JP6474589B2 - 熱交換器用アルミニウム合金クラッド材 - Google Patents

熱交換器用アルミニウム合金クラッド材 Download PDF

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Description

本発明は、ろう付けにより製造されるアルミニウム合金製熱交換器のチューブ材やタンク、ヘッダ材として使用するのに適したろう付け接合性、外面耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金クラッド材に関する。
エバポレータ、コンデンサ等の自動車用熱交換器には、一般に軽量性と熱伝導性が良好なアルミニウム合金が使用されている。これらの熱交換器の製造は、例えば板材を曲成したり、プレス加工により成型した板材を積層することにより作動流体である冷媒の通路管を形成し、フィン材等の部材を組み付けて所定構造とし、不活性ガス雰囲気中でフッ化物フラックスを用いてろう付け接合することにより行われている。
近年の自動車の軽量化に伴って熱交換器用材料も薄肉化が要求されており、冷媒通路管用板材の高強度化や、薄肉材での成形性、ろう付け性および耐食性確保が課題となってきている。
耐食性に関しては、例えばエバポレータでは、使用中に凝縮により生じる結露水によって外面が腐食環境に曝され、コンデンサでは、走行中に融雪塩を含んだロードスプラッシュ等によって同様に外面が腐食環境に曝される。腐食により冷媒通路管に早期に貫通が生じた場合、冷媒が漏洩し熱交換器としては機能しなくなるため、冷媒通路管の外面には防食処理を施し熱交換器寿命を伸長させることが一般に行われている。
冷媒通路管の外面(空気側)防食法としては、従来、犠牲陽極材としてAl−Zn系合金を外面にクラッドした板材を偏平管状に成形して用いる方法や、プレス加工により成型し、積層することにより冷媒通路管を形成する方法がある。しかしながら、熱交換器はその多くが冷媒通路管の外面にフィンを接合させる構造であり、この方法では冷媒通路管の外面にろう材が存在しないため、ろう材をクラッドしたフィン材を用いなければならず、この場合、フィンの表面に残留するろう材の影響でフィン材の自己耐食性が低下したり、クラッドフィン材の製造コストがベアフィンに比べて高いために、熱交換器製造コストの上昇を招くという問題がある。
冷媒通路管の外面に接合するフィンにベア材を用いた場合は、フィンの自己耐食性を向上させることができ、かつ高伝導材を用いることにより熱交換器の性能も向上させることができる。さらにクラッドフィン材に比べてコストも低く抑えることが可能であるが、この場合は冷媒通路管の外面にろう材を付与する必要があるため、前記Al−Zn系合金の表面に粉末状のろう材を塗布したり、またAl−Si系合金ろう材にZnを添加したものを外面にクラッドした板材を使用することになり、前者の場合は粉末ろう材のコストが高いため、熱交換器製造コストの上昇を招き、後者の場合はろう付け中にZnを含有した溶融ろうが流動してしまうため、ろう付け後に犠牲陽極材として必要な量のZnが冷媒通路管外表面に残存せず冷媒通路管の十分な防食効果が得られなかったり、またZnを含有した溶融ろうが接合部に流動することにより接合部の優先腐食を招くなどの難点がある。
これらの問題を解決するために、冷媒通路管の外面にクラッドされるAl−Zn系犠牲陽極材に一般的なAl−Si系合金ろう材のSi濃度よりも低濃度のSiを含有させ、犠牲陽極材の一部を溶融させることによりベアフィン材を接合し、かつ溶融する液相量を従来のAl−Si系合金ろう材よりも低減させることにより、ろう付け中に犠牲陽極材中のZnが流動することを抑制して、ろう付け後に冷媒通路管外表面に十分な量のZnを残存させ犠牲陽極効果を得る方法が提案されている。
しかし、この方法においては、添加するSi量が適正でないためベアフィン材を接合するのに十分な液相量が得られなかったり、Si以外の添加元素が適切でないため自己耐食性が低下したり、またSi添加量が適正でかつ添加元素が適切であっても、溶融により生じるろう付け後の凝固組織が初晶と共晶の2相となり、共晶の電位が初晶に比べて卑となるために共晶部の優先腐食が生じ、犠牲陽極材として作用するべき初晶部の早期脱落が生じて耐食性が低下するという問題がある。
