JP6470899B2 - 含ハロゲン化合物の脱ハロゲン化方法 - Google Patents

含ハロゲン化合物の脱ハロゲン化方法 Download PDF

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Description

本発明は、含ハロゲン化合物の脱ハロゲン化方法(以下、「脱ハロゲン化方法」とも称す)に関し、詳しくは、従来よりも緩やかな条件で、かつ、迅速に脱ハロゲン化が可能な含ハロゲン化合物の脱ハロゲン化方法に関する。
ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン等の含ハロゲン化合物は化学的・機械的特性に優れているため、電線、下水管、水道管、壁紙等の内装材、建材、農業用ビニールハウス等多方面に使用されている。しかしながら、これら含ハロゲン化合物の廃棄処理には多くの困難を伴う。含ハロゲン化合物の廃棄処理方法として、不活性ガス雰囲気下での熱分解が知られているが、含塩素化合物を不活性ガス雰囲気下で熱分解や燃焼させた場合、塩素は塩化水素(HCl)の形で脱離し、この塩化水素により反応器が腐食したり、有害な塩素化合物が発生したりと、問題になる。
一方、廃プラスチックを熱分解により油化して、燃料としてリサイクルしようとする場合、廃プラスチックにPVCのような含ハロゲン化合物が含まれていると、含ハロゲン化合物自体は熱分解では液化せず、ほとんどが炭化した状態になる。そのため、含ハロゲン化合物は廃プラスチックの液体燃料化への妨げになる。また、含ハロゲン化合物は生成熱分解油中のハロゲン混入の原因となり、生成油の品質の悪化をもたらす。
このような状況において、プラスチック廃棄物から、PVC等の含ハロゲン化合物の脱ハロゲン化方法が種々提案されている。例えば、特許文献1では、ポリ塩化ビニル樹脂を200℃〜450℃の温度範囲に昇温した、水と有機溶剤とからなる混合溶媒に接触させる脱ハロゲン化方法が提案されている。また、特許文献2では、180℃以上350℃未満に加熱したアンモニア含有水溶液を含ハロゲン化合物に接触させる脱ハロゲン化方法が提案されている。
特開平7−11026号公報 特開2006−45469号公報
今日、下水管や電線に比べて多くはないが、PVCは注射器等の医療廃棄物に多く含まれており、その処理も問題となっている。医療廃棄物は感染症等の予防のため、熱処理による滅菌処理が必要であり、現状では焼却処理や水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液による高温高圧下での処理方法が検討されている。
しかしながら、特許文献1や2に記載されている脱ハロゲン化方法や、水酸化ナトリウム水溶液を用いた高温高圧下での処理は、通常、200℃以上の高温条件が必要であり、特許文献1、2で提案されている脱ハロゲン化方法や、水酸化ナトリウム水溶液を用いた高温高圧下での処理は、エネルギー的に好ましくない。また、含ハロゲン化合物の処理の迅速化も望まれている。
そこで、本発明の目的は、従来よりも緩やかな条件で、かつ、迅速に脱ハロゲン化が可能な含ハロゲン化合物の脱ハロゲン化方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解消するために鋭意検討した結果、以下の知見を得た。すなわち、特許文献2で提案されているアンモニアを用いた脱ハロゲン化方法は、アンモニアの含ハロゲン化合物中への優れた浸透性、または反応性を利用して脱ハロゲン化を行っているが、含ハロゲン化合物に対する浸透性または反応性については、アンモニアよりもアミンの方が優れている。かかる知見に基づき、本発明者らはさらに鋭意検討した結果、アミンを含ハロゲン化合物に接触させることで、従来よりも緩やかな条件で、かつ、迅速に脱ハロゲン化が可能な含ハロゲン化合物の脱ハロゲン化方法ことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の含ハロゲン化合物の脱ハロゲン化方法は、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンまたはポリクロロプレンである含ハロゲン化合物と、ジメチルアミンを含有する温度140〜160℃の水溶液と、を接触させることを特徴とするものである。
