JP6475115B2 - 遠心式回転機械の動特性測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回転軸の軸端部に取り付けられた羽根車の回転によって流体を圧縮または圧送する遠心式回転機械の動特性測定装置に関する。
例えば遠心式のターボ圧縮機等の遠心式回転機械においては、回転軸に羽根車が取り付けられてなるロータに作用する圧縮流体(圧縮ガス)の励振力により、ロータが自励振動を起こし、圧縮機を停止させなければならなくなることがある。ロータが自励振動を起こすか否かは、ロータ(軸振動系)の減衰比によって決まり、減衰比が正の値であれば自励振動を起こさず、減衰比の値が大きいほど自励振動を起こしにくく安定であることが知られている。
したがって、遠心式回転機械を安定的に稼働させるためには、ロータの減衰比を適切に把握することが重要となる。そこで、特許文献1には、羽根車を磁力で加振する磁力発生器を設け、磁力発生器で羽根車を加振した状態でロータの動特性を演算する動特性測定装置が開示されている。このような動特性測定装置を用いて、ロータの減衰比等を求めることによって、ロータの安定性を評価することが可能となっている。
特開2014−102117号公報
ところで、上述の磁力発生器としては鉄心にコイルが巻かれてなる電磁石が用いられるが、電磁石は絶縁のために樹脂モールドされているのが一般的である。このため、磁力発生器自身の発熱や流体の温度上昇により、磁力発生器が高温となると、絶縁体としての樹脂が溶けてしまい、絶縁箇所がショートするおそれがある。しかしながら、特許文献1においては、この点については何ら考慮されていなかった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、遠心式回転機械の動特性測定装置において、磁力発生器の温度上昇を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、回転軸の軸端部に取り付けられた羽根車の回転によって流体を圧縮または圧送する遠心式回転機械の動特性測定装置であって、前記羽根車を磁力で加振する磁力発生器と、前記磁力発生器を冷却媒体により冷却する冷却装置と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、磁力発生器を冷却媒体により冷却する冷却機構が設けられているので、磁力発生器の温度上昇を抑制することができる。
第1実施形態のターボ圧縮機および動特性測定装置を示す模式図である。 動特性測定装置の構成を示す制御ブロック図である。 第2実施形態のターボ圧縮機および動特性測定装置を示す模式図である。 第3実施形態のターボ圧縮機および動特性測定装置を示す模式図である。 磁力発生器の配置の変形例を示す模式図。 磁力発生器の配置の変形例を示す模式図。 磁力発生器の配置の変形例を示す模式図。 磁力発生器の配置の変形例を示す模式図。 磁力発生器の配置の変形例を示す模式図。
以下、本発明にかかる遠心式回転機械の動特性測定装置の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態では、遠心式回転機械が遠心式のターボ圧縮機である場合について説明を行っているが、本発明にかかる動特性測定装置は、他にも遠心式のターボポンプやブロワ等の遠心式回転機械に適用することが可能である。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態のターボ圧縮機および動特性測定装置を示す模式図である。なお、図が煩雑になることを避けるため、図1においては、同一の構成要素について一部符号の表記を省略している(図3、図4においても同様)。
遠心式のターボ圧縮機1は、回転軸2と、回転軸2の両端部にそれぞれ取り付けられた羽根車3、4とを有するロータ5が、ケーシング6に収容されて構成される。回転軸2の軸方向において羽根車3、4の外側には吸込口7、8がそれぞれ設けられており、羽根車3、4が回転することによって、吸込口7、8から羽根車3、4によって吸い込まれた流体(ガス)が圧縮され、径方向外側に圧縮流体(圧縮ガス)が送り出される(図1の太線矢印参照)。
