置で揚水ポンプ、掘削装置と容易に分割することができる。これにより駆動装置、掘削装置を別々に取り扱うことができるため、掘削機の孔内への挿入作業や孔内からの引抜作業の作業性が向上する。
また、駆動装置の中空駆動軸と掘削装置の主軸とが一体に連結されている。これにより、中空駆動軸によって掘削機を直接、回動させることができるため、掘削機の全長を短くすることができる。そして、掘削機全長を短くすることができるので、高トルクで掘削することができる。
さらに、傾動させない状態、即ち閉じた状態のアームは、先端カッタにて掘削された土砂を中空駆動軸の下端へ導くガイドとしての機能を有するため、掘削された土砂の排出を効率良く行うことができる。
(11)本発明の少なくとも1つの実施形態に係る孔の掘削方法は、
地盤を掘削する掘削装置及び当該掘削装置を駆動する駆動装置を備えた掘削機を用いてリバース工法にて孔を掘削する掘削方法であって、
前記駆動装置は、
メインフレームと、
前記メインフレームに対し相対回転可能に設けられた中空駆動軸と、
駆動モータを有し、前記メインフレームに固定されて前記中空駆動軸を回転させるための駆動ユニットと、
前記中空駆動軸の一端側にスイベルジョイントを介して相対回転可能に連結された吸込口を有する揚水ポンプと、を含み、
前記掘削装置は、
前記中空駆動軸の他端側に着脱可能で、前記中空駆動軸と一体に回転する中空の主軸と、
一端が前記主軸に回動可能に取り付けられたアームと、
前記主軸と前記アームとの間に設けられ、前記アームを前記主軸の径方向外側に傾動させるための傾動用アクチュエータと、
前記アームに取り付けられた複数のビットと、
前記主軸の先端側に設けられた先端カッタと、
前記主軸と前記中空駆動軸との間に介装されて、前記傾動用アクチュエータに作動流体を供給するための流路を有するロータリジョイントと、を含んでおり、
地盤に形成された同一径の孔内の下端部に前記掘削機を挿入する挿入工程と、
前記駆動装置に前記孔内の泥水を排出するための排水管を前記揚水ポンプに接続する接続工程と、
前記孔内に安定液を供給するとともに前記孔内の泥水を排出しながら、前記駆動装置によって前記掘削装置を駆動して、前記アームを傾動させた状態で前記アームに取り付けられた前記ビットにて前記孔の下端部側面を掘削して前記同一径よりも孔径が大きい拡底部を形成する拡底工程と、
を備える。
上記構成(11)では、駆動装置の中空駆動軸の両端側にはそれぞれスイベルジョイント、ロータリジョイントが設けられているため、これらの位置で揚水ポンプ、掘削装置と容易に分割することができる。これにより駆動装置、掘削装置を別々に取り扱うことができるため、掘削機の孔内への挿入作業や孔内からの引抜作業の作業性が向上する。
また、駆動装置の中空駆動軸と掘削装置の主軸とが一体に連結されている。これにより、中空駆動軸によって掘削機を直接、回動させることができるため、掘削機の全長を短くすることができる。そして、掘削機全長を短くすることができるので、高トルクで掘削することができる。
さらに、アームを傾動させた状態で掘削装置を回動させるとアームには遠心力が作用するため、アームを容易に拡げることができる。そして、アームは掘削装置の主軸を中心に回動するため、均一な略円錐形の拡底部を形成することができる。これにより、杭に作用する荷重を拡底部全体で均等に支持でき、特定箇所に集中荷重が作用することが無いため、杭の損傷等を防止することができる。
(12)幾つかの実施形態では、上記構成(11)において、
前記接続工程と前記拡底工程との間に、
前記孔内に安定液を供給するとともに前記孔内の泥水を排出しながら、前記駆動装置によって前記掘削装置を駆動して、前記先端カッタにて前記孔の下端を掘削して前記同一径にて掘進する掘削工程を更に備える。
上記構成(12)では、掘進工程の後、掘削機を地上に引き揚げる作業及び拡底掘削機を孔内に挿入する作業を行うこと無く連続して拡底工程へ移行することができる。これにより、作業時間を大幅に短縮することができる。
(13)幾つかの実施形態では、上記構成(10)乃至(12)の何れか1つにおいて、
前記駆動装置は、
前記中空駆動軸の周方向に配置され且つ前記中空駆動軸の径方向にそれぞれ移動可能な複数の当接部材と、
前記メインフレームに固定され、前記複数の当接部材を前記中空駆動軸の径方向に移動させるための固定用アクチュエータと、
を更に備えており、
前記接続工程の後に、
前記駆動装置は、前記固定用アクチュエータによって前記当接部材を前記孔の孔壁又はケーシングに密着させて、前記掘削機による掘削時の回転反力を支持する。
上記構成(13)では、孔壁又はケーシングに対し固定された駆動装置によって掘削装置を駆動することによって、孔壁又はケーシングが、掘削装置の回転反力を受け止めることができ、高トルクで拡底部を掘削することができる。
また、支持強度の確保やコンクリートの使用量を考慮すると、拡底部の形状や大きさは設計通りであることが望ましい。この点、上記構成(13)によれば、駆動装置周辺の孔壁やケーシングが、掘削装置の回転反力を受け止めることで、掘削装置の姿勢が安定し、拡底部の形状や大きさを設計通りにすることができる。
(14)幾つかの実施形態では、上記構成(10)乃至(12)の何れか1つにおいて、
前記掘削機は、
前記排水管に連結されて前記排水管の中心軸を中心として前記排水管を回動可能で、且つ地盤に固定される回動装置を更に備えており、
前記接続工程において、
前記排水管を前記回動装置に接続して、前記掘削機による掘削時の回転反力を前記回動装置で支持する。
上記構成(14)では、回動装置によって、掘削装置の回転反力を受け止めることができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、リバース工法に適しながら、掘削装置と駆動装置を容易に分離可能な掘削機、及びこの掘削機を用いた掘削方法が提供される。
また、本発明の少なくとも一実施形態によれば、リバース工法に適しながら高トルクでの掘削に適した掘削機及びこの掘削機を用いた掘削方法が提供される。
