JP6478164B2 - 取水用除塵装置及び水力発電装置 - Google Patents

取水用除塵装置及び水力発電装置 Download PDF

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Description

本発明は、水路に設けられた取水口の上流側に取り付けられて、該取水口から流入する水に塵が混入することを防ぐための取水用除塵装置及び該取水用除塵装置を利用した水力発電装置、並びに該取水用除塵装置を用いた取水方法に関する。
水流によって発電機を駆動して電力を得る水力発電装置としては、これまでに各種のものが提案されている。この種の水力発電装置においては、取水を行う水路等を流れる落ち葉やゴミ等の塵が発電機に流れ込まないように、取水口において除塵を行うことが肝要である。取水口において除塵を行う取水用除塵装置としては、メッシュ状のスクリーン材で取水口を覆うものが一般的である。しかし、この種の取水用除塵装置にあっては、使用するうちに、上記の塵等によってスクリーン材が目詰まりしてしまい、所望の水量を取水できなくなるという欠点があった。このため、スクリーン材を数日おきに清掃する必要があった。したがって、メンテナンスを定期的に行わないと、安定して発電できなくなるという問題があった。
このような実情に鑑みて、本願発明者らは、これまでに、スクリーン材の目詰まりを防止することを目的とした取水用除塵装置を提案した(特許文献1)。同文献に記載の取水用除塵装置は、同文献の図1等に示すように、取水口41の上流側に位置する領域をスクリーン材12で籠状に囲う除塵ボックス10と、除塵ボックス10におけるスクリーン材12の内面に対して水路の流れ方向に所定間隔を隔てて固定された複数枚の案内板20とを備えたものとなっている。それぞれの案内板20は、同文献の図2等に示されるように、水路の下流側となる側(y軸正側)をスクリーン材12の内面に固定され、水路の上流側となる側(y軸負側)が自由端とされて、スクリーン材12の内面に対して内側に傾斜するように設けられている。これにより、塵がスクリーン材12に付着しにくくなることが確認された。この現象が生じる理由は定かではないが、案内板20を傾斜して設けたことにより、同文献の図3における矢印Bで示されるように、スクリーン材12の外面付近に、除塵ボックス10の内側から外側へ向かう水の流れが発生するようになり、これにより塵がスクリーン材12に付着しにくくなったと考えられる。
しかし、特許文献1に記載の取水用除塵装置は、これをサイフォン式の水力発電装置で使用する場合(取水口41よりも下流側の流路に落差を設ける場合)に、除塵ボックス10内が陰圧状態になりやすいという問題があった。というのも、取水口41の下流に落差を設けた場合には、取水口41に周囲の水を吸引する吸引力が発生するため、スクリーン材12の一部に塵が付着する等して除塵ボックス10内への水の流入速度が低下し、取水口41の吸引力に追い付かなくなると、除塵ボックス10内の水圧が低下するからである。除塵ボックス10内が陰圧状態になると、取水口41から適切な水量を取水することができなくなってしまう。また、スクリーン材12に塵が付着しやすくなるとともに、一旦付着した塵がはがれにくくなるため、除塵ボックス10内がより一層陰圧状態になりやすくなってしまう。除塵ボックス10内が陰圧の状態が続くと、本願図面の図1に示すように、除塵ボックス10が変形してしまうこともあった。
特開2013−119744号公報
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、除塵ボックスが変形しにくく、メンテナンスをしなくても長期間に亘って安定して取水することのできる取水用除塵装置を提供するものである。また、これらの取水用除塵装置を利用した水力発電装置を提供することも本発明の目的である。さらに、これらの取水用除塵装置を用いた取水方法を提供することも本発明の目的である。
上記課題は、
水路に設けられた取水口から上流側に位置する領域をメッシュ状のスクリーン材で囲って取水口から流入する水に塵が混入しないようにするための除塵ボックスを備えた取水用除塵装置であって、
除塵ボックスは、
その底面を為す底面用スクリーン材と、底面用スクリーン材の右縁及び左縁からそれぞれ傾斜した状態に配された右傾斜面用スクリーン材及び左傾斜面用スクリーン材とで形成された部分を有し、
当該部分の水路の流れに垂直な断面が三角形状を為すように形成された
ことを特徴とする取水用除塵装置
を提供することによって解決される。
