JP6487302B2 - 位置測定装置のエラーを補正する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、位置測定装置のエラーを補正する方法に関する。
既知の位置測定装置は、一般に1つ以上の基準器ならびに基準器に対して相対的に移動可能な1つ以上の走査ユニットを含む。この場合、基準器として一般に線形または十字の格子基準が設けられおり、格子基準には格子目盛が取り付けられている。基準器に対する走査ユニットの位置を求めたい場合、この位置は走査ユニットを用いた格子目盛の走査によって決定される;この場合、光学式の走査原理の他に、磁気式、誘導式、および容量式の走査原理が知られている。どのような精度で位置を測定することができるかは、位置測定装置の他の特性と並んで、基準器の格子目盛の精度に決定的に依存している。通常の測定用途では、光学式の走査の場合にはさらなる補正が不要となるように、対応する格子目盛を十分に高い精度で形成することができる。しかしながら、例えば、ウェーハを照射するためのリソグラフィ装置の場合のように高精度の測定用途では、極めて正確に位置を検出する必要がある;このためには、一般にさらなる補正手段が必要となる。
この関連で、使用される基準器のために、基準器の製造時または特殊な較正方法において個々の測定器のための補正表を形成することが既知である。この場合、このような補正表は、走査ユニットによる基準器の走査によって検出される位置と物理的な位置との間の差を表す;これについては、例えば米国特許出願公開第2008/105026号明細書を参照されたい。実際の測定モードでは、第1ステップで、1つ以上の走査ユニットによる基準器の走査によって、補正されていない位置値が決定される。次いで付加的な別の補正ステップで、補正された位置値を形成するために、測定された補正されていない位置値に補正表の補正値が追加され、例えば加算されるか、または他の方法で相殺される。
このような高精度の測定用途では、位置測定装置によって生成された位置値は、例えば、リソグラフィ装置にテーブルを位置決めする引き続く調整時に、一般にリアルタイムでさらに処理される。したがって、リアルタイムで、できるだけ少ない追加的な処理時間により、補正された位置値を形成する必要がある。高速の用途では、このために、一般に数マイクロ秒しか使用することができない。
高精度の位置測定装置は、このような用途では典型的には数十ピコメートルの位置精度を必要とする。すなわち、使用される補正表もこのような精度を有している必要がある。
十分な精度を提供するためには、約0.1mm〜1mm幅の補正間隔で補正表の補正値を準備する必要がある。基準器として2次元の基準プレートが使用される用途では、補正値は同様に2次元の測定範囲全体のために提供されていなければならない。したがって、一方では、一般に数百万の個別の補正値を備える補正表が必要となり;他方では、ピコメータ範囲の高い位置精度が必要とされることにより、個々の補正値を二値で示すために16以上のビット数が必要となる。したがって、このような補正表の大きさの拡大に伴い、相当の所要スペースが生じる。
一般に、位置測定装置には、生成された信号を処理するための信号処理ユニットが配置されている。これらの信号処理ユニットは、用途に応じて走査ユニットの近傍に配置してもよいし、走査ユニットから離間して配置してもよい。信号処理ユニットの側には、様々な信号処理モジュールの他に、とりわけ、1つ以上の補正表が保存されたメモリユニットも配置されている。これらの信号処理ユニットは、補正された位置値を素早く計算し、高速インタフェイスを介して調整装置に伝送するために最適化された、いわゆる「組込型システム」であることが多い。したがって、上記用途では、走査と、補正された位置値の伝送との間の時間はできるだけ短く、典型的には数マイクロ秒の範囲であることが望ましい。このことは、制限された範囲でのみ、必要な補正表のためのメモリユニットと接続可能な信号処理ユニットのデジタル式の信号処理器またはプログラム可能な論理モジュールによってのみ保証することができる。
評価ユニットは、このようなシステムでは他のインタフェイス、例えば適切なフィールドバスを介して上位の機械制御部に接続されていることが多い。特に対応する信号処理ユニットのメモリユニットへの補正表の伝送もこれらのインタフェイスを介して行われる。この場合一般に、インタフェイスは、大きいデータ処理量を処理するための高速インタフェイスとして形成されていない。これらのインタフェイスを介して複数の位置測定装置の複数の信号処理ユニットが上位の機械制御部に接続されているのでことが多いので、広範囲にわたる多数の補正表を様々な信号処理ユニットに伝送するためにはかなりの時間を要する場合もある。この時間には、補正表を備えるメモリユニットを測定値補正もしくは測定モードのために使用することはできない。
米国特許出願公開第2008/105026号明細書
本発明の基礎をなす課題は、位置測定装置のエラーを補正する方法において、使用される補正表に関して、付属の信号処理ユニットのメモリ容量に課される要求ができるだけ小さい方法を提供することである。さらに、このような補正表を位置測定装置の信号処理ユニットに伝送するための所要時間を最小限にすることが望ましい。
この課題は、本発明によれば請求項1の特徴を備えるエラーを補正する方法により解決される。
本発明による方法の有利な実施形態が、従属請求項に記載の手段により得られる。
少なくとも1つの走査ユニットにより走査される基準器を備える位置測定装置のエラーを補正する本発明による方法では、基準器の所定数の補正点についてそれぞれ補正値が準備され、これらの補正値は、測定開始前に行われる較正により得られ、測定モードで、検出された位置値を補正するために用いられる。較正時に得られた補正値は測定モードのために圧縮される。