本発明の脱ハロゲン化方法においては、前記水溶液は前記アミンよりも強塩基性物質を含有することが好ましい。また、本発明においては、前記強塩基性物質は水酸化ナトリウムであることが好ましい。さらに、本発明においては、前記水溶液中の前記強塩基性物質の濃度は、0.5〜1.5mol/Lであることが好ましい。またさらに、本発明においては、前記水溶液中の前記ジメチルアミンの濃度は、0.8〜1.5mol/Lであることが好ましい
本発明によれば、従来よりも緩やかな条件で、かつ、迅速に脱ハロゲン化が可能な含ハロゲン化合物の脱ハロゲン化方法を提供することができる。また、本発明の脱ハロゲン化方法は、閉鎖系で行うことができるため、生成物の回収が容易である。さらに、アミンは弱塩基性であるため、NaOHやアンモニアを用いた従来の脱ハロゲン化方法よりも処理装置が腐食しにくい。さらにまた、アミンは樹脂透過性に優れるため、含ハロゲン化合物試料の粉砕、微粒子化といった前処理が不要であり、さまざまな形状の試料についても効率的に脱ハロゲン化することができるといった利点を有している。
含ハロゲン化合物の脱塩素化率に及ぼすアミン種の影響を示すグラフである。 含ハロゲン化合物の脱塩素化率に及ぼすアミン種の影響を示すグラフである。 含ハロゲン化合物の脱塩素化率に及ぼすアミン含有水溶液の温度の影響を示すグラフである。 含ハロゲン化合物の脱塩素化率に及ぼすNaOH添加の影響を示すグラフである。 含ハロゲン化合物の脱塩素化率に及ぼすアミン濃度の影響を示すグラフである。 臭素化難燃剤の脱臭素化率を示すグラフである。 家庭用ラップからの反応溶媒への塩素抽出量を示すグラフである。 塩化ビニルホースからの反応溶媒への塩素抽出量を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明の含ハロゲン化合物の脱ハロゲン化方法は、含ハロゲン化合物と、アミンを含有する水溶液と、を接触させるものである。上述のとおり、従来のアンモニアを用いた脱ハロゲン化方法は、アンモニアの含ハロゲン化合物中への優れた浸透性または反応性(求核反応性)を利用したものである。しかしながら、本発明の脱ハロゲン化方法においては、アンモニアよりも含ハロゲン化合物に対する浸透性または反応性に優れたアミンを用いている。これにより、従来よりも短時間で、かつ、緩やかな条件で脱ハロゲン化を可能としている。
本発明の脱ハロゲン化方法により脱ハロゲン化が可能な含ハロゲン化合物としては、含塩素化合物、含臭素化合物、含ヨウ素化合物であり、好ましくは含塩素化合物、含臭素化合物であり、より好ましくは含塩素化合物である。含塩素化合物としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリクロロプレン等を挙げることができ、含臭素化合物としては、例えば、ポリ臭化ビニル、ポリ臭化パラキシリレン等を挙げることができる。また、本発明の脱ハロゲン化方法は、ポリアセチレンやポリチエノピラジン、ポリフェロセニレンシリレン等にハロゲン元素(例えばヨウ素)をドーピングした導電性高分子の脱ハロゲン化にも有効である。特に、汎用されているポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデンに本発明の脱ハロゲン化方法を適用することができる。
本発明の脱ハロゲン化方法により脱ハロゲン化が可能な含ハロゲン化合物は、上記のような高分子化合物に限られるものではなく、ハロゲン系難燃剤に対しても有効である。ハロゲン系難燃剤としては、ハロゲン元素を含む難燃剤であれば、特に制限されるものではなく、例えば、塩素系難燃剤や臭素系難燃剤等を挙げることができる。塩素系難燃剤としては、塩素化パラフィン、パークロロシクロペンタデカン、クロレンド酸等を挙げることができ、臭素系難燃材としては、テトラブロモビスフェノールA(TBBPA)、デカブロモジフェニルオキサイド、ヘキサブロモシクロドデカン、トリブロモフェノール、エチレンビステトラブロモフタルイミド、TBBPAポリカーボネートオリゴマー、臭素化ポリスチレン、TBBPAエポキシオリゴマー、TBBPAビスブロモプロピルエーテル、エチレンビスペンタブロモジフェノール、ペンタブロモベンジルアクリレート、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモジフェニルエーテル(DBDE)、臭素化芳香族トリアジン等を挙げることができる。
