JP6471958B2 - 粘弾性測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、基板上に形成した樹脂皮膜などの薄膜の粘弾性の測定に用いられる粘弾性測定装置に関する。
基板上に形成したソルダレジストなどの樹脂皮膜や、基板材料として用いられる樹脂フィルムの物性を把握する上で、粘弾性を測定することが重要である。
しかし、一般に用いられる粘弾性測定装置(DMS:Dynamic Mechanical Spectrometer)等では上記のような薄膜の粘弾性を測定するのは困難である。
そこで、近年、振り子の支点部を試料の上に載せた後に振り子を振動させ、振り子の運動特性から試料の粘弾性を測定する振り子型粘弾性測定装置が普及してきた(例えば、特許文献1参照)。この振り子型粘弾性測定装置を用いた測定では、例えば試料の温度を変化させながら、試料に支点部を接触させた状態で振り子を振動させ、この振動の振幅の減衰の仕方(対数減衰率)や振動周期を解析することにより、試料の硬化度など力学的性質を評価することができる。
振り子型粘弾性測定装置に使用する振り子の支点部の形状としては、いわゆる丸棒タイプとエッジタイプとが知られており、これらのタイプは、試料の状態により使い分けることができる。丸棒タイプは、試料の表面の粘性や転がり摩擦の測定に適している。エッジタイプは、エッジを試料に食い込ませた状態で振り子を振動させることにより、エッジの側面が受ける試料からの弾性や粘性を測定するのに適している。
特開2007−17227号公報
しかしながら、従来の振り子型粘弾性測定装置では、固体の樹脂からなる薄膜状の試料について、試料全体の粘弾性を測定するのに適していない。
すなわち、丸棒タイプの振り子型粘弾性測定装置を使用した場合は、振り子の振動に応じて支点となる丸棒が試料の表面を転がり、主に試料の表面の粘性を測定することになるため、試料の表面状態に左右され、試料全体の粘弾性を測定するのに適していない。さらに、支点の試料との接点部分は丸棒が転がる際に試料の表面から垂直方向に移動することから考えると、試料の水平方向の粘弾性を測定するのに適していない。
また、エッジタイプの振り子型粘弾性測定装置を使用した場合は、試料が比較的軟らかい樹脂であると、エッジが試料を貫通して分断してしまうので、エッジが試料からの力を受けなくなり、試料の粘弾性を測定することができない。さらに、硬い樹脂で形成された試料を加熱しながら測定する場合においては、樹脂の温度が融点に達した段階で樹脂が軟化してエッジが樹脂に瞬時に食い込んでしまうので、エッジの位置が不安定となって適切な測定値が得られないばかりでなく、エッジが試料を貫通して分断してしまうので試料の粘弾性を測定することができない。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、試料全体の粘弾性を測定することができる粘弾性測定装置を提供することを目的とする。
本発明に係る粘弾性測定装置は、
試料の粘弾性を測定する粘弾性測定装置であって、
前記試料が載置される試料台と、
前記試料に接触する支点部を有し、前記支点部を支点として自由振動する振り子と、
前記振り子に振動を加える加振装置と、
前記振り子の変位を計測する変位計測装置と
を備え、
前記支点部の前記試料に接触する面の断面は円弧状であり、
前記振り子の振動方向に沿って転がるように、前記支点部が前記試料に載置され、
前記支点部が、前記支点部の前記試料に接触する面において、前記振り子の振動方向に対して垂直な方向に細長く形成された突起部を有していることを特徴とする。
前記円弧状の断面の曲率半径Rは0.5mm以上であることが好ましい。
本発明に係る粘弾性測定装置は、
試料の粘弾性を測定する粘弾性測定装置であって、
前記試料が載置される試料台と、
前記試料に接触する支点部を有し、前記支点部を支点として自由振動する振り子と、
前記振り子に振動を加える加振装置と、
前記振り子の変位を計測する変位計測装置と
を備え、
前記支点部の前記試料に接触する面は、第1面及び第2面を有するくさび状に形成され
