JP6475058B2 - ルアーテーパ接続構造 - Google Patents

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本発明は、雌型ルアーテーパ部に嵌合される雄型ルアーテーパ部を有するルアーテーパ接続構造に関する。
従来、雌型ルアーテーパ部に嵌合される雄型ルアーテーパ部を有するシリンジが知られている(例えば、特許文献1参照)。当該シリンジの雄型ルアーテーパ部は、嵌合力を増加させるために前記雌型ルアーテーパ部との接続面の全面が粗面化されており、当該粗面化の加工は、表面粗さ0.3μm〜1.2μmの範囲でなされている。
特表2012−525217号公報
しかしながら、嵌合力をさらに増加させるために表面粗さを1.2μm以上にすると、規格試験の要求する気密条件を合格できる程度の気密性を有しないことが判明した。
本発明は、かかる不都合を解消して、気密性を維持しつつ嵌合力を高めた雄ルアーテーパ部を有するルアーテーパ接続構造を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、雌型ルアーテーパ部に嵌合される雄型ルアーテーパ部を有するルアーテーパ接続構造であって、前記雄型ルアーテーパ部は、先端が小径であり後端が大径となっており、雌型ルアーテーパ部との接続面のうち、小径側の外周面に形成された平滑面部と、該平滑面部より大径側の外周面に形成された粗面部とを有することを特徴とする。
本発明のルアーテーパ接続構造において、雄型ルアーテーパ部の接続面のうち平滑面部は、対向する雌型ルアーテーパ部の接続面と滑らかに密着させることができ、気密性を保持することができる。同時に、雄型ルアーテーパ部の接続面のうち粗面部は、所望の数値まで表面粗さを荒くできるので、静止摩擦力を高めることで嵌合力を増加させることができる。
従って、本発明のルアーテーパ接続構造によれば、気密性を維持しつつ嵌合力を高めることができる。
本発明のルアーテーパ接続構造において、前記平滑面部と前記粗面部との軸方向の長さの割合は3:7乃至7:3であることが好ましい。なお、この粗面部の割合は、ルアーテーパ部のうち雌型ルアーテーパ部が嵌合する範囲における平滑面部と粗面部の割合を問題としているので、粗面部のうち雌型ルアーテーパ部に嵌合される範囲を意味する。
特に、当該ルアーテーパ接続構造が、国際標準化機構から公表された国際標準ISO594‐1によるコネクタである場合には、前記平滑面部は、先端から軸方向に1.5mm〜3.5mmの範囲に形成されることが好ましい。
前記平滑面部が先端から軸方向に1.5mm未満の場合には、液漏れの防止を十分に図ることができず、かつ、前記平滑面部が先端から軸方向に3.5mmを超える場合には、粗面部の接触面積が減少し、静止摩擦力が低下するため、十分な嵌合力を奏することができない。
また、本発明のルアーテーパ接続構造において、前記粗面部は、平均粗さが2.5μm〜9.0μmの範囲に形成されることが好ましい。なお、本明細書では、平均粗さとは、十点平均粗さ(Rz)を意味する。
前記粗面部の平均粗さが2.5μm未満の場合には、静止摩擦力が低下するため、十分な嵌合力を奏することができず、かつ、前記粗面部の平均粗さが9.0μmを超える場合には、液漏れの防止を十分に図ることができない。
また、前記粗面部は、梨地状に形成されることが好ましい。
また、本発明のルアーテーパ接続構造では、前記平滑面部の表面からみて前記粗面部の表面の段差は、0.0μm〜4.0μmの範囲に形成されることが好ましい。
粗面部が平滑面部より低くなると、粗面部の接触による静止摩擦力が低減し、十分な嵌合力を奏することができなくなる。他方、前記粗面部の表面の段差が4.0μmを超えると、平滑面部側と雌型ルアーテーパ部との嵌合が弱くなり、液漏れの防止を十分に図ることができない。