これにより、除塵ボックスが変形しにくく、メンテナンスをしなくても長期間に亘って安定して取水することのできる取水用除塵装置を提供することが可能になる。というのも、除塵ボックスの一部を断面三角形状に形成したことにより、除塵ボックスの剛性を高めることができるからである。加えて、除塵ボックスにおける断面三角状に形成された部分の頂部(右傾斜面用スクリーン材と左傾斜面用スクリーン材とで形成される角部付近)を水路の水面から露出させやすくなり、除塵ボックス内に空気を出入りさせて除塵ボックス内が陰圧になることを防ぐこともできる。除塵ボックスは、例えば断面矩形状等とした場合でもその一部を水路の水面から露出させることはできるが、その場合、水路の水位が変化したとしても除塵ボックスの一部が水面から露出し続けるようにするためには、除塵ボックスを大きく形成する必要があり、余分なコストがかかることに加えて、除塵ボックスの強度が低下する虞もある。この点、除塵ボックスを断面三角形状とすると、除塵ボックスをコンパクトにしながらも除塵ボックスの高さを確保することができ、水路の水位が変化したとしても除塵ボックスの一部を水路の水面から露出させ続けることができる。
ここで、「右傾斜面用スクリーン材」や「左傾斜面用スクリーン材」における「右」や「左」という語句は、本発明の取水用除塵装置を水路に設置した際に、水路の上流側となる側から下流側となる側に向かって右側を右、左側を左として使用している。以下において、「右」や「左」という語句を使用する場合も、特に断りのない限り同様とする。
本発明の取水用除塵装置においては、除塵ボックスを、水路の上流側となる部分から下流側となる部分に向かって上記断面の寸法が大きくなる三角錘状に形成すると好ましい。加えて、少なくとも右傾斜面用スクリーン材及び左傾斜面用スクリーン材の内面に対して、水の流れを案内するための案内板を複数枚ずつ固定し、それぞれの案内板は、その一端側でスクリーン材の内面に固定し、その他端側を自由端として、その一端側が水路の下流側を向くように、スクリーン材の内面におけるその案内板が固定された箇所に対して内側に傾斜して設けるようにすると好ましい。
これにより、右傾斜面用スクリーン材及び左傾斜面用スクリーン材に塵を付着しにくくすることができる。というのも、除塵ボックスを上記のような三角錘状とすると、当該三角錐における水路の上流側に配される頂点部分にぶつかって左右に分かれた水流が、右傾斜面用スクリーン材及び左傾斜面用スクリーン材の外面に沿って流れやすくなる。この流れが案内板によって案内されることにより、右傾斜面用スクリーン材及び左傾斜面用スクリーン材の外面付近に、除塵ボックスの内側から外側へ向かう水の流れ(以下において、「離反流」と表記することがある。)が生じ、スクリーン材に塵が付着しにくくすることができるからである。また、除塵ボックスを三角錘状とすると、除塵ボックスを形成する面の数を抑えることができ、除塵ボックスの強度をより高めることもできる。
本発明の取水用除塵装置において、スクリーン材の内面に固定される案内板の配置方法は特に限定されないが、右傾斜面用スクリーン材及び左傾斜面用スクリーン材のそれぞれの内面に対して、複数枚の案内板を、水路の流れに沿う方向と水路の流れに垂直な方向のいずれにも2枚以上ずつ並ぶように固定すると好ましい。これにより、スクリーン材に塵をより付着しにくくすることができる。というのも、本願発明者らの見出したところによると、特許文献1に記載の取水用除塵装置のように、それぞれのスクリーン材において水路の流れに沿う方向のみに案内板が並ぶようにした場合には、それぞれの案内板の隙間に、除塵ボックスの外から中に向かって水が定常的に通過する「みずみち」が形成されてしまい、みずみちとなる箇所のスクリーン材に塵が付着しやすくなってしまっていた(スクリーン材の外面に、塵が縞状に付着しやすい状態となっていた)ところ、案内板を水路の流れに垂直な方向にも複数枚並ぶように配置すると、それぞれの案内板の周囲の水の流れが定常的になりすぎないようにすることができ、上記のみずみちの形成を阻害して、スクリーン材に塵が付着しにくくすることができるからである。
ここで、「複数枚の案内板が、水路の流れに沿う方向に2枚以上ずつ並ぶ」という記載における「並ぶ」という語句は、一直線上に並ぶという意味ではなく、水路の流れに沿う方向における2箇所以上に案内板が配されている(水路の流れに沿う方向において案内板が多段に配されている)という意味で用いている。「複数枚の案内板が、水路の流れに垂直な方向に2枚以上ずつ並ぶ」という記載における「並ぶ」という語句についても同様とする。
上記のように、複数枚の案内板を、水路の流れに沿う方向と水路の流れに垂直な方向のいずれにも2枚以上ずつ並ぶように固定する場合には、右傾斜面用スクリーン材及び左傾斜面用スクリーン材のそれぞれの内面に対して、複数枚の案内板を、非格子状に配するようにすると好ましい。これにより、案内板の周囲の水の流れをより定常的になりにくく(乱流に近い状態としやすく)して、スクリーン材に塵をより付着しにくくすることができる。ここで、「非格子状」とは、それぞれのスクリーン材に固定された複数枚の案内板が、水路の流れに沿う方向と水路の流れに垂直な方向の少なくとも一方において、等間隔に並んでいない状態のことをいう。
