JP2017051806A - 接続部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】嵌入部が設けられている嵌入部材と管を有する排出部材との取り付けに必要な力を低減し、弱い力であっても液漏れすることなく確実に取り付けることができる接続部材を提供することを目的とする。
【解決手段】接続部材は、筒状に形成され、その一端が嵌入口になり、その筒孔の内径が嵌入口側から奥に向かうにつれ小さくなる雌型のテーパー形状に形成された嵌入部12が設けられた嵌入部材と;筒の外径が先端に向かうにつれ小さくなる雄型のテーパー形状で形成された管22を有する排出部材と;からなり、管22に嵌入口から嵌入部の雌型のテーパー形状が嵌め込まれて、管22の先端外縁が前記雌型のテーパー形状に当たって食い込むように用いられ、管22の雄型のテーパー形状が、N/100のテーパー率のときに嵌入部12の雌型のテーパー形状がM>NでM/100のテーパー率で形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、嵌入部が設けられている嵌入部材と、管を有する排出部材とからなり、管に嵌入口から嵌入部材の雌型のテーパー形状が嵌め込まれて用いられる接続部材に関するものである。
薬剤注射装置には、注射用の薬剤を収容するシリンジと、注射針を有する注射針組立体とが別体で形成されていて、注射を行うときに、シリンジの筒先の薬剤排出管に注射針組立体を装着して用いられるものがある。
薬剤排出管への注射針組立体の装着は、一般的にテーパー嵌合で行われる。具体的には、薬剤排出管を、先端に向かうにつれて外径が連続的に小さくなる雄型のテーパー形状(円錐台状)に形成する。一方、注射針組立体には、筒孔を有する嵌入部を設け、この嵌入部を、薬剤排出管に対応する大きさで、筒孔の開口から連続的に内径が小さくなる雌型のテーパー形状(円錐台状の孔)に形成する。雄型のテーパー形状、及び雌型のテーパー形状は、同じテーパー率で形成する。薬剤排出管に圧力を加えて嵌入部を押し込むことで、互いのテーパー形状の面同士が擦れ合ってしっかりと嵌り合い、液密に固定される。
テーパー形状のテーパー率は、例えば100mm当たり直径がAmm細くなるときに、A/100のように分数、又は、A%のように百分率で表される。
医療機器のテーパー嵌合については、国際規格(INTERNATIONAL STANDARD)のISO594−1:1986(標題訳:注射器,注射針及び他の医用機器の6%(ルアー)テーパー付き円錐フィッティング−第1部:一般要求事項)、及びISO594−2:1998(標題訳:注射器,注射針及び他の医用機器の6%(ルアー)テーパー付き円錐フィッティング−第2部:ロックフィッティング)に規定がある。ISO594−1では、テーパー嵌合だけで固定するタイプを規定しており、ISO594−2では、螺子によるロック機構付のテーパー嵌合で固定するタイプを規定している。何れの規格も、テーパー形状のテーパー率が6/100であることを前提としている。
テーパー嵌合で固定される薬剤注射装置が、例えば特許文献1に記載されている。この薬剤注射装置は、ロック機構付のテーパー嵌合で固定されるものである。
同文献に記載されたシリンジ(筒体)は、筒先に雄型のテーパー形状の薬剤排出管(排出部)を有している。この薬剤排出管の外周面には、その根本側に、ロック機構となる螺子部が設けられている。同文献に記載された注射針組立体(針ハブ)は、嵌入部に雌型のテーパー形状の筒孔を有している。この嵌入部の内周面には、薬剤排出管の螺子部に螺合する螺子部が設けられている。
特開2011−212185号公報
特許文献1に記載された薬剤注射装置では、注射針組立体をシリンジに取り付ける作業は、注射針組立体の嵌入部にシリンジの薬剤排出管を挿入して、螺子部同士が螺合するように、シリンジと注射針組立体とを相対的に回転させる。この回転による締め込みで、薬剤排出管に嵌入部が押し込まれて、テーパー嵌合する。この嵌合により、薬剤の液漏れが防止される。
薬剤の液漏れを防止するためには、排出部と嵌入部とが確実に嵌合するように、螺子部同士をしっかりと締め付けて、テーパー形状の面同士が擦れ合うように圧力を加える必要がある。そのため、この締め付け作業には、ある程度の力が必要である。しっかりと締め付けを行わないとテーパー形状同士の間に隙間が生じ、薬剤の液漏れが生じてしまう。