この問題を解決するため、初晶を粗大化し、共晶の優先腐食が生じても初晶が脱落するのを抑制するとともに、初晶中にも電位の卑な部分を形成させることを目的として、外面クラッド材にMnを添加して初晶を粗大化するとともに初晶の脱落を抑制し、かつ初晶中にAl−Mn−Si系化合物を形成させることにより、このAl−Mn−Si系化合物の周囲に形成されるMn、Siの欠乏層が電位の卑な部分となって、相対的に共晶部の優先腐食を抑制する手法が提案されている。
一方、例えばドロンカップ型熱交換器のように、冷媒通路側と大気側を遮断するためのろう付け接合部を形成するために、外面にAl−Si−Zn系合金をクラッドし、内面にAl−Si系合金をクラッドした板材を使用する場合においては、内面のSi量を外面のSi量より高くすることにより、ろう付け中に内面の溶融ろうが接合部へ流動し、Znを含有した外面の溶融ろうの接合部への濃縮を緩和し、接合部の優先腐食を抑制する方法が提案されている。
しかしながら、内面のSi濃度が外面のSi量より極端に高い場合には、内面の溶融ろうが接合部から外面側へ流出し、これにより外面側のろう中のZn濃度が希釈され、結果としてろう付け後の接合部近傍のZn濃度が極端に低下し十分な犠牲陽極効果が得られないという問題が生じる。
特開2004−225061号公報 特開2005−16937号公報 特開2005−307251号公報 特開2005−314719号公報 特開2007−178062号公報 特開2010−255012号公報 特開2010−255013号公報 特許第4698416号公報
本発明は、上記従来の諸問題を解消して、外面ろう付け接合性と外面耐食性を両立させるために、外面クラッド材、心材、内面クラッド材の組成と、外面クラッド材と外面クラッド材にろう付けされるベアフィン材とのろう付け性および外面クラッド材の犠牲陽極特性との関係について試験、検討を重ねた結果としてなされたものであり、その目的は、ろう付けにより製造されるアルミニウム合金製熱交換器のチューブ材やタンク、ヘッダ材として使用するのに適したろう付け接合性、外面耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金クラッド材を提供することにある。
上記目的を達成するための請求項1による熱交換器用アルミニウム合金クラッド材は、Mn:0.5〜1.8%を含み、Cu:0.05%を超え0.2%未満、Ti:0.05〜0.30%の1種または2種を含み、残部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金で構成される心材の一方の面に、Si:3〜10%、Zn:1〜10%、Mn:0.3〜1.8%を含み、残部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金で構成される皮材1をクラッドし、心材の他方の面に、Si:3〜13%を含み、Cuを0.05%以下に制限し、残部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金で構成される皮材2をクラッドした3層クラッド材で、皮材1のSi量をX(%)、皮材2のSi量をY(%)としたとき、(Y−X)の値が−1.5〜%であり、皮材1を空気側にして使用することを特徴とする。なお、以下の説明において、合金成分は質量%で示す。
請求項2による熱交換器用アルミニウム合金クラッド材は、請求項1において、前記心材が、さらにCr:0.30%以下、Zr:0.30%以下の1種または2種を含むことを特徴とする。
請求項3による熱交換器用アルミニウム合金クラッド材は、請求項1または2において、前記心材が、さらにMg:0.5%以下を含むことを特徴とする。
請求項による熱交換器用アルミニウム合金クラッド材は、請求項1〜のいずれかにおいて、前記皮材1が、さらにSr:0.005〜0.05%を含むことを特徴とする。
請求項による熱交換器用アルミニウム合金クラッド材は、請求項1〜のいずれかにおいて、前記皮材1が、さらにCr:0.30%以下、Zr:0.30%以下の1種または2種を含むことを特徴とする。
請求項による熱交換器用アルミニウム合金クラッド材は、請求項1〜のいずれかにおいて、前記皮材1が、さらにIn:0.001〜0.10%、Sn:0.001〜0.10%の1種または2種を含むことを特徴とする。
請求項による熱交換器用アルミニウム合金クラッド材は、請求項1〜のいずれかにおいて、前記皮材1が、Niを0.05%未満に制限することを特徴とする。