本発明の取水用除塵装置において、それぞれの案内板を、その案内板が固定されたスクリーン材の内面に対してどの程度傾斜させるのかは特に限定されない。それぞれの案内板の、当該案内板が固定されたスクリーン材の内面に対する傾斜角度θは、すべての案内板で同じとしてもよいが、除塵ボックスにおけるその案内板が設けられた位置に応じて異なるようにすると好ましい。というのも、傾斜角度θを大きくすると、離反流が大きくなってスクリーン材に塵をより付着しにくくすることができる一方、案内板にかかる水圧が大きくなって、案内板が破損したり脱落したりしやすくなるところ、その案内板が設けられる箇所が、除塵ボックスにおいて比較的スクリーン材に塵が付着しにくい場所である場合には、案内板の傾斜角度θを小さくして離反流の大きさを小さくしたとしても、十分にスクリーン材への塵の付着を防ぐことができるからである。これにより、案内板の破損や脱落を予防することができる。
ところで、本発明の取水用除塵装置をサイフォン式の水力発電装置で使用する場合には、上述したように、取水口に水を吸引する吸引力が発生するが、この吸引力の影響は、取水口に近い箇所ほど強く受ける。このため、取水口に近い箇所ほど除塵ボックスの外から中に向かって水を引き込もうとする力が強くなり、スクリーン材における取水口に近い部分では、局所的に塵が付着しやすい箇所が形成されやすくなっている。スクリーン材におけるこのような箇所が目詰まりすると、その周囲にも上記吸引力の影響が及ぶようになり、その周辺の箇所にも塵が付着しやすくなる虞がある。そこで、除塵ボックス内に、取水口から水路の上流側に延在する略管状の導水管をさらに備えて、該導水管における水路の流れ方向の複数箇所に、水を通過させるための通水部を設けるようにすると好ましい。これにより、取水口が水を吸引する吸引力を、導水管全体に分散させることができ、スクリーン材に局所的に塵が付着しやすい箇所が形成されないようにすることができる。このとき、導水管は、連続的な管状としてもよいし、後述するように、短い筒状部材を水路の流れ方向に複数個連結させた断続的な管状としてもよい。
本発明の取水用除塵装置は、その下流側に接続された取水装置と、該取水装置から取り入れられた水の流れにより発電する発電機とで構成された各種の水力発電装置において、好適に採用することができる。また、本発明の取水用除塵装置は、水力発電以外の目的において、水路等から取水する場合にも好適に採用することができる。
以上のように、本発明によって、除塵ボックスが変形しにくく、メンテナンスをしなくても長期間に亘って安定して取水することのできる取水用除塵装置を提供することが可能になる。また、これらの取水用除塵装置を利用した水力発電装置を提供することも可能になる。さらに、これらの取水用除塵装置を用いた取水方法を提供することも可能になる。
従来の取水用除塵装置において、スクリーン材が目詰まりして除塵ボックス内が陰圧状態になったことにより除塵ボックスが変形した様子を示す画像である。 本発明の取水用除塵装置の斜視図である。 本発明の取水用除塵装置における右傾斜面用スクリーン材と左傾斜面用スクリーン材とを展開した状態を示す斜視図である。 水路に設置された本発明の取水用除塵装置を水路の流れ方向に平行な鉛直面で切断した状態を示す断面図である。 水路に設置された本発明の取水用除塵装置を鉛直方向上方から見た図である。 本発明の取水用除塵装置における右傾斜面用スクリーン材と左傾斜面用スクリーン材とを展開した状態を示す平面図である。 他の態様における本発明の取水用除塵装置を水路の流れ方向に平行な鉛直面で切断した状態を示す断面図である。 さらに他の態様における本発明の取水用除塵装置を水路の流れ方向に平行な鉛直面で切断した状態を示す断面図である。
以下、本発明の取水用除塵装置を実施するための好適な形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。以下においては、本発明の取水用除塵装置を、発電量10kW以下のサイフォン式小水力発電装置において採用する場合について説明するが、本発明の取水用除塵装置は、これ以外にも各種の水力発電装置において採用することができる。また、本発明の取水用除塵装置は、水力発電以外の目的で水路等から取水する場合にも用いることができる。なお、以下においては、本発明の取水用除塵装置を水路に設置した際に上流側となる側を単に「上流側」、その際に下流側となる側を単に「下流側」と表記することがある。
1. 取水用除塵装置
図2は、本発明の取水用除塵装置100の斜視図である。図3は、本発明の取水用除塵装置100における右傾斜面用スクリーン材111bと左傾斜面用スクリーン材111cとを展開した状態を示す斜視図である。本発明の取水用除塵装置100は、水路等から水を取り入れて発電を行う小水力発電装置において、取水装置200の取水口210に取り付けて、取水口210から取り入れる水に塵が混入することを防ぐためのものとなっている。
