JP6480395B2 - ステアリングロック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ステアリングホイール操作をロック可能なステアリングロック装置に関する。
従来、多くの車両には、車両盗難に対するセキュリティ性の確保のために、ステアリングホイール操作をロック可能なステアリングロック装置が搭載されている。この種のステアリングロック装置は、ロック部材をモータ等によりアンロック位置からロック位置に切り替えて、ステアリングホイール操作をロックする電動式がある。ロック部材のロック位置及びアンロック位置は、例えば各位置に配置された磁気センサ等によって検出される(特許文献1等参照)。
特開2012−25269号公報
ロック部材がモータによりロック位置からアンロック位置に切り替わるとき、ロック部材がアンロック位置に位置したことを正確に検出しないと、ロック状態やアンロック状態に対応した制御を実行できない可能性があった。よって、ロック部材がアンロック位置に到達したことを精度よく検出したいニーズがあった。
本発明の目的は、ロック部材のアンロック位置の検出精度を確保することができるステアリングロック装置を提供することにある。
前記問題点を解決するステアリングロック装置は、ロック部材がステアリングシャフトの凹部に係止するとロック状態となり、前記ロック部材が前記凹部から離脱するとアンロック状態となる構成において、出力がデジタル式であり、被検出部との位置関係から前記ロック部材がアンロック位置に位置することを検出する第1アンロック検出部と、出力がアナログ式であり、前記被検出部との位置関係から前記ロック部材がロック位置及びアンロック位置の間の中間位置に位置することを検出する第2アンロック検出部と、前記第1アンロック検出部のHi/Loのレベル変化と、前記ロック部材の位置移動時に放物線状の出力変化をとる前記第2アンロック検出部の検出信号とを基に、前記ロック部材のアンロック位置を判定する位置判定部とを備えた。
本構成によれば、ロック部材がアンロック位置に位置したか否かを判定するにあたり、ロック位置及びアンロック位置の間の中間位置の区間において出力が放物線状の波形変化をとる第2アンロック検出部の検出信号を利用して、アンロック位置を判定する。このため、アンロックの位置判定にあたり、単に第2アンロック検出部のアナログ出力の値を確認するのではなく、例えば第2アンロック検出部の出力が波形の放物線の頂点を含め時系列でどう変化するかを確認することにより、位置判定を行うことが可能となる。よって、ロック部材のアンロック位置の検出精度を確保することが可能となる。
前記ステアリングロック装置において、出力がデジタル式であり、前記ロック部材がロック位置に位置することを検出するロック検出部を備え、前記位置判定部は、前記ロック検出部、前記第1アンロック検出部及び前記第2アンロック検出部の各々の検出信号を基に、前記ロック部材の位置を判定することが好ましい。この構成によれば、ロック検出部、第1アンロック検出部及び第2アンロック検出部の3つの出力を用いてアンロック位置を判定するので、アンロック位置の検出精度を確保するのに一層有利となる。
前記ステアリングロック装置において、前記ロック部材がアンロック位置に位置したと判定される条件には、前記第1アンロック検出部の検出信号にHi/Loのレベル変化が生じ、前記第2アンロック検出部の検出信号が、放物線状の出力波形の頂点寄りの値に設定された第1外乱判定閾値に到達した後に、前記ロック部材が十分にアンロック位置に到達したと判断できる第2外乱判定閾値に到達することが含まれることが好ましい。この構成によれば、ステアリングロック装置において各検出部の出力に影響を及ぼす外乱が発生したときには、第2アンロック検出部の検出信号が第2外乱判定閾値に到達しないため、これを以て、ステアリングロック装置が外乱を受けていると認識することが可能となる。よって、外乱が発生した不安定な状態下において、ロック部材の位置を誤ってアンロック位置と判定させずに済む。
