JP2016168918A - 電動ステアリングロック装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】外部機器の誤動作を抑制するステアリングロック装置を提供する。【解決手段】電動ステアリングロック装置は、ロック位置とアンロック位置との間を変位するとともに磁石53が取り付けられるロックバー52と、磁束密度に応じた電圧を出力するホールIC54〜56と、電圧に応じてロックバー52の変位を制御するとともにその制御結果を出力するロック制御部とを備える。ホールIC56はアナログ型のホールICであって、ロック制御部は、ホールIC56の電圧が正常動作環境下電圧に対応しない場合、ロックバー52の変位にかかる制御結果を外部機器へ出力しない。【選択図】図2
Description
本発明は、電動ステアリングロック装置に関する。
モータの駆動制御を通じてロックバーをロック位置とアンロック位置との間で変位させる電動ステアリングロック装置が周知である。電動ステアリングロック装置では、ロックバーの変位を通じて、ステアリングの回転操作が規制される状態と許容される状態とが切り替えられる。
特許文献1のステアリングロック装置は、ロックバーに取り付けられる磁石と、磁石の近接に応じた電圧を出力するホールICを備える。ステアリングロック装置を制御するロック制御部は、ホールICが出力する電圧をもとにロックバーの位置を判断し、ロックバーがアンロック位置に位置すると判断される場合に、走行用の駆動源の始動を許可する情報を出力する。これにより、車両の走行中にステアリングの回転操作が規制されることが防止される。
ところで、特許文献1のように磁気を利用してロックバーの位置を検出するステアリングロック装置では、外乱磁界の影響を受けるとホールICが電圧を出力する。これにより、ロック制御部がロックバーの位置を誤判断するおそれもある。
本発明は、こうした実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、外部機器の誤動作を抑制するステアリングロック装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、電動ステアリングロック装置は、ステアリングの回転操作を規制するロック位置とこれを許容するアンロック位置との間を変位するロックバーと、前記ロックバーに連動する磁石と、磁束密度に応じた信号を出力する第1及び第2の磁気検出部と、前記第1及び第2の磁気検出部が出力する信号に基づき、前記ロックバーの変位を制御するとともに前記ロックバーの変位にかかる制御結果を外部機器へ出力するロック制御部とを備え、前記第1及び第2の磁気検出部のうち少なくとも一方は、磁束密度に比例したアナログ信号を出力するステアリングロック装置において、前記ロックバーが正常に変位する場合に出力される前記アナログ信号から得られる情報値に対応した正常値が記憶される記憶部を備え、前記ロック制御部は、前記情報値と前記正常値とが対応しない場合、前記制御結果を前記外部機器へ出力しないことを要旨とする。
ロック制御部は、磁気検出部から出力される信号に基づきロックバーの変位を制御するので、磁気検出部が外乱磁界などロックバーに連動する磁石以外の磁気の影響をうける場合、ロックバーを正常に変位させることができないおそれがある。
その点、この構成によれば、ロックバーを正常に変位させることができない、すなわち電動ステアリングロック装置の正常動作を保証できないおそれがある場合、ロック制御部は、ロックバーの変位にかかる制御結果を外部機器へ出力しない。これにより、外部機器の誤作動が抑制される。
上記構成において、前記ロック制御部は、前記情報値と前記正常値とが対応しない場合、前記ロックバーの変位を開始させないことが好ましい。
この構成によれば、電動ステアリングロック装置の正常動作を保証できない場合、ロック制御部は、ロックバーの変位を開始させない。すなわち、ロックバーは、正常動作が保証される状況で変位した位置に維持される。このため、外部機器の誤動作が抑制される。