本実施態様の取水用除塵装置100は、図2に示すように、取水口210の上流側をメッシュ状のスクリーン材111で囲う除塵ボックス110と、スクリーン材111の内側に固定された複数枚の案内板120と、除塵ボックス110を支持するための複数本の脚部130とを備えたものとなっている。除塵ボックス110は、水路の上流側(図2におけるy軸方向負側)から下流側(図2におけるy軸方向正側)に向かって広がる三角錘状に形成されている。それぞれの案内板120は、図3に示すように、スクリーン材111の内面に対して内側に傾斜して取り付けられている。
本実施態様においては、取水用除塵装置100を、サイフォン式の小水力発電装置において使用している。すなわち、取水管220の途中に、その高さが1〜2.5m程度低下する落差(図示省略)が設けられており、この落差による位置エネルギーも水力発電に利用することができるようになっている。この落差があることによって、取水装置200の取水口210には、周囲の水を吸引する吸引力が発生している。本実施態様における小水力発電装置は、発電量が1kW程度のものとなっている。
2. 除塵ボックス
図4は、水路に設置された本発明の取水用除塵装置100を水路の流れ方向に平行な鉛直面で切断した状態を示す断面図である。図4においては、紙面に向かって左手を水路の上流側、右手を下流側として表示している。本実施態様における除塵ボックス110は、図4に示すように、その上部を水面から露出させた状態で水路に設置するものとなっている。これにより、以下のような効果を奏することができるようになっている。
すなわち、本実施態様においては、上述したように取水口210が水を吸引する力を有しているため、除塵ボックス110全体を水中に沈めた状態で取水用除塵装置100を水路に設置した場合には、スクリーン材111に塵が付着する等して除塵ボックス110の外から内への水の流入量が取水口210の吸引力に追い付かなくなった際に、除塵ボックス110内が陰圧状態となってしまう虞がある。除塵ボックス110内が陰圧状態となると、取水口210から十分な水量を取水することができなくなることに加え、スクリーン材111にますます塵が付着しやすくなって、除塵ボックス110内がより一層陰圧状態となってしまう。この点、本実施態様では、除塵ボックス110の上部を水面から露出させた状態で取水用除塵装置100を水路に設置しているため、除塵ボックス110内に空気が出入りできるようになっており、除塵ボックス110内が陰圧になることを防ぐことができるようになっている。加えて、塵がスクリーン材111に付着する原因は、主に水流によって塵がスクリーン材111に押し付けられることであるため、除塵ボックス110の露出部分α(図4を参照)におけるスクリーン材111には殆ど塵が付着しないようにすることができ、もし除塵ボックス110の水中部分におけるスクリーン材111に塵が付着してしまったとしても、露出部分αの下端(水面付近)から除塵ボックス110内に水を流入させ続けることができて、取水口210に安定して水を供給し続けることができるようになっている。
ここで、仮に除塵ボックス110の形状が、水路の流れに垂直な断面が矩形状となる形状(右傾斜面用スクリーン材111b及び左傾斜面用スクリーン材111cが、底面用スクリーン材111aに対して略垂直で、かつ底面用スクリーン材111aに略平行な上面用スクリーン材を有する形状等)であったとすると、除塵ボックス110全体が水中に沈んでしまわないようにする(除塵ボックス110の高さを確保する)ためには、その全体を大きく形成する必要があるが、そうすると、除塵ボックス110における水面から露出させる部分(除塵に寄与しない部分)の割合が大きくなり、余分なコストがかかってしまう。加えて、除塵ボックス110の強度が低下する虞もある。
このため、本発明における除塵ボックス110は、水路の流れに垂直な断面が三角形状となるように形成している。これにより、除塵ボックス110をコンパクトにしながらも除塵ボックス110の高さを確保することができ、水路の水位が変化したとしても除塵ボックス110の上部を水面から露出させ続けることができる。また、除塵ボックス110の強度を高めることもできるようになっている。さらに、上記の上面用スクリーン材が不要な分、製造コストを削減することも可能となっている。除塵ボックス110は、例えば、三角柱状や、三角柱と三角錐とを組み合わせたような形状とすることもできるが、本実施態様においては、除塵ボックス110を、水路の上流側から下流側に向かって広がる三角錘状としている。
