JP6482466B2 - サイトメガロウイルスの阻害剤 - Google Patents

サイトメガロウイルスの阻害剤 Download PDF

Info

Publication number
JP6482466B2
JP6482466B2 JP2015540764A JP2015540764A JP6482466B2 JP 6482466 B2 JP6482466 B2 JP 6482466B2 JP 2015540764 A JP2015540764 A JP 2015540764A JP 2015540764 A JP2015540764 A JP 2015540764A JP 6482466 B2 JP6482466 B2 JP 6482466B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
mmol
ring
compound
aryl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015540764A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015536947A (ja
JP2015536947A5 (ja
Inventor
リー ファデル
リー ファデル
フランソワ ビロドー
フランソワ ビロドー
モード ポワリエ
モード ポワリエ
マシュー パリジャン
マシュー パリジャン
シリル クーン
シリル クーン
カール ティボー
カール ティボー
タオ トリン
タオ トリン
Original Assignee
ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング, ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング filed Critical ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
Publication of JP2015536947A publication Critical patent/JP2015536947A/ja
Publication of JP2015536947A5 publication Critical patent/JP2015536947A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6482466B2 publication Critical patent/JP6482466B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D417/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D415/00
    • C07D417/14Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D415/00 containing three or more hetero rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • A61P31/20Antivirals for DNA viruses
    • A61P31/22Antivirals for DNA viruses for herpes viruses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D413/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D413/02Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms containing two hetero rings
    • C07D413/12Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms containing two hetero rings linked by a chain containing hetero atoms as chain links
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D417/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D415/00
    • C07D417/02Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D415/00 containing two hetero rings
    • C07D417/12Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D415/00 containing two hetero rings linked by a chain containing hetero atoms as chain links

Landscapes

  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Virology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Description

