JP6476321B2 - 発音装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、磁性材料の金属板から形成されたアーマチュアを駆動して振動板を振動させる発音装置の製造方法に関する。
特許文献1に、発音装置(音響変換装置)に関する発明が記載されている。
この発音装置は、ケース体の内部に保持枠が固定されている。保持枠は開口部を有しこの開口部は樹脂フィルムで塞がれており、薄い金属板で形成された振動板が、前記開口部内で前記樹脂フィルムに貼り付けられている。
保持枠にはアーマチュアが固定されている。アーマチュアには振動部と被固定部とが一体に形成されており、被固定部が保持枠に固定されている。アーマチュアにはコイルとヨークとが固定され、ヨークに2個のマグネットが固定されている。
前記アーマチュアの一部である前記振動部は、コイルの巻き中心の空間部と2個のマグネットの対向隙間内に挿入されており、振動部の先端部と振動板とが梁部で連結されている。
上記構造の発音装置は、コイルに与えられるボイス電流でアーマチュアが磁化されると、その磁化とマグネットの磁界とによって、振動部が振動し、その振動が梁部を介して振動板に伝達され、振動板が振動して発音する。
特開2012−4850号公報
特許文献1に記載されている従来の発音装置では、アーマチュアが磁性金属材料の板材で形成されているが、この種の金属板材は一軸方向へ圧延されて厚さ寸法が調整されている。
アーマチュアの振動部は長尺形状であるが、その長手方向を前記金属板材の圧延方向へ向けると、金属板材からアーマチュアを切出したときに、圧延時の内部応力が解放されることで反りが発生し、振動部と前記マグネットとのギャップを適正に設定するのが困難になる。
また、磁性金属材料は、焼鈍することで透磁率を高くすることが可能であるが、前記金属板材を焼鈍した後に、この金属板材からアーマチュアを切り出すと、焼鈍後の内部応力により、切り出し後のアーマチュアの反りがさらに大きくなる。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、アーマチュアの反りを最小にしてアーマチュアと磁石とのギャップを設定しやすい発音装置の製造方法を提供することを目的としている。
本発明は、基部が支持されて板厚方向に振動する磁性材料製のアーマチュアと、前記アーマチュアを振動させる駆動機構と、前記アーマチュアによって振動させられる振動板と、を有する発音装置の製造方法において、
前記アーマチュアは細長形状で、圧延された磁性材料の金属板で形成されており、長手方向が前記金属板の圧延方向と交差する方向に向けられていることを特徴とするものである。
本発明の発音装置の製造方法では、前記アーマチュアは、前記金属板から切り出された後に焼鈍されたものとすることが好ましい。または、前記アーマチュアは、前記金属板から切り出され、曲げ加工された後に焼鈍されたものとすることが好ましい。
本発明の発音装置の製造方法では、前記アーマチュアは、前記金属板から、ワイヤソーを用いて切り出されることが好ましい。
または、前記アーマチュアは、前記金属板から、エッチング工程で切り出されることが好ましい。
本発明の発音装置の製造方法は、磁性材料の金属板からアーマチュアを形成するときに、長手方向が板材の延伸方向と交差する向きで、好ましくは直交する向きで前記金属板から切り出している。その結果、アーマチュアの長手方向での反りを最小に抑えることができる。
磁性材料は焼鈍することで透磁率を良好にできるが、アーマチュアは金属板から切り出した後に焼鈍することで、さらに反りを抑えることができる。また、アーマチュアが曲げ部を有する場合には、金属板から切り出して曲げ加工した後に焼鈍することで、さらに反りを抑えることが可能になる。