また、特許文献1の注射針組立体及び薬剤注射装置とは異なり、ロック機構を有さずに嵌入部と薬剤排出管とをテーパー嵌合だけで固定するタイプの場合、嵌入部と薬剤排出管とを確実に固定するために、注射針組立体を薬剤排出管(シリンジ)にある程度の力で押し付ける必要がある。押し付ける力が弱いとテーパー嵌合せずに、薬剤の液漏れが生じてしまう。
このように、注射針組立体と薬剤排出管との固定には、ある程度の力が必要であり、弱い力であっても確実に取り付けることができる注射針組立体及び薬剤注射装置が求められている。
本発明は、前記の課題を解決するためになされたもので、嵌入部が設けられている嵌入部材と管を有する排出部材との取り付けに必要な力を低減し、弱い力であっても液漏れすることなく確実に取り付けることができる接続部材を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた本発明の接続部材は、筒状に形成されており、その一端が嵌入口になり、その筒孔の内径が前記嵌入口側から奥に向かうにつれて小さくなる雌型のテーパー形状に形成された嵌入部が設けられている嵌入部材と;筒の外径が先端に向かうにつれて小さくなる雄型のテーパー形状で形成された管を有する排出部材と;からなり、前記管に前記嵌入口から前記嵌入部の前記雌型のテーパー形状が嵌め込まれて、前記管の先端外縁が前記雌型のテーパー形状に当たって食い込むように用いられ、前記管の前記雄型のテーパー形状が、N/100のテーパー率であるときに、前記嵌入部の前記雌型のテーパー形状が、M>Nとして、M/100のテーパー率で形成されているものである。
接続部材は、前記嵌入部が、前記Mを前記N=6に対応させて形成されたものであることが好ましい。
接続部材は、前記嵌入部が、前記M=1.5N〜10Nの範囲で形成されたものであることが好ましい。
接続部材は、前記嵌入部が、前記嵌入口側の前記筒孔の内壁に、前記筒孔の内径を拡張して形成されたガイド壁を有するものであることが好ましい。
接続部材は、前記管が、螺子部の形成されたロック機構を有するものであり、前記嵌入部が、前記ロック機構の螺子部に螺合する螺子部を有するものであることが好ましい。
接続部材は、前記管が、前記先端外縁で、前記雌型のテーパー形状に食い込むようにその最大径Dmaxより小さくその最小径Dminより大きい関係を有している。
本発明の接続部材は、例えば注射針組立体及び薬剤注射装置に用いられるもので、薬剤排出管の雄型のテーパー形状のテーパー率よりも、注射針組立体の雌型のテーパー形状のテーパー率の方が大きな値になっている。これにより、狭い領域である薬剤排出管の先端外縁が注射針組立体の雌型のテーパー形状に当たるため、摩擦抵抗が少なく圧力も集中する。そのため、薬剤排出管に嵌め込む力が弱い力であっても、薬剤排出管の先端外周と雌型のテーパー形状とが密着して嵌合し、液漏れを確実に防止することができる。
嵌入部がMをN=6に対応させて形成されたものである場合、国際規格に準拠した一般的な形状のシリンジを用いることができる。
嵌入部がM=1.5N〜10Nの範囲で形成されたものである場合、一層確実に嵌合させることができ、液漏れを一層確実に防止することができる。
嵌入部が嵌入口側の筒孔の内壁に、筒孔の内径を拡張して形成されたガイド壁を有する場合、挿入口が広くなるため、薬剤排出管を注射針組立体に簡便に挿入することができる。
薬剤排出管が螺子部の形成されたロック機構を有するものであり、嵌入部がロック機構の螺子部に螺合する螺子部を有するものである場合、薬剤排出管に注射針組立体を確実に押し付けて固定することができるため、薬剤の漏れを更に確実に防止できると共に、薬剤排出管に装着した注射針組立体の保持力を高めることができる。
本発明の接続部材の一形態を示す分解側面図である。 本発明の接続部材を示す一部拡大断面図である。 本発明の接続部材の一形態を示す一部拡大断面図である。 本発明の接続部材の組み立て途中を示す一部拡大断面図である。 本発明の接続部材の組み立て途中を示す一部拡大断面図である。 本発明の接続部材の組み立て途中を示す一部拡大断面図である。 本発明の接続部材の完成状態を示す一部拡大断面図である。 本発明の接続部材の別な形態を示す一部拡大断面図である。 本発明の接続部材の別な形態を示す一部拡大断面図である。 実施例1〜4及び比較例1,2の液漏れ試験の結果を示すグラフである。 実施例1〜4及び比較例1の挿入距離試験の結果を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明するが、本発明の範囲は、これらの実施形態に限定されるものではない。