本発明の脱ハロゲン化方法に用いるアミンとしては、特に制限はなく、脂肪族アミン、芳香族アミン、脂環式アミン、アルコールアミン等を挙げることができる。
脂肪族アミンとしては、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジメチルエチルアミン、ジエチルメチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン等のアルカンアミン;トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等のポリアルキレンポリアミン等を挙げることができる。
芳香族アミンとしては、例えば、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、トルイジン、アニシジン、フェネチジン等を挙げることができる。
脂環式アミンとしては、例えば、ピペリジン、N−メチルピペリジン、ピペラジン、N,N’−ジメチルピペラジン、ピロリジン、N−メチルピロリジン、モルホリン等を挙げることができる。
アルコールアミンとしては、例えば、メチルアミノエタノール、ジメチルアミノエタノール(2−(ジメチルアミノ)エタノール)、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、プロパノールアミン、2−(3−アミノプロピルアミノ)エタノール、ブタノールアミン、ヘキサノールアミン、ジメチルアミノプロパノール等のC2−10アルカノールアミン、好ましくはC2−6アルカノールアミンが挙げることができる。
本発明の脱ハロゲン化方法は、アミンの含ハロゲン化合物に対する浸透性または反応性を利用したものであるため、アミン分子が大きすぎると含ハロゲン化合物に浸透または反応しにくくなり、本発明の効果が良好に得られなくなる場合がある。そこで、本発明においては、アミンとしては、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ベンジルアミン、およびエタノールアミンが好ましいが、特に好ましくは、ジメチルアミンである。なお、本発明の脱ハロゲン化方法においては、アミンは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の脱ハロゲン化方法においては、水溶液が、アミンよりも強塩基性物質を含有することが好ましい。アミンを用いた本発明の脱ハロゲン化方法は、上述のとおり、含ハロゲン化合物へのアミンの浸透性または反応性を利用したものである。含ハロゲン化合物は、通常、疎水性であるため、アミンが電離してイオンの状態になると、含ハロゲン化合物中への浸透性が低下してしまう。また、アミンがイオン化すると求核反応性が低下してしまう。そこで、本発明の脱ハロゲン化方法においては、アミンの優れた浸透性または反応性を維持するために、アミンよりも強塩基性物質を水溶液中に添加して、アミンの電離を抑制することが好ましい。
本発明の脱ハロゲン化方法に使用できる強塩基性物質については、特に制限はないが、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルカリ金属の水酸化物塩や、水酸化カルシウムや水酸化バリウムのようなアルカリ土類金属の水酸化物塩を用いればよい。本発明においては、特に、安価な水酸化ナトリウムを好適に用いることができるが、高温高圧条件下では、水酸化ナトリウムよりも溶解度が大きい水酸化カリウムを用いてもよい。
