JP6476433B2 - ロール式繰出装置の調量機構 - Google Patents
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Description
しかし、従来のロール式繰出装置の調量機構においては、繰出ロールをユニットごとに調節して開度調整する必要があった。
下記の特許文献において記載されているロール式繰出装置においては、それぞれに繰出ロールの部分において調量装置の技術が開示されている。
また、従来は播種と施肥の繰出ロールを、それぞれ播種の繰出駆動軸と、施肥の繰出駆動軸に固定できる構造にしなければならず、ユニット取付杆に対してロール式繰出装置ユニットを左右に調節することが出来ないという不具合もあったのである。
本発明においては、全条の繰出量の調整が一度に出来るとともに、繰出駆動軸に対してロール式繰出装置ユニットを移動することで、条間の移動設定も可能としたものである。
また、多条式のロール式繰出装置において、全てのユニットを貫通した1本の繰出駆動軸3の端部に繰出量調節機構Bを設け、該繰出量調節機構Bを構成する調量操作ハンドル11を回動操作するだけで、全てのユニットの摺動ロール1を、正確に同じ調整量で移動させることが可能となったのである。
該ロール式繰出装置ユニットUは、播種ユニットと施肥ユニットが、前後に一体化された構成とされており、施肥作業と同時に播種作業を行うことが出来る。
上部の前部に肥料ホッパー14を配置し、後部に種子ホッパー13を配置し、両者は一体的に、または分割状態にすることが出来るように、側面にワンタッチ係止具21により構成した係止金具が設けられている。一般的に播種する種子よりも、その側方に撒布する肥料の方の量が多いので、該肥料ホッパー14の方が種子ホッパー13よりも大容量に構成されている。
該係止部材36の下部に平行リンク35を設け、該平行リンク35によりメインフレーム10を上下回動可能に支持している。
該係止部材36を、トラクタ等のユニット取付杆12に装着すべく構成している。
更に、該覆土ディスク32の後部には、覆土した後の圃場土を鎮圧する鎮圧ローラ31が配置されている。該鎮圧ローラ31の外周には、スクレーパ37が付設されている。
図3においては、該ロール式繰出装置ユニットUを14組、並列した多条式の施肥播種機が開示されている。
このように、14条と多条に配置されている場合には、左の7条と、右の7条の2本に分けて、2本の繰出駆動軸3を配置し、前記繰出量調節機構Bも左右に2組を配置した構成としているのである。しかし、1本の繰出駆動軸3により構成しても良いのである。
本発明の多条式施肥播種機は、トラクタの作業機取付ヒッチ17に取付られたユニット取付杆12と、該ユニット取付杆12に装着されたロール式繰出装置ユニットUと繰出量調節機構Bにより構成されているのである。
本実施例においては、繰出駆動モータ16により繰出駆動軸3A・3Bを駆動しているが、従来の技術のように、接地駆動輪を後部に配置して、該接地駆動輪の回転による動力で繰出駆動軸3A・3Bを駆動する構成としても良いものである。
該種子繰出装置5の側の播種繰出駆動軸3Bは、前記肥料側繰出駆動軸3Aとの間に介装された前記固定ロール2の外周の歯車2bと歯車2bの噛合により駆動されるべく構成している。
該固定ロール2の歯車2bは、後述する図17の(b)に図示された、固定ロール2の外周に構成されており、前記施肥繰出装置7の側の施肥固定ロール2Aに設けられた歯車2bと、種子繰出装置5の側の播種固定ロール2Bの外周に構成された歯車2bとの両方が噛み合って肥料側繰出駆動軸3Aから播種繰出駆動軸3Bへの動力伝達をすべく構成している。
該ユニット取付杆12に対しては、該係止部材36の部分でロール式繰出装置ユニットUが装着されるのであるが、該ロール式繰出装置ユニットUは多条式の条の間の間隔を調整する為に、該係止部材36の固定状態を緩めてから、該ユニット取付杆12の上を摺動させて、該ロール式繰出装置ユニットUの全体を、条間調節の為に移動可能とする必要があるのである。
本発明は、この隣接したロール式繰出装置ユニットUの間を、長い1本の繰出駆動軸3により連結した場合でも、ロール式繰出装置ユニットUがユニット取付杆12の上で摺動し、条間を調節可能とするように構成されている。即ち、繰出駆動軸3と、摺動ロール1とを固定または自由とする為の、締付雄ネジ8と締付雌ナット9を具備しているのである。
前記摺動ロール1は、外周部分である摺動ロール1と、内筒を構成する摺動筒軸4を接着剤などで一体化して構成している。即ち、該摺動ロール1には外周に、固定ロール2の嵌入突起bの部分が嵌入して、繰出量を調整する為に繰出凹部aを成形する必要があり、また摺動筒軸4には、該繰出駆動軸3の外周において、ロール式繰出装置ユニットUを固定または摺動自由とする為の、締付雄ネジ8を成形する必要があるので、樹脂材料を別にして、別の樹脂成形体で構成しているのである。