後で説明するように、羽根車3、4は、ロータ5の動特性を求める際に磁力によって加振されるため、羽根車3、4の材質は、磁気吸引力が作用する磁性体、または渦電流が発生する良導電体であることが望ましい。磁性体の一例としては、鉄、磁性を有するステンレス等が挙げられ、良導電体の一例としては、アルミ、アルミニウム合金、銅等が挙げられる。
回転軸2の軸方向の中央には、ギア9(ピニオンギア)が設けられており、このギア9は、ギア9よりも大きな径の大径ギア(図示省略)に噛み合わせられている。この大径ギアの回転がギア9を介して回転軸2に伝達され、回転軸2および羽根車3、4からなるロータ5が回転する。回転軸2の軸方向においてギア9の両側には、回転軸2を回転自在に支持する軸受10が設けられている。また、回転軸2の軸方向において軸受10と羽根車3、4との間には、圧縮流体の漏れを防止するシール11が設けられている。
このように構成されたターボ圧縮機1においては、ロータ5に作用する圧縮流体の励振力によりロータ5が自励振動を起こし、ターボ圧縮機1を停止させなければならなくなることがある。このような事態を回避するため、動特性測定装置によりロータ5の減衰比等の動特性が測定され、想定される運転条件範囲において、ロータ5が自励振動を起こしにくくなるようにロータ5の設計が行われる。
図2は、動特性測定装置の構成を示す制御ブロック図である。図1および図2に示すように、動特性測定装置20は、羽根車3、4を磁力で加振する磁力発生器21、磁力発生器21を軸方向に移動させる移動装置22、および羽根車3、4の軸方向の変位を測定する変位測定装置23を有する。なお、図2においては、それぞれ8個ずつ設けられる磁力発生器21、移動装置22および変位測定装置23を2個ずつ図示している。
磁力発生器21は、例えば、鉄心にコイルが巻かれてなる電磁石が樹脂モールドされたものであり、鉄心の軸方向が回転軸2の軸方向に略平行となるように配設されている。磁力発生器21は、羽根車3、4の背面(吸込口7、8の反対側の面)の外周部に対向する位置に、回転軸2の回転方向において90度間隔で設けられている。つまり、各羽根車3、4に対して、それぞれ磁力発生器21は4個ずつ設けられている。
移動装置22は、例えば、伸縮性の圧電素子であり、各磁力発生器21にそれぞれ取り付けられている。移動装置22は、制御装置25(図2参照)からの指令に応じて、磁力発生器21を軸方向に移動させ、磁力発生器21の先端と羽根車3、4の背面との間隔を変更することができる。なお、移動装置22は圧電素子に限定されず、例えば、シリンダーやインチワーム式のアクチュエータ等の他の手段を採用することも可能である。
変位測定装置23は、例えば、渦電流式の変位センサであり、ケーシング6に取り付けられている。変位測定装置23も、磁力発生器21と同様に、回転軸2の回転方向において90度間隔で設けられている。各変位測定装置23は、各磁力発生器21から回転方向に20度程度ずれた位置に配置するようにしてもよいし、各磁力発生器21の径方向内側に配置するようにしてもよい。なお、変位測定装置23は渦電流式のものに限定されず、例えば、光学式の変位センサ等の他の手段を採用することも可能である。
図2に示すように、動特性測定装置20は、さらに、回転軸2の振動を検出して振動信号を出力する一対の振動センサ24と、磁力発生器21および移動装置22の動作を制御する制御装置25とを備える。一対の振動センサ24は、回転軸2の回転方向において互いに90度離れた位置に配置されている。
制御装置25は、操作部26を介して作業者により選択された加振モードに基づいて、各磁力発生器21に対して加振信号を出力し、各磁力発生器21を駆動する。磁力発生器21の駆動方法としては、例えば、加振周波数を変化させていくスイープ加振、または、衝撃的な入力を羽根車3、4に加えるインパルス加振等がある。加振モードとしては、例えば、特許文献1に記載の各種の剛体モードや曲げモードを選択することができる。