本発明の脱ハロゲン化方法では、脱ハロゲン化反応が進むにつれて塩化水素等の反応生成物により、アミン含有水溶液のpHが低下していく。したがって、アミン含有水溶液の中和を考慮して、アミン含有水溶液には、含有ハロゲン量に対して過剰になるように強塩基性物質を添加することが好ましい。特に、回分式反応器を用いる場合には、塩化水素による反応器の腐食を防止するために、含有ハロゲン量に対して過剰となるように、強塩基性物質量を使用することが望ましい。
具体的に、アミンを含有する水溶液にアミンよりも強塩基性物質を添加する場合、水溶液中の強塩基性物質の濃度は、0.5〜1.5mol/Lであることが好ましい。強塩基性物質の濃度が0.5mol/L未満であると、発生する塩化水素によりアミン含有水溶液のpHが低下してしまい、アミンの電離を防止することができなくなる場合がある。一方、強塩基性物質濃度の上限については特に制限はないが、1.5mol/Lを超えても脱ハロゲン化の効率には大きな影響はなく、むしろ過剰の強塩基性物質により処理装置が腐食しやすくなる等の弊害が大きくなるおそれがある。
本発明の脱ハロゲン化方法においては、水溶液中のアミンの濃度には特に制限はないが、0.8〜1.5mol/Lであることが好ましい。アミンの濃度が0.8mol/L未満であると、十分な脱ハロゲン化率が得られない場合があるからである。一方、アミンの濃度の上限については特に制限はないが、1.5mol/Lを超えても脱ハロゲン化率はほとんど変化しない。
本発明の脱ハロゲン化方法においては、アミンを含有する水溶液の温度は140〜170℃とするのが好ましい。従来のアンモニア含有水溶液を用いた含ハロゲン化合物の脱ハロゲン化方法は、通常、180℃以上で行われている。そのため、反応容器の耐久性が問題になる場合がある。しかしながら、本発明の脱ハロゲン化方法は、従来の脱ハロゲン化方法と比較して、低温である140℃〜170℃でも脱ハロゲン化が進行するため、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)内張り反応器で十分腐食を防止できる。また、反応装置の低コスト化を図ることができる。なお、140℃以下の場合であっても脱塩素化反応は進行するが、十分な反応化速度を得られ場合がある。
本発明の脱ハロゲン化方法を行うに当たっては、反応装置としては、回分式反応器、半回分式反応器、または流通式反応器のいずれを用いてもよいが、回分式または半回分式反応器を用いることが好ましく、半回分式反応器を用いて行うことがより好ましい。半回分式反応器を用いる場合、含ハロゲン化合物試料を反応器内に入れてアミン含有水溶液を流通させる。なお、流通式反応器の場合、含ハロゲン化合物試料およびアミン含有水溶液を同時に反応器内に導入するため、連続的に脱ハロゲン化反応を行うことができる。この場合は、固体試料を連続的に供給するためには、試料を粉砕等により大きさを均一化する操作を行うことが好ましいが、スクリューフィーダー型反応器を用いれば、必ずしも試料の粉砕等による大きさの均一化を行わなくてもよい。
回分式反応器または半回分式反応器においては、密閉された反応器内のアミン含有水溶液は加熱に伴って加圧されるが、さらに外部からポンプを用いて加圧してもよい。ただし、加圧上限は特に制限されないが、装置のコストを考慮すると低いほうが好ましい。例えば、本発明に用いられるアミン含有水溶液は、140〜170℃に加熱し、0.1〜50MPaに加圧されることが好ましい。
本発明の脱ハロゲン化方法の操作手順について、回分式反応器を用いる場合を例に挙げて説明する。まず、反応器内にPVCのような含ハロゲン化合物試料を入れ、反応器の溶媒導入口からアミン含有水溶液を導入して反応器を密栓する。この際、アミン含有水溶液に、NaOHを含ハロゲン量に対して過剰となるように添加しておくとよい。次に、反応器内のアミン含有水溶液が140〜170℃となるように反応器を加熱し、所定の温度条件下で脱ハロゲン化反応を進行させる。反応時間はアミン含有水溶液の温度と濃度に依存し、半回分式反応器を用いる場合はさらにアミン含有水溶液の流速に依存するが、回分式反応器を用いる場合は、5〜120分程度、好ましくは20〜60分程度とすればよい。
