JP6479438B2 - X線高電圧装置、x線コンピュータ断層撮影装置、及びx線診断装置 - Google Patents

X線高電圧装置、x線コンピュータ断層撮影装置、及びx線診断装置 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、X線高電圧装置、X線コンピュータ断層撮影装置、及びX線診断装置に関する。
X線診断装置やX線コンピュータ断層撮影装置では、X線を発生するためX線管に40kVから150kVの高電圧が印加される。また、X線管に供給する電力としては30kWから100kWが必要である。そのため、X線診断装置やX線コンピュータ断層撮影装置では大出力のX線高電圧装置が使用されている。
図8は、従来例に係るX線高電圧装置の回路ブロック図である。図8に示すX線高電圧装置においては、インバータの出力が高圧トランスで昇圧され、高圧整流平滑回路で直流にされる。この方式で高電圧に昇圧するためには、高圧トランスの二次巻線の巻数を多くする必要がある。しかしながら、高圧トランスの二次巻線の巻数を多くすると二次巻線間の分布容量が大きくなる。一方、インバータと高圧トランスとに流れる無効電流はインバータの動作周波数に比例して増加する。X線高電圧装置を小型化するためにインバータの動作周波数を高めた場合、過剰な無効電流がインバータや高圧トランスの損失を増大させる虞があるため、大掛かりな冷却機構を必要とする。そのため、インバータの動作周波数を高めてX線高電圧装置を小型化することには限界がある。
高電圧を発生する別の方式としてコッククロフト・ウォルトン回路を使用する方式がある。コッククロフト・ウォルトン回路では、入力の電圧に対して、回路の段数倍の高電圧を得ることができる。インバータの出力をコンデンサとダイオードとで構成されるコッククロフト・ウォルトン回路のみで昇圧する場合、必要な電圧を得るために必要な段数が多くなり実用的ではない。そのため、図9に示すような、高圧トランスとコッククロフト・ウォルトン回路とを組み合わせた回路が考案されている。図9は、高圧トランスとコッククロフト・ウォルトン回路とを組み合わせた回路に関する回路ブロック図である。図9に示す回路にも高圧トランスが含まれるが、高圧トランスのみで昇圧する場合に比べて高圧トランスの二次巻線の巻数を減らすことができる。そのため、二次巻線間の分布容量による無効電流の影響を減らすことができ、インバータの動作周波数を高められるので、X線高電圧装置の小型化が可能になる。
コッククロフト・ウォルトン回路を使用せずに高圧トランスで必要とする高電圧を得る方式として、図10に示すように、複数の高圧トランスと複数の高圧整流平滑回路とを組み合わせ、複数の高圧整流平滑回路を直列に接続し必要な高電圧を得る回路がある。この回路では各高圧トランスで発生する電圧が回路数分の1で済むので、高圧トランスの二次巻線の巻数も回路数分の1に減らすことができる。そのため二次巻線間の分布容量による影響を緩和することができる。
しかし、図9に示すような高圧トランスとコッククロフト・ウォルトン回路とを組み合わせた回路では、回路の性質上、高圧コンデンサの容量が大きくなる。高圧コンデンサの容量の増大に伴い管電圧の立ち上がり時間と立下り時間が長くなり、短時間のX線照射制御ができない。また、管電圧が立ち上がる期間と立ち下がる期間には、X線管から診断に寄与しないエネルギーの低いX線が照射されるため、被検体の被曝量が増えてしまう。
また、図10に示すような複数の高圧トランスと複数の高圧整流平滑回路とを組み合わせた回路では、回路間の特性のばらつきにより、複数の高圧整流平滑回路の間で出力電圧に不均衡が生じてしまう。そのため、X線高電圧装置の出力電圧に関する信頼性が低下してしまう。また、出力電圧の不均衡により異常に高い出力電圧が生じた場合、高圧整流平滑回路が破損する虞がある。破損を防止するために高圧整流平滑回路の特性のばらつきを考慮して、過剰な高出力電圧に耐えうる回路設計をすると高圧整流平滑回路が大きくなってしまう。これは、X線高電圧装置を小型化するという目的に反する。
特開2001−269330号公報
本発明の解決しようとする課題は、小型化を達成しつつ信頼性の高いX線高電圧装置、X線コンピュータ断層撮影装置、及びX線診断装置を提供することにある。
本実施形態に係るX線高電圧装置は、直流電圧を発生する直流電源と、前記直流電圧を交流電圧に変換する複数のインバータと、前記複数のインバータにそれぞれ接続され前記複数のインバータからの交流電圧を昇圧する複数の高圧トランスと、前記複数の高圧トランスにそれぞれ接続され前記複数の高圧トランスからの交流電圧を直流高電圧に変換する複数の整流平滑回路と、前記複数のインバータと前記複数の整流平滑回路との少なくとも一方の出力を検出する検出回路と、前記複数の整流平滑回路からの直流高電圧の電圧値と設定管電圧の電圧値とを略一致させるように、前記検出された出力に応じて前記複数のインバータを個別に制御する制御回路と、を具備し、前記検出回路は、前記出力として、前記複数のインバータの各々の出力電流と、前記複数の整流平滑回路が発生する前記直流高電圧とを検出し、前記制御回路は、前記設定管電圧の電圧値に基づく信号と前記直流高電圧に基づく信号との偏差を示す偏差信号を生成し、前記偏差信号と前記複数のインバータの各々の出力電流に基づく信号との比較に基づいて前記複数のインバータを個別にフィードバック制御する。
本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の構成を示す図 図1のX線高電圧装置の構成を示す図 本実施形態の実施例1に係るX線高電圧装置の回路ブロック図 本実施形態の実施例2に係るX線高電圧装置の回路ブロック図 本実施形態の実施例3に係るX線高電圧装置の回路ブロック図 本実施形態の実施例4に係るX線高電圧装置の回路ブロック図 本実施形態の変形例に係るX線診断装置の構成を示す図 従来例に係るX線高電圧装置の回路ブロック図 従来例に係る高圧トランスとコッククロフト・ウォルトン回路とを組み合わせた回路に関する回路ブロック図 従来例に係る複数の高圧トランスと直列接続された複数の高圧整流平滑回路とを組み合わせた回路に関する回路ブロック図
以下、図面を参照しながら本実施形態に係わるX線高電圧装置、X線コンピュータ断層撮影装置、及びX線診断装置を説明する。
図1は、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、架台10とコンソール30とを備えている。架台10は、円筒形状を有する回転フレーム11を回転軸Z回りに回転可能に支持している。回転フレーム11には、回転軸Zを挟んで対向するようにX線発生部13とX線検出部15とが取り付けられている。回転フレーム11の開口(bore)にはFOV(field of view)が設定される。回転フレーム11の開口内には寝台17が挿入される。寝台17には被検体Sが載置される。回転フレーム11は、回転駆動部19からの動力を受けて回転軸Z回りに一定の角速度で回転する。回転駆動部19は、架台制御部21からの制御に従って回転フレーム11を回転させるための動力を発生する。寝台17は、被検体Sが載置される天板171と天板171を移動自在に支持する天板支持機構173とを有する。例えば、天板支持機構173は、天板171を回転軸Z方向や鉛直方向、水平方向に支持する。天板支持機構173は、寝台駆動部23からの動力を受けて天板171を任意の方向に移動する。寝台駆動部23は、架台制御部21からの制御に従って天板171を任意の方向に移動する。
X線発生部13は、X線管131とX線高電圧装置133とを有する。X線管131は、X線高電圧装置133に接続されている。X線高電圧装置133は、架台制御部21による制御に従いX線管131に高電圧を印加し、フィラメント電流を供給する。X線高電圧装置133は、設定管電圧値と設定管電流値とを維持するようにX線管131に印加する高電圧とX線管131に供給するフィラメント電流とを調節する。