制御装置25は、磁力発生器21に対する加振信号および振動センサ24からの振動信号に基づいて、ロータ5の周波数解析およびモード解析を実行し、ロータ5の動特性を演算する。演算結果は表示部27に表示される。制御装置25によって求められるロータ5の動特性の一例としては、ガス動力等のターボ圧縮機1の負荷に対する減衰比の変化や、ターボ圧縮機1の駆動時間に対する減衰比の変化が挙げられる。そして、演算結果に基づいて、自励振動を起こしにくいロータ5の設計が行われる。
ここで、ターボ圧縮機1の稼働時には、ロータ5にスラスト荷重が作用し、ロータ5が軸方向に変位することがある。このため、羽根車3、4と磁力発生器21との間隔が変化し、最悪の場合、磁力発生器21の先端が羽根車3、4の背面に接触するおそれがある。そうすると、ロータ5の動特性を適切に測定することができないので、制御装置25は、変位測定装置23で測定された羽根車3、4の軸方向の変位に応じて、各移動装置22を駆動することによって、羽根車3、4と磁力発生器21との間の間隔を所定の範囲内に維持する。
ところで、磁力発生器21自身の発熱や流体の温度上昇により、磁力発生器21が高温となると、電磁石をモールドしている樹脂が溶けてしまい、絶縁箇所がショートするおそれがある。そこで、動特性測定装置20には、磁力発生器21を冷却媒体により冷却する冷却装置30が設けられている。
図1に示すように、冷却装置30は、磁力発生器21および移動装置22を収容する収容室31と、収容室31に冷却媒体を供給する冷媒供給流路32と、収容室31から冷却媒体を排出する冷媒排出流路33とを有する。収容室31は、ケーシング6のうち羽根車3、4の背面に対向する部分に埋設されている。収容室31に収容されている磁力発生器21は、収容室31の羽根車3、4に対向する壁面31aを貫いており、磁力発生器21の先端が、羽根車3、4の背面に向けて露出された状態となっている。
冷媒供給流路32は、例えば、ホースやケーシング6に形成された流路を適宜組み合わせて構成されており、上流端が吸込口7、8に接続されるとともに、下流端が収容室31に接続されている。このため、羽根車3、4によって圧縮される前の比較的低温の流体が、吸込口7、8において冷媒供給流路32に取り込まれ、この流体が冷却媒体として収容室31に供給される。なお、冷媒供給流路32に圧縮前の流体を円滑に取り込んで、流体の動圧によって冷却媒体が収容室31に効率的に供給されるように、冷媒供給流路32の上流端は、吸込口7、8における流体の流れ方向に向かい合って開口していることが好ましい。
冷媒排出流路33は、例えば、ホースやケーシング6に形成された流路を適宜組み合わせて構成されており、上流端が収容室31に接続されるとともに、下流端がターボ圧縮機1の外部に大気開放されている。このため、冷媒供給流路32から収容室31に供給された冷却媒体は、収容室31内の磁力発生器21および移動装置22を冷却した後、冷媒排出流路33より大気中に排出される。なお、冷媒排出流路33の下流端をターボ圧縮機1の外部に大気開放することは必須ではなく、ターボ圧縮機1の内部空間のうち、収容室31内の圧力よりも低圧である空間に開放するようにしてもよい。
ここで、羽根車3、4によって圧縮された圧縮流体は高温高圧となっている。このため、収容室31が面する羽根車3、4の背面空間も高圧となり、収容室31の羽根車3、4に対向する壁面31aと磁力発生器21との間の隙間から、収容室31に圧縮流体が流れ込むおそれがある。そうすると、冷媒供給流路32から収容室31に冷却媒体を供給できなくなってしまう。
このような問題を回避するため、収容室31の羽根車3、4に対向する壁面31aと磁力発生器21との間に、シール部材34を設けてある。シール部材34は、例えば、磁力発生器21の移動を妨げずにシールを行うことができるリップシール、Oリングまたはオイルシール等によって構成されている。このようなシール部材34を設けることで、羽根車3、4の背面空間から収容室31に高圧の圧縮流体が流入することを防止でき、収容室31に良好に冷却媒体を供給することができる。