所定時間経過後、開栓して常圧に戻し、反応器の溶媒排出口から反応液を排出し、これを冷却凝縮して回収する。この回収した反応液については検査を行い、有害物質が検出された場合は任意の方法で無害化処理する。例えば、内分泌かく乱物質(いわゆる、環境ホルモン)が検出されたときは亜臨界水酸化処理により完全に酸化分解する。一方、処理後の固体残渣は反応器の冷却後回収される。脱ハロゲン化反応後の固体残渣は主として炭素と水素からなるので、焼却して熱源としてもよく、また活性炭等の原料としてもよい。
本発明の含ハロゲン化合物の脱ハロゲン化方法は、含ハロゲン化合物と、アミンを含有する水溶液と、を接触させることのみが重要であり、それ以外については特に制限はない。例えば、脱ハロゲン化の対象となる含ハロゲン化合物の形状はいかなる形状でもよく、廃プラスチックを破砕、微粒子化したものでもよく、また、溶融した液状のものであってもよい。
本発明の含ハロゲン化合物の脱ハロゲン化方法は、具体的には例えば以下の用途に適用することができる。
(1)使用済み医療器具(注射器等)の処理
本発明の脱ハロゲン化方法は試料の粉砕が不要なため、使用済み注射器等の医療器具に洗浄や滅菌等手を加えることなく、そのまま処理することができるので安全性が高い。また、気体生成物がほとんど発生しないので全て密閉系で処理でき、廃液を全て回収し、分析して安全を確認してから廃棄することができる。回収した反応液が有害たんぱく質や病原菌等に汚染されている可能性がある場合、酸素あるいは過酸化水素等の酸化剤を添加した亜臨界水酸化処理等の工程に供することで、回収した反応液中の有機物をそのまま完全に酸化分解できる。
(2)電線被覆材の無害化、資源化
電線被覆材は多量に生産、廃棄されているが、電線被覆材には柔軟性や難燃性等を付与するために可塑剤や難燃剤等の各種添加剤が添加されており、廃棄時にこれら添加剤が内分泌かく乱物質として溶出し、環境へ影響を与えるという問題がある。本発明の脱ハロゲン化方法は閉鎖系処理であるので、処理後は固体残渣および廃液として全て回収することができ、さらに亜臨界水酸化処理を行って内分泌かく乱物質を完全に酸化分解して無害化することが可能である。固体残渣は主として炭素と水素からなるので、焼却して熱源としてもよく、また活性炭等の原料としてもよい。なお、本発明の脱ハロゲン化方法における好適な処理温度では、被覆材中に含まれる繊維等の合成樹脂、紙、ゴム等はほとんど分解しないか、分解速度が遅いため、これらを機械的に分類できるので分別処理する必要はない。
(3)水道管、下水配管
水道管や下水配管に用いられている硬質塩化ビニルの処理はさまざまな形状、大きさが存在するため、従来、粉砕等の微細化に多大なエネルギーを要していた。しかしながら、本発明の脱ハロゲン化方法によれば、水道管や下水管を微細化の必要が全くないか、あるいは少なくてすむため、エネルギー的に好ましい。
(4)農業用塩化ビニル
ビニールハウス等に使用され、毎年多量に廃棄されている農業用塩化ビニル樹脂は土壌等で汚れている。しかしながら、本発明の脱ハロゲン化方法によれば、農業用塩化ビニル樹脂はほとんどの場合そのまま処理することができるので、農業用塩化ビニル樹脂を洗浄しなくてもよい。
(5)壁紙等の建材の処理
壁紙は、一般に塩化ビニル樹脂に合成のりや紙等が付着しているため、従来、その処理は困難を極めていた。しかしながら、本発明の脱ハロゲン化方法によれば、紙や合成樹脂等からなる積層試料に対して、そのまま適用することができ、しかも、本発明の脱ハロゲン化方法における好適な処理温度では、これら高分子材料はほとんど分解しないか、分解速度が遅いため機械的に分離できる。
(6)食品包装用ラップ
スーパーマーケット等で使用されている食品包装用ラップは、ポリ塩化ビニリデン等の含塩素化合物材料が多く使用されているが、その表面には肉汁や野菜汁等が付着している。しかしながら、本発明の脱ハロゲン化方法によれば、洗浄工程がほとんど不要で、そのまま処理することができる。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。