前記くさび状の先端が前記支点となり、
前記第1面及び前記第2面に突起部が設けられていることを特徴とする
前記突起部の高さが1μm以上であることが好ましい。
本発明によれば、支点部が突起部を有していることによって、試料全体の粘弾性を測定することができる。
本実施形態の粘弾性測定装置の一例を示す斜視図である。 振り子の一例を示す正面図である。 振り子の支点部の一例を示す拡大断面図である。 振り子の支点部の他の一例を示す拡大断面図である。 振り子の振動の減衰曲線の一例である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本実施形態の粘弾性測定装置1は、いわゆる振り子型粘弾性測定装置であり、試料2に接触して自由振動する振り子5の運動特性から試料2の粘弾性を測定するものである。試料2としては、特に限定されないが、例えば、液晶ポリマーフィルムを挙げることができる。
粘弾性測定装置1は、図1に示すように、試料台3と、振り子5と、加振装置6と、変位計測装置7とを備えている。
試料台3は、支柱9の上端から水平方向に設けられている。支柱9は、鉛直方向に基台10上に設けられている。試料台3の上面には試料2が載置される。粘弾性の測定時に試料2を加熱する加熱装置が試料台3に設けられていてもよい。
振り子5は、図2に示すように、枠部51と脚部52とを有している。枠部51は、四辺によって矩形状に形成され、開口53を有している。枠部51の上辺の下部に支点部4が設けられている。このようにして振り子5は支点部4を有している。支点部4は、振り子5が振動する際の支点を含む部分である。枠部51の下辺の中央部から下向きに脚部52が設けられている。脚部52の長さは支柱9の長さよりも短い。脚部52の下端には、加振片54が設けられている。加振片54は、例えば磁性体で形成されている。脚部52において、枠部51の下辺と加振片54との間には変位片55が設けられている。変位片55は、振り子5の変位を計測する基準となる。図1に示すように、振り子5の開口53に、試料2が載置された試料台3を挿入し、振り子5の支点部4を試料2の上に載せて、支点部4を試料2に接触させることができる。この状態で支点部4を支点として振り子5を自由振動させることができる。
振り子5の支点部4は、図3及び図4に示すように突起部8を有している。支点部4の形状は特に限定されないが、以下では、いわゆる丸棒タイプ及びエッジタイプの2つのタイプに分けて説明する。
まず丸棒タイプについて説明する。図3では支点部4は円柱状に形成されている。支点部4の全体は円柱状でなくてもよく、支点部4の試料2に接触する面の断面が円弧状であればよい。円弧状の断面の曲率半径Rは0.5mm以上であることが好ましい。この場合、支点部4が細くなり過ぎず、粘弾性測定時に支点部4で試料2が分断されることを抑制することができる。円弧状の断面の曲率半径Rの上限は特に限定されないが、実質的には10.0mm以下であることが好ましい。この場合、振り子5の振動周期が大きくなり過ぎず、粘弾性の測定時間が長くなることを抑制することができ、また試料2の破損も抑制することができる。支点部4の試料2に接触する面は、振り子5が振動するときに試料2に接触する面を意味する。そのため、支点部4の表面において、振り子5が振動しても試料2に接触しない面は円弧状でなくてもよい。支点部4の試料2との接点が支点となって振り子5は振動する。支点部4は、振り子5の振動方向に沿って転がるように、試料2に載置されている。すなわち、振り子2の振動方向を左右方向とすると、振り子5が左側に振れると支点部4は試料2上を右側に転がり、振り子5が右側に振れると支点部4は試料2上を左側に転がる。突起部8は、支点部4の試料2に接触する面において、振り子5の振動方向に対して垂直な方向に細長く形成されている。従来の丸棒タイプでは試料2の表面の粘性を測定しているが、本実施形態の丸棒タイプでは、上記のように支点部4が突起部8を有しているので、突起部8が試料2に食い込むことによって、突起部8が試料2内部の弾性や粘性の影響も受けることとなり、試料2全体の粘弾性を測定することができる。