また、本発明のルアーテーパ接続構造であって、前記粗面部は、前記平滑面部と接する外周面に、前記平滑面部の平均粗さを超過し前記粗面部の他の部分の平均粗さ未満の範囲の平均粗さを有する弱粗面部を有することが好ましい。
本発明のルアーテーパ接続構造は、金型で射出成形法により製品を成形した後、先端部から後端部方向に成形品を取り出すことが一般的であるところ、本発明のルアーテーパ接続構造を成形する金型のうち、粗面部に対向する内面には、粗面部の凹凸を設けるための凸凹が設けられている。
従って、金型の凸部の突出量によっては、成形品を取り出すために後端方向に引っ張った場合に、金型の凸部なかでも先端寄りの部分が、取り出される平滑面部の後端部付近に擦り傷をつけてしまうことがある。
この点、弱粗面部を有するルアーテーパ接続構造によれば、前記擦り傷を防止することができる。なお、前記弱粗面部は、軸方向に0.5mm〜1.8mmの範囲に形成されることが好ましい。
また、本発明のルアーテーパ接続構造は、シリンジであってもよい。
本実施形態の雄ルアーテーパ部を有するシリンジの一構成例を示す側面図。 図1に示された雄ルアーテーパ部を拡大して示す説明的断面図。 本実施形態のシリンジを製造するための金型の一構成例を示す説明的断面図。 本実施例における針装着力と針嵌合力との相関関係に関するグラフ
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
図1に示すように、本実施形態のルアーテーパ接続構造を有するシリンジ1は、円筒状のバレル部2の先端に注射針(図示せず)などの雌型ルアーテーパ部を有する部材が装着される先細のルアーテーパ部3を備えると共に、バレル部2の後端に指掛け用のフランジ部4を備える。
ここで、シリンジ1は、例えば環状ポリオレフィン(COP)樹脂などの合成樹脂により一体成形される。
ルアーテーパ部3は、先端部に粗面加工がなされていない平滑な表面を有する平滑面部31と、平滑面部31の後端からルアーテーパ部3の後端部までの範囲に粗面加工が施された粗面部33とを有する。特に、平滑面部31の後端から一定の領域には、他の粗面部よりも相対的に弱い粗面加工が施された弱粗面部32が形成されている。
図2を参照して、ルアーテーパ部3の表面の構成についてさらに説明する。ルアーテーパ部3が、例えば国際規格ISO594−1に記載されるようなオスコネクタであった場合、平滑面部31は、ルアーテーパ部3の先端から後方に向けて1.5mm〜3.5mmの範囲に形成される。なお、ここでいう「ルアーテーパ部3の先端」とは、雌型コネクタと接触しないルアーテーパ部3の先端の面取り加工がなされているR部分は含まない趣旨である。
次に、粗面部33は、平滑面部31の後端からルアーテーパ部3の後端部までの4.5mm〜7.0mmの範囲に形成される。特に、この粗面部33のうち、雌型ルアーテーパ部と重なり合う長さは、1.5mm〜3.5mmである。
したがって、平滑面部31と粗面部33のうち雌型ルアーテーパ部が接触する範囲との軸方向の長さの割合は、3:7乃至7:3になるように形成される。
図2においては、ルアーテーパ部3の後端まで粗面部が設けられた構成例を説明しているが、そもそも本件発明は、ルアーテーパ部3のうち雌型ルアーテーパ部との接続面をどのように構成するかという発明であるので、厳密には、平滑面部31と粗面部33とは、ルアーテーパ部3のうち雌型ルアーテーパ部が接触する、つまり、重なり合っている部分を形成するかを問題とする。したがって、平滑面部31の後端からルアーテーパ部3の後端部までのうち、雌型ルアーテーパ部が接触しない範囲に形成された粗面部は、省略可能である。
また、粗面部33の粗面加工の平均表面粗さRzは、2.5μm〜9.0μmの範囲に形成される。