本発明の第1の実施の形態の発音装置の外観を示す斜視図、 図1に示す発音装置の分解斜視図、 図1に示す発音装置をIII−III線で切断した断面図、 発音装置のケースを除いた構造を示すものであり、図3をIV−IV線で切断した断面図、 本発明の第2の実施の形態の発音装置を示す断面図、 磁性材料の金属板から外形を加工した板材の反りを比較する線図、 外形を加工したもの、曲げ加工したもの、さらに焼鈍したものの、反りを比較する線図、 表1と図6に示す「プレス品」の反りを測定した測定線図、 表2と図7に示す「工程3」を経たアーマチュアの反りを測定した測定線図、 (A)は、長手方向をTDに向けて板材から切り出した直後の状態を拡大して示す参考図、(B)は、焼鈍工程を経ているものを拡大して示す参考図、
図1ないし図4は本発明の第1の実施の形態の発音装置1を示している。
発音装置1は、ケース2を有している。ケース2は下ケース3と上ケース4とから構成されている。下ケース3と上ケース4は合成樹脂製または非磁性材料の金属材料で形成されている。
図2に示すように、下ケース3は、底部3aと、4側面を囲む側壁部3bと、側壁部3bの上端の開口端部3cを有している。上ケース4は天井部4aと、4側面を囲む側壁部4bと、側壁部の下端の開口端部4cを有している。下ケース3の内部空間は、上ケース4の内部空間よりも広く、上ケース4は下ケース3の蓋体として機能している。
図3に示すように、下ケース3の開口端部3cと上ケース4の開口端部4cとの間に駆動側フレーム5が挟まれている。下ケース3と上ケース4と駆動側フレーム5は接着剤などで互いに固定されている。
図2に示すように、駆動側フレーム5は、Z方向の厚さ寸法が均一な板材で形成されており、図示下側の平面が駆動側取付け面5aで、上側の平面が接合面5bとなっている。中央部には、駆動側開口部5cが上下に貫通して形成されている。駆動側フレーム5は、SUS430(18クロームステンレス)やSPCCなどの冷間圧延鋼板などのような磁性材料の金属板材で形成されている。
駆動側フレーム5の図示上側に振動側フレーム6が重ねられている。図2と図4に示すように、振動側フレーム6は、中央部に広い開口面積の振動側開口部6cが形成された枠体形状である。振動側フレーム6の枠部はZ方向の厚さ寸法が均一であり、枠部の図示上側の平面が振動側取付け面6aで、下側の平面が接合面6bとなっている。振動側フレーム6は、例えばSUS304(18クローム8ニッケルステンレス:18−8ステンレス)などの非磁性金属板で形成されている。
図3に示すように、駆動側フレーム5の上に振動側フレーム6が重ねられ、駆動側フレーム5の接合面5bと、振動側フレーム6の接合面6bとが面接合される。駆動側フレーム5と振動側フレーム6は、互いに位置決めされた状態でレーザー溶接や接着剤で固定されている。
図2と図3に示すように、振動側フレーム6に振動板11と可撓性シート12が取り付けられている。振動板11はアルミニウムやSUS304などの薄い金属材料で形成されており、必要に応じて曲げ強度を増強するためのリブがプレス成形されている。可撓性シート12は振動板11よりも撓み変形しやすいものであり、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)やナイロンあるいはポリエステルなどの樹脂シート(樹脂フィルム)で形成されている。
振動板11は可撓性シート12の下面に接着されて固定され、可撓性シート12の外周縁部12a(図2参照)が、振動側フレーム6の枠部の上面である振動側取付け面6aに接着剤を介して固定されている。その結果、振動板11は、可撓性シート12を介して振動側フレーム6に振動自在に支持されている。
振動板11はY方向の端部である自由側端部11bと支点側端部11cを有している。振動板11は、支点側端部11cに支点を有して、自由側端部11bがZ方向へ変位するように振動可能である。
図2と図3および図4に示すように、駆動側フレーム5に磁界発生部20が搭載されている。磁界発生部20は、上部ヨーク21と下部ヨーク22および一対の側部ヨーク23,23が組み立てられている。上部ヨーク21と下部ヨーク22および側部ヨーク23,23は、磁性金属材料で形成されており、例えば、SPCCなどの冷間圧延鋼板やSUS430(18クロームステンレス)などの磁性金属板で形成されている。
