本発明の種々の側面は、注入プロトコルの実行に関して利用されてもよい。注入プロトコルは、適切な方式でプログラムされてもよい、1つ以上の局面を含んでもよい。注入プロトコルの各局面は、注入される流体の総量および注入流量等の注入パラメータ、ならびにおそらく1回以上の注入遅延(「保留」および/または「一時停止」と呼ばれることもある)を含んでもよく、そのそれぞれは、有限または無限の持続時間となり得る。注入プロトコルの局面は、単一の注入部位において単一の液体を注入することを対象としてもよい。注入プロトコルの局面は、単一の注入部位において複数の流体(例えば、造影剤および生理食塩水)を同時に注入することを対象としてもよい。
本発明の第1の側面は、医療流体注入器システムとの関連で標的圧力から少なくとも1つの駆動ラム速度の増加を導出することを対象とする。第1の側面は、シリンジプランジャ駆動体および駆動ラム移動制御論理の両方を含む、医療流体注入器システムの形態であってもよく、シリンジプランジャ駆動体は、駆動源(例えば、任意の適切な種類のモータ)および駆動ラム(例えば、軸方向に移動可能な構造)の両方を含み、駆動ラム移動制御論理は、関連駆動ラムの標的圧力から駆動ラム速度の増加を導出するように構成される。第1の側面はまた、医療流体注入器システムを使用して、少なくとも1つの流体を注入する方法の形態であってもよく、注入プロトコルの標的圧力のデータが(例えば、医療流体注入器システムに)入力され、医療流体注入器システムの駆動ラムの速度の増加は、この標的圧力から導出される。
いくつかの特徴の改良および付加的な特徴が、本発明の第1の側面に適用可能である。これらの特徴の改良および付加的な特徴は、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。そのようなものとして、論議される以下の特徴のそれぞれは、任意の他の特徴または第1の側面の特徴の組み合わせとともに使用されてもよいが、そのように要求はされない。以下の論議は、本発明の第2の側面の論議の開始まで、第1の側面に適用可能である。
第1の側面は、注入プロトコルの少なくとも1つの局面の少なくとも一部の間に、どのようにして医療流体注入器システムの少なくとも1つの駆動ラムの速度が増加させられるかを制御するために、標的圧力を使用することを対象とするものとして特徴付けられてもよい。第1の側面は、標的圧力に基づいて、注入プロトコルの任意の関連部分の間に、どのようにして医療流体注入器システムの1つ以上の駆動ラムの速度が増加させられるべきであるかを制御するように実装することができる。第1の側面は、所与の局面中の1つまたは複数の任意の時に、所与の局面中に前進させられている駆動ラムの数にかかわらず、所与の注入プロトコルの任意の適切な数の局面の実行で使用されてもよい(例えば、標的圧力は、所与の局面中に単一のラムの速度の増加を制御するために使用されてもよく、標的圧力は、所与の局面の中での複数の駆動ラムの速度の増加を制御するために使用されてもよく、これは、同時注入局面として特徴付けられてもよいものである)。一実施形態では、局面の数にかかわらず、単一の標的圧力が注入プロトコル全体と関連付けられる(例えば、同じ標的圧力が、注入プロトコルの各局面に関して使用されてもよい)。
標的圧力は、ユーザ入力に応じて設定されてもよく、このユーザ入力は、任意の適切な方式で(例えば、任意の適切な種類のデータ入力デバイスを介して)、任意の適切な場所において(例えば、医療流体注入器システムの遠隔コンソールから、医療流体注入器システムの電動注入器のパワーヘッドから、医療流体注入器システムの電動注入器およびスキャナまたは他の医療撮像デバイスの両方に共通しているコンソールから)医療流体注入器システムに入力される値の形態である。圧力関連プロンプト(例えば、ピーク圧力のプロンプト、標的圧力のプロンプト)が、1つ以上の場所において医療流体注入器システムの1つ以上のディスプレイ上に提示されてもよい。1つ以上のデータ入力デバイスは、既述の圧力関連プロンプトと併せて、圧力の値を入力するために利用可能とされてもよい。標的圧力の値は、ピーク圧力について入力された値と同じ値に設定することができ、または標的圧力は、(例えば、標的圧力=ピーク圧力−25psi等のアルゴリズムに従って)ピーク圧力について入力された値から定義することができる。ピーク圧力について入力される任意の値が、標的圧力を設定するために使用され得るデータとして特徴付けられてもよい。
医療流体注入器システムの1つ以上の駆動ラムの速度は、第1の側面の場合において、注入プロトコルの少なくとも1つの局面の全体を通して、標的圧力に基づいて継続的に増加させることができるが、実際にそのようである必要はない。標的圧力は、ある以降の時点まで(例えば、標的圧力に実際に到達するまで、関連局面の標的流量に到達するまで、関連局面の終了まで)、特定の局面が開始される時間から所与の駆動ラムの速度が増加させられる方式を制御するために使用されてもよい。所与の局面の駆動ラム速度を最初に導出する目的で、ゼロ速度を含む、任意の適切な初期速度が利用されてもよい。医療流体注入器システムの所与の駆動ラムの速度が、ある期間にわたって増加させられた後、この駆動ラムの速度をある値で維持することができ、および/または実際に低減することができる。しかしながら、この駆動ラムに対する任意の後続の速度増加は、第1の側面に従って、依然として元の標的圧力から導出されてもよい。
標的圧力が、独立変数であるものとして特徴付けられてもよい一方で、医療流体注入器システムの所与の駆動ラムの導出された速度は、従属変数であるものとして特徴付けられてもよい。駆動ラム速度の導出は、少なくとも標的圧力に依存する、および/または少なくとも標的圧力の影響を受けるものとして特徴付けられてもよい。一実施形態では、標的圧力(例えば、標的圧力値)は、駆動ラム移動制御アルゴリズムへの入力であってもよく、この駆動ラム移動制御アルゴリズムの出力は、駆動ラム速度(例えば、駆動ラム速度値)であってもよい。この駆動ラム移動制御アルゴリズムの出力の大きさが、この同じ駆動ラム移動制御アルゴリズムの直前の時の実行よりも大きい場合、これは、第1の側面の目的で、駆動ラム速度の増加として特徴付けられてもよい。いずれの場合でも、そのような駆動ラム制御アルゴリズムは、周期的(例えば、40ミリ秒毎、またはある他の適切な期間)等の任意の適切な基準で実行することができる。
標的圧力から導出される少なくとも1つの駆動ラム速度の増加が、第1の側面に関して利用されてもよい。複数の駆動ラム速度の増加が、第1の側面に関して導出されてもよく、任意の適切な基準で着手されてもよい(当然ながら、実装される、すなわち、関連駆動ラムの速度を制御するために使用される)。複数の駆動ラム速度の導出の場合、任意の適切なタイミングが利用されてもよい。第1の側面が、標的圧力を考慮して、第1の状態のなんらかの発生まで、駆動ラム速度を増分的に増加させる場合を考慮されたい。この第1の状態は、医療流体注入器システムが標的圧力に到達すること、関連局面の標的流量に到達すること、関連局面の終了に到達すること、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。一実施形態では、(例えば、注入プロトコル全体の)標的圧力、(例えば、関連局面の)標的流量、または両方は、任意の適切な方式での(例えば、任意の適切な種類のデータ入力デバイスを通した)ユーザによる医療流体注入器システムへの対応する入力に基づいてもよい。駆動ラム速度の導出された増分的増加は、注入プロトコルの所与の局面の開始時に開始されてもよく、第1の状態のなんらかの発生まで任意の適切な基準で継続してもよい。局面の開始から、この局面中の第1の状態の発生までに及ぶ時間は、第1の側面の目的で第1の時間範囲として特徴付けられてもよい。医療流体注入器システムの駆動ラムの速度増加を制御するために標的圧力を使用することは、駆動ラムの速度が任意の適切な理由で実際に減少させられた後(例えば、標的圧力に達した、および/またはそれを超えた後、関連局面の標的流量に達した、および/またはそれを超えた後)の任意の時を含む、注入プロトコルの実行中の任意の適切な時に実装されてもよい。
駆動ラム速度は、第1の側面の目的で、任意の適切な基準で少なくとも標的圧力から繰り返し導出されてもよく、駆動ラム速度がそのような導出に応じて増加させられる場合、および駆動ラム速度がそのような導出に応じて減少させられる場合の両方を包含する。少なくとも1つの他のパラメータ(例えば、別の独立変数)が、駆動ラム速度の導出に使用されてもよい。例えば、駆動ラム速度(例えば、従属変数)は、標的圧力(例えば、独立変数)および実際の動作または監視圧力(例えば、独立変数、以降では「監視圧力」)の両方から導出されてもよい。所与の駆動ラムの動作と関連付けられる監視圧力値が、任意の適切な方式で取得されてもよい。一実施形態では、監視圧力値が、駆動ラムの速度とともに、駆動ラムを前進させるために使用される電力から導出される(この速度は任意の適切な方式で決定されてもよい)。第1の側面によって利用される任意の監視圧力または監視圧力値は、単一の時点と関連付けられてもよく、あるいは異なる時点と関連付けられる監視圧力または圧力値の平均であってもよい(例えば、監視圧力は、移動平均の形態となり得る)。
標的圧力と既述の監視圧力との間の差が、駆動ラム速度値を導出するために使用されてもよい。駆動ラム速度値は、標的圧力と監視圧力との間の誤差の大きさを低減しようとする方式で導出されてもよい。一実施形態では、(例えば、比例タームおよび微分タームを使用して)標的圧力および更新された監視圧力値の両方から駆動ラム速度値を導出するために、少なくとも二タームコントローラが使用される。一実施形態では、標的圧力および更新された監視圧力値の両方から駆動ラム速度値を導出するために、PIDコントローラ(比例−積分−微分コントローラ)が使用されるが、そのようなコントローラの3つ全てのタームが実際に利用されなくてもよい。第1の側面による任意の駆動ラム速度の増加は、既述の構成のうちのいずれかのコントローラを使用することを限定することなく含み、再帰的に導出される、反復的に導出される、および/または繰り返し導出されるものとして特徴付けられてもよい。
本発明の第2の側面は、医療流体注入器システムの少なくとも1つの駆動ラムの速度を反復的に導出することを対象とし、それぞれのそのような導出は、標的圧力および実際の動作または監視圧力(再度、単に「監視圧力」)に基づき、この反復導出は、注入プロトコルの少なくとも1つの局面の開始から、少なくともある基準で繰り返され(この反復導出が注入プロトコルの1つ以上の局面の全体を通して着手される場合を含む)、導出された速度は、注入プロトコルの少なくとも1つの局面中に関連駆動ラムを前進させるために使用される(それによって、注入プロトコルの各局面にそのような速度導出を使用することを含む)。第2の側面は、シリンジプランジャ駆動体および駆動ラム移動制御論理の両方を含む、医療流体注入器システムの形態であってもよく、シリンジプランジャ駆動体は、駆動源(例えば、任意の適切な種類のモータ)および駆動ラム(例えば、軸方向に移動可能な構造)の両方を含み、駆動ラム移動制御論理は、標的圧力および監視圧力の両方から、関連駆動ラムの駆動ラム速度を反復的に導出するように構成され、この反復導出は、注入プロトコルの少なくとも1つの局面の開始から、その少なくとも一部分にわたって、少なくともある基準で着手され、導出された速度は、注入プロトコルの少なくとも1つの局面中に関連駆動ラムを前進させるために使用される。第2の側面はまた、医療流体注入器システムを使用して、少なくとも1つの流体を注入する方法の形態であってもよく、標的圧力は、医療流体注入器システムに入力され、注入プロトコルの少なくとも1つの局面に関するデータから設定され、医療流体注入器システムの駆動ラムの速度は、注入プロトコルの少なくとも1つの局面の開始から、少なくとも1つの局面の実行の少なくとも一部分について、この標的圧力および監視圧力の両方から導出され、導出された速度は、関連局面中に関連駆動ラムを前進させるために使用される。
いくつかの特徴の改良および付加的な特徴が、本発明の第2の側面に適用可能である。これらの特徴の改良および付加的な特徴は、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。そのようなものとして、論議される以下の特徴のそれぞれは、任意の他の特徴または第2の側面の特徴の組み合わせとともに使用されてもよいが、そのように要求はされない。以下の論議は、本発明の第3の側面の論議の開始まで、第2の側面に適用可能である。
第2の側面は、注入プロトコルの少なくとも1つの局面の少なくとも最初の部分の間に、どのようにして医療流体注入器システムの少なくとも1つの駆動ラムの速度が増加させられるかを制御するために、標的圧力および監視圧力の両方を使用することを対象とするものとして特徴付けられてもよい。第2の側面によって使用される「監視圧力」は、単一の時点と関連付けることができ、あるいは異なる時点と関連付けられる監視圧力または監視圧力値の平均となり得る(例えば、「監視圧力」は、移動平均、またはいくらかの直近の時間の監視圧力値の平均の形態となり得る)。第2の側面は、標的圧力および監視圧力の両方に基づいて、注入プロトコルの任意の関連部分の間に、どのようにして医療流体注入器システムの1つ以上の駆動ラムの速度が増加させられるべきであるかを制御するように実装することができる。第2の側面は、所与の局面中に前進させられている駆動ラムの数にかかわらず、所与の注入プロトコルの任意の適切な数の局面の実行で使用されてもよい(例えば、標的圧力および監視圧力は、所与の局面中に単一のラムの速度を制御するために使用されてもよく、標的圧力および対応する監視圧力は、所与の局面の中での複数の駆動ラムの各々の速度を制御するために使用されてもよく、これは、同時注入局面として特徴付けられてもよいものである)。一実施形態では、局面の数にかかわらず、単一の標的圧力が注入プロトコル全体と関連付けられる(例えば、同じ標的圧力が、注入プロトコルの各局面に関して使用されてもよい)。
標的圧力は、ユーザ入力に応じて設定されてもよく、このユーザ入力は、任意の適切な方式で(例えば、任意の適切な種類のデータ入力デバイスを介して)、任意の適切な場所において(例えば、医療流体注入器システムの遠隔コンソールから、医療流体注入器システムの電動注入器のパワーヘッドから、医療流体注入器システムの電動注入器およびスキャナまたは他の医療撮像デバイスの両方に共通しているコンソールから)医療流体注入器システムに入力される値の形態である。圧力関連プロンプト(例えば、ピーク圧力のプロンプト、標的圧力のプロンプト)が、1つ以上の場所において医療流体注入器システムの1つ以上のディスプレイ上に提示されてもよい。1つ以上のデータ入力デバイスは、既述の圧力関連プロンプトと併せて、圧力の値を入力するために利用可能とされてもよい。標的圧力の値は、ピーク圧力について入力された値と同じ値に設定することができ、または標的圧力は、(例えば、標的圧力=ピーク圧力−25psi等のアルゴリズムに従って)ピーク圧力について入力された値から定義することができる。ピーク圧力について入力される任意の値が、標的圧力を設定するために使用され得るデータとして特徴付けられてもよい。
医療流体注入器システムの1つ以上の駆動ラムの速度は、第2の側面の場合において、注入プロトコルの少なくとも1つの局面の全体を通して、標的圧力および関連監視圧力の両方に基づいて継続的に増加させることができるが、実際にそのようである必要はない。第2の側面による駆動ラム速度の導出は、関連駆動ラムの速度を増加または減少させてもよく、あるいは関連駆動ラムの現在の速度を維持してもよい。標的圧力および監視圧力は、ある以降の時点まで(例えば、標的圧力に実際に到達するまで、関連局面の標的流量に到達するまで、関連局面の終了まで)、特定の局面が開始される時間から所与の駆動ラムの速度が増加させられる方式を制御するために使用されてもよい。所与の局面の駆動ラム速度を最初に導出する目的で、ゼロ速度を含む、任意の適切な初期速度が利用されてもよい。医療流体注入器システムの所与の駆動ラムの速度が、ある期間にわたって増加させられた後、この駆動ラムの速度をある値で維持することができ、および/または標的圧力および監視圧力の更新された大きさの両方に基づいて実際に低減することができる。この駆動ラムに対する任意の後続の速度増加は、依然として元の標的圧力および監視圧力の更新された大きさから導出されてもよい。監視圧力の更新された大きさは、単一の時点または単一の「測定」に由来することができ、または(例えば、移動平均を利用する)平均値となり得る。
標的圧力および監視圧力の両方が、独立変数であるものとして特徴付けられてもよい一方で、医療流体注入器システムの所与の駆動ラムの導出された速度は、従属変数であるものとして特徴付けられてもよい。駆動ラム速度の導出は、少なくとも標的圧力および監視圧力に依存する、および/またはそれらの影響を受けるものとして特徴付けられてもよい。一実施形態では、標的圧力(例えば、標的圧力値)は、駆動ラム移動制御アルゴリズムへの入力であってもよく、この駆動ラム移動制御アルゴリズムの出力は、駆動ラム速度(例えば、駆動ラム速度値)であってもよい。そのような駆動ラム制御アルゴリズムは、周期的(例えば、40ミリ秒毎、またはある他の適切な期間)等の、この第2の側面によって検討される反復導出に対する任意の適切な基準で実行することができる。同じ標的圧力値が、注入プロトコルの所与の局面の全体を通して駆動ラム速度を導出するために使用されてもよいが、監視圧力の更新された値が、それぞれのそのような導出に使用されてもよい。
医療流体注入器システムの少なくとも1つの駆動ラムの駆動ラム速度は、注入プロトコルの全体を通して、任意の適切な基準で反復的に導出されてもよい。任意の適切なタイミングが、第2の側面によって包含される駆動ラム速度の導出に利用されてもよい(例えば、40ミリ秒毎)。導出された駆動ラム速度は、第1の状態の発生まで、所与の局面中に増分的に増加してもよい。この第1の状態は、医療流体注入器システムが標的圧力に到達すること、関連局面の標的流量に到達すること、関連局面の終了に到達すること、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。一実施形態では、標的圧力、標的流量、または両方のデータが、任意の適切な方式での(例えば、任意の適切な種類のデータ入力デバイスを通した)ユーザによる医療流体注入器システムに入力されてもよい。導出された駆動ラム速度は、注入プロトコルの所与の局面の開始時において初期化されてもよく、および第1の状態のなんらかの発生まで任意の適切な基準で継続してもよい。
所与の駆動ラムの動作と関連付けられる各監視圧力値は、第2の側面の場合、任意の適切な方式で取得されてもよい。一実施形態では、監視圧力値は、駆動ラムの速度とともに、駆動ラムを前進させるために使用される電力から導出される(この速度は任意の適切な方式で測定されてもよい)。標的圧力と既述の監視圧力との間の差が、駆動ラム速度値を導出するために使用されてもよい。駆動ラム速度値は、標的圧力と監視圧力との間の誤差の大きさを低減しようとする方式で導出されてもよい。一実施形態では、(例えば、比例タームおよび微分タームを使用して)標的圧力および更新された監視圧力値の両方から駆動ラム速度値を導出するために、少なくとも二タームコントローラが使用される。一実施形態では、標的圧力および更新された監視圧力値の両方から駆動ラム速度値を導出するために、PIDコントローラ(比例−積分−微分コントローラ)が使用されるが、そのようなコントローラの3つ全てのタームが実際に利用されなくてもよい。第2の側面による任意の駆動ラム速度の増加は、既述の構成のうちのいずれかのコントローラを使用することを限定することなく含み、再帰的に導出されるものとして特徴付けられてもよい。