次に、弱粗面部32は、粗面部33の先端近傍の平滑面部31の後端から0.5mm〜1.8mmの範囲に形成される。弱粗面部32の粗面加工の平均表面粗さRzは、平滑面部31の平均表面粗さRzを超過し、かつ、粗面部33の平均表面粗さRz未満に形成される。本実施形態のシリンジでは、粗面加工の密度(個々の粗目加工がなされた箇所の分布密度)を調整することにより、上記平均表面粗さRzに設計しているが、表面に対する個々の凹凸の大きさ自体を平滑面部31と粗面部33との中間になるよう設計することもできる。
また、本実施形態のシリンジ1では、弱粗面部32の粗面加工は、平滑面部の後端からルアーテーパ部3の後端向けて、粗面部33の平均表面粗さRzに徐々に近づくように形成されている。
また、弱粗面部32の表面は、平滑面部31の表面からみて、段差Dがゼロか、若干だけ高くなるように、段差0.0μm〜4.0μmの範囲に形成される。
本実施形態のシリンジ1は、通常の射出成形法によって一体成形で製造されるものであるので、図3を参照して、本実施形態のシリンジを得るための金型、より具体的には雌側の金型(以下、単に「雌型5」という。)の構成及び金型の製造方法を説明する。
雌型5の内面の先端部には、ルアーテーパ部3を形成するためのルアーテーパ形成部10が形成される。ルアーテーパ形成部10は、先端部に平滑面形成部11と、平滑面形成部11の後端からルアーテーパ形成部10の後端部近傍までの範囲に粗面形成部13とを有する。また、粗面形成部13のうち平滑面形成部11の後端から所定の範囲に弱粗面形成部12をさらに有する。金型の内面において、平滑面形成部11は平滑面部31を、弱粗面形成部12は弱粗面部32を、粗面形成部13は粗面部33をそれぞれ形成する部分である。
弱粗面形成部12及び粗面形成部13は、下穴を小さめに形成し、取り代を残した状態から、放電加工により、粗面加工を施しながら、前記取り代を削り取ることにより形成する。
弱粗面形成部12を形成するためには、放電加工において、弱粗面形成部12と粗面形成部13の形成のために、形状の異なる電極を使い分け、電圧・電流などの条件を適宜調整すればよい。或いは、放電の飛ぶ距離を弱粗面形成部12と粗面形成部13とで異なるように一体化した電極でもよい。
この雌型5を用いて、環状ポリオレフィン(COP)樹脂を射出成形することで、シリンジ1が成形される。
弱粗面形成部12と粗面形成部13と対して放電加工を行った結果、シリンジ1の弱粗面部32及び粗面部33には、梨地状乃至砂地のシボ加工がなされる。
以上説明したとおり、本実施形態のシリンジ1によれば、平滑面部31が先端から軸方向に1.5mm以上の範囲に形成されているため、気密性を保持することができるとともに、粗面部33が2.5μm〜9.0μmの表面粗さで、かつ、ルアーテーパ部3の後端部近傍から弱粗面部32の後端までの範囲に2.7mm以上形成されているので、嵌合力を増加させることができる。
また、弱粗面部32の表面は、平滑面部31の表面からみて、段差0.0μm〜4.0μmの範囲に形成されているため、本実施形態のシリンジ1によれば、さらに気密性と嵌合力とを両立させることができる。
このとき、段差が小さいということは、固定型からシリンジ1を離型する際、粗面形成部13の先端部近傍の大きな凹凸で、平滑面部31の後端部近傍の表面に擦り傷を発生させる危険性があるところ、本実施形態のシリンジ1によれば、平滑面部31の後端部近傍の表面に対し、弱粗面形成部12が対向することになるため、前記擦り傷の発生を回避することもできる。
特に、本実施形態のシリンジ1は、予め薬液が充填されたプレフィルドシリンジとして用いるのに好適である。
プレフィルドシリンジの製造工程では、内筒の円滑な摺動を図るために、噴霧法によりシリコーンオイルが塗布される。このシリコーンオイルは、外筒フランジ側の内筒挿入口よりルアーテーパ形成部10の先端方向に向けて、内腔にスプレーすることにより行うので、微量なシリコーンオイルがルアーテーパ部3の表面に付着する可能性がある。
また、ヒアルロン酸のような潤滑成分を含む薬剤が予め充填されたプレフィルドシリンジでは、ルアーテーパの表面に当該薬剤が付着する可能性がある。