前記ステアリングロック装置において、前記ロック部材がアンロック位置に位置したと判定される条件には、前記第1アンロック検出部の検出信号にHi/Loのレベル変化が生じたとき、前記第2アンロック検出部の検出信号が、正常な感度と判定し得る感度判定閾値に到達することが含まれることが好ましい。この構成によれば、例えば第1アンロック検出部に感度異常が発生して第1アンロック検出部のHi/Loが早期に切り替わってしまうときには、第2アンロック検出部の出力を確認することにより、第1アンロック検出部の感度異常を認識することが可能となる。よって、第1アンロック検出部のHi/Loが早期タイミングでレベル変化しても、第2アンロック検出部の出力が感度判定閾値に到達しないことを以て、第1アンロック検出部の感度異常を検出することが可能となる。
前記ステアリングロック装置において、前記第1アンロック検出部及び前記第2アンロック検出部は、磁気センサであることが好ましい。この構成によれば、第1アンロック検出部や第2アンロック検出部を磁気センサとすると、例えば外乱磁界やセンサ感度異常等により位置の誤判定に繋がる懸念があるが、このような状況が発生しても、これらを検出して正しい位置判定結果を得ることに繋がる。
本発明によれば、ロック部材のアンロック位置の検出精度を確保することができる。
一実施形態のロック状態のステアリングロック装置の作動図。 アンロック状態のステアリングロック装置の作動図。 ロック部材のポジション判定の仕方を説明するタイミングチャート。 外乱磁界が発生したときの出力の変化を示すタイミングチャート。 感度異常が発生したときの出力の変化を示すタイミングチャート。 別例の第2アンロック検出部の出力波形図。
以下、ステアリングロック装置の一実施形態を図1〜図5に従って説明する。
図1及び図2に示すように、自動車等の車両は、ステアリングホイール操作をロック可能なステアリングロック装置1を備える。ステアリングロック装置1は、自身のハウジング2の内部に収納されたモータ3を駆動源にロック及びアンロックが切り替わる電動式(電動ステアリングロック装置)である。ステアリングロック装置1は、ハウジング2がブラケット(図示略)を介してコラムチューブ4に取り付け固定されている。コラムチューブ4の内部には、ステアリングホイールと同期回動するステアリングシャフト5が軸L1回り(図1及び図2の矢印A方向)に相対回動可能に挿通されている。
ステアリングロック装置1は、ステアリングシャフト5に係止する機構としてロック機構10を備える。ロック機構10は、モータ3と、ステアリングシャフト5の凹部11に係脱されるロック部材12と、モータ3の回転運動をロック部材12の直線往復動に変換する変換機構13とを備える。変換機構13は、ロック部材12を支持するロックストッパ14と、モータ3及びロックストッパ14に架設された回転シャフト15とを備える。
モータ3は、モータ軸18がウォームギヤ19を介して回転シャフト15に連結されている。回転シャフト15は、ボールねじ機構20を介してロックストッパ14に連結されている。ロック部材12は、ロック部材12をロック方向(図1の矢印D1方向)に常時付勢する付勢部材21が間に介装された状態でロックストッパ14に取り付けられている。ロック部材12は、ハウジング2に形成された孔部22と、コラムチューブ4に形成された孔部23とから、ステアリングシャフト5の凹部11に至ることが可能となっている。
モータ3が一方向(図1の矢印B1方向)に回転すると、回転シャフト15が図中の矢印C1方向に回り、ロックストッパ14及びロック部材12がロック方向(図1の矢印D1方向)にスライド移動する。これにより、ロック部材12の先端がステアリングシャフト5の凹部11に係止して、ステアリングロック装置1がロック状態となる(図1の状態)。
一方、モータ3が他方向(図2の矢印B2方向)に回転すると、回転シャフト15が図中の矢印C2方向に回り、ロックストッパ14及びロック部材12がアンロック方向(図2の矢印D2方向)にスライド移動する。これにより、ロック部材12の先端がステアリングシャフト5の凹部11から離脱して、ステアリングロック装置1がアンロック状態となる(図2の状態)。