具体的には、図3に示すように、除塵ボックス110を、その底面を形成する底面用スクリーン材111a(図3における点P,P,P及びPで囲まれた部分)と、その右側傾斜面を形成する右傾斜面用スクリーン材111b(図3における点P,P,P及びPで囲まれた部分)と、その左側傾斜面を形成する左傾斜面用スクリーン材111c(図3における点P,P,P及びPで囲まれた部分)と、その背面を形成する背面用スクリーン材111d(図3における点P,P及びPで囲まれた部分)とで構成している。これにより、除塵ボックス110の前方にぶつかった水流を、左右に受け流しやすくするとともに、当該水流が右傾斜面用スクリーン111b材及び左傾斜面用スクリーン材111cの外面に沿って流れやすくすることができ、これにより後述する離反流を発生させて、右傾斜面用スクリーン111b材及び左傾斜面用スクリーン材111cに塵が付着しにくくすることができるようになっている。加えて、除塵ボックス110の強度をさらに高めることもできる。
底面用スクリーン材111a、右傾斜面用スクリーン材111b、左傾斜面用スクリーン材111c及び背面用スクリーン材111dの各スクリーン材111は、除塵ボックス110の骨格を形成するフレーム112に対して、除塵ボックス110の外側からビス等で固定されている。これにより、これらのスクリーン材111を除塵ボックス110に対して容易に着脱できるようにして、スクリーン材111のメンテナンスや後述する案内板120の取り付け等がしやすいようになっている。このとき、底面用スクリーン材111a、右傾斜面用スクリーン材111b及び左傾斜面用スクリーン材111cは、それぞれ、1枚のスクリーン材111で形成してもよいが、複数枚のスクリーン材111を組み合わせたものとすると、1枚1枚のスクリーン材111の大きさを抑えることができ、扱いが容易になるので好ましい。本実施態様においては、底面用スクリーン材111a、右傾斜面用スクリーン材111b及び左傾斜面用スクリーン材111cのそれぞれを、順に、5枚、4枚及び4枚のスクリーン材111で構成している。背面用スクリーン材111dには、取水口210を接続するための開口部が設けられている。フレーム112は、通常、防錆加工を施された金属製とされるが、必要な強度を確保することができるのであれば、樹脂製等としてもよい。
スクリーン材111には、金属や樹脂などからなるメッシュ素材が使用される。スクリーン材111のメッシュの目開き寸法は、特に限定されないが、小さすぎると、水路を流れる水が除塵ボックス110の内部に入り込みにくくなるだけでなく、目詰まりを好適に防止できなくなるおそれもある。このため、スクリーン材111のメッシュの目開きは、通常、3mm以上とされる。スクリーン材111のメッシュの目開きは、5mm以上であると好ましく、8mm以上であるとより好ましい。一方、スクリーン材111のメッシュの目開きを大きくしすぎると、スクリーン材111がスクリーン材としての機能を発揮しにくくなる。このため、スクリーン材111のメッシュの目開きは、通常、30mm以下とされる。スクリーン材111のメッシュの目開きは、20mm以下であると好ましく、15mm以下であるとより好ましい。本実施態様の取水用除塵装置100において、スクリーン材111は、目開きが10mmの金網を使用している。
除塵ボックス110は、図2に示すように、その底面用スクリーン材111aの左右6箇所に、水路の底面に接地させて除塵ボックス110を支持するための脚部130を有している。図2においては、6箇所の脚部130のうち、紙面手前側の3箇所だけを図示しており、紙面奥側の3箇所については図示を省略している。脚部130の高さ(図2におけるz軸方向の高さ)は、除塵ボックス110の設置箇所の状況等によっても異なり、特に限定されないが、通常1〜20cm程度とされ、好ましくは3〜10cm程度とされる。本実施態様における脚部130の高さは、5cm程度としている。脚部130は、単に水路の底面に接地させるだけの構造としてもよいが、本実施態様においては、脚部130の底部を水路の底面にビス等で固定することによって、除塵ボックス110が浮き上がらないようにしている。本実施態様において、除塵ボックス110を浮き上がりにくくした方がよい理由については、後述する。
除塵ボックス110の大きさは、その用途や設置箇所の状況等によっても異なり、特に限定されないが、発電量1kW程度の小水力発電装置における取水のために使用する場合には、通常、除塵ボックス110の全長(図2におけるy軸方向の長さ)は、0.5〜5m,好ましくは1〜4m,より好ましくは2〜3m程度とされる。また、除塵ボックス110の幅(図2におけるx軸方向の幅)は、通常20〜250cm,好ましくは50〜200cm,より好ましくは100〜150cm程度とされる。さらに、除塵ボックス110の高さ(図2におけるz軸方向の高さ)は、その設置箇所の標準水位等によっても異なるが、通常20〜250cm,好ましくは50〜200cm,より好ましくは100〜150cm程度とされる。本実施態様における除塵ボックス110は、その全長を約2.6m、その幅を約110cm、その高さを約100cmとしている。