請求項による熱交換器用アルミニウム合金クラッド材は、請求項1〜のいずれかにおいて、前記皮材2が、さらにSr:0.005〜0.05%を含むことを特徴とする。
本発明によれば、ろう付けにより製造されるアルミニウム合金製熱交換器のチューブ材やタンク、ヘッダ材として使用するのに適したろう付け接合性、外面耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金クラッド材が提供される。
本発明による3層クラッド材の模式図である。 3層クラッド材により成形された冷媒通路管材の模式図である。 3層クラッド材により成形された他の冷媒通路管材の模式図である。 ろう付け試験において用いる逆T字試験片のろう付け前の状態を示す図である。 ろう付け試験において用いる逆T字試験片のろう付け後の状態を示す図である。 腐食試験Aに用いる腐食試験片のろう付け前の状態を示す図である。 腐食試験Bに用いる腐食試験片のろう付け前の状態を示す図である。
本発明の3層アルミニウム合金クラッド材は、図1に示すように、心材3の一方の面に皮材1をクラッドし、他方の面に皮材2をクラッドした材料で、例えば、このクラッド材から冷媒通路管を作製する第一の形態は、図2に示すように、クラッド材を皮材1側が凸面、皮材2側が凹面となるように成形加工を行い、凹側同士を向かい合わせるように組み合わせ、ろう付けすることにより複数の冷媒通路4を有する冷媒通路管とするものである。冷媒通路管として完成した場合、皮材1側が空気と接触し、皮材2側が冷媒と接触することにより、冷媒と空気との間で熱交換を行う。なお、図2には、複数の冷媒通路4を有する冷媒通路管を示しているが、単一の冷媒通路4を有する冷媒通路管を形成することもできる。
第二の形態は、図3に示すように、クラッド材を皮材1側が凸面、皮材2側が凹面となるように成形加工を行い、凹側同士を向かい合わせるように組み合わせ、ろう付けすることにより冷媒通路管とするものである。冷媒通路管として完成した場合、皮材1側が空気と接触し、皮材2側が冷媒と接触することにより、冷媒と空気との間で熱交換を行う。図3に示すように、冷媒通路4内にはコルゲート加工したベアフィン5を配置することもできる。
第三の形態として、図2に示す第一の形態において、凹側同士を向かい合わせるよう組み合わせて形成された重合端部を、例えば下方のクラッド材の端部をU字状に曲成して上方のクラッド材の水平端部に巻き付けるよう嵌着してかしめ、ろう付けすることにより冷媒通路管の端部を形成する形態もある。
本発明に係るアルミニウム合金クラッド材の合金成分の意義および限定理由について説明する。
(心材)
Mn:
Mnは心材の強度を向上させるよう機能する。Mnの好ましい含有量は0.5〜1.8%の範囲であり、0.5%より少ないと強度向上効果が十分でなく、1.8%を超えると圧延加工性が低下する。さらに好ましいMnの含有範囲は1.0〜1.7%である。
Cu:
Cuは心材の電位を貴にすることで耐食性を向上させるよう機能する。Cuの好ましい含有量は0.05%を超え0.2%未満の範囲であり、0.05%以下ではその効果が小さく、0.2%以上では、ろう付け中に外面クラッド材方向へのCuの拡散により外面クラッド材が電位的に貴化するため犠牲陽極効果が小さくなる。
Ti:
Tiは、心材の電位を貴にすることで耐食性を向上させるよう機能するとともに、心材中にクラッド材にTi濃度の高い部分と低い部分を板厚方向に層状に分布させ、Ti濃度の低い部分は高い部分に比べて優先的に腐食するため、腐食が板厚方向に層状となり、これにより板厚方向への腐食の進展を抑制する効果を生じる。Tiの好ましい含有量は0.05〜0.30%の範囲であり、0.05%未満ではその効果が小さく、0.30%を超えて含有すると、鋳造時に粗大晶出物が生成し、健全な板材の製造が困難となる。
Cr、Zr:
Cr、Zrは、心材の結晶粒を粗大化するよう機能し、結晶粒を粗大化することにより、ろう付け時に溶融ろうが結晶粒界に浸透することにより生じるエロージョンの発生を抑制する効果が得られる。Cr、Zrの好ましい含有量はそれぞれ0.30%以下の範囲であり、いずれも0.30%を超えると、鋳造時に粗大晶出物が生成し、健全な板材の製造が困難となる。
Mg:
Mgは心材の強度を向上させるよう機能するが、Mgはろう付け時に心材からろう材方向に拡散し、表面に塗布されたフッ化物フラックスと反応して高融点の化合物を形成し、フラックスの活性を低下させることによりろう付け性を低下させる。含有量が0.5%を超えるとその影響が顕著となるので、Mgの含有量は0.5%以下とする。Mgのさらに好ましい含有範囲は0.3%以下である。
心材には、通常、不可避不純物として0.1〜0.2%程度のFeが含まれている。本発明においては、耐食性をさらに向上するためFeの含有量が0.1%以下になるようにしてもよく、強度向上のため1.0%以下のFeを添加してもよい。また、それぞれ0.3%以下のV、Mo、Ni、0.1%以下のPb、Li、Ca、Naが含有されていても本発明の効果が害されることはない。酸化防止のために0.1%以下のBを添加することもでき、ろう材に拡散してろう材凝固組織の微細化効果を助長するために0.1%以下のSrを添加することもできる。また、不可避不純物として0.4%以下程度のSiが含まれていても本発明の効果に影響しない。
皮材1(外面クラッド材)
Si:
外面クラッド材に適量のSiを添加することにより、外面クラッド材中に少量の液相を生じ、外面にベアフィン材あるいはアルミニウム板材を接合することが可能となる。Siの好ましい含有量は3〜10%の範囲であり、3%未満では十分な液相が生じず、ベアフィン材あるいはアルミニウム板材との接合部に健全なフィレットが形成されない。含有量が10%を超えると外面クラッド材の大部分が溶融してしまい、ろう付け時に、添加しているZnも流動してしまうため外面クラッド材が犠牲陽極材として作用しなくなる。Siのさらに好ましい含有範囲は3.5〜8.5%である。
Zn:
外面クラッド材へのZn添加は、ろう付け時にZnが心材に拡散し心材の板厚方向にZnの濃度勾配を形成するよう機能する。これにより外面クラッド材が心材より電位的に卑化し犠牲陽極材として作用するため、板厚方向への腐食の進展を抑制することができる。本発明においては、外面クラッド材にSiが含有されており、Siは固溶することにより電位を貴化させるためZnの電位卑化効果を相殺する。さらに、Siの含有により生じた液相にZnが含有されるため、一部が流動し残存Zn量が低下する。Znの好ましい含有量は1〜10%の範囲であり、1%未満ではZnの電位卑化効果が十分でなく、10%を超えると、上記の効果は十分に得られるが相手材との接合部に形成されたフィレットの早期腐食を招くようになる。Znのさらに好ましい含有範囲は2〜9%である。
Mn:
本発明においては、外面クラッド材にSiが含まれているため、ろう付け時に一部が溶融しろう付け後は凝固組織となる。このため、外面クラッド材は初晶と共晶の2相となり、共晶部は初晶部に比べて電位が卑であるため初晶部より優先的に腐食することとなる。共晶部が腐食してしまうと初晶部の周囲が無くなってしまうため、粒状のまま脱落してしまう。犠牲陽極効果を有する初晶部が脱落することは、犠牲陽極材が効果を発揮することなく消失してしまうことになるため、心材が早期に腐食して貫通に至る。これを抑制するには初晶を粗大化し、共晶の優先腐食が生じても初晶が脱落するのを困難にするとともに、初晶中にも電位の卑な部分を形成させる必要がある。Mnの添加は、初晶を粗大化して、初晶の脱落を抑制することができ、かつ初晶中にAl−Mn−Si系化合物を形成し、Al−Mn−Si系化合物の周囲に形成されるMn、Siの欠乏層が電位の卑な部分となり、相対的に共晶部の優先腐食を抑制するよう機能する。Mnの好ましい含有量は0.3〜1.8%の範囲であり、0.3%未満ではその効果が小さく、1.8%を超えると、Al−Mn−Si化合物形成によって外面クラッド材のSi濃度低下が顕著になり、生じる液相量が低下する。Mnのさらに好ましい含有範囲は0.3〜1.3%である。
Sr:
Srは、外面クラッド材中のSi粒子を微細分散させ、ろう付け時に生成する溶融ろうの液相を相互に結合し易くするよう機能し、これにより液相の流動性が向上しろう付け性が良好となる。Srの好ましい含有量は0.005〜0.05%の範囲であり、0.005%未満ではその効果が小さく、0.05%を超えるとAl−Si−Sr系化合物が生成し効果が低下する。
Cr、Zr:
Cr、Zrは、ろう付け後の外面クラッド材(皮材1)の凝固組織中の初晶を粗大化するよう機能し、初晶を粗大化することにより初晶の脱落防止効果が得られる。Cr、Zrの好ましい含有量はそれぞれ0.30%以下の範囲であり、いずれも0.30%を超えると、鋳造時に粗大晶出物が生成し、健全なろう付け接合性が阻害される。