本実施形態のシリンジ1は、このように、表面が滑り易くなっている場合でも気密性と嵌合力とを両立させることができるため、より安全な医療器具を提供することができる。
(実験1)
表面粗さと嵌合力との関係を調べるため、COP樹脂性シリンジと注射針との嵌合強度について以下の実験を行った。
[試験方法] ルアーテーパの表面全体に対して、粗さの異なる粗面加工がなされたCOP樹脂製5mLの外筒を7種類製作した。
この外筒とポリプロピレン樹脂製針基を有する22ゲージのディスポーザブル注射針とを27.5Nの垂直荷重と10cN・mの回転トルクを同時に加えながら組み合わせたものを検体とした。この検体を、引張試験機を用いて100mm/minの速度で引抜くときに注射針が外れた荷重を記録した。7種類のCOP樹脂製外筒に対してそれぞれ20回ずつ実験を行い、平均値を算出した。
その結果は、表1のとおりである。
[考察]表1の結果より、テーパー表面が潤滑剤で濡れている状況では、表面粗さが大きい方が嵌合力も高いことが判った。
(実験2)
表面粗さと気密性能との関係を調べるため、以下の実験を行った。
[試験方法] ISO594−1.5.1ゲージテストを行った。具体的には、27.5Nの荷重を垂直に加えながら接続した三方活栓を閉塞させて、300kpaの水圧を30秒間加えるときに液滴が連続する漏れがあるか否か測定した。他の条件は、実験1と同じである(以下の実験も、特段の記載がない限り同様。)。
その結果は、表2のとおりである。
○:洩れない。
△:滲み出るが30秒以内に液滴はたれない。
×:滲んで30秒以内に液滴がたれる。
[考察]表2の結果より、表面粗さが8.45μmを超える場合、粗さの凹凸により嵌合面が十分に密着しておらず、嵌合面を伝うように漏れてくることが判った。また、6.2μm以上においても嵌合面から滲み出る程度の漏れがあることも判明した。他方、4.3μm以下の表面粗さでは、液体に対する気密性が確保されることが判明した。
(実験3)
表面粗さと吸引による空気の漏れとの関係を調べるため、以下の実験を行った。
[試験方法] ISO594−1.5.3吸引試験を行った。具体的には、27.5N荷重を垂直に加えながら接続した三方活栓を経由して空気が入らないように25%容量の水をシリンジ内に吸い上げ、三方活栓を閉塞させてシリンジ最大容量まで吸引して15秒間保持したとき空気の吸い込みによる漏れの有無を確認した。他の条件は、実験2と同じである。
その結果は、表3のとおりである。
○:漏れない
△:ルアー内部にゆっくりと空気の進入が確認されるが15秒は耐えられる。
× :小さな気泡が間欠的にして確認される。
××:小さな気泡が連続的に確認される。
×××:大きな気泡が連続的に確認される。
[考察]表3の結果より、4.3μm以下の表面粗さでは、気体に対する気密性が確保されることが判明した。
(実験4)
平滑面部と粗面部の段差の高さと、液体に対する気密性との関係を調べるため、以下の実験を行った。
[試験方法] 平滑面部と粗面部の境目の段差の高さが異なる2種類のルアーテーパを有するシリンジを製作した。2種類のルアーテーパは、段差4μm以下 のルアーテーパ(X1〜X10の合計10本)と、段差4μm超過のルアーテーパ(Y1〜Y10の合計10本)である。
また、当該ルアーテーパは、先端から2.5mmが平滑面部として形成とされ、その他の6.0mmが粗面部(表面粗さ:3.85〜4.3μm)として形成されている。なお、粗面部6.0mmのうち、針基に嵌合している長さは2.5mmであった。
この2種類のルアーテーパのシリンジに9.8Nまたは27.5Nの2種類の荷重で接続した三方活栓を閉塞させて、300kpaの水圧を30秒間加えるときに液滴の漏れの有無を観察した。
その結果は、表4のとおりである。
○:洩れない。
△:滲み出るが30秒以内に液滴はたれない。