(効果)
以上のように、本実施形態では、磁力発生器21を冷却媒体により冷却する冷却装置30が設けられているので、磁力発生器21の温度上昇を抑制することができる。
また、本実施形態では、冷却装置30は、磁力発生器21を収容する収容室31と、羽根車3、4によって圧縮または圧送される前の流体を冷却媒体として収容室31に供給する冷媒供給流路32と、収容室31の羽根車3、4に対向する壁面31aと、当該壁面31aを貫く磁力発生器21との間に設けられたシール部材34と、を有して構成される。このため、冷却媒体を供給するための流体供給源や送風機等を別途設ける必要がなく、冷却のための動力やコストを抑えることができる。また、シール部材34を設けることで、羽根車3、4側から収容室31に高圧の圧縮流体が流入することを防止でき、収容室31に良好に冷却媒体を供給することができる。
また、本実施形態では、磁力発生器21を回転軸2の軸方向に移動させる移動装置22がさらに設けられており、冷却装置30は磁力発生器21とともに移動装置22を冷却するように構成されている。このため、移動装置22の温度上昇を抑制することができ、ひいては、移動装置22が取り付けられている磁力発生器21の温度上昇をより効果的に抑制することができる。
[第2実施形態]
図3は、第2実施形態のターボ圧縮機および動特性測定装置を示す模式図である。以下の説明においては、第1実施形態と共通する構成(同じ符号を付してある)および当該構成によって奏される効果については省略し、主に第1実施形態と異なる点について説明を行う。
第2実施形態のターボ圧縮機1は、先に羽根車3(以下、「第1羽根車3」と称する)により流体を圧縮し、第1羽根車3で圧縮された流体を中間冷却器12によって冷却し、さらに中間冷却器12で冷却された流体を羽根車4(以下、「第2羽根車4」と称する)で圧縮する2段圧縮構造となっている(図3の太線矢印参照)。中間冷却器12は、第1羽根車3の下流側且つ第2羽根車4の上流側に配置されており、第1羽根車3で圧縮された流体を中間冷却器12で一旦冷却することによって、第2羽根車4による流体の再圧縮が行いやすくなる。
第2実施形態の冷却装置30においては、中間冷却器12で冷却された流体を冷却媒体として収容室31に供給するように構成されている。つまり、冷媒供給流路35の上流端は、中間冷却器12と第2羽根車4との間の配管に接続されており、冷媒供給流路35は当該配管から分岐した流路となっている。なお、冷媒供給流路35は、第1羽根車3を加振する磁力発生器21が収容された収容室31A(第1羽根車3に対向する収容室31A)に対して設けられており、第2羽根車4に対向する収容室31Bに対しては設けられていない。その理由については後述する。
(効果)
本実施形態では、冷却装置30は、第1羽根車3を加振する磁力発生器21が収容された収容室31Aと、中間冷却器12によって冷却された流体を冷却媒体として収容室31Aに供給する冷媒供給流路35と、を有して構成される。ここで、収容室31Aが面する第1羽根車3の背面空間の圧力は、圧縮流体が低圧側(シール11よりも軸方向内側)に漏れる影響により、第1羽根車3で圧縮された圧縮流体の圧力よりも多少低くなっている。一方、収容室31Aに供給される冷却媒体は、第1羽根車3で圧縮された圧縮流体を冷却したものなので、第1羽根車3の背面空間の圧力よりも高圧となっている。このため、第1羽根車3の背面空間から収容室31Aに流体が流入することがなく、第1実施形態で用いたシール部材34を不要とすることができる。