この構成によれば、電動ステアリングロック装置の正常動作を保証できない場合、ロック制御部は、ロックバーの変位を開始させない。すなわち、ロックバーは、正常動作が保証される状況で変位した位置に維持される。このため、外部機器の誤動作が抑制される。
上記構成において、ユーザの感覚に訴えて報知する報知部を備え、前記ロック制御部は、前記情報値と前記正常値とが対応しない場合、前記ロックバーを変位させない旨示す情報を前記報知部を通じて報知することが好ましい。
この構成によれば、ユーザは、報知部から報知される情報によりロックバーが変位しないことを認識することができる。
上記構成において、前記アナログ信号を出力する磁気検出部は、前記ロックバーが正常に変位する場合に出力する前記アナログ信号が飽和しないものであり、前記正常値は、前記ロックバーが正常に変位する場合に出力される正常時アナログ信号値であって、前記ロック制御部は、前記磁気検出部から出力されるアナログ信号値が前記正常時アナログ信号値を上回る場合に前記制御結果を前記外部機器へ出力しないことが好ましい。
上記構成において、前記アナログ信号を出力する磁気検出部は、前記ロックバーが正常に変位する場合に出力する前記アナログ信号が飽和しないものであり、前記正常値は、前記ロックバーが正常に変位する場合に出力される正常時アナログ信号値であって、前記ロック制御部は、前記磁気検出部から出力されるアナログ信号値が前記正常時アナログ信号値を上回る場合に前記制御結果を前記外部機器へ出力しないことが好ましい。
外乱磁界の影響の影響がない場合でも、ロックバーとステアリングとの係合状態によって、ロックバーがロック位置からアンロック位置への変位にかかる時間が異なることが周知である。したがって、アナログ信号から得られる情報値として時間を採用する場合、ロック制御部は、外乱磁界の影響がなく、電動ステアリングロック装置を正常に動作できるにもかかわらず、正常動作を保証できないと判断するおそれもある。
その点、この構成によれば、アナログ信号値と正常時アナログ信号値との大小関係を比較して電動ステアリングロック装置が正常に動作するか否かを判断するので、上述したような懸念が解消される。
上記構成において、前記アナログ信号を出力する磁気検出部は、前記ロックバーが正常に変位する場合に出力する前記アナログ信号が飽和するものであり、前記正常値は、前記アナログ信号が飽和している時間である正常飽和時間であって、前記ロック制御部は、前記磁気検出部から出力される前記アナログ信号の飽和時間が正常飽和時間よりも長い場合に前記制御結果を前記外部機器へ出力しないことが好ましい。
この構成によれば、アナログ信号の飽和時間と正常飽和時間との長短を比較して電動ステアリングロック装置が正常に動作するか否かを判断することができる。また、アナログ信号が飽和しないタイプと比較して磁気検出部のゲイン(Gain)が大きくなることからロックバーの位置検出精度が良い。
本発明のステアリングロック装置は、ロックバーの位置の誤検出による外部機器の誤動作を抑制する。
以下、本発明にかかるステアリングロック装置を具体化した一実施形態について図面に従って説明する。
図1に示すように、電子キーシステム1は、ユーザ(運転者)によって所持される電子キー2と、同電子キー2との間で相互無線通信を行う車載機11とを備える。
図1に示すように、電子キーシステム1は、ユーザ(運転者)によって所持される電子キー2と、同電子キー2との間で相互無線通信を行う車載機11とを備える。
<車載機の構成>
図1に示すように、車載機11は、通信ユニット12と、駆動ユニット13と、ボデーユニット14と、電動ステアリングロック装置15と、を備えている。
図1に示すように、車載機11は、通信ユニット12と、駆動ユニット13と、ボデーユニット14と、電動ステアリングロック装置15と、を備えている。
通信ユニット12は、電子キー2との間で無線信号を授受する送受信部21と、照合制御部22とを備えている。照合制御部22は、バス3を介して他の制御部と相互通信可能とされている。