図4に示すように、上部ヨーク21と下部ヨーク22は共に平板形状であり、Z方向に間隔を空けて配置されている。上部ヨーク21は、図示上側に向く板表面が駆動側フレーム5に接合するための接合面21aであり、図示下側に向く内側の板表面が対向面21bである。下部ヨーク22は、図示上側に向く内側の板表面が対向面22bである。
側部ヨーク23,23は、上部ヨーク21および下部ヨーク22と同じ厚さの平板形状である。側部ヨーク23,23は、互いに対向する板表面が側方対向面23a,23aである。側部ヨーク23,23は、側方対向面23a,23aが互いに平行で、側方対向面23a,23aが上部ヨーク21と下部ヨーク22の対向面21b,22bと垂直となる垂直姿勢で、X方向に間隔を空けて配置されている。
側部ヨーク23,23の上端面23b,23bは、上部ヨーク21の対向面21bに突き当てられてレーザー溶接や接着で固定され、側部ヨーク23,23の下端面23c,23cは、下部ヨーク22の対向面22bに突き当てられてレーザー溶接や接着で固定されている。
磁界発生部20では、上部ヨーク21の対向面21bに上部磁石24が固定され、下部ヨーク22の対向面22bに下部磁石25が固定されている。上部磁石24の下面24aと下部磁石25の上面25aとの間にZ方向にギャップδが形成されている。上部磁石24の下面24aと下部磁石25の上面25aは互いに逆の極性となるように、各磁石24,25が着磁されている。
上部ヨーク21の上面である接合面21aは平面である。図4などに示すように、この接合面21aが駆動側フレーム5の下面の駆動側取付け面5aに面接合され、レーザー溶接または接着剤で固定されている。
図2と図3に示すように、磁界発生部20と並ぶ位置にコイル27が設置されている。コイル27はY方向に延びる巻き中心線を導線が周回するように巻かれている。コイル27の巻き中心部の空間27cにアーマチュアの振動部32aが挿入され、コイル27は導線がアーマチュアの周囲を周回するように巻かれている。
コイル27のY方向の左側に向く端面が接合面27aとなっており、この接合面27aが接着剤層28によって磁界発生部20の上部ヨーク21と下部ヨーク22に固定されている。このとき、コイル27の巻き中心線が、上部磁石24と下部磁石25とのギャップδの中心に一致するように位置決めされて互いに固定される。
この実施の形態では、磁界発生部20とコイル27とで、アーマチュア32を振動させる駆動機構が構成されている。
図3に示すように、駆動側フレーム5の下面の駆動側取付け面5aに支持部材31が固定されている。支持部材31は、上表面31aと下表面31bおよび後端面31cを有しており、上表面31aと下表面31bは互いに平行な平面であり、後端面31cは上表面31aに対して垂直面である。支持部材31の上表面31aは前記駆動側取付け面5aに面接合されてレーザー溶接などで固定されている。
支持部材31の下表面31bに、アーマチュア32が取り付けられている。アーマチュア32と支持部材31は共に磁性材料で形成されている。支持部材31はSPCCなどの冷間圧延鋼板やSUS430(18クロームステンレス)で形成されている。アーマチュア32は磁性材料であるNi−Fe合金(パーマロイ)で形成されている。
図3に示すように、アーマチュア32は、振動部32aと、振動部32aからほぼ直角に曲げられた基部32bと、先端部32cとを有している。先端部32cの幅方向の中心部には凹部32dが形成されている。
アーマチュア32の基部32bは支持部材31の後端面31cに面接合されてレーザー溶接などで固定されている。図3に示すように、振動部32aは、コイル27の巻き中心の空間27cに挿入され、さらに、上部磁石24と下部磁石25とのギャップδ内に挿入されている。そして、アーマチュア32の先端部32cが、前記ギャップδ内からY方向の前方に飛び出している。