なお、第2羽根車4の背面空間の圧力は、第2羽根車4により2回目の圧縮が行われているため、2回目の圧縮が行われる前の冷却媒体の圧力よりも高い。このため、中間冷却器12で冷却された流体を冷却媒体として、第2羽根車4を加振する磁力発生器21が収容された収容室31B(第2羽根車4に対向する収容室31B)に供給することはできない。そこで、第2羽根車4に対向する収容室31Bに冷却媒体を供給するために、次に説明する第3実施形態を採用することができる。あるいは、第2羽根車4に対向する収容室31Bに、第1実施形態と同様のシール部材34を設けるならば、中間冷却器12で冷却された流体を冷却媒体として収容室31Bに供給することも可能である。
[第3実施形態]
図4は、第3実施形態のターボ圧縮機および動特性測定装置を示す模式図である。以下の説明においては、第1実施形態および第2実施形態と共通する構成(同じ符号を付してある)および当該構成によって奏される効果については省略し、主に第1実施形態および第2実施形態と異なる点について説明を行う。
第3実施形態のターボ圧縮機1は、第2実施形態と同様に、先に羽根車3(以下、「第1羽根車3」と称する)により流体を圧縮し、第1羽根車3で圧縮された流体を中間冷却器12によって冷却し、さらに中間冷却器12で冷却された流体を羽根車4(以下、「第2羽根車4」と称する)で圧縮する2段圧縮構造となっている(図4の太線矢印参照)。
第2実施形態で述べたように、中間冷却器12によって冷却された流体を冷却媒体として利用する場合、この冷却媒体を、第2羽根車4を加振する磁力発生器21が収容された収容室31B(第2羽根車4に対向する収容室31B)に供給することは困難である。そこで、第3実施形態では、第2羽根車4によって2回目の圧縮が行われた圧縮流体を、中間冷却器12によって冷却された流体との熱交換で冷却し、これを冷却媒体として収容室31Bに供給するように構成されている。
第2羽根車4によって圧縮された圧縮流体と、中間冷却器12によって冷却された流体(第2羽根車4によって再圧縮される前の流体)との熱交換は、熱交換器13にて行われる。熱交換器13には、中間冷却器12によって冷却された冷却流体を導入する冷却流体流路37と、第2羽根車4によって圧縮された圧縮流体を導入する圧縮流体流路38とが接続されている。そして、熱交換器13で熱交換が行われることで、圧縮流体が冷却流体によって冷却され、この冷却された圧縮流体が冷却媒体として、冷媒供給流路39により収容室31Bに供給される。なお、圧縮流体の冷却に用いられた冷却流体は、大気中に排出してもよいし、吸込口7、8に戻して再利用するようにしてもよい。
(効果)
本実施形態では、冷却装置30は、第2羽根車4を加振する磁力発生器21が収容された収容室31Bと、第2羽根車4によって圧縮または圧送された流体を、中間冷却器12によって冷却された流体との熱交換によって冷却する熱交換器13と、熱交換器13によって冷却された流体を冷却媒体として収容室31Bに供給する冷媒供給流路39と、を有して構成される。ここで、収容室31Bが面する第2羽根車4の背面空間の圧力は、圧縮流体が低圧側(シール11よりも軸方向内側)に漏れる影響により、第2羽根車4で圧縮された圧縮流体の圧力よりも多少低くなっている。一方、収容室31Bに供給される冷却媒体は、第2羽根車4で圧縮された圧縮流体を冷却したものなので、第2羽根車4の背面空間の圧力よりも高圧となっている。このため、第2羽根車4の背面空間から収容室31Bに流体が流入することがなく、第1実施形態で用いたシール部材34を不要とすることができる。なお、第1羽根車3に対向する収容室31Aに、熱交換器13で冷却された流体を冷却媒体として供給するように構成することも可能である。
[その他の実施形態]
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上記実施形態の要素を適宜組み合わせまたは種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記第2、3実施形態では、流体を2段階で圧縮するターボ圧縮機1について説明したが、ターボ圧縮機1を複数直列に設け、流体を2段階以上の多段階で圧縮するものとしてもよい。流体を多段階で圧縮する場合には、最終段階の圧縮にかかる羽根車を加振する磁力発生器21の冷却に関しては第3実施形態を適用し、それ以外の磁力発生器21の冷却に関しては第2実施形態を適用することで、シール部材34が不要となり、熱交換器13を1つで済ませることができる。