照合制御部22は、一定周期毎に要求信号を生成し、その要求信号を送受信部21に出力する。送受信部21は、照合制御部22からの要求信号をUHF(Ultra High Frequency)帯の電波に変調し、その電波を所定の通信エリアに送信する。また、送受信部21は、電子キー2から送信された応答信号を受信すると、その応答信号を復調し、その復調した応答信号を照合制御部22へ出力する。照合制御部22は、送受信部21から応答信号が入力されると、その応答信号に含まれるIDコードと、自身に予め設定されたIDコードとの照合を行う。照合制御部22は、ID照合が成立すれば、その旨示すID照合成立信号を生成し、これをバス3に出力する。
駆動ユニット13は、車両の駆動系を駆動させるエンジン31と、外部から操作可能とされたエンジンスイッチ32と、エンジン制御部33とを備えている。エンジン制御部33は、バス3を介して他の制御部と相互通信可能とされている。
エンジン制御部33は、エンジン31が停止している状態において、電子キー2との間のID照合が成立している状態、且つ、ステアリング4の回転操作が許容されている状態を認識すると、エンジン31の始動を許可する。エンジン制御部33は、エンジン31の始動が許可された状態でエンジンスイッチ32が操作されたことを認識すると、エンジン31を始動させる。なお、エンジン制御部33は、エンジン31を停止から駆動に切り替えた場合、及びエンジン31を駆動から停止に切り替えた場合には、その旨示すエンジン状態信号を生成し、これをバス3に出力する。また、エンジン制御部33は、エンジンスイッチ32が操作された場合には、その旨示す信号を生成し、これをバス3に出力する。なお、エンジン31が外部機器に相当する。
ボデーユニット14は、メータディスプレイやスピーカ等の報知部41と、ボデー制御部42とを備えている。ボデー制御部42は、バス3を介して他の制御部と相互通信可能とされている。
ボデー制御部42は、ステアリングロックを解除できない状態でステアリングロックの解除が入力されたことを認識すると、ステアリングロックを解除できない旨示す情報を報知部41の制御を通じてユーザに報知する。
電動ステアリングロック装置15は、モータ51と、モータ51が駆動することにより変位するロックバー52と、ロックバー52に取り付けられる磁石53と、磁束密度に応じた電圧を出力する3つのホールIC54,55,56と、ロック制御部57とを備えている。ロックバー52は、ステアリング4の回転操作を規制するロック位置とこれを許容するアンロック位置との間を変位する。ロック制御部57は、バス3を介して他の制御部と相互通信可能とされている。
図2に示すように、アンロック側ホールIC54は、ロックバー52がアンロック位置に位置した状態の磁石53と対向する。アンロック側ホールIC54は、ロックバー52がアンロック位置に位置する場合にオン電圧(固定値)を、アンロック位置に位置しない場合にオフ電圧(固定値)を、それぞれ出力するデジタル型のICとされている。
図2に示すように、ロック側ホールIC55は、ロックバー52がロック位置に位置した状態の磁石53と対向する。ロック側ホールIC55は、ロックバー52がロック位置に位置する場合にオン電圧(固定値)を、ロック位置に位置しない場合にオフ電圧(固定値)を、それぞれ出力するデジタル型のICとされている。なお、アンロック側ホールIC54及びロック側ホールIC55が第1の磁気検出部に相当する。
図2に示すように、外乱磁界監視用ホールIC56は、アンロック側ホールIC54とロック側ホールIC55との中間位置に設けられている。外乱磁界監視用ホールIC56は、磁束密度に応じた電圧Vaを出力するアナログ型のICとされている。なお、外乱磁界監視用ホールIC56は、出力する電圧Vaの最大値が後述する電圧Vmaxを超えるものが採用される。なお、外乱磁界監視用ホールIC56が第2の磁気検出部に、電圧Vaがアナログ信号値に、それぞれ相当する。