別の樹脂成形により、該摺動ロール1と摺動筒軸4を構成した上で、両者が回転しないように、係合状態で嵌入した上で、接着剤で抜け出し不能に一体化している。
しかし、摺動筒軸4と摺動ロール1を別体とせずに、樹脂の一体成形としても良いものである。
該摺動筒軸4が、該摺動ロール1から突出した部分に、図14に構成したように、先端に外側開口が可能な切り込み又は割込みを構成して、その状態で外周に雄ネジが刻設されている。そして、該締付雄ネジ8に締付雌ナット9を螺装することにより、該締付雄ネジ8は繰出駆動軸3の外周に締めつけ固定されるのある。
逆に言えば、該締付雌ナット9を緩めにことにより、該締付雄ネジ8と繰出駆動軸3との固定状態が開放されるので、該繰出駆動軸3の外周において、該摺動筒軸4と摺動ロール1が一体的に摺動可能となるのである。
なお、該締付雌ナット9を緩めて、該繰出駆動軸3に対して、ロール式繰出装置ユニットUを移動する場合には、前記ユニット取付杆12に対する係止部材36の部分の緩めておく必要があることは当然である。
また、該施肥ロールケース19と播種ロールケース20は、前後のワンタッチ係止具21により、係止固定されて一体化されている。
また、前側の施肥ロールケース19の前部に係止部材36がボルトにより固定されており、該係止部材36はボルトにより緩めたり、締めたりすることを可能としており、ユニット取付杆12に対して、該係止部材36を緩めた状態で左右に移動して、条間の調節を可能としている。
該係止部材36をユニット取付杆12に対して摺動して条間を調節する場合には、該繰出駆動軸3に対して締付雌ナット9を緩めて、締付雄ネジ8の部分か自由に摺動可能となるようにしておくことが必要である。
この状態で、繰出駆動軸3を左右に摺動させると、該摺動筒軸4と共に摺動ロール1が左右に摺動され、該固定ロール2は、該施肥ロールケース19または播種ロールケース20に対して移動が不可能な状態に、軸受け体6により係止されているので、該摺動ロール1の繰出凹部aの容量が、該固定ロール2の嵌入突起bにより制限を受けて、容量が変化して繰出量が調整されるのである。
該軸受け体6は、施肥ロールケース19と播種ロールケース20の左右の外側面にボルトにより固定されており、該軸受け体6の外側面に、前記ワンタッチ係止具21が設けられて、上側の種子ホッパー13と種子繰出装置5を、肥料ホッパー14と施肥繰出装置7とを係止固定している。
また、前後の施肥ロールケース19と播種ロールケース20との間の係止固定は、該軸受け体6の横側面に設けられたワンタッチ係止具21同士を係止することにより行っている。
該軸受け体6は、該固定ロール2の軸受筒部2dの外周を軸受支持しており、該固定ロール2の内周部には、前記嵌入突起bが突出されている。該軸受筒部2d以外の固定ロール2の外周部分に、該施肥繰出装置7の固定ロール2の側から、種子繰出装置5の側の固定ロール2に回転動力を伝達する為の、外周の歯車2bが突設されているのである。
該歯車2bは、施肥繰出装置7の施肥ロールケース19の側に付設した軸受け体6から、種子繰出装置5の側へ突出し、また種子繰出装置5の側の播種ロールケース20の側面に付設した軸受け体6から、施肥繰出装置7の側に突出して、両者が噛合した状態で、該施肥繰出装置7から種子繰出装置5のそれぞれの繰出駆動軸3を駆動すべく構成されている。
該施肥繰出装置7と種子繰出装置5の側からの2枚の歯車2bの噛合部分は、両側の軸受け体6・6の接当部が被覆すべく構成している。
また、該摺動ロール1の繰出凹部aと、該固定ロール2の嵌入突起bにより構成する粒状物の貯留部には、前後の方向から目皿接当ブラシ26が外周面に当接すべく突設されており、該繰出凹部aから溢れようとする粒状物mを、掻きとるように構成している。
該摺動ロール1は摺動するので、軸受け体6の内側の内周軸受面6aで回転を受けると共に、摺動の軸受も兼ねているのである。
該摺動ロール1の外周面1dと、固定ロール2の軸受筒部2dの部分の外径を同一径として、該固定ロール2を受ける軸受け体6と、該繰出駆動軸3を受ける軸受け体6とは同一部品に構成している。
図5においては、該固定ロール2に対して摺動ロール1が離れた状態に繰出駆動軸3が摺動しており、該繰出凹部a内の嵌入突起bの位置は、種子ホッパー13と肥料ホッパー14の下の繰出凹部aの容量が大きくなって、繰出量を多くした状態を図示している。
該連結金具30を調整軸15と繰出駆動軸3の間に介装することにより、該繰出量調節機構Bはロール式繰出装置ユニットUとは別に分解して、後から別にユニット取付杆12装着することを可能としている。
図18と図19と図20において繰出量調節機構Bの構成を説明する。ユニット取付杆12に対して、ロール式繰出装置ユニットUを取り付けた状態の最も外側の位置に、繰出量調節機構Bを支持フレーム22と固定部23を介して取付けている。