本発明の一実施形態に係る駆動装置を概略的に示す断面図であり、付勢ユニットの油圧シリンダが伸長状態のときの駆動装置の概略的な断面図である。 本発明の一実施形態に係る駆動装置を概略的に示す断面図であり、付勢ユニットの油圧シリンダが短縮状態のときの駆動装置の概略的な断面図である。 本発明の一実施形態に係る掘削装置を一部断面にて概略的に示す側面図であり、可動アームが傾動していない状態にあるときの掘削装置を概略的に示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る掘削装置を一部断面にて概略的に示す側面図であり、可動アームが拡底部掘削用位置にあるときの掘削装置を概略的に示す側面図である。 掘削装置の可動アームの傾動量を制御するための傾動量制御システムの構成を概略的に示すブロック図である。 図1中のVI−IV線に沿う概略的な断面図である。 本発明の少なくとも一実施形態に係る孔掘削方法の手順を概略的に示すフローチャートである。 ケーシング圧入工程を説明するための図である。 掘削工程を説明するための図である。 引き上げ工程及び挿入工程を説明するための図である。 固定工程を説明するための図である。 拡底工程を説明するための図である。 軸部及び拡底部を有する孔の形状を説明するための図である。 幾つかの実施形態に係る孔掘削方法の手順を概略的に示すフローチャートである。 軸部上側掘削工程を説明するための図である。 掘削装置挿入工程を説明するための図である。 軸部上側掘削工程を説明するための図である。 拡底工程を説明するための図である。 幾つかの実施形態に係る孔掘削方法の手順を概略的に示すフローチャートである。 掘削装置挿入工程及び軸部下側掘削工程を説明するための図である。 拡底部掘削装置挿入工程及び拡底工程を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
<第一実施形態>
本発明の少なくとも一実施形態に係る掘削機は、場所打ち杭用の孔の掘削に用いられ、特にリバース工法に適している。掘削機は掘削装置と駆動装置とを備える。
図1及び図2は本発明の一実施形態に係る駆動装置を概略的に示す断面図である。
図1及び図2に示したように、駆動装置1は、メインフレーム2と、中空駆動軸3と、駆動ユニット4と、揚水ポンプであるサンドポンプ5とを有する。メインフレーム2は、例えば、円筒形状の本体2aと、本体2aの両端にそれぞれ同心上に固定された環状のフランジ部2b,2cとを有する。本体2a及びフランジ部2b,2cは、全体としてボビン形状を有している。
中空駆動軸3は、メインフレーム2に対し相対回転可能に設けられ、メインフレーム2の本体2a、2b及び2c内を貫通して延びている。
駆動ユニット4は、メインフレーム2に固定され、中空駆動軸3を回転させるように構成されている。駆動ユニット4は、例えば、メインフレーム2のフランジ部2bに固定されたギヤボックス6と、ギヤボックス6に固定された少なくとも1つの駆動モータ7とを有する。駆動モータ7は例えば油圧モータであり、ギヤ17、18を介して中空駆動軸3を回転させることができる。本実施形態では、例えば4つの駆動モータ7が中空駆動軸3の周りに配置される。
サンドポンプ5は、吸込口5a及び吐出口5bを有し、吸込口5aは中空駆動軸3の一端側に相対回転可能に連結されている。吐出口5bは、吐出管8を介して排水管9に接続されている。サンドポンプ5は、掘削中の孔内の掘削土を含む泥水を中空駆動軸3を通じて吸い込んで、吐出管8及び排水管9を通じて孔の外に吐出するように構成されている。
なお、中空駆動軸3は、相互に連結された複数のパイプによって構成されていてもよい。
図3及び図4は本発明の一実施形態に係る掘削装置を一部断面にて概略的に示す側面図である。
図3及び図4に示したように、掘削装置10は、主軸11と、少なくとも1つの可動アーム12と、複数のビット13とを有する。
主軸11は中空であり、中空駆動軸3の他端側に対し、中空駆動軸3と一体に回転可能に連結可能である。少なくとも1つの可動アーム12は主軸11に対し一体に回転可能に取り付けられ、少なくとも1つの可動アーム12には、複数のビット13が取り付けられている。なお、主軸11は、相互に連結された複数のパイプによって構成されていてもよい。
上記構成では、駆動装置1つにおいてサンドポンプ5と中空駆動軸3とが相対回転可能に連結されており、駆動装置1の中空駆動軸3と掘削装置10の主軸11とが一体に回転可能に連結されている。この構成により、中空駆動軸3と主軸11が一体に回転するため、中空駆動軸3と主軸11とを簡単な接続構成とすることができる。これにより、駆動装置1と掘削装置10を容易に分離することができる。
幾つかの実施形態では、図1及び図2に示したように、中空駆動軸3は、一端側にスイベルジョイント15aを有する。そして、サンドポンプの吸込口5aには、スイベルジョイント15aに対し相対回転可能に嵌合されるスイベルジョイント15bが取り付けられている。スイベルジョイント15aは、スイベルジョイント15bとともに、スイベル継手15を構成している。
この構成では、中空駆動軸3は、一端側にスイベルジョイント15aを有しており、スイベル継手15によって、サンドポンプ5の吸込口5aと中空駆動軸3が相対回転可能に連結される。サンドポンプ5の吸込口5aと中空駆動軸3とをスイベル継手15によって相対回転可能に連結されている。
また、サンドポンプ5の本体から中空駆動軸3の径方向外側に突出する第1突出部材20と、メインフレーム2に固定され、中空駆動軸3の回転方向にて第1突出部材20に当接可能な第1ストッパ部材21と、が設けられている。
第1ストッパ部材21は、後述する付勢用アクチュエータ72の伸縮量よりも長く形成されている。
この構成では、サンドポンプ5が中空駆動軸3に対し相対回転可能であっても、第1突出部材20が第1ストッパ部材21に当接することで、中空駆動軸3の回転に伴いサンドポンプ5が回転することが防止される。
そして、サンドポンプ5を回転させることなく、中空駆動軸3と主軸11を一体に回転させることができる。