図1及び図2に示すように、ロック制御部57のメモリ57aには、電動ステアリングロック装置15が正常に動作する環境下にある場合、すなわち、外乱磁界の影響を受けない状態でロックバー52が動作する場合に、外乱磁界監視用ホールIC56が出力する電圧である正常動作環境下電圧が記憶されている。ここでは、正常動作環境下電圧として、ロックバー52がロック位置又はアンロック位置に位置するときの電圧V0、ロックバー52がロック位置・アンロック位置から離脱したりロック位置・アンロック位置へ進入したりするときの電圧Vth、ロックバー52がロック位置とアンロック位置の中間に位置するときの電圧Vmaxがそれぞれ記憶されている。なお、メモリ57aが記憶部に、正常動作環境下電圧が情報値に、それぞれ相当する。
ロック制御部57は、外乱磁界監視用ホールIC56が出力する電圧Vaとメモリ57aに記憶されている正常動作環境下電圧との比較に基づき、電動ステアリングロック装置15が正常に動作できる環境下にあるか否か、より正確にはロックバー52の位置を正確に検出できる環境下にあるか否かを判断する。電動ステアリングロック装置15が正常に動作できる環境下にない場合には、その旨示す非正常環境下信号を生成し、これをバス3に出力する。
ロック制御部57は、エンジン31が停止状態且つ電動ステアリングロック装置15が正常に動作できる環境下にある状態でステアリングロックの解除すなわちエンジンスイッチ32が操作されたことを認識した場合に、モータ51の制御を通じてロックバー52をロック位置からアンロック位置へ変位させる。
なお、ロック制御部57は、ロックバー52をロック位置からアンロック位置へ及びアンロック位置からロック位置へそれぞれ変位させた場合には、その旨示すロックバー位置信号を生成し、これをバス3に出力する。
また、ロック制御部57は、ロックバー52をロック位置からアンロック位置へ変位させている最中に電動ステアリングロック装置15が正常に動作する環境下にないと判断した場合には、非正常環境下信号を生成し、これをバス3に出力する。なお、この場合、ロック制御部57は、ロックバー52の変位を停止させてもよいし、変位を継続してもよい。外乱磁界の影響を受けない環境に復帰した後、ロック制御部57は、あらためてロックバー52の位置を判定する。
<電動ステアリングロック装置の動作>
次に、電動ステアリングロック装置15の動作について説明する。
電動ステアリングロック装置15が正常に動作する環境下にある状態でロックバー52がロック位置とアンロック位置との間を変位するとき、ホールIC54〜56は、それぞれ図2において実線で示す電圧(正常動作環境下電圧)を出力する。
次に、電動ステアリングロック装置15の動作について説明する。
電動ステアリングロック装置15が正常に動作する環境下にある状態でロックバー52がロック位置とアンロック位置との間を変位するとき、ホールIC54〜56は、それぞれ図2において実線で示す電圧(正常動作環境下電圧)を出力する。
ロック制御部57は、アンロック側ホールIC54及びロック側ホールIC55のそれぞれが出力するオン電圧及びオフ電圧の認識を通じてロックバー52の位置(ロック位置、アンロック位置)を判断する。
また、ロック制御部57は、ホールIC54,55のそれぞれが出力するオン電圧及びオフ電圧に加えて、外乱磁界監視用ホールIC56が出力する電圧Vaとメモリ57aに記憶される正常動作環境下電圧との比較を通じて電動ステアリングロック装置15が正常に動作する環境下にあるか否かを判断する。
例えば、ロック制御部57は、ホールIC54,55がともにオフ電圧を出力するとともに、外乱磁界監視用ホールIC56が出力する電圧Vaが電圧Vthよりも大きい(Va>Tth)場合には、ロックバー52がロック位置とアンロック位置との間に位置していると判断する。
また、例えば、ロック制御部57は、ロック側ホールIC55がオン電圧をアンロック側ホールIC54がオフ電圧をそれぞれ出力する(ロックバー52がロック位置にある)ことに加えて、外乱磁界監視用ホールIC56が出力する電圧Vaがメモリ57aに記憶される正常動作環境下電圧を上回る、すなわち、電圧Vaが電圧V0よりも大きい(Va>V0、図2において1点鎖線で示す)場合には、電動ステアリングロック装置15が正常に動作する環境下でないと判断する。この状態でエンジンスイッチ32が操作された場合、例え電子キー2との間のID照合が成立していても、ロック制御部57は、ロックバー52をロック位置からアンロック位置へ変位させない。このように、ロックバー52の位置を正確に検出できる環境下にない場合、ロック制御部57は、ステアリングロックを解除しない。また、ロック制御部57は、非正常環境下信号を生成する。これにより、報知部41を通じてステアリングロックを解除できない旨示す情報がユーザに報知される。