本発明の第3の側面は、医療流体注入器システムの動作と関連付けられる圧力を監視することを対象とし、監視圧力は、医療流体注入器システムのシリンジプランジャ駆動体の駆動源に入力されている電力値、ならびにこの同じシリンジプランジャ駆動体の駆動ラムの速度の両方から導出される。第3の側面は、シリンジプランジャ駆動体および圧力監視論理の両方を含む、医療流体注入器システムの形態であってもよく、シリンジプランジャ駆動体は、駆動源(例えば、任意の適切な種類のモータ)および駆動ラム(例えば、軸方向に移動可能な構造)の両方を含み、圧力監視論理は、駆動源に入力されている電力ちおよび駆動ラムの速度の両方から監視圧力を導出するように構成される。第3の側面はまた、医療流体注入器システムを使用して、少なくとも1つの流体を注入する方法の形態であってもよく、少なくとも1つのシリンジプランジャ駆動体は、関連駆動ラムを前進させて、少なくとも1つの流体を患者に注入するように操作され、このシリンジプランジャ駆動体の駆動源に入力されている電力および関連駆動ラムの速度(任意の適切な方式で決定される)は、監視圧力を駆動するために使用される。この第3の側面は、本発明の上記の第1および第2の側面の各々で使用されてもよい。
本発明の第4の側面は、医療流体注入器システムの少なくとも2つの異なる駆動ラムの各々の流量を決定することを対象とし、この決定は、第1および第2の駆動ラムが同時に操作される、注入プロトコルの少なくとも1つの局面に対する全流量およびコンセントレーション入力に基づく。第4の側面は、第1のシリンジプランジャ駆動体と、第2のシリンジプランジャ駆動体と流量決定論理とを含む医療流体注入器システムの形態であってもよく、それぞれのそのようなシリンジプランジャ駆動体は、駆動源(例えば、任意の適切な種類のモータ)および駆動ラム(例えば、軸方向に移動可能な構造)の両方を含み、流量決定論理は、第1および第2のシリンジプランジャ駆動体が同時に操作される注入プロトコルの少なくとも1つの局面(例えば、2つの異なる医療流体が同時に患者に注入される局面)に対する全流量入力およびコンセントレーション入力に基づいて、第1および第2のシリンジプランジャ駆動体の各々の駆動ラムの流量を計算するように構成される。第4の側面はまた、少なくとも2つの異なる医療流体を患者に同時に注入するための医療流体注入器システムを構成する形態であってもよく、全流量およびコンセントレーションの両方が、第1および第2のシリンジプランジャ駆動体が同時に操作される、注入プロトコルの少なくとも1つの局面(例えば、2つの異なる医療流体が同時に患者に注入される局面)について入力され、第1および第2の駆動ラムの各々の流量は、注入プロトコルの関連局面に対する全流量およびコンセントレーション入力に基づいて、医療流体注入器システムによって計算される。
いくつかの特徴の改良および付加的な特徴が、本発明の第4の側面に適用可能である。これらの特徴の改良および付加的な特徴は、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。そのようなものとして、論議される以下の特徴のそれぞれは、任意の他の特徴または第4の側面の特徴の組み合わせとともに使用されてもよいが、そのように要求はされない。以下の論議は、本発明の第5の側面の論議の開始まで、第4の側面に適用可能である。
第1のシリンジプランジャ駆動体が、任意の種類の第1の医療流体(例えば、造影剤)と関連付けられてもよい一方で、第2のシリンジプランジャ駆動体は、任意の適切な種類であるが、少なくとも何らかの点で第1の医療流体とは異なる第2の医療流体(例えば、生理食塩水)と関連付けられてもよい。既述のコンセントレーション入力は、同時に注入される第1および第2の医療流体の相対量を関係付けてもよい。コンセントレーション入力は、任意の適切な方式で、例えば、百分率の形態で表されてもよい。一実施形態では、「30%」というコンセントレーション入力は、第1および第2の駆動ラムが同時に前進させられている注入プロトコルの局面で、そのような局面中に注入される総量の30%が、第1の医療流体によって定義され、この同じ総量の70%が、第2の医療流体によって定義されることを意味し得る。
全流量およびコンセントレーション入力はそれぞれ、ユーザ入力の形態であってもよい。ユーザは、任意の適切な方式で(例えば、任意の適切な種類のデータ入力デバイスを介して)、任意の適切な場所において(例えば、医療流体注入器システムの遠隔コンソールから、医療流体注入器システムの電動注入器のパワーヘッドから、医療流体注入器システムの電動注入器およびスキャナまたは他の医療撮像デバイスの両方に共通しているコンソールから)所与の局面に対する所望の全流量および所望のコンセントレーションの両方を医療流体注入器システムに入力してもよい。少なくとも1つの局面に対する全流量プロンプトおよびコンセントレーションプロンプトは、所与の局面に対する全流流量およびコンセントレーションプロンプトが2つ以上のディスプレイ上に同時に提示される場合を含み、医療流体注入器システムの少なくとも1つのディスプレイ上に提示されてもよい。1つ以上のデータ入力デバイスは、対応するプロンプトと併せて、所与の局面に対する所望の全流量およびコンセントレーションを入力するために利用可能とされてもよい。
第4の側面は、複数の駆動ラムが同時に前進させられる、注入プロトコルの2つ以上の局面と併せて使用されてもよいことを理解されたい。また、第4の側面は、複数の駆動ラムが同時に前進させられる、注入プロトコルの各局面と併せて使用されてもよいことも理解されたい。この第4の側面は、本発明の上記の第1および第2の側面の各々と組み合わせて使用されてもよい。
本発明の第5の側面は、医療流体注入器システムの少なくとも2つの異なる駆動ラムの各々の注入容量を決定することを対象とし、この決定は、第1および第2の駆動ラムが同時に前進させられる、注入プロトコルの少なくとも1つの局面に対する全注入容量およびコンセントレーション入力に基づく。第5の側面は、第1のシリンジプランジャ駆動体と、第2のシリンジプランジャ駆動体と、注入容量決定論理とを含む、医療流体注入器システムの形態であってもよく、それぞれのそのようなシリンジプランジャ駆動体は、駆動源(例えば、任意の適切な種類のモータ)および駆動ラム(例えば、軸方向に移動可能な構造)の両方を含み、注入容量決定論理は、第1および第2のシリンジプランジャ駆動体が同時に操作される、注入プロトコルの少なくとも1つの局面(例えば、2つの異なる医療流体が同時に患者に注入される局面)に対する全注入容量入力およびコンセントレーション入力に基づいて、第1および第2のシリンジプランジャ駆動体の各々の駆動ラムの注入容量を計算するように構成される。第5の側面はまた、少なくとも2つの異なる医療流体を患者に同時に注入するための医療流体注入器システムを構成する形態であってもよく、全注入容量およびコンセントレーションの両方が、第1および第2のシリンジプランジャ駆動体が同時に操作される、注入プロトコルの少なくとも1つの局面(例えば、2つの異なる医療流体が同時に患者に注入される局面)について入力され、第1および第2の駆動ラムの各々の注入容量は、注入プロトコルの関連局面に対する全流量およびコンセントレーション入力に基づいて、医療流体注入器システムによって計算される。
いくつかの特徴の改良および付加的な特徴が、本発明の第5の側面に適用可能である。これらの特徴の改良および付加的な特徴は、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。そのようなものとして、論議される以下の特徴のそれぞれは、任意の他の特徴または第5の側面の特徴の組み合わせとともに使用されてもよいが、そのように要求はされない。以下の論議は、本発明の第6の側面の論議の開始まで、第1の側面に適用可能である。
第1のシリンジプランジャ駆動体が、任意の種類の第1の医療流体(例えば、造影剤)と関連付けられてもよい一方で、第2のシリンジプランジャ駆動体は、任意の適切な種類であるが、少なくとも何らかの点で第1の医療流体とは異なる第2の医療流体(例えば、生理食塩水)と関連付けられてもよい。既述のコンセントレーション入力は、同時に注入される第1および第2の医療流体の相対量を関係付けてもよい。コンセントレーション入力は、任意の適切な方式で、例えば、百分率の形態で表されてもよい。一実施形態では、「30%」というコンセントレーション入力は、第1および第2の駆動ラムが同時に前進させられている注入プロトコルの局面で、そのような局面中に注入される総量の30%が、第1の医療流体によって定義され、この同じ総量の70%が、第2の医療流体によって定義されることを意味してもよい。
全注入容量およびコンセントレーション入力はそれぞれ、ユーザ入力の形態であってもよい。ユーザは、任意の適切な方式で(例えば、任意の適切な種類のデータ入力デバイスを介して)、任意の適切な場所において(例えば、医療流体注入器システムの遠隔コンソールから、医療流体注入器システムの電動注入器のパワーヘッドから、医療流体注入器システムの電動注入器およびスキャナまたは他の医療撮像デバイスの両方に共通しているコンソールから)所与の局面に対する所望の全注入容量および所望のコンセントレーションの両方を医療流体注入器システムに入力してもよい。
医療流体注入器システムは、少なくとも1つのディスプレイを含んでもよい。所与のディスプレイは、任意の適切な場所に(例えば、撮像機器一組の内側/外側に)配置されてもよい。複数のディスプレイが利用され、任意の適切な配設で配置されてもよい(例えば、撮像機器一組の外側に位置する(医療流体注入器システムの)遠隔コンソールによって組み込まれる、撮像機器一組内に位置する(医療流体注入器システムの)電動注入器のパワーヘッドによって組み込まれる、撮像機器一組内に位置する(医療流体注入器システムの)スキャナまたは他の医療撮像デバイスおよび電動注入器用の共通コンソールによって組み込まれる)。少なくとも1つの局面に対する全注入容量プロンプトおよびコンセントレーションプロンプトは、所与の局面に対する全流注入容量およびコンセントレーションプロンプトが2つ以上のディスプレイ上に同時に提示される場合を含み、医療流体注入器システムの少なくとも1つのディスプレイ上に提示されてもよい。1つ以上のデータ入力デバイスは、対応するプロンプトと併せて、所与の局面に対する所望の全流量およびコンセントレーションを入力するために利用可能とされてもよい。
第5の側面は、複数の駆動ラムが同時に前進させられる、注入プロトコルの2つ以上の局面と併せて使用されてもよいことを理解されたい。また、第5の側面は、複数の駆動ラムが同時に前進させられる、注入プロトコルの各局面と併せて使用されてもよいことも理解されたい。この第5の側面は、本発明の上記の第1、第2、および第4の側面の各々と組み合わせて使用されてもよい。
本発明の第6の側面は、医療流体注入器システムの少なくとも1つのディスプレイ上に少なくとも1つの多色グラフィックを提示することを対象とし、そのような多色グラフィック内の色の量は、医療流体注入器システムの第1および第2のシリンジプランジャ駆動体が同時に操作される、注入プロトコルの局面に対するコンセントレーションと相関性がある。第6の側面は、第1および第2のシリンジプランジャ駆動体と、少なくとも1つのディスプレイと、ディスプレイ制御論理とを含む、医療流体注入器システムの形態であってもよく、ディスプレイ制御論理は、プログラムされたコンセントレーション変数を含み、ディスプレイ制御論理は、少なくとも1つのディスプレイ上で少なくとも1つの多色グラフィックを提示するように、かつ第1および第2のシリンジプランジャ駆動体が同時に操作される、注入プロトコルの局面に対するプログラムされたコンセントレーション変数の値と、そのような1つの多色グラフィック内の色の量と相関させるように構成される。第6の側面はまた、医療流体注入器システムの操作の方法の形態であってもよく、コンセントレーション値は、医療流体注入器システムに入力され、医療流体送達システムの第1および第2の駆動ラムは、同時に前進させられ、少なくとも1つの多色グラフィックは、第1および第2の駆動ラムが同時に前進させられる、注入プロトコルの少なくとも1つの局面について、少なくとも1つのディスプレイ上に提示され、そのような多色グラフィックに含まれる色の量は、コンセントレーション値と相関性がある。
いくつかの特徴の改良および付加的な特徴が、本発明の第6の側面に適用可能である。これらの特徴の改良および付加的な特徴は、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。そのようなものとして、論議される以下の特徴のそれぞれは、任意の他の特徴または第6の側面の特徴の組み合わせとともに使用されてもよいが、そのように要求はされない。以下の論議は、少なくとも本発明の第6の側面に適用可能である。
コンセントレーション値またはプログラムされたコンセントレーション変数の値は、ユーザ入力の形態であってもよい。医療流体注入器システムは、任意の適切な種類の少なくとも1つのデータ入力デバイスを含んでもよい。コンセントレーション値またはプログラムされたコンセントレーション変数の値は、任意のそのようなデータ入力デバイスを通して入力されてもよい。
コンセントレーション値またはプログラムされたコンセントレーション変数の値は、第1および第2のシリンジプランジャ駆動体が同時に操作される、注入プロトコルの局面中に同時に注入される第1の医療流体の総量および第2の医療流体の総量を関係付けてもよい。第1および第2のシリンジプランジャ駆動体が同時に操作される、注入プロトコルの局面中に同時に注入される、第1および第2の医療流体は、任意の適切な種類(例えば、造影剤、食塩水)であってもよい。
第1および第2の色は、所与の多色グラフィックによって利用されてもよい。第1の色は、コンセントレーション値またはプログラムされたコンセントレーション変数の値に従って、第1および第2のシリンジプランジャ駆動体が同時に操作される、注入プロトコルの局面中に注入される第1の医療流体の数量と関連付けられてもよい。第2の色は、コンセントレーション値またはプログラムされたコンセントレーション変数の値に従って、第1および第2のシリンジプランジャ駆動体が同時に操作される、注入プロトコルの局面中に注入される第2の医療流体の数量と関連付けられてもよい。
所与の多色グラフィックに含まれる第1の色の量は、(例えば、コンセントレーション値またはプログラムされたコンセントレーション変数の値に従って)第1および第2のシリンジプランジャ駆動体が同時に操作される、注入プロトコルの局面中に注入される第1の医療流体の数量に比例してもよい。所与の多色グラフィックに含まれる第2の色の量は、(例えば、コンセントレーション値またはプログラムされたコンセントレーション変数の値に従って)第1および第2のシリンジプランジャ駆動体が同時に操作される、注入プロトコルの局面中に注入される第2の医療流体の数量に比例してもよい。
所与の多色グラフィックに含まれる第1の色の量は、コンセントレーション値またはプログラムされたコンセントレーション変数の値の大きさの増加とともに増加してもよい一方で、所与の多色グラフィックに含まれる第2の色の量は、コンセントレーション値またはプログラムされたコンセントレーション変数の値の大きさの増加とともに減少してもよい。所与の多色グラフィックに含まれる第1の色の量は、コンセントレーション値またはプログラムされたコンセントレーション変数の値の大きさの減少とともに減少してもよい一方で、所与の多色グラフィックに含まれる第2の色の量は、コンセントレーション値またはプログラムされたコンセントレーション変数の値の大きさの減少とともに増加してもよい。
所与の多色グラフィックの中の色の量は、第1および第2のシリンジプランジャ駆動体が同時に操作される、注入プロトコルの局面の第2の医療流体に対する第1の医療流体のコンセントレーションを伝えてもよい。第1の多色グラフィックの場合を考慮されたい。この第1の多色グラフィックは、そのような第1の多色グラフィックによって組み込まれる複数の色の量に基づいてコンセントレーション情報を伝えてもよいだけでなく、第1の多色グラフィックはまた、コンセントレーション情報を数値的に伝えてもよい。1つよりも多くの多色グラフィックが、同時にディスプレイ上に提示され、同じコンセントレーション情報を伝えてもよい。既述の第1の多色グラフィック以外の各多色グラフィックは、医療流体注入器システムの動作とかんん連付けられる他のパラメータ(すなわち、コンセントレーション以外)についての情報を数値的に伝えてもよい。例えば、特定の局面に対する所与の多色グラフィックは、流量、全注入容量、ならびに第1および第2のシリンジプランジャ駆動体のうちのどちらが操作されているかについての情報を数値的に伝えることができる。少なくとも1つのディスプレイ上に同時に提示される各多色グラフィックは、複数の色の相対量を介して、同じコンセントレーション情報を提供してもよく、それぞれのそのような多色グラフィックはまた、医療流体注入器システムの動作と関連付けられる異なるパラメータについての情報を数値的に伝えてもよい。
本発明の第7の側面は、注入遅延グラフィックおよびスキャン遅延グラフィックの一方または両方が、医療流体注入器システムの操作者に表示されるかどうかに対する制御を提供することを対象とする。「注入遅延」は、操作者が注入を開始する時間から、プログラムされた注入プロトコルによって表されるような注入が実際に始まるまでの遅延(典型的には秒単位)として特徴付けられてもよい。「スキャン遅延」は、操作者が注入を開始する時間から、画像取得動作が撮像デバイスを用いて開始されるまでの遅延(典型的には秒単位)として特徴付けられてもよい。いずれの場合でも、第7の側面は、少なくとも1つのシリンジプランジャ駆動体と、少なくとも1つのディスプレイと、少なくとも1つのデータ入力デバイスと、医療流体注入器に対する注入プロトコルをプログラムする時、注入プロトコルの実行中、または両方で、注入遅延グラフィック、スキャン遅延グラフィック、または両方が、少なくとも1つのディスプレイ上に提示されるべきか否かに関するオプションを提供する、システムの少なくとも1つのディスプレイ上に提示される少なくとも1つの画面とを含む、医療流体注入器システムの形態であってもよい。第7の側面はまた、医療流体注入器システムの操作の方法の形態であってもよく、注入プロトコルをプログラムする時、注入プロトコルの実行中、または両方で、注入遅延グラフィック、スキャン遅延グラフィック、または両方が、その後に医療流体注入器システムの少なくとも1つのディスプレイ上に提示されるべきか否かをユーザが選択することを可能にする、画面が、医療流体注入器システムの少なくとも1つのディスプレイ上に提示される。注入遅延グラフィックは、注入遅延を注入プロトコルにプログラムするため、プログラムされた注入遅延を表示するため、または両方で使用されてもよい。スキャン遅延グラフィックは、スキャン遅延を注入プロトコルにプログラムするため、プログラムされたスキャン遅延を表示するため、または両方で使用されてもよい。
いくつかの特徴の改良および付加的な特徴が、本発明の上記の第1、第2、第3、第4、第5、第6、および第7の側面のそれぞれに、別個に適用可能である。これらの特徴の改良および付加的な特徴は、上記の第1、第2、第3、第4、第5、第6、および第7の側面のそれぞれに関連して、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。