図3では、突起部8は、紙面に垂直な方向に細長く形成されている。突起部8は、支点部4の真下に形成され、振り子5が静止しているときに支点部4の真下に位置している。突起部8の断面はくさび状であることが好ましい。突起部8の高さは1μm以上であることが好ましい。これにより、突起部8を試料2にしっかり食い込ませることができ、試料2の水平方向の粘弾性の測定に有利となる。なお、突起部8の高さの上限は特に限定されず、試料2の厚さに応じて適宜決定される。例えば、試料2の厚さが100μmである場合は、突起部8の高さの上限は50μm以下であることが好ましい。
次にエッジタイプについて説明する。図4では支点部4は三角柱状に形成されている。支点部4の全体は三角柱状でなくてもよく、支点部4の試料2に接触する面の断面がくさび状であればよい。支点部4の試料2に接触する面は、第1面41及び第2面42でくさび状に形成されている。支点部4のくさび状の先端の角度α、すなわち第1面41と第2面42とのなす角度αは例えば10〜90°である。支点部4は、第1面41及び第2面42で形成される稜線の方向が振り子5の振動方向に対して垂直な方向となるように、試料2に載置されている。振り子5が振動するときに支点部4のくさび状の先端が支点となる。突起部8は、円錐状又は角錐状に形成され、第1面41及び第2面42において例えば格子状に0.5〜5.0mm間隔で複数設けられている。支点部4の先端の角度αを二等分する面を基準として、突起部8は、対称的に第1面41及び第2面42に設けられている。従来のエッジタイプでは試料2が軟らかい場合に試料2を分断するおそれがあるが、本実施形態のエッジタイプでは、上記のように支点部4が突起部8を有しているので、突起部8が試料2に食い込むことによって、突起部8が力学的な抵抗となって試料2の分断を抑制することとなり、試料2全体の粘弾性を測定することができる。突起部8の高さは1μm以上であることが好ましい。これにより、突起部8を試料2にしっかり食い込ませることができ、試料2の分断が一層抑制される。なお、突起部8の高さの上限は特に限定されず、試料2の厚さに応じて適宜決定される。例えば、試料2の厚さが100μmである場合は、突起部8の高さの上限は50μm以下であることが好ましい。
加振装置6は、振り子5に振動を加えることができるように構成されている。例えば、加振装置6は、図1に示すように、電磁石61と、電源62とを有している。支柱9において、電磁石61は、振り子5が静止しているときに加振片54と対向する位置に設けられている。電源62は、電磁石61及び制御装置11と電気的に接続されている。電源62の電磁石61への通電は制御装置11によって制御されている。電磁石61に通電して加振片54を電磁石61に引き寄せた後に通電を止めると、振り子5に振動を加えることができる。
変位計測装置7は、振り子5の変位を計測することができるように構成されている。例えば、変位計測装置7は、図1に示すように、変位センサー71と、変位計72とを有している。支柱9において、変位センサー71は、振り子5が静止しているときに変位片55と対向する位置に設けられている。変位センサー71によって、変位片55の変位を検知することができる。変位計72は、変位センサー71及び制御装置11と電気的に接続されている。変位センサー71の検知結果に基づいて変位計72により振り子5の変位を計測することができる。そして、この計測結果から、制御装置11により、変位の減衰特性における振幅の減衰率(対数減衰率)と振動周期とを算出し、試料2の粘弾性を解析することができる。
本実施形態の粘弾性測定装置1を用いて試料2の粘弾性を測定するにあたっては、まず試料台3の上面に試料2を載置し、この試料2の上面に振り子5の支点部4を載せて、試料2に支点部4を接触させる。このとき支点部4が丸棒タイプであれば、図3に示すように支点部4の外周面の一部が試料2の上面に接触し、突起部8が下向きに試料2に食い込む。一方、支点部4がエッジタイプであれば、図4に示すように支点部4の先端が下向きに試料2に食い込み、さらに突起部8が斜め下向きに試料2に食い込む。
