JP6486761B2 - 絶縁構造体、絶縁構造体のリーク検査方法及びシーズヒータ - Google Patents
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Description
なお、本実施例では、絶縁構造体としてシーズヒータを用いて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
逆止弁付ノズル18は、第1弁筒部61と、第2弁筒部62とから構成されている。第1弁筒部61にはノズル18aの端部が螺合されており、第2弁筒部62にはガス案内通路19の端部が螺合されている。
ここで、使用中において、シース管11の一部が例えば孔食等の腐食によりシース管11内部に空気(水分を含む)が侵入した場合、この空気に含まれる水分によって、吸湿され絶縁性が低下し、絶縁破壊が生じる。この絶縁破壊は絶縁抵抗の測定により不良の有無を検出することができる。
図2A〜図2Cを参照して、損傷の有無の確認をする手順を説明する。
先ず、損傷個所の確認において、図2Aに示すように、プラント機器等にシーズヒータ10Aを取り付けた状態で、逆止弁付ノズル18のノズル18aの端部に、ガス導入装置(例えば窒素ボンベ)30からガス導入管30aを接続し、ガス体(窒素ガス)17を導入する。ここで、窒素ガス以外としては、アルゴンガス等を用いることができる。
この導入されたガス体17により、孔食41がある場合には、その箇所から外部にガス体17がリークし、泡42を発生する。この泡42の発生により孔食41の箇所を確認することができる。これにより、従来のように、プラントの機器からシーズヒータを撤去することなく、発泡漏れ試験を実施することができる。なお、孔食41以外として、例えば封止部14での封止不良により、リークが発生する場合も同様に検査することが出来る。
図3は、実施例1に係る他のシーズヒータの概略図である。
図3に示すように、シーズヒータ10Bは、ガス案内通路19に圧力計50を設置している。この圧力計50を設置することにより、シース管11内部の圧力状態を監視することができる。
先ず、ガス導入装置30からガス体17を逆止弁付ノズル18により所定量導入し、所定圧力(例えば0.1〜0.5kg/cm2)でのガス加圧状態を保持する。この加圧状態を所定時間保持した後、その圧力低下の有無を圧力計50により確認する。圧力計50において、圧力低下が無い或いは微弱の場合には、シーズヒータ10B本体には損傷が無いと、判断することができる。この場合には、絶縁抵抗を計測した測定機器の異常等の他の要素をさらに確認する。
図4に示すように、本実施例に係るシーズヒータ10Cは、ガス案内通路19に湿度計51を設置している。この湿度計51によりシース管11内部の湿潤状態を監視することができる。
本実施例では、プラントの運転中、シース管11内の湿度を常時監視している。そして、シース管11に孔食41が発生して空気52が内部に侵入して、例えば絶縁破壊に繋がるエアリーク等が生じた場合、所定閾値以上の湿度となったと判断した際には、警報(例えばアラーム音、表示部への表示等)を発するようにしている。
本実施例によれば、プラント運転中において、シース管内の湿度状態を監視するので、エアリーク等の異常を早期に発見することができる。
実施例1及び実施例2のシーズヒータでは、ヒータ12Aのヒータ端子が両側に引き出されている両端子の例であるが、本実施例に係るシーズヒータ10Dは、片端子側である。図5に示すように、本実施例に係るシーズヒータ10Dは、ヒータ12Aがシース管11の先端側で折り返され、ヒータ端子15、15が封止部14から同一方向に引き出されている。なお、シーズヒータのリークの有無の確認は、実施例1及び実施例2と同様であるので、その説明は省略する。
図6に示すように、本実施例に係る温度センサ10Eは、2種類の異種金属の一端を溶接した測温接点12bを先端に有する熱電対12Bが絶縁部13によりシース管11内部に配置されている。なお、熱電対12Bの絶縁部13における絶縁破壊の有無の確認は、実施例1及び実施例2と同様であるので、その説明は省略する。
図7に示すように本実施例に係るシーズヒータ10Fは、両端子型ヒータであり、金属製の筒状のシース管11と、シース管11内に電気的に非接触状態で挿入される両端子型のヒータ12Aと、シース管11とヒータ12Aとの間に絶縁材料(MgO)を充填してなる絶縁部13と、シース管11に設けられ、ヒータ12Aの両側の収納口を封止する第1封止部14A、第2封止部14Bと、ヒータ12の両端部と接続される第1ヒータ端子15A、第2ヒータ端子15Bと、第1ヒータ端子15A、第2ヒータ端子15Bをシース管11の両端部に固定する第1コネクタ16A、第2コネクタ16Bと、第1コネクタ16Aに設けられ、外部からガス体17を導入する第1ガス導入部である第1逆止弁付ノズル18Aと、記第1逆止弁付ノズル18Aから導入したガス体17をシース管11内部に導入するガス案内通路19と、第2コネクタ16B側に設けられ、シース管11内部から導入されたガス体17を排出するガス排出通路20と、第2コネクタ16B側に設けられ、ガス体17を外部へ排出する第2ガス導入部である第2逆止弁付ノズル18Bと、ガス排出通路20にガス体17の圧力を計測する圧力計50と、を具備している。そして、ヒータ12Aの加熱中に、第1逆止弁付ノズル18Aから常時パージガスとして、ガス体17を導入しつつ、圧力計50でシース管11内の圧力を監視するものである。