本発明は、1つ以上のディスプレイを利用してもよい。所与のディスプレイは、任意の適切な場所に(例えば、撮像機器一組の内側/外側に)配置されてもよい。複数のディスプレイが利用され、任意の適切な配設で配置されてもよい(例えば、撮像機器一組の外側に位置する遠隔コンソールによって組み込まれる、撮像機器一組内に位置する電動注入器のパワーヘッドによって組み込まれる、撮像機器一組内に位置するスキャナおよび電動注入器用の共通コンソールによって組み込まれる)。
本発明は、任意の適切な種類の1つ以上のデータ入力デバイスを利用してもよい。それぞれのそのようなデータ入力デバイスは、任意の適切な場所にあってもよい(例えば、撮像機器一組の外側、撮像機器一組の内側)。それぞれのそのようなデータ入力デバイスは、任意の適切な構成要素または構成要素の組み合わせ(例えば、電動注入器と関連付けられる遠隔コンソール、電動注入器のパワーヘッド、スキャナおよび電動注入器用の共通コンソール)と関連付けられてもよい。
流体放出を提供するために利用され得る、任意の電動注入器は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類であってもよい。任意のそのような電動注入器は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類の1つ以上のシリンジプランジャ駆動体を利用してもよく、その場合、それぞれのそのようなシリンジプランジャ駆動体は、少なくとも双方向移動(例えば、流体を放出するための第1の方向の移動、流体の装填および/または引出に適応するため、および/または後続の流体放出動作のための位置に戻るための第2の方向の移動)が可能であり、それぞれのそのようなシリンジプランジャ駆動体は、(例えば、流体を放出するように)少なくとも1つの方向にシリンジプランジャを前進させることができるよう、任意の適切な方式で(例えば、機械的接触によって、(機械的または別様の)適切な連結によって)、その対応するシリンジプランジャと相互作用してもよい。各シリンジプランジャ駆動体は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類の1つ以上の駆動源を利用してもよい。複数の駆動源出力が、所与の時に単一のシリンジプランジャを前進させるように任意の適切な方式で組み合わせられてもよい。1つ以上の駆動源が、単一のシリンジプランジャ駆動体専用であってもよく、1つ以上の駆動源が、複数のシリンジプランジャ駆動体と関連付けられてもよく(例えば、1つのシリンジプランジャから別のシリンジプランジャに出力を変更するように、ソートの伝送を組み込む)、またはそれらの組み合わせである。代表的な駆動源の形態は、ブラシ付きまたはブラシレス電気モータ、油圧モータ、空気モータ、圧電モータ、またはステッピングモータを含む。
任意のそのような電動注入器は、任意の適切な医療用途(例えば、コンピュータ断層撮影法またはCT撮像、磁気共鳴映像法またはMRI、単光子放出コンピュータ断層撮影法またはSPECT撮像、陽電子放出コンピュータ断層撮影法またはPET撮像、X線撮像、血管造影法、光学撮像、超音波撮像)、および/または治療用途(例えば、化学療法の注入、疼痛管理等)を限定することなく含む、1つ以上の医療流体の送達が所望される任意の適切な用途に使用されてもよい。任意のそのような電動注入器は、適切な撮像システム(例えば、CTスキャナ)等の、任意の構成要素または構成要素の組み合わせと併せて使用されてもよい。例えば、任意のそのような電動注入器と1つ以上の他の構成要素との間で、情報を伝えることができる(例えば、スキャン遅延情報、注入開始信号、注入速度)。
任意の適切な数のシリンジが、任意の適切な方式で(例えば、着脱可能に、前方装填式、後方装填式、側面装填式)、任意のそのような電動注入器とともに利用されてもよく、任意の適切な医療流体が、任意のそのような電動注入器の所与のシリンジから放出されてもよく(例えば、造影剤、治療流体、放射性医薬品、生理食塩水、およびそれらの任意の組み合わせ)、任意の適切な流体が、任意の適切な方式で(例えば、連続的に、同時に)多重シリンジ電動注入器構成から放出されてもよく、またはそれらの任意の組み合わせである。一実施形態では、電動注入器の動作によってシリンジから放出される流体は、導管(例えば、医療管類セット)の中へ方向付けられ、この導管は、任意の適切な方式でシリンジと流体的に相互接続され、流体を所望の場所へ(例えば、注入のために患者に挿入されるカテーテルへ)方向付けられる。複数のシリンジが、(例えば、単一の注入部位に提供するために)共通導管の中へ放出してもよく、または1つのシリンジが、(例えば、1つの注入部位に提供するために)1つの導管の中へ放出してもよい一方で、別のシリンジは、(例えば、異なる注入部位に提供するために)異なる導管の中へ放出してもよい。一実施形態では、各シリンジは、シリンジバレルと、シリンジバレル内に配置され、かつシリンジに対して移動可能であるプランジャとを含む。このプランジャは、シリンジプランジャ駆動アセンブリが、少なくとも1つの方向に、およびおそらくは2つの異なる反対方向にプランジャを前進させることができるように、電動注入器のシリンジプランジャ駆動アセンブリと界面接触し得る。
本発明の種々の側面のうちのいずれかによって利用され得る任意の「論理」は、任意の適切なソフトウェア、ファームウェア、もしくはハードウェア内、1つ以上のプラットフォームの使用、1つ以上のプロセッサの使用、任意の適切な種類のメモリの使用、任意の適切な種類の任意の単一のコンピュータまたは任意の適切な種類の複数のコンピュータの使用、および任意の適切な方式での相互接続、あるいはそれらの任意の組合せを限定することなく含む、任意の適切な方式で実装されてもよい。この論理は、任意の単一の場所で、または適切な方式で(例えば任意の種類のネットワークを介して)相互接続される複数の場所で実装されてもよい。
「単数の」文脈または同等物に限定されることを目的とする、本発明の任意の特徴は、「唯一の」、「単一の」、「限定される」または同等物等の用語によって、本明細書で明確に説明される。一般的に受け入れられている根拠の実践に従って特徴を導入するだけでは、対応する特徴を単数に限定しない(例えば、電動注入器が「1つのシリンジ」を含むことを示すだけでは、電動注入器が単一のシリンジしか含まないことを意味しない)。また、「少なくとも1つの」等の語句を使用しないことも、対応する特徴を単数に限定しない(例えば、電動注入器が「1つのシリンジ」を含むことを示すだけでは、電動注入器が単一のシリンジしか含まないことを意味しない)。特定の特徴に関する「少なくとも概して」または同等物といった語句の使用は、対応する特性およびそのごくわずかな変形例を包含する(例えば、シリンジバレルが少なくとも概して円筒形であると示すことは、円筒形であるシリンジバレルを包含する)。最後に、「一実施形態では」という語句と併せた特徴の参照は、特徴の使用を単一の実施形態に限定しない。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
医療流体注入器システムであって、
該システムは、
駆動源および駆動ラムを備えるシリンジプランジャ駆動体と、
標的圧力から駆動ラム速度の増加を導出するように構成される駆動ラム移動制御論理と
を備える、システム。
(項目2)
前記駆動ラム移動制御論理は、第1の状態の発生まで、および注入プロトコルの少なくとも1つの局面の実行中に、前記標的圧力を考慮して駆動ラム速度を増分的に増加させるように構成される、項目1に記載の医療流体注入器システム。
(項目3)
前記第1の状態は、前記医療流体注入器システムが、前記標的圧力、前記注入プロトコルの関連局面に対する標的流量、および該注入プロトコルの関連局面の終了のうちの少なくとも1つに到達することを含む、項目2に記載の医療流体注入器システム。
(項目4)
前記標的流量は、ユーザ入力を含む、項目3に記載の医療流体注入器システム。
(項目5)
前記駆動ラム移動制御論理は、第1の時間範囲の全体を通して、前記標的圧力を考慮して駆動ラム速度を増分的に増加させるように構成され、該第1の時間範囲は、前記注入プロトコルの関連局面の開始から、前記第1の状態のなんらかの発生まで及ぶ、項目2〜4のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目6)
前記駆動ラム移動制御論理は、前記標的圧力からの前記駆動ラム速度各々の増加を導出するように構成される、項目1〜5のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目7)
前記標的圧力は、独立変数を含み、前記駆動ラム移動制御論理によって提供される前記駆動ラムの速度は、従属変数を含む、項目1〜6のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目8)
前記駆動ラム移動制御論理は、前記標的圧力から駆動ラム速度を繰り返し導出するように構成される、項目1〜7のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目9)
前記駆動ラム移動制御論理は、前記標的圧力および監視圧力の両方から前記駆動ラム速度を繰り返し導出するように構成される、項目8に記載の医療流体注入器システム。
(項目10)
前記駆動ラム移動制御は、前記標的圧力と前記監視圧力との間の差から前記駆動ラム速度を繰り返し導出するように構成される、項目9に記載の医療流体注入器システム。
(項目11)
前記駆動ラム移動制御論理は、前記駆動ラム速度を繰り返し導出して、前記標的圧力と前記監視圧力との間の誤差を低減するように構成される、項目9〜10のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目12)
圧力監視論理をさらに備え、該圧力監視論理は、前記駆動源への電力入力および前記駆動ラムの速度の両方から、前記医療流体注入器システムによって提供される前記監視圧力を導出するように構成される、項目9〜11のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目13)
前記駆動ラム移動制御論理は、少なくとも二タームコントローラを利用する、項目9〜12のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目14)
比例タームおよび微分タームが、前記コントローラによって使用される、項目13に記載の医療流体注入器システム。
(項目15)
前記駆動ラム移動制御論理は、比例−積分−微分コントローラを利用する、項目9〜14のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目16)
前記駆動ラム移動制御論理は、前記標的圧力から前記駆動ラム速度の増加を再帰的に導出するように構成される、項目1〜15のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目17)
前記駆動ラム移動制御論理は、前記標的圧力から前記駆動ラム速度の増加を反復的に導出するように構成される、項目1〜16のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目18)
前記駆動ラム移動制御論理は、前記標的圧力から前記駆動ラム速度の増加を繰り返し導出するように構成される、項目1〜17のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目19)
前記駆動ラム移動制御論理は、前記標的圧力および監視圧力の両方から前記駆動ラム速度の増加を導出するように構成される、項目1〜7および16〜18のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目20)
前記駆動ラム移動制御は、前記標的圧力と前記監視圧力との間の差から前記駆動ラム速度の増加を導出するように構成される、項目19に記載の医療流体注入器システム。
(項目21)
圧力監視論理をさらに備え、該圧力監視論理は、前記駆動源への電力入力および前記駆動ラムの速度の両方から、前記医療流体注入器システムによって提供される前記監視圧力を導出するように構成される、項目19〜20のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目22)
前記駆動ラム移動制御論理は、少なくとも二タームコントローラを利用する、項目19〜21のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目23)
比例タームおよび微分タームが、前記コントローラによって使用される、項目22に記載の医療流体注入器システム。
(項目24)
前記駆動ラム移動制御論理は、比例−積分−微分コントローラを利用する、項目19〜23のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目25)
医療流体注入器システムであって、
該システムは、
駆動源および駆動ラムを備えるシリンジプランジャ駆動体と、
駆動ラム移動制御論理であって、該駆動ラム移動制御論理は、注入プロトコルの少なくとも1つの局面の開始から、該少なくとも1つの局面の少なくとも一部の間、駆動ラム速度を反復的に導出するように構成され、各導出は、標的圧力と監視圧力との間の差に基づいている、駆動ラム移動制御論理と
を備える、システム。
(項目26)
前記駆動ラム移動制御論理は、前記注入プロトコルの前記少なくとも1つの局面の全体を通して、前記標的圧力と前記監視圧力との間の前記差に基づいて、前記駆動ラム速度を反復的に導出するように構成される、項目25に記載の医療流体注入器システム。
(項目27)
前記駆動ラム移動制御論理は、前記標的圧力と前記監視圧力との間の前記差にすべて基づいて、前記注入プロトコルの前記少なくとも1つの局面の前記開始から、第1の状態のなんらかの発生まで、前記駆動ラム速度を増分的に増加させるように構成される、項目25〜26のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目28)
前記第1の状態は、前記医療流体注入器システムが、前記標的圧力、前記注入プロトコルの関連局面の標的流量、および前記注入プロトコルの関連局面の終了のうちの少なくとも1つに到達することを含む、項目27に記載の医療流体注入器システム。
(項目29)
前記標的流量は、ユーザ入力を含む、項目28に記載の医療流体注入器システム。
(項目30)
前記標的圧力は、独立変数を含み、前記駆動ラム移動制御論理によって提供される前記駆動ラムの速度は、従属変数を含む、項目25〜29のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目31)
前記駆動ラム移動制御論理は、前記駆動ラム速度を繰り返し導出して、前記標的圧力と前記監視圧力との間の誤差を低減するように構成される、項目25〜30のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目32)
前記駆動ラム移動制御論理は、前記標的圧力と前記監視圧力との間の前記差を使用して、前記駆動ラムの速度を再帰的に導出するように構成される、項目25〜31のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目33)
前記駆動ラム移動制御論理は、少なくとも二タームコントローラを利用する、項目25〜32のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目34)
比例タームおよび微分タームが、前記コントローラによって使用される、項目33に記載の医療流体注入器システム。
(項目35)
前記駆動ラム移動制御論理は、比例−積分−微分コントローラを利用する、項目25〜34のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目36)
圧力監視論理をさらに備え、該圧力監視論理は、前記駆動源への電力入力および前記駆動ラムの速度の両方から前記監視圧力を導出するように構成される、項目25〜35のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目37)
シリンジプランジャを備えるシリンジをさらに備え、前記シリンジプランジャ駆動体は、該シリンジプランジャと相互作用することにより、少なくとも放出ストロークと関連付けられる第1の方向に該シリンジプランジャを移動させる、項目1〜36のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目38)
前記標的圧力は、ユーザ入力に応じて設定される、項目1〜37のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目39)
第1のデータ入力デバイスをさらに備え、前記標的圧力のデータは、前記第1のデータ入力デバイスを介して入力可能である、項目1〜38のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目40)
医療流体注入器システムであって、
該システムは、
駆動源および駆動ラムを備えるシリンジプランジャ駆動体と、
該駆動源への電力入力および該駆動ラムの速度の両方から、監視圧力を導出するように構成される圧力監視論理と
を備える、システム。
(項目41)
医療流体注入器システムであって、
該システムは、
第1の駆動源および第1の駆動ラムを備える第1のシリンジプランジャ駆動体と、
第2の駆動源および第2の駆動ラムを備える第2のシリンジプランジャ駆動体と、
流量決定論理であって、該流量決定論理は、該第1のシリンジプランジャ駆動体と第2のシリンジプランジャ駆動体とが同時に操作される注入プロトコルの少なくとも1つの局面に対する全流量およびコンセントレーション入力に基づいて、該第1および第2のシリンジプランジャ駆動体の各々に対する流量を計算するように構成される、流量決定論理と
を備える、システム。
(項目42)
前記第1のシリンジプランジャ駆動体は、造影剤と関連付けられ、前記第2のシリンジプランジャ駆動体は、生理食塩水と関連付けられる、項目41に記載の医療流体注入器システム。
(項目43)
前記第1のシリンジプランジャ駆動体は、第1の医療流体と関連付けられ、前記第2のシリンジプランジャ駆動体は、該第1の医療流体とは異なる第2の医療流体と関連付けられる、項目41に記載の医療流体注入器システム。
(項目44)
ディスプレイをさらに備える、項目41〜43のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目45)
前記ディスプレイは、少なくとも1つの全流量プロンプトと、少なくとも1つのコンセントレーションプロンプトとを含む、項目44に記載の医療流体注入器システム。
(項目46)
第1の注入プロトコルは、複数の局面を含み、前記ディスプレイは、前記第1のシリンジプランジャ駆動体と第2のシリンジプランジャ駆動体とが同時に操作される該複数の局面の各々に対する全流量プロンプトおよびコンセントレーションプロンプトを含む、項目44〜45のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目47)
前記全流量およびコンセントレーション入力の各々は、ユーザ入力を含む、項目41〜46のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目48)