下記の実施例1〜4は回分式反応装置で行った。回分式反応装置の操作手順の詳細は以下のとおりである。
<回分式反応装置>
室温のステンレス製回分式反応器(内容積約3.4mL)にステンレス製の金網に包んだPVC試料50mgと、所定の濃度に調整したアミン含有水溶液2.0gを仕込んだ。アルゴンガスで反応器内の空気を置換した後、反応器を閉じた。予め設定温度に保たれているオイルバスにこの反応器を浸し、この時を反応時間とした。PVCの脱塩素実験とは別に、この反応器内に熱電対を挿入し、反応器内の溶媒温度を直接測定したところ、反応器をオイルバスに投入してから2〜3分で反応器内部の温度は設定温度に到達したことを確認した。所定時間経過後、反応器を取り出し、水浴で急冷させることで反応を停止させ、アミン含有水溶液を回収した。また、反応器内を超純水で洗浄し、この洗浄液とアミン含有水溶液を合わせ、所定濃度に希釈し、イオンクロマトグラフで塩素イオン濃度を測定した。
PVC試料は、関東化学(株)社製(Cat No.44038−02)を用いた。また、脱塩素化率は、下記式に従って算出した。
脱塩素化率(%)=反応溶液中に含まれる塩素量(g)/反応前の試料中に含まれる塩素量(g)×100
(実施例1):含ハロゲン化合物の脱塩素化率に及ぼすアミン種の影響について
図1および2は、含ハロゲン化合物の脱塩素化率に及ぼすアミン種の影響を示すグラフであり、図1は反応温度160℃、反応時間30分の場合であり、図2は、反応温度150℃、反応時間30分の場合である。アミンおよびアンモニアの濃度は0.6mol/kgとした。
図1および2からわかるとおり、アミンおよびアンモニアを添加した場合、いずれにおいても脱塩素化が認められた。全てのアミンがアンモニアよりも優れた脱塩素化率を示しているが、ジメチルアミンが最も高く、次いでトリメチルアミンであった。なお、図1中にメチルアミンが2つあるが、これは、再現性を確認するためのデータであり、良好な再現性を示している。
(実施例2):含ハロゲン化合物の脱塩素化率に及ぼすアミン含有水溶液の温度の影響について
図3は、含ハロゲン化合物の脱塩素化率に及ぼすアミン含有水溶液の温度の影響を示すグラフである。アミンとしてジメチルアミンを用いた。ジメチルアミン水溶液の濃度は0.6mol/kgとした。
図3からわかるとおり、140〜170℃では脱塩素化率にほとんど差はなく、140℃の場合、170℃の場合ともに160分で90%以上の脱塩素化が達成されている。ここから、従来の水酸化ナトリウムを用いた高温高圧下での脱ハロゲン化方法に比べて、アミン含有水溶液を用いた本発明の脱ハロゲン化方法は、格段に低い温度で脱ハロゲン化が可能であることがわかる。一方、120℃では時間の経過とともに脱塩素化率は増加するが、140℃の場合と比べて脱塩素化は遅いことがわかる。100℃でも脱塩素化が進行しているが、その速度は極めて遅いことがわかる。
(実施例3):含ハロゲン化合物の脱塩素化率に及ぼすNaOH添加の影響について
図4は、含ハロゲン化合物の脱塩素化率に及ぼすNaOH添加の影響を示すグラフである。反応温度は150℃とした。試験は、ジメチルアミン濃度0.6mol/kgの水溶液と、ジメチルアミン濃度0.6mol/kg、NaOH濃度0.6mol/kgの水溶液と、ジメチルアミン濃度0.6mol/kg、NaOH濃度1.2mol/kgの水溶液と、NaOH濃度0.6mol/kgの水溶液と、NaOH濃度1.2mol/kgの水溶液、の5つの水溶液を用いて行った。
図4から、ジメチルアミンのみを含有する水溶液の場合、時間の経過に伴い脱塩素化率は増加することがわかる。一方、NaOH濃度0.6mol/kgの水溶液と、NaOH濃度1.2mol/kgの水溶液の場合は、いずれも脱塩素化率は10%程度であり、時間が経過しても、ほとんど脱塩素化は進行していないことがわかる。これに対して、ジメチルアミン水溶液にNaOHを添加した水溶液の場合、ジメチルアミン水溶液にNaOHを添加していない水溶液の場合と比較して、脱塩素化の反応速度が速く、かつ、NaOH濃度が高いほど脱塩素化反応が速いことがわかる。これは、NaOHの塩基性によるものではなく、脱塩素化の進行に伴って水溶液中に遊離した塩素イオン濃度の上昇による水溶液のpHの低下が抑制され、ジメチルアミンの電離が抑制されたためと考えられる。ここから、水溶液のpHを低下させず、アミンの電離の割合を減ずる強塩基性物質の添加は有効であることがわかる。