配列表
本出願は、ASCIIフォーマットで電子提出した配列表を含んでおり、その全体は参照により本明細書に組み込まれている。2013年10月15日に作成された前記ASCIIのコピーは、13−0181_SL.txtと名付け、サイズは1,701バイトである。
本発明は、N−ビアリールアミドアナログおよびサイトメガロウイルス(CMV)の複製の阻害剤としてのそれらの使用、そのようなアナログを含有する医薬組成物、ならびにCMV疾患および/または感染症の処置および予防におけるこれらのアナログの使用方法に関する。
CMV、すなわちβ−ヘルペスウイルスは、正常な免疫系または免疫不全系のある成人および小児を含めた、世界中の母集団すべてに作用する、頻度が高くどこにでも存在しているウイルスである。免疫抑制されている宿主におけるCMV複製は、未検査の状態に置かれた場合、深刻な罹患率、死亡率、ならびに細菌および真菌感染症、移植片対宿主病、および移植片の失敗の可能性に対する素因などの他の合併症をもたらす。CMV感染症は、造血幹細胞移植(HCT)または固形臓器移植(SOT)を受けた患者における、最も一般的な感染症である。CMVは、移植候補の成人の50〜80%に流行し、小児では有病率はより低いことが分かっている。現在のゴールドスタンダード(Gold Standard)(バルガンシクロビル、ガンシクロビル)は骨髄毒であり、HCTにおける骨髄移植の妨げとなる。したがって、この母集団におけるその使用は、先行療法に限られ、その投与期間および用量サイズは、その毒性により制限されることが多い。この毒性により、SOTにおいても、予防的使用期間および用量が制限される。その結果、CMV疾患の一層有効な予防および移植片の生着を可能にし、かつ処置に関連する合併症を実質的に低減する、バルガンシクロビル、ガンシクロビルの毒性を伴わない新規薬剤は、大きな技術革新を示すと思われる。
本発明は、CMV複製に対する阻害活性を有する一連の新規化合物を提供する。
本発明のさらなる目的は、以下の説明および実施例から、当業者には想起される。
本発明の実施形態は、式(I)の化合物、またはそのラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマーもしくは互変異性体
Figure 0006482466
(I)
(式中、
1は、SまたはOであり、
1Aは、CHまたはNであり、
環Zは、フェニル、ピリジン、およびピリジノンからなる群から選択され、前記フェニル、ピリジンおよびピリジノンは、それぞれ、(C1-6)アルキルまたは−O−(C1-6)アルキルにより一置換、二置換、または三置換されていてもよく、
環Yは、イミダゾール、トリアゾール、およびピリジンからなる群から選択され、前記イミダゾール、トリアゾールおよびピリジンは、それぞれ、ハロ、−CN、OH、−O−(C1-6)アルキル、−C(=O)NH2、(C1-6)ハロアルキル、(C2-6)アルケニル、(C2-6)アルキニル、または(C1-6)アルキル(OH、−C(=O)NH2、−C(=O)OH、Y1、−O−(C1-6)アルキル−Y1、または−N(H)−(C1-6)アルキル)−Y1により一置換または二置換されていてもよい)により一置換、二置換、または三置換されていてもよく、
1は、アリール、複素環、またはヘテロアリールであり、前記アリール、複素環、またはヘテロアリールは、それぞれ、ハロ、−CN、OH、−O−(C1-6)アルキル、(C1-6)ハロアルキル、または(C1-6)アルキルにより一置換、二置換、または三置換されていてもよく、
2は、存在しない、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、−O、−N(R2A)、*−N(R2A)−C(=O)−§*−N(R2A)−C(=O)−(C3-7)シクロアルキル−§*−N(R2A)−C(=O)−(C1-6)アルキル−§(必要な場合、Y環に結合している部位は*で示されており、フェニル環に結合している部位は§で示されている)であり、
前記アルキルはそれぞれ、OH、−O−(C1-6)アルキル、−O−アリール、および−O−(C1-6)アルキル−アリールからなる群から独立して選択される置換基により一置換、二置換、または三置換されていてもよく、
2Aは、Hまたは(C1-6)アルキルであり、
3は、ハロ、(C1-6)ハロアルキル、−CN、OH、−O−(C1-6)アルキル、または(C1-6)アルキルであり、
前記アルキルはそれぞれ、OH、C(=O)OH、アリール、複素環、またはヘテロアリールにより一置換または二置換されていてもよく、
nは、0、1、2または3である)
またはそれらの塩を提供する。
本発明の別の実施形態は、以下の式を有する化合物
Figure 0006482466
(式中、環Y、R2、R3およびnは、上で定義した通りである)、または薬学的に許容されるその塩を提供する。
本発明の別の実施形態は、以下の式を有する化合物
Figure 0006482466
(式中、環Y、R2、R3およびnは、上で定義した通りであり、Z1とZ2の一方はCHであり、Z1とZ2の他方はNである)、または薬学的に許容されるその塩を提供する。
本発明の別の実施形態は、以下の式を有する化合物
Figure 0006482466
(式中、環Y、R2、R3およびnは、上で定義した通りである)、または薬学的に許容されるその塩を提供する。
本発明の別の実施形態は、医薬としての、本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。
ヒトにおけるCMV疾患および/もしくは感染症の処置または予防用の医薬を製造するための、本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩の使用も本発明の範囲内にある。
本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩、および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物が、本発明の範囲内に含まれる。
本実施形態のさらなる態様によれば、本発明による医薬組成物はさらに、治療有効量の少なくとも1種の他の抗ウイルス剤を含む。
本発明はまた、CMV感染症を有するかまたはそれを有するリスクがあるヒトにおける、該感染症の処置のための、本明細書の上に記載されている医薬組成物の使用も提供する。
本発明はまた、CMV疾患を有するかまたはそれを有するリスクがあるヒトにおける、該疾患の処置のための、本明細書の上に記載されている医薬組成物の使用も提供する。
本発明の別の態様は、抗CMVウイルス有効量の本発明の化合物、薬学的に許容されるその塩、または上記の組成物を、単独で、または一緒にもしくは個別に投与される少なくとも1種の他の抗ウイルス剤と組み合わせてヒトに投与することにより、ヒトにおけるCMV疾患および/もしくは感染症を処置または予防する方法を含む。
本発明のさらなる態様は、CMV疾患および/または感染症を処置するのに有効な組成物と、該組成物がCMVによる疾患および/または感染症を処置するために使用し得ることを表示するラベルを含む包装材とを含む、製造品であって、該組成物が、本発明による本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む、製造品を言及する。
本発明のさらに別の態様は、CMVの複製が阻害される条件下で、ウイルスを有効量の本発明の化合物またはその塩に暴露するステップを含む、CMVの複製を阻害する方法に関する。
さらに、CMVの複製を阻害するための本発明の化合物またはその塩の使用が、本発明の範囲に含まれる。
定義
本明細書において具体的に定義されていない用語は、本開示および内容の観点から、当業者により上記の用語に対して示される意味を示すべきである。しかし、本明細書中で使用される場合、反対に指定されない限り、以下の用語は、示されている意味を有しており、以下の慣例が守られる。以下に定義される基、ラジカル、または部分では、炭素原子数は、多くの場合、その基の前に指定され、例えば、C1-6−アルキルとは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基またはアルキルラジカルを意味する。一般に、2つ以上の部分基を含む基の場合、最初に呼ぶ部分基は、ラジカルの結合点であり、例えば、置換基「−C1-3−アルキル−アリール」とは、C1-3−アルキル基に結合しているアリール基であり、C1-3−アルキル基がコアに結合していることを意味する。特に、具体的に明記しない限り、2つ以上の部分基を含む基の場合、置換基は、部分基のどちらか一方に結合していてもよい。
本発明の化合物が、化学名の形態で示されており、かつ式として何らかの不一致がある場合、式が優先するものとする。アスタリスクまたは
Figure 0006482466
の表示は、部分式において使用され、定義されているコア分子に結合している結合を示すことができる。
具体的に示されていない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲全体にわたり、所与の化学式または名称は、その互変異性体、ならびにすべての立体、光学および幾何異性体(例えば、鏡像異性体、ジアステレオマー、E/Z異性体、アトロプ異性体)、およびラセミ体、ならびに別々の鏡像異性体の異なる比率の混合物、ジアステレオマー混合物、または上記の形態の任意の混合物を包含するものであり、この場合、こうした異性体および鏡像異性体、ならびに塩(薬学的に許容されるその塩を含む)、およびその溶媒和物(例えば、遊離化合物の溶媒和物を含む水和物、または該化合物の塩の溶媒和物など)が存在している。
当業者であれば、本発明の化合物の鏡像異性体を分離する方法、高める方法、または選択的に調製する方法を知っている。純粋な立体異性体(例えば、鏡像異性体およびジアステレオマー)、または所望の鏡像異性体過剰率(ee)すなわち鏡像体純度の混合物の調製は、(a)鏡像異性体の分離もしくは分割、または(b)当業者に公知のエナンチオ選択的合成、またはそれらの組合せからなる多くの方法の1種または複数によって達成される。これらの分割方法は一般に、キラル認識に依存しており、以下に限定されないが、キラル固定相を用いたクロマトグラフィー、エナンチオ選択的なホスト−ゲスト錯体形成、キラル補助基を使用する分割または合成、エナンチオ選択的合成、酵素または非酵素的な速度論的分割、または自発的エナンチオ選択的な結晶化を含む。そのような方法は、キラル分離技法、A Practical Approach (2nd Ed.),G. Subramanian (ed.), Wiley-VCH, 2000; T.E. BeesleyおよびR. P. W. Scott, Chiral Chromatography, John Wiley & Sons, 1999;およびSatinder Ahuja, Chiral Separations by Chromatography, Am. Chem. Soc., 2000において一般に開示されている。さらに、以下に限定されないが、GC、HPLC、CE、またはNMR、および絶対配置および立体配座の帰属(以下に限定されないが、CD、ORD、X線結晶解析法、またはNMRを含む)を含めた、鏡像異性体過剰率すなわち純度を定量化する周知の方法が同様に存在している。
用語「ハロ」とは一般に、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を示す。
用語「C1-n−アルキル」(式中、nは2〜nの整数である)は、単独または別のラジカルと組み合わされて、1〜n個のC原子を有する、非環式の飽和、分岐または線状炭化水素ラジカルを示す。例えば、用語C1-3−アルキルは、H3C−、H3C−CH2−、H3C−CH2−CH2−、およびH3C−CH(CH3)−のラジカルを包含する。
用語「C2-n−アルケニル」は、前記基の少なくとも2個の炭素原子が、二重結合によって互いに結合している場合、少なくとも2個のそうした炭素原子を有する「C1-n−アルキル」に関する定義において定義した基に対して使用される。
用語「C2-n−アルキニル」は、前記基の少なくとも2個の炭素原子が、三重結合によって互いに結合している場合、少なくとも2個のそうした炭素原子を有する「C1-n−アルキル」に関する定義において定義した基に対して使用される。
用語「カルボシクリル」または「炭素環」は、本明細書で使用する場合、単独または別のラジカルと組み合わされて、3〜14個の炭素原子からなる単環式、二環式、または三環式環構造を意味する。用語「カルボシクリル」または「炭素環」は、完全に飽和している環系、および芳香族環系、および部分的に飽和している環系を指す。用語「カルボシクリル」または「炭素環」は、縮合系、架橋系、およびスピロ環系を包含する。
用語「C3-n−シクロアルキル」(式中、nは4〜nの整数である)は、単独または別のラジカルと組み合わされて、3〜n個のC原子を有する、環式の飽和している非分岐炭化水素ラジカルを示す。例えば、用語C3-7−シクロアルキルには、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルが含まれる。
用語「アリール」は、本明細書で使用する場合、単独または別のラジカルと組み合わされて、6個の炭素原子を含有する炭素環式芳香族単環式基を示し、この基はさらに、少なくとも1つの別の5員または6員の炭素環式環に縮合していてもよく、この炭素環式環は、芳香族、飽和、または不飽和であってもよい。アリールには、以下に限定されないが、フェニル、インダニル、インデニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、テトラヒドロナフチル、およびジヒドロナフチルが含まれる。
用語「ヘテロシクリル」または「複素環」は、N、OまたはS(O)r(r=0、1または2である)から選択される、3〜14個の環原子からなる、1個または複数のヘテロ原子を含有する芳香族環系を含む、飽和もしくは不飽和の単環式または多環式環系を意味し、この場合、ヘテロ原子は芳香族環の一部ではない。用語「ヘテロシクリル」または「複素環」は、可能な異性体のすべて含むものと意図されている。したがって、用語「ヘテロシクリル」または「ヘテロシクリル」は、各形態が任意の原子に共有結合により結合し得るので、適切な価数を維持している限り、ラジカルとしては図示されていない以下の例示的な構造を含む。
Figure 0006482466
用語「ヘテロアリール」は、N、OまたはS(O)r(r=0、1または2である)から選択される、5〜14個の環原子からなる、1個もしくは複数のヘテロ原子を含有する単環式または多環式環系を意味し、この場合、ヘテロ原子の少なくとも1個は、芳香族環の一部である。用語「ヘテロアリール」は、可能な異性体のすべて含むものと意図されている。したがって、用語「ヘテロアリール」は、各形態が任意の原子に共有結合により結合し得るので、適切な価数を維持している限り、ラジカルとしては図示されていない以下の例示的な構造を含む。
Figure 0006482466
上に与えられている用語の多くは、式または基の定義において繰り返し使用されてもよく、また各場合において、互いに独立して、上に示した意味の1つを有する。
「薬学的に許容される」という句は、本明細書では、妥当な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症がなく、ヒトおよび動物の組織に接触させて使用するのに適した、化合物、物質、組成物、および/または剤形を指すため、および利益/リスク比の妥当な釣り合いをとるために使用される。
本明細書で使用する場合、「薬学的に許容される塩」とは、親化合物がその酸または塩基との塩を作ることにより修飾されている、開示化合物の誘導体を指す。薬学的に許容される塩の例には、以下に限定されないが、アミンなどの塩基性残基の無機酸塩または有機酸塩、カルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩または有機塩などが含まれる。例えば、そのような塩には、酢酸塩、アスコビン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、炭酸水素塩、酒石酸水素塩、臭化物塩/臭化水素酸塩、カルシウムエデト酸塩/エデト酸塩、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物塩/塩酸塩、クエン酸塩、エジシル酸塩、エタンジスルホン酸塩、エストレート エシレート、フマル酸塩、グルセプチン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコ−ル酸塩、グリコリルアルスニレート(glycollylarsnilate)、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン、ヒドロキシマレイン酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨージド、イソチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、メシル酸塩、メチルブロミド、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、粘液酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、パントテン酸塩、フェニル酢酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩 塩基性酢酸塩、コハク酸塩、スルファミド、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トルエンスルホン酸塩、トリエチオジド、アンモニウム、ベンザチン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン、およびプロカインが含まれる。さらなる薬学的に許容される塩は、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛などのような金属由来の陽イオンにより形成することができる(Pharmaceutical salts, Birge, S.M.ら, J. Pharm. Sci.,(1977), 66, 1-19も参照されたい)。