前記流量決定論理は、前記第1のシリンジプランジャ駆動体と第2のシリンジプランジャ駆動体とが同時に操作される注入プロトコルの各局面に対する全流量およびコンセントレーション入力に基づいて、該第1および第2のシリンジプランジャ駆動体の各々の前記流量を計算するようにさらに構成される、項目41〜47のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目49)
第1のデータ入力デバイスをさらに備え、前記全流量およびコンセントレーション入力の各々は、該第1のデータ入力デバイスを介して入力可能である、項目41〜48のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目50)
医療流体注入器システムであって、
該システムは、
第1の駆動源および第1の駆動ラムを備える第1のシリンジプランジャ駆動体と、
第2の駆動源および第2の駆動ラムを備える第2のシリンジプランジャ駆動体と、
注入容量決定論理であって、該注入容量決定論理は、該第1のシリンジプランジャ駆動体と第2のシリンジプランジャ駆動体とが同時に操作される注入プロトコルの少なくとも1つの局面に対する全注入容量およびコンセントレーション入力に基づいて、該第1のシリンジプランジャ駆動体および第2のシリンジプランジャ駆動体の各々の注入容量を計算するように構成される、注入容量決定論理と
を備える、システム。
(項目51)
前記第1のシリンジプランジャ駆動体は、造影剤と関連付けられ、前記第2のシリンジプランジャ駆動体は、生理食塩水と関連付けられる、項目50に記載の医療流体注入器システム。
(項目52)
前記第1のシリンジプランジャ駆動体は、第1の医療流体と関連付けられ、前記第2のシリンジプランジャ駆動体は、該第1の医療流体とは異なる第2の医療流体と関連付けられる、項目50に記載の医療流体注入器システム。
(項目53)
ディスプレイをさらに備える、項目50〜52のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目54)
前記ディスプレイは、少なくとも1つの全注入容量プロンプトと、少なくとも1つのコンセントレーションプロンプトとを含む、項目53に記載の医療流体注入器システム。
(項目55)
第1の注入プロトコルは、複数の局面を含み、前記ディスプレイは、前記第1のシリンジプランジャ駆動体と第2のシリンジプランジャ駆動体とが同時に操作される前記第1の注入プロトコルの前記複数の局面の各々に対する全注入容量プロンプトおよびコンセントレーションプロンプトを含む、項目53〜54のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目56)
前記全注入容量およびコンセントレーション入力の各々は、ユーザ入力を含む、項目50〜55のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目57)
前記注入容量決定論理は、前記第1のシリンジプランジャ駆動体と第2のシリンジプランジャ駆動体とが同時に操作される前記注入プロトコルの各局面に対する全注入容量およびコンセントレーション入力に基づいて、該第1および第2のシリンジプランジャ駆動体の各々の注入容量を計算するようにさらに構成される、項目50〜56のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目58)
第1のデータ入力デバイスをさらに備え、前記全注入容量およびコンセントレーション入力の各々は、該第1のデータ入力デバイスを介して入力可能である、項目50〜57のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目59)
医療流体注入器システムであって、
該システムは、
第1のシリンジプランジャ駆動体と、
第2のシリンジプランジャ駆動体と、
ディスプレイと、
プログラムされたコンセントレーション変数を含むディスプレイ制御論理であって、該ディスプレイ制御論理は、該ディスプレイ上に少なくとも1つの多色グラフィックを提示するように、および該少なくとも1つの多色グラフィック内の色の量とを、該第1のシリンジプランジャ駆動体と第2のシリンジプランジャ駆動体とが同時に操作される注入プロトコルの局面に対する該プログラムされたコンセントレーション変数の値と相関させるように構成される、ディスプレイ制御論理と
を備える、システム。
(項目60)
前記プログラムされたコンセントレーション変数の前記値は、ユーザ入力によって提供される、項目59に記載の医療流体注入器システム。
(項目61)
データ入力デバイスをさらに備え、前記プログラムされたコンセントレーション変数の前記値は、該データ入力デバイスを介して入力可能である、項目59〜60のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目62)
前記プログラムされたコンセントレーション変数は、前記第1のシリンジプランジャ駆動体と第2のシリンジプランジャ駆動体とが同時に操作される前記注入プロトコルの前記局面中に同時に注入される第1の医療流体の総量と第2の医療流体の総量とを関係付ける、項目59〜61のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目63)
前記少なくとも1つの多色グラフィックは、
第1の色であって、該第1の色は、前記第1のシリンジプランジャ駆動体と第2のシリンジプランジャ駆動体とが同時に操作される前記注入プロトコルの局面中に、前記プログラムされたコンセントレーション変数の前記値に従って注入されるべき第1の医療流体の数量と関連付けられる、第1の色と、
第2の色であって、該第2の色は、該第1のシリンジプランジャ駆動体と第2のシリンジプランジャ駆動体とが同時に操作されるべき該注入プロトコルの局面中に、該プログラムされたコンセントレーション変数の該値に従って注入される第2の医療流体の数量と関連付けられる、第2の色と
を備える、項目59〜62のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目64)
前記少なくとも1つの多色グラフィックに含まれる前記第1の色の量は、前記第1のシリンジプランジャ駆動体と第2のシリンジプランジャ駆動体とが同時に操作される前記注入プロトコルの局面中に注入されるべき前記第1の医療流体の前記数量に比例し、該少なくとも1つの多色グラフィックに含まれる前記第2の色の量は、該第1のシリンジプランジャ駆動体と第2のシリンジプランジャ駆動体とが同時に操作される該注入プロトコルの該局面中に注入されるべき前記第2の医療流体の前記数量に比例する、項目63に記載の医療流体注入器システム。
(項目65)
前記少なくとも1つの多色グラフィックに含まれる前記第1の色の量は、前記プログラムされたコンセントレーション変数の前記値の大きさの増加とともに増加し、該少なくとも1つの多色グラフィックに含まれる前記第2の色の量は、該プログラムされたコンセントレーション変数の該値の大きさの減少とともに減少し、該少なくとも1つの多色グラフィックに含まれる該第1の色の量は、該プログラムされたコンセントレーション変数の該値の大きさの減少とともに減少し、該少なくとも1つの多色グラフィックに含まれる該第2の色の量は、該プログラムされたコンセントレーション変数の該値の大きさの減少とともに増加する、項目63〜64のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目66)
前記少なくとも1つの多色グラフィックの中の前記色の量は、前記第1のシリンジプランジャ駆動体と第2のシリンジプランジャ駆動体とが同時に操作される前記注入プロトコルの前記局面に対する第2の医療流体に関する第1の医療流体のコンセントレーションを伝える、項目59〜65のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
(項目67)
前記少なくとも1つの多色グラフィックは、第1の多色グラフィックを含み、該第1の多色グラフィックは、前記コンセントレーションの数値表現をさらに含む、項目66に記載の医療流体注入器システム。
(項目68)
前記少なくとも1つの多色グラフィックは、前記ディスプレイ制御論理によって前記ディスプレイ上に同時に提示可能である複数の多色グラフィックをさらに含み、該複数の多色グラフィックの各々における前記色の量は各々、前記第1のシリンジプランジャ駆動体と第2のシリンジプランジャ駆動体とが同時に操作される前記注入プロトコルの前記局面に対する前記第2の医療流体に関する前記第1の医療流体の前記コンセントレーションを伝え、前記第1の多色グラフィック以外の各多色グラフィックは、該第1のシリンジプランジャ駆動体と第2のシリンジプランジャ駆動体とが同時に操作される該注入プロトコルの該局面と関連付けられる非コンセントレーションパラメータの数値表現をさらに含む、項目67に記載の医療流体注入器システム。
(項目69)
前記非コンセントレーションパラメータは、前記第1のシリンジプランジャ駆動体と第2のシリンジプランジャとが同時に操作されているという指示、標的流量、全注入容量、および局面遅延の持続時間から成る群より選択される、項目68に記載の医療流体注入器システム。
(項目70)
前記少なくとも1つの多色グラフィックは、前記ディスプレイ制御論理によって前記ディスプレイ上に同時に提示可能である複数の多色グラフィックをさらに含み、該複数の多色グラフィックの各々における前記色の前記量は、前記コンセントレーションを伝える、項目66に記載の医療流体注入器システム。
(項目71)
前記複数の多色グラフィックの各々は、異なるパラメータの数値表現をさらに含み、該異なるパラメータの数値表現は、前記第1のシリンジプランジャ駆動体と第2のシリンジプランジャ駆動体とが同時に操作される前記注入プロトコルの前記局面と関連付けられる、項目70に記載の医療流体注入器システム。
(項目72)
前記ディスプレイ制御論理は、前記第1のシリンジプランジャ駆動体と第2のシリンジプランジャ駆動体とが同時に操作される前記注入プロトコルの各局面に対して、前記ディスプレイ上に前記少なくとも1つの多色グラフィックを提示するようにさらに構成される、項目59〜71のうちのいずれかに記載の医療流体注入器システム。
図1は、パワーヘッド12を有する電動注入器10の一実施形態の概略図を提示する。1つ以上のグラフィカルユーザインターフェースまたはGUI11が、パワーヘッド12と関連付けられてもよい。各GUI11は、(1)任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類であってもよい、(2)任意の適切な方式でパワーヘッド12と動作可能に相互接続されてもよい、(3)任意の適切な場所に配置されてもよい、(4)電動注入器10の動作の1つ以上の側面を制御する、電動注入器10の動作と関連付けられる1つ以上のパラメータを入力/編集する、(例えば、電動注入器10の動作と関連付けられる)適切な情報を表示するといった機能のうちのいずれかを提供するように構成されてもよく、または(5)先述の内容の任意の組み合わせである。任意の適切な数のGUI11が利用されてもよい。一実施形態では、電動注入器10は、パワーヘッド12とは別であるが、パワーヘッド12と通信するコンソールによって組み込まれるGUI11を含む。別の実施形態では、電動注入器10は、パワーヘッド12の一部であるGUI11を含む。さらに別の実施形態では、電動注入器10は、パワーヘッド12と通信する別個のコンソール(例えば、遠隔コンソール、電動注入器12および撮像デバイス用の共通コンソール)上で1つのGUI11を利用し、また、パワーヘッド12上にある別のGUI11も利用する。各GUI11は、同じ機能性または一組の機能性を提供することができ、または、GUI11は、それぞれの機能性に関して、少なくとも何らかの点で異なってもよい。
シリンジ28は、パワーヘッド12上に設置されてもよく、設置されると、電動注入器10の一部と見なされてもよい。いくつかの注入手技は、シリンジ28内に生成される比較的高い圧力をもたらしてもよい。この点において、圧力ジャケット26内にシリンジ28を配置することが望ましくてもよい。圧力ジャケット26は、典型的には、パワーヘッド12上にシリンジ28を設置するステップの一部として、またはそのステップの後に、シリンジ28がその中に配置されることを可能にする方式で、パワーヘッド12と関連付けられる。同圧力ジャケット26は、典型的には、種々のシリンジ28が、複数の注入手技のために、圧力ジャケット26内に位置付けられ、そこから除去される際に、パワーヘッド12と関連付けられたままとなる。電動注入器10が低圧注入のために構成/利用される場合、および/または電動注入器10とともに利用されるシリンジ28が、圧力ジャケット26によって提供される付加的な支持なしで、高圧注入に耐えるのに十分な耐久性である場合、電動注入器10は、圧力ジャケット26を排除してもよい。いずれの場合でも、シリンジ28から放出される流体は、任意の適切な方式で、シリンジ28と流体的に相互接続され得て、かつ流体を任意の適切な場所に(例えば、患者に)方向付け得る、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類の導管38の中へ方向付けられてもよい。
パワーヘッド12は、シリンジ28から流体を放出するようにシリンジ28(例えば、そのプランジャ32)と相互作用する(例えば、界面接触する)、シリンジプランジャ駆動アセンブリまたはシリンジプランジャ駆動体14を含む。このシリンジプランジャ駆動アセンブリ14は、駆動出力18(例えば、回転可能な駆動ネジ)に電力供給する、駆動源16(例えば、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類のモータ、随意的な歯車装置、または同等物)を含む。駆動ラムまたはラム20は、駆動出力18によって、適切な経路(例えば、軸方向)に沿って前進させられてもよい。ラム20は、以下で論議される方式で、シリンジ28の対応する部分と相互作用または界面接触するための連結器22を含んでもよい。
シリンジ28は、(例えば、双頭矢印Bと一致する軸に沿った軸方向の往復移動のために)シリンジバレル30内で移動可能に配置される、プランジャまたはピストン32を含む。プランジャ32は、連結器34を含んでもよい。このシリンジプランジャ連結器34は、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14がシリンジバレル30内でシリンジプランジャ32を後退させることを可能にするように、ラム連結器22と相互作用または界面接触してもよい。シリンジプランジャ連結器34は、ヘッドまたはボタン36bとともにシリンジプランジャ32の本体から延在する、シャフト36aの形態であってもよい。しかしながら、シリンジプランジャ連結器34は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類であってもよい。
概して、電動注入器10のシリンジプランジャ駆動アセンブリ14は、(例えば、対応するシリンジ28から流体を放出するように)少なくとも1つの方向に(シリンジバレル30に対して)シリンジプランジャ32を移動または前進させることができるよう、任意の適切な方式で(例えば、機械的接触によって、(機械的または別様の)適切な連結によって)シリンジ28のシリンジプランジャ32と相互作用してもよい。すなわち、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14は、(例えば、同駆動源16の動作を介して)双方向移動が可能であってもよいが、電動注入器10は、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14の動作が、実際には、電動注入器10によって使用されている各シリンジプランジャ32を1つの方向にしか移動させないように、構成されてもよい。しかしながら、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14は、2つの異なる方向のそれぞれに(例えば、共通軸方向経路に沿った異なる方向に)、それぞれのそのようなシリンジプランジャ32を移動させることができるよう、電動注入器10によって使用されている各シリンジプランジャ32と相互作用するように構成されてもよい。
シリンジプランジャ32の後退は、後続の注入または放出のために、シリンジバレル30の中への流体の装填に適応するために利用されてもよく、後続の注入または放出のために、または任意の他の適切な目的で、シリンジバレル30の中へ流体を実際に引き込むために利用されてもよい。ある構成は、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14がシリンジプランジャ32を後退させることができることを要求しなくてもよく、その場合、ラム連結器22およびシリンジプランジャ連結器34が所望されなくてもよい。この場合、シリンジプランジャ駆動アセンブリ14は、(例えば、別の予充填されたシリンジ28が設置された後に)別の流体送達動作を実行する目的で後退させられてもよい。ラム連結器22およびシリンジプランジャ連結器34が利用される時でさえも、ラム20がシリンジプランジャ32を前進させて、シリンジ28から流体を放出する(例えば、ラム20が、単純にシリンジプランジャ連結器34、またはシリンジプランジャ32の近位端を直接「押し進め」てもよい)時に、これらの構成要素は連結されてもされなくてもよい。ラム連結器22およびシリンジプランジャ連結器34を連結状態または条件で配置するため、ラム連結器22およびシリンジプランジャ連結器34を非連結状態または条件で配置するため、または両方のために、任意の適切な寸法または寸法の組み合わせで、任意の単一の移動または移動の組み合わせが利用されてもよい。
シリンジ28は、任意の適切な方式で、パワーヘッド12上に設置されてもよい。例えば、シリンジ28は、パワーヘッド12上に直接設置されるように構成することができる。図示された実施形態では、シリンジ28とパワーヘッド12との間にインターフェースを提供するように、筐体24がパワーヘッド12上に適切に載置される。この筐体24は、シリンジ28の1つ以上の構成が設置され得る、アダプタの形態であってもよく、シリンジ28の少なくとも1つの構成は、任意のそのようなアダプタを使用することなく、パワーヘッド12上に直接設置することができる。筐体24はまた、シリンジ28の1つ以上の構成が設置され得る、面板の形態であってもよい。この場合、面板は、パワーヘッド12上にシリンジ28を設置するために要求されるようなものであってもよく、面板なしでシリンジ28をパワーヘッド12上に設置することはできない。圧力ジャケット26が使用されている時は、シリンジ28に関して本明細書で論議される種々の方式で、それがパワーヘッド12上に設置されてもよく、次いでその後、シリンジ28は、圧力ジャケット26の中に設置される。
筐体24は、シリンジ28を設置する時に、パワーヘッド12上に載置され、パワーヘッド12に対して固定位置に留まってもよい。別の選択肢は、シリンジ28の設置に適応するように、筐体24およびパワーヘッド12を移動可能に相互接続することである。例えば、筐体24は、双頭矢印Aを含有する平面内で移動して、ラム連結器22とシリンジプランジャ連結器34との間で、連結状態または条件および非連結状態または条件のうちの1つ以上を提供してもよい。