これにより、従来では、プラント機器から取り外して、補修した後、絶縁材料を乾燥させるようにしていたことが、プラント機器に取り付けた状態での補修を実施することができ、復旧作業を迅速に行うことができると共に、補修費用の低廉化を図ることができる。
また、図8に示すように、本実施例に係るシーズヒータ10Gは、ガス排出通路20にガス排出側の湿度計51Bを有するようにしてもよい。
圧力計50での圧力の変動以外に、シース管11から排出されるガス体17の湿度の状態を排出側の湿度計51Bで監視することで、エアリークの有無を確認することができる。
さらに、図9に示すように、本実施例に係るシーズヒータ10Hは、ガス案内通路19にガス導入側の湿度計51Aと、導入側の湿度計51Aと排出側の湿度計51Bとの湿度の差を監視する監視部53とを備え、監視部53の監視により、導入側の湿度計51Aと排出側の湿度計51Bとの計測した湿度の差が所定範囲を超える場合には、異常の警報を発するようにしてもよい。
これにより、導入側の湿度計51Aと排出側の湿度計51Bとを計測して、監視部53により導入前後のガス体17の湿度の差を監視することで、より精度が高い監視をすることができる。
10E 温度センサ
11 シース管
12A ヒータ
12B 熱電対
13 絶縁部
14 封止部
14A 第1封止部
14B 第2封止部
15 ヒータ端子
15A 第1ヒータ端子
15B 第2ヒータ端子
16 コネクタ
16A 第1コネクタ
16B 第2コネクタ
17 ガス体
18 逆止弁付ノズル
18A 第1逆止弁付ノズル
18B 第2逆止弁付ノズル
19 ガス案内通路
20 ガス排出通路
30 ガス導入装置
50 圧力計
51 湿度計
Claims (12)
- 導電製の筒状のシース管と、
前記シース管内に電気的に非接触状態で挿入される被絶縁体と、
前記シース管と前記被絶縁体との間に絶縁材料を充填してなる絶縁部と、
前記シース管に設けられ、前記被絶縁体の収納口を封止する封止部と、
前記被絶縁体の端部と接続され、前記封止部の外部に引き出される端子と、
前記端子を前記シース管端部に固定するコネクタと、
前記コネクタに設けられ、外部からガス体を導入するガス導入部と、
前記ガス導入部から導入したガス体をシース管内に導入するガス案内通路と、を具備することを特徴とする絶縁構造体。 - 請求項1において、
前記ガス案内通路に設けられ、ガス圧を計測する圧力計を有することを特徴とする絶縁構造体。 - 請求項1において、
前記ガス案内通路に設けられ、湿度を計測する湿度計を有することを特徴とする絶縁構造体。 - 請求項2において、
前記被絶縁体の使用停止中に、前記ガス導入部からガス体を導入した後、ガス体の導入を停止し、前記圧力計で圧力状態の経緯を監視してなることを特徴とする絶縁構造体。 - 請求項3において、
前記被絶縁体の使用中に、前記湿度計でシース管内の湿度状態を監視し、所定湿度閾値以上の場合、アラームを発することを特徴とする絶縁構造体。 - 請求項1乃至5のいずれか一つにおいて、
前記被絶縁体が、ヒータ又は熱電対であることを特徴とする絶縁構造体。 - 請求項1の絶縁構造体を用い、
前記被絶縁体の使用を停止した後、前記ガス導入部を介して、前記ガス体を前記シース管内に導入し、前記シース管のリークを確認することを特徴とする絶縁構造体のリーク検査方法。 - 請求項7において、
前記シース管のリークの確認が、
前記ガス体をシース管内に導入した後、ガス体の導入を停止し、ガス加圧状態を保持し、圧力センサにより圧力低下の有無によりリークを確認することを特徴とする絶縁構造体のリーク検査方法。 - 請求項7において、
前記シース管のリークの確認が、
前記ガス体を前記シース管内に導入し、前記シース管に発泡材料を塗布し、ガスリークの際に発生する泡の有無によりリーク箇所を確認することを特徴とする絶縁構造体のリーク検査方法。 - 導電製の筒状のシース管と、
前記シース管内に電気的に非接触状態で挿入される両端子型のヒータと、
前記シース管と前記ヒータとの間に絶縁材料を充填してなる絶縁部と、
前記シース管に設けられ、前記ヒータの両側の収納口を封止する第1封止部及び第2封止部と、
前記ヒータの両端部と接続され、前記第1封止部及び第2封止部の外部に各々引き出される第1端子及び第2端子と、
前記第1端子及び第2端子を前記シース管の両端部に各々固定する第1コネクタ及び第2コネクタと、
前記第1コネクタに設けられ、外部からガス体を導入する第1ガス導入部と、
前記第1ガス導入部から導入したガス体をシース管内に導入するガス案内通路と、
前記第2コネクタに設けられ、前記シース管内から導入された前記ガス体を排出するガス排出通路と、
前記第2コネクタ側に設けられ、前記ガス体を外部へ排出する第2ガス導入部と、
前記ガス排出通路にガス体の圧力を計測する圧力計と、を具備し、
前記ヒータの加熱中に、前記第1ガス導入部から常時ガス体を導入しつつ、前記圧力計でシース管内の圧力を監視することを特徴とするシーズヒータ。 - 請求項10において、
前記ガス排出通路にガス排出側の湿度計を設けることを特徴とするシーズヒータ。 - 請求項11において、
前記ガス案内通路に設けたガス導入側の湿度計と、
前記ガス導入側の湿度計と前記ガス排出側の湿度計との湿度の差を監視する監視部とを備え、
前記監視部の監視により、湿度の差が所定範囲を超える場合には、異常の警報を発することを特徴とするシーズヒータ。
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