また、例えば、ロックバー52がロック位置からアンロック位置へ変位している最中であっても、外乱磁界監視用ホールIC56が出力する電圧Vaがメモリ57aに記憶される正常動作環境下電圧を上回る、すなわち、電圧Vaが電圧Vmaxよりも大きい(V>Vmax、図2において1点鎖線で示す)場合には、電動ステアリングロック装置15が正常に動作する環境下でないと判断する。そして、ロック制御部57は、非正常環境下信号を生成する。これにより、報知部41を通じてステアリングロックを解除できない旨示す情報がユーザに報知される。なお、この場合、ロック制御部57は、ロックバー52の変位を停止させてもよいし、変位を継続してもよい。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)ロック制御部57は、外乱磁界監視用ホールIC56が出力する電圧Vaが正常動作環境下電圧(Vmax)を上回る場合には、非正常環境下信号を生成する。このように、ロック制御部57は、ロックバー52の変位にかかる制御結果であるロックバー位置信号を生成しない。これにより、ロックバー52がアンロック位置に確実に位置しない限りエンジン制御部33は、エンジン31を始動させることがない。ひいては、車両の走行中にステアリング4の操作が規制されることもない。
(1)ロック制御部57は、外乱磁界監視用ホールIC56が出力する電圧Vaが正常動作環境下電圧(Vmax)を上回る場合には、非正常環境下信号を生成する。このように、ロック制御部57は、ロックバー52の変位にかかる制御結果であるロックバー位置信号を生成しない。これにより、ロックバー52がアンロック位置に確実に位置しない限りエンジン制御部33は、エンジン31を始動させることがない。ひいては、車両の走行中にステアリング4の操作が規制されることもない。
(2)また、ロック制御部57は、ロックバー52がロック位置にある状態で、外乱磁界監視用ホールIC56が出力する電圧Vaが正常動作環境下電圧(V0)を上回る場合には、非正常環境下信号を生成するとともに、ロックバー52をアンロック位置へ変位させない。これにより、さらに車両の走行中にステアリング4の操作が規制されることが抑制される。
(3)ボデー制御部42は、非正常環境下信号を認識すると、ステアリングロックを解除できない旨示す情報を報知部41の制御を通じてユーザに報知する。これにより、ユーザは、ロックバー52が変位しないことを認識することができる。
(4)ロック制御部57は、外乱磁界監視用ホールIC56が出力する電圧Vaが正常動作環境下電圧(V0,Vmax)を上回るか否かの判断を通じて、電動ステアリングロック装置15が正常に動作できるか否かを判断する。ロックバー52とステアリング4との係合状態によって、ロックバー52がロック位置からアンロック位置への変位にかかる時間が異なることが周知である。このため、時間による外乱磁界の有無を判断する場合、ロック制御部は、外乱磁界の影響がなく電動ステアリングロック装置が正常に動作できるにもかかわらず、正常動作を保証できないと判断する懸念がある。その点、本例では、時間ではなく電圧値の比較から電動ステアリングロック装置15が正常に動作できるか否かを判断するので、上述したような懸念が解消される。