本発明の薬学的に許容される塩は、慣用的な化学的方法により塩基性または酸性部分を含む親化合物から合成することができる。一般に、そうした塩は、水、またはエーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールもしくはアセトニトリルのような有機希釈液またはそれらの混合物中で、遊離酸または塩基形態のこれらの化合物を、十分量の適切な塩基または酸と反応させることによって調製することができる。
例えば、本発明の化合物を精製するかまたは単離するのに有用な、上記のもの以外の酸の塩も、本発明の一部を含む。
本明細書で使用する場合、用語「処置」とは、患者においてCMV疾患の症状を緩和もしくはなくすため、および/またはウイルス負荷を軽減するために、本発明による化合物または組成物を投与することを意味する。
本明細書で使用する場合、用語「予防」とは、ウイルスへの個体の暴露後であるが、疾患の症状の出現前、および/または血中にウイルスが検出される前に、疾患の症状の出現を予防するため、本発明による化合物または組成物を投与することを意味する。
用語「治療有効量」とは、それを必要としている患者に投与した場合、その化合物がそれらに対して利用性を有している、疾患状況、状態、または障害の処置を行うたのに十分な、本発明による化合物の量を意味している。そのような量は、研究者もしくは臨床家によって求められる、組織系もしくは患者の生物的または医学的応答を誘発するのに十分と思われる。治療有効量を構成する本発明による化合物の量は、化合物およびその生物活性、投与に使用される組成物、投与時間、投与経路、化合物の排出速度、処置期間、処置される疾患状況または障害のタイプおよびその重症度、本発明の化合物と組み合わせて、または同時に使用される薬物、ならびに患者の年齢、体重、総合的な健康、性別および食習慣などの要因に応じて変動することになろう。そのような治療有効量は、当業者自身の知識、現状技術、および本開示を考慮して、当業者により、型どおり決定することができる。
さらなる実施形態
以下の好ましい実施形態では、本発明による式(I)の化合物の基および置換基が、詳細に記載されている。
Figure 0006482466
(I)
以下の定義のいずれも、およびそれぞれが、互いに組み合わされてもよい。
1
1−A:R1は、OまたはSである。
1−B:R1は、Oである。
1−C:R1は、Sである。
1A
1A−A:R1Aは、CHまたはNである。
1A−B:R1Aは、Nである。
1A−C:R1Aは、CHである。
環Z:
環Z−A:環Zは、フェニル、ピリジンおよびピリジノンからなる群から選択され、前記フェニル、ピリジンおよびピリジノンは、それぞれ、(C1-6)アルキルまたは−O−(C1-6)アルキルにより一置換、二置換、または三置換されていてもよい。
環Z−B:環Zは、フェニル、ピリジンおよびピリジノンからなる群から選択される。
環Z−C:環Zは、フェニルである。
環Z−D:環Zは、ピリジンである。
環Z−E:環Zは、ピリジノンである。
環Y:
環Y−A:環Yは、イミダゾール、トリアゾール、およびピリジンからなる群から選択され、前記イミダゾール、トリアゾールおよびピリジンは、それぞれ、ハロ、−CN、OH、−O−(C1-6)アルキル、−C(=O)NH2、(C1-6)ハロアルキル、(C2-6)アルケニル、(C2-6)アルキニル、または(C1-6)アルキル(OH、−C(=O)NH2、−C(=O)OH、Y1、−O−(C1-6)アルキル−Y1、または−N(H)−(C1-6)アルキル)−Y1により一置換または二置換されていてもよい)により一置換、二置換、または三置換されていてもよく、
1は、アリール、複素環、またはヘテロアリールであり、前記アリール、複素環、またはヘテロアリールは、それぞれ、ハロ、−CN、OH、−O−(C1-6)アルキル、(C1-6)ハロアルキル、または(C1-6)アルキルにより一置換、二置換、または三置換されていてもよい。
環Y−B:環Yは、イミダゾール、トリアゾールおよびピリジンからなる群から選択される。
環Y−C:環Yは、イミダゾールである。
環Y−D:環Yは、トリアゾールである。
環Y−E:環Yは、ピリジンである。
2
2−A:R2は、存在しない、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、−O、−N(R2A)、*−N(R2A)−C(=O)−§*−N(R2A)−C(=O)−(C3-7)シクロアルキル−§*−N(R2A)−C(=O)−(C1-6)アルキル−§(必要な場合、Y環に結合している部位は*で示されており、フェニル環に結合している部位は§で示されている)であり、
前記アルキルはそれぞれ、OH、−O−(C1-6)アルキル、−O−アリール、および−O−(C1-6)アルキル−アリールからなる群から独立して選択される置換基により一置換、二置換、または三置換されていてもよく、
2Aは、Hまたは(C1-6)アルキルである。
2−B:R2は存在しないか、またはOH、−O−(C1-6)アルキル、−O−アリール、および−O−(C1-6)アルキル−アリールからなる群から独立して選択される置換基により一置換、二置換、または三置換されていてもよい(C1-6)アルキルである。
2−C:R2は、存在しない。
3
3−A:R3は、ハロ、(C1-6)ハロアルキル、−CN、OH、−O−(C1-6)アルキル、または(C1-6)アルキルであり、
前記アルキルはそれぞれ、OH、C(=O)OH、アリール、複素環、またはヘテロアリールにより一置換または二置換されていてもよい。
3−B:R3は、ハロ、(C1-6)ハロアルキル、−CNまたは(C1-6)アルキルである。
3−C:R3は、ハロまたは(C1-6)ハロアルキルである。
n:
n−A:nは、0、1、2または3である。
n−B:nは、0、1または2である。
n−C:nは、1または2である。
本発明のさらなる部分実施形態(subgeneric embodiment)が、以下の表に説明されており、この場合、各実施形態の各置換基は、上で説明されている定義に従って定義されている。
Figure 0006482466
本発明による最も好ましい化合物の例は、表1中の各単一化合物である。
医薬組成物
本発明の化合物の投与に適した調製物は、当業者に明らかであり、例えば、錠剤、丸剤、カプセル剤、坐剤、ロゼンジ剤、トローチ剤、溶液剤、シロップ剤、エリキシル剤、サシェ剤、注射剤、吸入剤、および散剤を含む。薬学的な活性化合物の含有量は、全体としての組成物の0.05〜90重量%、好ましくは0.1〜50重量%の範囲にあるべきである。
適切な錠剤は、例えば、本発明による1種または複数の化合物と、公知の賦形剤、例えば不活性な希釈剤、担体、崩壊剤、アジュバント、界面活性剤、結合剤および/または滑沢剤とを混合することにより得ることができる。錠剤は、いくつかの層からなってもよい。
適切な注射剤は、例えば、本発明による1種または複数の化合物と、公知の賦形剤、例えば不活性な希釈剤、担体、共溶媒、アジュバント、界面活性剤、および/またはシクロデキストリン錯体とを混合することにより得ることができる。注射可能な製剤は、エマルション剤または懸濁剤であってもよい。
併用療法
本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩が、CMV進入阻害剤、CMV初期転写事象阻害剤、CMVヘリカーゼ−プライマーゼ阻害剤、CMV DNAポリメラーゼ阻害剤、UL97キナーゼの阻害剤、CMVプロテアーゼ阻害剤、CMVターミナーゼ阻害剤、CMV成熟阻害剤、CMVのライフサイクルにおける別の標的の阻害剤、CMVワクチン、およびCMV生物薬剤から選択される、少なくとも1つの追加の薬剤と共投与される、併用療法が考えられる。
これらの追加の薬剤を本発明の化合物と組み合わせて、単一医薬剤形を作製してもよい。あるいは、これらの追加の薬剤は、例えばキットを使用する、多回剤形の一部として患者に別々に投与されてもよい。そのような追加の薬剤は、本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩の投与前、それと同時に、またはその後に、患者に投与することができる。
1日あたりに施用可能な本発明の化合物の用量範囲は、通常、体重の0.01〜100mg/kg、好ましくは体重の0.1〜50mg/kgである。投与単位はそれぞれ、5%〜95%の活性化合物(w/w)を都合よく含み得る。好ましくは、そのような調製物は、20%〜80%の活性化合物を含んでいる。
実際の医薬として有効な量または治療投与量は、当然ながら、患者の年齢および体重、投与経路、および疾患の重症度などの、当業者に公知の要因に依存することになろう。どのような場合でも、この組合せ物は、患者特有の状態に基づいて、医薬として有効な量を送達するのを可能にする投与量および様式で投与されよう。
本発明の組成物が、本発明の化合物と、1つもしくは複数の追加の治療剤または予防剤との組合せ物を含む場合、化合物と追加の薬剤の両方が、単剤療法レジメンにおいて通常投与される投与量の、約10〜100%の間、より好ましくは約10〜80%の間の投与量レベルで存在すべきである。
そのような併用療法において使用するために考えられる抗ウイルス剤には、以下に限定されないが、ヒトにおけるウイルスの産生および/または複製に必要な宿主またはウイルス機序のどちらかを妨害する薬剤を含む、ヒトにおけるウイルスの産生および/または複製を阻害するのに有効な薬剤(化合物または生物物質)が含まれる。そのような薬剤は、CMV進入阻害剤、CMV初期転写事象阻害剤、CMVヘリカーゼ−プライマーゼ阻害剤、CMV DNAポリメラーゼ阻害剤(ガンシクロビル(Cytovene)、バルガンシクロビル(Valcyte、Cymeval)、シドフォビル(Vistide)、ホスカルネット(Foscavir)、CMX001、シクロプロパビル(MBX−400)およびバラシクロビル(Valtrex、Zelitrex)など)、UL97キナーゼの阻害剤(マリバビルなど)、CMVプロテアーゼ阻害剤、CMVターミナーゼ阻害剤(AIC246(レテルモビル(Letermovir))など)、CMV成熟阻害剤、他の阻害剤(アルテスネートなど)、CMVワクチン(TransVaxなど)、およびCMV生物薬剤(サイトガム(Cytotect)、TCN−202、およびCMV IgGなど)から選択することができる。
本発明の他の特徴は、本発明の原理を例示する、以下の非限定例から明白となろう。当業者に周知の通り、反応は、空気または水分から反応成分を保護するために必要な場合、不活性雰囲気(以下に限定されないが、窒素またはアルゴン)中で行われる。温度は、摂氏度(℃)で与えられる。特に明記されていない限り、溶液のパーセントおよび比は、容積対容積の関係を表す。以下の例において使用されている反応剤は、本明細書に記載されている通り得ることができるか、または本明細書に記載されていない場合、それ自体が市販であるか、もしくは市販の物質から当分野で公知の方法により調製することができる。質量スペクトル分析は、エレクトロスプレー質量分析計を使用して記録することができる。
化合物および中間体は、カラムサイズに応じて、流速18〜85mL/分で、市販の通常の相シリカであるRedisep Rfを4〜120g用いる、254nmでのTeledyne ISCO Combiflash Rf System、またはSilicycleカラムにより精製することができる。質量スペクトル分析は、サンプルオーガナイザー、PDA検出器、カラムマネージャー、サンプルマネージャー、二成分溶媒マネージャー、およびSQ検出器からなる、フローインジェクション分析質量分析法またはWaters Acquity Ultraperformance LC Systemを使用して記録することができる。
マイクロ波条件中で行った反応は、バイアル操作用のRobot Sixtyを装備した、Biotage Initiator 2.0マイクロ波合成装置で実施する。温度範囲は、40〜250℃である。圧力範囲は0〜20barであり、出力範囲は2.45GHzで0〜400ワットである。バイアルサイズは、0.5mL〜20mLで変動する。溶媒吸収レベルは、デフォルト設定で高い。適用可能な場合、実験項において特定の反応時間および温度が示されている。
分取RP−HPLCは、以下の具体的な測定条件の1つを使用して、標準状態下で行われる。
A) Waters SunFire Prep OBD C18カラム(5μm、19×50mm)、最初に初期グラジエント条件において保持時間1分で溶出し、次に、10mMギ酸アンモニウム(pH3.8)を含有するMeOHの直線グラジエントにより、30mL/分で10分間かけて溶出する。所望の生成物を含有する画分をプールし、濃縮して凍結乾燥する。
B) Waters XBridge Prep OBD C18カラム(5μm、19×50mm)、最初に初期グラジエント条件において保持時間1分で溶出し、次に、10mM炭酸水素アンモニウム(pH10.0)を含有するMeOHの直線グラジエントにより、30mL/分で10分間かけて溶出する。所望の生成物を含有する画分をプールし、濃縮して凍結乾燥する。
C) Waters SunFire Prep OBD C18カラム(5μm、19×50mm)、最初に初期グラジエント条件において保持時間1分で溶出し、次に、0.06%TFA(v/v)を含有するMeCNの直線グラジエントにより、30mL/分で10分間かけて溶出する。所望の生成物を含有する画分をプールして、凍結乾燥する。
D) Waters XBridge Prep OBD C18カラム(5μm、19×50mm)、最初に初期グラジエント条件において保持時間1分で溶出し、次に、10mM炭酸水素アンモニウム(pH10.0)を含有するMeCNの直線グラジエントにより、30mL/分で10分間かけて溶出する。所望の生成物を含有する画分をプールして、凍結乾燥する。
E) Waters SunFire Prep OBD C18カラム(5μm、19×50mm)、最初に初期グラジエント条件において保持時間0.5分で溶出し、次に、10mMギ酸アンモニウム(pH3.8)を含有するMeCNの直線グラジエントにより、45mL/分で6.9分間かけて溶出する。溶離液は、全操作中、Timberline Instrument TL600 Mobile Phase Heaterを使用して45℃に温める。所望の生成物を含有する画分をプールして、凍結乾燥する。
F) Waters XSelect Prep CSH OBD C18カラム(5μm、30×75mm)、最初に初期グラジエント条件において保持時間0.5分で溶出し、次に、0.1%ギ酸(v/v)を含有するMeCNの直線グラジエントにより、60mL/分で6.4分間かけて溶出する。溶離液は、全操作中、Timberline Instrument TL600 Mobile Phase Heaterを使用して45℃に温める。所望の生成物を含有する画分をプールして、凍結乾燥する。
分析用UPLCは、以下の具体的な測定条件の1つを使用して、標準状態下で行われる。
A) Waters ACQUITY UPLC BEH C18カラム(1.7μm、2.1×30mm)、10mM炭酸水素アンモニウム(pH10)を含有するMeOHの直線グラジエントにより、0.75mL/分で2.2分間かけて溶出する。
B) Waters ACQUITY UPLC HSS C18カラム(1.8μm、2.1×30mm)、10mMギ酸アンモニウム(pH3.8)を含有するMeOHの直線グラジエントにより、0.8mL/分で2.3分間かけて溶出する。
C) Waters ACQUITY UPLC HSS C18カラム(1.8μm、2.1×30mm)、0.06%TFA(v/v)を含有するMeCNの直線グラジエントにより、0.9mL/分で2.2分間かけて溶出する。
D) Waters ACQUITY UPLC BEH C18カラム(1.7μm、2.1×30mm)、10mM炭酸水素アンモニウム(pH10)を含有するMeCNの直線グラジエントにより、0.75mL/分で2.2分間かけて溶出する。
E) Waters ACQUITY UPLC HSS C18カラム(1.8μm、2.1×30mm)、10mMギ酸アンモニウム(pH3.8)を含有するMeCNの直線グラジエントにより、0.8mL/分で2.3分間かけて溶出する。溶離液は、全操作中、カラムプレヒーターを使用して45℃に温める。
F) Waters XSelect UPLC CSH C18カラム(1.7μm、2.1×30mm)、0.1%ギ酸(v/v)を含有するMeCNの直線グラジエントにより、0.9mL/分で2.0分間かけて溶出する。溶離液は、全操作中、カラムプレヒーターを使用して45℃に温める。
例中に使用される略語は、以下を含む。
Ac:アセチル、AcOH:酢酸、BEH:エチレン架橋ハイブリッド、BOCまたはBoc:tert−ブチルオキシカルボニル、Bu:ブチル、dba:ジベンジリデンアセトン、DCE:1,2−ジクロロエタン、DCM:ジクロロメタン、DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン、DMEM:ダルベッコ改変イーグル培地、DMF:N,N−ジメチルホルムアミド、DMSO:ジメチルスルホキシド、dppf:1,1’−ジフェニルホスフィニルフェロセン、eqまたはequiv:当量、Et:エチル、Et2O:ジエチルエーテル、EtOAc:酢酸エチル、EtOH:エタノール、HATU:[O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート]、Hex:ヘキサン、HPLC:高速液体クロマトグラフィー、HSS:高強度シリカ、iPrまたはi−Pr:1−メチルエチル(イソ−プロピル)、iPrOH:イソプロパノール、Me:メチル、MeCN:アセトニトリル、MeOH:メタノール、MS:質量分析法、[M+H]+:プロトン化分子イオン、MTBEまたはt−MBE:tert−ブチルメチルエーテル、OBD:最適床密度(optimum bed density)、PDA:フォトダイオードアレイ、Ph:フェニル、Pr:プロピル、RP:逆相、RT:室温(18〜22℃)、tert−ブチルまたはt−ブチル:1,1−ジメチルエチル、TEA:トリエチルアミン、TFA:トリフルオロ酢酸、THF:テトラヒドロフラン、tR:保持時間およびUPLC:超高速液体クロマトグラフィー、Xantphos:4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン
(例A1)化合物A1bの調製
Figure 0006482466
DCM(100mL)中のA1a(10.0g、77.4mmol、Combi Blocks)を塩化オキサリル(66.0mL、619.5mmol)により処理する。次に、DMF(599.6μL、7.7mmol)を滴下して加えると、ガスが発生する。この反応混合物をRTで一晩撹拌し、次に、減圧下で濃縮して、トルエン(150mL)を用いて共沸し、高真空下で1時間乾燥するとA1bが得られ、これを次の反応にそのまま使用する。
(例A2)化合物1018の調製
Figure 0006482466
工程1:
アニリンA2a(Aldrich、4.0g、29mmol)をDCM(140mL)に溶解する。酸塩化物A1b(4.4g、29mmol)を加え、この混合物を0℃に冷却する。DIPEA(6.2mL、36mmol)を加える。この反応混合物をRTまで温め、10分間撹拌する。この反応混合物をDCMと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液とに分配する。有機層を水およびブラインにより洗浄し、MgSO4で脱水してろ過し、濃縮すると、A2bが得られる。
工程2:
A2b(14g、57mmol)の無水THF(400mL)溶液に、三臭化フェニルトリメチルアンモニウム(22g、57mmol)を加える。この混合物をRTで4時間撹拌し、次に、得られた混合物をEtOAc(1L)に溶解して、水によりすすぐ。有機相を分離し、さらにブラインにより洗浄し、無水Na2SO4で脱水してろ過し、減圧下で濃縮してフラッシュカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2中の0〜6%EtOAc)により精製すると、A2cが得られる。
工程3:
A2c(300mg、0.92mmol)およびA2d(Alfa Aesar、180mg、0.94mmol)をMeCN(4mL)に溶解し、DIPEA(0.2mL、1.2mmol)により処理する。この反応混合物を一晩撹拌し、次に、濃縮乾固すると粗製A2eが得られ、これをそのまま次の工程に使用する。
工程4:
密封可能な容器中で、粗製A2eおよびNH4OAc(650mg、8.5mmol)をキシレン(8mL)中で懸濁させ、この混合物を密封して、140℃に加熱する。2時間後、この反応混合物を約60℃に冷却し、回転蒸発により乾固する。残渣をAcOH(6mL)にとり、分取HPLC(3回注入、Sunfireカラム、MeCN/水中のTFA)により精製する。純粋な生成物を含有する画分を合わせ、冷凍して凍結乾燥すると、化合物1018が得られる。
(例A3)化合物1016の調製
Figure 0006482466
工程1:
DIPEA(0.66mL、3.8mmol)、A3a(250mg、1.2mmol)、およびA3b(Astatech)(300mg、1.2mmol)のDMF(13mL)溶液を、HATU(540mg、1.4mmol)により処理する。この反応混合物を1時間撹拌し、次に、水およびEtOAcにより希釈する。有機層を分離し、水により洗浄し(2×)、相分離器に通す。このろ液を蒸発乾固し、残渣をCombiflashにより精製するとA3cが得られる。
工程2:
密封可能な容器中で、A3c(40mg、0.95mmol)およびNH4OAc(40mg、0.52mmol)をキシレン(1mL)中で懸濁させ、この混合物を密封して、140℃に加熱する。1時間後、この反応混合物をRTまで冷却し、水とEtOAcとに分配する。有機層をNa2SO4で脱水し、濃縮するとA3dが得られる。
工程3:
THF(0.3mL)およびHCl(1N、0.3mL)に溶解したA3d(25mg、0.062mmol)の溶液に、Sn粉末(18mg、0.16mmol)を加える。この反応混合物を1時間撹拌し、次に、NaOH(1N、0.35uL)および水(10mL)により希釈する。この混合物を30分間撹拌し、次に、EtOAcにより抽出する。有機層をNa2SO4で脱水し、濃縮するとA3eが得られる。
工程4:
RTのDIPEA(0.050mL、0.29mmol)、A1a(10mg、0.077mmol)、およびA3e(20mg、0.54mmol)のDMF(1mL)溶液を、HATU(36mg、0.095mmol)により処理する。この反応混合物を2時間撹拌する。別の反応容器で、RTのDIPEA(0.050mL、0.29mmol)およびA1a(10mg、0.077mmol)のDMF(1mL)の溶液を、HATU(36mg、0.095mmol)により処理する。この混合物を5分間撹拌した後、もとの反応混合物に加える。この反応混合物を30分間撹拌し、次に、AcOH(500μL)により希釈する。残渣を分取HPLCにより精製すると、化合物1016が得られる。
(例A4)化合物A4bの調製
Figure 0006482466
4−アミノフェニルボロン酸ピナコールエステルA4a(500mg、2.3mmol、Oakwood)のDMF(5mL)溶液に、1,3−チアゾール−4−カルボン酸A1a(383.1mg、3.0mmol、Combi Blocks)、DIPEA(993.8μL、5.7mmol)およびHATU(1.2g、3.2mmol)を加える。反応混合物を45分間撹拌し、次に、水(15mL)を加え、この懸濁液を一晩撹拌する。沈殿物をろ過し、水(10mL)およびDCM(10mL)によりすすぐ。残渣を高真空および窒素通気下で15分間乾燥すると、A4bが得られ、これを後の工程にそのまま使用する。
(例A5)化合物A5bの調製
Figure 0006482466
A4a(1.0g、4.6mmol、Oakwood)のDMF(10mL)溶液を、A1a(766.3mg、6.0mmol、Combi Blocks)、DIPEA(2.0mL、11.4mmol)およびHATU(2.4g、6.4mmol)により処理する。この反応混合物を30分間撹拌し、次に、水(30mL)とEtOAc(50mL)とに分配する。層を分離し、有機層をブラインにより洗浄し、MgSO4で脱水して濃縮する。粗製残渣を15分間、音波照射によって水(40mL)中で粉末にする。懸濁液をろ過し、水(25mL)によりすすぐ。残渣を高真空および窒素通気下で1時間乾燥すると、A5bが得られる。
(例A6)化合物A6cの調製
Figure 0006482466
0℃のTHF(20mL)中のNaH(鉱物油中60%、387.9mg、9.7mmol)の懸濁液に、A6a(2.0g、8.8mmol、Matrix)のTHF(20mL)溶液を加える。この反応混合物をRTまで温め、30分間撹拌する。次に、0℃まで再度冷却し、A6b(1.9mL、10.6mmol、Combi Blocks)を加える。この反応混合物をRTで一晩撹拌し、EtOAc(50mL)により希釈する。この有機層を水(30mL)およびブライン(30mL)により洗浄し、MgSO4で脱水してろ過する。このろ液を濃縮すると、A6cが得られ、これをさらに精製することなく使用する。
(例A7)化合物1070の調製
Figure 0006482466
工程1:
中間体A6c(620.0mg、1.7mmol)およびA4b(516.8mg、2.1mmol)、炭酸カリウム(480.0mg、3.5mmol)、ジオキサン(7.5mL)および水(2.5mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。この反応混合物をアルゴンにより5分間脱気し、Pd(PPh34(200.6mg、0.17mmol)を加える。バイアルに蓋をして、20分間、マイクロ波中で120℃に加熱する。この反応混合物をRTに冷却した後、水(20mL)により希釈し、EtOAc(2×30mL)により抽出する。有機層を合わせ、ブラインにより洗浄し、MgSO4で脱水してろ過し、濃縮する。この粗生成物をCombiFlash(50%EtOAc/ヘキサン)により精製すると、A7aが得られる。
工程2:
中間体A7a(53.0mg、0.11mmol)およびm−トリルボロン酸(18.0mg、0.13mmol、Acros)、炭酸カリウム(30.5mg、0.22mmol)、ジオキサン(1.5mL)および水(0.5mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。この反応混合物をアルゴンにより5分間脱気し、Pd(PPh34(12.7mg、0.011mmol)を加える。バイアルに蓋をして、20分間、マイクロ波中で120℃に加熱する。この反応混合物をRTに冷却した後、水(10mL)とEtOAc(2×20mL)とに分配する。有機層を合わせ、ブラインにより洗浄してMgSO4で脱水し、ろ過して濃縮すると粗生成物A7bが得られ、これをそのまま次の工程に持ち越す。
工程3:
粗製中間体A7b(54.2mg、0.11mmol)をDCM(2mL)およびTFA(2mL)の混合物に溶解する。この反応混合物をRTで一晩撹拌する。完了後、溶媒を真空で除去すると、粗生成物が得られ、これをDCM(5mL)中で粉末にする。残渣をろ過し、DCM(5mL)によりすすぐ。MeCNおよび水を加え、この混合物を冷凍して凍結乾燥すると、化合物1070が得られる。
(例A8)化合物1034の調製
Figure 0006482466
工程1:
RTのトリアゾールA6a(5.0g、22.0mmol、Matrix)のDMF(100mL)溶液を、炭酸カリウム(7.6g、55.1mmol)およびヨウ化カリウム(365.9mg、2.2mmol)により処理した後、ベンジル3−ブロモプロピルエーテルA8a(4.3mL、24.2mmol、Aldrich)を加える。得られる混合物を75℃で一晩加熱し、RTまで冷却し、次に、EtOAc(400ml)を加える。有機層をブライン、水、次に、再度ブラインにより洗浄し、MgSO4で脱水する。溶媒蒸発させると粗生成物が得られ、これをCombiFlash(20%EtOAc/ヘキサン)を使用して精製すると、A8bが得られる。
工程2:
0℃の中間体A8b(1.9g、5.1mmol)のDCM(30mL)溶液を、三臭化ホウ素(DCM中の1.0M、16.9mL、16.9mmol)により処理する。この混合物をRTまで温め、一晩撹拌する。この混合物を0℃まで冷却し、水によりクエンチして、次にEtOAc(3×75mL)により抽出する。有機層を合わせ、ブラインにより洗浄し、相分離器を使用してろ過する。この粗生成物をCombiFlash(20%EtOAc/ヘキサン)を用いて精製すると、中間体A8cが得られる。
工程3:
中間体A8c(500.0mg、1.8mmol)およびA4b(695.3mg、2.1mmol)、炭酸カリウム(485.0mg、3.5mmol)、DMF(15mL)および水(1.5mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。Pd(PPh34(202.8mg、0.18mmol)を加え、次に、バイアルに蓋をしてマイクロ波中、120℃で20分間加熱する。この反応混合物をRTに冷却した後、EtOAc(150mL)により希釈し、ブライン(3×75mL)により洗浄して相分離器によりろ過する。中間体A8dは、CombiFlash(100%EtOAc)によって得られる。
工程4:
中間体A8d(300.0mg、0.74mmol)、3−(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸A8e(167.5mg、0.88mmol、Frontier Scientific)、炭酸カリウム(203.1mg、1.5mmol)、ジオキサン(9mL)および水(3mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。この反応混合物をアルゴンにより5分間脱気し、Pd(PPh34(84.9mg、0.073mmol)を加える。バイアルに蓋をして、20分間、マイクロ波中で120℃に加熱する。この反応混合物をRTに冷却した後、水(25mL)により希釈し、EtOAc(2×45mL)により抽出する。有機層を合わせ、ブラインにより洗浄し、MgSO4で脱水してろ過し、濃縮する。粗生成物を分取HPLCにより精製する。純粋な画分をプールし、冷凍して凍結乾燥すると、化合物1034が得られる。
(例A9)化合物1121の調製
Figure 0006482466
工程1:
0℃のTHF(20mL)中のNaH(鉱物油中60%、194.0mg、4.8mmol)の懸濁液に、トリアゾールA6a(1.0g、4.4mmol、Matrix)のTHF(20mL)溶液を加える。この反応混合物をRTまで温め、30分間撹拌する。次に、0℃まで再度冷却し、臭化アリルA9a(762.9μL、8.8mmol、Aldrich)を加える。この反応混合物をRTで一晩撹拌し、EtOAc(50mL)により希釈する。この有機層を水(25mL)およびブライン(25mL)により洗浄し、MgSO4で脱水してろ過する。このろ液を濃縮すると、A9bが得られ、これをそのまま後の工程に使用する。
工程2:
アセトン(65mL)および水(10mL)の混合物中の中間体A9b(863.4mg、3.2mmol)の溶液を、四酸化オスミウム(t−BuOH中、2.5重量%、8.1mL、0.65mmol)および4−メチルモルホリンN−オキシド(454.7mg、3.9mmol)により処理する。この反応混合物をRTで一晩撹拌して濃縮し、次に、水(60mL)と2−Me−THF(2×75mL)とに分配する。有機層を合わせ、10%水性チオ硫酸ナトリウムおよび水により洗浄し、MgSO4で脱水してろ過し、濃縮すると中間体A9cが得られ、これをさらに精製することなく使用する。
工程3:
中間体A9c(486.7mg、1.6mmol)およびA4b(640.8mg、1.9mmol)、炭酸カリウム(447.0mg、3.2mmol)、ジオキサン(12mL)および水(4mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。この反応混合物をアルゴンにより5分間脱気し、Pd(PPh34(186.9mg、0.16mmol)を加える。バイアルに蓋をして、20分間、マイクロ波中で120℃に加熱する。この反応混合物をRTに冷却した後、水(35mL)により希釈し、EtOAc(2×60mL)により抽出する。有機層を合わせ、ブラインにより洗浄し、MgSO4で脱水してろ過し、濃縮する。この粗生成物をCombiFlash(100%EtOAc)により精製すると、中間体A9dが得られる。
工程4:
中間体A9d(96.5mg、0.23mmol)、3−クロロフェニルボロン酸A9e(42.7mg、0.27mmol、Frontier Scientific)、炭酸カリウム(62.9mg、0.46mmol)、ジオキサン(1.5mL)および水(0.5mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。この反応混合物をアルゴンにより5分間脱気し、Pd(PPh34(26.3mg、0.023mmol)を加える。バイアルに蓋をして、20分間、マイクロ波中で120℃に加熱する。この反応混合物をRTまで冷却した後、水(15mL)により希釈し、EtOAc(2×20mL)により抽出する。有機層を合わせ、ブラインにより洗浄し、MgSO4で脱水してろ過し、濃縮する。粗生成物を分取HPLCにより精製する。純粋な画分をプールし、冷凍して凍結乾燥すると、化合物1121が得られる。
(例A10)化合物1114および1116の調製
Figure 0006482466
工程1:
無水THF(100mL)中の4−ヨードイミダゾールA10a(5.0g、25.8mmol)(Synthonix)の0℃の混合物に、NaH(油中60%、1.24g、30.9mmol)を加える。得られる混合物を10分間撹拌した後、塩化4−メトキシベンジル(4.37mL、32.2mmol)(Aldrich)を加える。この混合物をRTまで温め、一晩撹拌する。飽和NH4Cl水溶液(50mL)を加え、この混合物を10分間撹拌する。混合物をEtOAc(3×)により抽出し、層を分離する。この有機層を水およびブラインにより洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これをCombiflash(20:80〜80:20のEtOAc/ヘキサン)により精製すると、A10bが得られる。
工程2:
中間体A10b(2.0g、6.4mmol)を無水MeCN(40mL)に溶解し、塩化3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル(1.9mL、12.7mmol)(Alfa Aesar)、次いでEt3N(1.8mL、12.7mmol)により処理する。得られる混合物を一晩、加熱して還流し、RTまで冷却して水(15mL)により処理する。得られる混合物を5分間撹拌し、次に、EtOAc(3×)により抽出する。層を分離し、有機層をブラインにより洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これをCombiflash(0:100〜50:50のEtOAc/ヘキサン)により精製すると、A10cが得られる。
工程3:
中間体A10c(971mg、2.0mmol)、4−アミノ−2−ヒドロキシピリジン(200mg、1.8mmol)(Aconpharm)、N,N−ジメチルグリシン(375mg、3.6mmol)(Aldrich)、CuI(86mg、0.45mmol)、K2CO3(501mg、3.6mmol)を無水DMSO(10mL)に溶解する。音波照射下、得られる混合物をAr(g)を用いて10分間、バブリングした後、10時間130℃に加熱する。この混合物をRTまで冷却してEtOAc(150mL)により希釈してブライン(3×)により洗浄し、MgSO4により乾燥して濃縮すると、粗製物質が得られ、これをt−BMEを使用して粉末にすると、A10dが得られる。