ステアリングロック装置1のロック作動のとき、ロック部材12がステアリングシャフト5の突起24に対向する位置をとっていると、ロック部材12は凹部11に入らず、突起24に乗り上げてしまう半嵌合の状態になる。このときは、ステアリングホイール(ステアリングシャフト5)を所定量回動操作させると、ロック部材12が凹部11に対向するタイミングで付勢部材21の付勢力によってロック方向に移動し、凹部11に入り込む。こうして、ロック部材12の半嵌合が解消される。
ステアリングロック装置1は、ロック部材12のロック位置及びアンロック位置の各ポジションを判定するポジション判定機構26を備える。ポジション判定機構26は、ロック部材12の位置を検出する検出部27と、検出部27によって検出される被検出部28とを備える。本例の場合、検出部27が固定側(ハウジング2)に設けられ、被検出部28が可動側(ロックストッパ14)に設けられる。ポジション判定機構26が磁気式の場合、被検出部28は、周囲に磁場を形成する磁石からなる。被検出部28は、ロックストッパ14の裏面に設けられた穴部29に取り付け固定されている。
検出部27は、被検出部28との位置関係からロック部材12がロック位置に位置することを検出するロック検出部27aと、被検出部28との位置関係からロック部材12がアンロック位置に位置することを検出する第1アンロック検出部27bと、被検出部28との位置関係からロック部材12がロック位置及びアンロック位置の間の中間位置に位置することを検出する第2アンロック検出部27cとを備える。第2アンロック検出部27cは、ロック検出部27a及び第1アンロック検出部27bの間の中央(真ん中)に配置されている。
ポジション判定機構26が磁気式の場合、ロック検出部27a、第1アンロック検出部27b及び第2アンロック検出部27cは、磁石の磁界を検出可能な磁気センサからなる。磁気センサは、例えばMREやホールICであることが好ましい。ロック検出部27a、第1アンロック検出部27b及び第2アンロック検出部27cは、ハウジング2内に配設された基板30上に実装されている。
ロック検出部27a及び第1アンロック検出部27bは、出力がデジタル式となっている。デジタル式のロック検出部27a及び第1アンロック検出部27bは、被検出部28の位置に応じたHiレベル又はLoレベルの2値化信号の検出信号Sa,Sbを出力する。第2アンロック検出部27cは、出力がアナログ式となっている。アナログ式の第2アンロック検出部27cは、被検出部28の位置に応じた値の検出信号Scを出力する。第2アンロック検出部27cの検出信号Scは、被検出部28の位置変化に対して例えば放物線状の出力波形をとる。
ステアリングロック装置1(ポジション判定機構26)は、検出部27の出力を基にロック部材12の位置を判定する位置判定部31を備える。位置判定部31は、ロック検出部27a、第1アンロック検出部27b及び第2アンロック検出部27cの各々の検出信号Sa,Sb,Scを基に、ロック部材12の位置を判定する。特に、本例の位置判定部31は、第1アンロック検出部27bのHi/Loのレベル変化と、ロック部材12の位置移動時に放物線状の出力変化をとる第2アンロック検出部27cの検出信号Scとを基に、ロック部材12のアンロック位置を判定する。
次に、図3〜図5を用いて、ステアリングロック装置1(電動ステアリングロック装置)の作用及び効果を説明する。
図3に示すように、ロック状態のステアリングロック装置1がアンロック状態に切り替わるとき、ロック位置に位置するロック部材12が、モータ3の駆動力によりロック位置からアンロック位置に向かってスライド移動を開始する。このとき、ロック部材12は、ロック位置→中間位置→アンロック位置の順に位置が切り替わっていく。また、アンロック作動の開始条件は、例えばスマート照合成立下において、ブレーキペダルが踏み込み操作されながら、運転席のエンジンスイッチが押下操作されることが好ましい。