駆動ユニット4は、駆動モータ7の出力を中空駆動軸3に伝達可能な従動歯車17を含む。例えば、従動歯車17はギヤボックス6の一部を構成しており、駆動モータ7の出力軸に固定された駆動歯車18と噛み合っている。
スイベルジョイント15aは、中空駆動軸3の軸線方向にて従動歯車17から離れている。この構成では、スイベルジョイント15aと従動歯車17の取り付け部が別個に中空駆動軸3に設けられていることで、中空駆動軸3の構成を簡単にすることができる。
なお、中空駆動軸3の軸線方向は、孔の掘削時には鉛直方向に一致させられ、中空駆動軸3の下端に掘削装置10が連結される。
図3及び図4に示したように、掘削装置10は、ヒンジ結合部22と、少なくとも1つの傾動用アクチュエータ23と含む一方、図1及び図2に示したように、掘削機はロータリジョイント25を更に備える。
ヒンジ結合部22は、主軸11と可動アーム12との間に設けられ、主軸11に対する可動アーム12の傾動を可能にする。傾動用アクチュエータ23は、主軸11と可動アーム12との間に設けられ、主軸11に対し可動アーム12を傾動させるように構成されている。
ここで、図3は、可動アーム12が傾動していない状態にあるときの掘削装置10を概略的に示しており、図4は、可動アーム12が拡底部掘削用位置にあるときの掘削装置10を概略的に示している。
傾動していない状態にあるとき、可動アーム12は主軸11の近傍を主軸11に対し平行に延びており、可動アーム12に取り付けられたビット13は、主軸11が回転しても孔壁は掘削されない。しかしながら、3翼ビット50(詳細は後述する)が回転することにより孔底を掘削できる。
一方、可動アーム12が拡底部掘削用位置にあるとき、可動アーム12は主軸11に対し傾斜しており、ヒンジ結合部22から主軸11の軸方向に離れるに従って、換言すれば、主軸11の先端に近付くほど、主軸11から離れている。主軸11の先端は、掘削装置10が孔内に配置されているとき、鉛直方向にて下側に配置される。可動アーム12が拡底部掘削用位置にあるとき、主軸11が回転すると、可動アーム12に取り付けられたビット13によって、掘削装置10の周辺が掘削され、孔の下端部に円錐台形状の拡底部を形成することができる。
図1に示したように、ロータリジョイント25は、主軸11と中空駆動軸3との間に介装され、傾動用アクチュエータ23に作動油を供給するための油路25aを有する。
この構成では、油路25aを有するロータリジョイント25を介して主軸11と中空駆動軸3とを連結することで、傾動用アクチュエータ23に対し簡単な構成で確実に作動油を供給することができる。
具体的には、ロータリジョイント25の外筒25bの2つの油圧ポートに、地上から延びるオイルチューブがそれぞれ接続され、ロータリジョイント25の内筒25cの2つの油圧ポートに、傾動用アクチュエータ23から延びるオイルチューブがそれぞれ接続されている。油路25aは、外筒25bの2つの油圧ポートと内筒25cの2つの油圧ポートとの間に形成されている。ロータリジョイント25の内筒25cの両端は、それぞれ中空駆動軸3及び主軸11に連結され、外筒25bは、内筒25cに対し相対回転可能に嵌合されている。
また、駆動装置1は、第2突出部材54と第2ストッパ部材55とを更に有する。第2突出部材54は、ロータリジョイント25の静止側、即ち外筒25bに固定され、外筒25bから中空駆動軸3の径方向外側に突出している。
第2ストッパ部材55は、メインフレーム2に対し相対回転不能に設けられ、中空駆動軸3の回転方向にて第2突出部材54に当接可能である。第2ストッパ部材55は、例えば、メインフレーム2のフランジ部2bに固定されている。
第2ストッパ部材55は、後述する付勢用アクチュエータ72の伸縮量よりも長く形成されている。
この構成では、ロータリジョイント25が中空駆動軸3や主軸11とともに一体に回転する可動側、即ち内筒25cを有していても、第2突出部材54が第2ストッパ部材55に当接することで、ロータリジョイント25の静止側が中空駆動軸3の回転に伴い回転することが防止される。
幾つかの実施形態では、図1及び図2に示したように、中空駆動軸3は、サンドポンプ5とは反対側の他端側にスプライン継手部57aを有する。スプライン継手部57aは、主軸11側のスプライン継手部57bと相対回転不能に連結され、スプライン継手部57bとともに中空のスプライン継手57を構成する。
この構成では、中空駆動軸3と主軸11がスプライン継手57を介して一体に回転可能に連結される。スプライン継手57を用いた場合、フランジ接続を用いる場合よりも、中空駆動軸3と主軸11とを容易に連結可能であるのみならず、高トルクを小断面積にて伝達することができる。
図5は、掘削装置10の可動アーム12の傾動量を制御するための傾動量制御システム30の構成を概略的に示している。傾動量制御システム30は、タンク31と、油量センサ32と、制御装置34とを有する。
タンク31は、傾動用アクチュエータ23に供給される作動油を貯留する。また、油量センサ32は、タンク31内の作動油の量に対応する信号を出力可能であり、例えば、液面計によって構成される。傾動用アクチュエータ23は例えば油圧シリンダ43である。
制御装置34は、例えばコンピュータによって構成され、傾動量演算部35と、傾動量表示部36とを有する。傾動量演算部35は、油量センサ32の出力信号に基づいて可動アーム12の傾動量を演算可能である。具体的には、油量センサ32の出力信号、即ちタンク31の作動油の貯留量は、傾動用アクチュエータ23に供給されている作動油の量、即ち傾動用アクチュエータ23の伸縮量と相関関係があり、ひいては可動アーム12の傾動量とも相関関係がある。傾動量演算部35には、油量センサ32の出力信号と可動アーム12の傾動量との間の相関関係を表す演算式又はデータテーブルが予め入力されており、傾動量演算部35は、相関関係を表す演算式又はデータテーブルに基づいて、油量センサ32の出力信号から可動アーム12の傾動量を求めることができる。
傾動量表示部36は、例えばコンピュータのモニタであり、傾動量演算部35によって演算された可動アーム12の傾動量を、作業者が認識可能なように、数値又はグラフィックスによって表示することができる。