本発明の接続部材に関し、薬剤注射装置1の一形態の分解側面図を図1に示す。薬剤注射装置1は、針先を皮膚の表面に穿刺し、薬剤の注射に用いられるものである。ここでは一例として、皮膚上層部に薬剤を注射する皮内注射用の薬剤注射装置1を図示している。この薬剤注射装置1は、注射針組立体2と、この注射針組立体2が着脱可能に装着されるシリンジ3とを有している。シリンジ3には、図示を省略するが、薬剤を押し出すための押し子が挿入されている。
図2に、図1に示した薬剤注射装置1の一部拡大断面図を示す。同図に示すシリンジ3は、その先端部分を示している。
注射針組立体2が装着されるシリンジ3は、一例として、公知の薬剤注射装置に用いられる合成樹脂製のシリンジである。シリンジ3は、筒状に形成されており、筒内空が薬剤を収容する薬剤収容部21になっている。シリンジ3の筒先には、薬剤収容部21に繋がる筒状の薬剤排出管22が設けられている。
薬剤排出管22は、筒の外径が先端に向かうにつれて小さくなる雄型のテーパー形状で形成されている。このテーパー形状は、N/100のテーパー率で形成されている。Nは正数である。この例では、雄型のテーパー形状は、ISO594−1やISO594−2に準拠して、ルアーテーパーとも呼ばれるN=6で形成されている。
薬剤排出管22の先端には、軸心方向に直交する平坦面が形成され、その平坦面の軸心部分には、薬剤を排出するための孔が形成されている。この平坦面の外形、つまり薬剤排出管22の先端外縁は、円形に形成されている。この先端の平坦面と、薬剤排出管22の側面(テーパー形状の面)とが、薬剤排出管22の先端外縁で繋がっている。
薬剤排出管22は、その後端側(図の上部側)に、一例として、薬剤排出管22を同軸で取り囲む筒状のロック機構23を有している。ロック機構23の筒の横断面は、内周が円形であり、外周が一例として手で回しやすいように六角形状で形成されている。ロック機構23は、シリンジ3とは別部材で形成されており、薬剤排出管22の後端側に、接着、嵌め込み、螺子止めなどにより固定されている。このロック機構23は、その円筒の内壁に、螺子部24を有している。この螺子部24は、後述する注射針組立体2の嵌入部12に設けられた螺子部17と螺合可能に形成されている。この例では、螺子部24は二重螺旋状の螺子溝で形成された雌螺子である。
シリンジ3及びロック機構23は、一例として、合成樹脂(プラスチック)で形成されている。この合成樹脂の材質は、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレン、シクロオレフィンポリマーが例示できる。
同図に示す注射針組立体2は、注射針11と、注射針11を保持すると共に嵌入部12が設けられたハブ13とを有している。
注射針11は、軸線方向に中空の針孔を有する金属製の針管である。注射針11には、その先端に、皮膚に穿刺するための刃面が形成されている。注射針11は、公知のものである。注射針11として、例えば、ISOの医療用針管の基準(ISO9626:1991/Amd.1:2001(E))に規定された33〜26Gのサイズ(外径0.2〜0.45mm)のステンレス鋼製のものを挙げることができるが、これに限定されない。
ハブ13は、一例として、第1部材14と、第2部材15と、弾性部材16とを有している。
第1部材14は、全体的に略円筒状に形成されている。第1部材14は、一端側(図の上部側)に薬剤排出管22に嵌入される嵌入部12が形成され、中央部の内空に弾性部材16が挿入される中間部31が形成され、他端側に第2部材15が挿入される挿入部32が形成され、他端側の外周に第2部材15を接着固定するためのフランジ状の固定部33が形成されている。
図3に、第1部材14の嵌入部12部分の拡大断面図を示す。