X線検出部15は、X線検出器151とデータ収集回路153とを有する。X線検出器151は、X線管131から発生されたX線を検出する。具体的には、X線検出器151は、二次元湾曲面に配列された複数のX線検出素子を装備する。各X線検出素子は、X線を検出し、検出されたX線の強度に応じた波高値を有する電気信号に変換する。各X線検出素子は、シンチレータと光電変換器とから構成されX線を間接的に電気信号に変換するシンチレータ検出器であっても良いし、X線を直接的に電気信号に変換する半導体検出器であっても良い。
データ収集回路153は、架台制御部21による制御に従い、X線検出器151から電気信号を読み出し、検出されたX線の強度に応じたデジタル値を有する生データをビュー毎に収集する。
架台制御部21は、架台10に搭載された各種機器の制御を統括する。具体的には、架台制御部21は、X線高電圧装置133、データ収集回路153、及び回転駆動部19をビューの切替周期に同期して制御する。具体的には、回転駆動部19は、予め設定された一定の角速度で回転フレーム11を回転する。架台制御部21は、回転フレーム11が一定の微小角度回転する毎にビューを切り替える。架台制御部21は、ビューの切替タイミングに同期してX線高電圧装置133とデータ収集回路153とを制御する。X線高電圧装置133は、ビューの切替タイミングに同期した曝射タイミングでX線管131からX線を発生させる。また、データ収集回路153は、X線検出器151を介して生データをビュー毎に収集する。また、架台制御部21は、後述の入力部41を介したユーザからの入力に従って天板171を移動するように寝台駆動部23を制御する。例えば、架台制御部21による寝台駆動部23に対する制御により、被検体Sの撮像部位がFOV内に含まれるように天板171が位置決めされる。なお、X線高電圧装置133は、データ収集期間中において、X線を連続して発生させても良い。
コンソール30は、データ記憶部31、再構成部33、画像処理部35、I/F部37、表示部39、入力部41、主記憶部43、及びシステム制御部45を備える。
データ記憶部31は、架台10から伝送された生データを記憶するHDD(hard disk drive)やSSD(solid state drive)等の記憶装置である。生データは、由来するX線検出素子のチャンネル番号、列番号、及びビュー番号に関連づけて記憶される。
再構成部33は、データ記憶部31に記憶された生データに基づいて被検体Sに関するCT値の空間分布を表現するCT画像を再構成する。CT画像としては2次元のスライス画像であっても良いし、3次元のボリューム画像であっても良い。画像再構成アルゴリズムとしては、FBP(filtered back projection)法やCBP(convolution back projection)法等に基づく解析学的画像再構成法や、ML−EM(maximum likelihood expectation maximization)法やOS−EM(ordered subset expectation maximization)法、OS−SART(ordered subset simultaneous algebraic reconstruction techniques)法等に基づく統計学的画像再構成法等の既存の画像再構成アルゴリズムが用いられれば良い。
画像処理部35は、CT画像に種々の画像処理を施す。画像処理としては、例えば、ボリュームレンダリングやサーフェスレンダリング、多断面変換処理、画素値投影処理等が挙げられる。
I/F部37は、コンソール30と架台10との間の通信のためのインタフェースである。例えば、I/F部37は、システム制御部45からのX線条件や撮像開始信号や撮像停止信号等を架台10に供給する。
表示部39は、CT画像や撮影計画画面等の種々の情報を表示機器に表示する。表示機器としては、例えば、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等が適宜利用可能である。
入力部41は、入力機器によるユーザからの各種指令や情報入力を受け付ける。入力機器としては、キーボードやマウス、各種スイッチ等が利用可能である。
主記憶部43は、種々の情報を記憶する、HDD(hard disk drive)やSSD(solid state drive)等の記憶装置である。例えば、主記憶部43は、CT画像や撮影プログラム等を記憶する。
システム制御部45は、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の中枢として機能する。システム制御部45は、本実施形態に係る撮影プログラムを主記憶部43から読み出し、当該撮影プログラムに従って各種構成要素を制御する。
以下、本実施形態に係るX線高電圧装置133について詳述する。
図2は、本実施形態に係るX線高電圧装置133の構成を示す図である。図2に示すように、本実施形態に係るX線高電圧装置133は、商用電源50とX線管131とに接続されている。X線高電圧装置133は、商用電源50からの交流電圧を直流高電圧に変換し、X線管131に印加する。具体的には、X線高電圧装置133は、AC/DCコンバータ51、複数の高電圧発生回路53、検出回路55、設定電圧信号生成回路57、及び制御回路59を有する。AC/DCコンバータ51は、商用電源50に接続されている。AC/DCコンバータ51は、商用電源50からの交流電圧を直流電圧に変換する。
図2に示すように、AC/DCコンバータ51の後段は複数の高電圧発生回路53に並列的に接続されている。本実施形態に係る高電圧発生回路53の段数nは、2以上の複数であれば幾つでも良いが、3つ以上であることが望ましい。各高電圧発生回路53は、直列的に接続されたインバータ61と高圧発生器63とを有する。
各インバータ61は、AC/DCコンバータ51からの直流電圧を交流電圧に変換する。具体的には、各インバータ61は、パワー素子と駆動素子とを有する。パワー素子は、AC/DCコンバータ51からの直流電圧を交流電圧に変換するための半導体スイッチング素子を含む。駆動素子は、パワー素子を駆動するための半導体素子である。例えば、駆動素子は、制御回路59からの制御信号に応じたタイミングで半導体スイッチング素子のONとOFFとを切り替える。ONとOFFとの切り替えにより、AC/DCコンバータ51からの直流電圧が交流電圧に変換される。各インバータ61は高圧発生器63に接続されている。
各高圧発生器63は、接続元のインバータ61からの交流電圧を昇圧し、昇圧された交流電圧を整流及び平滑して直流高電圧を発生する。複数の高圧発生器63は互いに直列的に接続、すなわち、カスケード接続される。複数の高圧発生器63のうちの一端の高圧発生器63−1のプラス極がX線管131の陽極に接続される。複数の高圧発生器63のうちの他端の高圧発生器63−nのマイナス極がX線管131の陰極に接続される。
複数の高圧発生器63のカスケード接続によりX線管131の陽極と陰極との間に直流高電圧が印加される。カスケード接続のため、X線管131の両極間に印加される直流高電圧、すなわち、管電圧は、複数の高圧発生器63の各々が発生する電圧の総和に等しい。換言すれば、X線管131の管電圧(後述の設定管電圧)を高圧発生器63の段数で除した値に相当する電圧(二次電圧)が各高圧発生器63から発生される。例えば、陽極接地型のX線管131の場合、高圧発生器63が16(すなわち、nが16)あり、管電圧が140kVであるとすると、各高圧発生器63は、−140kV/16=−8.75kVの電圧を発生する。なお、本実施形態において管電圧は、陰極の電位に対する陽極の電位の差分により規定される。陽極接地型の場合、陽極が接地されているので陽極の電位は0kVであり、陰極の電位は−8.75kV×16=−140kVであるので、陰極の電圧に対する陽極の電位の差分、すなわち、管電圧は、0kV−(−140kV)=140kVとなる。
上記の通り、X線高電圧装置133によりX線管131の陽極と陰極との間に直流高電圧(管電圧)が印加される。また、図示しない経路を介してX線高電圧装置133からフィラメント電流が陰極に供給される。フィラメント電流の供給を受けた陰極は発熱して熱電子を放出する。陽極と陰極との間に印加された直流高電圧(管電圧)により熱電子が加速して陽極のターゲットに衝突しX線が発生される。