In、Sn:
In、Snは少量添加で電位卑化効果が得られるため、In、Snの添加により外面クラッド材の電位が心材より卑化し、犠牲陽極効果を得ることができる。In、Snの好ましい含有量はそれぞれ0.001〜0.10%の範囲であり、0.001%未満ではその効果が小さく、0.10%を超えると自己耐食性が低下する。In、Snのさらに好ましい含有範囲はそれぞれ0.01〜0.04%である。
Ni:
NiはAl−Ni系化合物を形成し、Al−Ni系化合物はカソードとして作用するため、犠牲陽極材としての外面クラッド材の自己耐食性を低下させ腐食消耗を促進し、早期に腐食貫通に至る。含有量が0.05%以上の場合これが顕著となるので、Niの含有量は0.05%未満に制限するのが好ましい。
外面クラッド材には、不可避不純物として0.1〜0.2%程度のFeが含まれている。本発明においては、耐食性をさらに向上するためFeの含有量が0.1%以下になるようにしてもよく、強度向上のため1.0%以下のFeを添加してもよい。また、それぞれ0.3%以下のV、Mo、0.1%以下のPb、Li、Ca、Naが含有されていても本発明の効果が害されることはない。酸化防止のために0.1%以下のBを添加することもできる。
皮材2(内面クラッド材)
Si:
本発明のクラッド材を冷媒通路管として使用する場合、成形したクラッド材を図2〜3に示すように向かい合わせにして組み合わせるか、あるいは他の部材と接合して冷媒通路を形成する必要がある。このため、内面クラッド材には通常のAl−Si系合金ろう材とするためSiを添加する必要がある。Siの好ましい含有量は3〜13%の範囲であり、3%未満では溶融するろう量が不足してろう材としての作用が不十分となり、13%を超えると初晶Siが晶出し健全な製造が困難になる。
また、成形したクラッド材を向い合せにして組み合わせて冷媒通路を形成する場合、ろう付け中にZnを含有した外面クラッド材からの溶融ろうが接合部に流動することにより接合部の優先腐食を招く。この場合、内面クラッド材のSi量を高くすることにより、ろう付け中に内面クラッド材からの溶融ろうが接合部へ流動し、Znを含有した外面クラッド材の溶融ろうの接合部への濃縮を緩和し、接合部の優先腐食を抑制することができるが、内面クラッド材のSi濃度が極端に高い場合には内面クラッド材からの溶融ろうが接合部から外面側へ流出し、これにより外面側ろう中のZn濃度が希釈され、ろう付け後の接合部近傍のZn濃度が極端に低下し十分な犠牲陽極効果が得られなくなる。
本発明においては、外面クラッド材のろう材のSi量をX(%)、内面クラッド材のろう材のSi量をY(%)としたとき、(Y−X)の値を−1.5〜9%とすることにより、接合部の優先腐食を抑制するとともに、接合部近傍の犠牲陽極効果を得ることができることを見出した。(Y−X)の値が−1.5%より小さい場合には、接合部に外面クラッド材のろう材のZnが濃縮し優先腐食を招く。(Y−X)の値が−1.5〜0%の場合には、接合部に外面クラッド材のろう材のZnが流入するが、接合部のZn濃度は外面のZn濃度よりも低く、優先腐食は生じることはない。ただし、Znの流入自体を避けるため、(Y−X)の値は、より好ましくは0〜8.5%、さらに好ましくは0.2〜7.5%、最も好ましくは0.5〜6.5%とする。
Sr:
Srは、内面クラッド材のSi粒子を微細分散させ、ろう付け時に生成する溶融ろうの液相を相互に結合し易くするよう機能し、これにより液相の流動性が向上しろう付け性が良好となる。Srの好ましい含有量は0.005〜0.05%の範囲であり、0.005%未満ではその効果が小さく、0.05%を超えるとAl−Si−Sr系化合物が生成し効果が低下する。
Cu:
内面クラッド材にCuが含有されている場合、前記図3に示す第二の形態、あるいは第三の形態のように、内面クラッド材と外面クラッド材とが接近する部位では、ろう付け中に内面クラッド材からの溶融ろうの流動により内面クラッド材のろう材中のCuが外表面に移動して外表面に点在する可能性があり、この場合、電位貴化効果のあるCuの含有部がカソードとなり周囲の腐食を促進してしまう。Cuの含有量が0.05%を超えるとその効果が大きくなるから、Cuの含有量は0.05%以下、さらに好ましくは0.03%以下に制限する。