この構成では、制御装置34が、油量センサ32に基づいて可動アーム12の傾動量を正確に求めることができるうえに、求めた傾動量を表示するので、作業者は、正確な傾動量を迅速に知ることができる。支持強度の確保やコンクリートの使用量を考慮すると、拡底部の形状や大きさは設計通りであることが望ましく、作業者は、正確な傾動量に基づいて拡底部の形状や大きさを設計通りにすることができる。
制御装置34は、傾動量制御部37を更に有している。傾動量制御部37は、可動アーム12の傾動量を制御可能に構成されており、傾動量演算部35によって求められた可動アーム12の傾動量の演算値が、例えば作業者によって入力された可動アーム12の傾動量の設定値に近付くように、可動アーム12を傾動させることができる。
傾動用アクチュエータ23は油圧シリンダ43であり、タンク31と傾動用アクチュエータ23との間を延びる油路には、作動油を供給するための油圧ポンプ40と、制御弁41が設けられている。制御弁41は、例えば4方向2位置切換弁であり、制御弁41によって、油圧シリンダ43の伸縮量を制御することができる。傾動量制御部37は、油圧ポンプ40及び制御弁41の動作を制御することにより、可動アーム12の傾動量の演算値を、可動アーム12の傾動量の設定値に近付けることができる。
油圧シリンダ43は、掘削装置10が孔内に配置されたときに伸縮方向が鉛直方向に平行になるよう配置され、図3に示したように可動アーム12が傾動していない状態にあるときに伸長状態になり、図4に示したように可動アーム12が拡底部掘削用位置にあるときに短縮状態になる。この場合、油圧シリンダ43のシリンダチューブ43aが主軸11に固定され、シリンダロッド43bの先端が主軸11に摺動自在に嵌合されたスライダ45に固定される。スライダ45と可動アーム12との間は、リンクロッド46によって接続されている。
幾つかの実施形態では、掘削装置10は4つの可動アーム12と4つの油圧シリンダ43を有し、可動アーム12及び油圧シリンダ43は、主軸11の周りに90度間隔で配置されている。
掘削装置10は、主軸11の基端側に対し同軸に固定された円筒形状のスタビライザ48を有している。
主軸11の先端側には、先端カッタ、いわゆる3翼ビット50が取り付けられている。3翼ビット50は、主軸11の先端側に放射状に固定された3つの固定アーム51と、固定アーム51に取り付けられた複数のビット52とを有する。可動アーム12が傾動していない状態にあるとき、主軸11の周りでの可動アーム12の回転半径は、3翼ビット50の回転半径よりも小さい。一方、可動アーム12が拡底部掘削用位置にあるとき、主軸11の周りでの可動アーム12の回転半径は、3翼ビット50の回転半径よりも大きい。
図6は、図1中のVI−IV線に沿う概略的な断面図である。
図1、図2及び図6に示したように、駆動装置1は、孔内でメインフレーム2の位置を固定するための固定ユニット60を更に有する。固定ユニット60は、複数の当接部材61と、少なくとも1つの固定用アクチュエータ62とを有する。
複数の当接部材61は、中空駆動軸3の周方向に配置され、且つ、中空駆動軸3の径方向にそれぞれ移動可能である。例えば、4つの当接部材61が中空駆動軸3の周りに90度間隔で配置される。
固定用アクチュエータ62は、メインフレーム2に固定され、複数の当接部材61を中空駆動軸3の径方向に移動させることができる。
この構成では、固定用アクチュエータ62によって当接部材61を径方向外側に移動させることができる。図6に示したように、駆動装置1周辺の孔の壁面が円筒形状のケーシング64で覆われている場合、当接部材61がケーシング64の内周面に押し付けられることで、ケーシング64に対し駆動装置1を固定することができる。この結果として、駆動装置1周辺のケーシング64で、掘削の間、掘削装置10の回転反力を受け止めることとなり、高トルクでの掘削が可能である。
特に孔に拡底部を設ける場合、支持強度の確保やコンクリートの使用量を考慮すると、拡底部の形状や大きさは設計通りであることが望ましい。この構成によれば、ケーシング64が掘削装置10の回転反力を受け止めることで、掘削装置10の姿勢が安定し、拡底部の形状や大きさを設計通りにすることができる。
幾つかの実施形態では、当接部材61は、当接部材本体61aと、当接部材本体61aの外面に取り付けられたライナ部材61bとからなる。メインフレーム2は、フランジ部2bに固定された外周壁部2dを有し、外周壁部2dは、当接部材61が突没する開口を有する。また、メインフレーム2は、中空駆動軸3の周方向にて両側から当接部材61を挟む側壁部2eを有する。
中空駆動軸3側の当接部材本体61aの内面は、中空駆動軸3に対し傾斜したテーパ面によって構成され、当接部材本体61aのテーパ面には楔部材65のテーパ面が摺動自在に当接している。楔部材65は、中空駆動軸3に沿って移動可能に設けられている。
固定用アクチュエータ62は油圧シリンダ66によって構成され、油圧シリンダ66の伸縮方向は、中空駆動軸3に対し平行である。油圧シリンダ66のシリンダチューブ66aは、メインフレーム2のフランジ部2cに固定され、油圧シリンダ66のシリンダロッド66bは楔部材65に連結されている。油圧シリンダ66が伸縮することによって、中空駆動軸3の軸線方向で楔部材65の位置が変化すると、当接部材61が中空駆動軸3の径方向に移動する。
固定ユニット60は、4つの当接部材61と4つの油圧シリンダ66を有する。当接部材61及び油圧シリンダ66は、図6に示したように、中空駆動軸3の周りに90度間隔で配置される。
駆動装置1は、中空駆動軸3を付勢可能な付勢ユニット70を更に備える。付勢ユニット70は、可動フレーム71と、付勢用アクチュエータ72と、軸受73とを更に含む。
可動フレーム71は、メインフレーム2に対し中空駆動軸3の軸線方向に移動可能である。
付勢用アクチュエータ72は、メインフレーム2のフランジ部2bと可動フレーム71との間に設けられ、メインフレーム2に対し可動フレーム71を中空駆動軸3の軸線方向に移動させることができる。
軸受73は、可動フレーム71に固定され、中空駆動軸3を回転可能に支持する。