この場合、圧縮のために補正値の数および/またはデータワード幅を減じることが可能である。
この場合、較正によって得られる補正値(KW)を圧縮するために、
基準器で使用可能な補正点の一部についてのみ、それぞれ対応する補正値が選択され、部分補正表に保存され、
照合表に照合情報が保存され、この照合情報によって、部分補正表に保存された補正値と補正点との照合が行われる。
この場合、好ましくは、測定モードで走査ユニットによって走査される基準器の部分領域に位置する基準器の補正点についてのみ補正値が選択され、部分補正表に保存される。
有利には、基準器の部分領域または基準器は、長方形ではない外形を備える。
したがって、部分補正表および照合表をメモリユニットに保存し、測定モードで信号補正ユニットがメモリユニットにアクセスし、検出された位置測定値を補正し、さらなる処理のために準備することが可能である。
この場合、照合表に保存された照合情報によって、選択された補正点の補正値が保存されたメモリユニットのメモリ箇所がそれぞれ示されるように構成してもよい。
さらに、測定モードで、基準器の所定の位置との照合規則によって、部分補正表における隣接する、または周辺の少なくとも1つの補正点の補正値のメモリ箇所を決定することもできる。
較正により得られた補正データを圧縮するために、
基準器における局所的に隣接する補正点の複数のグループを形成し、これらのグループにそれぞれ較正により補正値が設けられており、
グループ毎に、局所的なグループ補正値を決定し、これらのグループ補正値をグループ補正値表に保存し、
較正により得られたそれぞれのグループの補正値が、それぞれ対応するグループ補正値によって相殺され、この場合にデータワード幅が減じられた相殺補正値が形成され、相殺補正値表に保存され、
測定モードで、相殺補正値表およびグループ補正値表によって、検出された位置値が補正されることも同様に可能である。
この場合、グループ補正値として、グループの最小補正値、グループの平均補正値、またはグループの補正値の最大値と最小値との中間値を決定するように構成してもよい。
この場合、さらにそれぞれ対応するグループ補正値によって補正値を相殺するために、差を求めることも可能である。
さらに、
基準器における少なくとも1つの極限値補正点が検出され、極限値補正点に対応する補正値が、隣接する補正点の補正値とは所定量だけ異なり、
極限値補正点のための相殺補正値表に、補正値の代わりに補助値が保存され、
極限値補正点との照合情報が、極限値補正点の補正値と共に極限値補正表に保存され、照合情報によって、測定モードで、保存された補正値と極限値補正点との照合が行われるように構成してもよい。
この場合、補助値として、他のいずれの補正値とも一致しないマーカー値を相殺補正値表に保存することができる。
さらに、極限値補正点のための補正値として、較正により得られた補正値または極限値‐相殺補正値を極限値補正表に保存することも可能である。
本発明による方法では、さらに使用される補正表の容量を著しく低減できることが特に利点であることが判明している。したがって、より小さいメモリスペースを設ければよいので、これにより対応するシステムのコスト低減がもたらされる。補正表を保存する場合、同じメモリスペースに極めて多くの情報を格納することができる;場合によっては、不要なメモリスペースを信号処理ユニットにおいて別の目的で使用することもできる。使用されるメモリユニットのメモリ容量に対する要求が減じられるだけではなく、対応する補正表が上位の機械制御部によって短時間で信号処理ユニットに伝送される場合には、さらに伝送時間も特に著しく低減される。さらに、既存のシステムに補正表を使用する可能性をもたらすこともできる。このようなことは、既存のシステムではメモリスペースが制限されていることにより、これまで不可能であった。
次に図面に関連して本発明による方法の実施例を説明し、本発明のさらなる詳細および利点を説明する。
本発明による方法を実施するために適しており、位置測定装置および他の構成要素からなるシステムを示す極めて概略的なブロック図である。 図1に示した位置測定装置の2次元基準器の一部を示す極めて概略的な平面図である。 較正プロセスで補正値を決定する補正点を含む2次元基準器を示す概略図である。 4aおよび4bは、それぞれ本発明による方法の第1実施形態を説明するための2次元基準器を示す概略図である。 図5aは、それぞれ本発明による方法の第1実施形態における補正データの保存を説明するための概略図である。 図5bは、それぞれ本発明による方法の第1実施形態における補正データの保存を説明するための概略図である。 本発明による方法の第2実施形態を説明するための2次元基準器を示す概略図である。 図7a,7b,7cは、それぞれ本発明による方法の第2実施形態を説明するためのさらなる概略図である。 図8a,8b,8cは、本発明による方法の第2実施形態の第1態様を説明するためのさらなる概略図である。
図1には、位置測定装置および他の構成要素からなるシステムが概略的なブロック図で示されている。このシステムは本発明による方法を実施するために適している。図2は、2つの操作ユニット20を含むこの位置測定装置の基準器10の一部を平面図で示している。
図示の位置測定装置は、基準器10と、基準器に対して相対移動可能な2つの走査ユニット20とを含む。一方の基準器10と他方の走査ユニット20は、図2に破線で示した機械構成要素110,120に結合されている。これらの機械構成要素110,120は互いに相対的に位置決めする必要がある。例えば、これらの機械構成要素は、半導体を製造するためのリソグラフィ装置の定置の機械フレーム120、およびこれに対して移動可能なテーブル110であってもよい。