1つの特定の電動注入器構成が、図2Aに図示され、参照数字40によって識別され、少なくとも概して、図1の電動注入器10に従う。電動注入器40は、携帯型スタンド48上に載置されるパワーヘッド50を含む。電動注入器40用の2つのシリンジ86a、86bが、パワーヘッド50上に載置される。流体が、電動注入器40の動作中にシリンジ86a、86bから放出されてもよい。
携帯型スタンド48は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類であってもよい。スタンド48を携帯型にするために、車輪、ローラ、キャスタ、または同等物が利用されてもよい。パワーヘッド50は、携帯型スタンド48に対して固定位置で維持することができる。しかしながら、少なくとも何らかの方式で、パワーヘッド50の位置が携帯型スタンド48に対して調整可能となることを可能にすることが望ましくてもよい。例えば、シリンジ86a、86bのうちの1つ以上の中へ流体を装填する時に、携帯型スタンド48に対して1つの位置でパワーヘッド50を有すること、および注入手技の実施のために携帯型スタンド48に対して異なる位置でパワーヘッド50を有することが望ましくてもよい。この点に関して、パワーヘッド50は、任意の適切な方式で(例えば、パワーヘッド50が少なくともある可動域を通して枢動させられ、その後、所望の位置で維持されてもよいように)携帯型スタンド48と移動可能に相互接続されてもよい。
パワーヘッド50は、流体を提供するために任意の適切な方式で支持することができると理解されたい。例えば、携帯型構造上に載置される代わりに、パワーヘッド50は、支持アセンブリと相互接続することができ、支持アセンブリは順に、適切な構造(例えば、天井、壁、床)に載置される。パワーヘッド50用の任意の支持アセンブリが、(例えば、1つ以上の他の支持セクションに対して再配置され得る、1つ以上の支持セクションを有することによって)少なくとも何らかの点で位置的に調整可能であってもよく、または固定位置で維持されてもよい。また、パワーヘッド50は、固定位置で維持されるよう、または支持アセンブリに対して調整可能となるよう、任意のそのような支持アセンブリと統合されてもよい。
パワーヘッド50は、グラフィカルユーザインターフェースまたはGUI52を含む。このGUI52は、電動注入器40の動作の1つ以上の側面を制御する、電動注入器40の動作と関連付けられる1つ以上のパラメータを入力/編集する、および(例えば、電動注入器40の動作と関連付けられる)適切な情報を表示するといった、機能のうちの1つ、または任意の組み合わせを提供するように構成されてもよい。電動注入器40はまた、それぞれ任意の適切な方式で(例えば、1本以上のケーブルを介して)、パワーヘッド50と通信し得る、検査室の中または任意の他の適切な場所でテーブル上に配置され、または電子機器ラック上に載置され得る、または両方である、コンソール42および電力パック46を含んでもよい。電力パック46は、注入器40用の電力供給部、コンソール42とパワーヘッド50との間の通信を提供するためのインターフェース回路、遠隔コンソール、遠隔手動または足踏み制御スイッチ、または他の相手先商標製品の製造業者(OEM)の遠隔制御接続(例えば、電動注入器40の動作が撮像システムのX線照射と同期化されることを可能にする)等の遠隔ユニットへの電動注入器40の接続を可能にするための回路、および任意の他の適切な構成要素のうちの1つ以上を、任意の適切な組み合わせで含んでもよい。コンソール42は、タッチスクリーンディスプレイ44を含んでもよく、それは順に、操作者が電動注入器40の動作の1つ以上の側面を遠隔制御することを可能にする、操作者が電動注入器40の動作と関連付けられる1つ以上のパラメータを入力/編集することを可能にする、操作者が電動注入器40の電動化動作のためのプログラムを特定し、記憶することを可能にする(後に、操作者による開始時に電動注入器40によって電動的に実行することができる)、および電動注入器40に関し、その動作の任意の側面を含む、任意の適切な情報を表示する機能のうちの1つ以上を、任意の適切な組み合わせで提供してもよい。
パワーヘッド50とのシリンジ86a、86bの統合に関する種々の詳細が、図2Bに提示されている。シリンジ86a、86bのそれぞれは、同じ一般的構成要素を含む。シリンジ86aは、シリンジバレル88a内で移動可能に配置される、プランジャまたはピストン90aを含む。パワーヘッド50の動作を介した、軸100a(図2A)に沿ったプランジャ90aの移動は、シリンジ86aのノズル89aを通して、シリンジバレル88a内から流体を放出する。適切な導管(図示せず)が、典型的には、流体を所望の場所(例えば、患者)に方向付けるように、任意の適切な方式でノズル89aと流体的に相互接続される。同様に、シリンジ86bは、シリンジバレル88b内で移動可能に配置される、プランジャまたはピストン90bを含む。パワーヘッド50の動作を介した、軸100b(図2A)に沿ったプランジャ90bの移動は、シリンジ86bのノズル89bを通してシリンジバレル88b内から流体を放出する。適切な導管(図示せず)が、典型的には、流体を所望の場所(例えば、患者)に方向付けるように、任意の適切な方式でノズル89bと流体的に相互接続される。
シリンジ86aは、中間面板102aを介して、パワーヘッド50と相互接続される。この面板102aは、シリンジバレル88aの少なくとも一部を支持し、任意の付加的な機能性または機能性の組み合わせを提供/適応し得る、クレードル104を含む。台82aが、面板102aと界面接触するために、パワーヘッド50上に配置され、かつそれに対して固定される。シリンジ86aに対するシリンジプランジャ駆動アセンブリまたはシリンジプランジャ駆動体56(図2C)の各部分である、ラム74(図2C)のラム連結器76は、パワーヘッド50上に載置された時に、面板102aに近接して位置付けられる。シリンジプランジャ駆動アセンブリ56に関する詳細が、図2Cに関して以下でより詳細に論議される。概して、ラム連結器76は、シリンジ86aのシリンジプランジャ90aと連結されてもよく、次いで、ラム連結器76およびラム74(図2C)は、軸100a(図2A)に沿ってシリンジプランジャ90aを移動させるように、パワーヘッド50に対して移動させられてもよい。それは、シリンジプランジャ90aを移動させて、シリンジ86aのノズル89aを通して流体を放出する時に、ラム連結器76がシリンジプランジャ90aと係合されるが、実際には連結されないようなものであってもよい。
面板102bは、パワーヘッド50上のその台82aに面板102aを載置するとともに、そこから面板102aを除去するように、(それぞれ、シリンジプランジャ90a、90bの移動と関連付けられ、図2Aに図示される)軸100a、100bに対して直角である平面の少なくとも概して内側で動かされてもよい。面板102aは、シリンジプランジャ90aを、パワーヘッド50上の対応するラム連結器76と連結するために使用されてもよい。この点に関して、面板102aは、一対のハンドル106aを含む。概して、シリンジ86aが最初に面板102a内に位置付けられると、ハンドル106aは、順に、(それぞれ、シリンジプランジャ90a、90bの移動と関連付けられ、図2Aに図示される)軸100a、100bに対して直角である平面の少なくとも概して内側でシリンジ86aを移動/並進させるように、移動させられてもよい。ハンドル106aを1つの位置に移動させることによって、少なくとも概して下向きの方向に(面板102aに対して)シリンジ86aを移動/並進させて、シリンジプランジャ90aを、その対応するラム連結器76と連結する。ハンドル106aを別の位置に移動させることにより、少なくとも概して上向きの方向に(面板102aに対して)シリンジ86aを移動/並進させて、そのシリンジプランジャ90aを、その対応するラム連結器76から分断する。
シリンジ86bは、中間面板102bを介して、パワーヘッド50と相互接続される。台82bが、面板102bと界面接触するために、パワーヘッド50上に配置され、かつそれに対して固定される。シリンジ86bに対するシリンジプランジャ駆動アセンブリ56の各部分である、ラム74(図2C)のラム連結器76は、パワーヘッド50に載置された時に、面板102bに近接して位置付けられる。シリンジプランジャ駆動アセンブリ56に関する詳細は再度、図2Cに関して以下でより詳細に論議される。概して、ラム連結器76は、シリンジ86bのシリンジプランジャ90bと連結されてもよく、ラム連結器76およびラム74(図2C)は、軸100b(図2A)に沿ってシリンジプランジャ90bを移動させるように、パワーヘッド50に対して移動させられてもよい。それは、シリンジプランジャ90bを移動させて、シリンジ86bのノズル89bを通して流体を放出する時に、ラム連結器76がシリンジプランジャ90bと係合されるが、実際には連結されないようなものであってもよい。
面板102bは、パワーヘッド50上のその台82bに面板102bを搭載するとともに、そこから面板102bを除去するように、(それぞれ、シリンジプランジャ90a、90bの移動と関連付けられ、図2Aに図示される)軸100a、100bに対して直角である平面の少なくとも概して内側で移動させられてもよい。面板102bはまた、シリンジプランジャ90bを、パワーヘッド50上の対応するラム連結器76と連結するために使用されてもよい。この点に関して、面板102bは、ハンドル106bを含んでもよい。概して、シリンジ86bが最初に面板102b内に位置付けられると、シリンジ86bは、その長軸100b(図2A)に沿って、面板102bに対して回転させられてもよい。この回転は、ハンドル106bを動かすことによって、シリンジ86bを把持して旋回させることによって、または両方によって実現されてもよい。いずれの場合でも、この回転は、(それぞれ、シリンジプランジャ90a、90bの移動と関連付けられ、図2Aに図示される)軸100a、100bに対して直角である平面の少なくとも概して内側で、シリンジ86bおよび面板102bの両方を移動/並進させる。シリンジ86bを1つの方向に回転させることにより、少なくとも概して下向きの方向にシリンジ86bおよび面板102bを移動/並進させて、シリンジプランジャ90bを、その対応するラム連結器76と連結する。シリンジ86bを反対方向に回転させることにより、少なくとも概して上向きの方向にシリンジ86bおよび面板102bを移動/並進させて、シリンジプランジャ90bを、その対応するラム連結器76から分断する。
図2Bに図示されるように、シリンジプランジャ90bは、プランジャ本体92と、シリンジプランジャ連結器94とを含む。このシリンジプランジャ連結器94は、プランジャ本体92から離間したヘッド96とともに、プランジャ本体92から延在するシャフト98を含む。ラム連結器76のそれぞれは、ラム連結器76の面の上のより小型のスロットの後に位置付けられる、より大型のスロットを含む。シリンジプランジャ連結器94のヘッド96は、ラム連結器76のより大型のスロット内に位置付けられてもよく、シリンジプランジャ連結器94のシャフト98は、シリンジプランジャ90bおよびその対応するラム連結器76が連結状態または条件である時に、ラム連結器76の面の上のより小型のスロットを通って延在してもよい。シリンジプランジャ90aは、その対応するラム連結器76と界面接触するために、同様のシリンジプランジャ連結器94を含んでもよい。
パワーヘッド50は、電動注入器40の場合では、シリンジ86a、86bから流体を放出するために利用される。すなわち、パワーヘッド50は、シリンジ86a、86bのそれぞれから流体を放出する原動力を提供する。シリンジプランジャ駆動アセンブリまたはシリンジプランジャ駆動体として特徴付けられ得るものの一実施形態が、図2Cに図示され、参照数字56によって識別され、シリンジ86a、86bのそれぞれから流体を放出するために、パワーヘッド50によって利用されてもよい。別個のシリンジプランジャ駆動アセンブリ56が、シリンジ86a、86bのそれぞれに対するパワーヘッド50に組み込まれてもよい。この点に関して、図2A−Bを再度参照すると、パワーヘッド50は、シリンジプランジャ駆動アセンブリ56のそれぞれを別個に制御する際に使用するための手動ノブ80aおよび80bを含んでもよい。
最初に、図2Cのシリンジプランジャ駆動アセンブリ56に関して、その個々の構成要素のそれぞれは、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類であってもよい。シリンジプランジャ駆動アセンブリ56は、出力シャフト60を有する駆動源またはモータ58を含む。駆動歯車62が、モータ58の出力シャフト60上に載置され、それとともに回転する。駆動歯車62は、被駆動歯車64と係合され、または少なくとも係合可能である。この被駆動歯車64は、駆動ネジまたはシャフト66上に載置され、それとともに回転する。それを中心として駆動ネジ66が回転する軸は、参照数字68によって識別される。1つ以上の軸受72が、駆動ネジ66を適切に支持する。
台車またはラム74が、駆動ネジ66上に移動可能に搭載される。概して、1つの方向への駆動ネジ66の回転が、対応するシリンジ86a/bの方向へ駆動ネジ66に沿って(それにより、軸68に沿って)ラム74を軸方向に前進させる一方で、反対方向への駆動ネジ66の回転は、対応するシリンジ86a/bから離れて駆動ネジ66に沿って(それにより、軸68に沿って)ラム74を軸方向に前進させる。この点に関して、駆動ネジ66の少なくとも一部の周囲は、ラム74の少なくとも一部と界面接触する螺旋ネジ山70を含む。ラム74はまた、駆動ネジ66の回転中にラム74が回転することを可能にしない、適切なブッシング78内で移動可能に載置される。したがって、駆動ネジ66の回転は、駆動ネジ66の回転方向によって決定される方向で、ラム74の軸方向移動を提供する。
ラム74は、対応するシリンジ86a/bのシリンジプランジャ90a/bのシリンジプランジャ連結器94と着脱可能に連結されてもよい、連結器76を含む。ラム連結器76およびシリンジプランジャ連結器94が適切に連結された時に、シリンジプランジャ90a/bは、ラム74とともに移動する。図2Cは、シリンジ86a/bが、ラム74に連結されることなく、その対応する軸100a/bとともに移動させられてもよい、構成を図示する。そのシリンジプランジャ90a/bのヘッド96がラム連結器76と整合させられるが、軸68が依然として図2Cのオフセット構成にある状態で、それに沿ってラム74が移動する軸68に対して直角である平面内においてシリンジ86a/bが並進させられてもよいように、シリンジ86a/bは、その対応する軸100a/bに沿って移動させられる。これは、上記の方式でラム連結器76とシリンジプランジャ連結器96との間で連結係合を確立する。
図1および2A−Cの電動注入器10、40はそれぞれ、流体が対象(例えば、患者)に注入される医療撮像用途、および/または適切な医療診断および/または治療用途(例えば、化学療法の注入、疼痛管理等)を限定することなく含む、任意の適切な用途に使用されてもよい。電動注入器10、40の代表的な医療撮像用途は、コンピュータ断層撮影法またはCT撮像、磁気共鳴映像法またはMRI、単光子放出コンピュータ断層撮影法またはSPECT撮像、陽電子放出コンピュータ断層撮影法またはPET撮像、X線撮像、血管造影法、光学撮像、超音波撮像を限定することなく含む。電動注入器10、40はそれぞれ、単独で、または1つ以上の他の構成要素と組み合わせて使用することができる。電動注入器10、40はそれぞれ、例えば、情報が電動注入器10、40と1つ以上の他の構成要素との間で伝えられてもよいように(例えば、スキャン遅延情報、注入開始信号、注入速度)、1つ以上の構成要素と動作可能に相互接続されてもよい。
単一ヘッド構成(単一のシリンジ用)および二重ヘッド構成(2つのシリンジ用)を限定することなく含む、任意の数のシリンジが、電動注入器10、40のそれぞれによって利用されてもよい。多重シリンジ構成の場合、各電動注入器10、40は、任意の好適な方式で、任意のタイミングシーケンスに従って、種々のシリンジから流体を放出してもよい(例えば、2つ以上のシリンジからの連続放出、2つ以上のシリンジからの同時放出、またはそれらの任意の組み合わせ)。複数のシリンジが、(例えば、単一の注入部位に提供するために)共通導管の中へ放出してもよく、または1つのシリンジが、(例えば、1つの注入部位に提供するために)1つの導管の中へ放出してもよい一方で、別のシリンジは、(例えば、異なる注入部位に提供するために)異なる導管の中へ放出してもよい。電動注入器10、40のそれぞれによって利用される、それぞれのそのようなシリンジは、任意の適切な流体(例えば、医療流体)、例えば、造影剤、治療流体、放射性医薬品、生理食塩水、およびそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。電動注入器10、40のそれぞれによって利用される、それぞれのそのようなシリンジは、任意の適切な方式で設置されてもよい(例えば、後方装填構成が利用されてもよい、前方装填構成が利用されてもよい、側面装填構成が利用されてもよい)。
図3Aは、撮像機器一組400として特徴付けられてもよいものの一実施形態を概略的に提示する。図示された実施形態では、撮像機器一組400は、適切な障壁412によって分離される、制御室402および撮像室420を含む。この分離は、全ての場合において要求されなくてもよい。いくつかの実施形態では、この障壁412は、放射線(例えば、アルファ、ベータ、および/またはガンマ)遮蔽、RF遮蔽、および/または画像取得を妨げ得る望ましくない状態の可能性を低減し得る、任意の他の種類の材料を含んでもよい。
撮像機器一組400は、医療流体または造影剤注入器システム430を含む。造影剤注入器システム430は、電動注入器432(例えば、電動注入器10、電動注入器40)と、遠隔コンソール404とを含む。電動注入器432は、遠隔コンソール404と動作可能に接続され、撮像デバイス422と動作可能に接続されてもよく(以下で論議される)、(例えば、電動注入器432が造影剤を患者424に注入してもよいように)患者424と流体的に接続可能である。電動注入器432は、ディスプレイ434と、任意の適切な種類の少なくとも1つのユーザ入力デバイス436(例えば、キーボード、マウス、タッチスクリーン、ジョイスティック、トラックボール、または同等物)とを含んでもよい。ディスプレイ434およびそのようなユーザ入力デバイス436のうちの1つ以上の両方は、電動注入器432のパワーヘッドと関連付けられてもよい。
造影剤注入器システム430の遠隔コンソール404(例えば、コンピュータ)は、制御室402の中に位置してもよい。遠隔コンソール404の構成要素は、遠隔コンソールディスプレイ406と、少なくとも1つのユーザ入力デバイス408とを含む。注入器システム430の各ユーザ入力デバイス408は、任意の適切な種類、例えば、キーボード、マウス、タッチスクリーン、ジョイスティック、トラックボール、または同等物の形態であってもよい。遠隔コンソール404は、任意の適切な種類の通信リンク410によって電動注入器432と動作可能に相互接続される。概して、ユーザは、遠隔コンソール404のユーザ入力デバイス408を通して、電動注入器432の注入パラメータをプログラムしてもよい(例えば、注入プロトコル、例えば、1つ以上の局面を定義し、各局面は、おそらく1つ以上の注入遅延(例えば、保留または一時停止)とともに注入される造影剤の容量および注入流量等の注入パラメータを含む)。