この構成では、付勢用アクチュエータ72により可動フレーム71を移動させることで、掘削装置10を孔底に向けて付勢することができ、これにより掘削時の押圧力を高めることができる。
可動フレーム71は、環形状を有し、中空駆動軸3の軸線方向に相互に離間してフランジ部2cと対向して配置される。付勢用アクチュエータ72は油圧シリンダ75からなり、油圧シリンダ75の伸縮方向は中空駆動軸3に対し平行である。油圧シリンダ75のシリンダチューブ75aはフランジ部2cに固定され、油圧シリンダ75のシリンダロッド75bの先端は、可動フレーム71に固定されている。可動フレーム71は、油圧シリンダ75を介してフランジ部2cに連結されており、油圧シリンダ75が伸縮することによって、中空駆動軸3の軸線方向にてメインフレーム2に対する可動フレーム71の相対位置が変化する。
一方、中空駆動軸3は、可動フレーム71に固定された軸受73を貫通しており、軸受73は、中空駆動軸3を回転可能に支持するとともに、中空駆動軸3のスラスト力を受け止める。このため、中空駆動軸3は、軸受73を介して、可動フレーム71とともにメインフレーム2に対して相対変位可能であり、油圧シリンダ75を伸長させることによって、掘削装置10を地盤に向けて付勢することができる。
なお、図1は、油圧シリンダ75が伸長状態のときの駆動装置1を示しており、図2は、油圧シリンダ75が短縮状態のときの駆動装置1を示している。
駆動装置1は、中空駆動軸3の軸線方向での可動フレーム71の移動を案内するガイドユニット80を更に含む。
この構成では、中空駆動軸3の軸線方向での可動フレーム71の移動をガイドユニット80が案内するので、付勢用アクチュエータ72により可動フレーム71を付勢したときの反力により可動フレーム71及び主軸11が傾くことが防止され、孔を真っ直ぐに掘ることが出来る。
幾つかの実施形態では、ガイドユニット80は、ガイドロッド81と、ガイドスリーブ82とを有する。ガイドロッド81は、中空駆動軸3の軸線方向に延び、フランジ部2cを貫通している。ガイドスリーブ82は、ガイドロッド81に嵌合され、可動フレーム71に固定されている。
幾つかの実施形態では、図6に示したように、2つのガイドロッド81が、中空駆動軸3の直径方向に離間して配置され、2つの油圧シリンダ75が、中空駆動軸3の直径方向に離間して配置されている。そして、2つのガイドロッド81の離間方向と2つの油圧シリンダ75の離間方向は、中空駆動軸3の周りで90度異なっている。
メインフレーム2に対する中空駆動軸3の相対変位を可能にするために、中空駆動軸3には、中空駆動軸3の軸線方向に延在するキー3aが設けられている。そして、従動歯車17には、中空駆動軸3の軸線方向に延び、キー3aと係合するキー溝(図示しない)が設けられている。中空駆動軸3は、従動歯車17に対し軸線方向に変位可能である。
この構成によれば、キー3aが軸線方向に延びているので、中空駆動軸3が軸線方向に変位しても、キー3aとキー溝が係合可能であり、駆動モータ7の出力を中空駆動軸3に伝達可能である。
なお、付勢ユニット70を設けない場合、ギヤボックス6が中空駆動軸3のスラスト力を受け止めるように構成してもよい。
幾つかの実施形態では、サンドポンプ5の周りに複数の支柱85が設けられている。支柱85は中空駆動軸3の軸線方向に延び、支柱85を介して、円板形状のサブフレーム86がギヤボックス6に固定されている。
サブフレーム86には、吐出管8及び排水管9が固定されている。そして、吐出管8は伸縮可能な伸縮管87によって構成されている。
この構成によれば、中空駆動軸3とともにサンドポンプ5が軸線方向に変位しても、伸縮管87が伸縮するので、中空駆動軸3の変位が妨げられることはない。
またこの構成によれば、固定ユニット60によりメインフレーム2をケーシング64に固定せずに掘削を行う場合で排水管9で掘削装置10の反力を受け止めるときに、ギヤボックス6、支柱85及びサブフレーム86を介して反力が排水管9に伝達される。このため、サンドポンプ5に反力が作用することを回避することができる。
図7は、本発明の少なくとも一実施形態に係る孔掘削方法の手順を概略的に示すフローチャートである。孔掘削方法は、例えば、図1〜4に示した駆動装置1及び掘削装置10を用いて実施することができる。
図7に示したように、孔掘削方法は、ケーシング圧入工程S10と、掘削工程S12と、引き上げ工程S14と、挿入工程S16と、接続工程S18と、固定工程S20と、拡底工程S22とを備えている。
図8は、ケーシング圧入工程S10を説明するための図である。図8に示したように、ケーシング圧入工程S10では、先端に複数のビットを有する円筒形状のケーシング64を回転させ、地盤にケーシング64を圧入する。圧入には、例えば全周回転掘削機90が用いられる。そして、孔の深さに応じて、複数のケーシング64が相互に連結されて地盤に圧入される。全周回転掘削機90の地盤への設置や、全周回転掘削機90へのケーシング64の供給は、例えばクローラクレーン92によって行われる。
図9は、掘削工程S12を説明するための図である。図8に示したように、掘削工程S12では、ケーシング64内の掘削対象物をハンマグラブ93によって除去することにより、孔の軸部94aを形成する。ハンマグラブ93の操作もクローラクレーン92によって行うことができる。掘削対象物とは、地盤の土砂や岩石、地盤内の埋設物、既設構造物等をいう。また、軸部94aとは、同一径で掘削されている孔の部分をいう。
なお、本実施形態では、ハンマグラブ93で掘削対象物を除去する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、駆動装置1及び掘削装置10を挿入して、可動アーム12が傾動していない状態で掘削装置10を駆動させて3翼ビット50にて孔94の下端を掘削してもよい。即ち、本掘削機は、拡底孔を掘削することができ、且つ、同一径の孔94を所望の長さで掘削することができる併用掘削機である。