内面クラッド材には、通常、不可避不純物として0.1〜0.2%程度のFeが含まれている。本発明においては、耐食性をさらに向上するためFeの含有量が0.1%以下になるようにしてもよく、強度向上のため1.0%以下のFeを添加してもよい。また、それぞれ0.3%以下のV、Mo、Ni、0.1%以下のPb、Li、Ca、Naが含有されていても本発明の効果が害されることはない。酸化防止のために0.1%以下のBを添加することもできる。
本発明のクラッド材は、心材用アルミニウム合金、皮材1(外面クラッド材)用アルミニウム合金、皮材2(内面クラッド材)用アルミニウム合金を連続鋳造により造塊し、得られた鋳塊を常法に従って均質化処理し、皮材1用アルミニウム合金、皮材2用アルミニウム合金についてはさらに熱間圧延した後、心材用アルミニウム合金の鋳塊にクラッドして、熱間クラッド圧延、必要に応じて中間焼鈍し、冷間圧延した後、最終焼鈍することにより製造される。
以下、本発明の実施例を比較例と対比して説明し、その効果を実証する。なお、これらの実施例は本発明の一実施態様を示すものであり、本発明はこれに限定されない。
実施例1
連続鋳造により、表1に示す組成を有する外面クラッド材(皮材1)用のアルミニウム合金、心材用アルミニウム合金および内面クラッド材(皮材2)用アルミニウム合金を造塊し、得られた鋳塊を常法に従って均質化処理し、皮材1用のアルミニウム合金および皮材2用のアルミニウム合金についてはさらに熱間圧延した後、心材用アルミニウム合金の鋳塊に表1に示す組合せで、皮材1を10%、心材を80%、皮材2を10%の厚さの比率で重ね合わせた後、熱間クラッド圧延、次いで冷間圧延(場合により中間焼鈍を実施)を行い、最終焼鈍を経て、厚さ0.30mmの3層のクラッド材(O材)を製造した。
得られたクラッド材について、以下の試験1〜5を行った。試験結果を表2に示す。
(試験1:引張試験)
クラッド材を100×250mmに切断し、クラッド材の両面にフッ化物系フラックスを約5g/mの塗布量で塗布して乾燥した後、窒素ガス雰囲気中、平均50℃/minの昇温速度で600℃(到達温度)まで加熱するろう付け加熱を行った。その後、引張り強さを測定するためにJIS Z 2201の5号試験片に加工し、常温でJIS Z 2241に準拠した引張り試験を行い、引張り強さが70MPaを超えるものを良好(○)、70MPa以下のものを不良(×)と評価した。
(試験2:逆T字試験)
クラッド材を25×50mmに切断し、皮材2を水平板の試験面とし、25×50mmの3003合金板(1.0mm厚さ、O材)を垂直板として、ろう付け性を評価するために逆T字試験を行った(図4〜5)。接合されたサンプルは、樹脂に埋め込み、垂直板との接合面に形成されたフィレットの断面積を測定し、ろうが流動した割合(ろう付け後のフィレットの断面積/ろう付け前の皮材2の断面積)を算出し、これを逆T字試験による流動係数とした。逆T字試験による流動係数の値が0.15以上を良好(○)、0.15未満を不良(×)と評価した。
(試験3:ミニコア試験)
クラッド材を25×100mmに切断し、2枚のクラッド材の間にコルゲート加工された3003合金(板厚0.07mm、調質H14)のベアフィン材(フィン高さ10mm、フィンピッチ4mm)を配置し、クラッド材の皮材1がフィン材と接合される側に位置するようにして治具で拘束し、接合部にフッ化物系のフラックスを約5g/mの塗布量でスプレー塗布して乾燥した後、窒素ガス雰囲気中、平均50℃/minの昇温速度で600℃(到達温度)まで加熱するろう付け加熱を行った。ろう付け後のミニコア状に接合されたサンプルを樹脂に埋め込み、フィンとの接合面に形成されたフィレットの断面積を測定し、ろうが流動した割合(ろう付け後のフィレットの断面積/ろう付け前の皮材1の断面積)を算出し、これをミニコア試験による流動係数とした。ミニコア試験による流動係数の値が0.05以上をろう付け性良好(○)、0.05未満をろう付け性不良(×)と評価した。
(試験4:腐食試験A)
クラッド材を50×50mmに切断し、2枚のクラッド材を、図6に示すように、皮材1と皮材2とが互いに10mm重なるように治具で拘束し、クラッド材の両面に、フッ化物系フラックスを約5g/mの塗布量で塗布して乾燥した後、窒素ガス雰囲気中、平均50℃/minの昇温速度で600℃(到達温度)まで加熱するろう付け加熱を行った。皮材2側を端面も含めてマスキングし、耐食性を評価するためにSWAAT試験(ASTM−G85−A3)を12週間行い、皮材1からの貫通が無いものを耐食性良好(○)、貫通しているものを耐食性不良(×)と評価した。また、試験期間12週間で、重ね合わせ接合部が腐食剥離しなかったものを耐食性良好(○)とし、重ね合わせ接合部が腐食して剥離したものを耐食性不良(×)と評価した。