撮像機器一組400はまた、医療撮像システム407も含む。医療撮像システム407は、遠隔コンソール409と、撮像デバイス422とを含む。撮像デバイス422は、任意の適切なサイズ、形状、構成、および/または種類であってもよく、その画像取得機能性は、任意の適切な技術または技術の組み合わせを利用してもよい。一実施形態では、撮像デバイス422は、CTスキャナの形態である。
医療撮像システム407の遠隔コンソール409(例えば、コンピュータ)は、制御室402の中に位置してもよい。遠隔コンソール409の構成要素は、遠隔コンソールディスプレイ411と、少なくとも1つのユーザ入力デバイス413とを含む。医療撮像システム407の各ユーザ入力デバイス413は、任意の適切な種類、例えば、キーボード、マウス、タッチスクリーン、ジョイスティック、トラックボール、または同等物の形態であってもよい。撮像システム407の遠隔コンソール409は、任意の適切な種類の通信リンク415によって撮像デバイス422と動作可能に相互接続される。概して、ユーザは、撮像デバイス422の撮像パラメータをプログラムし、および/または遠隔コンソール409のユーザ入力デバイス413を介して撮像手技を制御(例えば、開始および/終了)してもよい。
医療撮像システム407(例えば、その遠隔コンソール409)は、造影剤注入器システム430(例えば、その遠隔コンソール404)と動作可能に接続されてもよい。撮像システム407が実際に注入器システム430と動作可能に接続される場合において、いくつかの実施形態は、撮像デバイス422に関して本明細書で説明されるプログラミングおよび/または制御機能性を果たすことに加えて、撮像システムの遠隔コンソール409のユーザ入力デバイス413を通して、ユーザが注入パラメータをプログラムする、および/または電動注入器432に対する注入手技を制御する(例えば、開始および/または終了する)ことを可能にする。撮像機器一組400のいくつかの実施形態では、注入器システム430および医療撮像システム407は、ユーザが、撮像デバイス422および電動注入器432の両方に対する本明細書で説明されたプログラムおよび/または制御動作のうちのいずれかを行ってもよい、単一の共有遠隔コンソール(図示せず)を含むのみであってもよい。
本明細書で説明される種々のプロトコルは、具体的には、二重ヘッド注入器として特徴付けられ得るものに関連してもよい。図3Aの造影剤注入器システム430は、そのような二重ヘッド注入器を利用してもよい(例えば、図3Aの電動注入器432は、二重ヘッド注入器の形態であってもよい)。2つの異なる医療流体を別々または同時に注入することができる、医療流体注入器システムの概略図が、図3Bに図示され、参照数字450によって識別される。医療流体注入器システム450は、「A」側(例えば、1つのヘッド)および「B」側(例えば、別のヘッド)の両方を含む。医療流体注入器システム450のAおよびB側は、二重ヘッド構成を画定するように、電動注入器(例えば、電動注入器40)の共通パワーヘッド(例えば、パワーヘッド50)によって組み込まれてもよい。
医療流体注入器システム450のA側は、第1のシリンジプランジャ駆動体452aと、第1のシリンジ460aとを含む。第1のシリンジプランジャ駆動体452aは、放出ストロークと関連付けられる少なくとも第1の方向へ、軸方向経路に沿って第1の駆動ラム456aを移動させることができる第1の駆動源454aを含むが、第1の駆動源454aは、そのような軸方向経路に沿って、第1および第2の方向の各々へ第1の駆動ラム456aを移動させることができる。同様に、第2のシリンジプランジャ駆動体452bは、放出ストロークと関連付けられる少なくとも第1の方向へ、軸方向経路に沿って第2の駆動ラム456bを移動させることができる第2の駆動源454bを含むが、第2の駆動源454bは、そのような軸方向経路に沿って、第1および第2の方向の各々へ第2の駆動ラム456bを移動させることができる。
第1のシリンジ460aは、医療流体注入器システム450のA側と関連付けられる。この第1のシリンジ460aは、第1のシリンジバレル462a内に配置される第1のシリンジプランジャ464aとともに、第1のシリンジバレル462aを含む。管類セット470の第1の出口区間472aは、第1のシリンジ460aの放出ポートと流体的に接続される。同様に、第2のシリンジ460bは、医療流体注入器システム450のB側と関連付けられる。この第2のシリンジ460bは、第2のシリンジバレル462b内に配置される第2のシリンジプランジャ464bとともに、第2のシリンジバレル462bを含む。管類セット470の第2の出口区間472bは、第1のシリンジ460aの放出ポートと流体的に接続される。図示された実施形態では、管類セット470の第1の出口区間472aおよび第2の出口区間472bは、共通放出区間474に合流する。
第1の医療流体466a(例えば、造影剤)は、第1のシリンジバレル462a内に含有される。第1のシリンジプランジャ駆動体452aの動作は、第1のシリンジバレル462aに対して第1の駆動ラム456aを移動させ、それは順に、第1のシリンジバレル462aに対して第1のシリンジプランジャ464aを前進させ、第1のシリンジ460aから管類セット470の中へ第1の医療流体466aを放出する。同様に、第2の医療流体466b(例えば、生理食塩水)は、第2のシリンジバレル462b内に含有される。第2のシリンジプランジャ駆動体452bの動作は、第2のシリンジバレル462bに対して第2の駆動ラム456bを前進させ、それは順に、シリンジバレル462bに対して第2のシリンジプランジャ464bを前進させ、第2のシリンジ460bから管類セット470の中へ第2の医療流体466bを放出する。
図3Bに提示されるような医療流体注入器システム450は、(例えば、第1のシリンジプランジャ駆動体452aの動作を介して、第2のシリンジプランジャ駆動体452bを操作していない間に)共通注入部位において第1の医療流体466aを患者に別々に注入するため、例えば、第2のシリンジプランジャ駆動体452bの動作を介して、第1のシリンジプランジャ駆動体452aを操作していない間に)この同じ共通注入部位において第2の医療流体466bを患者に別々に注入するため、ならびに(例えば、第1のシリンジプランジャ駆動体452aおよび第2のシリンジプランジャ駆動体452bの同時動作を介して)この同じ共通注入部位において第1の医療流体466aおよび第2の医療流体466bを同時に患者に注入するために使用されてもよいことを理解されたい。他の管類セットを、医療流体注入器システム450とともに使用することができ、シリンジプランジャ駆動体452a、452bは、個別に操作する、または同時に操作することができる。
図3Cは、図3Bの医療流体注入器システム450用であるが、限定することなく、図1の電動注入器10、図2A−Cの電動注入器40、および図3Aの医療流体注入器システム430を含む、任意の適切な電動注入器または任意の適切な医療流体注入器システムによって利用されてもよい、電動注入器制御モジュール/論理122の一実施形態を概略的に図示する。(例えば、図3Aの実施形態による)任意の適切な構成および/または種類の1つ以上のユーザまたはデータ入力デバイス126が、電動注入器制御モジュール/論理122と動作可能に相互接続されてもよい。複数のデータ入力デバイス126が利用されてもよく、任意の適切な場所に(例えば、遠隔コンソール404の一部として制御室402の中に、撮像室420の中に)配置されてもよい。所与のデータ入力デバイス126は、医療流体注入器システム450だけでなく、撮像システム(例えば、医療流体注入器システムおよび撮像システムの各々と通信する共通制御コンソールを介した撮像システム407)とも通信することができる。
任意の適切な構成および/または種類の1つ以上のディスプレイ124もまた、電動注入器制御モジュール/論理122と動作可能に相互接続されてもよい。複数のディスプレイ124利用されてもよく、任意の適切な場所に(例えば、遠隔コンソール404の一部として制御室402の中に、例えば、医療流体注入器システム450のAおよびB側を含むパワーヘッドの一部として、撮像室420の中に)配置されてもよい。所与のディスプレイ124は、医療流体注入器システム450だけでなく、撮像システム(例えば、医療流体注入器システムおよび撮像システムの各々と通信する共通制御コンソールを介した撮像システム407)とも関連付けられてもよい。ディスプレイ124のうちの1つ以上は、タッチスクリーン機能性を利用してもよい。
図示された実施形態では、図3Cの電動注入器制御モジュール/論理122は、注入プロトコルモジュール/論理128と、流量決定モジュール/論理130と、注入容量決定モジュール/論理132と、ディスプレイ制御モジュール/論理134と、駆動ラム移動制御モジュール/論理136と、圧力監視モジュール/論理138とを含む。図3Cに図示されるモジュールの各々によって利用されてもよい、代表的なプロトコル/構成が、以下でより詳細に論議される。他のモジュールが、電動注入器制御モジュール/論理122によって使用されてもよい。例えば、医療流体注入器システム450は、以前にプログラムされ、適切なコンピュータ可読記憶媒体(例えば、医療流体注入器システム450によって実行され得る注入プロトコルのライブラリまたはデータ蓄積)上に記憶されている、1つ以上の注入プロトコルを含むモジュールを含んでもよい。そのようなモジュールは、電動注入器制御モジュール/論理122と通信してもよく、および/またはその一部であってもよい。注入プロトコルは、1つ以上のプログラムされた局面を含んでもよい。注入プロトコルの各局面は、注入される流体の総量および注入速度等の注入パラメータ、ならびにおそらく1回以上の注入遅延(「保留」および/または「一時停止」と呼ばれることもある)を含んでもよく、そのそれぞれは、有限または無限持続時間となり得る。注入プロトコルの局面は、単一の注入部位において単一の液体を注入することを対象としてもよい。注入プロトコルの局面は、単一の注入部位において複数の流体(例えば、造影剤および生理食塩水)を同時に注入することを対象としてもよい。注入プロトコルは、任意の適切な方式でプログラムされる1つ以上の局面を含んでもよい。
他のプログラムされたプロトコルが、図3Cの電動注入器制御モジュール/論理122、例えば、1つ以上のOptiBolus(登録商標)プロトコルを含むモジュール、1つ以上のTiming Bolus(登録商標)プロトコルを含むモジュール、および1つ以上の点滴モードプロトコルを含むモジュールによって利用されてもよい。概して、OptiBolus(登録商標)プロトコルは、造影剤使用量を最適化し、関心領域の長期間の均一な増進を提供する、指数関数的に減衰する流量注入を送達ように構成されてもよい。Timing Bolus(登録商標)注入プロトコルは、関心領域中で造影剤を捕捉するために必要とされる最適スキャン遅延を決定する目的で、少量の食塩水が後に続く少量の造影剤である、タイミングボーラス注入を患者に提供するように構成されてもよい。点滴モードプロトコルは、電動注入器から患者への流体経路を開いておくように患者に送達される少量の生理食塩水の低流量注入である、点滴注入を提供するように構成されてもよい。
所与の電動注入器制御モジュール/論理122は、上記のモジュール/論理のうちのいずれか1つ以上を任意の適切な組み合わせで利用してもよい。電動注入器制御モジュール/論理122が、上記の機能性のうちのいずれか1つ以上、ならびに以降で扱われるものを実装する方式は、特に重要ではないことを理解されたい。電動注入器制御モジュール/論理122がこれらの機能性のうちのいずれか1つ以上を提供するために、任意の構成または配設が利用されてもよい。
注入プロトコルモジュール/論理128(図3C)によって使用され得る注入設定プロトコルの一実施形態が、図4に図示され、参照数字140によって識別される。医療流体注入器システム450によって実行される注入プロトコルは、注入設定プロトコル140に従って医療流体注入器システム450にプログラムされてもよい。図4のプロトコル140のステップ142は、標的圧力を設定することを対象とする。図示された実施形態では、いくつの局面が注入プロトコルによって利用されるかにかかわらず、単一の標的圧力が、プログラムされている注入プロトコルに対して設定されてもよい(例えば、同じ標的圧力が注入プロトコルの各局面に印加されてもよい)。概して、ステップ142に従って設定される標的圧力は、医療流体注入器システム450の動作、例えば、医療流体注入器システム450の一方または両方の駆動ラム456a、456bが前進させられる速度を制御するために使用されてもよい。これは、図8の駆動ラム移動制御プロトコル270に関して、以下でより詳細に論議される。
ステップ142と関連付けられる標的圧力は、ユーザによって提供される(例えば、図10−13の医療流体注入器システム450によって使用され得る1つ以上の画面に関して、以下でより詳細に論議される、ピーク圧力アイコン212を通してユーザによって医療流体注入器システム450に出力される)プログラムされた値と一致してもよい。つまり、ユーザが325psiのピーク圧力を有するように注入プロトコルをプログラムする場合、ステップ142に対する標的圧力も325psiに設定することができる。しかしながら、ステップ142と関連付けられる標的圧力は、ユーザがピーク圧力としてプログラムした値から、任意の適切な基準で導出することができる。例えば、標的圧力は、プログラムされたピーク圧力を入力として使用するアルゴリズムによって、決定することができる(例えば、標的圧力=ピーク圧力−25psi(または任意の他の適切な値))。
任意の適切な数の局面が、注入設定プロトコル140によって定義されてもよい。注入プロトコルに対して定義される局面は、ステップ144に従って任意の適切な方式で設定されてもよく、以下のように定義されてもよい。ステップ146、148、150、および152は、任意の適切な順序で実行されてもよい。ステップ146は、現在定義されている局面が、(ステップ146において「A」指定によって識別される)医療流体注入器システム450のA側のみの動作と関連付けられるか、(ステップ146において「B」指定によって識別される)医療流体注入器システム450のB側のみの動作と関連付けられるか、または(ステップ146において「AB」指定によって識別される)医療流体注入器システム450のA側およびB側の同時動作と関連付けられるかを選択することを対象とする。プロトコル140を通して定義されてもよい、局面の他のパラメータは、限定することなく、1)ステップ148に従って標的流量を医療流体注入器システム450に入力すること、2)ステップ150に従って全注入容量を医療流体注入器システム450に入力すること、および3)ステップ152に従って局面の持続時間を医療流体注入器システム450に入力することを含む。
同時注入局面がステップ146の実行を通して選択された(すなわち、「AB」がステップ146に従って選択された)場合において、プロトコル140は、ステップ154からステップ156および158へ進む。ステップ156およびステップ158は、任意の適切な順序で実行されてもよい。ステップ156は、図5に関して以下でより詳細に論議されるが、概して、どのようにして医療流体注入器システム450のA側およびB側の流量が、同時注入局面について決定されるかを対象とする、流量決定プロトコル170の実行を対象とする。ステップ158は、図6に関して以下でより詳細に論議されるが、概して、どのようにして医療流体注入器システム450のA側およびB側の注入容量が、同時注入局面について決定されるかを対象とする、注入容量決定プロトコル190の実行を対象とする。注入設定プロトコル140(図4)、ならびに流量決定プロトコル170(図5)および注入容量決定プロトコル190(図6)は、ステップの重複実行を回避するように構成されてもよいことを理解されたい。
特定の局面に対して図4の注入設定プロトコル140に従って入力される種々のパラメータ(例えば、動作駆動ラム456a、456b(ステップ146)、標的流量(ステップ148)、全注入容量(ステップ150)、および局面持続時間(152))の各々は、ユーザ入力によって特徴付けられてもよい。医療流体注入器システム450の任意の適切なデータ入力デバイス126が、それぞれのそのようなパラメータを入力または記入するために使用されてもよい。いずれの場合でも、所与の局面の関連パラメータが先述の内容に従って定義された後に、注入プロトコルに対する全ての所与の局面が、注入設定プロトコル140の実行を通して定義されているかどうかに関して、決定がステップ160に従って行われてもよい。そうでない場合、注入設定プロトコル140は、先述の内容に従って反復のためにステップ144に戻る。そうでなければ、プロトコル140は、ステップ162に従って終了させられてもよい。
流量決定モジュール/論理130(図3C)によって使用され得る流量決定プロトコルの一実施形態が、図5に図示され、参照数字170によって識別される。前述のように、流量決定プロトコル170は、注入設定プロトコル140(図4)のステップ156に従って実行されてもよい。いずれの場合でも、流量決定プロトコル170は、プログラムされている注入プロトコルの局面が複数の流体の同時注入(例えば、同時注入局面)を伴う場合について実行されてもよい。注入設定プロトコル140のステップ148は再度、標的流量を入力することを対象とする。ステップ148に従って入力される標的流量は、同時注入構成(例えば、第1の流体466aおよび第2の流体466bを患者に同時に注入するように、医療流体注入器システム450のA側およびB側の両方が同時に操作される)において患者に注入されることが所望される全流量となるはずである。注入設定プロトコル140のステップ148からのデータは、図5の流量決定プロトコル170によって使用されてもよく、または流量決定プロトコル170は、全標的流量についてのデータを独立して取得するように構成することができる。
定義されている同時注入局面に対するコンセントレーションは、流量決定プロトコル170のステップ172に従って医療流体注入器システム450に入力されてもよい。ステップ172は、「AB」指定が注入設定プロトコル140のステップ146に従って選択された後にいつでも実行されてもよい。いずれの場合でも、任意の適切な形式が、コンセントレーションを入力するために利用されてもよい。概して、コンセントレーションは、定義されている局面に従って同時に注入されている第1の流体466aおよび第2の流体466bの相対量を関係付ける。一実施形態では、コンセントレーションは、対象局面において同時に注入される第1の流体466aおよび第2の流体466bに総量に対する、この局面において注入される第1の流体466aの量の割合として識別される数の形態で入力されてもよい。
流量決定プロトコル170のステップ174に従って、医療流体注入器システム450は、標的流量(注入設定プロトコル140のステップ148)およびコンセントレーション(流量決定プロトコル170のステップ172)の両方から、そのA側の標的流量(例えば、第1のシリンジプランジャ駆動体452aの動作によって第1のシリンジ460aから放出される第1の流体466aの流量であるその標的流量を実現するために駆動ラム456aが前進させられる必要がある速度)を計算し、さらに、全標的流量(注入設定プロトコル140のステップ148)およびコンセントレーション(流量決定プロトコル170のステップ172)から、そのB側の標的流量(例えば、第2のシリンジプランジャ駆動体452bの動作によって第2のシリンジ460bから放出される第2の流体466bの流量である、その標的流量を実現するために駆動ラム456bが前進させられる必要がある速度)を計算する。