アンロック作動時、位置判定部31は、ロック検出部27a、第1アンロック検出部27b及び第2アンロック検出部27cの検出信号Sa,Sb,Scを基に、ロック部材12の位置を判定する。本例の場合、位置判定部31は、ロック部材12のポジション判定結果が「ロック位置」となった状態下において、デジタル出力のロック検出部27aの検出信号SaがHiレベルからLoレベルとなり、デジタル出力の第1アンロック検出部27bの検出信号SbがLoレベルをとることを確認すると、ロック部材12がロックとアンロックとの中間位置に位置したと判定する。
ロック部材12がアンロック位置に位置したと判定される条件(第1判定条件)には、デジタル出力の第1アンロック検出部27bの検出信号SbにHi/Lo(Lo→Hi)のレベル変化が生じ、アナログ出力の第2アンロック検出部27cの検出信号Scが、放物線状の出力波形の頂点Vk寄りの値に設定された第1外乱判定閾値V1に到達した(V1より大きくなった)後に、ロック部材12が十分にアンロック位置に到達したと判断できる第2外乱判定閾値V2に到達する(V2より小さくなる)ことが含まれる。第1外乱判定閾値V1は、第2アンロック検出部27cの出力波形がピークに到達したか否かを判定する閾値である。第2外乱判定閾値V2は、ロック部材12がアンロック位置に位置して第2アンロック検出部27cのアナログ出力が十分に低下したことを確認できる閾値である。
また、ロック部材12がアンロック位置に位置したと判定されるもう1つの条件(第2判定条件)には、第1アンロック検出部27bの検出信号SbにHi/Lo(Lo→Hi)のレベル変化が生じたとき、第2アンロック検出部27cの検出信号Scが、正常な感度と判定し得る感度判定閾値V3に到達する(V3より小さくなる)ことが含まれる。感度判定閾値V3は、第1アンロック検出部27bの故障を確認するための閾値であって、例えば第1外乱判定閾値V1及び第2外乱判定閾値V2の間の値に設定されている。
位置判定部31は、第1判定条件及び第2判定条件がともに成立することを確認すると、ロック部材12がアンロック位置に位置したと判定する。ステアリングロック装置1は、位置判定部31によりロック部材12がアンロック位置に位置したことが判定できると、エンジン始動を許可する。これにより、ロック部材12がロック位置からアンロック位置に移動したとき、これを位置判定部31によって正しく認識でき、その上で、エンジンスイッチ操作に基づくエンジン始動を開始することが可能となる。よって、例えば実際にはロック部材12がアンロック位置に到達していないにも拘わらずアンロック判定がなされて、エンジン始動が許可されてしまうことがない。
図4に、ステアリングロック装置1に外乱磁界が発生した例を示す。同図に示されるように、外乱磁界が発生すると、その磁界に影響を受けて、第1アンロック検出部27bが早期タイミングでHiレベルに切り替わってしまう。また、外乱磁界発生時、第2アンロック検出部27cのアナログ出力は、外乱磁界が発生していないときと比較して、相対的に上昇する。外乱磁界が発生しているとき、第2アンロック検出部27cの出力は、外乱磁界によって第2外乱判定閾値V2を下回らない波形変化をとると想定される。
位置判定部31は、第1アンロック検出部27bの出力がレベル変化(Lo→Hi)したにも拘わらず、一定時間内に第2アンロック検出部27cの出力が第2外乱判定閾値V2を下回らないことを確認すると、第1判定条件が成立しないと認識する。位置判定部31は、第1判定条件が成立しないとき、アンロック判定を「判定エラー」として処理する。このため、車内で判定エラーがユーザに通知されたり、アンロック作動がリトライされたりする。
なお、外乱磁界の発生時、実際にはロック部材12がアンロック位置に到達しているにも拘わらず、アンロック位置と判定されないことになる。この状況下では、ロック状態及びアンロック状態に対応した制御を行わず、ロック状態の維持を優先する。
図5に、第1アンロック検出部27bに感度異常が発生した例を示す。同図は、第1アンロック検出部27bが早期タイミングでHiレベルに切り替わってしまう感度異常の例である。感度異常が発生しているとき、第1アンロック検出部27bのHi/Loレベルが切り替わった時点では、第2アンロック検出部27cの出力が感度判定閾値V3を下回らないと想定される。