×:滲み出し方が多く30秒以内に液滴がたれる。
[考察]表4の結果より、装着力が高い場合には、段差の高低に関わらず、ルアーテーパの先端側に設けた平滑面部によって液体に対する気密性を保持することができることが判った。また、段差4μm以下のルアーテーパは、装着力が弱くても液体に対する気密性を保持できることが判明した。
(実験5)
平滑面部と粗面部の段差の高さと、気体に対する気密性との関係を調べるため、以下の実験を行った。
[試験方法] 9.8Nまたは27.5Nの荷重を加えながら接続した三方活栓を経由して空気が入らないように25%容量の水をシリンジ内に吸い上げる。三方活栓を閉塞させてシリンジ最大容量まで吸引して15秒間保持したとき、空気の吸い込みによる漏れの有無を確認した。他の条件は、実験4と同じである。
その結果は、表5のとおりである。
○:漏れない。
△:ルアー内部にゆっくりと空気の進入が確認されるが15秒は耐えられる。
×:小さな気泡が間欠的にして確認される。
××:小さな気泡が連続的に確認される。
×××:大きな気泡が連続的に確認される。
[考察]表5の結果より、装着力が高い場合には、段差の高低に関わらず、ルアーテーパの先端側に設けた平滑面部によって気体に対する気密性を保持することができることが判った。また、段差4μm以下のルアーテーパは、装着力が弱くても気体に対する気密性を保持できることが判明した。
(実験6)
ルアーテーパの内圧による注射針の離脱荷重を調べるため、以下の実験を行った。
[試験方法] 全体が鏡面仕上げしたルアーテーパを有するシリンジと、先端から2.5mmが平滑面部として形成とされ、その他の6.0mmが粗面部(表面粗さ:3.85〜4.3μm 段差4μm以下)として形成されているルアーテーパを有するシリンジとを用意した。なお、粗面部6.0mmのうち、針基に嵌合している長さは2.5mmであった。
プレフィルドシリンジを想定して、各シリンジに空気が残らないようにヒアルロン酸を含む液剤2mL充填し、針先を閉塞させた22ゲージの針を嵌合させた。嵌合は、29.4N、14.7N、9.8N、4.9Nの4つ条件で荷重を垂直に加えながら接続した。この検体に対し、圧縮試験機にて内筒を押すことにより内圧を高め、注射針がシリンジのルアーテーパより離脱するときの内筒の押し力を比較測定した。
その結果は、表6〜表9のとおりである。また、表6〜表9の結果を、グラフにまとめたものが図4である。なお、特に記載がない限り、表6〜表9中の単位はNである。
[考察] 平滑面部と粗面部とを有するルアーテーパは、全面鏡面仕上げした従来のルアーテーパに比べて、装着力の大きさに係らず内圧により注射針が外れるまでの嵌合力がいずれも約30%向上することが判った。
1…シリンジ(ルアーテーパ接続構造)、 3…ルアーテーパ部(雄ルアーテーパ部)、 31…平滑面部、 32…弱粗面部、 33…粗面部。

Claims (3)

  1. 雌型ルアーテーパ部に嵌合される雄型ルアーテーパ部を有するルアーテーパ接続構造であって、
    前記雄型ルアーテーパ部は、先端が小径であり後端が大径となっており、雌型ルアーテーパ部との接続面のうち、小径側の外周面に形成された平滑面部と、該平滑面部より大径側の外周面に形成された粗面部とを有し、
    前記粗面部は、前記平滑面部と接する外周面に、前記平滑面部の平均粗さを超過し前記粗面部の他の部分の平均粗さ未満の範囲の平均粗さを有する弱粗面部を有することを特徴とするルアーテーパ接続構造。
  2. 請求項記載のルアーテーパ接続構造であって、
    前記弱粗面部は、軸方向に0.5mm〜1.8mmの範囲に形成されることを特徴とするルアーテーパ接続構造。
  3. 請求項1乃至のいずれか1項に記載されたルアーテーパ接続構造を備えることを特徴とするシリンジ。
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