(試験5:腐食試験B)
クラッド材を25×50mmに切断し、これをプレス成形した後、プレス成形したクラッド材の両面にフッ化物系フラックスを約5g/mの塗布量で塗布して乾燥した後、図7に示すように、非プレス成形部の皮材2同士を2mm重ね、プレス成形部の皮材1側に3003合金板(板厚1.00mm、O材)を接触させて治具で拘束し、窒素ガス雰囲気中、平均50℃/minの昇温速度で600℃(到達温度)まで加熱するろう付け加熱を行った。3003合金板と皮材1の接合部、3003合金板、皮材2を端面も含めてマスキング(皮材2と皮材2の接合部、皮材1のみが露出)して、耐食性を評価するためにSWAAT試験(ASTM−G85−A3)を12週間行った。皮材1からの貫通が無いものを耐食性良好(○)、貫通しているものを耐食性不良(×)と評価した。また、SWAAT試験期間12週間で、重ね合わせ接合部が腐食剥離しなかったもので、接合部断面積の10%未満が腐食していたものを優秀(5)、10〜20%が腐食していたものを優良(4)、20〜30%が腐食していたものを良好(3)、30〜50%が腐食していたものを概ね良好(2)、50〜100%が腐食していたものをほぼ剥離(1)とし、重ね合わせ接合部が腐食して剥離したものを不良(×)と評価した。
Figure 0006474589
Figure 0006474589
比較例1
連続鋳造により、表3に示す組成を有する外面クラッド材(皮材1)用のアルミニウム合金、心材用アルミニウム合金および内面クラッド材(皮材2)用アルミニウム合金を造塊して、実施例1と同様にして厚さ0.30mmの3層のクラッド材(O材)を製造し、得られたクラッド材について、実施例1と同様に試験1〜5を行い、ろう付け性および耐食性を評価した。試験結果を表4に示す。表3において、本発明の条件を外れたものには下線を付した。
Figure 0006474589
Figure 0006474589
表4に示すように、試験材45、46、50、51、52、53は、皮材1のSi量と皮材2のSi量の差(Y−X)の値が大きいため、試験5(腐食試験B)において皮材2の液相ろうが皮材1の方へ流動して、皮材1の表面Zn濃度が下がり、十分な耐食性が得られずSWAAT試験12週間で貫通腐食が生じた。試験材47、48、49は(Y−X)の値が小さいため、試験5(腐食試験B)において接合部にZnが濃縮し、SWAAT試験12週間で重ね合わせ接合部(以下、単に接合部)が剥離した。
試験材54は、皮材1のSi濃度が低いためミニコア試験での流動係数が0.05未満であり、皮材2のSi濃度が低いため逆T字の流動係数が0.15に満たなかった。試験材55は、皮材2のSi濃度が高いため初晶Siが晶出して圧延時に耳割れが激しくクラッド材を製造することができなかった。
試験材56は、皮材1のZn濃度が低いため十分な耐食性が得られず、SWAAT試験12週間で貫通腐食が生じた。また、(Y−X)の値が小さいため、試験5(腐食試験B)において接合部にZnが濃縮し、SWAAT試験12週間で接合部が剥離し、皮材2のSi濃度が低いため逆T字試験における流動係数が0.15に満たなかった。さらに、皮材2のSr濃度が高いため皮材2のろう付け後のSi粒子の微細化は認められなかった。試験材57は皮材1のZn濃度が高いため、試験4(腐食試験A)において、フィレットにZnが濃縮してSWAAT試験12週間で接合部に剥離が生じた。
試験材58は、皮材1のMn濃度が高いため流動係数が低く、ミニコア試験での流動係数が0.05に満たなかった。試験材59は皮材1のCr濃度が高いため、また試験材60は皮材1のZr濃度が高いため、いずれも圧延時に耳割れが激しくクラッド材を製造することができなかった。試験材61は、心材のCu濃度が高いため皮材1へのCu拡散により十分な耐食性が得られずSWAAT試験12週間で貫通腐食が生じた。 試験材62は、皮材1のIn濃度が高いため皮材1の腐食速度が速く、SWAAT試験12週間で貫通腐食が生じた。また接合部の腐食が激しくSWAAT12週間で剥離した。