複数のインバータ61と複数の高圧発生器63との少なくとも一方には検出回路55が接続されている。検出回路55は、複数のインバータ61と複数の高圧発生器63との少なくとも一方の出力を検出する。検出対象の出力は、具体的には、各インバータ61の電流又は電圧でも良いし、各高圧発生器63の電流や電圧でも良い。検出回路55により検出された出力に応じた信号は、制御回路59に供給される。
設定電圧信号生成回路57は、設定管電圧に基づく各高圧発生器63の出力電圧の電圧値に対する目標値(以下、設定電圧値と呼ぶ)を有する電圧信号を生成する。以下、生成された電圧信号を設定電圧信号と呼ぶことにする。設定電圧信号は、制御回路59に供給される。なお、設定管電圧値は、例えば、予め設定された値でも良いし、入力部41を介してユーザにより指定された値でも良い。なお、ここでの設定電圧値としては正の値を有するものとする。
制御回路59は、複数の高圧発生器63から発生されX線管131に印加される直流高電圧の電圧値を設定管電圧値に略一致させるように、検出回路55により検出された各インバータ61又は各高圧発生器63の出力信号に応じて複数のインバータ61を個別に制御する。このインバータ61の個別制御において制御回路59は、各インバータ61の出力信号をバランスするように各インバータ61を制御する。より詳細には、制御回路59は、検出回路55により検出された各インバータ61又は各高圧発生器63の出力信号に基づく信号と、設定管電圧の電圧値をインバータ61の個数で除した電圧値に基づく設定電圧信号との比較に基づいて複数のインバータ61を個別にフィードバック制御する。この際、制御回路59は、設定電圧信号をそのまま利用しても良いし、高電圧同士の比較が困難な場合、当該出力信号を所定の倍率(例えば、以下の実施例における1/20,000)で降圧した信号を利用しても良い。同様に、制御回路59は、検出回路55により検出された出力信号をそのまま利用しても良いし、当該出力信号を所定の倍率(例えば、以下の実施例の具体例においては1/20,000)で降圧した信号を利用しても良い。あるいは、制御回路59は、検出回路55により検出された各インバータ61又は各高圧発生器63の出力信号にインバータ61の個数を乗じた電圧値に基づく信号と設定管電圧の電圧値に基づく信号との比較に基づいて複数のインバータ61を個別にフィードバック制御しても良い。インバータ61の個別制御により、複数の高圧発生器63により発生されX線管131に印加される直流高電圧(管電圧)の電圧値と設定管電圧値とを略一致させることが可能となる。ここで、インタータ61を制御するとは、半導体スイッチング素子のONとOFFとの切り替えを制御することをいう。
以下、本実施形態に係るX線高電圧装置133の具体例を実施例1、実施例2、実施例3、及び実施例4に分けて説明する。
(実施例1)
実施例1に係る制御回路59は、設定電圧値と各高圧発生器63の出力電圧との比較に基づいて各インバータ61を個別にフィードバック制御する。以下、実施例1について説明する。なお以下の説明において、上記実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、必要な場合にのみ重複説明する。
図3は、実施例1に係るX線高電圧装置133の回路ブロック図である。なお図3においては商用電源50、AC/DCコンバータ51、設定電圧信号生成回路57、及びX線管131の図示を省略している。図3に示すように、X線高電圧装置133は、n個のインバータ61、高圧トランス65、及び高圧整流平滑回路67を有している。各段のインバータ61、高圧トランス65、及び高圧整流平滑回路67は直列的に接続されている。高圧トランス65と高圧整流平滑回路67とは、前述の高圧発生器63を構成する。n個のインバータ61同士、高圧トランス65同士、及び高圧整流平滑回路67同士の回路特性は略同一に設計されている。例えば、高圧トランス65−1から高圧トランス65−nの一次コイル及び二次コイル各々の巻数は同一であり、高圧整流平滑回路67−1から高圧整流平滑回路67−nの形式及び回路定数は略同一である。n個の高圧整流平滑回路67のうちの陽極側の高圧整流平滑回路67−1のプラス極が接地され、図示しないX線管131の陽極に接続されている。n個の高圧整流平滑回路67のうちの陰極側の高圧整流平滑回路67−nのマイナス極がマイナス高圧出力になり、図示しないX線管131の陰極に接続されている。陰極には−HVの高電圧が印加される。
各高圧整流平滑回路67は分圧器551に接続されている。分圧器551は、高圧整流平滑回路67の出力電圧を所定の比率で分圧する。分圧器551により出力された電圧信号を検出個別高圧信号と呼ぶことにする。分圧器551には絶縁信号伝送回路552が接続されている。絶縁信号伝送回路552は、検出個別高圧信号を伝送するための、絶縁された導線を有する電気回路である。絶縁信号伝送回路552は制御回路59に接続されている。絶縁信号伝送回路552は、分圧器551により生成された検出個別高圧信号を制御回路59に伝送する。このように、分圧器551と絶縁信号伝送回路552とは実施例1に係る検出回路55を構成する。実施例1に係る各検出回路55は、上記の構成により、接続元の高圧整流平滑回路67の出力電圧を検出する。
図3に示すように、複数のインバータ61の前段には制御回路59が接続されている。制御回路59は、n個の個別制御回路591を有する。複数の個別制御回路591には、図示しない設定電圧信号生成回路57からの設定電圧値に対応する共通の設定電圧信号が供給される。設定電圧値が各高圧整流平滑回路67の出力電圧の目標値に設定される。各個別制御回路591は、図示しない加え合わせ点を有している。加え合わせ点は、絶縁信号伝送回路552からの検出個別高圧信号と設定電圧信号生成回路57からの設定電圧信号との偏差を算出し、算出された偏差を示す信号を生成する。生成された信号はインバータ61の制御に用いられる。よって、当該信号を制御信号と呼ぶことにする。制御信号は、接続先のインバータ61に対して当該インバータ61の出力値を下げる又は上げることを指示する。検出個別高圧信号が設定電圧信号よりも大きい場合、制御信号は出力値を下げることを指示し、検出個別高圧信号が設定電圧信号よりも小さい場合、制御信号は出力値を上げることを指示する。なお、設定電圧信号と検出個別高圧信号とが同一の尺度を有するように、高圧整流平滑回路67の出力電圧が分圧器551により分圧され、設定管電圧信号が設定電圧信号生成回路57により分圧される。換言すれば、各個別制御回路591は、設定電圧信号を目標値とし、検出個別高圧信号をフィードバック信号とするフィードバック制御を各インバータ61に個別に実行する。設定電圧値は、コンソール30からの設定管電圧値を段数nに応じた比率で除した電圧値に対応する。具体的には、設定電圧値は、設定管電圧値の1/20,000にされる。つまり、設定管電圧値が140kVの場合、設定電圧値は7Vまで降圧される。この場合、検出個別高圧信号は、n/20,000に分圧される。段数nが16の場合、検出個別高圧信号は、−140kV/16*16/20,000*(−1)=7Vとなる。なお、個別制御回路591は、加え合わせ点の他、補償器やPWM等の回路素子を有していても良い。
各インバータ61は、接続先の高圧整流平滑回路67が設定電圧信号に応じた電圧値を有する電圧を発生するように、接続元の個別制御回路591からの制御信号に応じて交流電圧を出力する。上記のように、各インバータ61は、半導体スイッチング素子と駆動素子とを有している。駆動素子は、制御信号に応じたタイミングで半導体スイッチング素子のONとOFFとを切り替えて、AC/DCコンバータ51からの直流電圧を交流電圧に変換する。当該インバータ61の出力値を上げることを指示する制御信号の場合、駆動素子は、ONとOFFとの継続時間を広げ出力信号のパルス幅を広げる。出力値を下げることを指示する制御信号の場合、駆動素子は、ONとOFFとの継続時間を狭め出力信号のパルス幅を狭める。