図10は、引き上げ工程S14及び挿入工程S16を説明するための図である。引き上げ工程S14では、全周回転掘削機90により、形成すべき拡底部の深さに対応する高さ分、ケーシング64が引き上げられる。挿入工程S16では、掘削装置10及び駆動装置1がケーシング64内に挿入される。掘削装置10と駆動装置1を用いた場合、掘削装置10と駆動装置1との連結は、掘削装置10をケーシング64に固定した状態で行うことができる。
接続工程S18では、孔94内の泥水を排出するための少なくとも1つの排水管9が駆動装置1に接続される。
図11は、固定工程S20を説明するための図である。図11に示したように、固定工程S20では、掘削装置10が軸部94aの下端部まで下ろされ、そして、駆動装置1がケーシング64に対し固定される。駆動装置1を用いた場合、ケーシング64に対する駆動装置1の固定は、固定ユニット60によって行うことができる。
図12は、拡底工程S22を説明するための図である。図12に示したように、拡底工程S22では、ケーシング64内に安定液を供給するとともに孔の軸部94a内の泥水を排出しながら、ケーシング64に対し固定された駆動装置1によって掘削装置10を駆動する。これにより、掘削装置10によって、孔94の軸部94aの下端部周辺が掘削され、孔の拡底部94bが形成される。
駆動装置1を用いた場合、泥水の排出は、サンドポンプ5によって行うことができる。安定液の供給は、例えば、地上に設置された循環槽98に貯留された安定液を、送液ポンプ99を用いてケーシング64内に送ることよって行うことができる。排出された泥水は、循環槽98で濾過されてから、再び孔94内に送られる。
図13は、軸部94a及び拡底部94bを有する孔94の形状を説明するための図である。掘削装置10を用いた場合、円錐台形状の拡底部94bが形成される。
上述した孔掘削方法によれば、ケーシング64に対し固定された駆動装置1によって掘削装置10を駆動することによって、ケーシング64が、掘削装置10の回転反力を受け止めることができ、高トルクで拡底部94bを掘削することができる。
また、支持強度の確保やコンクリートの使用量を考慮すると、拡底部94bの形状や大きさは設計通りであることが望ましい。この点、上述した孔掘削方法によれば、駆動装置1周辺のケーシング64が、掘削装置10の回転反力を受け止めることで、掘削装置10の姿勢が安定し、拡底部94bの形状や大きさを設計通りにすることができる。
<第二実施形態>
図14は、幾つかの実施形態に係る孔掘削方法の手順を概略的に示すフローチャートである。
図14に示したように、孔掘削方法は、ケーシング圧入工程S10と、軸部上側掘削工程S12と、挿入工程S16と、接続工程S18と、軸部下側掘削工程S21と、拡底工程S22とを備えている。
以下、上述した実施形態と異なる内容についてのみ説明し、同一内容については説明を省略する。
図15は、軸部上側掘削工程S12を説明するための図である。
図15に示したように、ケーシング圧入工程S10を実施した後の軸部上側掘削工程S12では、ケーシング64内の掘削対象物をハンマグラブ93によって除去することにより、孔の軸部94aの上側部分を形成する。
図16は、挿入工程S16を説明するための図である。
図16に示したように、挿入工程S16では、掘削装置10及び駆動装置1がケーシング64内に挿入される。
接続工程S18では、ケーシング64内の泥水を排出するための排水管9が駆動装置1に接続される。
図17は、軸部下側掘削工程S21を説明するための図である。
図17に示したように、軸部下側掘削工程S21では、ケーシング64内に安定液を供給するとともに孔の軸部94a内の泥水を排出しながら、駆動装置1によって掘削装置10を駆動する。これにより、掘削装置10によって、孔の軸部94aの下端が掘削される。
また掘削の際、掘削装置10の回転反力は、排水管9の回転を規制することによって行われる。排水管9の回転は、例えば、ケーシング64の上端部に取り付けられた反力テーブル100によって規制することができる。反力テーブル100は、排水管9の回転を規制しながら、排水管9の鉛直方向での移動を許容するように構成されている。このため、掘削装置10及び駆動装置1は、排水管9を介してクローラクレーン92に吊り下げられた状態で掘削を行う。
なお、反力テーブル100の代わりに、全周回転装置を用いてもよい。つまり、反力テーブル100や全周回転装置等の回動装置を、掘削機による掘削時の回転反力を支持するために用いることができる。回動装置は、排水管9に連結されて排水管9の中心軸を中心として排水管9を回動可能で、且つ地盤に固定される。
図18は、拡底工程S22を説明するための図である。掘削装置10が拡底部も掘削可能である場合、軸部下側掘削工程S21に続けて、拡底工程S22を実行することができる。
図18に示したように、拡底工程S22では、ケーシング64内に安定液を供給するとともに孔の軸部94a内の泥水を排出しながら、ケーシング64に対し固定された駆動装置1によって掘削装置10を駆動する。これにより、掘削装置10によって、孔の軸部94aの下端部周辺が掘削され、孔の拡底部94bが形成される。
これにより、円錐台形状の拡底部94bが形成される。
上述した孔掘削方法では、軸部下側掘削工程S21において、駆動装置1により、掘削装置10を下方に向けて一時的に付勢することにより、掘削能力を高めることができる。
また、上述した孔掘削方法では、掘削装置10で孔の軸部94aの下側部分及び拡底部94bを掘削することにより、軸部下側掘削工程S21の後に掘削装置10を交換する必要がなく、孔の拡底部94bを容易に形成することができる。
<第三実施形態>
図19は、幾つかの実施形態に係る孔掘削方法の手順を概略的に示すフローチャートである。図19の孔掘削方法は、軸部94aと拡底部96bを異なる掘削装置で掘削するときに用いられる。
図19の孔掘削方法では、図20に示したように、軸部専用機挿入工程S33において、主軸11に3翼ビット50が固定された掘削装置102が挿入され、軸部下側掘削工程S37において、掘削装置102を用いて、軸部94aの下側が掘削される。掘削装置102は軸部94aを掘削可能であるが、可動アーム12を有しておらず、拡底部94bを掘削することはできない。