嵌入部12は、筒状に形成されており、その一端側の開口端が薬剤排出管22に嵌入される嵌入口12aになっている。嵌入部12は、その筒孔12bの内壁に、薬剤排出管22に嵌合する嵌合壁12cを有している。同図に示すように、嵌入部12は、嵌入口12a側の筒孔12bの内壁に、ガイド壁12dを有していることが好ましい。
嵌合壁12cは、筒孔12bの内径が嵌入口12a側から奥側に向かうにつれて連続的に小さくなる雌型のテーパー形状に形成されている。このテーパー形状は、M>Nとして、M/100のテーパー率で形成されている。Mは正数である。この例では、N=6に対応させて、Mが6よりも大きな値になっている。
嵌合壁12cは、筒孔12bの内径がシリンジ3の薬剤排出管22に嵌合可能になるように形成されている。薬剤排出管22の先端の直径をK(図2参照)、嵌合壁12cの嵌入口12a側の直径(最大径)をDmax、奥側の直径(最小径)をDminとしたときに、Dmax>K>Dminの関係に嵌合壁12c部分の筒孔12bを形成する。筒孔12bの直径がKになる位置よりも若干奥側の位置に、嵌合した薬剤排出管22の先端が位置するようになる。
ガイド壁12dは、嵌入口12a側の筒孔12bの内径を拡張して形成されている。このガイド壁12dは、筒孔12b全体をM/100のテーパー率の嵌合壁12cで形成した場合よりも、嵌入口12a側の筒孔12bの内径を拡張して形成されていることが好ましい。ガイド壁12dは、筒孔12bの内径が嵌入口12aから奥に向かうにつれて小さくなるテーパー形状で形成することが好ましい。
ガイド壁12dの軸線方向の長さは、嵌合壁12cの軸線方向の長さをLとしたときに、一例として、0.5L〜2L程度の長さで形成する。
また、薬剤排出管22の先端に傷がつくことによる薬液漏れを防ぐため、ガイド壁12dと嵌合壁12cとが段差状に繋がらないように、同図に示すように、奥側の径が小さくなるテーパー形状の接続壁12eや、曲線で形成された接続壁で、ガイド壁12dと嵌合壁12cとをなだらかに接続することが好ましい。接続壁12eと嵌合壁12cとを接続する角度Xは、鈍角(90°<X<180°)に形成されていることが好ましく、120°≦X<180°で形成されていることがより好ましい。
嵌入部12は、一例として、その筒状の外周に、薬剤排出管22に設けられたロック機構23の螺子部24と螺合可能な螺子部17を有している。この例では、螺子部17は、二重螺旋状の螺子山で形成された雄螺子である。螺子部17,24は一重螺旋状の螺子であってもよい。
図2に示す第2部材15は、第1部材14の挿入部32にちょうど挿入される大きさの円柱形状のベース部41と、ベース部41と同軸で針先側に突出させた円柱状の調整部42と、ベース部41の他端側の外周にフランジ状に形成されたガイド部43と、調整部42を取り囲むようにガイド部43の他端側に突設された円筒状の安定部44とを有している。ベース部41及び調整部42には、注射針11を固定するための軸心を貫通する貫通孔が形成されている。
ベース部41には、その側壁の中央部に、側壁を貫通する横孔45が形成されている。この横孔45は、接着剤を流し込んで、注射針11を固定するための孔である。調整部42は、その先端面が皮膚に当たることで、皮膚に穿刺する注射針11の深さを規定するものである。ガイド部43は、第1部材14の固定部33を接着固定するために設けられている。安定部44は、使用時に、注射針11を保護するために設けられている。また、ガイド部43若しくは安定部44には、未使用時に、注射針11の針先を覆うキャップ(図示せず)が取り付けられる。
第1部材14や第2部材15は、各々、合成樹脂により一体成型により形成されている。合成樹脂の材質は、一例として、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレン、シクロオレフィンポリマーが挙げられる。なお、第1部材14は、管である薬液排出管22の材質と同程度の硬さの材質であるか、薬液排出管22よりも柔らかい材質である。
弾性部材16は、注射針11の後端側を液密に貫通し、針先側への薬剤の液漏れを防止するために設けられている。