また、上記実施形態では、磁力発生器21と羽根車3、4との接触を確実に回避するために、磁力発生器21を移動させる移動装置22を設けた。しかしながら、磁力発生器21と羽根車3、4との接触が特に問題とならない場合には、移動装置22を省略することも可能である。
また、上記実施形態では、冷媒排出流路33がターボ圧縮機1の外部に大気開放されているものとしたが、冷媒排出流路33を羽根車3、4の吸込側(吸込口7、8)に接続するようにしてもよい。こうすることで、流体を有効に再利用することができ、ターボ圧縮機1の運転効率を向上させることができる。また、流体が大気中に排出されないため、大気中に排出することが好ましくない流体(例えば窒素や一酸化炭素等)をターボ圧縮機1に用いることが可能となる。
なお、第1実施形態のように吸込口7、8から流体を取り込んで冷却媒体として利用する場合には、冷媒排出流路33は、吸込口7、8における流体の流れ方向において冷媒供給流路32の上流端よりも下流側に位置していることが好ましい。こうすることで、磁力発生器21を冷却することによって温度上昇した冷却媒体が、再び冷却媒体として冷媒供給流路32に取り込まれることを回避することができる。
また、冷媒排出流路33を羽根車3、4の吸込側に接続する場合、さらに好ましくは、冷媒排出流路33は、冷却装置30により冷却される磁力発生器21が加振する羽根車3、4の吸込側に接続されているとよい。すなわち、第2実施形態では羽根車3の吸込側(吸込口7)、第3実施形態では羽根車4の吸込側(吸込口8)に、冷媒排出流路33の下流端が接続されているのが好ましい。こうすることで、他の羽根車の吸込側に戻すよりも、圧縮動力損失を低減でき、ターボ圧縮機1の運転効率を一層向上させることができる。
また、上記実施形態では、磁力発生器21を羽根車3(または羽根車4)の背面の外周部に対向する位置に配置するものとしたが、磁力発生器21の配置はこれに限定されず、背面の外周部以外に対向する位置に配置してもよい。さらには、例えば、磁力発生器21を図5A〜図5Eに示す各位置に配置することも可能である。なお、以下では、羽根車3に対応する磁力発生器21の配置について説明しているが、羽根車4に対応する磁力発生器21の配置についても同様である。また、図5A〜図5Eでは、ケーシングの図示を省略している。
例えば、図5A、Bに示すように、磁力発生器21を、羽根車3の背面3Aとは反対側の面、すなわち、圧縮対象のガスの流入側の面(以降、「表面3B」と称する)に対向するように、軸方向と略平行に配置してもよい。なお、表面3Bには、軸方向に直交する平面部分(図5Bで符号を付した部分)だけではなく、外周部の傾斜面または湾曲面(図5Aで符号を付した部分)も含まれる。また、例えば、図5C〜Eに示すように、磁力発生器21を、羽根車3の径方向外側に配置してもよい。このとき、図5C、Dのように、磁力発生器21を径方向と略平行に配置してもよいし、図5Eのように、磁力発生器21を軸方向に対して斜めに配置してもよい。
また、上記実施形態では、移動装置22は、磁力発生器21を軸方向に移動させるもの、すなわち、軸方向の移動成分のみをもって移動させるものとした。しかしながら、移動装置22は、少なくとも軸方向の移動成分をもって移動させるものであれば、例えば、磁力発生器21を軸方向に対して斜めに移動させるもの、すなわち、軸方向の移動成分と径方向の移動成分とをもって移動させるものとしてもよい。
1 ターボ圧縮機(遠心式回転機械)
2 回転軸
3 羽根車(第1羽根車)
4 羽根車(第2羽根車)
12 中間冷却器
13 熱交換器
20 動特性装置
21 磁力発生器
22 移動装置
30 冷却装置
31 収容室
32 冷媒供給流路
33 冷媒排出流路
34 シール部材
35 冷媒供給流路
39 冷媒供給流路

Claims (7)