基準器10は、図示の実施例では入射光格子の形態の2次元基準器として形成されている。この基準器10は操作ユニット20によって光学式に走査され、基準器10と操作ユニット20とが相対移動した場合に位置信号が生成される。使用される位置測定装置の適切な走査原理に関しては、例えば出願人の欧州特許出願公開第1762828号明細書を参照されたい。この明細書に開示されている走査は、2つの走査ユニットを使用して、2つの移動方向に沿った機械構成要素の相対移動時の位置情報を同時に検出する、特に有利な可能性を提供している。当然ながら、2つの走査ユニットを使用したこの測定原理は本発明にとって強制的ではない。すなわち、単一の走査ユニットのみを設けてもよい。
図2の平面図には、2次元の基準器10において本発明による測定課題に関連する領域のみが示されている。この場合、基準器10はいわば円形を有している。しかしながら、実際には基準器10の全体はこの領域を超えて延在する。この場合、測定課題に応じて、2次元の基準器10は単一部材または複数部材によって構成されていてもよい。
生成された位置信号は、接続ライン30を介して走査ユニット20から後続の信号処理ユニット40に伝送される。信号処理ユニット40は、例えば、互いに対して移動可能な機械構成要素の近傍に配置されている。信号処理ユニット40によって、生成された位置信号はさらに処理され、位置値に変換され、これらの位置値は第1インタフェイス51を介して調整ユニット60に伝達もしくは伝送される。調整ユニット60は、テーブル110を機械に位置決めする駆動装置70を出力側で制御する。
位置測定ユニット41では、第1処理ステップにおいて、伝送された走査ユニット20の位置信号から、最初はまだ補正されていない位置値の測定が行われる。検出された位置値は、次いで信号補正ユニット42に伝送される。メモリユニット43には、使用される基準器10の補正値が保存されており、この補正値によって信号補正ユニット42で上記位置値が補正される。この補正は、例えば、補正されていない位置値をメモリユニット43に保存された補正値によって適切に相殺することによって行うことができる;補正値は、好ましくはデジタル・データワードとしてメモリユニット43に保存されている。補正値は、測定開始前に基準器10の適切な較正もしくは高精度の測定によって得られ、以下にさらに詳述するように、圧縮された形式でメモリユニット43に保存される。次いで、補正された位置値は、第1インタフェイス51を介して信号補正ユニット42から調整ユニット60へ伝送される。テーブル位置決めは速度が重視される調整課題なので、第1インタフェイス51は、好ましくは、短時間で大きいデータ量を伝送可能な高速インタフェイスとして構成されている。この場合、第1インタフェイス51の典型的な伝送時間は、数ミリ秒の範囲である。
信号処理ユニット40の側には、さらに信号処理ユニット40の構成および監視を行う監視ユニット44が設けられている。さらに第2インタフェイス52を介して機械制御部80からメモリユニット43へ補正値を伝送することも監視ユニット44の課題である。この場合、第2インタフェイス52は、機械制御部80を機械の他の構成要素(図示しない)にさらに接続するフィールドバスとして構成されている;他の構成要素には、例えば他の位置測定装置、調整ユニットなどが含まれていてもよい。
既に示唆したように、基準器10の所定数の補正点について基準器10の較正時に補正値が得られ、本発明にしたがって圧縮される。これにより、一方では信号処理ユニット40で必要なメモリユニット43のためのコストを低減することができる。他方では、さらに第2インタフェイス52を介して機械制御装置80からメモリユニット43へ補正値を伝送するために必要な時間を最小限にすることができる。メモリユニット43を使用する場合のむだ時間をこのようにして著しく低減することができる。本発明による方法の実施例の説明に基づいてさらに詳述するように、この場合、補正値を圧縮するために、補正値の数および/またはデータワード幅が低減される。
エラーが生じた基準器10を測定開始前に較正する場合には、図1の基準器10を図3に概略図に示すように、基準器10に個々の補正点Kのラスターが設けられる。本実施例では、ラスターの補正点Kは、基準器10において隣接する補正点Kの間に1mmの一様な間隔をおいて配置されている。それぞれの補正点Kでは、補正時に数値的な補正値が決定され、測定モードで、検出されたそれぞれの位置値が補正値によって相殺され、補正された位置値がさらなる処理のために準備される。この場合、補正値は、所定のデータワード幅を有するデジタル・データワードとして保存もしくは記憶される。
従来技術によれば、補正値が2次元マトリクスに保存され、マトリクス記入値は、基準器10の所定のxy位置における補正値に対応している。対応するマトリクスは、例えば適切なメモリユニットに順次保存される。したがってデータワード幅が大きく、補正点Kの数が多い場合には大きいデータ量がもたらされ、冒頭で述べた問題が生じる。マトリクスに補正点Kを保存することは、信号処理ユニット40において簡単かつ迅速に処理が行われるという利点を有する。全ての補正点Kをマトリクスに保存できるようにするためには、関連する全ての補正点K′に外接する長方形となるようにマトリクスを寸法決めする必要がある。基準器10が直角ではない構造を備えているか、または走査ユニット20が使用時に直角の範囲では基準器10全体を通過しない場合、マトリクスは、使用時に用いられないマトリクス補正点Kを有していることになる。これにより、用途に応じて極めて多くのメモリが不要に占有されることもある。したがって、本発明によれば、保存される補正値の数を減じ、かつ/またはデータワード幅を減じることにより補正値の圧縮が行われる。補正値を圧縮するための本発明による方法の第1実施例を、図4a,4b,5aおよび5bに基づいて以下に詳細に説明する。この方法により、保存されるべき補正値の数を著しく低減することができる。