掘削装置102は、引き抜き工程S39で孔から引き抜かれ、その後、挿入工程S16にて、拡底部94bを掘削可能な掘削装置10が孔内に挿入される。そして、図21に示したように、拡底工程S22において、掘削装置10によって拡底部94bが掘削される。
図19の孔掘削方法でも、軸部下側掘削工程S37において、駆動装置1により、掘削装置102を下方に向けて一時的に付勢することにより、掘削能力を高めることができる。
一方、図19の孔掘削方法では、孔の軸部94aの下側部分を掘削装置102によって掘削し、拡底部94bを掘削装置10によって掘削することで、軸部94aの下側部分や拡底部94bの掘削により適した掘削装置を使用することができる。
最後に、本発明は上述した幾つかの実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
1 駆動装置
2 メインフレーム
2a 本体
2b フランジ部
2c フランジ部
2d 外周壁部
2e 側壁部
3 中空駆動軸
3a キー
4 駆動ユニット
5 サンドポンプ
5a 吸込口
5b 吐出口
6 ギヤボックス
7 駆動モータ
8 吐出管
9 排水管
10 掘削装置
11 主軸
12 可動アーム
13 ビット
15 スイベル継手
15a スイベルジョイント
15b スイベルジョイント
17 従動歯車
18 駆動歯車
20 第1突出部材
21 第1ストッパ部材
22 ヒンジ結合部
23 傾動用アクチュエータ
25 ロータリジョイント
25a 油路
25b 外筒
26c 内筒
30 傾動量制御システム
31 タンク
32 油量センサ
34 制御装置
35 傾動量演算部
36 傾動量表示部
37 傾動量制御部
40 油圧ポンプ
41 制御弁
43 油圧シリンダ
43a シリンダチューブ
43b シリンダロッド
45 スライダ
46 リンクロッド
48 スタビライザ
50 3翼ビット
51 固定アーム
52 ビット
54 第2突出部材
55 第2ストッパ部材
57 スプライン継手
57a スプライン継手部
57b スプライン継手部
60 固定ユニット
61 当接部材
61a 当接部材本体
61b ライナ部材
62 固定用アクチュエータ
64 ケーシング
65 楔部材
66 油圧シリンダ
66a シリンダチューブ
66b シリンダロッド
70 付勢ユニット
71 可動フレーム
72 付勢用アクチュエータ
73 軸受
75 油圧シリンダ
75a シリンダチューブ
75b シリンダロッド
80 ガイドユニット
81 ガイドロッド
82 ガイドスリーブ
85 支柱
86 サブフレーム
87 伸縮管
90 全周回転掘削機
92 クローラクレーン
93 ハンマグラブ
94 孔
94a 軸部
94b 拡底部
98 循環槽
99 送液ポンプ
100 反力テーブル
102 掘削装置

Claims (14)

  1. 地盤を掘削する掘削装置及び当該掘削装置を駆動する駆動装置を備え、リバース工法にて孔を掘削する掘削機において、
    前記駆動装置は、
    メインフレームと、
    前記メインフレームに対し相対回転可能に設けられた中空駆動軸と、
    駆動モータを有し、前記メインフレームに固定されて前記中空駆動軸を回転させるための駆動ユニットと、
    前記中空駆動軸の一端側にスイベルジョイントを介して相対回転可能に連結された吸込口を有する揚水ポンプと、を含み、
    前記掘削装置は、
    前記中空駆動軸の他端側に着脱可能で、前記中空駆動軸と一体に回転する中空の主軸と、
    一端が前記主軸に回動可能に取り付けられたアームと、
    前記主軸と前記アームとの間に設けられ、前記アームを前記主軸の径方向外側に傾動させるための傾動用アクチュエータと、
    前記アームに取り付けられた複数のビットと、
    前記主軸の先端側に設けられた先端カッタと、
    前記主軸と前記中空駆動軸との間に介装されて、前記傾動用アクチュエータに作動流体を供給するための流路を有するロータリジョイントと、
    を含むことを特徴とする掘削機。
  2. 前記駆動装置は、
    前記揚水ポンプの本体から前記中空駆動軸の径方向外側に突出する第1突出部材と、
    前記メインフレームに固定され、前記中空駆動軸の回転方向にて前記第1突出部材に当接可能な第1ストッパ部材と、
    を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の掘削機。
  3. 前記掘削装置は、
    前記ロータリジョイントから前記中空駆動軸の径方向外側に突出する第2突出部材と、
    前記メインフレームに対し相対回転不能に設けられ、前記中空駆動軸の回転方向にて前記第2突出部材に当接可能な第2ストッパ部材と、
    を更に含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の掘削機。
  4. 前記中空駆動軸は、前記他端側にスプライン継手部を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の掘削機。
  5. 前記駆動ユニットは、前記駆動モータの出力を前記中空駆動軸に伝達可能な従動歯車を有し、
    前記スイベルジョイントは、前記従動歯車よりも前記揚水ポンプ側の前記中空駆動軸に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の掘削機。
  6. 前記駆動装置は、
    前記中空駆動軸の周方向に配置され且つ前記中空駆動軸の径方向にそれぞれ移動可能な複数の当接部材と、
    前記メインフレームに固定され、前記複数の当接部材を前記中空駆動軸の径方向に移動させるための固定用アクチュエータと、
    を更に備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の掘削機。
  7. 前記駆動装置は、
    前記メインフレームよりも前記掘削装置側に設けられ、前記メインフレームに対し前記中空駆動軸の軸線方向に移動可能な可動フレームと、