(5)ロック制御部57は、外乱磁界監視用ホールIC56が出力する電圧Vaが正常動作環境下電圧(Vth)を上回るか否かの判断を通じて、ロックバー52がロック位置及びアンロック位置及びその中間位置のいずれに位置するかを判断することができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態の外乱磁界監視用ホールIC56に代えて、ロックバー52が正常に動作する場合に飽和電圧Vstを出力する外乱磁界監視用ホールIC56を採用してもよい。この場合、ロック制御部57は、飽和電圧Vstが出力されている時間をカウントするカウンタ57bを備える(図1参照)。また、メモリ57aには正常に動作するときの正常飽和時間が記憶され、当該正常飽和時間と、カウントされた飽和時間との長短を比較して電動ステアリングロック装置15が正常に動作するか否かを判断する。図3に示すように、正常動作するときの正常飽和時間T1とすると、外乱磁界の影響を受ける場合、飽和時間が長くなる。すなわち、ロック制御部57は、カウントされた動作時間と飽和時間T2との比率が、正常動作時の動作時間と飽和時間T1との比率より大きい場合には、電動ステアリングロック装置15の正常動作を保証できないものとして非正常環境下信号を生成する。このように構成した場合でも、車両の走行中にステアリング4の操作が規制されることが抑制される。なお、正常飽和時間が情報値に相当する。
・上記実施形態の外乱磁界監視用ホールIC56に代えて、ロックバー52が正常に動作する場合に飽和電圧Vstを出力する外乱磁界監視用ホールIC56を採用してもよい。この場合、ロック制御部57は、飽和電圧Vstが出力されている時間をカウントするカウンタ57bを備える(図1参照)。また、メモリ57aには正常に動作するときの正常飽和時間が記憶され、当該正常飽和時間と、カウントされた飽和時間との長短を比較して電動ステアリングロック装置15が正常に動作するか否かを判断する。図3に示すように、正常動作するときの正常飽和時間T1とすると、外乱磁界の影響を受ける場合、飽和時間が長くなる。すなわち、ロック制御部57は、カウントされた動作時間と飽和時間T2との比率が、正常動作時の動作時間と飽和時間T1との比率より大きい場合には、電動ステアリングロック装置15の正常動作を保証できないものとして非正常環境下信号を生成する。このように構成した場合でも、車両の走行中にステアリング4の操作が規制されることが抑制される。なお、正常飽和時間が情報値に相当する。
また、このように飽和するタイプのホールICを採用すれば、上記実施形態のように飽和しないタイプと比較して、入力される磁束に対する出力(電圧)、すなわちゲイン(Gain)が大きくなることからロックバー52の電圧に基づく位置検出精度が良い。
・上記実施形態において、外乱磁界監視用ホールIC56を位置検出用のホールICとして機能させてもよい。例えば、図4には、上記実施形態におけるロック側ホールIC55を省略した電動ステアリングロック装置15を示す。この場合でも、ロック制御部57は、外乱磁界監視用ホールIC56が出力する電圧Vaと正常動作環境下電圧(V0,Vth,Vmax)との比較を通じてロックバー52がロック位置に変位したことを認識することができるので、電動ステアリングロック装置15を好適に動作させることができる。
なお、アンロック側ホールIC54、ロック側ホールIC55のどちらを省略してもよいが、車両の走行中にステアリング4の操作が規制されることを抑制するという観点からは、アンロック側ホールIC54を用いてロックバー52がアンロック位置へ変位したことを監視できるようにすることが望ましい。
・上記実施形態において、外乱磁界監視用ホールIC56は、アンロック側ホールIC54とロック側ホールIC55との中間位置に設けられたが、必ずしも中間位置に位置する必要はない。また、上記別例のように、アンロック側ホールIC54、ロック側ホールIC55のどちらかが省略される場合には、その省略された位置に外乱磁界監視用ホールIC56を設けてもよい。
・上記実施形態において、アンロック側ホールIC54、ロック側ホールIC55は、デジタル型のホールICとされたが外乱磁界監視用ホールIC56と同じくアナログ型のホールICであってもよい。
・上記実施形態において、メモリ57aはロック制御部57と別体で設けられてもよい。
・上記実施形態では、外乱磁界監視用ホールIC56の出力するアナログ信号が電圧値である場合について説明したが、電流値等の他の信号であってもよい。