図3に示すように、振動板11の自由側端部11bと、アーマチュア32の先端部32cは伝達体33で連結されている。伝達体33は金属または合成樹脂で形成された針状部材であり、上端の固定部33aが振動板11に固定されている。伝達体33の下端部の連結端部33bがアーマチュア32の凹部32dに挿入され、連結端部33bとアーマチュア32とが接着剤で固定されている。
アーマチュア32は、Ni−Fe合金(パーマロイ)の板材で形成されている。この板材は厚さ寸法を均一にするために、ローラ間で一軸方向へ圧延されている。板材は圧延方向がMD(Machine Direction)で、圧延方向と直交する方向がTD(Transverse Direction)である。アーマチュア32は、その全長にわたってX方向の幅寸法よりもY方向の長さ寸法が大きい長尺形状であり、長手方向(Y方向)がTDに向けられている。
金属の板材は、圧延加工で内部に応力が蓄積されているため、アーマチュア32の大きさに切断すると、内部応力が解放されて反りを発生する。この反りはTDよりもMDが大きくなる。よって、アーマチュア32の長手方向をTDに向けて外形を加工することで、板材から切り出した直後での長手方向での反りを小さくすることができる。
次に、パーマロイなどの磁性金属材料は焼鈍することで、透磁率を高くすることができる。ただし、圧延された大きな板材を先に焼鈍すると、内部応力がさらに高まるため、焼鈍後にアーマチュア32の形状に切り出すと、焼鈍による内部応力も解放されることになって反りがさらに増大する。そこで、アーマチュア32は長手方向がTDに向くように切り出した後に、基部32bを折り曲げる曲げ加工を施し、その後に焼鈍することが好ましい。なお、アーマチュア32の形状として、基部32bを折曲げる必要がない平板状のものを使用するときには、板材から長手方向がTDに向くようにアーマチュア32を切り出し、その後に焼鈍を行うことが好ましい。
圧延された金属板材から長尺形状の小さな寸法のアーマチュア32を切り出し、その後に焼鈍すると、焼鈍による内部応力の蓄積を小さくでき、焼鈍による反りがほとんど現れなくなる。
次に、圧延された板材からアーマチュア32の外形を切り出すときは、加工ダメージの小さい切断方法を採用することが好ましい。例えば、ワイヤソーやエッチング処理でアーマチュア32の外形を切り出すことが好ましい。ワイヤソーやエッチングで板材から切り出すことで、外形加工に起因する反りの増大を抑制することが可能になる。
長手方向をTDとし、外形加工後に焼鈍したアーマチュア32は、振動部32aの長手方向(Y方向)の反りを小さくできるため、アーマチュア32を組み込んだ状態で、先端部32cを、上部磁石24と下部磁石25との間のギャップδの中心に配置しやすくなる。よって、組立作業と調整作業を容易にでき、寸法精度の高い発音装置1を得ることができる。
図3に示すように、下ケース3と上ケース4とが駆動側フレーム5を挟んで固定されると、振動板11と可撓性シート12とによって、ケース2の内部の空間が上下に区分される。振動板11および可撓性シート12よりも上側であって上ケース4の内部の空間が発音側空間であり、発音側空間は、上ケース4の側壁部4bに形成された発音口4dから外部空間に通じている。下ケース3の底部3aに吸排気口3dが形成されており、振動板11および可撓性シート12よりも下側であって下ケース3の内部空間が、吸排気口3dによって外気に通じている。
また、下ケース3の側壁部3bには、コイル27に導通する配線を外部に引き出すために配線穴3eが形成されている。
次に、発音装置1の動作を説明する。
ボイス電流がコイル27に与えられると、アーマチュア32に磁界が誘導される。アーマチュア32に誘導される磁界と、上部磁石24と下部磁石25とのギャップδ内に生成される磁界とで、アーマチュア32の振動部32aにZ方向への振動が発生する。この振動が伝達体33を介して振動板11に伝達され振動板11が振動する。このとき、可撓性シート12で支持されている振動板11は、支点側端部11cに支点を有して、自由側端部11bがZ方向へ振れて振動する。振動板11の振動により、上ケース4の内部の発音空間に音圧が生成され、この音圧が発音口4dから外部へ出力される。