なお、上記の説明においては、設定電圧値が設定管電圧値の1/nであるとした。しかしながら、設定電圧値が設定管電圧値に等しくても良い。この場合、分圧器551又は絶縁信号伝送回路552の後段において検出個別高電圧信号の出力電圧値をn倍しても良い。
前述の通り、n個のインバータ61同士、高圧トランス65同士、及び高圧整流平滑回路67同士の回路特性にばらつきがある場合であっても、設定電圧信号生成回路57からの共通の設定電圧信号を基準として、インバータ61−1からインバータ61−nの各々の出力信号のパルス幅を各検出個別高圧信号に基づいて調節することにより、高圧整流平滑回路67−1から高圧整流平滑回路67―nの出力電圧の電圧値を、設定管電圧値の−1/nで略一致させることができる。よって、高圧整流平滑回路67−1から高圧整流平滑回路67―nの出力バランスが保たれる。
このように、実施例1においては、設定電圧値が設定管電圧値の1/nに設定され、各高電圧発生回路53の出力電圧が検出回路55により検出され、各個別制御回路591に検出個別高圧信号としてフィードバックされる。各個別制御回路591は、フィードバックされた検出個別高圧電圧と設定電圧値に対応する設定電圧信号との偏差を示す偏差信号に基づいて接続先のインバータ61の出力を調節する。これにより、高電圧発生回路53−1から高電圧発生回路53−nの出力電圧を全て設定管電圧値の−1/nで略一致させることができ、結果的に、X線管131に印加される高電圧(管電圧)の電圧値を設定管電圧値に安定的に略一致させることが可能となる。
(実施例2)
実施例2に係る制御回路59は、設定電圧値と複数の高圧整流平滑回路67から出力されX線管131に印加される出力電圧との偏差を示す偏差信号を生成し、生成された偏差信号と各インバータ61の出力電流との比較に基づいて各インバータ61を個別にフィードバック制御する。以下、実施例2について説明する。なお以下の説明において、上記実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、必要な場合にのみ重複説明する。なお、実施例2に係る設定電圧値は設定管電圧値に等しいものとする。
図4は、実施例2に係るX線高電圧装置133の回路ブロック図である。図4に示すように、両端の高圧整流平滑回路67には分圧器553が接続されている。すなわち、高圧整流平滑回路67−1のプラス極(接地)と高圧整流平滑回路67−nのマイナス極とが分圧器553に接続される。分圧器553は、複数の高圧整流平滑回路67の出力電圧、すなわち、高圧整流平滑回路67−1のプラス極(接地)と高圧整流平滑回路67−nのマイナス極との間の高電圧を検出する。具体的には、分圧器553は、高圧整流平滑回路67−1のプラス極(接地)と高圧整流平滑回路67−nのマイナス極との間の高電圧を分圧する。分圧器553により出力された電圧信号を分圧信号と呼ぶことにする。分圧器553には増幅器554が接続されている。増幅器554は、分圧信号の電圧値を所定の比率で増幅する。増幅後の分圧信号を検出高圧信号と呼ぶことにする。検出高圧信号は制御回路59に含まれる加え合わせ点592に入力される。このように、分圧器553と増幅器554とは、複数の高圧整流平滑回路67から発生されX線管131に印加される高電圧を検出する検出回路55を構成する。なお、加え合わせ点592において高電圧同士の比較(より詳細には、設定高電圧信号と検出高圧信号との比較)が困難な場合、分圧器553において高圧整流平滑回路67−1と高圧整流平滑回路67−nとの間の高電圧を、所定の割合、例えば、1/20,000に降圧しても良い。
一方、各インバータ61には電流検出器555が接続されている。電流検出器555は、接続元のインバータ61の出力電流を検出する。具体的には、電流検出器555としては、カレント・トランスが用いられる。カレント・トランスは、接続元のインバータ61の出力交流電流を自身の巻数に応じた比率で検出する。各電流検出器555はRMS/DC変換回路556に接続される。RMS/DC変換回路556は、電流検出器555からの交流電流を交流電圧に変換する。より詳細には、RMS/DC変換回路556は、交流電流を、当該交流電圧の実効値に相当する電圧値を有する直流電圧に変換する。以下、RMS/DC変換回路556の出力電圧を検出電流信号と呼ぶことにする。検出電流信号は、制御回路49に含まれる個別制御回路593に入力される。このように、電流検出器555とRMS/DC変換回路556とは、各インバータ61の出力電流を検出する検出回路55を構成する。
図4に示すように、複数のインバータ61の前段には制御回路59が接続されている。制御回路59は、設定管電圧値に基づく設定電圧信号とX線管131に印加される直流高電圧に基づく検出高圧信号との偏差を示す偏差信号を生成し、生成された偏差信号と複数のインバータ61の各々の出力電流に基づく検出電流信号との比較に基づいて、複数のインバータ61を個別にフィードバック制御する。具体的には、制御回路59は、加え合わせ点592と複数の個別制御回路593とを有する。加え合わせ点592は、設定電圧信号生成回路57からの設定電圧信号を入力し、増幅器554からの検出高圧信号を入力する。そして加え合わせ点592は、設定電圧信号と検出高圧信号との偏差を算出し、算出された偏差を示す偏差信号を生成する。加え合わせ点592は複数の個別制御回路593に分岐接続されている。偏差信号は、複数の個別制御回路593に分配される。
各個別制御回路593には、加え合わせ点592からの偏差信号が入力され、各RMS/DC変換回路556からの検出電流信号が入力される。各個別制御回路593は、図示しない他の加え合わせ点を有している。各個別制御回路593に含まれる加え合わせ点は、加え合わせ点592からの偏差信号と各RMS/DC変換回路556からの検出電流信号との偏差を算出し、算出された偏差を示す信号を生成する。生成された信号は、インバータ61に対する制御に用いられる。以下、当該信号を制御信号と呼ぶことにする制御信号は、接続先のインバータ61に対して出力値を下げる又は上げることを指示する。検出電流信号が偏差信号よりも大きい場合、制御信号は出力値を下げることを指示し、検出電流信号が偏差信号よりも小さい場合、制御信号は出力値を上げることを指示する。換言すれば、制御回路59は、偏差信号と検出電流信号との偏差をゼロに近づけるように、すなわち、当該偏差の絶対値が減少するように、複数のインバータ61を個別にフィードバック制御する。このように、各個別制御回路593は、設定電圧信号をX線高電圧装置133の出力高電圧の目標値とするとともに偏差信号を各インバータ61の出力電流の目標値とし、検出電流信号をフィードバック信号とするフィードバック制御を各インバータ61に個別に実行する。なお、設定電圧信号、検出電流信号、及び検出高圧信号が同一の尺度を有するように、設定管電圧信号が設定電圧信号生成回路57により分圧され、高圧整流平滑回路67の出力電圧が分圧器553により分圧される。なお、個別制御回路593は、加え合わせ点の他、補償器やPWM等の回路素子を有していても良い。また、加え合わせ点592から出力される偏差信号に対しても補償器やPWM等の回路素子が設けられても良い。
各インバータ61は、接続先の高圧整流平滑回路67が設定電圧信号に応じた電圧値を有する電圧を発生するように、接続元の個別制御回路593からの制御信号に応じて交流電圧を出力する。各インバータ61の駆動素子は、制御信号に応じたタイミングで半導体スイッチング素子のONとOFFとを切り替えて、AC/DCコンバータ51からの直流電圧を交流電圧に変換する。各インバータ61の出力値を上げることを指示する制御信号の場合、駆動素子は、ONとOFFとの継続時間を広げ出力信号のパルス幅を広げる。出力値を下げることを指示する制御信号の場合、駆動素子は、ONとOFFとの継続時間を狭め出力信号のパルス幅を狭める。
前述の通り、n個のインバータ61同士、高圧トランス65同士、及び高圧整流平滑回路67同士の回路特性にばらつきがある場合であっても、設定電圧信号生成回路57からの共通の設定電圧信号を基準として、各RMS/DC回路556からの検出電流信号により各インバータ61の出力信号のパルス幅を調節することにより、高圧整流平滑回路67−1から高圧整流平滑回路67―nの出力電圧の電圧値を、設定管電圧値の−1/nで略一致させることができる。よって、高圧整流平滑回路67−1から高圧整流平滑回路67―nの出力バランスが保たれる。