注射針組立体2は、以下のように製造する。先ず、第2部材15のベース部41の貫通孔に注射針11を差し込む。注射針11の針先を、皮膚に穿刺する規定の長さだけ調整部42から突出させた状態で、ベース部41に形成された横孔45から接着剤を流し込み、第2部材15と注射針11とを接着固定する。各図では、接着剤の図示は省略している。次に、第1部材14の中間部31に弾性部材16を挿入する。続いて、第2部材15のガイド部43に接着剤を塗布してから、第2部材15のベース部41を、第1部材14の挿入部32に挿入し、第1部材14の固定部33と第2部材15のガイド部43とを接着固定する。以上で、注射針組立体2が完成する。
次に、注射針組立体2を薬剤排出管22に取り付けて、薬剤注射装置1を組立てる方法を説明する。
図4〜7に、注射針組立体2とシリンジ3の薬剤排出管22とを嵌め込んで、薬剤注射装置1を組み立てる様子を示す。
図4に示すように、薬剤排出管22の先端を、嵌入部12の嵌入口12aから筒孔12bに挿入していく。このとき、ガイド壁12dの内径が大きく形成されているため、薬剤排出管22の先端を、嵌入口12aに挿入し易くなっている。
図5に示すように、薬剤排出管22を、更に筒孔12bに挿入していく。このときに、同図に二点鎖線で示すように薬剤排出管22が傾いて、薬剤排出管22の先端が接続壁12eに当たったとしても、接続壁12eがテーパー状に斜めに形成されているため、薬剤排出管22の先端には傷が付かない。
ロック機構23の螺子部24が嵌入部12の螺子部17に当たる位置まで薬剤排出管22を筒孔12bに挿入したら、螺子部17,24同士が螺合するように、注射針組立体2とロック機構23(シリンジ3)とを相対的に回転させる。このロック機構23の締め込みにより、薬剤排出管22が、筒孔12bに深く挿入されていく。
図6に示すように、この挿入で、薬剤排出管22が、嵌入部12の嵌合壁12cに当たる。嵌合壁12cのテーパー率は、薬剤排出管22のテーパー率よりも大きな率で形成されているので、薬剤排出管22の先端外縁のみが嵌合壁12cに当たる。
図7に示すように、ロック機構23を更に締め込んでいくと、薬剤排出管22の先端外縁が嵌合壁12cに押し付けられつつ、薬剤排出管22が更に深く挿入される。この挿入により、合成樹脂製の嵌合壁12cが窪むように変形し、薬剤排出管22の先端外縁が嵌合壁12cに食い込む。これにより、薬剤排出管22の先端外縁と嵌合壁12cとが密着し、薬剤排出管22と嵌合壁12cとが液密に固定される。同図の状態で、薬剤排出管22への注射針組立体2の取り付けが完了し、薬剤注射装置1が完成する。なお、この状態で、薬剤排出管22の先端面と弾性部材16とが、密に当接する。
薬剤排出管22の先端外縁は、円形状の狭い領域である。嵌合壁12cに押し付けられる圧力は、この狭い領域に全て集中する。このため、注射針組立体2と薬剤排出管22とを押し付ける力が弱い力であっても、嵌合壁12cが容易に変形し、薬剤排出管22の先端外縁が嵌合壁12cに容易に食い込む。これにより、注射針組立体2と薬剤排出管22とがしっかりと液密に嵌合し、液漏れを確実に防止することができる。従来の注射針組立体及び薬剤注射装置では、注射針組立体と薬剤排出管とが同率のテーパー形状であったので、面同士が擦れ合うように圧力を加える必要があり、摩擦抵抗が大きく比較的大きな力が必要であったが、本発明を適用することで、弱い力であっても注射針組立体と薬剤排出管とを確実に嵌合させることができる。
第1部材14の材質は、ポリプロピレンのように比較的柔らかいものに限らず、ポリカーボネートやシクロオレフィンポリマーのように比較的硬いものであっても、薬液排出管22の先端外縁に圧力が集中して充分食い込むので、使用することができる。
嵌合壁12cのテーパー率のMの値はNよりも大きな値で適宜定めればよいが、Mの値がNとほとんど変わらないと、薬剤排出管22の先端外縁の嵌合壁12cへの食い込み量が小さくなるため、M≧1.5N(N=6の場合、M≧9)であることが好ましく、M≧2N(N=6の場合、M≧12)であるとより好ましい。Mの値がNよりも大きすぎると筒孔12bの径が大きくなってしまう。そのため、嵌入部12の壁厚や外径などの関係から現実的な範囲を考慮して、M≦10N(N=6の場合、M≦60)であることが好ましく、M≦5N(N=6の場合、M≦30)であるとより好ましく、M≦3N(N=6の場合、M≦18)であることが更に好ましい。一例として、範囲で表すと、Mの値は、M=1.5N〜10Nの範囲(N=6の場合、M=9〜60)であることが好ましく、M=2N〜5Nの範囲(N=6の場合、M=12〜30)であることがより好ましく、M=2N〜3N(N=6の場合、M=12〜18)の範囲であることがより一層好ましい。