そして、必要に応じて加熱装置により試料2を加熱して軟化させ、振り子5の自由振動周期及び振幅を測定する。
振り子5の自由振動周期及び振幅を測定するには、変位計測装置7を利用することができる。振り子5が静止しているか、振動していても振幅が変位計測装置7を利用できるより小さい場合には、加振装置6を用いることによって、変位計測装置7を利用できる振動状態を得ることができる。
本実施形態の粘弾性測定装置1によれば、支点部4が丸棒タイプであってもエッジタイプであっても試料2全体の粘弾性を測定することができる。すなわち、支点部4が丸棒タイプであれば、支点部4に設けられた突起部8が試料2に食い込むことによって、試料2全体の粘弾性を測定することができる。一方、支点部4がエッジタイプであれば、支点部4の先端の向きと突起部8の向きとが異なっていることによって、突起部8が試料2の分断を抑制し、試料2全体の粘弾性を測定することができる。
従来の粘弾性測定装置では、試料の部分的な粘弾性しか測定できないので、例えば、実際には熱履歴が異なっている2種の試料であるにもかかわらず、これらの対数減衰率を測定すると、両者に差が現れず、2種の試料は全く同じ物性を有すると誤解するおそれがある。
これに対して、本実施形態の粘弾性測定装置1によれば、試料2の部分的な粘弾性ではなく、全体的な粘弾性を測定することができるので、上記のように熱履歴が異なる2種の試料2であっても、これらの対数減衰率を測定すれば、両者には有意な差が現れる。したがって、これらの試料2は異なる物性を有すると的確に判断することができる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1)
試料2として、液晶ポリマーフィルムである株式会社クラレ製「ベクスターCT−Z」(厚さ100μm、融点335℃)を用意した。
次に上記の試料2に220℃、15分の条件で熱処理を行った。なお、この熱処理は、粘弾性測定装置の性能を評価するために、試料2の物性変化を意図して行ったものである。この他の実施例及び比較例における熱処理も同様である。
次に図1に示す粘弾性測定装置1を用意した。この粘弾性測定装置1における振り子5の支点部4は、図3に示す丸棒タイプであり、円柱状に形成されている。支点部4の断面の円弧状の断面の曲率半径R=1.0mmである。支点部4の試料2に接触する面には、振り子5の振動方向に対して垂直な方向に高さ5.0μmの突起部8が断面くさび状に細長く形成されている。
次に上記の粘弾性測定装置1を用いて、上記の熱処理後の試料2の粘弾性を測定した。具体的には、試料2を250℃に加熱して対数減衰率を測定した。対数減衰率は、図5の波形モデルに示すように次式で算出することができる。
Figure 0006471958
対数減衰率の測定結果は0.08であった。
次に、金属箔として、銅箔(古河電気工業株式会社製「F2WS」、厚さ12μm)を用意した。
そして、上記の金属箔、熱処理後の試料2を用いて、次のようにして金属張積層板を製造した。
試料2の両面に金属箔を重ねた。このとき、金属箔の試料2に重ねられる面はマット面である。上記のように重ねた状態で、300℃、4MPa、5分間の成形条件で加熱加圧して成形することによって、両面金属張積層板を得た。
(実施例2)
実施例1において、試料2の熱処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にして試料2の対数減衰率を測定した。対数減衰率の測定結果は0.15であった。
次に、実施例1において、熱処理後の試料2の代わりに、上記の熱処理を行わなかった試料2を用いて、実施例1と同様にして、両面金属張積層板を得た。
(実施例3)
実施例1において、振り子5の支点部4における突起部8の高さを15.0μmとした以外は、実施例1と同様にして試料2の対数減衰率を測定した。対数減衰率の測定結果は0.10であった。
次に、実施例1と同様にして、両面金属張積層板を得た。
(実施例4)
実施例2において、振り子5の支点部4における突起部8の高さを15.0μmとした以外は、実施例2と同様にして試料2の対数減衰率を測定した。対数減衰率の測定結果は0.20であった。