上記の通り、実施例2に係るX線高電圧装置133は、二重ループのフィードバック系により、複数の高圧整流平滑回路67の出力電圧をバランスさせている。実施例2においては、設定電圧値が設定管電圧値に設定され、各インバータ61、電流検出器555、RMS/DC回路556、及び個別制御回路593を巡る内側のフィードバック・ループにおいては、各インバータ61の出力電流が検出回路55により検出され、各個別制御回路593に検出電流信号として個別にフィードバックされる。また、複数の高圧整流平滑回路67、分圧器553、増幅器554、制御回路59、及び複数のインバータ61を巡る外側のフィードバック・ループにおいては、複数の高圧整流平滑回路67からの直流高電圧が検出高圧信号として検出回路55により検出され、検出高圧信号と設定電圧信号との偏差を示す偏差信号が複数の個別制御回路593に共通にフィードバックされる。各個別制御回路593は、検出電流信号と偏差信号との比較に基づいて接続先のインバータ61の出力を調節する。すなわち、実施例2において各個別制御回路593は、外側のフィードバック・ループにおいて、X線高電圧装置133の出力電圧を制御するとともに、内側のフィードバック・ループにおいて、当該個別制御回路593が属する段のインバータ61の出力電流を個別に調節することができる。各個別制御回路593にフィードバックされる偏差信号は複数の個別制御回路593に亘り同一であるため、高電圧発生回路53−1から高電圧発生回路53−nの出力電圧を全て設定管電圧値の−1/nで精度良く一致させることができ、結果的に、X線管131に印加される高電圧(管電圧)の電圧値を設定管電圧値に安定的に略一致させることが可能となる。
なお実施例2においては、高圧整流平滑回路67−1のプラス極に接続された接地と陰極側の高圧整流平滑回路67−nのマイナス極との間の高電圧を制御回路59にフィードバックするため、実施例1において必要であった絶縁信号伝送回路552が不要となる。そのため、実施例2に係るX線高電圧装置133の回路構成は、実施例1に係るX線高電圧装置133の回路構成に比して小規模となる。
(実施例3)
実施例3は実施例2の変形例である。実施例3に係る制御回路59は、複数の高圧整流平滑回路67から出力されX線管131に印加される出力電圧と各インバータ61の出力電圧とに応じて各インバータ61を個別に制御する。以下、実施例3について説明する。なお以下の説明において、上記実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、必要な場合にのみ重複説明する。なお、実施例3に係る設定電圧値は設定管電圧値に等しいものとする。
図5は、実施例3に係るX線高電圧装置133の回路ブロック図である。図5に示すように、各インバータ61には差動増幅器557が接続されている。差動増幅器557は、インバータ61からの交流の出力電圧を検出する。差動増幅器557にはRMS/DC変換回路556が接続されている。RMS/DC変換回路556は、差動増幅器557からの交流電圧信号を直流電圧信号に変換する。より詳細には、RMS/DC変換回路556は、差動増幅器557からの交流電圧信号を、当該交流電圧信号の実効値に対応する電圧値を有する直流電圧信号に変換する。以下、RMS/DC変換回路556からの直流電圧信号を検出電圧信号と呼ぶことにする。検出電圧信号は制御回路59に入力される。このように、差動増幅器557とRMS/DC変換回路556とは、各インバータ61の出力電圧を検出する検出回路55を構成する。
制御回路59は、設定管電圧値に基づく設定電圧信号とX線管131に印加される直流高電圧に基づく検出高圧信号との偏差を示す偏差信号を生成し、生成された偏差信号と複数のインバータ61の各々の出力電圧に基づく検出電圧信号との比較に基づいて、複数のインバータ61を個別にフィードバック制御する。具体的には、制御回路59は、加え合わせ点592と複数の個別制御回路594とを有する。加え合わせ点592は、実施例2と同様、設定電圧信号と検出高圧信号との偏差を算出し、算出された偏差を示す偏差信号を生成する。偏差信号は、複数の個別制御回路593に分配される。
各個別制御回路594には、加え合わせ点592からの偏差信号が入力され、各RMS/DC変換回路556からの検出電圧信号が入力される。各個別制御回路594は、他の加え合わせ点を有している。各個別制御回路594に含まれる加え合わせ点は、加え合わせ点592からの偏差信号と各RMS/DC変換回路556からの検出電圧信号との偏差を示す信号を生成する。生成された信号は、インバータ61に対する制御に用いられる。以下、当該信号を制御信号と呼ぶことにする。制御信号は、接続先のインバータ61に対して出力値を下げる又は上げることを指示する。検出電圧信号が偏差信号よりも大きい場合、制御信号は出力値を下げることを指示し、検出電圧信号が偏差信号よりも小さい場合、制御信号は出力値を上げることを指示する。換言すれば、制御回路59は、偏差信号と検出電流信号との偏差をゼロに近づけるように、すなわち、当該偏差の絶対値が減少するように、複数のインバータ61を個別にフィードバック制御する。このように、各個別制御回路594は、設定電圧信号をX線高電圧装置133の出力高電圧の目標値とするとともに偏差信号を各インバータ61の出力電圧の目標値とし、検出電圧信号をフィードバック信号とするフィードバック制御を各インバータ61に個別に実行する。なお、設定電圧信号、検出電圧信号、及び検出高圧信号が同一の尺度を有するように、設定管電圧信号が設定電圧信号生成回路57により分圧され、高圧整流平滑回路67の出力電圧が分圧器553により分圧される。なお、個別制御回路591は、加え合わせ点の他、補償器やPWM等の回路素子を有していても良い。また、加え合わせ点592から出力される偏差信号に対しても補償器やPWM等の回路素子が設けられても良い。
各インバータ61は、接続先の高圧整流平滑回路67が設定電圧信号に応じた電圧値を有する電圧を発生するように、接続元の個別制御回路594からの制御信号に応じて交流電圧を出力する。各インバータ61の駆動素子は、制御信号に応じたタイミングで半導体スイッチング素子のONとOFFとを切り替えて、AC/DCコンバータ51からの直流電圧を交流電圧に変換する。各インバータ61の出力値を上げることを指示する制御信号の場合、駆動素子は、ONとOFFとの継続時間を広げ出力信号のパルス幅を広げる。出力値を下げることを指示する制御信号の場合、駆動素子は、ONとOFFとの継続時間を狭め出力信号のパルス幅を狭める。
前述の通り、n個のインバータ61同士、高圧トランス65同士、及び高圧整流平滑回路67同士の回路特性にばらつきがある場合であっても、設定電圧信号生成回路57からの共通の設定電圧信号を基準として、各RMS/DC回路556からの検出電圧信号により各インバータ61の出力信号のパルス幅を調節することにより、高圧整流平滑回路67−1から高圧整流平滑回路67―nの出力電圧の電圧値を、設定管電圧値の−1/nで略一致させることができる。よって、高圧整流平滑回路67−1から高圧整流平滑回路67―nの出力バランスが保たれる。