嵌入部12の材質にもよるが、シリンジ3のロック機構23が図7に示すような嵌入部12を取り囲む筒状のものであると、薬剤排出管22を嵌入したときの圧力で筒孔12bが変形して孔径が広がってしまうことを防止できるため、薬剤排出管22と嵌合壁12cとの嵌合をより確実にすることができる。板厚が薄くなっている嵌入部12の嵌入口12a付近をロック機構23が取り囲むように、螺子部17が嵌入部12の嵌入口12aに近い側の外周に形成されていることが、好ましい。
図8に、他のロック機構を備える場合の形態例を示し、図9にロック機構を備えない場合の形態例を示す。
図8に示すシリンジ3aは、薬剤排出管22の外周の後端側に、ロック機構となる螺子部24aが形成されており、注射針組立体2aは、嵌入部12の筒孔12bの内壁に、螺子部17aが形成されている例である。この例では、螺子部24aが雄螺子であり、螺子部17aが雌螺子である。この薬剤注射装置1aでは、嵌入部12の筒孔12b内で、螺子部17a,24aが螺合する。
薬剤排出管が有するロック機構(螺子部)、及び、注射針組立体が有する螺子部は、これら例に限定されない。薬剤排出管側にロック機構となる雄螺子又は雌螺子が形成されており、嵌入部側にロック機構に対応する雌螺子又は雄螺子が形成されていればよい。
図9に示すシリンジ3bは、薬剤排出管22がロック機構23を有しておらず、注射針組立体2bは、嵌入部12が螺子部17を有していない例である。この薬剤注射装置1bでは、薬剤排出管22の先端外縁が嵌入部12の嵌合壁12cに嵌合することのみで固定される。
薬剤排出管22に装着した注射針組立体2,2a,2bの保持力は、図1〜7に示す注射針組立体2及び薬剤注射装置1が最も強く、図8に示す注射針組立体2a及び薬剤注射装置1aが次に強く、図9に示す注射針組立体2b及び薬剤注射装置1bがその次に強い。注射針のゲージや注射圧力などに対応させて、ロック機構の形状や、ロック機構の有無は適宜選択すればよい。
なお、薬剤排出管22のテーパー率がN=6の例について示したが、Nは適宜変更してもよい。嵌入部12のMの値はNに対応させて変化させればよい。また、嵌入部12のテーパー率をM=6にして、薬剤排出管22のテーパー率をM>Nにしてもよい。また、嵌入部12の筒孔12bがガイド壁12dを有する例について説明したが、ガイド壁12dを有さずに筒孔12b全体が嵌合壁12cで形成されていてもよい。また、注射針組立体2の第1部材14と第2部材15とが同一部材で一体的に形成されていてもよい。また、注射針組立体2が調整部42や安定部44等を有さずに、例えば針先が長く突出した形態のものであってもよい。また、薬剤排出管22がシリンジ3の先端に設けられている例を説明したが、例えば薬剤排出管22が薬剤を通すチューブの先に設けられていてもよい。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明を適用する接続部材に関し、注射針組立体を試作した製造例を実施例1〜4に示し、本発明を適用外の注射針組立体を試作した製造例を比較例1,2に示す。
実施例1〜4及び比較例1として、図1〜7に示すような形状で、嵌入部の嵌合壁のテーパー率を変えたものを製造した。比較例2は、従来品であり、嵌入部全体を6/100のテーパー率で製造した。これらは、いずれもテーパー率6/100の薬剤排出管(テーパー先端径3.95mm)に対応させた大きさで製造した。実施例1〜4及び比較例1,2の材質は、シクロオレフィンポリマー(日本ゼオン株式会社、ZEONEX(登録商標))を用いた。実施例1〜4、及び比較例1,2のテーパー率、寸法を表1に示す。
Figure 2017051806
[液漏れ試験]
(試験方法)
6/100のテーパー形状の薬剤排出管を有するシリンジを準備した。シリンジの材質は、シクロオレフィンポリマー(日本ゼオン株式会社、ZEONEX(登録商標))であった。実施例1〜4、比較例1,2の注射針の針先をホットメルト樹脂接着剤で封止して、シリンジの薬剤排出管に装着した。シリンジ内を赤色に着色した水で満たし、荷重測定器(株式会社島津製作所(登録商標)製、オートグラフ(登録商標)AGS−J−4)によって30mm/minのスピードで、シリンジに挿入した押し子を押し込み、薬剤排出管と注射針組立体との嵌合部分(テーパー形状部分)から水が漏れたときの荷重を測定した。