したがって、この場合には基準器10の全ての補正点Kで使用できる全ての補正値がメモリユニットに保存されないように構成されている。むしろ補正値の選択が行われ、これらの補正値は、基準器10で使用できる全ての補正点K′の一部にすぎない。使用できる全ての補正値の一部に相当する補正値が、基準器10の部分補正表に保存される。測定モードで部分補正表を使用するために、照合表の形式でさらにもう1つの表が設けられており、この照合表には照合情報が保存され、これにより測定モードで部分補正表に保存された補正値と補正点K′との照合を行う。
この場合、基準器10の部分領域Bに位置する基準器10の補正点K′の補正値のみが選択され、測定モードで実際にもこの部分領域Bが走査ユニット20によって走査される。それぞれの測定課題および移動可能な物体の移動範囲に応じて、基準器10の全寸法よりも著しく小さい基準器10の部分領域Bのみの走査を行ってもよい。図4aにはこの状況が例示的に示されている。したがって、全ての補正点の使用可能な全ての補正値を完全な補正表に保存する代わりに、例えば基準器10の三角形の部分領域Bとして上記補正点K′のみを選択し、適切な部分補正表に保存するように構成されている。それぞれの測定課題が、長方形でない外形を備える基準器10の部分領域Bから補正点K′を選択することを許可する場合、または基準器10が長方形でない外形を備える場合には、本発明による方法のこのような実施形態が補正値を圧縮するために特に適していることが一般に明らかである。図4aからわかるように、この方法は保存されるべき補正値の数を減じ、これにより設けられているメモリユニット43において生じる所要メモリを約半分に減じる。
図4b,5a,5bに基づいて、部分補正表43.1における補正値の保存場所ならびに部分補正表43.1を読み取るために設けられた照合表43.2を、本発明による方法の第1実施例にしたがって極めて概略的な例として説明する。この場合、補正点K′の選択された補正値KWが行毎または列毎に連続してメモリユニット43の部分補正表43.1のそれぞれのメモリ箇所S=1〜21に保存される。このことは、図4bに示した関連する補正値KWを備える部分領域Bの6行Z1〜Z6に関して図5aに概略的に示されている。第1行Z1からは、例えば唯一の補正値KWのみが部分補正表43.1のメモリ箇所S=1に保存され、第2行Z2からは2つの補正値KWが部分補正表43.1のメモリ箇所S=2,S=3に保存される。保存されたこれらの補正値KWのみが、測定モードで関連する基準器10の部分領域Bの補正点K′に対応する。
個々の補正値KWは、図5aでは円形記号によって概略的にのみ示される。実際に、補正値KWは、既に述べたように、所定のデータワード幅、例えば16ビットまたは32ビットを備えるデジタルワードである。デジタルワードは、基準器10における対応する補正点K′のためにそれぞれ1つの数値的な補正値KWを表す。
測定モードでは、位置調整に対する時間的な要求が高いので、大きい計算コストなしに基準器10の個々のxy位置に対応する補正値KWを部分補正表43.1から決定することができる場合、有利であることが明らかである。このために、信号補正ユニット42は、メモリユニット43に保存された部分補正表43.1および照合表43.2にアクセスし、検出された位置値を補正し、さらなる処理のために準備する。この目的で、本実施例では、既に述べた照合表43.3が設けられており、この照合表は同様にメモリユニット43に保存されている。この照合表の可能な構成が本発明による方法の第1実施例について図5bに概略的に示されている。
したがって、部分補正表43.1のそれぞれの行Z1〜Z6についての照合表43.2には所定の照合情報が含まれており、これらの照合情報は、図5bに示す実施例では「オフセット」および「スタートインデックス」として示されており、それぞれの列は個々のZ1〜Z6に対応している。この場合、照合情報「オフセット」により、対応する行Z1〜Z6の第1補正値がデジタル・データワードとして保存されるメモリユニット43もしくは部分補正表43.1のメモリ箇所Sがそれぞれ示される。別の行に保存された照合情報「スタートインデックス」は、それぞれの行Z1〜Z6で選択されたいずれの補正点K′にこれらの行Z1〜Z6の第1補正値KWが対応するかを示す。図4bからわかるように、スタートインデックスは左側から出発して、スタートインデックス=1の値からx軸線に沿って右方向へスタートインデックス=6まで続く。
測定モードでは、このような照合表43.2によって一義的に、大きい計算コストなしに基準器10の所定のxy位置に対する補正値KWを決定し、検出された位置値を補正することができる。このような目的で、所定のxおよびy座標を備える基準器10の所定の位置に対して、部分補正表における少なくとも1つの隣接する、または周辺の補正点K′の補正値のメモリ箇所Sを決定する必要がある。これに対して代替的に、複数の補正点、例えば隣接する、もしくは周辺の4つの補正点を使用し、補間することも可能である。複数の補正点K′の補正値は、基準器10の実際の位置における補正値に対して相殺される。基準器10における座標x,yを備える点についての対応する照合規則は、本実施例では次の関係1にしたがって:
S(x,y)=スタートアドレス+m−n+x (方程式1)
となり、
S(x,y)は、座標x,yの点に最も近い基準器の補正点に対する部分補正表における補正値のメモリ箇所であり、