上記の通り、実施例3に係るX線高電圧装置133は、二重ループのフィードバック系により、複数の高圧整流平滑回路67の出力電圧をバランスさせている。実施例3においては、設定電圧値が設定管電圧値に設定され、各インバータ61、差動増幅器557、RMS/DC回路556、及び個別制御回路594を巡る内側のフィードバック・ループにおいては、各インバータ61の出力電圧が検出回路55により検出され、各個別制御回路593に検出電圧信号として個別にフィードバックされる。また、複数のインバータ61、複数の高圧整流平滑回路67、分圧器553、増幅器554、加え合わせ点592、及び複数の個別制御回路594を巡る外側のフィードバック・ループにおいては、複数の高圧整流平滑回路67からの直流高電圧が検出高圧信号として検出回路55により検出され、検出高圧信号と設定電圧信号との偏差を示す偏差信号が複数の個別制御回路594に共通にフィードバックされる。各個別制御回路594は、検出電圧信号と偏差信号との比較に基づいて接続先のインバータ61の出力を調節する。すなわち、実施例3において各個別制御回路594は、外側のフィードバック・ループにおいて、X線高電圧装置133の出力電圧を制御するとともに、内側のフィードバック・ループにおいて、当該個別制御回路594が属する段のインバータ61の出力電圧を個別に調節することができる。各個別制御回路594にフィードバックされる偏差信号は複数の個別制御回路594に亘り同一であるため、高電圧発生回路53−1から高電圧発生回路53−nの出力電圧を全て設定管電圧値の−1/nで精度良く一致させることができ、結果的に、X線管131に印加される高電圧(管電圧)の電圧値を設定管電圧値に安定的に略一致させることが可能となる。
(実施例4)
実施例3は実施例2の変形例である。実施例4に係る検出回路55は、インバータ61の出力電圧として、インバータ61により高圧トランス65の補助巻線に誘導された電圧を検出する。なお以下の説明において、上記実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、必要な場合にのみ重複説明する。なお、実施例4に係る設定電圧値は設定管電圧値に等しいものとする。
図6は、実施例4に係るX線高電圧装置133の回路ブロック図である。図6に示すように、各インバータ61には補助巻線558が接続されている。補助巻線558は、高圧トランス65の鉄心651に隣接して設けられる。補助巻線558は、RMS/DC変換回路556に接続されている。インバータ61が高圧トランス65を駆動すると、高圧トランス65に含まれる鉄心651に磁場が発生し、発生された磁場により補助巻線558に交流の誘導電圧信号が発生する。誘導電圧信号はRMS/DC変換回路556に供給される。RMS/DC変換回路556は、補助巻線558からの交流誘導電圧信号を直流電圧信号に変換する。より詳細には、RMS/DC変換回路556は、補助巻線558からの交流誘導電圧信号を、当該交流誘導電圧信号の実効値に対応する電圧値を有する直流電圧信号に変換する。以下、RMS/DC変換回路556からの直流電圧信号を検出電圧信号と呼ぶことにする。検出電圧信号は個別制御回路595に入力される。
各個別制御回路595には、実施例3の個別制御回路594と同様、加え合わせ点592からの偏差信号と各RMS/DC変換回路556からの検出電圧信号との偏差を算出し、算出された偏差を示す制御信号を生成する。
各インバータ61は、実施例3と同様、接続先の高圧整流平滑回路67が設定電圧信号に応じた電圧値を有する電圧を発生するように、接続元の個別制御回路595からの制御信号に応じて交流電圧を出力する。
上記の通り、実施例4に係るX線高電圧装置133は、二重ループのフィードバック系により、複数の高圧整流平滑回路67の出力電圧をバランスさせている。各インバータ61、補助巻線558、RMS/DC回路556、及び個別制御回路595を巡る内側のフィードバック・ループは、インバータ61の出力電圧を制御する。複数のインバータ61、複数の高圧整流平滑回路67、分圧器553、増幅器554、加え合わせ点592、及び複数の個別制御回路595を巡る外側のフィードバック・ループは、実施例3と同様、X線高電圧装置133の出力電圧を制御する。上記の通り、内側のフィードバック・ループの設定値は、各インバータ61と共に偏差信号で同一値であるため、複数の高圧整流平滑回路67の出力電圧をバランスさせることができる。
上記の通り、実施例4に係るX線高電圧装置133は、二重ループのフィードバック系により、複数の高圧整流平滑回路67の出力電圧をバランスさせている。実施例4においては、設定電圧値が設定管電圧値に設定され、各インバータ61、補助巻線558、RMS/DC回路556、及び個別制御回路595を巡る内側のフィードバック・ループにおいては、各インバータ61の出力電圧が検出回路55により検出され、各個別制御回路595に検出電圧信号として個別にフィードバックされる。また、実施例3と同様の外側のフィードバック・ループにおいては、複数の高圧整流平滑回路67からの直流高電圧が検出高圧信号として検出回路55により検出され、検出高圧信号と設定電圧信号との偏差を示す偏差信号が複数の個別制御回路595に共通にフィードバックされる。各個別制御回路595は、検出電圧信号と偏差信号との比較に基づいて接続先のインバータ61の出力を調節する。すなわち、実施例4において各個別制御回路595は、実施例3と同様に、外側のフィードバック・ループにおいて、X線高電圧装置133の出力電圧を制御するとともに、内側のフィードバック・ループにおいて、当該個別制御回路595が属する段のインバータ61の出力電圧を個別に調節することができる。各個別制御回路595にフィードバックされる偏差信号は複数の個別制御回路595に亘り同一であるため、高電圧発生回路53−1から高電圧発生回路53−nの出力電圧を全て設定管電圧値の−1/nで精度良く一致させることができ、結果的に、X線管131に印加される高電圧(管電圧)の電圧値を設定管電圧値に安定的に略一致させることが可能となる。
また、実施例4に係るX線高電圧装置133は、実施例3に係るX線高電圧装置133の差動増幅器を補助巻線に置き換えた構成を有しており、実施例3に係るX線高電圧装置133に比して回路構成が簡易である。また、実施例4に係るX線高電圧装置133は、実施例3に係るX線高電圧装置133に比してインバータ61の出力電圧を容易に絶縁することができる。
以上で本実施形態に係るX線高電圧装置133の具体例についての説明を終了する。
上記の実施形態に係るX線高電圧装置133は、陽極接地型のX線管131に印加する高電圧を発生するための装置であるとした。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。例えば、本実施形態に係るX線高電圧装置133は、中性点接地型あるいは陰極接地型のX線管131に印加する高電圧を発生するための装置であっても良い。
また、上記の説明においてX線コンピュータ断層撮影装置は、いわゆる第3世代であるとした。すなわち、X線コンピュータ断層撮影装置は、X線管131とX線検出器151とが1体となって被検体Sの周囲を回転する回転/回転型(ROTATE/ROTATE―TYPE)であるとした。しかしながら、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、それのみに限定されない。例えば、X線コンピュータ断層撮影装置は、リング状に配列された多数のX線検出素子が固定され、X線管131のみが被検体の周囲を回転する固定/回転型(STATIONARY/ROTATE―TYPE)でも良い。
また、上記の実施例1、実施例2,実施例3、及び実施例4に係るX線高電圧装置133の回路構成は一例であり、本実施形態に係るX線高電圧装置133は上記実施例に示す回路構成のみに限定されない。実施例1、実施例2,実施例3、及び実施例4に示す回路構成要素を互いに入替たり、回路構成要素を一部削除しても良い。例えば、本実施形態において個別制御回路591、個別制御回路593、個別制御回路594、個別制御回路595は、インバータ61とは機械的別個の構成要素であるとしたが、インバータ61に含まれても良い。
(変形例)
上記の実施形態においてX線高電圧装置133は、X線コンピュータ断層撮影装置に設けられるとした。しかしながら、本実施形態に係るX線高電圧装置133は、X線診断装置に設けられても良い。以下、本実施形態の変形例について説明する。なお以下の説明において上記実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、必要な場合にのみ重複説明する。