3. 案内板
案内板120は、スクリーン材111の外面付近において、除塵ボックス110の内側から外側へ向かう水の流れである離反流を発生させて、スクリーン材111に塵が付着しにくくするための部材となっている。案内板120は、少なくとも右傾斜面用スクリーン材111b及び左傾斜面用スクリーン材111cのそれぞれの内面に複数枚ずつ固定されていればよいが、本実施態様においては、図3に示すように、底面用スクリーン材111aの内面にも複数枚固定している。それぞれの案内板120は、その下流側の端縁をスクリーン材111の内面に固定されており、その上流側の端縁はスクリーン材111の内面から浮き上がった状態となっている。換言すると、それぞれの案内板120は、それが固定されたスクリーン材111の内面に対して、内側に傾斜して設けられている。案内板の素材は、通常、防錆加工を施した金属等とされるが、所望の強度を得ることができるのであれば、樹脂等としてもよい。
図5は、水路に設置された本発明の取水用除塵装置100を鉛直方向上方から見た図である。図5においては、紙面に向かって左手を水路の上流側、右手を下流側としており、底面用スクリーン材111aに固定された案内板120を省略して表示している。右傾斜面用スクリーン材111b及び左傾斜面用スクリーン材111cに固定された案内板120は、図5の矢印Aに示すように、水路の上流側から流れてきた水流を除塵ボックス110の左右方向外側に向かって逃がすように離反流を発生させる。また、底面用スクリーン材111aに固定された案内板120は、図4の矢印Bに示すように、水路の上流側から流れてきた水流を除塵ボックス110の下側に向かって逃がすように離反流を発生させる。これにより、スクリーン材111に塵が付着しにくいようにするとともに、スクリーン材111のメッシュの目開きよりも小さい塵が除塵ボックス110内に入りにくいようにすることもできるようになっている。
このとき、底面用スクリーン材111aに固定された案内板120によって生じる離反流により、除塵ボックス110を鉛直方向上方に持ち上げる力が発生する。これに対し、右傾斜面用スクリーン材111b及び左傾斜面用スクリーン材111cは鉛直方向に垂直な面に対して大きく傾いているため、これらに固定された案内板120によって生じる離反流には除塵ボックス110を鉛直方向下方に押し付ける力の成分が少なく、上記の除塵ボックス110全体としては、これを持ち上げる力が生じやすくなる。このように、底面用スクリーン材111aに案内板120を設けると、除塵ボックス110が浮き上がりやすくなるところ、本実施態様においては、上述したように、除塵ボックス110の脚部130の底部を水路の底面に固定することで、除塵ボックス110が浮き上がらないようにしている。
図6は、本発明の取水用除塵装置100における右傾斜面用スクリーン材111bと左傾斜面用スクリーン材111cとを展開した状態を示す平面図である。スクリーン材111の内面において、案内板120をどのように配するかは特に限定されない。本実施態様においては、図6に示すように、案内板120を、底面用スクリーン材111a、右傾斜面用スクリーン材111b及び左傾斜面用スクリーン材111cのそれぞれの内面において、水流方向と水流方向に垂直な方向のいずれにも2枚以上ずつ並ぶように固定している。加えて、これらの案内板120を、非格子状に配している。これにより、それぞれの案内板120によって離反流を生じさせながらも、水の流れが定常的になりすぎないようにすることができ、スクリーン材111における特定の箇所に局所的に塵が付着しないようにすることができるようになっている。
底面用スクリーン材111a、右傾斜面用スクリーン材111b及び左傾斜面用スクリーン材111cのそれぞれにおいて、水流方向に垂直な方向に並ぶ案内板120の枚数は、2枚以上であれば特に限定されない。しかし、水流方向に垂直な方向に並ぶ案内板120の数を多くしすぎると、案内板120の取り付けに手間がかかることに加えて、それぞれの案内板120の横幅(水流方向に垂直な方向の幅)が小さくなってしまい、十分な離反流を発生させることができなくなる虞もある。このため、底面用スクリーン材111a、右傾斜面用スクリーン材111b及び左傾斜面用スクリーン材111cのそれぞれにおいて水流方向に垂直な方向に並ぶ案内板120の数は、7枚以下とすると好ましく、5枚以下とするとより好ましい。本実施態様においては、2〜3枚程度としている。