ある場合において、注入器システム450のAおよびB側の標的流量は、単純に、全標的流量(注入設定プロトコル140のステップ148)を掛けたコンセントレーション(流量決定プロトコル140のステップ172)の対応する割合となる。例えば、注入設定プロトコル140のステップ148からの全標的流量が10ml/秒であり、流量決定プロトコル170のステップ172からのコンセントレーションが60%であった場合、注入器システム450は、全標的流量(10ml/秒)に0.6を掛けて、6ml/秒というA側の標的流量をもたらすことによって、A側の標的流量を計算してもよく、注入器システム450は、全標的流量(10ml/秒)に0.4を掛けて、4ml/secというB側の標的流量をもたらすことによって、B側の標的流量を計算してもよい。コンセントレーションの大きさに応じて、医療流体注入器システム450によって計算されるAおよびB側の標的流量は、コンセントレーションに正確に比例しなくてもよい(例えば、コンセントレーションがさらに第1の流体466aの50%および第2の流体466bの50%から逸脱すると、1つ以上の因数が実装されてもよい)。
医療流体注入器システム450はまた、流量決定プロトコル170のステップ176従って、標的圧力(注入設定プロトコル140のステップ142、例えば、標的圧力をユーザによって直接入力することであろうと、ピーク圧力をユーザによって間接的に入力することであろうと、標的圧力が上述のように導出されてもよい、ユーザ入力時に少なくとも何らかの方式に基づく)およびコンセントレーション(流量決定プロトコル170のステップ172)の両方から、A側およびB側の標的圧力を計算する。注入器システム450にA側およびB側の標的圧力を計算させるためのいくつかのオプションがある。一実施形態では、注入器システム450のA側およびB側の標的圧力は、単純に、標的圧力(注入設定プロトコル140のステップ142)を掛けたコンセントレーション(ステップ172)の対応する割合となる。例えば、注入設定プロトコル140のステップ142からの標的圧力が300psiであり、流量決定プロトコル170のステップ172からのコンセントレーションが60%であった場合、注入器システム450は、標的圧力(300psi)に0.6を掛けて、180psiというA側の標的圧力をもたらすことによって、A側の標的圧力を計算してもよく、注入器システム450は、標的圧力(300psi)に0.4を掛けて、120psiというB側の標的圧力をもたらすことによって、B側の標的流量を計算してもよい。コンセントレーションの大きさに応じて、医療流体注入器システム450によって計算されるAおよびB側の標的圧力は、コンセントレーションに正確に比例しなくてもよい(例えば、コンセントレーションがさらに第1の流体466aの50%および第2の流体466bの50%から逸脱すると、1つ以上の因数が実装されてもよい)。
別の実施形態では、AおよびB側の各々の標的圧力は、最初に、注入器システム450によって全体標的圧力に設定される(注入設定プロトコル140のステップ142、例えば、標的圧力をユーザによって直接入力することであろうと、ピーク圧力をユーザによって間接的に入力することであろうと、標的圧力が上述のように導出されてもよい、ユーザ入力時に少なくとも何らかの方式に基づく)。次いで、AおよびB側の各々の個々の標的圧力は、この全体標的圧力から補正係数を差し引くことを介して、注入器システム450によって導出され、AおよびB側の各々に対する補正係数は、コンセントレーション(流量決定プロトコル170のステップ172)を入力として使用する二次方程式の結果である。
医療流体注入器システム450のA側およびB側の標的流量および標的圧力は、任意の適切な順序で、先述の内容に従って計算できることを理解されたい(例えば、ステップ176をステップ174の前に実行することができる)。いったんA側およびB側の各々の標的流量および標的圧力の両方が医療流体注入器システム450によって計算されると、流量決定プロトコル170は、ステップ178の実行を通して図4の注入設定プロトコル140へ制御を戻す。
注入容量決定モジュール/論理132(図3C)によって使用されてもよい、注入容量決定プロトコルの一実施形態が、図6に図示され、参照数字190によって識別される。前述のように、注入容量決定プロトコル190は、注入設定プロトコル140(図4)のステップ158に従って実行されてもよい。いずれの場合でも、注入容量決定プロトコル190は、プログラムされている注入プロトコルの局面が複数の流体の同時注入(例えば、同時注入局面)を伴う場合について実行されてもよい。注入設定プロトコル140のステップ150は再度、全注入容量を入力することを対象とする。ステップ150に従って入力される全注入容量は、同時注入構成(例えば、第1の流体466aおよび第2の流体466bを患者に同時に注入するように、医療流体注入器システム450のA側およびB側の両方が同時に操作される)で、患者に注入されることが所望される全容量となるべきである。注入設定プロトコル140のステップ150からのデータは、図6の注入容量決定プロトコル190によって使用されてもよく、または注入容量決定プロトコル190は、全注入容量についてのデータを独立して取得するように構成することができる。
定義されている同時注入局面に対するコンセントレーションは、注入容量決定プロトコル190のステップ192に従って医療流体注入器システム450に入力されてもよい。ステップ192は、「AB」指定が注入設定プロトコル140のステップ146に従って選択された後にいつでも実行されてもよい。流量決定プロトコル170のコンセントレーションおよびステップ172に関して上記で提示される論議はまた、注入容量決定プロトコル190のコンセントレーション入力ステップ192にも等しく適用可能である。また、前述のように、ユーザは、同時注入局面を定義する目的で、コンセントレーションを一回入力するように要求されるのみであってもよい(すなわち、同じコンセントレーション入力が流量決定プロトコル170および注入容量決定プロトコル190の各々によって使用されてもよい)。
医療流体注入器システム450は、注入容量決定プロトコル190のステップ194に従って、全注入容量(注入設定プロトコル140のステップ150)およびコンセントレーション(注入容量決定プロトコル190のステップ192)の両方から、そのA側およびB側の両方に対する注入容量を計算する。ある場合において、注入器システム450のAおよびB側の注入容量は、単純に、全注入容量が掛けられたコンセントレーションの対応する割合となる。例えば、全注入容量(プロトコル140のステップ150)が100mlであり、コンセントレーション(プロトコル190のステップ192)が60%であった場合、注入器システム450は、全注入容量(100ml)に0.6を掛けて、60mlというA側の注入容量をもたらすことによって、A側の注入容量を計算してもよく、注入器システム450は、全注入容量(100ml)に0.4を掛けて、40mlというB側の標的容量をもたらすことによって、B側の注入容量を計算してもよい。コンセントレーションの大きさに応じて、医療流体注入器システム450によって計算されるAおよびB側の注入容量は、コンセントレーションに正確に比例しなくてもよい(例えば、コンセントレーションがさらに第1の流体466aの50%および第2の流体466bの50%から逸脱すると、1つ以上の因数が実装されてもよい)。いずれの場合でも、いったんA側およびB側の注入容量が医療流体注入器システム450によって計算されると、注入容量決定プロトコル190は、ステップ196の実行を通して図4の注入設定プロトコル140へ制御を戻す。
ディスプレイ制御モジュール/論理134(図3C)によって使用されてもよい、ディスプレイ制御プロトコルの一実施形態が、図7に図示され、参照数字200によって識別される。概して、ディスプレイ制御プロトコル200は、少なくとも1つの多色グラフィックを使用して、注入プロトコルの同時注入局面についてのコンセントレーション情報を伝えることを対象とし、そのような多色グラフィック内の複数の色の相対量は、コンセントレーションと相関性がある。
ディスプレイ制御プロトコル200のステップ202は、コンセントレーション値を医療流体注入器システム450に入力することを対象とする。ステップ202は、「AB」指定が注入設定プロトコル140のステップ146に従って選択された後にいつでも実行されてもよい。流量決定プロトコル170のコンセントレーションおよびステップ172に関して上記で提示される論議はまた、ディスプレイ制御プロトコル200のコンセントレーション入力ステップ202にも等しく適用可能である。プロトコル200のステップ202に対するコンセントレーションは、医療流体注入器システム450によって、以前に定義された注入プロトコルの同時注入局面から読み出されてもよい。ステップ202に対するコンセントレーションはまた、医療流体注入器システム450に現在プログラムされている同時注入局面に関して、医療流体注入器システム450に入力されてもよい。いずれの場合でも、ステップ202に従って入力される値は、プログラムされたコンセントレーション変数(ステップ204)に利用されてもよい。少なくとも1つの多色グラフィックが、ステップ202からのコンセントレーションに従って生成され、医療流体注入器システム450の1つ以上のディスプレイ124上に提示されてもよい(ステップ206)。一実施形態では、所与の同時注入局面において注入される第1の流体466aの量が、そのような多色グラフィックのうちの1つ以上の中の第1の色の第1の量と対応する一方で、同じ同時注入局面において注入される第2の流体466bの量は、そのような多色グラフィックのうちの1つ以上の中の第2の色の第2の量と対応する。
ディスプレイ制御プロトコル200は、任意の適切なときに実行されてもよい。ディスプレイ制御プロトコル200は、注入プロトコルがプログラムされている際に、注入プロトコルが編集されている際に、または注入プロトコルが医療流体注入器システム450によって実行されている際に、実行されてもよい。
駆動ラム移動制御モジュール/論理136(図3C)によって使用され得る駆動ラム移動制御プロトコルの一実施形態が、図8に図示され、参照数字270によって識別される。概して、駆動ラム移動制御プロトコル270は、医療流体注入器システム(例えば、医療流体注入器システム450)の駆動ラム456(例えば、駆動ラム456a、駆動ラム456b)の速度の圧力ベースの制御を提供するものとして特徴付けられてもよい。駆動ラム移動制御プロトコル270は、独立して操作されようと、同時に操作されようと、図3Bおよび3Cの医療流体注入器システム450の各駆動ラム456a、456bの速度を制御するために使用されてもよい。
駆動ラム移動制御プロトコル270のステップ272は、駆動ラム456(例えば、駆動ラム456a、駆動ラム456b)と関連付けられる標的圧力を取得することを対象とする。注入プロトコルの非同時注入局面において、これは、(例えば、上記で論議されるように、図4の注入設定プロトコル140のステップ142を介して)ユーザ入力に応じて設定される値であってもよい。注入プロトコルの同時注入局面において、駆動ラム移動制御プロトコル270のステップ272に対する標的圧力は、図5の流量決定プロトコル170のステップ176によって提供されてもよい。
駆動ラム移動制御プロトコル270のステップ274は、駆動ラム456の標的流量を取得することを対象とする。注入プロトコルの非同時注入局面において、これは、(例えば、図4の注入設定プロトコル140のステップ148を介して)ユーザによって入力される値であってもよい。注入プロトコルの同時注入局面において、駆動ラム移動制御プロトコル270のステップ274に対する標的流量は、図5の流量決定プロトコル170のステップ174によって提供されてもよい。
移動制御プロトコル270のステップ276は、駆動ラム456の現在の動作の新しいまたは更新された監視圧力値を得ることを対象とする。この圧力は、図9に関して以下で論議される圧力監視プロトコル290の実行によるものを含む、任意の適切な方式で取得されてもよい。いずれの場合でも、駆動ラム456の速度は、ステップ278に従って、駆動ラム456の標的圧力(ステップ272)および監視圧力(ステップ276)の両方から、これらの値の間の差に基づくことを含んで導出される。
ステップ278は、単一の時点における監視圧力について実行されてもよい。別のオプションは、ステップ278がステップ276によって提供される監視圧力の移動平均を使用することとなる(例えば、ステップ278によって使用される監視圧力値は、ステップ276によって提供される最新の「x」監視圧力値の平均であってもよい。いずれの場合でも、駆動ラム456の導出された速度(ステップ278)が閾値(例えば、ステップ274の駆動ラム456の標的流量を提供するべきである駆動ラム456の速度)を超えないという決定が、ステップ280に従って行われる場合において、ステップ282は、ステップ278から導出された速度で駆動ラム456を前進させるために使用されてもよい。しかしながら、駆動ラム456の導出された速度(ステップ278)が閾値(例えば、ステップ274の駆動ラム456の標的流量を提供するべきである駆動ラム456の速度)を超えるという決定が、ステップ280に従って行われる場合において、ステップ284は、標的流量(ステップ274)を提供するべきである速度で駆動ラム456を前進させるために使用されてもよい。その後、新しい監視圧力値が取得されてもよく(276)、先述の内容に従って、ステップ278および280が繰り返される。
標的圧力(ステップ272)と監視圧力(ステップ276)との間の差は、駆動ラム移動制御プロトコル270のステップ278において、駆動ラム446の速度を導出するために使用されてもよい。ステップ278は、標的圧力(ステップ272)と監視圧力(ステップ276)との間の誤差の大きさを縮小しようとする方式で、駆動ラム456の速度値を導出することを対象とするものとして特徴付けられてもよい。一実施形態では、ステップ278は、(例えば、比例タームおよび微分タームを使用して)標的圧力および更新された監視圧力値の両方から駆動ラム速度値を導出するために、少なくとも二タームコントローラを使用する。一実施形態では、ステップ278は、標的圧力および更新された監視圧力値の両方から駆動ラム速度値を導出するために、PIDコントローラ(比例−積分−微分コントローラ)を使用するが、そのようなコントローラの3つ全てのタームが実際に利用されなくてもよい。
駆動ラム移動制御プロトコル270は、注入プロトコルの各局面に関するものを含み、注入プロトコルの全体を通して所与の駆動ラム456が前進させられる速度を制御するために使用されてもよい。駆動ラム移動制御プロトコル270は、注入プロトコルの少なくとも1つの局面の開始から実行されてもよく、その後、関連局面の残りの全体を通して実行されてもよい。注入プロトコルの所与の局面に対するステップ278の第1の実行時に、ステップ276からの監視圧力は、ゼロであってもよい(すなわち、ステップ278の第1の実行が、任意の方式で駆動ラム456を前進させる前に着手されてもよい)。これは、標的圧力(ステップ272)と監視圧力(ステップ276)との間の最大誤差と一致するはずである。しかしながら、駆動ラム移動制御プロトコル270は、ステップ278の第1の実行の目的で、駆動ラム456がある最初のゼロではない速度で前進させられている状態で開始することができる。
圧力監視モジュール/論理138(図3C)によって使用され得る圧力監視プロトコルの一実施形態が、図9に図示され、参照数字290によって識別される。概して、圧力監視プロトコル290は、対応する駆動源454(例えば、医療流体注入器システム450の駆動源454a、454b)によって前進させられている駆動ラム456(例えば、医療流体注入器システム450の駆動ラム456a、456b)の動作と関連付けられる圧力を取得するために使用されてもよい。関連駆動源454に入力されている電力は、任意の適切な方式で取得されてもよい(ステップ292)。一実施形態では、入力電力は、駆動源454を操作するために現在使用されている(例えば、制御チップからの)信号から取得される。駆動ラム456の速度は、任意の適切な方式で取得されてもよい(ステップ294)。例えば、各駆動源454a、454bは、単位時間あたりの回転数で速度を決定するために使用され得るエンコーダホイールを有してもよく、これは、対応する駆動ラム456a、456bの線形速度に変換されてもよい。
監視圧力値は、任意の適切な方式で、圧力監視プロトコル290のステップ296に従って、入力電力(ステップ292)および駆動ラム速度(ステップ294)から決定(例えば、計算または導出)されてもよい。注入プロトコルがまだ完了または終了していない場合において、圧力監視プロトコル290は、前述の内容に従って、反復のためにステップ292に戻ってもよい。そうでなければ、圧力監視プロトコル290は、ステップ300に従って終了させられてもよい。
さらに、図9の圧力監視プロトコル290のステップ296に関して、入力電力を、複数の線形速度の各々に対する圧力(各線形速度の曲線または方程式)に関係付ける曲線群(または方程式群(例えば、曲線を定義する方程式)が経験的に導出されてもよい。つまり、所与の線形速度について、所定の入力電力対圧力の関係があってもよい。したがって、速度を知ることによって、関連曲線/方程式を識別し、次いで、入力電力を知ることによって、そこから圧力が決定されることを可能にする。(例えば、所定の線形速度に対する所定の入力電力対圧力の関係がない場合に)補間が利用されてもよいことを理解されたい。
図10−13は、限定することなく、プロトコル140(図4)、170(図5)、190(図6)、および200(図7)のうちの1つ以上の実行に関するものを含み、図3Bおよび3Cに示される医療流体注入器システム450によって利用され得る代表的な画面または表示出力を図示する。概して、これらの画面の各々は、複数のグラフィックスまたはグラフィック表現(例えば、アイコンまたはボタン)を含む。それぞれのそのようなグラフィックは、注入プロトコルのプログラミングで、注入プロトコルに関する情報を伝えるために、または両方で使用されてもよい。
図10に示される画面または表示出力210は、医療流体注入器システム450によって使用される1つ以上のディスプレイ124上に提示されてもよい。画面210は、医療流体注入器システム450に対する注入プロトコルの代表的なプログラミングを図示する。最初に、画面210は、ピーク圧力アイコン/ボタン212を提示する。単一のピーク圧力が、注入プロトコルに対してプログラムされてもよく、図8に関して上記で論議される駆動ラム移動制御プロトコル270に従って、注入プロトコルの特定の局面中に医療流体注入器システム450の駆動ラム456aおよび/または456bの速度を制御するために使用されてもよい。