図7は、本実施形態の変形例に係るX線診断装置の構成を示す図である。図7に示すように、変形例に係るX線診断装置は、撮影台100とコンソール300とを有している。撮影台100は、例えば、C形状を有するアーム110を有している。アーム110は、互いに向き合うように配置されたX線管131とX線検出器155とを回転軸Z回りに回転可能に支持している。アーム110は、回転駆動部190から動力を受けて回転軸Z回りに一定の角速度で回転する。回転駆動部190は、撮影台制御部210からの駆動信号に従ってアーム110を回転させるための動力を発生する。
X線管131にはX線高電圧装置133が接続されている。X線高電圧装置133は、撮影台制御部210による制御に従いX線管131に高電圧を印加し、フィラメント電流を供給する。X線高電圧装置133は、設定管電圧値と設定管電流値とを維持するようにX線管131に印加する高電圧とX線管131に供給するフィラメント電流とを調節する。
X線検出器155は、二次元平面に配列された複数のX線検出画素を有する。各X線検出画素は、X線を検出し、検出されたX線の強度に応じた波高値を有する電気信号に変換する。各X線検出素子としては、例えば、X線を直接的に電気信号に変換する半導体検出器が用いられると良い。
X線検出器155にはデータ収集回路157が接続されている。データ収集回路157は、撮影台制御部210による制御に従い、X線検出器155から電気信号を読み出し、検出されたX線の強度に応じたデジタル値を有する画像データを撮影角度毎に収集する。なお、撮影角度とは、Cアーム110の回転軸Z回りの角度を意味する。
撮影台制御部210は、コンソール300内のシステム制御部45による指示に従って、撮影台100に含まれる各種機器の制御を統括する。例えば、撮影台制御部210は、回転駆動部190、X線高電圧装置133、及びデータ収集回路157を制御する。具体的には、撮影台制御部210は、入力部41を介したユーザからの指示等に従いCアーム110を所定の位置に移動するように回転駆動部190を制御する。撮影台制御部210は、既定のX線条件に応じたX線がX線管131から発生されるようにX線高電圧装置133を制御する。架台制御部21は、X線管131からのX線の曝射タイミングに同期して画像データを収集するようにデータ収集回路157を制御する。
コンソール300は、画像補正部47、画像処理部35、I/F部37、表示部39、入力部41、主記憶部43、及びシステム制御部45を有する。I/F部37は、コンソール300と撮影台100との間の通信のためのインタフェースである。画像補正部47は、データ収集回路157からの画像データに座標変換やログ圧縮、散乱線補正等の各種補正処理を施す。画像処理部35は、画像データに各種の画像処理を施す。表示部39は画像データ等を表示機器に表示する。入力部41は、入力機器を介してユーザからの指示を入力する。主記憶部43は、各種データを記憶する記憶装置である。システム制御部45は、変形例に係るX線診断装置の中枢として機能する。
よって、本実施形態に係るX線高電圧装置133は、X線コンピュータ断層撮影装置だけでなくX線診断装置にも適用可能である。
以上で本実施形態の変形例についての説明を終了する。
なお、上記の実施形態においてX線コンピュータ断層撮影装置とX線診断装置とはX線スペクトラムのエネルギー積分値のデータを収集する電流積分方式であるとした。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。すなわち、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置とX線診断装置とはX線スペクトラムに含まれるエネルギー帯域毎のデータを収集するフォトンカウンティング方式であっても良い。
上記の通り、本実施形態に係るX線高電圧装置133は、AC/DCコンバータ51、複数のインバータ61、複数の高圧トランス65、及び複数の高圧整流平滑回路67を有する。AC/DCコンバータ51は、直流電圧を発生する。複数のインバータ61は、AC/DCコンバータ51からの直流電圧を交流電圧に変換する。複数の高圧トランス65は、複数のインバータ61にそれぞれ接続され当該複数のインバータ61からの交流電圧を昇圧する。複数の高圧整流平滑回路67は、複数の高圧トランス65にそれぞれ接続され複数の高圧トランス65からの交流電圧を直流高電圧に変換する。複数の高圧整流平滑回路67は、直列的に接続されている。検出回路55は、複数のインバータ61と複数の高圧整流平滑回路67との少なくとも一方の出力を検出する。制御回路59は、複数の高圧整流平滑回路67からの直流高電圧の電圧値と設定管電圧の電圧値とを略一致させるように、検出回路55により検出された出力に応じて複数のインバータ61を個別に制御する。
上記の構成の通り、本実施形態に係るX線高電圧装置133は、高圧トランスの二次巻線の分布容量の増大を抑制するため、複数の高電圧発生回路53を含む多段構成を有している。本実施形態に係るX線高電圧装置133は、このような多段構成において、複数のインバータ61と複数の高圧整流平滑回路67との少なくとも一方の出力を検出し、検出された出力に応じて複数のインバータ61を個別にフィードバック制御する。これにより、各高電圧発生回路53の出力電圧の電圧値を略一致させることができ、ひいては、設定管電圧に略一致する直流高電圧をX線管131に安定的に印加することができる。よって、出力電圧のアンバランスを加味した過剰な耐圧マージンを高圧整流平滑回路67等に要求する必要がなくなるので、インバータ61の動作周波数を高めつつ、小型で信頼性の高いX線高電圧装置133を提供することができる。
また、コッククロフト・ウォルトン回路を採用するX線高電圧装置に比して、本実施形態に係るX線高電圧装置133は、高圧コンデンサの容量を低減できるため、管電圧の立ち上がりと立ち下がり時における不要な被曝を抑制することができる。
かくして、本実施形態によれば、小型化を達成しつつ信頼性の高いX線高電圧装置、X線コンピュータ断層撮影装置、及びX線診断装置を提供することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…架台、11…回転フレーム、13…X線発生部、15…X線検出部、17…天板、19…回転駆動部、21…架台制御部、30…コンソール、31…データ記憶部、33…再構成部、35…画像処理部、37…I/F部、39…表示部、41…入力部、43…主記憶部、45…システム制御部、51…AC/DCコンバータ、53…高電圧発生回路、55…検出回路、57…設定電圧信号生成回路、59…制御回路、61…インバータ、63…高圧発生器、65…高圧トランス、65…高圧整流平滑回路、131…X線管、133…X線高電圧装置、151…X線検出器、153…データ収集回路、155…X線検出器、157…データ収集回路。

Claims (9)

  1. 直流電圧を発生する直流電源と、
    前記直流電圧を交流電圧に変換する複数のインバータと、
    前記複数のインバータにそれぞれ接続され前記複数のインバータからの交流電圧を昇圧する複数の高圧トランスと、
    前記複数の高圧トランスにそれぞれ接続され前記複数の高圧トランスからの交流電圧を直流高電圧に変換する複数の整流平滑回路と、
    前記複数のインバータと前記複数の整流平滑回路との少なくとも一方の出力を検出する検出回路と、
    前記複数の整流平滑回路からの直流高電圧の電圧値と設定管電圧の電圧値とを略一致させるように、前記検出された出力に応じて前記複数のインバータを個別に制御する制御回路と、
    を具備するX線高電圧装置であって、
    前記検出回路は、前記出力として、前記複数のインバータの各々の出力電流と、前記複数の整流平滑回路が発生する前記直流高電圧とを検出し、
    前記制御回路は、前記設定管電圧の電圧値に基づく信号と前記直流高電圧に基づく信号との偏差を示す偏差信号を生成し、前記偏差信号と前記複数のインバータの各々の出力電流に基づく信号との比較に基づいて前記複数のインバータを個別にフィードバック制御する、
    X線高電圧装置。
  2. 前記制御回路は、前記偏差信号と前記複数のインバータの各々の出力電流に基づく信号との偏差をゼロに近づけるように制御する、請求項記載のX線高電圧装置。