  1. 回転軸の軸端部に取り付けられた羽根車の回転によって流体を圧縮または圧送する遠心式回転機械の動特性測定装置であって、
    前記羽根車を磁力で加振する磁力発生器と、
    前記磁力発生器を冷却媒体により冷却する冷却装置と、
    を備え
    前記冷却装置は、
    前記磁力発生器を収容する収容室と、
    前記羽根車によって圧縮または圧送される前の流体を前記冷却媒体として前記収容室に供給する冷媒供給流路と、
    前記収容室の前記羽根車に対向する壁面と、当該壁面を貫く前記磁力発生器との間に設けられたシール部材と、
    を有して構成される遠心式回転機械の動特性測定装置。
  2. 回転軸の軸端部に取り付けられた羽根車の回転によって流体を圧縮または圧送する遠心式回転機械の動特性測定装置であって、
    前記羽根車を磁力で加振する磁力発生器と、
    前記磁力発生器を冷却媒体により冷却する冷却装置と、
    を備え、
    前記羽根車として、先に流体を圧縮または圧送する第1羽根車と、前記第1羽根車の後に流体をさらに圧縮または圧送する第2羽根車とが設けられており、
    前記第1羽根車の下流側且つ前記第2羽根車の上流側に、前記第1羽根車によって圧縮または圧送された流体を冷却する中間冷却器が設けられているとき、
    前記冷却装置は、
    前記第1羽根車を加振する前記磁力発生器が収容された収容室と、
    前記中間冷却器によって冷却された流体を前記冷却媒体として前記収容室に供給する冷媒供給流路と、
    を有して構成される遠心式回転機械の動特性測定装置。
  3. 回転軸の軸端部に取り付けられた羽根車の回転によって流体を圧縮または圧送する遠心式回転機械の動特性測定装置であって、
    前記羽根車を磁力で加振する磁力発生器と、
    前記磁力発生器を冷却媒体により冷却する冷却装置と、
    を備え、
    前記羽根車として、先に流体を圧縮または圧送する第1羽根車と、前記第1羽根車の後に流体をさらに圧縮または圧送する第2羽根車とが設けられており、
    前記第1羽根車の下流側且つ前記第2羽根車の上流側に、前記第1羽根車によって圧縮または圧送された流体を冷却する中間冷却器が設けられているとき、
    前記冷却装置は、
    前記第2羽根車を加振する前記磁力発生器が収容された収容室と、
    前記第2羽根車によって圧縮または圧送された流体を、前記中間冷却器によって冷却された流体との熱交換によって冷却する熱交換器と、
    前記熱交換器によって冷却された流体を前記冷却媒体として前記収容室に供給する冷媒供給流路と、
    を有して構成される遠心式回転機械の動特性測定装置。
  4. 前記冷却媒体を前記収容室から排出する冷媒排出流路が、前記羽根車の吸込側に接続されている請求項1ないしのいずれか1項に記載の遠心式回転機械の動特性測定装置。
  5. 前記冷媒排出流路は、前記冷却装置により冷却される前記磁力発生器が加振する前記羽根車の吸込側に接続されている請求項に記載の遠心式回転機械の動特性測定装置。
  6. 回転軸の軸端部に取り付けられた羽根車の回転によって流体を圧縮または圧送する遠心式回転機械の動特性測定装置であって、
    前記羽根車を磁力で加振する磁力発生器と、
    前記磁力発生器を冷却媒体により冷却する冷却装置と、
    を備え、
    前記磁力発生器を少なくとも前記回転軸の軸方向の移動成分をもって移動させる移動装置がさらに設けられており、
    前記冷却装置は前記磁力発生器とともに前記移動装置を冷却する遠心式回転機械の動特性測定装置。
  7. 前記磁力発生器を少なくとも前記回転軸の軸方向の移動成分をもって移動させる移動装置がさらに設けられており、
    前記冷却装置は前記磁力発生器とともに前記移動装置を冷却する請求項1ないしのいずれか1項に記載の遠心式回転機械の動特性測定装置。
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