底面用スクリーン材111a、右傾斜面用スクリーン材111b及び左傾斜面用スクリーン材111cのそれぞれにおいて、水流方向に並ぶ案内板120の枚数も特に限定されない。しかし、水流方向に並ぶ案内板120の数を少なくしすぎると、案内板120同士の間が広く空いてしまい、その空いた部分には離反流を発生させることができなくなって、その空いた部分のスクリーン材111に塵が付着しやすくなってしまう。このため、底面用スクリーン材111a、右傾斜面用スクリーン材111b及び左傾斜面用スクリーン材111cのそれぞれにおいて水流方向に並ぶ案内板120の数は、4枚以上とすると好ましく、6枚以上とするとより好ましい。一方、水流方向に並ぶ案内板120の数を多くしすぎると、案内板120の取り付けに手間がかかることに加え、案内板120自体がスクリーン材111の水透過を阻害してしまう虞もある。このため、底面用スクリーン材111a、右傾斜面用スクリーン材111b及び左傾斜面用スクリーン材111cのそれぞれにおいて水流方向に並ぶ案内板120の数は、20枚以下とすると好ましく、15枚以下とするとより好ましい。本実施態様においては、8〜10枚程度としている。
それぞれの案内板120を、その案内板120が固定されたスクリーン材111の内面に対してどの程度傾斜させるかは、特に限定されない。しかし、スクリーン材111の内面に対する案内板120の傾斜角度θ(図4を参照)を大きくしすぎると、離反流を大きくすることができる一方で、案内板120にかかる水圧が大きくなって、案内板が破損したり脱落したりしやすくなる虞がある。このため、傾斜角度θは、通常60°以下とされる。傾斜角度θは、50°以下とすると好ましく、45°以下とするとより好ましい。一方、傾斜角度θを小さくしすぎると、十分な大きさの離反流が得られず、スクリーン材111に塵が付着しやすくなってしまう虞がある。このため、傾斜角度θは、通常5°以上とされる。傾斜角度θは、15°以上とすると好ましく、30°以上とするとより好ましい。本実施態様においては、傾斜角度θを35〜40°程度としている。
案内板120の傾斜角度θは、すべての案内板120で同じとしてもよいが、本実施態様においては、除塵ボックス110におけるその案内板120が設けられた箇所に応じて傾斜角度θを変えている。具体的には、除塵ボックス110における上流側に設けられた案内板120ほど傾斜角度θが小さくなるようにし、下流側に設けられた案内板120ほど傾斜角度θが大きくなるようにしている。というのも、除塵ボックス110の下流側においては、取水口210に近いために上述した吸引力の影響を受けやすく、スクリーン材111に塵が付着しやすくなっているため、塵の付着を防止するためには傾斜角度θを大きくして大きな離反流を発生させる必要があるが、除塵ボックス110の上流側においては、取水口210から遠いために吸引力の影響を受けにくく、傾斜角度θを小さくしても十分にスクリーン材111への塵の付着を防止することができるからである。
案内板120の、水路の水流に沿う方向の長さは、除塵ボックス110の寸法や当該案内板120の傾斜角度θ等によっても異なり、特に限定されないが、短すぎると、十分な離反流を発生させることができない虞がある。このため、上述した本実施態様の除塵ボックス110の寸法を採用する場合において、案内板120における傾斜方向に沿った長さは、好ましくは5cm以上、より好ましくは8cm以上とする。一方、案内板120における傾斜方向に沿った長さが長すぎると、他の案内板120やスクリーン材111と干渉する虞があるため、当該長さは、好ましくは30cm以下、より好ましくは20cm以下とする。本実施態様において、案内板120の水路の水流に沿う方向の長さは、8〜20cm程度としている。
4. その他
図7は、他の態様における本発明の取水用除塵装置100を水路の流れ方向に平行な鉛直面で切断した状態を示す断面図である。図8は、さらに他の態様における本発明の取水用除塵装置100を水路の流れ方向に平行な鉛直面で切断した状態を示す断面図である。既に述べたように、本発明の取水用除塵装置100をサイフォン式の水力発電装置で使用する場合には、取水口210に水を吸引する吸引力が生じる。この吸引力の影響は取水口210に近い箇所ほど受けやすいため、除塵ボックス110における取水口210に近い部分に設けられたスクリーン材111には、局所的に塵が非常に付着しやすくなってしまう。この問題を解決するために、図7に示す態様及び図8に示す態様においては、除塵ボックス110内に、取水口210から上流側へ延在する導水管140を設けている。導水管140における水路の流れ方向の複数箇所には、水を通過させるための通水部141が設けられており、これによって、取水口210の吸引力を導水管140全体に分散させて、スクリーン材111において局所的に塵が付着しやすい箇所ができにくいようにすることができるようになっている。