該支持フレーム22の先端に、肥料側繰出駆動軸3Aと播種繰出駆動軸3Bの両方を別々に調整可能とする調量操作ハンドル11・11が設けられている。該調量操作ハンドル11には、調節雄螺子11aが刻設されており、該調節雄螺子11aが、支持フレーム22の先端に固設された調節雌螺子24に螺装されている。
該調節雄螺子11aの螺子山の分だけの移動が、調節雄螺子11aの内側に嵌装された遊嵌部材27の移動となり、該遊嵌部材27は、該調整軸15を回転可能に遊嵌しているので、該調整軸15を押すが、該調整軸15の回転力は、調節雄螺子11aには伝動されないように回転を遮断しているのである。
これにより、該調整軸15と繰出駆動軸3の間の軸心のズレを、長孔30aと丸孔30bと係止ピンの間で吸収することができるのである。
B 繰出量調節機構
U ロール式繰出装置ユニット
m 粒状物
a 繰出凹部
b 嵌入突起
1 摺動ロール
1d 軸受面
11 調量操作ハンドル
2 固定ロール
2b 駆動ギア
2d 軸受筒部
3 繰出駆動軸
3A 肥料側繰出駆動軸
3B 播種繰出駆動軸
5 種子繰出装置
6 軸受け体
6a 内周軸受面
7 肥料繰出装置
8 締付雄ネジ
9 締付雌ナット
10 メインフレーム
11 調量操作ハンドル
11a 調節雄螺子
12 ユニット取付杆
13 種子ホッパー
14 肥料ホッパー
15 調整軸
16 繰出駆動モータ
17 作業機取付ヒッチ
18 作業機上下調整ハンドル
19 施肥ロールケース
20 播種ロールケース
21 ワンタッチ係止具
22 繰出量調節機構Bの支持フレーム
23 繰出量調節機構Bのユニット取付杆への固定部
24 調節雌螺子
25 繰出量調節目盛板
26 目皿接当ブラシ
30 連結金具
31 鎮圧ローラ
32 覆土ディスク
33 作溝ディスク
34 防水カバー
35 平行リンク
36 係止部材
37 スクレーパ
Claims (5)
- 繰出凹部を外周に形成した繰出ロールを回転させることにより、上方のホッパーから前記繰出凹部に落入し貯留される粒状物の一定量を繰出すロール式繰出装置において、
該繰出ロールを、前記繰出凹部を設けた摺動ロールと、該繰出凹部に側方から嵌入する嵌入突起を構成した固定ロールとにより構成し、
該摺動ロールを固定ロールに対して摺動させることにより、前記嵌入突起が繰出凹部に嵌入する位置により、前記粒状物の量を調節すべく構成し、
該摺動ロールを駆動する繰出駆動軸を設け、該繰出駆動軸を左右へ摺動可能とし、該繰出駆動軸の左右への摺動により、該摺動ロールが固定ロールに対して相対位置を変更して、ロール式繰出装置の繰出量を調整可能とし、
前記繰出駆動軸の端部に、前記ロール式繰出装置の繰出量を調節する繰出量調節機構を設け、
前記繰出量調節機構は、前記繰出量調節機構の支持フレームを、ユニット取付杆に固定するとともに、前記繰出駆動軸の延長上に構成した調量操作ハンドルを回動操作することにより、前記固定ロールに対して、前記繰出駆動軸と前記摺動ロールの位置を摺動調整して繰出量を調整し、
前記調量操作ハンドルを前記繰出駆動軸の軸方向に付勢する付勢バネを、前記調量操作ハンドルと前記支持フレームとの間に介装した
ことを特徴とするロール式繰出装置の調量機構。 - 請求項1記載のロール式繰出装置の調量機構において、前記繰出駆動軸に対して摺動ロールを、係合固定状態と摺動可能状態とに切換可能に構成し、該摺動ロールを繰出駆動軸に対して、摺動させることにより、ロール式繰出装置ユニットを、該繰出駆動軸に対して移動可能とし、圃場に対する施肥播種位置を変更可能としたことを特徴とするロール式繰出装置の調量機構。
- 請求項2記載のロール式繰出装置の調量機構において、前記繰出駆動軸に対する摺動ロールの固定を、該摺動ロールの一端に構成した締付雄ネジと締付雌ナットにより構成したことを特徴とするロール式繰出装置の調量機構。
- 請求項2記載のロール式繰出装置の調量機構において、前記ロール式繰出装置ユニットの複数を、ユニット取付杆に一定間隔を開けて取付け、圃場に対して複数条の施肥播種を行う多条式のロール式繰出装置を構成するとともに、該複数のロール式繰出装置ユニットの、各繰出駆動軸を、一体化した1本の軸として構成し、該1本の繰出駆動軸の端部に前記繰出量調節機構を設け、前記繰出量調節機構により、複数のロール式繰出装置ユニットの繰出量を同時に調節可能としたことを特徴とするロール式繰出装置の調量機構。
- 請求項4記載のロール式繰出装置の調量機構において、前記繰出駆動軸と、繰出量調節機構の調整軸との間は、連結金具により連結して、該連結金具の部分により、繰出駆動軸と繰出量調節機構とを脱着可能としたことを特徴とするロール式繰出装置の調量機構。
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