図5は本発明の第2の実施の形態の発音装置101を示している。
この発音装置101は、アーマチュアの構造が第1の実施の形態の発音装置1と相違しているが、それ以外の構成は第1の実施の形態と同じである。
この発音装置101に使用されているアーマチュア132は、振動部132aの基部にU字状の折り返し部132bと、これに連続する固定部132eとが一体に形成されている。固定部132eは振動部132aと平行となるように曲げ形成されている。アーマチュア132の先端部132cには凹部132dが形成されている。
この発音装置101には支持部材31が設けられておらず、アーマチュア132は、固定部132eが、駆動側フレーム5の駆動側取付け面5aに直接に固定されている。アーマチュア132は、折り返し部132bと固定部132eとの境界部132fから先端部132cまでが弾性変形可能な領域となっているため、アーマチュア132の振動の変位量を大きくとることができ、振動板11の振幅を大きくして発音出力を高めることができる。
図5に示す発音装置101においても、アーマチュア132は、パーマロイの板材からTDが長手方向(Y方向)に向くように、ワイヤソーやエッチングで切り出される。また、基部に、折り返し部132bと固定部132eとを折り曲げた後に、焼鈍工程に移行している。
以下の表1に、プレス品と、板材1〜板材8に関する、反りの測定結果が記載されている。
表1のプレス品は、本発明の基本的な比較例であり、厚さ0.15mmの圧延されたパーマロイの金属板材から幅寸法が1mmで長さ寸法が5.5mmの板片をプレス工程で切り抜いた。この板片は、長手方向を板片のMDに向けて形成した。切り出された板片から図3に示すように基部32bを直角に曲げたアーマチュアを形成した。曲げ加工後に焼鈍を行った。焼鈍工程は、水素雰囲気中で1100℃まで加熱して行った。
表1には、上記工程で形成されたプレス品(アーマチュア)の振動部の反りの測定値が示されている。反りの測定は、レーザー変位計で測定した。図8には、複数の前記プレス品を製造し、それぞれについてY方向に延びる中心線からの変位量を測定した線図が示されている。表1に記載されているように、プラス側の変位の平均値が5.6μmで、マイナス側の変位の平均値が5.6μmであり、反り幅の平均値は11.2μmであった。図6にはプレス品に関する前記反り幅の11.2μmがプロットされている。
表1に示す板片1ないし板片8は、厚さが0.15mmの圧延されたパーマロイの金属板材から幅寸法が1mmで長さ寸法が5.5mmの大きさに切り出されたものである。いずれも金属板材からダメージが少ない切断方法で切り出したものであり、板片1ないし板片4はワイヤソーによる切断工程で外形が加工されたものであり、板片5ないし板片8はエッチング工程で外形が加工されたものである。
板片1は、ワイヤソーで外形を切り出す前に焼鈍しておらず、外形加工後は長手方向がMDに向けられている。板片2は、ワイヤソー外形を切り出す前に焼鈍しておらず、長手方向がTDに向けられている。板片3は、ワイヤソーで外形を切り出す前に焼鈍している。焼鈍工程は、水素雰囲気中で1100℃まで加熱して行った。板片3は長手方向がMDに向けられている。板片4も、焼鈍後に外形を切り出したものであり、長手方向がTDに向けられている。
板片5は、エッチング工程で外形を切り出す前に焼鈍しておらず、長手方向がMDに向けられている。板片6は、エッチング工程で外形を切り出す前に焼鈍しておらず、長手方向がTDに向けられている。板片7は、エッチングで外形を切り出す前に焼鈍している。焼鈍工程は、水素雰囲気中で1100℃まで加熱して行った。外形加工後の板片7は長手方向がMDに向けられている。板片8も、焼鈍後に外形を切り出したものであり、長手方向がTDに向けられている。
図10は参考図として板面を拡大した写真であり、(A)は板片6の表面、すなわち、焼鈍することなくエッチング工程で切り出し、TDを長手方向へ向けた板片の表面の状態を示している。(B)は板片8の表面、すなわち、焼鈍した後にエッチング工程で切り出し、TDを長手方向へ向けた板片の表面の状態を示している。