スタートアドレス:メモリユニットにおいて部分補正表の保存が開始されるメモリ箇所
m:照合表の四捨五入したy座標値に対するオフセット値
n:照合表の四捨五入したy座標値に対するスタートインデックス値
x:それぞれの点の四捨五入したx座標値
である。
基準器の座標x=5.4mm;y=4.2mmの点では、スタートアドレス=1000、m=オフセット値(y=4)=7、n=スタートインデックス値(y=4)=3であり、部分補正表における対応する補正値KWの求めていたメモリ箇所Sは次のようにして得られる:
S(x=5.4mm;y=4.2mm)=1000+7−3+5=1009
信号補正ユニット42は、測定モードでメモリユニット43の部分補正表43.1のこのメモリ箇所に保存された補正値KWにアクセスし、この補正値KWを用いて、検出された位置値を相殺もしくは補正する。
この実施例の一変更形態では、照合表43.2をさらに縮小することもできる。このためには、図5bに示した照合表43.2の両方の列「オフセット」および「スタートインデックス」が、OS=オフセット値−スタート値にしたがって両方の列における値の差を求めることによって唯一の列にまとめられ、この列が唯一の照合情報OSを示す。
基準器10における座標x,yの点に対する補正値のメモリ箇所についての適切な照合規則は、本実施例では次の関係2にしたがって:
S(x,y)=スタートアドレス+O+x (方程式2)
となり、
S(x,y)は、座標x,yの点に最も近い基準器の補正点に対する部分補正表における補正値のメモリ箇所であり、
スタートアドレス:メモリユニットにおいて部分補正表の保存が開始されるメモリ箇所
O:照合表の四捨五入したy座標値に対する照合情報
x:それぞれの点の四捨五入したx座標値
である。したがって、本発明による方法のこの実施形態において部分補正表と並んで設けられる照合表が具体的に構成され得る様々な可能性がある。
このように圧縮された補正値KWのための所要メモリは、使用可能な全ての補正値KWが圧縮されずに保存されている場合に比べて著しく低減される。上記実施例では、三角形の部分領域Bの補正値KWは基準器10全体の約半分にしか相当せず、したがって得られる所要メモリは、照合表43.2のためのわずか所要メモリを加算しても完全な補正値KWのせいぜい半分にしか相当しない。
本発明による方法の第2実施例を図6ならびに図7a〜図7cに基づいて説明する。この実施形態では、補正値を圧縮するために補正値のデータワード幅が低減される。この方法を実施するためにも図1に示したシステムが適している。
上記方法の第2実施例では、一般に補正値は基準器における制限された空間領域内でわずかにのみ変更されるという認識から出発している。このことは、この領域内では補正点の補正値は比較的小さい値範囲のみをカバーすることを意味する。本発明におる方法の第2実施例では、この事実を利用して、補正表における補正値のデータワード幅、ひいては必要なメモリスペースが減じられる。
このために、図6に示すように基準器10が複数の、例えば同じ大きさの部分領域B1〜B4に分割され、これらの部分領域にはそれぞれ同数の補正点Kが設けられ、これらの補正点Kについては、先行する較正時に補正値が決定されている。較正時に決定された補正値は、例えば16ビットもしくは2バイトのデータワード幅を有していることが望ましい。したがって、較正により補正値が設けられた局所的に隣接する補正点Kからなる複数のグループが基準器10において形成される;図6に示した実施例では、それぞれ9個の補正点Kを備える4つのグループへの分割が行われる。
基準器10におけるそれぞれのグループもしくはそれぞれの部分領域B1〜B4について、検出されたこれらのグループの補正値から局所的なグループ補正値が形成され、続いてこれらのグループ補正値は、メモリユニット43のグループ補正値表に保存される。この場合、グループ補正値は、種々異なる形式で、例えば、グループの補正値の最大値および最小値の平均値として、またはグループの補正値の平均値として、またはグループの最小補正値として、形成もしくは検出することができる。
続いて、較正により得られたそれぞれのグループの補正値が、対応するグループ補正値によって相殺され、この場合、それぞれの補正点Kについて相殺補正値が求められる。このようにして得られた相殺補正値は、較正による本来の補正値よりもそれぞれ低減されたデータワード幅を有する。好ましくは、相殺のために較正による補正値とグループ補正値との差が求められる。このようにして、例えば8ビットもしくは1バイトにまで減じられたデータワード幅を備える相殺補正値が形成され、次いでメモリユニット43の相殺補正表に保存される。測定モードでは、相殺補正表およびグループ補正値表を用いて、検出された位置値が信号補正ユニット42で補正される。
したがって、この方法により、補正のために必要なデータ量を同様に著しく低減することができる。このようにして、例示的に説明したように、相殺補正値表のデータワード幅を半減することができる。部分領域B1〜B4が十分に大きく選択されている場合には、相殺補正値表と並んでさらに必要なグループ補正値表は、グループ補正値表に16ビットのデータワード幅が設けられているとしても、補正のために必要なデータ量を拡大するためにはもはや実質的に貢献しない。
次に図7a〜7cに基づいて本発明による方法の第2実施例を説明する。