工程4:
中間体A10d(257mg、0.55mmol)を無水MeCN(4mL)に溶解した後、酸塩化物A1b(113mg、0.77mmol)およびDIPEA(0.19mL、1.1mmol)により処理する。得られる混合物をRTで2時間撹拌してろ過し、残渣をMeCNによりすすぐと、A10eが得られる。
工程5:
中間体A10e(1.95g、3.4mmol)を無水DCM(10mL)に溶解した後、TFA(10mL)により処理する。得られる混合物を75℃で一晩撹拌して冷却し、濃縮乾固する。それをトルエンで共蒸発させた後、1N NaOHを添加することにより中和する。得られる混合物を音波処理し、ろ過する。残渣を水およびMeOHによりすすぎ、真空下で乾燥すると、A10fが得られる。
工程6:
中間体A10f(100mg、0.22mmol)を無水THF(2mL)にRTで溶解した後、MeMgBr(0.47mL、0.65mmol)(THF/トルエン(1:3)中の1.4M)により処理する。得られる混合物を1時間撹拌し、次に飽和NH4Cl(2mL)水溶液を加える。得られる混合物を30分間撹拌し、次に、水を加える。この混合物をEtOAc(3×)により抽出し、層を分離する。有機層を水、ブラインにより洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これを分取RP−HPLCにより精製すると、化合物1114が得られる。
工程7:
化合物1114(100mg、0.22mmol)のTFA(3.0ml)溶液を密封した反応容器に入れ、3時間70℃に加熱し、次に、濃縮乾固すると、A10gが得られる。
工程8:
A10g(100mg、0.22mmol)のiPrOH(10mL)溶液を、ギ酸アンモニウム(200mg、3.3mmol)およびPd/C(5%w/w、200mg)により処理する。得られる混合物を80℃で5時間撹拌し、RTまで冷却して、Acrodiscによってろ過する。ろ液を直接使用して、分取HPLCにより生成物を精製すると化合物1116が得られる。
(例A11)化合物1092および1087の調製
Figure 0006482466
工程1:
RTで、5−アミノ−2−ブロモピリジンA11a(1.0g、5.8mmol)(Oakwood)をDCM(15mL)に懸濁した後、酸塩化物A1b(981mg、6.6mmol)およびDIPEA(2.5mL、14.5mmol)により処理する。得られる混合物をRTで一晩撹拌し、次に、飽和NaHCO3水溶液(5ml)を加える。混合物をEtOAc(3×)により抽出し、層を分離する。有機層をブラインにより洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮すると、A11bが得られる。
工程2:
中間体A11b(500mg、1.0mmol)を無水ジオキサン(5mL)に溶解し、PdCl2(PPh32(72mg、0.10mmol)(Aldrich)およびヘキサジメチルスズ(0.43mL、2.1mmol)(Aldrich)により処理する。得られる混合物を4時間90℃に加熱し、次に、RTまで冷却した後、A10c(394mg、1.4mmol)およびPd[(PPh3)]4により処理する。得られる混合物を6時間、110℃に加熱し、RTまで冷却して、次に、水(5mL)を加える。混合物をEtOAc(3×)により抽出し、層を分離する。有機層をブラインにより洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮すると、粗製物質が得られ、これをMeOHを使用して粉末にすると、A11cが得られる。
工程3:
中間体A11c(50mg、0.09mmol)を無水DCM(0.7mL)に溶解した後、TFA(0.7mL)により処理する。得られる混合物を75℃で一晩撹拌し、次に、RTまで冷却し、濃縮乾固する。この残渣をEtOAcに溶解し、5N NaOHを用いて塩基性にし、EtOAcにより抽出する。有機層をブラインにより洗浄し、MgSO4で乾燥し、濃縮乾固すると、A11dが得られる。
工程4:
中間体A11d(40mg、0.09mmol)を無水THF(2mL)にRTで溶解した後、MeMgBr(0.26mL、0.36mmol)(THF/トルエン(1:3)中の1.4M)により処理する。得られる混合物を1時間撹拌し、次に、飽和NH4Cl水溶液(2mL)を加える。この混合物を30分間撹拌し、次に、水を加える。この混合物をEtOAc(3×)により抽出し、層を分離する。有機層を水、ブラインにより洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これを分取RP−HPLCにより精製すると、化合物1092が得られる。
工程5:
中間体A11eは、例A10からの工程7に従い、中間体A10gと同様に化合物1092から作製する。
工程6:
化合物1087は、例A10からの工程8に従い、化合物1116と同様にA11eから作製する。
(例A12)化合物1129および1120の調製
Figure 0006482466
工程1:
RTで、4−アミノ−2−ヒドロキシピリジンA12a(1.5g、14.0mmol)(Aconpharm)を無水MeCN(50mL)に溶解した後、酸塩化物A1b(10.1g、68.1mmol)およびDIPEA(23.7mL、136.2mmol)により処理する。得られる混合物をRTで一晩撹拌し、次に、THF(20mL)およびMeOH(10mL)により希釈する。得られる溶液をRTで10N NaOH(4.0mL、40mmol)により処理し、次に、20分間撹拌する。この混合物をろ過し、水およびアセトンによりすすぐと、A12bが得られる。
工程2:
中間体A12b(1.3g、5.9mmol)を無水DMF(13mL)に溶解し、Cs2CO3(3.83g、11.8mmol)および2,6−ジクロロピリジン(1.0g、7.1mmol)により処理する。得られる混合物を24時間、100℃に加熱し、RTまで冷却して、次に、EtOAc(70mL)により希釈し、ブラインおよび水により洗浄する。界面の固体を含む有機層を集め、蒸発させた。得られる混合物をMeOHにより粉末にしてろ過すると、A12cが得られる。
工程3:
中間体A12c(50mg、0.15mmol)をDMF(2mL)に溶解し、K2CO3(82.9mg、0.60mmol)、3−クロロフェニルボロン酸(30.5mg、0.20mmol)、PdCl2(PPh32(15.8mg、0.02mmol)および水(0.2mL)により処理する。得られる混合物を20分間、マイクロ波中で130℃に加熱し、RTまで冷却して、Acrodiscフィルターによりろ過し、分取RP−HPLCにより直接精製すると、化合物1129が得られる。
工程4:
DMF(2mL)中のA12c(40mg、0.12mmol)、K2CO3(66mg、0.48mmol)、およびm−クロロフェノール(Aldrich、20mg、0.16mmol)の混合物を密封した反応容器に入れ、160℃に加熱して一晩撹拌する。得られる混合物をRTまで冷却し、Acrodiscによりろ過して、このろ液を使用して分取HPLCにより生成物を直接精製すると、化合物1120が得られる。
(例A13)化合物1130の調製
Figure 0006482466
工程1:
中間体A12c(401mg、1,2mmol)を無水DMF(10mL)に溶解し、PdCl2(PPh32(126.9mg、0.18mmol)および1−エトキシビニル−トリ−n−ブチルスズ(0.53mL、1.57mmol)により処理する。得られる混合物をマイクロ波中、145℃で25分間加熱し、冷却して1N HCl(3.6mL、3.6mmol)により処理し、RTで2時間撹拌する。次に、この混合物を1N NaOHを用いて塩基性にしてろ過する。残渣を水、MeOHにより洗浄し、EtOAcで粉末にしてろ過するとA13aが得られる。
工程2:
RTの1−ヨード−トリフルオロメチルベンゼン(400mg、1.47mmol)(Aldrich)の無水THF(5mL)溶液を、塩化イソプロピルマグネシウム(塩化リチウム錯体)(1.80mL、2.35mmol、THF中の1.3M溶液)により処理する。得られる混合物をRTで15分間撹拌し、次に、この溶液2mLを中間体A13a(50mg、0.15mmol)の無水THF(1mL)溶液に加える。この混合物を30分間撹拌し、次に飽和NH4Cl水溶液(2mL)を加える。この混合物を10分間撹拌し、次に、水を加える。混合物をEtOAc(3×)により抽出し、層を分離する。有機層を水、ブラインにより洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これを分取RP−HPLCにより精製すると、化合物1130が得られる。
(例A14)化合物1059の調製
Figure 0006482466
工程1:
RTで、4−アミノ−2−ヒドロキシピリジンA14a(1.5g、9.9mmol)(Alfa)をDCM(40mL)に溶解した後、酸塩化物A1b(1.9g、13mmol)およびDIPEA(3.4mL、20mmol)により処理する。得られる混合物をRTで30分間撹拌し、次に、DCMにより希釈して、飽和NaHCO3およびブラインにより洗浄する。有機層をMgSO4で脱水し、蒸発乾固する。残渣をCombiflashにより精製すると、A14bが得られる。
工程2:
A14b(2.1g、8.0mmol)をMeOH(8mL)、THF(25mL)、水(6mL)に溶解し、水性NaOH(5N、1.8mL、8.8mmol)を加える。この反応混合物をRTで一晩撹拌する。この有機溶媒を回転蒸発により除去し、得られる水溶液を冷凍して凍結乾燥すると、A14cが得られる。
工程3:
A14d(5.0g、32mmol)をTHF(170mL)に溶解し、(PhMe3N)BR3(12g、32mmol)により処理する。この反応混合物をRTで撹拌する。30分後、この混合物をEtOAcと水とに分配する。有機層を分離し、ブラインにより洗浄する。生成物をCombiflashにより精製し、得られる残渣をEtOAc/ヘキサンから再結晶すると、A14eが得られる。
工程4:
A14e(100mg、0.44mmol)およびA14c(50mg、0.18mmol)をMeCN(2mL)に溶解した後、DIPEA(0.06mL、0.4mmol)を加える。この反応混合物を50℃に加熱し、3日間撹拌する。この混合物をRTまで冷却し、次に、濃縮乾固すると粗製A14fが得られ、これをそのまま次の工程に使用する。
工程5:
密封可能な容器中で、A14fおよびNH4OAc(280mg、3.7mmol)をトルエン(2mL)に懸濁させ、この混合物を密封して、100℃に加熱する。この混合物を一晩撹拌し、RTまで冷却して、回転蒸発により乾固する。残渣をDMSO(2mL)にとり、分取HPLCにより精製する。純粋な生成物を含有する画分を合わせ、冷凍して凍結乾燥すると、化合物1059が得られる。
(例A15)化合物1045の調製
Figure 0006482466
工程1:
DIPEA(1.2mL、7.0mmol)、A15a(Aldrich、530mg、3.5mmol)、およびA1a(300mg、2.3mmol)のDMF(14mL)溶液を、HATU(1.3g、3.5mmol)により処理する。この混合物を2時間撹拌し、次に、水およびEtOAcにより希釈する。有機層を分離し、水(2×)により洗浄する。有機層を相分離器に通し、ろ液を蒸発乾固する。生成物をCombiflashにより精製すると、A15bが得られる。
工程2:
化合物1045は、例A14からの工程2〜5に従い、化合物1059と同様にA15bから作製する。
(例A16)化合物1052の調製
Figure 0006482466
工程1:
カルボン酸エステルA14c(1.0g、3.7mmol)をDCM(20mL)に溶解し、1滴のDMFと共に、塩化オキサリル(4.6mL、9.2mmol)を加える。この反応混合物を1時間撹拌し、次に、濃縮する。DCM(20mL)、次いでエーテル中のジアゾメタン(1.6M、25mL、40mmol)を加える。この反応混合物を2時間撹拌した後、濃縮する。この混合物をDCM(20mL)にとり、AcOH(33%、0.76mL、4.4mmol)中のHBrを加える。この混合物を20分間撹拌する。この反応混合物をEtOAcと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液とに分配する。有機層を水およびブラインにより洗浄し、MgSO4で脱水してろ過し、濃縮する。生成物をCombiflashにより精製すると、A16aが得られる。
工程2:
化合物1052は、例A2からの工程3および4に従い、化合物1018と同様にA16aから作製する。
(例A17)化合物1103の調製
Figure 0006482466
工程1:
DIPEA(1.2mL、7.0mmol)、A17a(Aldrich、530mg、3.5mmol)、およびA1a(300mg、2.3mmol)のDMF(14mL)溶液を、HATU(1.3g、3.5mmol)により処理する。この混合物を2時間撹拌し、次に、水およびEtOAcにより希釈する。有機層を分離し、水により洗浄し(2×)、相分離器に通す。このろ液を蒸発乾固し、残渣をCombiflashにより精製するとA17bが得られる。
工程2:
ビス(ピナコレート)ジボロン(650mg、2.6mmol)、酢酸カリウム(580mg、5.9mmol)およびA17b(650mg、2.0mmol)をDMSO(10mL)中で混合する。この反応混合物を音波照射しながら、窒素により10分間パージする。Pd(dppf)Cl2/DCM錯体(160mg、0.20mmol)を加え、この混合物を95℃で2時間撹拌する。水およびEtOAcをこの混合物に加え、不溶物質をボロシリケートフィルター上でろ過することにより除去する。有機層を分離し、水(3×)およびブラインにより洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮する。この残渣をDMF(10mL)に溶解し、Na2CO3(2M、2.9mL、5.9mmol)および2,4−ジブロモ−1−メチル−1H−イミダゾールA17c(Aldrich、570mg、2.4mmol)の溶液を加える。この反応混合物を10分間、音波照射しながら、窒素によりパージする。Pd[PPh34(100mg、0.08mmol)を加え、この反応混合物を6時間、110℃に加熱する。この混合物をEtOAcおよび水中に希釈し、相を分離する。この有機相を水(3×)およびブラインにより洗浄し、MgSO4で脱水して濃縮する。生成物をCombiflashにより精製すると、A17dが得られる。
工程3:
中間体A17d(65mg、0.18mmol)、3−クロロ−2−メチルフェニルボロン酸A17e(46mg、0.27mmol、Cuschem)、リン酸カリウム(0.5M、0.7mL、0.4mmol)、およびTHF(1.5mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。この反応混合物を10分間、窒素によりパージし、A17f(J. Am. Chem. Soc. 2010, 132, 14073に従って調製、14mg、0.02mmol)を加える。バイアルに蓋をして、15分間、マイクロ波中、120℃で加熱する。RTまで冷却した後、この反応混合物を濃縮乾固し、MeOH/水に再溶解し、Acrodiscによりろ過する。残渣を分取HPLCにより精製する。純粋な画分をプールし、冷凍して凍結乾燥すると、化合物1103が得られる。
(例A18)化合物1097の調製
Figure 0006482466
工程1:
中間体A5b(740mg、2.3mmol)をジオキサン(16mL)および水(5.4mL)に溶解し、K2CO3(520mg、3.8mmol)およびA17c(Aldrich、450mg、1.9mmol)を加える。この反応混合物を10分間、音波照射しながら、窒素によりパージする。Pd[PPh34(220mg、0.19mmol)を加え、この反応混合物を20分間、マイクロ波中、120℃に加熱する。この混合物をEtOAcおよび水中に希釈し、相を分離する。この有機層を水(3×)およびブラインにより洗浄し、MgSO4で脱水して濃縮する。残渣をcombiflashにより精製すると、A18aが得られる。
工程2:
化合物1097は、例A17からの工程3に従って、化合物1103と同様に、A18aから作製する。
(例A19)化合物1096の調製
Figure 0006482466
工程1:
中間体A5b(170mg、0.50mmol)をジオキサン(5.7mL)および水(0.76mL)に溶解し、K2CO3(120mg、0.83mmol)およびA19a(Combi−Blocks、100mg、0.42mmol)を加える。この反応混合物を10分間、音波照射しながら、窒素によりパージする。Pd[PPh34(48mg、0.04mmol)を加え、この反応混合物を20分間、マイクロ波中、120℃に加熱する。この混合物をEtOAcおよび水中に希釈し、相を分離する。この有機相を水(3×)およびブラインにより洗浄し、MgSO4で脱水して濃縮する。生成物をCombiflashにより精製すると、A19bが得られる。
工程2:
化合物1096は、例A17からの工程3に従い、化合物1103と同様に、A19bから作製する。
(例A20)化合物1098の調製
Figure 0006482466
工程1:
化合物1018(9mg、0.02mmol)をDMF(0.3mL)に溶解し、K2CO3(6mg、0.04mmol)、次いで臭化プロパルギル(Alfa、3μL、0.03mmol)を加える。6時間後、この反応混合物をMeOH(1mL)、次いで水(20mL)により希釈する。得られる固体をろ過により集め、MeCN/水に再溶解し、冷凍して凍結乾燥すると、化合物1098が得られる。
(例A21)化合物1086の調製
Figure 0006482466
工程1:
ニトリルA21a(Alfa、1.0g、6.6mmol)の乾燥DMF(50mL)溶液に、0℃で、固体NaH(100%、174mg、7.3mmol)を加える。この混合物を0℃で1時間撹拌し、次に、MeI(0.42mL、7.3mmol)を加える。この混合物を一晩撹拌し、次に、水およびEt2Oにより希釈する。この有機層を水(2×)により洗浄し、MgSO4で脱水して濃縮する。残渣をCombiflashにより精製すると、A21bが得られる。
工程2:
AlMe3(Aldrich、トルエン中の2M、5.8mL、12mmol)の溶液に、0℃のPhMe(23mL)中の塩化アンモニウム(0.62g、12mmol)を加える(注意:ガス発生)。この混合物を15分間撹拌した後、RTまで温め、A21b(390mg、2.2mmol)のトルエン(5mL)溶液を加える。この反応混合物を80℃まで加熱する。この混合物を一晩撹拌した後、0℃に冷却し、MeOH(40mL)によりクエンチする。この混合物を30分間撹拌し、次に、ボロシリケートフィルターペーパーによりろ過する。このろ液を濃縮し、溶離液として10%MeOH/DCMを使用して、生成物A21cをCombiflashにより精製する。
工程3:
MeCN(1.5mL)中のA21c(54mg、0.30mmol)およびA2c(80mg、0.15mmol)の懸濁液に、DIPEA(0.02mL、0.15mmol)を加え、この反応物を50℃に加熱する。この反応混合物を1時間撹拌した後、RTまで冷却し、1:1 MeOH/水により希釈し、全容積2mLにする。この混合物をAcrodiscによりろ過し、残渣を分取HPLCにより精製すると、化合物1086が得られる。
(例A22)化合物1118および1119の調製
Figure 0006482466
工程1:
無水THF(40mL)中のA10a(2.0g、10.3mmol)(Synthonix)の0℃の混合物に、NaH(油中60%、495mg、12.4mmol)を加える。得られる混合物を10分間撹拌した後、(3−ブロモ−プロポキシメチル)ベンゼン(2.3mL、12.9mmol)(Chembridge−BB)を加える。得られる混合物をRTまで温め、次に、一晩撹拌する。飽和NH4Cl(20mL)の水溶液を加え、この混合物を10分間撹拌する。混合物をEtOAc(3×)により抽出し、層を分離する。この有機層を水、ブラインにより洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これをCombiflash(20:80〜80:20のEtOAc/ヘキサン)により精製すると、A22aが得られる。
工程2:
中間体A22a(1.9g、5.5mmol)を無水MeCN(40mL)に溶解し、塩化3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル(1.6mL、11.0mmol)(Alfa Aesar)、次いでEt3N(1.5mL、11.0mmol)(Anachemia)により処理する。得られる混合物を一晩、加熱して還流し、RTまで冷却して水(15mL)により処理する。得られる混合物を5分間撹拌し、次に、EtOAc(3×)により抽出する。層を分離し、有機層をブラインにより洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これをCombiflash(0:100〜50:50のEtOAc/ヘキサン)により精製すると、A22bが得られる。
工程3:
中間体A22b(514mg、1.0mmol)、4−アミノ−2−ヒドロキシピリジン(100mg、0.91mmol)(Aconpharm)、N,N−ジメチルグリシン(187mg、1.82mmol)(Aldrich)、CuI(43mg、0.23mmol)(Aldrich)、K2CO3(251mg、1,82mmol)(Fluka)を無水DMSO(10mL)に溶解する。音波照射下、得られる混合物をAr(g)を用いて10分間、バブリングした後、10時間130℃に加熱する。この混合物をRtまで冷却し、次に、EtOAc(150mL)により希釈してブライン(3×)により洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮すると、A22cが得られる。
工程4:
中間体A22c(441mg、0.89mmol)を無水MeCN(8mL)に溶解した後、A1b(197mg、1.33mmol)およびDIPEA(0.31mL、1.8mmol)(Aldrich)により処理する。得られる混合物をRTで1時間撹拌し、次に、EtOAcにより希釈し、1N NaOH、水、次にブラインにより洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これをCombiflash(80:20〜100:0のEtOAc/ヘキサン)により精製すると、A22dが得られる。
工程5:
中間体A22d(145mg、0.24mmol)を無水THF(2mL)にRTで溶解した後、MeMgBr(0.51mL、0.72mmol)(THF/トルエン(1:3)中の1.4M、Aldrich)により処理する。得られる混合物を30分間撹拌し、次に、飽和NH4Cl水溶液(2mL)を加える。この混合物を30分間撹拌し、次に、水を加える。混合物をEtOAc(3×)により抽出し、層を分離する。有機層を水、ブラインにより洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これを分取HPLCにより精製すると、化合物1118が得られる。
工程6:
化合物1118(90mg、0.14mmol)を無水DCM(3mL)に溶解し、0℃に冷却する。BBr3(0.43mL、0.43mmol、DCM中の1M)(Aldrich)の溶液を加える。得られる混合物をRTで1時間撹拌し、次に、水を加える。5N NaOHを用いてこの混合物を塩基性にし、次にEtOAcにより抽出する。層を分離し、有機層を水、ブラインにより洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これを分取HPLCにより精製すると、化合物1119が得られる。
(例A23)化合物1115、1113および1111の調製
Figure 0006482466
工程1:
中間体A22b(700mg、1.4mmol)を無水ジオキサン(10mL)に溶解し、PdCl2(PPh32(96mg、0.14mmol)(Aldrich)およびヘキサジメチルスズ(0.56mL、2.7mmol)(Aldrich)により処理する。得られる混合物を4時間90℃に加熱し、次に、RTまで冷却した後、A11b(541mg、1.9mmol)およびPd[(PPh3)]4(236mg、0.20mmol)(Strem Chemicals)により処理する。得られる混合物を6時間、110℃まで加熱し、次に、RTまで冷却する。水(5mL)を加え、この混合物をEtOAc(3×)により抽出する。層を分離し、有機層をブラインにより洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これをCombiflash(30:70〜100:0のEtOAc/ヘキサン、次に5%MeOH/DCM)により精製すると、A23aが得られる。
工程2:
中間体A23a(275mg、0.47mmol)を無水THF(4mL)にRTで溶解した後、MeMgBr(1.3mL、1.9mmol)(THF/トルエン(1:3)中の1.4M、Aldrich)により処理する。得られる混合物を30分間撹拌し、次に飽和NH4Cl水溶液(2mL)を加える。この混合物を30分間撹拌し、次に、水を加える。この混合物をEtOAc(3×)により抽出し、層を分離する。有機層を水、ブラインにより洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これを分取HPLCにより精製すると、化合物(comopund)1115が得られる。
工程3:
中間体A23a(275mg、0.47mmol)を無水DCM(4mL)に溶解し、0℃に冷却する。BBr3(1.5mL、1.5mmol、DCM中の1M)(Aldrich)の溶液を加え、得られる混合物をRTで1時間撹拌する。水を加える。5N NaOHを用いてこの混合物を塩基性にし、次に、EtOAcにより抽出する。層を分離し、有機層を水、ブラインにより洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮すると、A23cが得られる。
工程4:
中間体A23c(235mg、0.47mmol)を無水THF(4mL)にRTで溶解した後、MeMgBr(1.0mL、1.4mmol)(THF/トルエン(1:3)中の1.4M、Aldrich)により処理する。得られる混合物を1時間撹拌し、次に飽和NH4Cl水溶液(2mL)を加える。この混合物を30分間撹拌し、次に、水を加える。混合物をEtOAc(3×)により抽出し、層を分離する。有機層を水、ブラインにより洗浄し、MgSO4で乾燥して濃縮すると粗製物質が得られ、これを分取HPLCにより精製すると、化合物1113が得られる。
工程5:
化合物1113(280mg、0.47mmol)をRTでTFA(6mL)に溶解する。得られる溶液を一晩80℃に加熱し、冷却して濃縮すると、A23eが得られる。
工程6:
中間体A23e(270mg、0.54mmol)をRTでiPrOH(15mL)に懸濁させ、次に、ギ酸アンモニウム(511mg、8.1mmol)(Acros)、次いで、5%Pd/C(500mg)(Aldrich)により処理する。得られる混合物を80で一晩撹拌し、RTまで冷却して、次に、Acrodiscフィルターを使用してろ過する。この混合物を濃縮して、分取RP−HPLCにより精製すると、化合物1111が得られる。
(例A24)化合物1109および1041の調製
Figure 0006482466
工程1:
中間体A8c(1.5g、5.3mmol)をDMF(30mL)に溶解し、デス−マーチンペルヨージナン(3.3g、7.9mmol)を加える。この反応混合物を一晩撹拌し、10%水性チオ硫酸ナトリウム(15mL)および飽和炭酸水素ナトリウム(15mL)によりクエンチする。この不均一溶液を30分間撹拌し、次に、水層をEtOAc(2×60mL)により抽出する。有機層を合わせ、ブラインにより洗浄し、MgSO4で脱水してろ過し、減圧下で濃縮すると粗製中間体A24aが得られる。
工程2:
中間体A24a(1.4g、4.9mmol)のジオキサン(60mL)溶液に、NaH2PO4(2.7g、19.8mmol)の水溶液(15mL)およびNH2SO3H(720.7mg、7.4mmol)を加える。次に、この混合物を0℃に冷却し、NaClO2(581.8mg、6.4mmol)の水溶液(15mL)を加える。この混合物を0℃で15分間撹拌する。Na2SO3(748.4mg、5.9mmol)を加え、得られる混合物を0℃で1時間撹拌し、1N HCl(75mL)により酸性にしてEtOAc(2×100mL)により抽出する。有機層を合わせてブラインにより洗浄し、MgSO4で脱水してろ過し、濃縮すると中間体A24bが得られ、これをさらに精製することなく使用する。
工程3:
中間体A24b(200.0mg、0.67mmol)およびA4b(265.1mg、0.80mmol)、炭酸カリウム(184.9mg、1.3mmol)、ジオキサン(6mL)および水(2mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。この反応混合物をアルゴンにより5分間脱気し、Pd(PPh34(77.3mg、0.067mmol)を加える。バイアルに蓋をして、20分間、マイクロ波中、120℃で加熱する。この反応混合物をRTに冷却した後、1N HCl(20mL)によりクエンチし、EtOAc(2×30mL)により抽出する。有機層を合わせ、MgSO4で脱水してろ過し、濃縮すると、A24cが得られる。
工程4:
中間体A24c(70.0mg、0.17mmol)、3−クロロフェニルボロン酸A9e(31.1mg、0.20mmol、Frontier Scientific)、炭酸カリウム(15.8mg、0.33mmol)、ジオキサン(3mL)および水(1mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。この反応混合物をアルゴンにより5分間脱気し、Pd(PPh34(19.2mg、0.017mmol)を加える。バイアルに蓋をして、20分間、マイクロ波中、120℃で加熱する。この反応混合物をRTまで冷却した後、1N HCl(10mL)によりクエンチし、EtOAc(2×15mL)により抽出する。有機層を合わせ、MgSO4で脱水してろ過し、濃縮乾固する。生成物を分取HPLCにより精製すると、化合物1041が得られる。
工程5:
化合物1041(75.3mg、0.17mmol)のDMF(1mL)溶液を、A24e(32.4μL、0.22mmol、Aldrcih)、DIPEA(72.2μL、0.42mmol)およびHATU(88.3mg、0,23mmol)により処理する。この反応混合物を1時間撹拌し、次に、水(15mL)とEtOAc(25mL)とに分配する。層を分離する。有機層をブライン(3×)により洗浄し、MgSO4で脱水して濃縮するとA24fが得られ、これをさらに精製することなく使用する。
工程6:
粗製中間体A24f(100.0mg、0.17mmol)をDCM(2.5mL)およびTFA(2.5mL)の混合物に溶解する。この反応混合物をRTで一晩撹拌する。溶媒を真空で除去すると粗生成物が得られ、これを分取HPLCにより精製する。純粋な画分をプールし、冷凍して凍結乾燥すると、化合物1109が得られる。
(例A25)化合物1117の調製
Figure 0006482466
工程1:
中間体A6c(50.0mg、0.14mmol)、A12b(31.0mg、0.14mmol)、炭酸カリウム(38.7mg、0.28mmol)およびDMF(1mL)をマイクロ波用バイアル中に投入し、これに蓋をしてマイクロ波中、160℃で30分間加熱する。この反応混合物をRTまで冷却し、水(0.5mL)、炭酸カリウム(19.4mg、0.14mmol)、A9e(26.3mg、0.17mmol、Matrix)およびPd(PPh34(16.2mg、0.014mmol)を加える。バイアルに蓋をして、マイクロ波中、120℃で20分間加熱する。得られる混合物を水(10mL)とEtOAc(25mL)とに分配する。層を分離し、有機層をブラインにより洗浄し、MgSO4で脱水してろ過する。ろ液を減圧下で濃縮するとA25aが得られ、これをそのまま使用する。
工程2:
粗製中間体A25a(74.1mg、0.14mmol)をDCM(2mL)およびTFA(2mL)の混合物に溶解する。この反応混合物をRTで一晩撹拌する。完結後、溶媒を真空で除去すると粗生成物が得られ、これを分取HPLCによって精製する。純粋な画分をプールし、冷凍して凍結乾燥すると、化合物1117が得られる。
(例A26)化合物1077の調製
Figure 0006482466
工程1:
中間体A8b(165.3mg、0.44mmol)およびA5b(174.6mg、0.53mmol)、炭酸カリウム(121.8mg、0.88mmol)、ジオキサン(1.5mL)および水(0.5mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。この反応混合物をアルゴンにより5分間脱気し、Pd(PPh34(50.9mg、0.044mmol)を加える。バイアルに蓋をして、マイクロ波中、120℃で20分間加熱する。この反応混合物をRTまで冷却した後、水(15mL)とEtOAc(35mL)とに分配する。有機層を合わせ、ブラインにより洗浄し、MgSO4で脱水してろ過し、濃縮する。この粗製残渣をCombiFlash(0%〜100%のEtOAc/ヘキサン)によって精製すると、中間体A26aが得られる。
工程2:
中間体A26a(140.2mg、0.28mmol)、A8e(64.1mg、0.34mmol、Frontier Scientific)、炭酸カリウム(77.8mg、0.56mmol)、ジオキサン(3.6mL)および水(1.2mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。この反応混合物をアルゴンにより5分間脱気し、Pd(PPh34(32.5mg、0.028mmol)を加える。バイアルに蓋をして、マイクロ波中、120℃で20分間加熱する。この反応混合物をRTに冷却した後、水(25mL)により希釈し、EtOAc(2×45mL)により抽出する。有機層を合わせ、ブラインにより洗浄し、MgSO4で脱水してろ過し、濃縮する。この粗製残渣を分取HPLCにより精製する。純粋な画分をプールし、冷凍して凍結乾燥すると、化合物A26bが得られる。
工程3:
0℃に冷却した化合物A26b(108.0mg、0.19mmol)のDCM(10mL)溶液を、三臭化ホウ素(DCM中の1M、632.4μL、0.63mmol)により処理する。この反応混合物をRTで3日間撹拌し、次に水(150mL)とEtOAc(200mL)とに分配する。層を分離し、有機層をMgSO4で脱水してろ過し、減圧下で濃縮すると粗製中間体A26cが得られ、これをさらに精製することなく使用する。
工程4:
RTで中間体A26c(90.7mg、0.19mmol)をDMF(5mL)に溶解し、デス−マーチンペルヨージナン(121.9mg、0.29mmol)を加える。この反応混合物を一晩撹拌し、10%水性チオ硫酸ナトリウム(20mL)および飽和炭酸水素ナトリウム(30mL)によりクエンチする。この不均一溶液を30分間撹拌し、次に、水層をEtOAc(75mL)により抽出する。有機層を合わせ、MgSO4で脱水してろ過し、減圧下で濃縮すると粗製中間体A26dが得られる。
工程5:
中間体A26d(45.0mg、0.095mmol)、氷酢酸(180.3μL、3.15mmol)、およびモルホリン(82.6μL、0.95mmol、Aldrich)のDMF(6mL)溶液をRTで45分間撹拌し、次にトリアセトキシボロヒドリド(161.8mg、0.76mmol)を加え、得られる混合物を一晩撹拌する。完結後、混合物を飽和炭酸水素ナトリウム(20mL)とEtOAc(50mL)とに分配する。層を分離し、有機層をMgSO4で脱水してろ過し、濃縮すると粗生成物が得られ、これを分取HPLCにより精製する。純粋な画分をプールし、冷凍して凍結乾燥すると、化合物1077が得られる。