(実施例4):含ハロゲン化合物の脱塩素化率に及ぼすアミン濃度の影響について
図5は、含ハロゲン化合物の脱塩素化率に及ぼすアミン濃度の影響を示すグラフである。反応温度は150℃とした。試験は、ジメチルアミン濃度0.3mol/kgの水溶液と、ジメチルアミン濃度0.6mol/kgの水溶液と、ジメチルアミン濃度0.9mol/kgの水溶液と、ジメチルアミン濃度1.2mol/kgの水溶液、の4つの水溶液を用意し、反応開始から30分、60分、120分後のそれぞれの溶液の脱塩素化率を求めた。
図5から、いずれの時間においてもジメチルアミン濃度の増加に伴い脱塩素化率が増加し、ジメチルアミンの添加効果が認められた。120分では0.6mol/kg以上の濃度では脱塩素化率が90%を超え、ジメチルアミンの濃度が増加しても脱塩素化率の増加はわずかであるが、これはジメチルアミン濃度が高いため、ほぼすでに脱塩素化が終了しているためと考えられる。
参考例:臭素化難燃剤からの脱臭素化)
典型的な臭素化難燃剤であるDBDE(decabrompdiphenyl ether)の粉末試料を、室温のステンレス製回分式反応器(内容積約3.4mL)の反応管に32mg仕込み、反応溶媒(0.6mol/kg−NaOH水溶液、または0.6mol/kg−メチルアミン水溶液)を入れ、反応器内の空気をアルゴンで置換後、反応管を閉じ、260℃および280℃の設定温度に保たれている溶融塩浴120分間に浸した。以下、実施例1〜4までと同様の手順で実験を行った。
図6は、臭素化難燃剤の脱臭素化率を示すグラフである。図6に示すように、同じ濃度のNaOHの場合と比べて、メチルアミン水溶液の方が脱臭素化率が高く、また速度も速い。DBDEの融点は304℃なので、融点以下の反応温度でも脱臭素化が進行することがわかる。
(実施例:家庭用ラップ、および塩ビホースからの脱塩素化)
家庭用ラップおよび塩化ビニルホースの粉末試料を、室温のステンレス製回分式反応器(内容積約3.4mL)の反応管にそれぞれ50mg仕込み、反応溶媒(0.3mol/kg−ジメチルアミン水溶液、0.6mol/kg−メチルアミン水溶液と2.4mol/kg−NaOH水溶液の1:1混合液、家庭用ラップの場合は0.6mol/kg−NaOH、塩化ビニルホースの場合は1.2mol/kg−NaOH)を入れ、反応器内の空気をアルゴンで置換後、反応管を閉じ、150℃の設定温度に保たれている溶融塩浴に60分間浸した。以下、実施例1〜4までと同様の手順で実験を行った。
図7は、家庭用ラップからの反応溶媒への塩素抽出量を示すグラフであり、図8は、塩化ビニルホースからの反応溶媒への塩素抽出量を示すグラフである。図7および8より、家庭用ラップおよび塩化ビニルホースの脱塩素化は、ジメチルアミンとNaOHの混合溶液を用いた場合に最も効果があった。

Claims (5)

  1. ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンまたはポリクロロプレンである含ハロゲン化合物と、ジメチルアミンを含有する温度140〜160℃の水溶液と、を接触させることを特徴とする含ハロゲン化合物の脱ハロゲン化方法。
  2. 前記水溶液が前記アミンよりも強塩基性物質を含有する請求項1記載の含ハロゲン化合物の脱ハロゲン化方法。
  3. 前記強塩基性物質が水酸化ナトリウムである請求項2記載の含ハロゲン化合物の脱ハロゲン化方法。
  4. 前記水溶液中の前記強塩基性物質の濃度が、0.5〜1.5mol/Lである請求項2または3記載の含ハロゲン化合物の脱ハロゲン化方法。
  5. 前記水溶液中の前記ジメチルアミンの濃度が、0.8〜1.5mol/Lである請求項1〜4のうちいずれか一項記載の含ハロゲン化合物の脱ハロゲン化方法。
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