    一端が前記メインフレームに、他端が前記可動フレームに固定され、前記メインフレームに対し前記可動フレームを前記中空駆動軸の軸線方向に移動させるための付勢用アクチュエータと、
    前記可動フレームに脱着可能に取付けられ、前記中空駆動軸を回転可能に支持する軸受と、
    を更に含むことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の掘削機。
  8. 前記駆動装置は、
    前記中空駆動軸の軸線方向での前記可動フレームの移動を案内するガイドユニットを更に含むことを特徴とする請求項7に記載の掘削機。
  9. 前記傾動用アクチュエータに供給される前記作動流体を貯留可能なタンクと、
    前記タンク内に貯留されている前記作動流体の量に対応する信号を出力可能なセンサと、
    前記センサの出力信号に基づいて、前記主軸に対する前記アームの傾動量を求め、且つ、求められた前記傾動量を表示するように構成された制御装置と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の掘削機。
  10. 地盤を掘削する掘削装置及び当該掘削装置を駆動する駆動装置を備えた掘削機を用いてリバース工法にて孔を掘削する掘削方法であって、
    前記駆動装置は、
    メインフレームと、
    前記メインフレームに対し相対回転可能に設けられた中空駆動軸と、
    駆動モータを有し、前記メインフレームに固定されて前記中空駆動軸を回転させるための駆動ユニットと、
    前記中空駆動軸の一端側にスイベルジョイントを介して相対回転可能に連結された吸込口を有する揚水ポンプと、を含み、
    前記掘削装置は、
    前記中空駆動軸の他端側に着脱可能で、前記中空駆動軸と一体に回転する中空の主軸と、
    一端が前記主軸に回動可能に取り付けられたアームと、
    前記主軸と前記アームとの間に設けられ、前記アームを前記主軸の径方向外側に傾動させるための傾動用アクチュエータと、
    前記アームに取り付けられた複数のビットと、
    前記主軸の先端側に設けられた先端カッタと、
    前記主軸と前記中空駆動軸との間に介装されて、前記傾動用アクチュエータに作動流体を供給するための流路を有するロータリジョイントと、を含んでおり、
    地盤に形成された同一径の孔内の下端部に前記掘削機を挿入する挿入工程と、
    前記駆動装置に前記孔内の泥水を排出するための排水管を前記揚水ポンプに接続する接続工程と、
    前記孔内に安定液を供給するとともに前記孔内の泥水を排出しながら、前記駆動装置によって前記掘削装置を駆動して、前記アームを傾動させずに前記先端カッタにて前記孔の下端を掘削して前記同一径にて掘進する掘削工程と、
    を備えることを特徴とする孔の掘削方法。
  11. 地盤を掘削する掘削装置及び当該掘削装置を駆動する駆動装置を備えた掘削機を用いてリバース工法にて孔を掘削する掘削方法であって、
    前記駆動装置は、
    メインフレームと、
    前記メインフレームに対し相対回転可能に設けられた中空駆動軸と、
    駆動モータを有し、前記メインフレームに固定されて前記中空駆動軸を回転させるための駆動ユニットと、
    前記中空駆動軸の一端側にスイベルジョイントを介して相対回転可能に連結された吸込口を有する揚水ポンプと、を含み、
    前記掘削装置は、
    前記中空駆動軸の他端側に着脱可能で、前記中空駆動軸と一体に回転する中空の主軸と、
    一端が前記主軸に回動可能に取り付けられたアームと、
    前記主軸と前記アームとの間に設けられ、前記アームを前記主軸の径方向外側に傾動させるための傾動用アクチュエータと、
    前記アームに取り付けられた複数のビットと、
    前記主軸の先端側に設けられた先端カッタと、
    前記主軸と前記中空駆動軸との間に介装されて、前記傾動用アクチュエータに作動流体を供給するための流路を有するロータリジョイントと、を含んでおり、
    地盤に形成された同一径の孔内の下端部に前記掘削機を挿入する挿入工程と、
    前記駆動装置に前記孔内の泥水を排出するための排水管を前記揚水ポンプに接続する接続工程と、
    前記孔内に安定液を供給するとともに前記孔内の泥水を排出しながら、前記駆動装置によって前記掘削装置を駆動して、前記アームを傾動させた状態で前記アームに取り付けられた前記ビットにて前記孔の下端部側面を掘削して前記同一径よりも孔径が大きい拡底部を形成する拡底工程と、
    を備えることを特徴とする孔の掘削方法。
  12. 前記接続工程と前記拡底工程との間に、
    前記孔内に安定液を供給するとともに前記孔内の泥水を排出しながら、前記駆動装置によって前記掘削装置を駆動して、前記先端カッタにて前記孔の下端を掘削して前記同一径にて掘進する掘削工程を更に備えることを特徴とする請求項11に記載の孔の掘削方法。
  13. 前記駆動装置は、
    前記中空駆動軸の周方向に配置され且つ前記中空駆動軸の径方向にそれぞれ移動可能な複数の当接部材と、
    前記メインフレームに固定され、前記複数の当接部材を前記中空駆動軸の径方向に移動させるための固定用アクチュエータと、
    を更に備えており、
    前記接続工程の後に、
    前記駆動装置は、前記固定用アクチュエータによって前記当接部材を前記孔の孔壁又はケーシングに密着させて、前記掘削機による掘削時の回転反力を支持することを特徴とする請求項10乃至12の何れか1項に記載の孔の掘削方法。
  14. 前記掘削機は、
    前記排水管に連結されて前記排水管の中心軸を中心として前記排水管を回動可能で、且つ地盤に固定される回動装置を更に備えており、
    前記接続工程において、
    前記排水管を前記回動装置に接続して、前記掘削機による掘削時の回転反力を前記回動装置で支持することを特徴とする請求項10乃至12の何れか1項に記載の孔の掘削方法。
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