位置判定部31は、第2アンロック検出部27cの出力が第1外乱判定閾値V1よりも大きくなった後に第2外乱判定閾値V2よりも小さくなる波形変化をとったとしても、第1アンロック検出部27bのHi/Loレベルが切り替わった時点の第2アンロック検出部27cの出力が感度判定閾値V3を下回らないことを確認すると、第2判定条件が成立しないと認識する。位置判定部31は、第2判定条件が成立しないとき、アンロック判定を「判定エラー」として処理する。このため、車内で判定エラーがユーザに通知されたり、アンロック作動がリトライされたりする。なお、感度異常の発生時、実際にロック部材12がアンロック位置に到達していたとしても、アンロック判定の成立に移行せず、ロック状態の維持を優先する。
さて、本例の場合、ロック部材12がアンロック位置に位置したか否かを判定するにあたり、ロック位置及びアンロック位置の間の中間位置の区間において出力が放物線状の波形変化をとる第2アンロック検出部27cの検出信号Scを利用して、アンロック位置を判定する。このため、アンロックの位置判定にあたり、単に第2アンロック検出部27cのアナログ出力の値を確認するのではなく、例えば第2アンロック検出部27cの出力が波形の放物線の頂点Vkを含め時系列でどう変化するのかを確認することにより、位置判定を行うことが可能となる。よって、ロック部材12のアンロック位置の検出精度を確保することができる。
また、本例の場合、デジタル出力のロック検出部27a及び第1アンロック検出部27bの配置位置は、従来通りである。よって、ロック部材12の出寸法は、従来品から変更無しで対応することができる。
位置判定部31は、ロック検出部27a、第1アンロック検出部27b及び第2アンロック検出部27cの各々の検出信号Sa〜Scを基に、ロック部材12の位置を判定する。よって、3つの出力を用いてアンロック位置を判定するので、アンロック位置の検出精度を確保するのに一層有利となる。
ロック部材12がアンロック位置に位置したと判定される条件には、前述の第1判定条件が含まれる。このため、ステアリングロック装置1において各検出部(ロック検出部27a、第1アンロック検出部27b及び第2アンロック検出部27c)の出力に影響を及ぼす外乱(外乱磁界)が発生したときには、第2アンロック検出部27cの検出信号Scが第2外乱判定閾値V2に到達しないため、これを以て、ステアリングロック装置1が外乱(外乱磁界)を受けていると認識することが可能となる。よって、外乱(外乱磁界)が発生した不安定な状態下において、ロック部材12の位置を誤ってアンロック位置と判定させずに済む。
ロック部材12がアンロック位置に位置したと判定される条件には、前述の第2判定条件が含まれる。このため、例えば第1アンロック検出部27bに感度異常が発生して第1アンロック検出部27bのHi/Loが早期に切り替わってしまうときには、第2アンロック検出部27cの出力を確認することにより、第1アンロック検出部27bの感度異常を認識することが可能となる。よって、第1アンロック検出部27bのHi/Loが早期タイミングでレベル変化しても、第2アンロック検出部27cの出力が感度判定閾値V3に到達しないことを以て、第1アンロック検出部27bの感度異常を検出することができる。
第1アンロック検出部27b及び第2アンロック検出部27cは、磁気センサである。このように、第1アンロック検出部27b及び第2アンロック検出部27cを磁気センサとすると、例えば外乱磁界やセンサ感度異常等により位置の誤判定に繋がる懸念があるが、このような状況が発生しても、これらを検出して正しい位置判定結果を得ることに繋がる。
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・図6に示すように、第2アンロック検出部27cは、放物線状の出力変化の頂点がピークをとる波形ではなく、ボトムをとる出力波形であってもよい。
・ロック機構10の構成は、実施形態以外の他の構成に変更可能である。
・ロック検出部27aのデジタル出力は、Hi/Loが逆となっていてもよい。なお、これは、第1アンロック検出部27bのデジタル出力も同様である。