図7aは、基準器10の較正により得られ、補正表143に保存された補正値KWを示す。基準器における全部で36箇所の補正点では、36個の数値的な補正値KWが検出され、これらの補正値によって、測定モードで得られた位置値を相殺する必要がある。図示の実施例では、数値的な補正値KWは、範囲[5;450]に及ぶ。この値範囲をデジタル・データワードとしてカバーするためには、16ビット(2バイト)のデータワードが必要である:8ビット(1バイト)のデータワードによっては値範囲[0;255]しかカバーすることができない。したがって、この極めて概略的な例の補正表143は、圧縮されていない状態では72バイト(36・2バイト)のメモリを必要とするだろう。
図7aに示されているように、補正値KWを備える4つのグループG1〜G4が形成され、これらの補正値KWは、それぞれ基準器の局所的に隣接する補正点Kに対応し、図6では基準器10の大きさの等しい領域B1〜B4に配置されている。4つのグループのそれぞれにおいて、グループ内でそれぞれ最小の補正値KWがグループ補正値GK_Wとして決定される。したがって、グループG1では、グループ補正値G_KWは値32を有し、グループG2ではグループ補正値G_KW=216である。このようにして得られた4つのグループ補正値G_KWは、図7bに概略的に示されているように、グループ補正値表143.1に保存される。
図7cに概略的に示した相殺補正値表143.2が形成され、この場合、本来の補正表143のそれぞれの補正値KWは、グループ補正値表143.1の対応するグループ補正値G_KWによって相殺される。相殺は、減算の形式で行われる。したがって、図7aの左側上部の相殺補正値表143.2で検出された相殺補正値V_KW=18はV_KW=KW−G_KW=50−32にしたがって得られる;これと同様にして、相殺補正値表143.2の残りの相殺補正値V_KWの形成が行われる。
このようにして相殺補正値表143.2で得られた相殺補正値V_KWは、値範囲[0;234]にしか及ばず、メモリユニット43に8ビットのデータワードとして保存することができる。すなわち、図7aに示した本来の補正表143よりも著しく小さい所要メモリによって保存することができる。これにより、全体としてメモリユニット43には相殺補正値表143.2のために36バイト(36・1バイト)の所要メモリ、およびグループ補正値表143.1のために8バイト(4・2バイト)の所要メモリが生じ、したがって、圧縮されていない補正表143の72バイトの所要メモリに対して、全体として44バイトの所要メモリが生じる。極めて大きい補正表および数百万個の補正値を備える実際の場合には、この利点は当然ながら極めて概略的な本実施例の場合よりもさらに実質的に明らかな効果をもたらす。
上述のグループ補正値表143.1ならびに相殺補正値表143.2の形成は、信号処理ユニット40で行ってもよいし、信号処理ユニット40の外部で行ってもよい。信号補正ユニット40の外部で行う場合には、当然ながらデータ量が小さいことにより、信号処理ユニット40のメモリユニット43に対応する表を伝送するために必要な時間が減じられる。
次に上述の方法に関連して使用することができる本発明による方法の第2実施形態の第1変化形態を図8a〜8cに基づいて説明する。
基本的には、使用される基準器において、較正時に個々の補正点で残りの補正値とは極めて大きく異なる補正値が検出されることもある。以下ではこのような点を「極限値補正点」と呼ぶ。極限値補正点は、例えば基準器の稀有な欠陥、例えば基準器の孔などに起因する場合もある。この場合、原則的にはこのような極限値補正点は極めて少数しか生じないとしても、第2実施例にしたがった補正値圧縮時にデータワード幅を効果的に低減することが不可能となる。極限値補正点および対応する補正値に基づいて、むしろ依然として相殺補正値表の補正値のために大きい値範囲をカバーすることが必要となる。したがって、メモリユニット43の所要メモリを実際に低減することは、付加的な手段なしには不可能である。
このような理由から、本発明による方法の第2実施形態の第1変化形態では、まずこのような極限値補正点が基準器において検出される。これは、例えば、様々な補正点の補正値があらかじめ決定された所定の値だけ、隣接する補正点の補正値から外れているかどうかを確認することによって行われる。
このようにして、存在する極限値補正点が検出された場合、較正によって得られる補正値表のこれらの極限値補正点にそれぞれ補助値が保存される。このような補助値は、例えば、他の点では補正値とは思われない、すなわち相殺補正値表の他のいずれの補正値とも一致しない、固定した所定のマーカー値であってもよい。
検出された極限値補正点Kxに対する本来の補正値は、付加的な極限値補正表に保存され、測定モードで位置値を補正するために必要に応じて使用することができる。検出された極限値補正点の補正値と共に、極限値補正表にはさらに照合情報が保存され、この照合情報は、それぞれの補正値がどの補正表における補正点に対応するのかを示す。この場合、極限値補正点のための補正値として、較正により得られた実際の補正値を極限値補正表に保存してもよい;代替的には、例えば極限値補正点の補正値と局所的な補正値との差から求められる極限値‐相殺補正値をこの場所に保存してもよい。
測定モードで、位置値を補正するために、必要に応じて極限値補正点のために極限値補正表の補正値が使用される。
次に本発明による方法の第2実施形態のこの第1変更形態のための極めて概略的な実施例を図8a〜8cに基づいて説明する。
図8aには、較正時に2次元基準器のために検出された、36個の補正点KWのための補正値KWが示されている。これらの補正値KWは、較正時に得られた補正表143に圧縮されずに保存されている。マークを付けた位置Z4/インデックス2の補正値KW=301およびZ3/インデックス5の補正値KW=309は、図示のように周辺の補正値KWとは極めてはっきりと異なり、これにより極限値補正点に対する補正値を示している。