(試験結果)
試験結果を、図10に示す。実施例1〜4は、いずれも従来品である比較例2よりも耐圧が高かった。
注射針組立体を薬剤排出管に装着するときに、弱い力で装着すると、嵌合トルクは0.1N・m程度になる。注射時に嵌合部分に加わる圧力は、注射の種類によっても異なるが、最大でも3MPaである。したがって、嵌合トルクが0.1N・mのときに、耐圧が3MPaであれば、弱い力で注射針組立体を取り付けたとしても、液漏れを生じさせることなく使用できる。
実施例1〜4は、いずれも嵌合トルクが0.1N・mのときに、耐圧が3MPa以上あった。特に、テーパー率が12/100〜18/100の実施例2〜4では、嵌合トルクが0.1N・mのときに、耐圧が4MPa以上あった。
なお、テーパー率が6/100の比較例1は、嵌合トルクが0.1N・mのときに、耐圧が3MPa以上ある。これは、嵌入部に、薬剤排出管とテーパー嵌合する嵌合壁と、テーパー嵌合しない拡張壁とを設けたことで、従来品である比較例2よりもテーパー嵌合する面積が減ったため、圧力が集中して、従来品よりも密にテーパー嵌合しているのではないかと考えられる。
[挿入距離試験]
注射針組立体の嵌入口から薬剤排出管を挿入する距離と、耐圧との関係を測定した。耐圧の測定方法は、液漏れ試験と同様に測定した。測定結果を、図11に示す。いずれも挿入する距離を長くすると耐圧が大きくなった。
本発明の接続部材は、患者へ薬液を投与するために用いられる。
1・1a・1b:薬剤注射装置、 2・2a・2b:注射針組立体、 3・3a・3b:シリンジ、11:注射針、 12:嵌入部、12a:嵌入口、 12b:筒孔、 12c:嵌合壁、 12d:ガイド壁、 12e:接続壁、 13:ハブ、 14:第1部材、 15:第2部材、 16:弾性部材、 17・17a:螺子部、21:薬剤収容部、 22:薬剤排出管、 23:ロック機構、 24・24a:螺子部、 31:中間部、 32:挿入部、 33:固定部、41:ベース部、 42:調整部、 43:ガイド部、 44:安定部、 45:横孔、Dmax・Dmin・K:直径、 X:角度

Claims (6)

  1. 筒状に形成されており、その一端が嵌入口になり、その筒孔の内径が前記嵌入口側から奥に向かうにつれて小さくなる雌型のテーパー形状に形成された嵌入部が設けられている嵌入部材と;
    筒の外径が先端に向かうにつれて小さくなる雄型のテーパー形状で形成された管を有する排出部材と;
    からなり、
    前記管に前記嵌入口から前記嵌入部の前記雌型のテーパー形状が嵌め込まれて、前記管の先端外縁が前記雌型のテーパー形状に当たって食い込むように用いられ、前記管の前記雄型のテーパー形状が、N/100のテーパー率であるときに、前記嵌入部の前記雌型のテーパー形状が、M>Nとして、M/100のテーパー率で形成されていることを特徴とする接続部材。
  2. 前記嵌入部が、前記Mを前記N=6に対応させて形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の接続部材。
  3. 前記嵌入部が、前記M=1.5N〜10Nの範囲で形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の接続部材。
  4. 前記嵌入部が、前記嵌入口側の前記筒孔の内壁に、前記筒孔の内径を拡張して形成されたガイド壁を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の接続部材。
  5. 前記管が、螺子部の形成されたロック機構を有するものであり、
    前記嵌入部が、前記ロック機構の螺子部に螺合する螺子部を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の接続部材。
  6. 前記管が、前記先端外縁で、前記雌型のテーパー形状に食い込むようにその最大径Dmaxより小さくその最小径Dminより大きい関係を有していることを特徴とする請求項1に記載の接続部材。
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