(例A27)化合物1004および1132の調製
Figure 0006482466
工程1:
NaOH(7.3g、180mmol)の水溶液(18mL)を0℃に冷却し、A27a(Aldrich、8.8g、92mmol)を加える。この溶液を10分間撹拌し、次に、Boc2O(5.0g、23mmol)のアセトン(17mL)溶液を加える。この反応混合物を2.5時間撹拌し、次に、濃縮して約半分の容積にする。この溶液をEtOAcにより抽出し、有機層をMgSO4で脱水して濃縮すると、A27bが得られる。
工程2:
カーバメートA27b(1.5g、9.2mmol)およびブロモケトンA2c(1.0g、3.1mmol)をDMF(22mL)に溶解し、この反応物を一晩撹拌する。この反応物をEtOAcにより希釈し、この混合物を水により洗浄する。有機層をMgSO4で脱水し、濃縮乾固する。生成物をCombiflashにより精製すると、A27cが得られる。
工程3:
HATU(384mg、1.0mmol)、A27d(Apollo、200mg、0.93mmol)、およびA27c(300mg、0.78mmol)のDMF(5mL)溶液を、RTでDIPEA(0.34mL)により処理する。この反応混合物を一晩撹拌し、次に、水およびEtOAcにより希釈する。有機層を飽和NaHCO3および飽和NH4Clにより洗浄し、MgSO4で脱水して蒸発させる。残渣をCombiflashにより精製すると、化合物1004およびA27fが得られる。
工程4:
A27f(36mg、0.062mmol)のDMF(1mL)溶液を、MeI(10μL、0.1mmol)のDMF(0.1mL)溶液により処理する。この反応混合物をRTで一晩撹拌し、次に、EtOAcにより希釈して飽和NaHCO3により洗浄する。有機層をMgSO4で脱水し、濃縮乾固する。残渣をジオキサン中の4M HCl(0.3mL、1.2mmol)中で懸濁させ、この混合物を一晩撹拌する。この混合物を蒸発乾固し、次に、水(0.2mL)およびMeOH(1.8mL)に溶解する。この溶液をAcrodiscによりろ過し、分取HPLCにより精製すると、化合物1132が得られる。
(例A28)化合物1039の調製
Figure 0006482466
工程1:
中間体A7a(25mg、0.052mmol)、アニリン(7.1μL、0.078mmol、Aldrich)、Xantphos(3.0mg、0.005mmol)、ナトリウムフェノキシド(9.0mg、0.078mmol)、Pd2(dba)3(4.8mg、0.005mmol)およびジオキサン(1mL)をマイクロ波用バイアル中に投入する。バイアルに蓋をして、マイクロ波中、150℃で2時間加熱する。この反応混合物をRTで冷却した後、EtOAc(15mL)により希釈する。有機層を水、飽和NH4Cl水溶液およびブラインにより洗浄し、MgSO4で脱水、ろ過して減圧下で濃縮すると、粗製中間体A28aが得られる。
工程2:
化合物1039は、例A7からの工程3に従い、A7bから化合物1070と同様に、A28aから作製する。
(例A29)化合物1089の調製
Figure 0006482466
工程1:
化合物A29aは、例A10からの工程1に従い、A10aから化合物A10bと同様に、A10aから作製する。
工程2:
化合物1089は、例A10からの工程3および4に従い、A10cから化合物A10eと同様に、A29aから作製する。
(例A30)化合物1133の調製
Figure 0006482466
工程1:
化合物A30bは、例A5における化合物A5bの調製と同様に、化合物A4aおよびA30a(Maybridge)から調製する。
工程2:
化合物A30cは、例A7における化合物A7aの調製と同様に、化合物A30bから調製する。
工程3:
化合物1133は、例A7における化合物1070の調製と同様に3−クロロフェニルボロン酸(Frontier)およびA30cから調製する。
(例A31)化合物1143の調製
Figure 0006482466
工程1:
化合物A31aは、例A3における化合物A3eの調製と同様に、化合物A2d(Alfa Aesar)から調製する。
工程2:
化合物1143は、例A3における化合物1016の調製と同様に、化合物A31b(Aldrich)およびA31aから調製する。
(例A32)化合物1139の調製
Figure 0006482466
工程1:
化合物A32bは、例A15における化合物A15bの調製と同様に、化合物A30a(Maybridge)およびA32a(Fluka)から調製する。
工程2:
化合物A32b(0.90g、2.9mmol)をDCM(3mL)に溶解し、TFA(3mL)を加える。この反応混合物を15分間撹拌し、蒸発乾固し、残渣をEtOAcと10%HClとに分配する。有機層をMgSO4で脱水し、濃縮乾固するとA32cが得られる。
工程3:
化合物1139は、例A14からの工程2〜5に従い、化合物1059と同様に、A32cから作製する。
(例A33)化合物1038の調製
Figure 0006482466
工程1:
化合物A33bは、例A5における化合物A5bの調製と同様に、化合物A4aおよびA31b(Aldrich)から調製する。
工程2:
化合物A33cは、例A7における化合物A7aの調製と同様に、2,6−ジブロモピリジン(Aldrich)および化合物A33bから調製する。
工程3:
化合物1038は、例A7における化合物A7bの調製と同様に、3−クロロフェニルボロン酸(Frontier)およびA33cから調製する。
(例A)HCMV AD169 CPEアッセイ
このアッセイフォーマットは、色素還元アッセイを用いる、感染に対して細胞を保護する化合物の能力を決定する、CPE(細胞変性効果)を基本とするアッセイである(Promega製のCellTiter96(登録商標)AQueous、Non−Radioactive Cell Proliferation AssayのMTS)。代謝的に活性な細胞中に見られるデヒドロゲナーゼ酵素により、MTSの水水溶性ホルマザンへの変換が行われる。490nmにおける吸光度によって決定されるホルマザン生成物の量は、培養中の生存細胞数に正比例する。
試薬および物質:
Figure 0006482466
化合物の調製:
化合物のDMSO保存溶液の段階希釈は、列2〜11および14〜23では、DMSOを使用して行う。列1、12、13および24には、DMSOしか存在していない。DMSO段階希釈液4μLを得て、D−MEM 5%FBS培養培地96μLを使用して希釈し、4%DMSO(7×)を得る。
CPEアッセイ:
このアッセイを行うために、前日にプレート培養したMRC−5細胞(1ウェルあたり10000個の細胞)を40μL含有するアッセイプレートに、新しく調製したプレート用4%DMSO段階希釈液10μLを加える。希釈したウイルス20μLを列2〜12および14〜24に加え、非感染対照(列1および13)には、最終DMSO濃度0.6%となるよう、D−MEM 5%FBS培地しか添加しない。ウイルス希釈は、3〜4のシグナル対バックグラウンドを得る(一般に、1ウェルあたりウイルス保存液0.1〜1μLの間、またはMOI=0.05である)のに必要なウイルス量に基づく。化合物を含まない感染対照(列12および24)中で100%CPEを得るために、このアッセイプレートを5%CO2、37℃で9日間、インキュベートする。新たに混合した室温のMTS/PMS(1:20v/v)10μLを加え、このプレートを5%CO2、37℃で4〜5時間インキュベートする(100%CPE対照において、2.3の飽和信号となるまで)。このプレートをバイオセーフティ用Topsealにより密封し、OD492nmでEnvisionプレートリーダー(Perkin Elmer)または同等なもので読取りを行う。
(例B)HCMV AD169−Bacスルシフェラーゼアッセイ
このアッセイフォーマットは、培養培地に、直接BIGlo基質(以下に示した通り調製)を添加した後の、ルシフェラーゼシグナルの低下を検出することにより、化合物が感染を阻害する能力を決定するルシフェラーゼリポーターに基づくアッセイである。ルシフェリンのモノ酸化は、Mg2+、ATPおよび分子状酸素の存在下で、ルシフェラーゼによって触媒される。オキシルシフェリンの生成は、適切なプレートリーダーを用いて検出することができる発光反応である。ヒトサイトメガロウイルスAD169−Bacは、Princeton UniversityのDr.Thomas Shenk(参照により本明細書に組み込まれている参考文献Yu et al. 2002 − J.Virol.76(5):2316−2328)から取得し、組換えによって改変し、HCMVゲノム中のUS2−US6位にヒト化ホタルルシフェラーゼ遺伝子(Luc2)を導入する。このウイルスはMRC−5細胞中で広がる。
試薬および物質:
Figure 0006482466
BIGloルシフェラーゼ緩衝液用:
Figure 0006482466
最終濃度:
トリシン 25mM
EDTA 0.5mM
NaTPP(三リン酸Na) 0.54mM
MgSO4 16.3mM
**ATP 1.2mM
**ベータ−メルカプト 56.8mM
**ルシフェリン 0.05mM
Triton X−100 0.10%
pH 7.8(10N NaOHにより調節)
**pH調節後にのみ添加
−80℃で保管
化合物の調製:
化合物のDMSO保存溶液の段階希釈は、列2〜11および14〜23では、DMSOを使用して行う。列1、12、13、および24には、DMSOしか存在していない。DMSO段階希釈液4μLを得て、D−MEM 5%FBS培養培地96μLを使用して希釈し、4%DMSO(7×)を得る。
AD169ルシフェラーゼアッセイ:
このアッセイを行うために、前日にプレート培養したMRC−5細胞(1ウェルあたり10000個の細胞)を25μL含有するアッセイプレートに、新しく調製したプレート用4%DMSO段階希釈液7μLを加える。希釈したウイルス17μLを列2〜12および14〜24に加え、非感染対照(列1および13)には、最終DMSO濃度0.6%となるよう、D−MEM 5%FBS培地しか添加しない。ウイルス希釈は、CPEなしで可能な最高のルシフェラーゼシグナルを得る(一般に、1ウェルあたりウイルス保存液0.05〜1μLの間、またはMOI=0.02である)のに必要なウイルス量に基づく。アッセイプレートは5%CO2、37℃で3日間インキュベートする。室温のBIGlo緩衝液15μLを、やはり室温で15分間インキュベートした室温のアッセイプレートに加える。このプレートをバイオセーフティ用TopSealにより密封し、蛍光シグナルをTopCountプレートリーダー(Perkin Elmer)または同等なもので読み取る。
(例C)HCMV AD169 qPCR 96ウェルアッセイ
hCMV量的PCR(qPCR)アッセイは、化合物が、感染後の最初の72時間の間に、hCMVウイルスDNAの複製を直接または間接的に阻害する能力を評価するものである。侵入またはhCMVポリメラーゼのどちらか一方を阻害する化合物は、このアッセイにおいて活性である。化合物は、各96ウェルプレートにつき8種の化合物による9点の用量応答を使用して、96ウェルプレート中のqPCRアッセイで試験する。このアッセイは、Schnepfら(Antiviral Research 81 (2009) 64-67)により記載されている、リアルタイムPCRによるヒトサイトメガロウイルスの抗ウイルス薬の感受性を迅速に決定する方法から改良を加えた。
試薬および物質:
Figure 0006482466
細胞溶解緩衝液用:
Figure 0006482466
最終濃度:
10mM Tris−HCl pH8.0
50mM KCl
2mM MgCl2
0.45%Tween20
0.45%Nonidet P40
プライマーおよびプローブ:
・qHCMV7=US17フォワードプライマー、5’ GAA GGT GCA GGT GCC CTG 3’(配列番号1)、IDTによる合成
・qHCMV8=US17リバースプライマー、5’GTG TCG ACG AAC GAC GTA CG 3’(配列番号2)、IDTによる合成
・qHCMV9=US17プローブ、ZEN内部クエンチャおよびIowa Black FQクエンチャを含むFAMプローブ、5’−FAM−ACG GTG CTG/ZEN/TAG ACC CGC ATA CAA A−IABkFQ−3’(配列番号3)、IDTによる合成
・RP8LL=ミトコンドリアフォワードプライマー、5’ ACC CAC TCC CTC TTA GCC AAT ATT 3’(配列番号4)、IDTによる合成
・RP9LL=ミトコンドリアリバースプライマー、5’ GTA GGG CTA GGC CCA CCG 3’(配列番号5)、IDTによる合成
・RP11LL=Iowa Black FQクエンチャを含むJOEプローブを含むミトコンドリアプローブ、5’ JOE−CTA GTC TTT GCC GCC TGC GAA GCA−IABkFQ−3’(配列番号6)、IDTによる合成
化合物の調製:
化合物のDMSO保存溶液の段階希釈は、列2〜10では、DMSOを使用して行う。列1および11には、DMSOしか存在していない。列12は空のままである。DMEM 5%FBS細胞培養培地を用いて、希釈化合物をさらに希釈する。
AD169 qPCRアッセイ:
このアッセイを行うために、前日にプレート培養したMRC−5細胞(1ウェルあたり30000個の細胞)を50μL含有するアッセイプレートプレートに、新しく調製した阻害剤希釈液25μLを加える。9点の用量応答において、列1はモック感染細胞を含有しており、適切なDMSO濃度を有する陰性対照で働き、列2〜10は、化合物希釈液を含有しており、列11は、適切なDMSO濃度を有する感染細胞を含有しており、陽性対照として働く。列12は、qPCR過程における標準曲線用に役立つ。DMEM 5%FBS培地中で希釈したウイルス25μL(MOI=0.05で感染させるため)を列2〜11に加え、非感染対照(列1)には、最終DMSO濃度0.6%となるよう、D−MEM 5%FBS媒体しか加えない。5%CO2のインキュベーター中、37℃で3日間、プレートをインキュベートする。次に、新たに加えたプロテイナーゼKを含む各ウェルに細胞溶解緩衝液100μLを1:5の比(すなわち、プロテイナーゼK200μL:細胞溶解緩衝液1000μL)で加え、このアッセイプレートを56℃で1時間インキュベートすることにより、全細胞溶解物を得る。プレートを1300rpmで2分間、遠心分離にかけ、qPCRに進む前に、いかなる縮合物も除去する。
細胞溶解物を注意深くピペット操作で上下にして十分に混合し、H2O中で1:40に希釈し、細胞に添加する溶解緩衝液100μLに対して、1:80の最終希釈液にする。希釈溶解物5μLをqPCR反応に使用する。プロテイナーゼKを不活性化するために、PCR機器中、95℃で5分間のインキュベートが必要である。細胞溶解物を−20℃で保管するか、またはqPCRを直ちに行うために使用することができる。
標準曲線の作成:
プライマーqHCMV7およびqHCMV8を使用して、AD169からのUS17遺伝子の81bpフラグメントをPCRによって増幅する。PCR生成物をpCR4 TOPOベクター(Invitrogen)にクローニングし、挿入を内在しているクローンを選択する。ミトコンドリアDNAも加えて、HCMVコピー数を正規化する。加熱不活性化溶解緩衝液中で、細胞溶解物と同じ希釈度(1:80)にして、US17プラスミドおよびミトコンドリアDNAの段階希釈を行う。通常、10E6〜10E2コピー(1ウェルあたり)の範囲の標準曲線が適切である。
典型的なqPCR反応は、以下からなる。
希釈済み全細胞溶解物 5μL
TaqMan Universal PCR Master mix 12.5μL
10μMのqHCMV7およびqHCMV8 0.5μL l
10μMのqHCMV9プローブ 0.5μL
10μMのRP8LLおよびRP9ll 0.25μL
10μMのRP11LLプローブ 0.25μL
Roxリファレンス色素 0.5μL
H2O 5.5μL
最終容積25μL
qPCRサイクルは、95℃、10分間でのDNAの初期変性およびTaq酵素の活性化、次いで95℃で15秒間および60℃で1分間の45サイクルからなる。60℃での伸張ステップ後に、サイクル毎に蛍光を測定する。反応、データ取得、および解析は、AppliedBiosystems7500リアルタイムPCRシステムまたは他の適切なリアルタイムPCRシステムを使用して実施する。
本発明の化合物をすべて、例A、B、およびCにおいて記載されているアッセイの少なくとも1つで試験し、EC50値は、6μM以下の範囲にあることを示している。代表的なデータを以下に示す。
Figure 0006482466
化合物の表
以下の表は、本発明の代表的な化合物を列挙している。各化合物の保持時間(tR)は、例中に記載されている標準的分析用HPLCまたはUPLC条件を使用して測定する。当業者に周知の通り、保持時間の値は、特定の測定状態に影響を受ける。したがって、溶媒、流速、直線グラジエントなどの同一の条件を使用した場合でさえ、保持時間の値は、例えば、異なるHPLCまたはUPLC機器で測定すると変動することがある。同じ機器で測定した場合でさえも、例えば異なる個々のHPLCまたはUPLCカラムを使用して測定した場合、その値は変動することがあり、または同じ機器および同じ個々のカラムで測定した場合でも、その値は、異なる機会に取られた個々の測定間で変動することがある。
表1中の化合物はすべて、上に記載されている例と同様にして合成される。この表中の各化合物に関して、例番号によって、各化合物を調製するための同様の合成経路が特定される。適切な修正を含めた同様の合成経路を使用して、本明細書に記載されている本発明の化合物を調製することができることが、当業者には明白であろう。
Figure 0006482466