・上記実施形態では、外乱磁界監視用ホールIC56の出力するアナログ信号が電圧値である場合について説明したが、電流値等の他の信号であってもよい。
・上記実施形態において、報知部41は、ボデーユニット14を構成したが、電動ステアリングロック装置15を構成するものであってもよい。すなわち、報知部41は、ロック制御部57によって制御されるものであってもよい。このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
1…電子キーシステム、2…電子キー、3…バス、4…ステアリング、11…車載機、12…通信ユニット、13…駆動ユニット、14…ボデーユニット、15…電動ステアリングロック装置、21…送受信部、22…照合制御部、31…エンジン(外部機器)、32…エンジンスイッチ、33…エンジン制御部、41…報知部、42…ボデー制御部、51…モータ、52…ロックバー、53…磁石、54…アンロック側ホールIC、55…ロック側ホールIC、56…外乱磁界監視用ホールIC、57…ロック制御部、57a…メモリ(記憶部)、57b…カウンタ。
Claims (5)
- ステアリングの回転操作を規制するロック位置とこれを許容するアンロック位置との間を変位するロックバーと、
前記ロックバーに連動する磁石と、
磁束密度に応じた信号を出力する第1及び第2の磁気検出部と、
前記第1及び第2の磁気検出部が出力する信号に基づき、前記ロックバーの変位を制御するとともに前記ロックバーの変位にかかる制御結果を外部機器へ出力するロック制御部とを備え、
前記第1及び第2の磁気検出部のうち少なくとも一方は、磁束密度に比例したアナログ信号を出力するステアリングロック装置において、
前記ロックバーが正常に変位する場合に出力される前記アナログ信号から得られる情報値に対応した正常値が記憶される記憶部を備え、
前記ロック制御部は、前記情報値と前記正常値とが対応しない場合、前記制御結果を前記外部機器へ出力しない電動ステアリングロック装置。 - 請求項1に記載のステアリングロック装置において、
前記ロック制御部は、前記情報値と前記正常値とが対応しない場合、前記ロックバーの変位を開始させない電動ステアリングロック装置。 - 請求項1又は2に記載の電動ステアリングロック装置において、
ユーザの感覚に訴えて報知する報知部を備え、
前記ロック制御部は、前記情報値と前記正常値とが対応しない場合、前記ロックバーを変位させない旨示す情報を前記報知部を通じて報知する電動ステアリングロック装置。 - 請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の電動ステアリングロック装置において、
前記アナログ信号を出力する磁気検出部は、前記ロックバーが正常に変位する場合に出力する前記アナログ信号が飽和しないものであり、
前記正常値は、前記ロックバーが正常に変位する場合に出力される正常時アナログ信号値であって、
前記ロック制御部は、前記磁気検出部から出力されるアナログ信号値が前記正常時アナログ信号値を上回る場合に前記制御結果を前記外部機器へ出力しない電動ステアリングロック装置。 - 請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の電動ステアリングロック装置において、
前記アナログ信号を出力する磁気検出部は、前記ロックバーが正常に変位する場合に出力する前記アナログ信号が飽和するものであり、
前記正常値は、前記アナログ信号が飽和している時間である正常飽和時間であって、
前記ロック制御部は、前記磁気検出部から出力される前記アナログ信号の飽和時間が正常飽和時間よりも長い場合に前記制御結果を前記外部機器へ出力しない電動ステアリングロック装置。
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JP2018052273A (ja) * | 2016-09-28 | 2018-04-05 | 株式会社東海理化電機製作所 | ステアリングロック装置 |
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