上述のように本発明による方法の第2実施形態を用いても、保存された補正値KWのためのデータワード幅の低減にはつながらない。なぜなら、隣接する補正値KWは互いに大きく異ならないようにデータワード幅が調整されるからである。したがって、補正値KWの完全な値範囲のためには依然として16ビットのデータワードが必要なので、付加的な手段なしには補正値KWの圧縮は不可能である。
したがって、2つの極限値補正点の決定後には、図8bに極めて概略的に示した極限値補正表143.3が形成される。この極限値補正表143.3の第3列には2つの極限値補正点のための2つの補正値が保存されている;この列の前の2つの列には、図8aに示した補正表にしたがって、2つの極限値補正点と、基準器の対応する補正点との対応性を特徴づける照合情報「行」および「インデックス」が保存されている。
第2実施例にしたがった別の方法の基礎をなす補正表では、2つの極限値補正点の補正値は適切なマーカー値Mによって代替される。このことは、変更された補正表143′を示す図8cに示されている。補正表143′では、2つの極限値補正点の補正値KWはそれぞれマーカー値M=0によって代替されている。この場合、マーカー値Mとして、変更された補正表143′の他のいずれの補正値KWとも一致しない値が選択されることが望ましい。
測定モードでは、信号補正ユニット42はまず変更された補正表143′にのみアクセスし、そこに記入された値が場合によってはマーカー値Mに対応するかどうかを確認する。対応する場合には、極限値補正表143.3が使用され、本来の補正値KWを検出し、さらに処理する。
上述した本発明による方法の第2実施形態の第1変更形態の他に、さらにこの実施形態の他の変更形態もしくは態様があり、これらのうちの幾つかを以下に簡潔に説明する。
したがって、上述の本発明による方法の第2実施形態の第1変更形態による変更された補正表143′を別の変更形態でもう一度さらに圧縮することが可能である。これは、本発明による方法の第2実施形態にしたがって上述した方法を、変更された補正表143′に適用することによって行うことができる。すなわち、変更された補正表143′内に、補正値を備える複数のグループが形成され、グループ補正値が決定され、グループ補正値表内に保存される。このようにして、データワード幅をもう一度低減することができる。
別の変化形態では、図8a〜8cに基づいた上記方法に対して代替的に、変更された補正表143′の極限値補正点にマーカー値が保存されず、それぞれの極限値補正点について検出された補正値の一部(以下では「第1部分補正値」と呼ぶ)が保存されることも可能である。補正値の残りの部分(以下では「第2部分補正値」と呼ぶ)は、極限値補正表143.3に保存される。測定モードで、信号補正ユニットはそれぞれの補正点について、極限値補正表143.3を用いて、極限値が存在するか否かを確認する。極限値が存在する場合には、このような極限値補正点のための補正値が、対応する補正表143′,143.3に保存されている第1及び第2部分補正値の加算により得られる。
必要に応じて、個々の極限値補正点に特に外れている補正値KWが、存在するだけではなく、基準器の補正点の制限された範囲のためにのみ存在することが望ましい場合には、本発明による方法の第2実施形態の別の変更形態では、この制限された範囲のためにそれぞれ付加的な極限値補正表を設けることも可能である。付加的な極限値補正表には、補正値が、大きいデータワード幅を備えるデータワードとして保存される。本来の補正表には、対応する領域のための補正値の代わりに、この場合にも適切なマーカー値が記入されている。
具体的に説明した実施例およびこれらの実施例の様々な変更形態の他に、本発明の範囲では当然ながらさらに他の構成可能性が存在する。
したがって、例えば本発明による方法の第1および第2実施形態を互いに組み合わせることも可能である。この場合、例えばまず上述の第2実施形態にしたがった方法を選択し、グループ補正値表に保存された対応する部分領域のためのグループ補正値を検出することもできる。したがって、グループ補正値表を介して基準器における一般に長方形の領域が検出される。次いで上述の第1実施例にしたがって進められ、使用可能な全ての補正点から一部のみが選択され、部分補正表ならびに照合表が形成される。次いで測定モードで、まず上述の第1実施例にしたがって進められ、部分補正表ならびに照合表が評価される。
次いで、第2実施例にしたがってグループ補正値が相殺される。
さらに、本発明による方法の上述した変更形態に対して補足的に、もしくはこれと組み合わせて、画像処理分野で既知のデータ圧縮方法を使用することもできる。したがって、例えば予備処理段階で、提供されている補正表を損失の多いデータ圧縮方式によって圧縮し、例えば既知のJPG圧縮方式によって、圧縮された補正表を形成することも可能である。この場合に正確さが損なわれることに甘んじて、既に高い圧縮率、例えば10の圧縮率を達成することができる。続いて、上述の本発明による方法の第2実施形態の場合と同様に、本来の補正表と圧縮された補正表との間の差が求められ、差分補正表として保存される。圧縮された補正表は、一般に本来の補正表からわずかに外れているだけなので、差分補正表で必要な値範囲は小さく、したがって小さいデータワード幅および対応して小さい所要メモリによって蓄積することができる。測定モードでは、まず信号補正ユニットによって、圧縮された補正表から補正値が取り出され、差分補正表の対応する補正値がこれに加算される。
さらに、本発明は2次元の入射光基準器の使用に制限されていない。上記方法によって、当然ながら、1次元の基準器、回転式基準器、透過光基準器における補正値を圧縮することもできる。
さらに、非光学式の走査原理に基づいた位置測定装置、例えば磁気式、誘導式、または容量式などの位置測定装置に関連して、本発明による方法を使用することも可能である。