図7に示す態様において、導水管140は、取水口210から連続した管状に形成されている。通水部141は、管状の導水管140の周壁に複数の孔を設けることによって形成されている。導水管140の、水路の流れに垂直な断面形状は、特に限定されず、多角形状になるようにしてもよいが、図7に示す態様においては、略円形状となっている。また、導水管140は、除塵ボックス110の形状に合わせて、上流側に向かって先細りの形状としてもよい。導水管140の上流側の端縁は、開放された形状としてもよいが、導水管140を連続的な管状に形成する場合には、閉じた形状とすると、取水口210の吸引力をより効率的に分散させることができるため好ましい。通水部141を形成する孔の大きさや形状は特に限定されず、導水管140における上流側と下流側とで異なるようにしてもよい。導水管140の素材は通常、金属又は樹脂とされる。このほかの構成については、上述した態様と同様とする。
一方、図8に示す態様において、導水管140は、短い筒状部材142を水路の水流の流れ方向に複数個連結させて構成されている。すなわち、導水管140が断続的な管状となっている。筒状部材142は、水路の流れに垂直な断面積が水路の上流側に向かって大きくなる漏斗状に形成されている。通水部141は、隣り合う筒状部材142に挟まれた間隙として形成されている。導水管140を断続的な管状とする場合も、連続的な管状とする場合と同様、導水管140の断面形状は特に限定されないが、図8に示す態様においては、略円形状となっている。それぞれの通水部141の大きさ(幅)は、それぞれの筒状部材142の径方向の大きさLや、隣り合う筒状部材142の重なり幅Lを変化させることによって調節することができるようになっている。導水管140を断続的な管状とした場合には、導水管140の上流側の端縁を開放形状としても、十分に取水口210の吸引力を分散させることができる。このほかの構成については、上述した図7に示す態様と同様とする。
10 除塵ボックス(従来例)
100 取水用除塵装置
110 除塵ボックス
111 スクリーン材
111a 底面用スクリーン材
111b 右傾斜面用スクリーン材
111c 左傾斜面用スクリーン材
111d 背面用スクリーン材
112 フレーム
120 案内板
130 脚部
140 導水管
141 通水部
142 筒状部材
200 取水装置
210 取水口
220 取水管

Claims (9)

  1. 水路に設けられた取水口から上流側に位置する領域をメッシュ状のスクリーン材で囲って取水口から流入する水に塵が混入しないようにするための除塵ボックスを備えた取水用除塵装置であって、
    除塵ボックスは、
    その底面を為す底面用スクリーン材と、底面用スクリーン材の右縁及び左縁からそれぞれ傾斜した状態に配された右傾斜面用スクリーン材及び左傾斜面用スクリーン材とで形成された部分を有し、
    当該部分の水路の流れに垂直な断面が三角形状を為すように形成された
    ことを特徴とする取水用除塵装置。
  2. 除塵ボックスが、水路の上流側となる部分から下流側となる部分に向かって上記断面の寸法が大きくなる三角錘状に形成されるとともに、
    少なくとも右傾斜面用スクリーン材及び左傾斜面用スクリーン材の内面に対して、水の流れを案内するための案内板が複数枚ずつ固定され、
    それぞれの案内板は、その一端側でスクリーン材の内面に固定され、その他端側を自由端とされて、その一端側が水路の下流側を向くように、スクリーン材の内面におけるその案内板が固定された箇所に対して内側に傾斜して設けられた
    請求項1に記載の取水用除塵装置。
  3. 右傾斜面用スクリーン材及び左傾斜面用スクリーン材のそれぞれの内面に対して、複数枚の案内板が、水路の流れに沿う方向と水路の流れに垂直な方向のいずれにも2枚以上ずつ並ぶように固定された請求項2に記載の取水用除塵装置。
  4. 右傾斜面用スクリーン材及び左傾斜面用スクリーン材のそれぞれの内面に対して、複数枚の案内板が、非格子状に配された請求項3に記載の取水用除塵装置。
  5. それぞれの案内板の、当該案内板が固定されたスクリーン材の内面に対する傾斜角度θが、除塵ボックスにおけるその案内板が設けられた位置に応じて異なる請求項2〜4いずれかに記載の取水用除塵装置。
  6. 除塵ボックス内に、取水口から水路の上流側に延在する略管状の導水管をさらに備え、該導水管における水路の流れ方向の複数箇所に、水を通過させるための通水部が設けられた請求項1〜5のいずれか1つに記載の取水用除塵装置。
  7. 請求項1〜6いずれかに記載の取水用除塵装置と、該取水用除塵装置の下流側に接続された取水装置と、該取水装置から取り入れられた水の流れにより発電する発電機とで構成された水力発電装置。
  8. 請求項1〜6いずれかに記載の取水用除塵装置を用いた水路からの取水方法。
  9. 水路内に設置した除塵ボックスの上部が、水路の水面から露出するようにした請求項8に記載の取水方法。
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