図10に示される画面210上でプログラムされている注入プロトコルは、3つの局面を含む。任意の適切な数の局面が、注入プロトコルに対してプログラムされてもよく、および/または画面210上に同時に提示されてもよい。画面210は、プログラムされている注入プロトコルの各局面に1つずつ、3つの局面アイコンまたはボタン214を含む(局面1と一致する「1」の外観の局面アイコン214、局面2と一致する「2」の外観の局面アイコン214、局面3と一致する「3」の外観の局面アイコン214)。プログラムされ、画面210(例えば、各局面アイコン214)と関連付けられている、図示された注入プロトコルの各局面は、関連駆動ラムアイコン/ボタン216と、全流量アイコン/ボタン218と、全注入容量アイコン/ボタン220と、局面持続時間アイコン/ボタン222とを含む。注入プロトコルの最後の局面以外の全ての局面はまた、局面遅延アイコン/ボタン226を含んでもよい。したがって、図10に示される画面210の場合、局面遅延アイコン/ボタン226は、プログラムされている注入プロトコルの局面1および2の各々について示されているが、局面3については示されていない。
医療流体注入器システム450は、図10に示される画面210を使用してプログラムされてもよい。ユーザは、医療流体注入器システム450のどの駆動ラム456a、456bが関連局面において前進させられるかを選択するために、駆動ラムアイコン216を使用してもよい。各駆動ラムアイコン216は、少なくとも3つの状態または条件の間で(例えば、特定の駆動ラムアイコン216の連続接触または関与によって)「切り替え」られてもよく、1つの条件は、第1の流体466aのみが管類セット470の中へ放出されるように、医療流体注入器システム450のA側のみが操作される(例えば、シリンジプランジャ駆動体452a)場合であり、別の条件は、第2の流体466bのみが管類セット470の中へ放出されるように、医療流体注入器システム450のB側のみが操作される(例えば、シリンジプランジャ駆動体452b)場合であり、別の条件は、第1の流体466aおよび第2の流体466bの両方が管類セット470の中へ同時に放出されるように、医療流体注入器システム450のA側およびB側が同時に操作される(例えば、シリンジプランジャ駆動体452a、452b)場合である。図10に示される画面210上でプログラムされる注入の場合、局面1は、(「A」に設定されている、その対応する駆動ラムアイコン216を介して)医療流体注入器システム450のA側のみを操作することを必要とし、局面2は、(「AB」に設定されている、その対応する駆動ラムアイコン216を介して)医療流体注入器システム450のAおよびB側を同時に操作することを必要とし、局面3は、(「B」に設定されている、その対応する駆動ラムアイコン216を介して)医療流体注入器システム450のB側のみを操作することを必要とする。
各局面の全流量、全注入容量、局面持続時間、および局面遅延の値は、関連全流量アイコン218、全注入容量アイコン220、局面持続時間アイコン222、および局面遅延アイコン226に接触すること、関与すること、または選択する(例えば、起動する)ことによって入力されてもよい。アイコン218、220、222、および226のうちのいずれかを起動することによって、1つ以上のデータ入力デバイス126(図3C)を使用して、ユーザが所望の値を入力することを可能にしてもよい。プログラムされている注入プロトコルに対する標的圧力は、ピーク圧力アイコン212を起動し、1つ以上のデータ入力デバイス126(図3C)を使用して所望の値を入力することによって設定されてもよい。
所与の局面の駆動ラムアイコン216が「AB」構成(医療流体注入器システム450のAおよびB側が同時に操作される構成)に設定されたときに、ユーザが所望のコンセントレーションを入力するように、コンセントレーションアイコン/ボタン224が、対応する局面に対して画面210上に生成される。図10に示される画面210の場合、第2の局面に対する駆動ラムアイコン216は、「AB」構成で配置されており、そのようなものとして、コンセントレーションアイコン224は、ユーザが所望のコンセントレーションを入力することを可能にするように画面210上に提示されている。また、スライドバー228の形態のデータ入力デバイス126もまた、画面210上に提示されている。ユーザは、所望のコンセントレーション(例えば、図示された実施形態では70%)を入力するためにスライドバー228を使用してもよい。任意の全流量アイコン218、全注入容量アイコン220、局面持続時間アイコン222、および局面遅延アイコン226を起動することによって、対応する局面の関連値を入力するための同様のデータ入力デバイス126を画面210上に生じることができる。任意のそのようなスライドバーによって提示される値は、当然ながら、起動されたアイコン218、220、222、および226に対応するパラメータに合わせることができる(例えば、局面に対する全流量を入力するための画面210上に提示されるスライドバーは、流量値の適切な範囲、例えば、0ml/秒から10ml/秒を提示してもよく、局面に対する全注入容量を入力するための画面210上に提示されるスライドバーは、注入容量値の適切な範囲、例えば、最大で400mlを提示してもよい)。医療流体注入器システム450は、所与のアイコン212、218、220、222、224、226が起動された後に、ある時間量のみにわたって、画面上にデータ入力デバイス126を表示するように構成されてもよい。
注入プロトコルの各局面の種々のパラメータについての情報は、医療流体注入器システム450の場合、図式的に伝えられるとともに、数値的に伝えられてもよい。この点に関して、図10を続けて参照すると、グラフィックスのうちのいくつかは、第1の色230(例えば、黄色)のみで提示されてもよく、グラフィックスのうちのいくつかは、第2の色232(例えば、紫または薄紫色)のみで提示されてもよく、グラフィックスのうちのいくつかは、第1の色230および第2の色232の両方で提示されてもよい。
第1の色230のみで提示される画面210上のグラフィックスは、対応する局面において第1の流体466aのみが送達されていることを意味する。駆動ラムアイコン216が、図10に示される実施形態では局面1に対するA側に設定されているので、図10の画面210上に示される第1の局面に対する駆動ラムアイコン216、全流量アイコン218、全注入容量アイコン220、および局面遅延アイコン226の各々の全体が、第1の色230のみで提示される。
第2の色232のみで提示される画面210上のグラフィックスは、対応する局面において第2の流体466bのみが送達されていることを意味する。駆動ラムアイコン216が、図10に示される実施形態では局面3に対するB側に設定されているため、図10の画面210上に示される第1の局面に対する駆動ラムアイコン216、全流量アイコン218、および全注入容量アイコン220の各々の全体が、第2の色232のみで提示される。
第1の色230および第2の色232の両方で提示される画面210上のグラフィックスは、対応する局面において第1の流体466aおよび第2の流体466bの両方が送達されている(例えば、同時に注入されている)ことを意味する。駆動ラムアイコン216が、図10に示される実施形態では局面2に対するAB側に設定されているので、図10の画面210上に示される第2の局面に対する駆動ラムアイコン216、全流量アイコン218、全注入容量アイコン220、および局面遅延アイコン226の各々の一部が、第1の色230のみで提示され、図10の画面210上に示される第2の局面に対する駆動ラムアイコン216、全流量アイコン218、全注入容量アイコン220、および局面遅延アイコン226の各々の残りの部分が、第2の色232のみで提示される。各グラフィックに含まれる第1の色230の量および第2の色232の量は、コンセントレーションと対応する(例えば、比例する)。70%のコンセントレーションが第2の局面に対してプログラムされている、図10に図示される実施形態では、駆動ラムアイコン216、全流量アイコン218、全注入容量アイコン220、および局面遅延アイコン226のそれぞれの70%は、第1の色230で提示され、駆動ラムアイコン216、全流量アイコン218、全注入容量アイコン220、および局面遅延アイコン226のそれぞれの30%は、第2の色232で提示される。
図10に示されるコンセントレーションアイコン224は、実際には第3の色234(例えば、ベージュ)で提示される。これは、特定の局面のコンセントレーションが現在プログラムされていることをユーザに伝えるために使用されてもよい。いったんコンセントレーションのプログラミングが特定の局面に対して完了すると、コンセントレーションアイコン224は、同じ局面における他のアイコンと同様に提示されてもよい。この点に関して、ここで図11を参照すると、注入プロトコルの第2の局面に対するコンセントレーションボタン224の70%は、第1の色230で提示され、この第2の局面に対するコンセントレーションボタン224の30%は、第2の色232で提示される。注入プロトコルのプログラミングが完了すると、図10の画面210からのスライドバー228は、もはや図11の画面240上に現れなくなる。
図11の画面240に示されるコンセントレーションアイコン224は、プログラムされたコンセントレーション(すなわち、70%)を数値的に伝え、さらに、コンセントレーションアイコン224の中の第1の色230および第2の色232の量をプログラムされたコンセントレーションと相関させることによって、プログラムされたコンセントレーションを図式的に伝える。画面240上に提示されるアイコンのうちの他のものは、所与の局面の2つの異なるパラメータについての情報を伝えてもよい。例えば、各局面の駆動ラムアイコン216、全流量アイコン218、全注入容量アイコン220、および局面遅延アイコン226の各々は、局面の1つのパラメータの値を数値的に伝え、そのようなアイコン216、218、220、および226の中の第1の色230および第2の色232の量をプログラムされたコンセントレーションと相関させることによって、プログラムされたコンセントレーションを図式的に伝える。そのようなものとして、1)各駆動ラムアイコン216は、関連するプログラムされた駆動ラム(A、B、またはAB)を数値的に伝え、また、それぞれの駆動ラムアイコン216の中の第1の色230および第2の色232の量をプログラムされたコンセントレーションと相関させることによって、プログラムされたコンセントレーションを図式的に伝える、2)各全流量アイコン218は、関連するプログラムされた流量を数値的に伝え、また、それぞれの全流量アイコン218の中の第1の色230および第2の色232の量をプログラムされたコンセントレーションと相関させることによって、プログラムされたコンセントレーションを図式的に伝える、3)各全注入容量アイコン220は、関連するプログラムされた注入容量を数値的に伝え、また、それぞれの全注入容量アイコン220の中の第1の色230および第2の色232の量をプログラムされたコンセントレーションと相関させることによって、プログラムされたコンセントレーションを図式的に伝える、4)各局面遅延アイコン226は、関連するプログラムされた局面遅延を数値的に伝え、また、それぞれの局面遅延アイコン226の中の第1の色230および第2の色232の量をプログラムされたコンセントレーションと相関させることによって、プログラムされたコンセントレーションを図式的に伝える。
図10および11からの画面210、240は、それぞれ、電動注入器のパワーヘッドによって組み込まれるディスプレイを含む医療流体注入器システム450(図3Bおよび3C)の任意の適切なディスプレイ124上に(例えば、電動注入器432(図3A)のディスプレイ434上に)、電動注入器と動作可能に相互接続され、遠隔コンソールおよび電動注入器が注入器システムの一部である遠隔コンソール上に(例えば、遠隔コンソール404(図3A)上に)、医療撮像デバイスおよび電動注入器の両方と動作可能に相互接続される共通コンソール上に、またはその同等物で、提示されてもよい。
図12は、限定することなく、造影剤/医療流体注入器システムの遠隔コンソール上、医療撮像デバイス/スキャナおよび電動注入器用の共通コンソール上、または両方を含む、医療流体注入器システム450のいずれか1つ以上のディスプレイ124上に提示されてもよい、代表的な画面250である。図10の画面210および図12の画面250からの対応するグラフィックスは、同じ参照数字によって識別される。図12の画面250上に示される形態の注入プロトコルは、2つの局面を含む。「PH1」の形態の局面アイコン214は、画面250上の表示された注入プロトコルの局面1と一致し、「PH2」の形態の局面アイコン214は、画面250上の表示された注入プロトコルの局面2と一致する等である。
図12の画面250上に示される、いくつかの異なる特徴がある。1つは、局面3に対する駆動ラムアイコン216である。この特定の駆動ラムアイコン216は、局面3がまだプログラムされていないことを伝えるために、小さいダッシュ記号を除いて空白または空である。この種類の駆動ラムアイコン216は、直前の局面がプログラムされた後に、またはいったん直前の局面のプログラミングが開始されると、生成されてもよい。局面3に対する駆動ラムアイコン216の第1の起動は、同アイコンを「A」構成に切り替えることができ、局面3に対する駆動ラムアイコン216の第2の起動は、同アイコンを「B」構成に切り替えることができ、局面3に対する駆動ラムアイコン216の第3の起動は、同アイコンを「AB」構成に切り替えることができる。
図12に示される画面250によって組み込まれる別の特徴は、同時注入局面において同時に注入される2つの流体の容量の表示である。この点に関して、図12に示される注入プロトコルの局面1は、第1の流体466aの70%コンセントレーションおよび第2の流体466bの30%コンセントレーションにプログラムされている同時注入局面である。全注入容量が、この特定の注入プロトコルのこの同時注入局面(局面1)に対して100mlとしてプログラムされた(例えば、全注入容量アイコン220上に示された)ので、ディスプレイ制御モジュール/論理134は、(全注入容量アイコン252を介して)第1の流体466aの容量を数値的に表示するように、かつ(全注入容量アイコン254を介して)同時に注入される第2の流体466bの容量を数値的に表示するように構成されてもよい。画面250上のアイコン252および256と関連付けられる値は、図6の注入容量決定プロトコル190によって提供されてもよい。
2つのシリンジのグラフィック表現262も、画面250上に示され、一方は医療流体注入器システム450のA側と対応し、他方は医療流体注入器システム450のB側と対応する。A側指定アイコン264(ならびに図示された実施形態では125mlである対応するシリンジの容積)は、(第1の流体466aと関連付けられるため)第1の色230で提示されてもよい。B側指定アイコン266(ならびに図示された実施形態では200mlである対応するシリンジの容積)は、(第2の流体466bと関連付けられるため)第2の色232で提示されてもよい。
図13は、限定することなく、造影剤/医療流体注入器システムの遠隔コンソール上、医療撮像デバイス/スキャナおよび電動注入器用の共通コンソール上、または両方を含む、医療流体注入器システム450のいずれか1つ以上のディスプレイ124上に提示されてもよい別の代表的な画面260である。図12の画面250および図13の画面260からの対応するグラフィックスは、同じ参照数字によって識別される。図13は、局面1(同時注入局面)に対する30%コンセントレーションを図示する。つまり、図13に示される注入プロトコルの局面1は、第1の流体466aの30%コンセントレーションおよび第2の流体466bの70%コンセントレーションにプログラムされている同時注入局面である。全注入容量が、この特定の注入プロトコルのこの同時注入局面(局面1)に対して100mlとしてプログラムされた(例えば、全注入容量アイコン220上に示された)ので、ディスプレイ制御モジュール/論理134は、(図示された実施形態では、30mlである全注入容量アイコン252を介して)第1の流体466aの容量を数値的に表示するように、かつ(図示された実施形態では、70mlである全注入容量アイコン254を介して)同時に注入される第2の流体466bの容量を数値的に表示するように構成されてもよい。画面260上のアイコン252および256と関連付けられる値は、図6の注入容量決定プロトコル190によって提供されてもよい。
注入プロトコルモジュール/論理128、流量決定モジュール/論理130、注入容量決定モジュール/論理132、ディスプレイ制御モジュール/論理134、駆動ラム移動制御モジュール/論理136、圧力監視モジュール/論理138のうちのいずれか1つ以上を含む電動注入器制御モジュール/論理122は、図4−9に示されるプロトコルのうちのいずれか1つ以上とともに、任意の適切なソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェア、1つ以上のプラットフォームの使用、1つ以上のプロセッサの使用、任意の適切な種類のメモリの使用、任意の適切な種類の任意の単一のコンピュータまたは任意の適切な方式で相互接続された任意の適切な種類の複数のコンピュータの使用、またはそれらの任意の組み合わせを限定することなく含む、任意の適切な方式で実装されてもよい。注入プロトコルモジュール/論理128、流量決定モジュール/論理130、注入容量決定モジュール/論理132、ディスプレイ制御モジュール/論理134、駆動ラム移動制御モジュール/論理136、圧力監視モジュール/論理138のうちのいずれか1つ以上を含む、電動注入器制御モジュール/論理122は、図4−9に示されるプロトコルのうちのいずれか1つ以上とともに、任意の単一の場所で、または任意の適切な方式で(例えば、任意の種類のネットワークを介して)相互接続される複数の場所で実装されてもよい。
注入遅延グラフィックおよびスキャン遅延グラフィックの両方は、図12の画面250上に、および図13の画面260上に提示される。「注入遅延」は、操作者が注入を開始する時から、プログラムされた注入プロトコルによって表されるような注入が実際に始まるまでの遅延(典型的には秒単位)として特徴付けられてもよい。「スキャン遅延」は、操作者が注入を開始する時間から、画像取得動作が撮像デバイスを用いて開始されるまでの遅延(典型的には秒単位)として特徴付けられてもよい。いずれの場合でも、注入遅延グラフィックおよびスキャン遅延グラフィックのいずれか一方を起動することによって、それぞれの遅延が注入プロトコルに対してプログラムされることを可能にする。注入遅延(デフォルトとなり得る、図示された実施形態では「0」)およびスキャン遅延(デフォルトとなり得る、図示された実施形態では「0」)の現在のプログラムされた値が、それぞれのグラフィックス内で表示されてもよい。1つ以上の設定画面が、医療流体注入器システム450の1つ以上のディスプレイ124上に提示されてもよく、それは、注入プロトコルをプログラムする時、および/または医療流体注入器システム450を使用して注入プロトコルを実行する時に、注入遅延グラフィック、スキャン遅延グラフィック、または両方が画面上に提示されるべきかどうかに関するオプションを提供してもよい。
本発明についての前述の説明は、例示および説明のために提示されている。さらに、本説明は、本発明を本明細書で開示される形態に限定することを目的としない。その結果として、上記の教示ならび関連技術の技能および知識と同様の変形例および修正は、本発明の範囲内である。上記で説明される実施形態はさらに、本発明を実践する公知の最良のモードを説明すること、およびそのような実施形態または他の実施形態で、かつ本発明の特定の用途または使用法によって必要とされる種々の修正とともに、当業者が本発明を利用できるようにすることを目的とする。添付の請求項は、従来技術によって可能となる程度まで、代替実施形態を含むと解釈されることが意図される。