試験材63は、心材のMn濃度が低いため引張り強さが70MPa以下であった。試験材64は、皮材1のSn濃度が高いため皮材1の腐食速度が速く、SWAAT試験12週間で貫通腐食が生じた。また接合部の腐食が激しくSWAAT試験12週間で剥離した。試験材65は、皮材1のNi濃度が高いため皮材1の腐食速度が速く、SWAAT試験12週間で貫通腐食が生じた。試験材66は心材のMn濃度が高いため、試験材67は心材のCr濃度が高いため、また試験材68は心材のZr濃度が高いため、いずれも圧延時に耳割れが激しくクラッド材を製造することができなかった。
試験材69は、心材のMg濃度が高いためろう付け接合ができず、ミニコア試験での流動係数が0.05未満であった。また逆T字試験での流動係数が0.15に満たなかった。さらに、接合部がろう付け接合できず、SWAAT試験を行うことができなかった。試験材70は皮材1のSi濃度が高いため、ろう付け時にZnが流動して犠牲陽極材としての機能を果たすことができず、SWAAT試験12週間で貫通腐食が生じた。また、(Y−X)の値が小さいため接合部にZnが濃縮し、試験5(腐食試験B)においてSWAAT試験12週間で接合部が剥離した。試験材71は、皮材2のCu濃度が高いため皮材1表面にCuが流出して十分な耐食性が得られず、SWAAT試験12週間で貫通腐食が生じた。試験材72は心材のTi濃度が高いため、圧延時に耳割れが激しくクラッド材を製造することができなかった。
1 皮材1
2 皮材2
3 心材
4 冷媒通路
5 ベアフィン

Claims (8)

  1. Mn:0.5〜1.8%(質量%、以下同じ)を含み、Cu:0.05%を超え0.2%未満、Ti:0.05〜0.30%の1種または2種を含み、残部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金で構成される心材の一方の面に、Si:3〜10%、Zn:1〜10%、Mn:0.3〜1.8%を含み、残部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金で構成される皮材1をクラッドし、心材の他方の面に、Si:3〜13%を含み、Cuを0.05%以下に制限し、残部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金で構成される皮材2をクラッドした3層クラッド材で、皮材1のSi量をX(%)、皮材2のSi量をY(%)としたとき、(Y−X)の値が−1.5〜%であり、皮材1を空気側にして使用することを特徴とする熱交換器用アルミニウム合金クラッド材。
  2. 前記心材が、さらにCr:0.30%以下、Zr:0.30%以下の1種または2種を含むことを特徴とする請求項1に記載の熱交換器用アルミニウム合金クラッド材。
  3. 前記心材が、さらにMg:0.5%以下を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の熱交換器用アルミニウム合金クラッド材。
  4. 前記皮材1が、さらにSr:0.005〜0.05%を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の熱交換器用アルミニウム合金クラッド材。
  5. 前記皮材1が、さらにCr:0.30%以下、Zr:0.30%以下の1種または2種を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の熱交換器用アルミニウム合金クラッド材。
  6. 前記皮材1が、さらにIn:0.001〜0.10%、Sn:0.001〜0.10%の1種または2種を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の熱交換器用アルミニウム合金クラッド材。
  7. 前記皮材1が、Niを0.05%未満に制限することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の熱交換器用アルミニウム合金クラッド材。
  8. 前記皮材2が、さらにSr:0.005〜0.05%を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の熱交換器用アルミニウム合金クラッド材。
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