  3. 直流電圧を発生する直流電源と、
    前記直流電圧を交流電圧に変換する複数のインバータと、
    前記複数のインバータにそれぞれ接続され前記複数のインバータからの交流電圧を昇圧する複数の高圧トランスと、
    前記複数の高圧トランスにそれぞれ接続され前記複数の高圧トランスからの交流電圧を直流高電圧に変換する複数の整流平滑回路と、
    前記複数のインバータと前記複数の整流平滑回路との少なくとも一方の出力を検出する検出回路と、
    前記複数の整流平滑回路からの直流高電圧の電圧値と設定管電圧の電圧値とを略一致させるように、前記検出された出力に応じて前記複数のインバータを個別に制御する制御回路と、
    を具備するX線高電圧装置であって、
    前記検出回路は、前記複数のインバータの各々の出力電圧と、前記複数の整流平滑回路が発生する前記直流高電圧とを検出し、
    前記制御回路は、前記設定管電圧の電圧値に基づく信号と前記直流高電圧に基づく信号との偏差を示す偏差信号を生成し、前記偏差信号と前記複数のインバータの各々の出力電圧に基づく信号との比較に基づいて前記複数のインバータを個別にフィードバック制御する、
    X線高電圧装置。
  4. 前記制御回路は、前記偏差信号と前記複数のインバータの各々の出力電圧に基づく信号との偏差をゼロに近づけるように制御する、請求項記載のX線高電圧装置。
  5. 前記検出回路は、前記複数の高圧トランスにそれぞれ設けられた複数の補助巻線への前記複数のインバータからの誘導電圧を前記出力電圧として検出する、請求項に記載のX線高電圧装置。
  6. X線を発生するX線管と、
    前記X線管から発生されたX線を検出するX線検出器と、
    前記X線管に印加される直流高電圧を発生するX線高電圧装置と、
    前記X線検出器により検出されたX線に応じた生データをビュー毎に収集するデータ収集部と、
    を具備するX線コンピュータ断層撮影装置であって、
    前記X線高電圧装置は、
    直流電圧を発生する直流電源と、
    前記直流電圧を交流電圧に変換する複数のインバータと、
    前記複数のインバータにそれぞれ接続され前記複数のインバータからの交流電圧を昇圧する複数の高圧トランスと、
    前記複数の高圧トランスにそれぞれ接続され前記複数の高圧トランスからの交流電圧を直流高電圧に変換する複数の整流平滑回路と、
    前記複数のインバータと前記複数の整流平滑回路との少なくとも一方の出力を検出する検出回路と、
    前記複数の整流平滑回路からの直流高電圧の電圧値と設定管電圧の電圧値とを略一致させるように、前記検出された出力に応じて前記複数のインバータを個別に制御する制御回路と、を有し、
    前記検出回路は、前記出力として、前記複数のインバータの各々の出力電流と、前記複数の整流平滑回路が発生する前記直流高電圧とを検出し、
    前記制御回路は、前記設定管電圧の電圧値に基づく信号と前記直流高電圧に基づく信号との偏差を示す偏差信号を生成し、前記偏差信号と前記複数のインバータの各々の出力電流に基づく信号との比較に基づいて前記複数のインバータを個別にフィードバック制御する、
    X線コンピュータ断層撮影装置。
  7. X線を発生するX線管と、
    前記X線管から発生されたX線を検出するX線検出器と、
    前記X線管に印加される直流高電圧を発生するX線高電圧装置と、
    前記X線検出器により検出されたX線に応じた生データをビュー毎に収集するデータ収集部と、
    を具備するX線コンピュータ断層撮影装置であって、
    前記X線高電圧装置は、
    直流電圧を発生する直流電源と、
    前記直流電圧を交流電圧に変換する複数のインバータと、
    前記複数のインバータにそれぞれ接続され前記複数のインバータからの交流電圧を昇圧する複数の高圧トランスと、
    前記複数の高圧トランスにそれぞれ接続され前記複数の高圧トランスからの交流電圧を直流高電圧に変換する複数の整流平滑回路と、
    前記複数のインバータと前記複数の整流平滑回路との少なくとも一方の出力を検出する検出回路と、
    前記複数の整流平滑回路からの直流高電圧の電圧値と設定管電圧の電圧値とを略一致させるように、前記検出された出力に応じて前記複数のインバータを個別に制御する制御回路と、を有し、
    前記検出回路は、前記複数のインバータの各々の出力電圧と、前記複数の整流平滑回路が発生する前記直流高電圧とを検出し、
    前記制御回路は、前記設定管電圧の電圧値に基づく信号と前記直流高電圧に基づく信号との偏差を示す偏差信号を生成し、前記偏差信号と前記複数のインバータの各々の出力電圧に基づく信号との比較に基づいて前記複数のインバータを個別にフィードバック制御する、
    X線コンピュータ断層撮影装置。
  8. X線を発生するX線管と、
    前記X線管から発生されたX線を検出するX線検出器と、
    前記X線管に印加される直流高電圧を発生するX線高電圧装置と、
    前記X線検出器により検出されたX線に応じた画像データを収集するデータ収集部と、
    を具備するX線診断装置であって、
    前記X線高電圧装置は、
    直流電圧を発生する直流電源と、
    前記直流電圧を交流電圧に変換する複数のインバータと、
    前記複数のインバータにそれぞれ接続され前記複数のインバータからの交流電圧を昇圧する複数の高圧トランスと、
    前記複数の高圧トランスにそれぞれ接続され前記複数の高圧トランスからの交流電圧を直流高電圧に変換する複数の整流平滑回路と、
    前記複数のインバータと前記複数の整流平滑回路との少なくとも一方の出力を検出する検出回路と、
    前記複数の整流平滑回路からの直流高電圧の電圧値と設定管電圧の電圧値とを略一致させるように、前記検出された出力に応じて前記複数のインバータを個別に制御する制御回路とを有し
    前記検出回路は、前記出力として、前記複数のインバータの各々の出力電流と、前記複数の整流平滑回路が発生する前記直流高電圧とを検出し、
    前記制御回路は、前記設定管電圧の電圧値に基づく信号と前記直流高電圧に基づく信号との偏差を示す偏差信号を生成し、前記偏差信号と前記複数のインバータの各々の出力電流に基づく信号との比較に基づいて前記複数のインバータを個別にフィードバック制御する、
    X線診断装置。
  9. X線を発生するX線管と、
    前記X線管から発生されたX線を検出するX線検出器と、
    前記X線管に印加される直流高電圧を発生するX線高電圧装置と、
    前記X線検出器により検出されたX線に応じた画像データを収集するデータ収集部と、
    を具備するX線診断装置であって、
    前記X線高電圧装置は、
    直流電圧を発生する直流電源と、
    前記直流電圧を交流電圧に変換する複数のインバータと、
    前記複数のインバータにそれぞれ接続され前記複数のインバータからの交流電圧を昇圧する複数の高圧トランスと、
    前記複数の高圧トランスにそれぞれ接続され前記複数の高圧トランスからの交流電圧を直流高電圧に変換する複数の整流平滑回路と、
    前記複数のインバータと前記複数の整流平滑回路との少なくとも一方の出力を検出する検出回路と、
    前記複数の整流平滑回路からの直流高電圧の電圧値と設定管電圧の電圧値とを略一致させるように、前記検出された出力に応じて前記複数のインバータを個別に制御する制御回路とを有し
    前記検出回路は、前記複数のインバータの各々の出力電圧と、前記複数の整流平滑回路が発生する前記直流高電圧とを検出し、
    前記制御回路は、前記設定管電圧の電圧値に基づく信号と前記直流高電圧に基づく信号との偏差を示す偏差信号を生成し、前記偏差信号と前記複数のインバータの各々の出力電圧に基づく信号との比較に基づいて前記複数のインバータを個別にフィードバック制御する、
    X線診断装置。
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