次に、実施例2と同様にして、両面金属張積層板を得た。
(実施例5)
実施例1において、支点部4の断面の円弧状の断面の曲率半径R=0.5mmとした以外は、実施例1と同様にして試料2の対数減衰率を測定した。対数減衰率の測定結果は0.07であった。
次に、実施例1と同様にして、両面金属張積層板を得た。
(実施例6)
実施例2において、支点部4の断面の円弧状の断面の曲率半径R=0.5mmとした以外は、実施例2と同様にして試料2の対数減衰率を測定した。対数減衰率の測定結果は0.17であった。
次に、実施例2と同様にして、両面金属張積層板を得た。
(実施例7)
試料2として、実施例1と同様に熱処理したものを用意した。
次に図1に示す粘弾性測定装置1を用意した。この粘弾性測定装置1における振り子5の支点部4は、図4に示すエッジタイプであり、くさび状に形成されている。支点部4のくさび状の先端の角度αは30°である。支点部4の試料2に接触する面を形成している第1面41及び第2面42には、高さ1.0μmの突起部8が格子状に1.0mm間隔で形成されている。
次に上記の粘弾性測定装置1を用いて、上記の熱処理後の試料2の粘弾性を測定した。具体的には、試料2を250℃に加熱して対数減衰率を測定した。対数減衰率の測定結果は0.05であった。
次に、実施例1と同様にして、両面金属張積層板を得た。
(実施例8)
実施例7において、試料2の熱処理を行わなかった以外は、実施例7と同様にして試料2の対数減衰率を測定した。対数減衰率の測定結果は0.15であった。
次に、実施例7において、熱処理後の試料2の代わりに、上記の熱処理を行わなかった試料2を用いて、実施例7と同様にして、両面金属張積層板を得た。
(比較例1)
実施例1において、振り子5の支点部4に突起部8が形成されていない以外は、実施例1と同様にして試料2の対数減衰率を測定した。対数減衰率の測定結果は0.08であった。
次に、実施例1と同様にして、両面金属張積層板を得た。
(比較例2)
実施例2において、振り子5の支点部4に突起部8が形成されていない以外は、実施例2と同様にして試料2の対数減衰率を測定した。対数減衰率の測定結果は0.08であった。
次に、実施例2と同様にして、両面金属張積層板を得た。
(比較例3)
実施例7において、振り子5の支点部4に突起部8が形成されていない以外は、実施例7と同様にして試料2の対数減衰率を測定した。対数減衰率の測定結果は0.03であった。
次に、実施例7と同様にして、両面金属張積層板を得た。
(比較例4)
実施例8において、振り子5の支点部4に突起部8が形成されていない以外は、実施例8と同様にして試料2の対数減衰率を測定した。対数減衰率の測定結果は0.03であった。
次に、実施例8と同様にして、両面金属張積層板を得た。
(金属箔のピール強度)
実施例1〜8及び比較例1〜4の両面金属張積層板において、両面の金属箔のピール強度をJIS C 6471に準拠して測定した。両面の金属箔のピール強度のうち、低い方の測定値を表1及び表2に示す。
(金属箔のピール強度判定結果)
金属箔のピール強度は、0.7kN/m以上を「OK」とし、0.7kN/m未満を「NG」として合否を判定した。
Figure 0006471958
Figure 0006471958
比較例1、2に示すように、従来の丸棒タイプの粘弾性測定装置を用いて、両面金属張積層板を製造する前の試料の対数減衰率を測定すると、比較例1、2の結果に差は現れなかった。しかし、これらの試料を用いて両面金属張積層板を製造し、金属箔のピール強度を測定して合否判定をすると、比較例1はOK、比較例2はNGであった。
このことから、従来の丸棒タイプの粘弾性測定装置では、材料段階で試料の良否を判断することができないことが分かる。
また比較例3、4に示すように、従来のエッジタイプの粘弾性測定装置を用いて、両面金属張積層板を製造する前の試料の対数減衰率を測定すると、比較例3、4の結果に差は現れなかった。しかし、これらの試料を用いて両面金属張積層板を製造し、金属箔のピール強度を測定して合否判定をすると、比較例3はOK、比較例4はNGであった。