10 基準器
20 走査ユニット
43 メモリユニット
43.1 部分補正表
43.2 照合表
143.1 グループ補正値表
143.2 相殺補正値表
143.3 極限値補正表
G1〜G4 グループ
G_KW グループ補正値
K,K′,W 補正点
KW 補正値
M マーカー値
S メモリ箇所
V_KW 相殺補正値

Claims (9)

  1. 少なくとも1つの走査ユニット(20)により走査される基準器(10)を備える位置測定装置のエラーを補正する方法であって、基準器(10)の所定数の補正点(K′)についてそれぞれ補正値(KW)が準備され、該補正値が、測定開始前に行われる較正により得られ、測定モードで、検出された位置値を補正するために用いられる方法において、
    較正時に得られた補正値(KW)を測定モードのために圧縮し、
    較正によって得られる前記補正値(KW)を圧縮するために、
    基準器(10)で使用可能な補正点(K′)の一部についてのみ、それぞれ対応する前記補正値(KW)を選択し、部分補正表(43.1)に保存し、
    照合表(43.2)に照合情報を保存し、該照合情報によって、測定モードで、前記部分補正表(43.1)に保存された前記補正値(KW)と前記補正点(K′)との照合を行い、
    測定モードで走査ユニット(20)によって走査される前記基準器(10)の部分領域に位置する基準器(10)の前記補正点(K′)についてのみ前記補正値(KW)を選択し、部分補正表(43.1)に保存し、
    前記部分補正表(43.1)および前記照合表(43.2)をメモリユニット(43)に保存し、測定モードで信号補正ユニット(42)が前記メモリユニット(43)にアクセスし、検出された位置測定値を補正し、さらなる処理のために準備し、
    前記照合表(43.2)に保存された照合情報によって、選択された補正点(K′)の補正値(KW)が保存された前記メモリユニット(43)のメモリ箇所(S)をそれぞれ示し、
    測定モードで、前記基準器(10)の所定の位置との照合規則によって、前記部分補正表(43.1)における隣接する、または周辺の少なくとも1つの補正点(K′)の補正値(KW)のメモリ箇所(S)を決定することを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    前記基準器(10)の部分領域が長方形ではない外形を備えるか、または前記基準器(10)が長方形ではない外形を備える方法。
  3. 少なくとも1つの走査ユニット(20)により走査される基準器(10)を備える位置測定装置のエラーを補正する方法であって、基準器(10)の所定数の補正点(K′)についてそれぞれ補正値(KW)が準備され、該補正値が、測定開始前に行われる較正により得られ、測定モードで、検出された位置値を補正するために用いられる方法において、
    較正時に得られた補正値(KW)を測定モードのために圧縮し、
    圧縮のために前記補正値(KW)のデータワード幅を減じ、
    前記基準器(10)における局所的に隣接する補正点(K)の複数のグループ(G1〜G4)を形成し、該グループにそれぞれ較正により前記補正値(KW)を設け、
    前記グループ(G1〜G4)毎に、局所的なグループ補正値(G_KW)を決定し、該グループ補正値(G_KW)をグループ補正値表(143.1)に保存し、
    較正により得られたそれぞれのグループ(G1〜G4)の前記補正値(KW)を、それぞれ対応する前記グループ補正値(G_KW)によって相殺し、データワード幅が減じられた相殺補正値(V_KW)を計算して相殺補正値表(143.2)に保存し、
    測定モードで、前記相殺補正値表(143.2)および前記グループ補正値表(143.1)によって、検出された位置値を補正する方法。
  4. 請求項に記載の方法において、
    前記グループ補正値(G_KW)として、前記グループ(G1〜G4)の最小補正値(KW)、前記グループ(G1〜G4)の平均補正値、または前記グループ(G1〜G4)の前記補正値(KW)の最大値と最小値との中間値を決定する方法。
  5. 請求項に記載の方法において、
    前記補正値(KW)をそれぞれ対応するグループ補正値(G_KW)によって相殺するために差を求める方法。
  6. 請求項に記載の方法において、
    さらに、
    基準器(10)における少なくとも1つの極限値補正点を検出し、該極限値補正点に対応する前記補正値(KW)が、隣接する補正点(K)の補正値(KW)とは所定量だけ異なり、
    前記極限値補正点のための相殺補正値表(143.2)に、補正値(KW)の代わりに補助値を保存し、
    前記極限値補正点の前記補正値(KW)と共に極限値補正点との照合情報を極限値補正表(143.3)に保存し、照合情報によって、測定モードで、保存された前記補正値(KW)と前記極限値補正点との照合を行う方法。
  7. 請求項に記載の方法において、
    補助値として、他のいずれの補正値(KW)とも一致しないマーカー値(M)を相殺補正値表(143.2)に保存する方法。
  8. 請求項に記載の方法において、
    極限値補正点のための補正値として、較正により得られた補正値(KW)または極限値‐相殺補正値を極限値補正表(143.3)に保存する方法。
  9. 2次元の基準器を備える位置測定装置において、
    前記基準器が請求項1からまでのいずれか一項に記載の方法を実施するように構成されていることを特徴とする位置測定装置。
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