図6には、表1に示した板片1ないし板片8の反り幅の平均値が、前記プレス品の反り幅の平均値と共にプロットされている。
表1と図6から、ワイヤソーで外形を加工したものでは、切り出し前に焼鈍せずに、TDを長手方向に向けた板片2が最も反りが小さい。同様に、エッチング工程で外形を加工したものにおいても、切り出し前に焼鈍せずに、TDを長手方向に向けた板片6が最も反りが小さい。
磁性金属の板材は、圧延した状態で内部に応力が残留しており、1mm×5.5mmの寸法などに切り出すと、応力が開放されて反りが発生しやすくなる。この反りはMD方向に向けて大きく現れるため、TDを板片の長手方向に向けることで反りの出現を小さくすることができる。また、磁性金属の板材は焼鈍することで透磁率が改善されるが、大きな面積の板材で焼鈍するとこれによる内部応力がさらに残留することになる。したがって、板片を切り出す前に焼鈍しないことが好ましい。
以下の表2では、焼鈍せずにワイヤソーでTDが長手方向に向くように切り出した板片2について、「工程1」として、外形加工直後に測定した複数の試料の反り幅の平均値を示している。「工程2」として、切り出し後に図3に示すように基部をほぼ直角に折り曲げた後に測定した複数の試料の反り幅の平均値を示している。「工程3」として、折り曲げ加工した後に焼鈍した後に測定した複数の試料の反り幅の平均値を示している。
同じく表2では、板材を焼鈍した後にワイヤソーでTDが長手方向に向くように切り出した板片4について、「工程A」として、外形加工直後に測定した複数の試料の反り幅の平均値を示している。「工程B」として、切り出し後に図3に示すように基部をほぼ直角に折り曲げた後に測定した複数の試料の反り幅の平均値を示している。
図9には、「工程3」を経たアーマチュアを複数個製造し、それぞれについて、レーザー変位計を用い、Y方向に延びる中心線からの変位量を測定した線図が示されている。
図7には、「工程1」「工程2」「工程3」および「工程A」「工程B」で測定した反り幅の平均値がプロットされている。
工程3に示すように、焼鈍していない金属板材から板片を切り出し、曲げ加工してから焼鈍したアーマチュアを使用するのが好ましいことが実証されている。なお、折曲げ部を有していないアーマチュアを使用するときも、焼鈍していない金属板材からアーマチュアを切り出すことが好ましい。
1,101 発音装置
2 ケース
4d 発音口
5 駆動側フレーム
6 振動側フレーム
11 振動板
11b 自由側端部
11c 支点側端部
12 可撓性シート
20 磁界発生部
21 上部ヨーク
22 下部ヨーク
23 側部ヨーク
24 上部磁石
25 下部磁石
27 コイル
31 支持部材
32,132 アーマチュア
32a 振動部
32b 基端部
32c 固定部

Claims (5)

  1. 基部が支持されて板厚方向に振動する磁性材料製のアーマチュアと、前記アーマチュアを振動させる駆動機構と、前記アーマチュアによって振動させられる振動板と、を有する発音装置の製造方法において、
    前記アーマチュアは細長形状で、圧延された磁性材料の金属板で形成されており、長手方向が前記金属板の圧延方向と交差する方向に向けられていることを特徴とする発音装置の製造方法。
  2. 前記アーマチュアは、前記金属板から切り出された後に焼鈍されたものである請求項1記載の発音装置の製造方法。
  3. 前記アーマチュアは、前記金属板から切り出され、曲げ加工された後に焼鈍されたものである請求項1記載の発音装置の製造方法。
  4. 前記アーマチュアは、前記金属板から、ワイヤソーを用いて切り出される請求項1ないし3のいずれかに記載の発音装置の製造方法。
  5. 前記アーマチュアは、前記金属板から、エッチング工程で切り出される請求項1ないし3のいずれかに記載の発音装置の製造方法。
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