このことから、従来のエッジタイプの粘弾性測定装置でも、材料段階で試料の良否を判断することができないことが分かる。
これに対して、実施例1、2に示すように、本実施形態の丸棒タイプの粘弾性測定装置を用いて、両面金属張積層板を製造する前の試料の対数減衰率を測定すると、実施例1、2の結果に有意な差が現れた。そして、これらの試料を用いて両面金属張積層板を製造し、金属箔のピール強度を測定したところ、対数減衰率の測定結果と相関する結果が得られ、合否判定をすると、実施例1はOK、実施例2はNGであった。
また実施例3、4についても、突起部の高さが異なるだけで、実施例1、2の場合と同様に対数減衰率の測定結果に有意な差が現れた。そして、対数減衰率の測定結果と相関するピール強度の測定結果が得られ、合否判定をすると、実施例3はOK、実施例4はNGであった。
また実施例5、6についても、曲率半径が異なるだけで、実施例1、2の場合と同様に対数減衰率の測定結果に有意な差が現れた。そして、対数減衰率の測定結果と相関するピール強度の測定結果が得られ、合否判定をすると、実施例5はOK、実施例6はNGであった。
このことから、本実施形態の丸棒タイプの粘弾性測定装置によれば、材料段階で試料の良否を判断することができることが分かる。
さらに実施例7、8に示すように、本実施形態のエッジタイプの粘弾性測定装置を用いて、両面金属張積層板を製造する前の試料の対数減衰率を測定すると、実施例7、8の結果にも有意な差が現れた。そして、これらの試料を用いて両面金属張積層板を製造し、金属箔のピール強度を測定したところ、対数減衰率の測定結果と相関する結果が得られ、合否判定をすると、実施例7はOK、実施例8はNGであった。
このことから、本実施形態のエッジタイプの粘弾性測定装置によっても、材料段階で試料の良否を判断することができることが分かる。
したがって、例えば、対数減衰率が0〜0.10の試料を良品(OK)、0.10より大きい試料を不良品(NG)とあらかじめ決めておけば、未知の試料の対数減衰率を本実施形態の粘弾性測定装置で測定したときに、完成品(例えば両面金属張積層板)を製造することなく、未知の試料を材料段階で良品と不良品とに区別することができる。
1 粘弾性測定装置
2 試料
3 試料台
4 支点部
5 振り子
6 加振装置
7 変位計測装置
8 突起部

Claims (4)

  1. 試料の粘弾性を測定する粘弾性測定装置であって、
    前記試料が載置される試料台と、
    前記試料に接触する支点部を有し、前記支点部を支点として自由振動する振り子と、
    前記振り子に振動を加える加振装置と、
    前記振り子の変位を計測する変位計測装置と
    を備え、
    前記支点部の前記試料に接触する面の断面は円弧状であり、
    前記振り子の振動方向に沿って転がるように、前記支点部が前記試料に載置され、
    前記支点部が、前記支点部の前記試料に接触する面において、前記振り子の振動方向に対して垂直な方向に細長く形成された突起部を有していることを特徴とする
    粘弾性測定装置。
  2. 前記円弧状の断面の曲率半径Rは0.5mm以上であることを特徴とする
    請求項に記載の粘弾性測定装置。
  3. 試料の粘弾性を測定する粘弾性測定装置であって、
    前記試料が載置される試料台と、
    前記試料に接触する支点部を有し、前記支点部を支点として自由振動する振り子と、
    前記振り子に振動を加える加振装置と、
    前記振り子の変位を計測する変位計測装置と
    を備え、
    前記支点部の前記試料に接触する面は、第1面及び第2面を有するくさび状に形成され
    前記くさび状の先端が前記支点となり、
    前記第1面及び前記第2面に突起部が設けられていることを特徴とす
    弾性測定装置。
  4. 前記突起部の高さが1μm以上であることを特徴とする
    請求項1乃至のいずれか一項に記載の粘弾性測定装置。
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