・検出部27は、磁気センサに限定されず、例えば光学センサ等の他の部材に変更可能である。同様に、被検出部28も磁石以外の部材に変更可能である。
・検出部27がロック部材12側に取り付けられ、被検出部28がハウジング2側に取り付けられてもよい。
・ロック部材12のアンロック判定は、少なくとも第1アンロック検出部27b及び第2アンロック検出部27cの出力を用いた判定であればよい。
・外乱磁界と感度異常は、それぞれ個別で生じる事象ではなく、複合的に発生するものであることも含む。
・ステアリングロック装置1は、電動式であることに限定されず、例えばユーザの手動操作に連動して作動する機械式としてもよい。
1…ステアリングロック装置、5…ステアリングシャフト、11…凹部、12…ロック部材、27…検出部、27a…ロック検出部、27b…第1アンロック検出部、27c…第2アンロック検出部、28…被検出部、31…位置判定部、Sa,Sb,Sc…検出信号、Vk…頂点、V1…第1外乱判定閾値、V2…第2外乱判定閾値、V3…感度判定閾値。

Claims (4)

  1. ロック部材がステアリングシャフトの凹部に係止するとロック状態となり、前記ロック部材が前記凹部から離脱するとアンロック状態となるステアリングロック装置において、
    出力がデジタル式であり、被検出部との位置関係から前記ロック部材がアンロック位置に位置することを検出する第1アンロック検出部と、
    出力がアナログ式であり、前記被検出部との位置関係から前記ロック部材がロック位置及びアンロック位置の間の中間位置に位置することを検出する第2アンロック検出部と、
    前記第1アンロック検出部のHi/Loのレベル変化と、前記ロック部材の位置移動時に放物線状の出力変化をとる前記第2アンロック検出部の検出信号とを基に、前記ロック部材のアンロック位置を判定する位置判定部とを備え
    前記ロック部材がアンロック位置に位置したと判定される条件には、前記第1アンロック検出部の検出信号にHi/Loのレベル変化が生じ、前記第2アンロック検出部の検出信号が、放物線状の出力波形の頂点寄りの値に設定された第1外乱判定閾値に到達した後に、前記ロック部材が十分にアンロック位置に到達したと判断できる第2外乱判定閾値に到達することが含まれることを特徴とするステアリングロック装置。
  2. ロック部材がステアリングシャフトの凹部に係止するとロック状態となり、前記ロック部材が前記凹部から離脱するとアンロック状態となるステアリングロック装置において、
    出力がデジタル式であり、被検出部との位置関係から前記ロック部材がアンロック位置に位置することを検出する第1アンロック検出部と、
    出力がアナログ式であり、前記被検出部との位置関係から前記ロック部材がロック位置及びアンロック位置の間の中間位置に位置することを検出する第2アンロック検出部と、
    前記第1アンロック検出部のHi/Loのレベル変化と、前記ロック部材の位置移動時に放物線状の出力変化をとる前記第2アンロック検出部の検出信号とを基に、前記ロック部材のアンロック位置を判定する位置判定部とを備え
    前記ロック部材がアンロック位置に位置したと判定される条件には、前記第1アンロック検出部の検出信号にHi/Loのレベル変化が生じたとき、前記第2アンロック検出部の検出信号が、正常な感度と判定し得る感度判定閾値に到達することが含まれることを特徴とするステアリングロック装置。
  3. 出力がデジタル式であり、前記ロック部材がロック位置に位置することを検出するロック検出部を備え、
    前記位置判定部は、前記ロック検出部、前記第1アンロック検出部及び前記第2アンロック検出部の各々の検出信号を基に、前記ロック部材の位置を判定する請求項1又は2に記載のステアリングロック装置。
  4. 前記第1アンロック検出部及び前記第2アンロック検出部は、磁気センサである
    請求項1〜のうちいずれか一項に記載のステアリングロック装置。
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