Figure 0006482466

Figure 0006482466

Figure 0006482466

Figure 0006482466

Figure 0006482466

Figure 0006482466

Figure 0006482466

Figure 0006482466

Figure 0006482466

Figure 0006482466

Figure 0006482466

Figure 0006482466

Figure 0006482466

Figure 0006482466
本出願において列挙されている特許、特許出願、および出版物をすべて含めた、参照文献の各々は、それらの各々が個々に組み込まれているかのごとく、それらの全体が参照により、本明細書に組み込まれている。さらに、本発明の上記の教示において、当業者は、本発明に対してある種の変更または修正を行うことができること、およびこれらの均等物は、依然として、本出願の添付の特許請求の範囲により定義される本発明の範囲内にあることが理解されよう。

Claims (15)

  1. 以下の式を有する、化合物、またはそのラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマーもしくは互変異性体

    Figure 0006482466
    (式中、
    環Yは、イミダゾール、トリアゾール、およびピリジンからなる群から選択され、前記イミダゾール、トリアゾールおよびピリジンは、それぞれ、ハロ、−CN、OH、−O−(C 1-6 )アルキル、−C(=O)NH 2 、(C 1-6 )ハロアルキル、(C 2-6 )アルケニル、(C 2-6 )アルキニル、または(C 1-6 )アルキル(OH、−C(=O)NH 2 、−C(=O)OH、Y 1 、−O−(C 1-6 )アルキル−Y 1 、または−N(H)−(C 1-6 )アルキル)−Y 1 により一置換または二置換されていてもよい)により一置換、二置換、または三置換されていてもよく、
    1 は、アリール、複素環、またはヘテロアリールであり、前記アリール、複素環、またはヘテロアリールは、それぞれ、ハロ、−CN、OH、−O−(C 1-6 )アルキル、(C 1-6 )ハロアルキル、または(C 1-6 )アルキルにより一置換、二置換、または三置換されていてもよく、
    2 は、存在しない、(C 1-6 )アルキル、(C 3-7 )シクロアルキル、−O、−N(R 2A )、 * −N(R 2A )−C(=O)−§、 * −N(R 2A )−C(=O)−(C 3-7 )シクロアルキル−§、 * −N(R 2A )−C(=O)−(C 1-6 )アルキル−§(必要な場合、Y環に結合している部位は * で示されており、フェニル環に結合している部位は§で示されている)であり、
    前記アルキルはそれぞれ、OH、−O−(C 1-6 )アルキル、−O−アリール、および−O−(C 1-6 )アルキル−アリールからなる群から独立して選択される置換基により一置換、二置換、または三置換されていてもよく、
    2A は、Hまたは(C 1-6 )アルキルであり、
    3 は、ハロ、(C 1-6 )ハロアルキル、−CN、OH、−O−(C 1-6 )アルキル、または(C 1-6 )アルキルであり、
    前記アルキルはそれぞれ、OH、C(=O)OH、アリール、複素環、またはヘテロアリールにより一置換または二置換されていてもよく、
    nは、0、1、2または3であり、
    Y環においては、−R 2 と−フェニルとが、Y環がイミダゾールの場合には2位と4位、−R 2 と−フェニルとが、Y環がトリアゾールの場合には3位と5位、−R 2 と−フェニルとが、Y環がピリジンの場合には2位と6位に位置する)
    または薬学的に許容されるその塩。
  2. 以下の式を有する、化合物、またはそのラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマーもしくは互変異性体
    Figure 0006482466
    (式中、
    環Yは、イミダゾール、トリアゾール、およびピリジンからなる群から選択され、前記イミダゾール、トリアゾールおよびピリジンは、それぞれ、ハロ、−CN、OH、−O−(C 1-6 )アルキル、−C(=O)NH 2 、(C 1-6 )ハロアルキル、(C 2-6 )アルケニル、(C 2-6 )アルキニル、または(C 1-6 )アルキル(OH、−C(=O)NH 2 、−C(=O)OH、Y 1 、−O−(C 1-6 )アルキル−Y 1 、または−N(H)−(C 1-6 )アルキル)−Y 1 により一置換または二置換されていてもよい)により一置換、二置換、または三置換されていてもよく、
    1 は、アリール、複素環、またはヘテロアリールであり、前記アリール、複素環、またはヘテロアリールは、それぞれ、ハロ、−CN、OH、−O−(C 1-6 )アルキル、(C 1-6 )ハロアルキル、または(C 1-6 )アルキルにより一置換、二置換、または三置換されていてもよく、
    2 は、存在しない、(C 1-6 )アルキル、(C 3-7 )シクロアルキル、−O、−N(R 2A )、 * −N(R 2A )−C(=O)−§、 * −N(R 2A )−C(=O)−(C 3-7 )シクロアルキル−§、 * −N(R 2A )−C(=O)−(C 1-6 )アルキル−§(必要な場合、Y環に結合している部位は * で示されており、フェニル環に結合している部位は§で示されている)であり、
    前記アルキルはそれぞれ、OH、−O−(C 1-6 )アルキル、−O−アリール、および−O−(C 1-6 )アルキル−アリールからなる群から独立して選択される置換基により一置換、二置換、または三置換されていてもよく、
    2A は、Hまたは(C 1-6 )アルキルであり、
    3 は、ハロ、(C 1-6 )ハロアルキル、−CN、OH、−O−(C 1-6 )アルキル、または(C 1-6 )アルキルであり、
    前記アルキルはそれぞれ、OH、C(=O)OH、アリール、複素環、またはヘテロアリールにより一置換または二置換されていてもよく、
    nは、0、1、2または3であり、
    1とZ2の一方はCHであり、Z1とZ2の他方はNであり、
    Y環においては、−R 2 と−ピリジンとが、Y環がイミダゾールの場合には2位と4位、−R 2 と−ピリジンとが、Y環がトリアゾールの場合には3位と5位、−R 2 と−ピリジンとが、Y環がピリジンの場合には2位と6位に位置する
    または薬学的に許容されるその塩。
  3. 以下の式を有する、合物、またはそのラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマーもしくは互変異性体
    Figure 0006482466
    (式中、
    環Yは、イミダゾール、トリアゾール、およびピリジンからなる群から選択され、前記イミダゾール、トリアゾールおよびピリジンは、それぞれ、ハロ、−CN、OH、−O−(C 1-6 )アルキル、−C(=O)NH 2 、(C 1-6 )ハロアルキル、(C 2-6 )アルケニル、(C 2-6 )アルキニル、または(C 1-6 )アルキル(OH、−C(=O)NH 2 、−C(=O)OH、Y 1 、−O−(C 1-6 )アルキル−Y 1 、または−N(H)−(C 1-6 )アルキル)−Y 1 により一置換または二置換されていてもよい)により一置換、二置換、または三置換されていてもよく、
    1 は、アリール、複素環、またはヘテロアリールであり、前記アリール、複素環、またはヘテロアリールは、それぞれ、ハロ、−CN、OH、−O−(C 1-6 )アルキル、(C 1-6 )ハロアルキル、または(C 1-6 )アルキルにより一置換、二置換、または三置換されていてもよく、
    2 は、存在しない、(C 1-6 )アルキル、(C 3-7 )シクロアルキル、−O、−N(R 2A )、 * −N(R 2A )−C(=O)−§、 * −N(R 2A )−C(=O)−(C 3-7 )シクロアルキル−§、 * −N(R 2A )−C(=O)−(C 1-6 )アルキル−§(必要な場合、Y環に結合している部位は * で示されており、フェニル環に結合している部位は§で示されている)であり、
    前記アルキルはそれぞれ、OH、−O−(C 1-6 )アルキル、−O−アリール、および−O−(C 1-6 )アルキル−アリールからなる群から独立して選択される置換基により一置換、二置換、または三置換されていてもよく、
    2A は、Hまたは(C 1-6 )アルキルであり、
    3 は、ハロ、(C 1-6 )ハロアルキル、−CN、OH、−O−(C 1-6 )アルキル、または(C 1-6 )アルキルであり、
    前記アルキルはそれぞれ、OH、C(=O)OH、アリール、複素環、またはヘテロアリールにより一置換または二置換されていてもよく、
    nは、0、1、2または3であり、
    Y環においては、−R 2 と−ピリジノンとが、Y環がイミダゾールの場合には2位と4位、−R 2 と−ピリジノンとが、Y環がトリアゾールの場合には3位と5位、−R 2 と−ピリジノンとが、Y環がピリジンの場合には2位と6位に位置する)
    または薬学的に許容されるその塩。
  4. 環Yが、イミダゾール、トリアゾールおよびピリジンからなる群から選択される、請求項1からのいずれか1項に記載の化合物、
    または薬学的に許容されるその塩。
  5. 環Yが、イミダゾールである、請求項に記載の化合物、
    または薬学的に許容されるその塩。
  6. 環Yが、トリアゾールである、請求項に記載の化合物、
    または薬学的に許容されるその塩。
  7. 環Yが、ピリジンである、請求項に記載の化合物、
    または薬学的に許容されるその塩。
  8. 2が存在しないか、またはOH、−O−(C1-6)アルキル、−O−アリール、および−O−(C1-6)アルキル−アリールからなる群から独立して選択される置換基により一置換、二置換、または三置換されていてもよい(C1-6)アルキルである、請求項1からのいずれか1項に記載の化合物、
    または薬学的に許容されるその塩。
  9. 2が存在しない、請求項に記載の化合物、
    または薬学的に許容されるその塩。
  10. 3が、ハロ、(C1-6)ハロアルキル、−CN、または(C1-6)アルキルである、請求項1からのいずれか1項に記載の化合物、
    または薬学的に許容されるその塩。
  11. 3が、ハロまたは(C1-6)ハロアルキルである、請求項10に記載の化合物、
    または薬学的に許容されるその塩。
  12. nが、0、1または2である、請求項1から11のいずれか1項に記載の化合物、
    または薬学的に許容されるその塩。
  13. nが、1または2である、請求項12に記載の化合物、
    または薬学的に許容されるその塩。
  14. 請求項1から13のいずれか1項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩を含む、医薬組成物。
  15. CMV疾患および/もしくは感染症の処置または予防用の、請求項1から13のいずれか1項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む、医薬組成物。
JP2015540764A 2012-11-03 2013-10-31 サイトメガロウイルスの阻害剤 Active JP6482466B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201261722151P 2012-11-03 2012-11-03
US61/722,151 2012-11-03
PCT/US2013/067673 WO2014070978A1 (en) 2012-11-03 2013-10-31 Inhibitors of cytomegalovirus

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015536947A JP2015536947A (ja) 2015-12-24
JP2015536947A5 JP2015536947A5 (ja) 2016-12-15
JP6482466B2 true JP6482466B2 (ja) 2019-03-13

Family

ID=49620280

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015540764A Active JP6482466B2 (ja) 2012-11-03 2013-10-31 サイトメガロウイルスの阻害剤

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9284310B2 (ja)
EP (1) EP2914591B1 (ja)
JP (1) JP6482466B2 (ja)
WO (1) WO2014070978A1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10118904B2 (en) 2015-06-05 2018-11-06 Vertex Pharmaceuticals Incorporated Triazoles for the treatment of Demyelinating Diseases
US10604525B2 (en) 2016-04-15 2020-03-31 Bayal Animal Health Gmbh Pyrazolopyrimidine derivatives
CN111448194A (zh) * 2017-12-04 2020-07-24 拜耳作物科学股份公司 3-氨基-[1,2,4]-三唑衍生物及其用于防治不希望的植物生长的用途
CN108003062B (zh) * 2017-12-25 2020-08-11 常州吉恩药业有限公司 一种单boc保护双氨基化合物的合成方法
EP3849979A1 (en) 2018-09-12 2021-07-21 Novartis AG Antiviral pyridopyrazinedione compounds
AR118243A1 (es) 2019-03-07 2021-09-22 Pi Industries Ltd Compuestos heterocíclicos fusionados y su uso como agentes de control de plagas
AR119140A1 (es) 2019-06-13 2021-11-24 Pi Industries Ltd Compuestos heterocíclicos fusionados y su uso como agentes de control de plagas
CN114269344A (zh) * 2019-06-25 2022-04-01 微生物公司 用费洛西洛韦治疗或预防眼部感染的组合物和方法
AR120074A1 (es) 2019-08-20 2022-02-02 Pi Industries Ltd Compuestos heterocíclicos fusionados y su uso como agentes de control de plagas
AR120045A1 (es) 2019-09-26 2022-01-26 Novartis Ag Compuestos antivirales de pirazolopiridinona
AR121344A1 (es) 2020-02-18 2022-05-11 Pi Industries Ltd Compuestos heterocíclicos fusionados y su uso como agentes para el control de plagas
TW202304919A (zh) 2021-03-31 2023-02-01 印度商皮埃企業有限公司 稠合雜環化合物及其作為害蟲控制劑之用途

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6166028A (en) * 1998-12-09 2000-12-26 American Home Products Corporation Diaminopuridine-containing thiourea inhibitors of herpes viruses
ATE272052T1 (de) * 1998-12-09 2004-08-15 Wyeth Corp Thioharnstoff-inhibitoren von herpes-virus
CN1367785A (zh) * 1998-12-09 2002-09-04 美国家庭用品有限公司 含取代的苯二胺基团的含杂环羧酰胺的疱疹病毒硫脲抑制剂
WO2000034258A2 (en) 1998-12-09 2000-06-15 American Home Products Corporation Heterocyclic carboxamide-containing thiourea inhibitors of herpes viruses containing phenylenediamine group
CN1516695A (zh) 2001-04-19 2004-07-28 用作抗病毒剂的芳基磺酰胺类化合物
AU2003286876A1 (en) 2002-11-01 2004-06-07 Vertex Pharmaceuticals Incorporated Compositions useful as inhibitors of jak and other protein kinases
SE0203654D0 (sv) * 2002-12-09 2002-12-09 Astrazeneca Ab New compounds
CA2515544A1 (en) 2003-02-11 2004-08-26 Kemia Inc. Compounds for the treatment of viral infection
WO2006010637A2 (en) 2004-07-30 2006-02-02 Gpc Biotech Ag Pyridinylamines
MX2007015679A (es) 2005-06-30 2008-02-21 Amgen Inc Inhibidores de quinasa bis-aril y su uso en el tratamiento de inflamacion, angiogenesis y cancer.
US20090069288A1 (en) 2007-07-16 2009-03-12 Breinlinger Eric C Novel therapeutic compounds
US20110294853A1 (en) 2008-09-12 2011-12-01 Benjamin Pelcman Bis Aromatic Compounds for Use in the Treatment of Inflammation
EP2177521A1 (en) * 2008-10-14 2010-04-21 Almirall, S.A. New 2-Amidothiadiazole Derivatives
WO2010077582A1 (en) 2008-12-16 2010-07-08 Merck Sharp & Dohme Corp. Triazole derivatives for treatment of alzheimer's disease
EP2590968A1 (en) 2010-07-06 2013-05-15 Novartis AG Cyclic ether compounds useful as kinase inhibitors

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015536947A (ja) 2015-12-24
US9284310B2 (en) 2016-03-15
EP2914591B1 (en) 2017-10-11
WO2014070978A1 (en) 2014-05-08
EP2914591A1 (en) 2015-09-09
US20150315180A1 (en) 2015-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6482466B2 (ja) サイトメガロウイルスの阻害剤
JP7150903B2 (ja) B型肝炎ウイルスコアタンパク質モジュレーター
AU2021237841B2 (en) Biaryl derivatives as YAP/TAZ-TEAD protein-protein interaction inhibitors
JP6372666B2 (ja) サイトメガロウイルスの阻害剤
US11267825B2 (en) Highly active amino-thiazole substituted indole-2-carboxamides active against the hepatitis B virus (HBV)
AU2015373996A1 (en) Derivatives and methods of treating hepatitis B infections
AU2017226004A1 (en) Inhibitors of WDR5 protein-protein binding
CN111263756A (zh) Rad51抑制剂
WO2011143772A1 (en) Inhibitors of hiv replication
WO2018053157A1 (en) Hepatitis b core protein modulators
US20220081444A1 (en) 6,7-dihydro-4h-pyrazolo[1,5-a]pyrazine indole-2-carboxamides active against the hepatitis b virus (hbv)
CN111655692A (zh) 含氮杂环酰胺化合物及其医药用途
WO2012103113A1 (en) Pyrazine and imidazolidine derivatives and their uses to treat hepatitis c
US20220363686A1 (en) Novel 6,7-dihydro-4h-pyrazolo[1,5-a]pyrazine indole-2-carboxamides active against the hepatitis b virus (hbv)
JP2021529188A (ja) ジヒドロピリミジン誘導体及びhbv感染又はhbv誘導性疾患の治療におけるその使用
JP2023513077A (ja) 化合物およびその使用
TW200529809A (en) HIV protease inhibiting compounds
US20220227785A1 (en) Novel phenyl and pyridyl ureas active against the hepatitis b virus (hbv)
WO2019237125A1 (en) Inhibitors of prolyl-trna-synthetase
US20180111954A1 (en) Process for making phosphoramidate protected nucleoside compounds
US20170275327A1 (en) Substituted phosphoramidate compounds and uses thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161026

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161026

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171012

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171023

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180627

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180927

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6482466

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250